JP5407458B2 - 中空構造体の製造方法、中空構造体及び機能部材 - Google Patents

中空構造体の製造方法、中空構造体及び機能部材 Download PDF

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Description

本発明は、中空構造体の製造方法、中空構造体及び機能部材に関する。
従来、中空部を有する均一なセルが規則正しく配置されている中空構造体としては、ハニカム構造体等が知られており、種々の用途で用いられている。また、ハニカム構造体の製造方法としては、種々の方法が知られている。特許文献1には、所定の条件で塑性変形機能を有する素材を用いて、所望の位置に所定の独立した凹部を複数配置した基板の凹部に空間が生じるように基板の表面を覆う工程と、空間のガス圧力を用いて複数の凹部を覆う素材を同時に延伸膨張させることで中空体を複数個一定方向に形成する工程とからなるハニカム構造体の製造方法が開示されている。
一方、特許文献2には、セル壁間の接合幅について、セルサイズに関して、標準の広さのものと、標準の広さと比較して、広いもの又は狭いものとが、セルサイズ方向に交互に配置されているハニカム構造体が開示されている。また、特許文献2には、このようなハニカム構造体の製造方法としては、展張法及びコルゲート法が開示されている。
しかしながら、このような製造方法は、設計の自由度が低いという問題がある。
本発明は、上記従来技術が有する問題に鑑み、設計の自由度が高い中空構造体の製造方法、該中空構造体の製造方法を用いて製造されている中空構造体及び該中空構造体を有する機能部材を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、中空構造体の製造方法において、形状が異なる複数の凹部が形成されている基板上に、可塑性材料を含む層を形成することにより、該複数の凹部を覆う工程と、該可塑性材料を含む層で覆われた複数の凹部内の気体を膨張させることにより、該可塑性材料を含む層を塑性変形させる工程を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の中空構造体の製造方法において、前記基板は、前記複数の凹部の少なくとも一部の深さが、所定の方向において、略直線的又は段階的に変化する領域を有することを特徴とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の中空構造体の製造方法において、前記基板は、前記複数の凹部の少なくとも一部の所定の方向における幅及び/又はピッチが、該所定の方向において、段階的に変化する領域を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、中空構造体において、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の中空構造体の製造方法を用いて製造されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、機能部材において、請求項4に記載の中空構造体の複数の中空部に機能材料が充填されており、前記機能材料は、前記中空構造体よりも熱伝導率が大きい熱伝導性材料、溶媒可溶性材料又は揮発性材料であることを特徴とする。
本発明によれば、設計の自由度が高い中空構造体の製造方法、該中空構造体の製造方法を用いて製造されている中空構造体及び該中空構造体を有する機能部材を提供することができる。

実施例1の基板を示す図である。 実施例1の中空構造体の製造方法を示す図である。 実施例2の基板を示す図である。 実施例3の基板を示す図である。 実施例4の基板を示す図である。 実施例4の中空構造体を示す断面図である。 実施例5の基板を示す図である。 実施例5の中空構造体を示す断面図である。 実施例6の基板を示す図である。 実施例6の中空構造体を示す断面図である。 実施例7の基板を示す図である。 実施例7の中空構造体を示す断面図である。 実施例8の熱伝導制御部材を示す断面図である。 実施例9の拡散制御部材を示す断面図である。 実施例9の拡散制御部材によるカテキンの溶出の制御を示す断面図である。 実施例10の拡散制御部材を示す断面図である。 実施例10の拡散制御部材によるカテキンの溶出の制御を示す断面図である。 実施例11の拡散制御部材を示す断面図である。 実施例11の拡散制御部材によるワサビの揮発性成分の揮発の制御を示す断面図である。
次に、本発明を実施するための形態を図面と共に説明する。
本発明の中空構造体の製造方法は、形状が異なる複数の凹部が形成されている基板上に、可塑性材料を含む層を形成することにより、複数の凹部を覆う工程と、可塑性材料を含む層で覆われた複数の凹部内の気体を膨張させることにより、可塑性材料を含む層を塑性変形させる工程を有する。これにより、形状が異なる複数の中空部が形成されており、中空部が開口を一つ有する中空構造体を製造することができるが、軟X線リソグラフィと同等の設計の自由度が得られる。
基板に形成されている形状が異なる複数の凹部の形状としては、特に限定されないが、円柱状、(正)六角柱状、(正)四角柱状等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
凹部は、通常、深さが5〜150μmであり、所定の方向におけるピッチが5〜150μmである。また、凹部間を隔てる隔壁の厚さは、通常、0.1〜3μmである。
本発明の中空構造体を製造する際に、複数の凹部の少なくとも一部の深さが、所定の方向において、略直線的又は段階的に変化する領域を有する基板を用いると、複数の中空部の少なくとも一部の高さが、所定の方向において、直線的又は略段階的に変化する領域を有する中空構造体が得られる。なお、凹部の深さが、所定の方向において、略直線的に変化するとは、所定の方向における凹部の深さの平均値を凹部の中央の深さとした場合に、凹部の中央の深さが、所定の方向において、直線的に変化することを意味する。
また、複数の凹部の少なくとも一部の所定の方向における幅及び/又はピッチが、所定の方向において、段階的に変化する領域を有する基板を用いると、複数の中空部の少なくとも一部の所定の方向における幅及び/又はピッチが、所定の方向において、段階的に変化する領域を有する中空構造体が得られる。
形状が異なる複数の凹部が形成されている基板を構成する材料としては、特に限定されないが、金属、シリコン、石英、シリコーンゴム等が挙げられる。形状が異なる複数の凹部が形成されている基板の製造方法としては、特に限定されないが、エッチング等が挙げられる。
形状が異なる複数の凹部が形成されている基板上に、可塑性材料を含む層を形成する際には、可塑性材料を含む塗布液を塗布する。可塑性材料を含む塗布液としては、特に限定されないが、可塑性材料の溶液、溶融液等が挙げられる。また、可塑性材料を含む塗布液を塗布する方法としては、特に限定されないが、ダイコート塗布、スピンコート塗布等が挙げられる。
可塑性材料としては、所定の条件で塑性変形する材料であれば、特に限定されないが、ゼラチン、寒天等の水溶性樹脂;ウレタン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂;アクリル系樹脂等の紫外線硬化性樹脂;ポリアミドイミド等の熱硬化性樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
可塑性材料を含む層で覆われた複数の凹部内の気体を膨張させる際には、PV=一定の原理を用いている。ここで、P及びVは、それぞれ複数の凹部が可塑性材料で覆われた基板が置かれている環境の圧力及び可塑性材料を含む層で覆われた凹部内の体積である。このため、中空構造体の中空部の高さ、幅及びピッチは、P及び凹部の深さ、幅及びピッチを調整することにより、制御することができる。
可塑性材料を含む層を塑性変形させた後、必要に応じて、固化させる。なお、可塑性材料として、紫外線硬化性樹脂(又は熱硬化性樹脂)を用いる場合は、紫外線を照射(又は加熱)して可塑性材料を硬化させることにより、可塑性材料を含む層を固化させる。また、可塑性材料として、水溶性樹脂を用いる場合は、可塑性材料を含む層を乾燥することにより、固化させる。さらに、可塑性材料として、熱可塑性樹脂を用いる場合は、可塑性材料を含む層を冷却することにより、固化させる。
本発明の中空構造体は、本発明の中空構造体の製造方法を用いて製造されている。これにより、見掛けの体積に対する中空部の体積の比が99%以上である中空構造体を製造することができる。なお、本発明の中空構造体は、所定の周波数帯を減衰する減衰板に適用することができる。
本発明の中空構造体に形成されている形状が異なる複数の中空部の形状としては、特に限定されないが、円柱状、(正)六角柱状、(正)四角柱状等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
中空部は、通常、高さが5〜750μmであり、所定の方向におけるピッチが5〜150μmである。また、中空部間を隔てる隔壁の厚さは、通常、0.1〜3μmである。さらに、中空部の高さは、通常、中空部間を隔てる隔壁の厚さ及び中空部の所定の方向におけるピッチに対して、それぞれ5〜500倍及び0.3〜7倍である。
本発明の機能部材は、本発明の中空構造体の複数の中空部に機能材料が充填されている。
機能材料として、本発明の中空構造体よりも熱伝導率が大きい熱伝導性材料を用いることにより、熱伝導率の分布を有する熱伝導制御部材が得られる。熱伝導性材料としては、特に限定されないが、銅等が挙げられる。なお、熱伝導性材料として、液体又は気体を充填する場合は、対流が発生しやすい構造の中空部に充填された液体又は気体程、熱伝導率が大きくなる。
また、機能材料として、薬品、不揮発性殺菌剤等の可溶性材料や芳香剤、揮発性殺菌剤等の揮発性材料を用いることにより、可溶性材料の溶媒中への溶出速度や揮発性材料の揮発速度を制御することが可能な拡散制御部材が得られる。
さらに、機能材料として、帯電した着色粒子の分散液を用いることにより、画像表示特性が異なる領域を有する電気泳動表示素子が得られる。
以上、本発明の中空構造体の中空部が開口を一つ有する構成について説明したが、本発明の中空構造体は、研磨等の処理により、中空部が開口を二つ有する、即ち、貫通孔を有する構成も含む。なお、貫通孔を有する中空構造体は、吸着剤、触媒等を担持する担持部材として、用いることができる。
図1に示す基板を、エッチングにより作製した。なお、図1(a)及び(b)は、それぞれ上面図及び図1(a)のA−A線における断面図である。基板10は、形状が異なる複数の正六角柱状の凹部11及び隣接する凹部11を隔てる隔壁12が形成されている。なお、A−A線と平行な方向における凹部11の幅wは、A−A線と平行な方向において、基板10の中央部から両端部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少し、凹部11の深さdは50μmで一定であった。また、A−A線と平行な方向で隣接する凹部11を隔てる隔壁12の厚さtは1μmであった。
次に、基板10の表面に、ゼラチン水溶液をスピンコート塗布し、複数の凹部11を覆う可塑性材料層20を形成した(図2(a)参照)。さらに、複数の凹部11を覆う可塑性材料層20を形成した基板10を減圧容器30に収容した。次に、減圧ポンプ40を用いて、容器30内を大気圧の1/3に減圧したところ、可塑性材料層20で覆われた複数の凹部11内の気体が膨張し、可塑性材料層20が塑性変形した(図2(b)参照)。さらに、塑性変形した可塑性材料層20を乾燥させることにより固化した後、基板10から脱離し、中空構造体50を得た(図2(c)参照)。
中空構造体50は、形状が異なる複数の正六角柱状の中空部51及び隣接する中空部51を隔てる隔壁52が形成されている。なお、図1(a)のA−A線に対応する線と平行な方向における中空部51の幅w'は、図1(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体50の中央部から両端部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少し、中空部51の高さhは100μmで一定であった。また、図1(a)のA−A線に対応する線と平行な方向で隣接する凹部51を隔てる隔壁52の厚さt'は1μmであった。
このとき、容器30内を大気圧の1/3に減圧したため、中空部51の高さhは、凹部11の深さdの約2倍となる。また、中空部51の幅w'及び隔壁52の厚さt'は、それぞれ凹部11の幅w及び隔壁12の厚さtと略同一となる。t'は、tより若干小さくなり、w'は、wより若干大きくなる。これに伴い、hは、dの2倍より若干小さくなる。
なお、PV=一定の原理から、式
w×d=(1/3)×(w×d+w'×h)
で表される関係が成り立つ。また、凹部のピッチは、中空部のピッチと同一であり、式
w+t=w'+t'
で表される関係が成り立つ。
図3に示すように、A−A線と平行な方向における凹部の幅が、基板の中央部から外周部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少する以外は、実施例1の基板10と同様の基板を、エッチングにより作製した。なお、図3(a)及び(b)は、それぞれ上面図及び図3(a)のA−A線における断面図である。基板は、凹部の深さが50μmで一定であり、図3(a)のA−A線上で隣接する凹部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
次に、得られた基板を用いて、実施例1と同様にして、中空構造体を作製した。中空構造体は、図3(a)のA−A線に対応する線と平行な方向における中空部の幅が、中空構造体の中央部から外周部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少する以外は、実施例1の中空構造体50と同様であった。中空構造体は、中空部の高さが100μmで一定であり、図3(a)のA−A線に対応する線上で隣接する中空部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
このような中空構造体の中空部の開口を有さない側の面を研磨することにより、貫通孔を有する中空構造体が得られた。得られた中空構造体は、中央部に近い程、貫通孔の断面積が大きいため、流体が中空構造体を通過すると、中央部に近い程、流体の流速が大きくなる。したがって、流体の流速を制御する部材として、用いることができる。
図4に示すように、A−A線と平行な方向における幅が、A−A線と平行な方向において、基板の中央部から両端部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少する凹部の列と、50μmから200μmまで段階的に増大する凹部の列とが交互に存在する以外は、実施例1と同様の基板を、エッチングにより作製した。なお、図4(a)及び(b)は、それぞれ上面図及び図4(a)のA−A線における断面図である。基板は、凹部の深さが50μmで一定であり、図4(a)のA−A線と平行な方向に隣接する凹部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
次に、得られた基板を用いて、実施例1と同様にして、中空構造体を作製した。中空構造体は、図4のA−A線に対応する線と平行な方向における幅が、図4のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体の中央部から両端部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少する中空部の列と、50μmから200μmまで段階的に増大する中空部の列とが交互に存在する以外は、実施例1の中空構造体50と同様であった。中空構造体は、中空部の高さが100μmで一定であり、図4(a)のA−A線に対応する線と平行な方向に隣接する中空部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
図5に示すように、A−A線と平行な方向における凹部の幅が50μmで一定であり、凹部の深さが、A−A線と平行な方向において、基板の中央部から両端部の向きで、150μmから50μmまで略直線的に減少し、隔壁の厚さが1μmで一定である以外は、実施例1の基板10と同様の基板を、エッチングにより作製した。なお、図5(a)及び(b)は、それぞれ上面図及び図5(a)のA−A線における断面図である。
次に、得られた基板を用いて、実施例1と同様にして、中空構造体を作製した。中空構造体は、図6に示すように、図5(a)のA−A線に対応する線と平行な方向における中空部の幅が50μmで一定であり、中空部の高さが、図5(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体の中央部から両端部の向きで、300μmから100μm付近まで直線的に減少し、隔壁の厚さが1μmで一定である以外は、実施例1の中空構造体50と同様であった。
図7に示すように、凹部の深さが、A−A線と平行な方向において、基板の中央部から両端部の向きで、150μmから50μmに段階的に減少する以外は、実施例4の基板と同様の基板を、エッチングにより作製した。なお、図7(a)及び(b)は、それぞれ上面図及び図7(a)のA−A線における断面図である。基板は、A−A線と平行な方向における凹部の幅が50μmで一定であり、隔壁の厚さが1μmで一定であった。
次に、得られた基板を用いて、実施例1と同様にして、中空構造体を作製した。中空構造体は、図8に示すように、中空部の高さが、図7(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体の中央部から両端部の向きで、300μmから100μmに略段階的に減少する以外は、実施例4の中空構造体と同様であった。中空構造体は、図7(a)のA−A線に対応する線と平行な方向における中空部の幅が50μmで一定であり、隔壁の厚さが1μmで一定であった。
図9に示すように、A−A線と平行な方向における凹部の幅が、A−A線と平行な方向において、基板の中央部から両端部の向きで、50μmから200μmまで段階的に増加する以外は、実施例4の基板と同様の基板を、エッチングにより作製した。なお、図9(a)及び(b)は、それぞれ上面図及び図9(a)のA−A線における断面図である。基板は、凹部の深さが、A−A線と平行な方向において、基板の中央部から両端部の向きで、150μmから50μmまで略直線的に減少し、A−A線と平行な方向に隣接する凹部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
次に、得られた基板を用いて、実施例1と同様にして、中空構造体を作製した。中空構造体は、図10に示すように、図9(a)のA−A線に対応する線と平行な方向における中空部の幅が、図9(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体の中央部から両端部の向きで、50μmから200μmまで段階的に増加する以外は、実施例4の中空構造体と同様であった。中空構造体は、中空部の高さが、図9(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体の中央部から両端部の向きで、300μmから100μm付近まで直線的に減少し、図9(a)のA−A線に対応する線と平行な方向に隣接する中空部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
図11に示すように、A−A線と平行な方向における凹部の幅が、A−A線と平行な方向において、基板の中央部から両端部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少する以外は、実施例4の基板と同様の基板を、エッチングにより作製した。なお、図11(a)及び(b)は、それぞれ上面図及び図11(a)のA−A線における断面図である。基板は、凹部の深さが、A−A線と平行な方向において、基板の中央部から両端部の向きで、150μmから50μmまで略直線的に減少し、A−A線と平行な方向に隣接する凹部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
次に、得られた基板を用いて、実施例1と同様にして、中空構造体を作製した。中空構造体は、図12に示すように、図11(a)のA−A線に対応する線と平行な方向における中空部の幅が、図11(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体の中央部から両端部の向きで、200μmから50μmまで段階的に減少する以外は、実施例4の中空構造体と同様であった。中空構造体は、中空部の高さが、図10(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中空構造体の中央部から両端部の向きで、300μmから100μm付近まで直線的に減少し、図10(a)のA−A線に対応する線と平行な方向に隣接する中空部を隔てる隔壁の厚さが1μmであった。
図13に示すように、実施例1で作製した中空構造体50の中空部51に、中空構造体50を構成するゼラチンよりも熱伝導率が大きい銅粉末60を充填し、熱伝導制御部材を作製した。
熱伝導制御部材は、図1(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、中央部に近い程、熱伝導率が大きいため、加熱時又は冷却時の試料の温度分布を制御することができる。このような熱伝導制御部材は、例えば、プラスチック等の射出成形用金型の熱伝導材又は断熱材や、そり矯正部材として、用いることができる。
図14に示すように、実施例4で作製した中空構造体の中空部に、所定の厚さとなるようにカテキン70aを充填した後、水溶性ゼラチン70bを充填し、拡散制御部材を作製した。なお、カテキン70aは、水溶性ゼラチン70bよりも水への溶出速度が大きい。
拡散制御部材を水中に浸漬させると、水溶性ゼラチン70bに水が浸透することにより、水溶性ゼラチン70bが徐々に溶出し、カテキン70aの表面が露出した時点で、カテキン70aが溶出する。このとき、水溶性ゼラチン70bは、図5(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、拡散制御部材の中央部に近い程、厚い。このため、カテキン70aは、図5(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、拡散制御部材の両端部から溶出する(図15参照)。これにより、カテキン70aを徐々に溶出させることができる。
なお、カテキン70aの代わりに、水溶性ゼラチン70bよりも水への溶出速度が大きい塩素系薬剤を用いてもよい。
図16に示すように、実施例5で作製した中空構造体の高さが300μm及び100μmの中空部に、それぞれカテキン70a及び水溶性ゼラチン70bを充填し、拡散制御部材を作製した。
拡散制御部材を水中に浸漬させると、カテキン70a及び水溶性ゼラチン70bに水が浸透することにより、カテキン70a及び水溶性ゼラチン70bが溶出する。このとき、カテキン70aが充填されている中空部の高さは、水溶性ゼラチン70bが充填されている中空部の高さの約3倍である。このため、水溶性ゼラチン70bよりも水への溶出速度が大きいカテキン70a及び水溶性ゼラチン70bを、バランスよく溶出することができる(図17参照)。
図18に示すように、実施例6で作製した中空構造体の中空部に、アリルからし油を主成分とするワサビ80を充填し、拡散制御部材を作製した。なお、ワサビ80は、おろしたものである。
拡散制御部材を常温の室内に放置すると、ワサビ80の揮発性成分が揮発する。このとき、ワサビ80が充填されている中空部は、図9(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、拡散制御部材の中央部に近い程、空気と接触する表面積が小さいため、空気の対流が起こりにくくなり、ワサビ80の揮発性成分の揮発速度が小さくなる。このため、ワサビ80の揮発性成分は、図9(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、拡散制御部材の両端部から揮発する(図19参照)。さらに、ワサビ80が充填されている中空部は、図9(a)のA−A線に対応する線と平行な方向において、拡散制御部材の中央部に近い程、高いため、ワサビ80による殺菌効果の持続性を向上させることができる。
10 基板
11 凹部
12 隔壁
20 可塑性材料層
30 減圧容器
40 減圧ポンプ
50 中空構造体
51 中空部
52 隔壁
60 銅粉末
70a カテキン
70b 水溶性ゼラチン
80 ワサビ
特開2007−98930号公報 特開平9−207253号公報

Claims (5)

  1. 形状が異なる複数の凹部が形成されている基板上に、可塑性材料を含む層を形成することにより、該複数の凹部を覆う工程と、
    該可塑性材料を含む層で覆われた複数の凹部内の気体を膨張させることにより、該可塑性材料を含む層を塑性変形させる工程を有することを特徴とする中空構造体の製造方法。
  2. 前記基板は、前記複数の凹部の少なくとも一部の深さが、所定の方向において、略直線的又は段階的に変化する領域を有することを特徴とする請求項1に記載の中空構造体の製造方法。
  3. 前記基板は、前記複数の凹部の少なくとも一部の所定の方向における幅及び/又はピッチが、該所定の方向において、段階的に変化する領域を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の中空構造体の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の中空構造体の製造方法を用いて製造されていることを特徴とする中空構造体。
  5. 請求項4に記載の中空構造体の複数の中空部に機能材料が充填されており、
    前記機能材料は、前記中空構造体よりも熱伝導率が大きい熱伝導性材料、溶媒可溶性材料又は揮発性材料であることを特徴とする機能部材。
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