JP5407109B2 - 透過型スクリーン - Google Patents

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Description

本発明は、フレネルレンズスクリーンとそれを用いた透過型スクリーンに関する。
従来、透過型スクリーンを備えた投射型ディスプレイとして、リアプロジェクションテレビが知られている。近年では、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)などの薄型の大型ディスプレイに対抗し、MD方式プロジェクションテレビが台頭してきている。MD方式プロジェクションテレビは、例えばLCDやLCOS(LCD on
Silicon; 反射型液晶パネルの一種)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)などの表示デバイスを用いて変調された投射光を透過型スクリーンの裏側から投射するものである。このMD方式プロジェクションテレビは、40インチ以上の大型化が容易であり、デジタル表示のため画質も良好で、ディスプレイ本体のコストも比較的安価に製造できるため、今後の家庭用の大型ディスプレイとして大変注目されている。
このようなMD方式プロジェクションテレビなどの投射型ディスプレイに用いられる透過型スクリーンは、投射光を略平行光に光の出射方向を整えて出射するフレネルレンズスクリーンと、その出射光に適度の視野角を持たせるための光拡散レンズアレイシートを備えている。光拡散レンズアレイシートは、フレネルレンズスクリーンからの出射光を、例えば水平方向と垂直方向に配置されたシリンドリカルレンズ群などにより光を拡散させる光拡散レンズアレイを備えている。光拡散レンズアレイシートは、シリンドリカルレンズ群が一方向に並列されてなるレンチキュラーレンズシートを用いた構成であるか、またその構成に限らず、先に示したようにシリンドリカルレンズ群が複数方向に並列されてなる構成もある。あるいは、単位レンズが2次元配列されてなる構成の光拡散レンズアレイシートなど、各種タイプの光拡散レンズアレイシートがある。そしてフレネルレンズスクリーンおよび光拡散レンズアレイシートの基材中には、輝度ムラやシンチレーションなどを低減するために透過光を拡散させる拡散層が設けられている。
例えば、特許文献1には、透過型スクリーンに用いる光拡散レンズアレイシートがレンチキュラーレンズシート、すなわち、透明支持体の片面に凸シリンドリカルレンズが並列されたレンズ部を有し、そのレンズ部が放射線硬化性樹脂の硬化物により形成されており、透明支持体の他の面に、フィルム転写またはフィルムラミネートなどによりブラックストライプ状の遮光パターン(BS)層と拡散層が形成され、さらに拡散層上に帯電防止機能や反射防止機能を有するフィルムが設けられたものが記載されている。
光拡散レンズアレイシートでは、その表面支持層(基材A)やレンズ支持基材(基材C)の加工プロセスでは、ロールに巻き付けて供給されるフイルム状の支持基材を使う。特にレンズ支持基材(基材C)は、その片面に紫外線硬化型樹脂からなるレンズ群部が形成される。MD方式プロジェクションテレビでは最近高解像度テレビとして画面の垂直方向の解像度が1080pのフルHDTVが登場してきている。これらは従来の垂直解像度が780Pなどと比較し、画素のサイズが細かくなりその解像度を維持しモワレを無くすためにレンチキュラーレンズのレンズピッチが100μmのレンズが使われている。そのためにこのレンズを使ってセルフアライメント方式で粘着感光材層に光露光し遮光パターン(BS)層を形成するために厚さが50〜100μmの厚さでも強靭なPET(ポリエステル)やPC(ポリカーボネート)などのフイルム基材が使われる。一方、光拡散レンズアレイシートの光拡散層は、光拡散レンズアレイシート全体を保持するために、強靭で高い剛性をもった樹脂シートが使用される。また厚さも光拡散レンズアレイシート全体を保持するために0.5mm〜2mmの厚さの、光拡散性微粒子が混入された光拡散板基板(基材B)が使用
される。このような厚さで強靭で高い剛性があり、しかも安価な材料としてMS(MMAとスチレンの共重合樹脂)やポリカーボネートアロイ、ポリスチレンなどが使用される。
以下に公知文献を記す。
特開平9−120101号公報
しかしながら、上記のような従来の透過型スクリーンおよびそれらを用いた投射型ディスプレイには、以下のような問題があった。特許文献1に記載の透過型スクリーンでは、透明支持体上に機能を異にするフィルム層などを積層して光拡散レンズアレイシート10を構成するため、各層の厚さや、各層の材質の線膨張係数、湿気膨潤係数などの違いのため、温度または湿度が変動すると反りが発生するという問題がある。すなわち、その透過型スクリーンでは、その組み合わせる基材の性質により、筐体への取り付けた後、経時変化あるいは高温高湿条件などの過酷な環境下で、それぞれ材質の異なる積層された基材層が熱や水分による膨張が異なるとバイメタル現象といわれる過度の反り変形が発生し、レンズ群部19とフレネルレンズ部21の間で密着力が損なわれ、結果的に浮きが生じ画像のボケを生じる。この場合、光拡散レンズアレイシート10は観察面側に変形し常温に戻しても戻らなくなる。またこの時フレネルレンズスクリーンも観察側に反り変形するがフレネルレンズスクリーンより光拡散レンズアレイシート10の方が変形が大きく、図3、図12に示すように浮きが残る問題があり、また光拡散レンズアレイシート10の平面性が失われ、大幅な画像の低下を招く問題があった。
すなわち、従来の透過型スクリーンでは、60℃相対湿度90%などの高温高湿環境などでは、図3、図12に模式的な断面図で示すように、光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20とが熱や吸水による膨張のために反って、それぞれスクリーン外側に膨らんでしまう場合がある。この場合、スクリーンの中央部などでは、光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20とが離間して隙間が生じる。このような、いわゆるスクリーンの「浮き」現象が発生すると、スクリーンの光路長が変化して解像度不良や画像ボケなどが生じ、画質が劣化するという問題がある。そのため、例えば水平解像度が1080画素のような高精細が求められるフルHDTV(High Definition Television)などには不適となってしまうという問題がある。
本発明の目的は、このそれぞれの変形を低減して環境試験での信頼性を高め、さらにフルHDTVなどの高解像度画像に向けすぐれた平面性を維持した透過型スクリーンを提供することにある。すなわち、本発明の課題は、フレネルレンズスクリーン20と光拡散レンズアレイシート10が高温高湿条件下などの過酷な環境下での熱や水分による膨張で発生する反りや経時変化で発生する反り変形を低減させ、信頼性を高め、スクリーンの筐体への取り付けを容易にする。さらに、光源としてDMDプロジェクターや液晶プロジェクター等のMD方式プロジェクションテレビにおける出射瞳の小さいプロジェクターを用いてもシンチレーションといわれる「ぎらつき現象」の発生しない透過型スクリーンを提供することにある。
本発明は、この課題を解決するために、光源から投射される投射光を略平行光にするフレネルレンズスクリーンと、該フレネルレンズスクリーンにより略平行光とされた投射光を発散させる光拡散レンズアレイシートとを対向させて組み合わせてなる透過型スクリーンにおいて、前記フレネルレンズスクリーンは、片面に同心円状にレンズが形成されたフレネルレンズ部とフレネルレンズ用光拡散基板(基材D)が一体化されて成り、前記光拡散レンズアレイシートは、前記フレネルレンズスクリーンに対向する面の側から順に第1にレンズ群部を有し、第2にレンズ支持基材(基材C)を有し、第3に平坦層を有し、第4に光拡散板基板(基材B)を有し、第5に表面支持層(基材A)を有し、前記基材Cと前記基材Bを接合する第1の接合層と前記基材Bと前記基材Aを接合する第2の接合層を有し、前記光拡散板基板(基材B)は、第1の主材料と第1の光拡散性微粒子から成り、且つ、前記各基材の線膨張係数と吸水率を下記のように表わした場合に、
基材Aの線膨張係数(JIS K7197):α×10−5(/ケルビン)、
基材Aの吸水率(JIS K7209):a(%)、
基材Bの線膨張係数(JIS K7197):β×10−5(/ケルビン)、
基材Bの吸水率(JIS K7209):b(%)、
基材Cの線膨張係数(JIS K7197):γ×10−5(/ケルビン)、
基材Cの吸水率(JIS K7209):c(%)、
基材Dの線膨張係数(JIS K7197):k×10−5(/ケルビン)、
基材Dの吸水率(JIS K7209):f(%)、
これらの線膨張係数と吸水率の関係が、αa<5、且つβb<7、且つγc<5、且つkf<5の関係を満足する基材を用い、かつ
前記レンズ群部はシリンドリカルレンズ群のレンチキュラーレンズであり、かつ、前記平坦層内の単位シリンドリカルレンズ同士の境界部にあたる箇所に遮光パターン層を有し、該遮光パターン層と光拡散基板(基材B)の距離をBLとした際に、距離BL<2.0mmであることを特徴とする透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記光拡散レンズアレイシートにおいて、上記基材Aの厚さをAt、上記基材Bの厚さをBt、上記基材Cの厚さをCtと表わしたとき、Bt>AtでBt>Ctであり、且つ、AtとCtが略同じ厚さでαaとγcが略同じ値であることを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記フレネルレンズスクリーンの厚さをFt(mm)とあらわし、上記光拡散レンズアレイシートの厚みをLt(mm)とあらわしたとき、2<Lt×Ft<10の関係を満たすことを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記表面支持層の表面に、ハードコート、帯電防止、反射防止、防眩、光拡散から選択される少なくとも何れかの処理が施されてなる表面処理層を有することを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記フレネルレンズスクリーンには、投射光の入射面に微細凹凸が加工形成され、且つ、上記フレネルレンズ用光拡散基板(基材D)は第2の主材料と第2の光拡散性微粒子から成り、上記第2の主材料と上記第2の光拡散性微粒子の屈折率差は、上記第1の主材料と上記第1の光拡散性微粒子の屈折率差よりも大きいことを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記第1の接合層あるいは上記第2の接合層の内部に光拡散性微粒子が分散されてなることを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、光源から投射される投射光を略平行光にするフレネルレンズスクリーンと、該フレネルレンズスクリーンにより略平行光とされた投射光を発散させる光拡散レンズアレイシートとを対向させて組み合わせてなる透過型スクリーンにおいて、前記フレネルレンズスクリーンは、片面に同心円状にレンズが形成されたフレネルレンズ部とフレネルレンズ用光拡散基板(基材D)が一体化されて成り、前記光拡散レンズアレイシートは、前記フレネルレンズスクリーンに対向する面の側から順に第1にレンズ群部を有し、第2にレンズ支持基材(基材C)を有し、第3に平坦層を有し、第4に光拡散板基板(基材B)を有し、前記基材Cと前記基材Bを接合する第1の接合層を有し、前記光拡散板基板(基材B)は、第1の主材料と第1の光拡散性微粒子から成り、且つ、前記各基材の線膨張係数と吸水率を下記のように表わした場合に、
基材Bの線膨張係数(JIS K7197):β×10−5(/ケルビン)、
基材Bの吸水率(JIS K7209):b(%)、
基材Cの線膨張係数(JIS K7197):γ×10−5(/ケルビン)、
基材Cの吸水率(JIS K7209):c(%)、
基材Dの線膨張係数(JIS K7197):k×10−5(/ケルビン)、
基材Dの吸水率(JIS K7209):f(%)、
これらの線膨張係数と吸水率の関係が、βb<5、且つγc<5、且つkf<5の関係を満足する基材を用い、かつ
前記レンズ群部はシリンドリカルレンズ群のレンチキュラーレンズであり、かつ、前記平坦層内の単位シリンドリカルレンズ同士の境界部にあたる箇所に遮光パターン層を有し、該遮光パターン層と光拡散基板(基材B)の距離をBLとした際に、距離BL<2.0mmであることを特徴とする透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記光拡散レンズアレイシートにおいて、上記基材Bの厚さをBt、上記基材Cの厚さをCtと表わしたとき、Bt>5Ctであることを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記フレネルレンズスクリーンの厚さをFt(mm)とあらわし、上記光拡散レンズアレイシートの厚みをLt(mm)とあらわしたとき、2<Lt×Ft<10の関係を満たすことを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記平坦層内の単位シリンドリカルレンズ同士の境界部にあたる箇所に遮光パターン層を有し、且つ、上記基材Bの表面に、ハードコート、帯電防止、反射防止、防眩、光拡散から選択される少なくとも何れかの処理が施されてなる表面処理層を有することを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記フレネルレンズスクリーンには、投射光の入射面に微細凹凸が加工形成され、且つ、上記フレネルレンズ用光拡散基板(基材D)は第2の主材料と第2の光拡散性微粒子から成り、上記第2の主材料と上記第2の光拡散性微粒子の屈折率差は、上記第1の主材料と上記第1の光拡散性微粒子の屈折率差よりも大きいことを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
また、本発明は、上記第1の接合層の内部に光拡散性微粒子が分散されてなることを特徴とする上記の透過型スクリーンである。
本発明の光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の組み合わせによれば、経時変化あるいは高温高湿条件などの過酷な環境下での変形の発生を低減して信頼性を高めることが出来、MD方式プロジェクションテレビによる映像を好適に視覚できる効果がある。またフレネルレンズスクリーン20の投射光の入射側に施した微細凹凸23による光拡散効果と、光拡散レンズアレイシート10の光拡散板基板14(基材B)中の光拡散性微粒子による光拡散効果の相乗効果により、シンチレーション(ぎらつき現象)の低減の効果がある。更に、相対的に厚く剛性を有する光拡散レンズアレイシート10との組み合わせにより構成される透過型スクリーンとしては、フレネルレンズスクリーン20の筐体への取り付けが容易である効果がある。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について図1から図9を参照して説明する。
(透過型スクリーンの構造)
本実施形態では、上記フレネルレンズスクリーン20と組み合わせて透過型スクリーンを構成する光拡散レンズアレイシート10として、図1に示すレンチキュラーレンズシート(平面上にシリンドリカルレンズが並んだレンズシート)を用いる場合を示す。すなわ
ち、フレネルレンズスクリーン20のフレネルレンズ部21を光拡散レンズアレイシート10に対向させて配置して透過型スクリーンを構成する。以下の図表において、光拡散レンズアレイシート10を略して「レンチ」と呼ぶ。
光拡散レンズアレイシート10は、図1に示すように、フレネルレンズスクリーン20に面する側から厚さ方向に、第1に、放射線硬化型樹脂の硬化物からなるレンズ群部19、第2に、光透過性のレンズ支持基材18(基材C)、第3に、光透過性粘着感光材による平坦層17、第4に、ブラックストライプ状の遮光パターン(BS)層16、第5に、光透過性の接着(粘着)接合層15、第6に、光透過性の光拡散板基板14(基材B)、第7に、光透過性の接着(粘着)接合層13、第8に、光透過性の表面支持層12(基材A)、第9に、光透過性の表面処理層11が略この順に層状に配置され、組立時に初期変形などを与えて湾曲させることなく、平面を保った状態で取り付けられる平板部材である。また、光拡散板基板14(基材B)には、その主材料に光拡散性微粒子を充填して光拡散性を持たせる。その光拡散性微粒子としては、シリカ,炭酸カルシウム,水酸化アルミニウムなどの無機系微粒子、アクリル樹脂,有機シリコーン樹脂,ポリスチレン,尿素樹脂,ホルムアルデヒド縮合物などの有機系微粒子から選択される単体あるいは混合体が好適である。これらの光拡散性微粒子は、光拡散板基板14(基材B)の主材料との屈折率差が0.02以上あることが望ましい。
光拡散レンズアレイシート10を上記の様に基材Aと基材Bと基材Cの3層の基材層を積層する構造にすることで、75μmから150μmのファインピッチのレンズ群部19と、そのセルフアライメントによる光露光方式による遮光パターン(BS)層16と、光拡散板基板14(基材B)、表面処理層11を得るための製造プロセスや性能仕様などにより、基材層の材質や厚さを適度に調製して基材Aと基材Cにより基材Bを保護することで光拡散レンズアレイシート10の反りを改善する効果がある。
具体的にはフルHDTVの画素でもモワレなく高い解像度を維持するためにはレンズピッチは150μm以下、好ましくは100μm以下のレンズピッチが採用される。そのため、そのレンズ製造プロセスではレンズ群部19とレンズ支持基材(基材C)からなるレンズ基材層の厚さが75μmから150μmの厚さの薄いフイルムを使う。一方、光拡散板基板14(基材B)は、厚いMSなどの剛性の高い材料を使う。また、基材Aと基材Cは、基材Bとは異なる材質の樹脂を用いることで、光拡散レンズアレイシート10の表面側の基材Aと基材Cを、内側の基材Bの材質より良好な特性を有する基材を用いることで、光拡散レンズアレイシート10の反りを改善する効果がある。
本実施形態では経時変化あるいは高温高湿条件などの過酷な環境下での変形に対する浮きや平面性などの耐環境特性を向上する。この対策としては、例えば、光拡散レンズアレイシート10の光拡散板基板14(基材B)の厚さを増して剛性を高めたり、ガラスなどの高剛性の材質を用いたりして、反りを低減することも考えられるが、近年の透過型スクリーンは大型化、高精細化が求められているため、これらの対策では対応が難しくなっている。
そこで、図2に示すように、フレネルレンズスクリーン20と光拡散レンズアレイシート10とを、互いに膨らみ方向が対向する初期的な反りを与えて製作し、これらを一体保持してスクリーンを構成したときに、スクリーン固定フレーム治具30で端辺を平面状態に矯正するように押さえる反り付けを行って、環境変化により反りが発生しても互いに抑制し合うようにする。これにより、環境変化による反りを防止できるが、反り量が大きいと、両方のシートに適切なバランスを持った反りを与えなければならないため、製造の手間がかかり製作コストが増大してしまう問題がある。特に、光拡散レンズアレイシート10は反り量が多いと、その観察面側の平面性が劣ると画像に歪みが生じ、画質の低下を招
く問題があるので反り量を少なくすることが望ましい。
上記のような問題に鑑みて、光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の組み合わせに対して、本実施形態では好適に反りを低減できる構造と材料を探索し、実験の結果、透過型スクリーンの品質を向上できる構造と材料を見出した。3層基材をもった光拡散レンズアレイシート10において、光拡散レンズアレイシート10を構成するそれぞれの基材の線膨張係数、吸水率、および配置位置において、厚さ方向に略対称に配列する。すなわち、基材Aと基材Cの厚さを略同じ厚さにし、また、基材Aの材料と基材Cの材料を略同じ特性を有する材料にする。それにより、厚さの対称性のバランスが取れ、温度変化、湿度変化により各基材の膨張などによる伸縮が抑えられ、厚さの対称性によって曲げモーメントが略打ち消し合うような応力分布が形成され、その結果、反り変形を抑制することができる効果がある。このことは、図5から図9に結果を示すように、実験により確認した。
図1に示すように、最大板厚に設定する光拡散板基板14(基材B)の厚さをBt、レンズ支持基材18の厚さをCt、表面支持層12の厚さをAtとしたときに、Bt>At、Bt>Ctの関係にし、変形に影響の大きいレンズ支持基材18と表面支持層12とが、光拡散レンズアレイシート10全体としての主たる剛性を持つ光拡散板基板14(基材B)を中心として、厚さ方向に対称に配置することが好適である。
本実施形態では、光拡散レンズアレイシート10の表面支持層12(基材A)、光拡散板基板14(基材B)、レンズ支持基材18(基材C)と、フレネルレンズスクリーン20のフレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)の各基材について、温度や湿度が変化する際に基材の伸縮を支配する線膨張係数と、膨潤に連動する吸水率を下記のように表わした場合に、
基材Aの線膨張係数(JIS 7197):α×10−5(/ケルビン)、
基材Aの吸水率(JIS 7209):a(%)、
基材Bの線膨張係数(JIS 7197):β×10−5(/ケルビン)、
基材Bの吸水率(JIS 7209):b(%)、
基材Cの線膨張係数(JIS 7197):γ×10−5(/ケルビン)、
基材Cの吸水率(JIS 7209):c(%)、
基材Dの線膨張係数(JIS 7197):k×10−5(/ケルビン)、
基材Dの吸水率(JIS 7209):f(%)、
環境試験における信頼性を維持するために、これらの線膨張係数と吸水率の関係が、以下の式1から式4、
αa<5 (式1)
βb<7 (式2)
γc<5 (式3)
kf<5 (式4)
の関係を満足する材料で光拡散レンズアレイシート10及びフレネルレンズスクリーン20を構成する。
以下、この式の導出を説明する。実験により、これらの係数が大きいと透過型スクリーンを高温多湿環境下に曝し、その後に常温に戻しても観察側が凸になり結果的に光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の間が浮き、光拡散レンズアレイシート10の平面性が失われる現象が発生することを確認した。このように常温に戻しても変形が残留する現象は、透過型スクリーンの有機樹脂材料の基材の吸水率が高いと、高い湿度下で基材の材料が水分を吸収することに起因すると考えられる。基材の材料の線膨張係数が大きいと、高温により基材の材料が大きく変形するが、基材の高温における変形を、基材を常温常湿状態に戻しても元の状態に復帰することを基材が吸収した水分が妨げ
ると考えられる。そのため、基材の変形の残留量は、基材の線膨張係数が大きいほど大きく、基材の吸水率が大きいほど大きく、基材を常温から高温に上げ再び常温に戻した場合に基材に残留する変形量は、基材の線膨張係数×基材の吸水率に比例すると考えられる。
そのため、基材の変形を所定量以下に留めるためには、ある定数Vc、Xc、Yc、Zcに関して以下の関係式を満足する材料の基材を選定すれば良いと考える。
基材Aの変形残留量=αa<Vc
基材Bの変形残留量=βb<Xc
基材Cの変形残留量=γc<Yc
基材Dの変形残留量=kf<Zc。
これらの定数Xc、Yc、Zc、Vcは図7から図9に示す実験により求めた。この実験では、基材層が表面支持層12(基材A)とレンズ支持基材18(基材C)は、光拡散板基板14(基材B)を中心にそれぞれの厚さが略対称となるように配列する。図7から図9に示す結果から、温度および湿度がいずれも変動する環境で、透過型スクリーンの反り変形による浮きを抑制し平面性を維持することが出来る条件は、αa<5(式1)とγc<5(式3)とβb<7(式2)とkf<5(式4)であることがわかった。ここで、光拡散板基板14(基材B)のβbの条件は、少なくともβb<7(式2)の条件を満足する材料では問題が無いことが確認できた。このように、第1の実施形態では、光拡散板基板14(基材B)の両面を基材Aおよび基材Cで覆ったため、光拡散板基板14(基材B)に対するβbの要求条件が緩くなり、光拡散板基板14(基材B)に用いることができる材料の種類を広げることができる効果がある。
この3層基材から成る光拡散レンズアレイシート10では、この光拡散レンズアレイシート10の反り変形を抑制すべき温度、湿度の変化範囲において、線膨張係数や吸水率が式1から式4を満足する材料を選定し、光拡散レンズアレイシート10側を少し観察側に凹の反りをつけ、フレネルレンズスクリーン20と合わせてテレビジョンセットに設置する。
図2では、式1から式4を満足する材料による光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20を組み合わせ、高温多湿環境下での信頼性の試験を行ったときの浮きと平面性の状態を模式図で示す。テレビジョンセットでは光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の両端を互いに押し付けるよう金属フレームなどのスクリーン固定フレーム治具30で固定し、反り変形などがほとんどなく平面性を維持しながら、環境試験での密着性を保持する。図3では式1から式4の関係を満足しない材料を用いた場合を示す。この場合は、環境試験の60℃相対湿度90%などの高温多湿環境下で500時間経過した後の状態を示すが常温に戻しても観察側が凸になり結果的に光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の間が浮き、光拡散レンズアレイシート10の平面性も失われる。
本実施形態においては、光拡散レンズアレイシート10の図1に示す積層構造は、上記に限定されるものではなく、耐環境特性の向上による平面性維持のため、レンズ支持基材18と表面支持層12との配置関係を逸脱しない範囲で、以下に例示する種々の変形が可能である。また、光拡散レンズアレイシート10のレンズ群部19は、シリンドリカルレンズ群が一方向に並列されたレンチキュラーレンズシートを用いた構成に限らず、シリンドリカルレンズ群が複数方向に並列されてなる構成、あるいは、単位レンズが2次元配列されてなる構成のレンズ群部19など、各種タイプのレンズ群部19が可能である。
<変形例1>
接合層13または接合層15の一方あるいはその両方が、光透過性の粘着剤又は接着材
中に光拡散性微粒子を分散して光拡散性を有する光拡散接合層である構成とすることにより、接合層を光拡散層と兼用する。この場合は、接合層を光拡散層と兼用するので、簡素な構成とすることができる。すなわち、この場合、図1の構成で接合層13か接合層15の一方あるいはその両方が光拡散板基板14(基材B)と組み合わされて2層構造あるいは3層構造の光拡散層を構成できる。
<変形例2>
光拡散レンズアレイシート10の構成を、レンズ群部19、レンズ支持基材18、遮光パターン(BS)層16、粘着または接着の接合層15、(第1の)光拡散板基板14(基材B)、粘着または接着の接合層13、第2の光拡散層、表面支持層12、表面処理層11からなる構成にする。すなわち、図1の表面支持層12と接合層13の間に第2の光拡散層を挿入する。第2の光拡散層は、光拡散性微粒子が分散混合されてなる構成のインキの塗布、あるいは前記インキ層の転写により形成する。ここで、第1の光拡散板基板14(基材B)と第2の光拡散層の拡散度合いは、「第1<第2」の関係が望ましく、第2の光拡散層の拡散度合いはヘイズ値で70%〜90%の値であることが好適である。変形例2の場合、最大板厚に設定され、光拡散レンズアレイシート10全体としての主たる剛性を持つ基板は(第1の)光拡散板基板14(基材B)であり、光拡散性微粒子が分散混合された押出し成形などによる光拡散板基板14(基材B)を中心として、変形に影響の大きいレンズ支持基材18(基材C)と表面支持層12(基材A)とが、厚さ方向に対称に配置する。
<変形例3>
光拡散レンズアレイシート10の構成を、レンズ群部19、レンズ支持基材18、遮光パターン(BS)層16、粘着層15、光拡散板基板14(基材B)を、第1光拡散層と第2光拡散層の順に積層一体化された2層に構成し、接合層13、表面支持層12、表面処理層11から成る構成にする。この第1の光拡散層と第2光拡散層は、光拡散性微粒子の分散濃度が異なる樹脂層を共押出し成形して積層一体化された1枚の光拡散板基板14(基材B)であり、層内の拡散度合いにおいては、「第1<第2」の関係が望ましく、第2の光拡散層の拡散度合いはヘイズ値で70%〜90%の値であることが好適である。変形例3の場合、光拡散レンズアレイシート10全体としての主たる剛性を持つ最大板厚に設定される基板は光拡散板基板14(基材B)であり、光拡散板基板14(基材B)を中心として、変形に影響の大きいレンズ支持基材18と表面支持層12を対称に、すなわち、レンズ支持基材18と表面支持層12を同じ材質で同じ厚さで形成する。
<変形例4>
光拡散レンズアレイシート10が図4に示す構造をとり、レンズ部とレンズ支持基材18が同一の材料で一体形成されたレンズ付きフイルムで、遮光パターン(BS)層16、粘着または接着の接合層15、光拡散板基板14(基材B)、粘着または接着の接合層13、表面支持層12、表面処理層11からなる構成であり、レンズ支持基材18/光拡散板基板14(基材B)/表面支持層12からなる3基板を、粘着・接着層を介して積層一体化した構成にする。このレンズ部とレンズ支持基材18が同一の材料で一体形成されたレンズ付きフイルムはフイルム成形押し出し時に、レンズ付き冷却ロールでレンズがフイルム上に一体成形することによって得られる。
本実施形態および各種変形例においては、表面処理層11は、光拡散レンズアレイシート10の表面性を良好に仕上げるために必要に応じて設けられる種々のコート層である。例えば、鉛筆硬度3H以上程度の表面の耐擦傷性を付与するためのハードコート(HC)処理を行った表面処理層11や、写り込み防止のためのアンチグレア(AG)層、埃付着防止のための帯電防止(AS)層、映像光の出射方向・範囲を制御したり、シンチレーション(ぎらつき現象)の低減に寄与するための光拡散層など、各種機能を有するコート層を、単層または複数層により形成したものである。
光拡散レンズアレイシート10は、線膨張係数と吸水率が異なる材料をそれぞれ基材層として使用した3層構成にし、フレネルレンズスクリーン20の線膨張係数と吸水率が異なる材料を組み合わせた光拡散レンズアレイシート10を製造後、フレネルレンズスクリーン20と合わせてテレビジョンセットに設置し、60℃相対湿度90%の恒温多湿環境下で500時間放置後、常温に戻し光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の浮きと平面性を評価した。
図5には、製造した光拡散レンズアレイシート10の、3層の各層の材料の線膨張係数と吸水率を示し、図6には、線膨張係数と吸水率が異なる種々の材料のフレネルレンズスクリーン20を示す。図7から図9には、それらの光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20をテレビジョンセットに設置後、60℃相対湿度90%の高温多湿環境下で500時間放置後、光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の間の浮き、光拡散レンズアレイシート10の観察面の平面性を測定した結果を示す。
(フレネルレンズスクリーン)
フレネルレンズスクリーン20は、図1に示すように、投射光の入射側(同図の右側)から、正反射防止機能および光拡散機能を奏する微細凹凸23、光拡散性微粒子(フィラー)が分散されてなるフレネルレンズ用光拡散基板22、同心円状のフレネルレンズ部21が順次配置されてなる構成であり、フレネルレンズ用光拡散基板22の片面に、放射線硬化型樹脂の硬化物からなるフレネルレンズ部21が重合接着されてなり、フレネルレンズ用光拡散基板22の反対面の投射光入射面には微細凹凸23を施す。そして、フレネルレンズ用光拡散基板22の投射光の入射面に微細凹凸23を形成することにより、その拡散度合いを、ヘイズ値で、50%〜70%の値に設定する。フレネル側のフレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)の材料としては、線膨張係係数をk×10-5/ケルビンとあらわし吸水性をf%とあらわした時、それぞれの値が低い樹脂が好ましく、図6から図9に示すように、その積であるk×fが5以下になるような基材を選定する。
フレネルレンズスクリーン20のフレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)を薄くすることはリタデーション、ゴーストの低下には有効であるが、極度に薄いフィルム状にすると、光拡散レンズアレイシート10側の光拡散層との離間距離が小さくなり、シンチレーションの抑制に反するだけでなく、フレネルレンズスクリーン20全体の剛性がなくなり、フレネルレンズスクリーン20を筐体に固定することが非常に困難となってしまい、取り付け作業が煩雑で、それに伴うコストアップの弊害や、経時変化等により特性が劣化するなど信頼性に問題が生じることになる。
また、フレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)が極度に厚すぎると光拡散レンズアレイシート10と合わせてテレビジョンセットに設置後の環境試験では、線膨張が光拡散レンズアレイシート10に与える影響が大きくなり、光拡散レンズアレイシート10を観察側に押し出し平面性の低下やフレネルレンズスクリーン20と光拡散レンズアレイシート10間の浮きの原因にもなりやすい。
また、本実施形態において、過酷な高温多湿下での環境試験においても観察面の平面性や光学特性を維持するためにも前記光拡散レンズアレイシート10およびとフレネルレンズスクリーン20とも、それぞれの厚みがある一定の範囲にある。どの環境下においても観察面の平面性を維持するために、それぞれのスクリーンは「変形反り」や「浮き」をなくすために、ある厚みの範囲に構成することで、曲げ強度に比例する剛性を確保する。具体的には本実施形態では、図19(a)の実験結果に基づき、光拡散レンズアレイシート
10の厚みをLt(mm)とあらわし、フレネルレンズスクリーン20の厚みをFt(mm)とあらわした場合に、LtとFtの積が2<Lt×Ft<10の範囲になるように構成することで良好な特性の透過型スクリーンを得る。別の視点から見ると、mm単位であらわしたLtが1.5以上で、かつ、mm単位であらわしたFtが1.5以上の場合に良好な特性が得られる。
また、どの環境下においても、透過型スクリーンの光学特性を維持するために、図1に示す光拡散レンズアレイシート10の光拡散層の主拡散層とフレネルレンズスクリーン20の主拡散層である微細凹凸23の距離をDLとすると、図19(b)に示すように、距離DLが1.5mm以上においてシンチレーションの効果が確認できる。なお、この距離DLの最大値は現実的に経済的な厚みにするために10mm以下にすることが望ましい。ここで、フレネルレンズスクリーン20の主拡散層は、フレネルレンズスクリーン20の樹脂中に拡散フイラーが含有された拡散層や微細凹凸23やマイクロレンズやレンチキュラーレンズなどのレンズなどの拡散要素を持つ層をいう。また、光拡散レンズアレイシート10の光拡散層の主拡散層は、光拡散板基板(基材B)14などである。本発明では、この距離DLを確保するために、フレネルレンズスクリーン20では、主拡散層は、フレネルレンズ部21とは反対面のフレネルレンズ用光拡散基板(基材D)22の入射側に微細凹凸23で形成する。同様に光拡散レンズアレイシート10においては、この距離DLを確保するために、レンズ郡部19と反対側の光拡散板基板(基材B)14の観察面に、樹脂中に拡散フイラーを高濃度に含有させた主拡散層を形成する。
また、図1の部分拡大図に示すように、光拡散レンズアレイシート10の遮光パターン(BS)層16と主拡散層である光拡散板基板(基材B)14の距離をBLとした場合、図19(c)の実験結果にもとづき、高温高湿環境下においても透過型スクリーンの光学特性、とくに画像の解像度を維持するために、距離BL<2.0(mm)の条件に従う構造にする。この距離BLが2mm以上では解像度の低下を招くからである。この解像度をさらに改善するために、主拡散層である光拡散板基板(基材B)14の遮光パターン(BS)層16側の部分に、拡散濃度を低くした副拡散層を形成することもある。
また、フレネルレンズ用光拡散基板22には、プロジェクションテレビ特有の現象である「ギラツキ」つまりシンチレーションを低減する光拡散機能を持たせる。光拡散のためには、内部拡散と外部拡散とでバランスを取って光拡散させる。すなわち、光拡散のために、光拡散層の内部の光拡散性微粒子による起こる内部拡散と、フレネルレンズスクリーン20の投射光の入射面に形成した微細凹凸23、及び、光拡散レンズアレイシート10の投射光の出射面に設置した表面処理層11に形成した微細凹凸により発生させる外部拡散とで光拡散させる。
フレネルレンズスクリーン20の光の入射面の微細凹凸23及び光拡散レンズアレイシート10の出射面の表面処理層11の微細凹凸は、例えばマット加工などにより意図的に形成する凹凸と、基材から光拡散性微粒子を露出させて形成させる凹凸とがある。シンチレーションを低減するには、内部拡散、外部拡散のいずれも効果があり、本実施形態の光拡散層では、薄い光拡散層による内部拡散を補助してフレネルレンズスクリーン20全体としての光拡散を実現するために、入射面に適宜微細凹凸23が加工形成される。本実施形態においては、微細凹凸23による前記基板の表面粗さは、JIS B0601に準拠した十点平均粗さ(Rz)が3μm<Rz<10μmであり、かつ凹凸の平均間隔Smが50μm<Sm<200μmであることが好ましい。
二つ目の対策は屈折率差をつけることである。フレネルレンズ用光拡散基板22の内部には、主材料となる樹脂と屈折率の異なる光拡散性微粒子(フィラー)が分散混合され、その分散量、粒径分布、屈折率差、光拡散性微粒子の形状に応じて種々の光拡散機能を奏
することになる。本実施形態の図6のF−8は、フレネルレンズ用光拡散基板22の主材料として、屈折率1.58のPCアロイ(PCとPETのアロイ)、光拡散性微粒子として、平均粒径10μm、屈折率1.525のMS微粒子やスチレン系又はアクリル系などの有機フィラーを使用した。フレネルレンズ用光拡散基板22の主材料と光拡散性微粒子との屈折率差(上記の場合、0.055)は、上記に限るものではないが、相対的に光拡散レンズアレイシート10よりも薄いフレネルレンズスクリーン20で、光拡散レンズアレイシート10と同程度に高い拡散度合いを奏するために、光拡散レンズアレイシート10の光拡散板基板14(基材B)における主材料と光拡散性微粒子の屈折率差よりも大きいことが好適である。
光拡散レンズアレイシート10の光拡散板基板14(基材B)の厚さをBtとし、フレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)の厚さをDtとすると、図19(a)の表でFt<Ltである透過型スクリーンの場合には、必然的にDt<Btの関係になる。この場合は、光拡散レンズアレイシート10の光拡散板基板14(基材B)の厚さBtが厚くなるため、光拡散板基板14(基材B)に充填する光拡散性微粒子の充填量を増やすことができ、光拡散板基板14(基材B)とそれに充填する光拡散性微粒子の屈折率差は、フレネルレンズ用光拡散基板22とそれに充填する光拡散性微粒子の屈折率差よりも小さくすることで最適にシンチレーションを低減できる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について図10から図18を参照して説明する。
(透過型スクリーンの構造)
本実施形態では、上記フレネルレンズスクリーン20と組み合わせて透過型スクリーンを構成する光拡散レンズアレイシート10として、図10に示すレンチキュラーレンズシート(平面上にシリンドリカルレンズが並んだレンズシート)を用いる場合を示す。光拡散レンズアレイシート10は、図10に示すように、フレネルレンズスクリーン20に面する側から、放射線硬化型樹脂の硬化物からなるレンズ群部19、レンズ支持基材18(基材C)、粘着感光材による平坦層17、遮光パターン(BS)層16、接着(粘着)接合層15、光拡散板基板14(基材B)、表面処理層11が略この順に層状に配置され、組立時に少しの反り初期変形などを与えて、ほぼ平面を保った状態で取り付けられる平板部材である。光軸方向から見た形状はフレネルレンズスクリーン20の外形と同様な略長方形状とされている。
光拡散レンズアレイシート10を上記の様な2層の基材層を積層した構造にし、75μmから150μmのファインピッチのレンズ群部19とそのセルフアライメントによる光露光方式による遮光パターン(BS)層16と光拡散板基板14(基材B)を得る。
(光拡散レンズアレイシート)
図10に第2の実施形態の光拡散レンズアレイシート10を示す。第2の実施形態では
、光拡散レンズアレイシート10を2つの基材で構成する。基材層として、光拡散板基板14(基材B)とレンズ支持基材18(基材C)の2層の光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20を組み合わされた透過型スクリーンにする。この場合は、この光拡散レンズアレイシート10は光拡散板基板14(基材B)とレンズ支持基材18(基材C)の2層の基材で組み合わせるために3層基材の光拡散レンズアレイシート10のように対称な構造にできない。ここで、光拡散レンズアレイシート10では、光拡散板基板14(基材B)の厚さをBt、レンズ支持基材18(基材C)の厚さをCtと表わしたとき、Bt>5Ctにすることが望ましい。
上記基材層の線膨張係数と吸水率を下記のように表わすとき、
基材Bの線膨張係数(JIS 7197):β×10−5(/ケルビン)、
基材Bの吸水率(JIS 7209):b(%)、
基材Cの線膨張係数(JIS 7197):γ×10−5(/ケルビン)、
基材Cの吸水率(JIS 7209):c(%)、
基材Dの線膨張係数(JIS 7197):k×10−5(/ケルビン)、
基材Dの吸水率(JIS 7209):f(%)、
のとき、これらの係数が大きいと透過型スクリーンを高温多湿環境下に曝し、その後に常温に戻しても観察側が凸になり結果的に光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の間が浮き、光拡散レンズアレイシート10の平面性が失われる現象が生じることを確認した。第1の実施形態と同様に、図10に示す第2の実施形態の場合も、基材の変形の残留量は、基材の線膨張係数が大きいほど大きく、基材の吸水率が大きいほど大きく、基材を常温から高温に上げ再び常温に戻した場合に基材に残留する変形量は、基材の線膨張係数×基材の吸水率に比例すると考えられる。
そのため、基材の変形を所定量以下に留めるためには、ある定数Xc、Yc、Zcに関して以下の関係式を満足する材料の基材を選定すれば良いと考えられる。
基材Bの変形残留量=βb<Xc
基材Cの変形残留量=γc<Yc
基材Dの変形残留量=kf<Zc
これらの定数Yc、Zc、Vcは図16から図18に示す実験により求めた。この実験では、光拡散レンズアレイシート10は、レンズ支持基材18(基材C)を、光拡散板基板14(基材B)に貼りあわせる。図16から図18に示す結果から、温度および湿度がいずれも変動する環境で、透過型スクリーンの反り変形による浮きを抑制し平面性を維持することが出来る条件は、以下の式5から式7、
βb<5 (式5)
γc<5 (式6)
kf<5 (式7)
であることがわかった。ここで、光拡散板基板14(基材B)のβbの条件を与える式5は、3枚を貼り合わせて光拡散レンズアレイシート10を形成した第1の実施形態の式2とは異なり、βb<5となった。このように光拡散板基板14(基材B)の条件が相違した理由は、第2の実施形態では、光拡散板基板14(基材B)の片面が基材Aで覆われていないため、第1の実施形態で基材Bの面を覆っていた基材Aに必要とされていた式1の条件が光拡散板基板14(基材B)にも必要になったためと考えられる。
この2層基材から成る光拡散レンズアレイシート10では、実質的に膨張特性の一方の基材が積層基板の伸縮を支配するような場合、この光拡散レンズアレイシート10の反り変形を抑制すべき温度、湿度の変化範囲において、線膨張係数や吸水率を上記式の入る材料を選定し、光拡散レンズアレイシート10側を少し観察側に凹の反りをつけ、フレネルレンズスクリーン20と合わせてテレビジョンセットに設置する。図11は、式5から式7を満足する材料を用いた光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20での高温多湿環境下での信頼性の試験を行ったときの浮きと平面性の状態を模式図で示す。テレビジョンセットでは光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の両端を互いに押し付けるように金属フレームなどのスクリーン固定フレーム治具30で固定することで、平面性を維持しながら、環境試験での密着性を保持する。図12は、式5から式7を満足しない材料を用いた場合に、環境試験の60℃相対湿度90%の高温多湿環境下で500時間経過した後の状態を示す。この場合は、常温に戻しても観察側が凸になり結果的に光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の間が浮き、光拡散レンズアレイシート10の平面性も失われる。
本実施形態では、光拡散レンズアレイシート10の図10に示す積層構造は、上記に限定されるものではなく、耐環境特性の向上による平面性維持のため、レンズ支持基材18とレンズ群部19との配置関係を逸脱しない範囲で変形が可能である。また、本実施形態
および各種変形例においては、表面処理層11は光拡散板基板(基材B)の表面に、第1の実施形態と同様に形成する。
<変形例5>
光拡散レンズアレイシート10が図13に示す構造をとり、レンズ部とレンズ部支持基材が同一の材料で一体形成されたレンズ支持基材18(基材C)で、遮光パターン(BS)層16、粘着または接着の接合層15、光拡散板基板14(基材B)、表面処理層11を積層一体化した構成にした。レンズ部とレンズ支持基材18が同一の材料で一体形成されたレンズ付きフイルムは、フイルム成形押し出し時に、レンズ付き冷却ロールでレンズがフイルム上に一体に形成した。
光拡散レンズアレイシート10は、線膨張係数と吸水率が異なる材料をそれぞれ基材層として使用した2層構成にし、フレネルレンズスクリーン20の線膨張係数と吸水率が異なる材料を組み合わせた光拡散レンズアレイシート10を製造後、フレネルレンズスクリーン20と合わせてテレビジョンセットに設置し、60℃相対湿度90%の恒温多湿環境下で500時間放置後、常温に戻し光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の浮きと平面性を評価した。図14には、製造した光拡散レンズアレイシート10の、2層の各層の材料の線膨張係数と吸水率を示し、図15には、線膨張係数と吸水率が異なる種々の材料のフレネルレンズスクリーン20を示す。図16から図18には、それらの光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20をテレビジョンセットに設置後、60℃相対湿度90%の高温多湿環境下で500時間放置後、光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の間の浮き、光拡散レンズアレイシート10の観察面の平面性を測定した結果を示す。
(フレネルレンズスクリーン)
フレネルレンズスクリーン20は、図10に示すように、第1の実施形態と同様な構成であり、フレネルレンズ用光拡散基板22の片面にフレネルレンズ部21が重合接着されてなり、フレネルレンズ用光拡散基板22の他面には第1の実施形態と同様に微細凹凸23を施す。そして、フレネルレンズスクリーン20のフレネルレンズ部21を光拡散レンズアレイシート10に対向配置し透過型スクリーンを構成する。このとき選ぶフレネル側のフレネルレンズ用光拡散基板22としては、線膨張係係数k×10-5/ケルビンとあらわし吸水性をf%とあらわした時、それぞれの値が低い樹脂が好ましく、図15から図18に示すように、その積であるk×fが5以下になるような基材を選定する。
図14には、製造した光拡散レンズアレイシート10の、2層の各層の材料の線膨張係数と吸水率を示し、図15には、線膨張係数と吸水率が異なる種々の材料のフレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)の特性を示す。図16から図18には、それらの光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20をテレビジョンセットに設置後、60℃相対湿度90%の高温多湿環境下で500時間放置後、光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20の間の浮き、光拡散レンズアレイシート10の観察面の平面性を測定した結果を示す。
また、本実施形態において、過酷な高温多湿下での環境試験においても観察面の平面性や光学特性を維持するためにも前記光拡散レンズアレイシート10およびとフレネルレンズスクリーン20とも、それぞれの厚みがある一定の範囲にある。どの環境下においても観察面の平面性を維持するために、それぞれのスクリーンは「変形反り」や「浮き」をなくすために、ある厚みの範囲に構成することで、曲げ強度に比例する剛性を確保する。具体的には本実施形態では、図19(a)の実験結果に基づき、光拡散レンズアレイシート10の厚みをLt(mm)とあらわし、フレネルレンズスクリーン20の厚みをFt(mm)とあらわした場合に、LtとFtの積が2<Lt×Ft<10の範囲になるように構成することで良好な特性の透過型スクリーンを得る。別の視点から見ると、Ltが1.5
以上で、かつ、Ftが1.5以上の場合に良好な特性が得られる。
また、どの環境下においても、透過型スクリーンの光学特性を維持するために、図10に示す光拡散レンズアレイシート10の光拡散層の主拡散層とフレネルレンズスクリーン20の主拡散層である微細凹凸23の距離をDLとすると、図19(b)に示すように、距離DLが1.5mm以上においてシンチレーションの効果が確認できる。なお、この距離DLの最大値は現実的に経済的な厚みにするために10mm以下にすることが望ましい。ここで、フレネルレンズスクリーン20の主拡散層は、フレネルレンズスクリーン20の樹脂中に拡散フイラーが含有された拡散層や微細凹凸23やマイクロレンズやレンチキュラーレンズなどのレンズなどの拡散要素を持つ層をいう。また、光拡散レンズアレイシート10の光拡散層の主拡散層は、光拡散板基板(基材B)14などである。本発明では、この距離DLを確保するために、フレネルレンズスクリーン20では、主拡散層は、フレネルレンズ部21とは反対面のフレネルレンズ用光拡散基板(基材D)22の入射側に微細凹凸23で形成する。同様に光拡散レンズアレイシート10においては、この距離DLを確保するために、レンズ郡部19と反対側の光拡散板基板(基材B)14の観察面に、樹脂中に拡散フイラーを高濃度に含有させた主拡散層を形成する。
また、図10の部分拡大図に示すように、光拡散レンズアレイシート10の遮光パターン(BS)層16と主拡散層である光拡散板基板(基材B)14の距離をBLとした場合、図19(c)の実験結果にもとづき、高温高湿環境下においても透過型スクリーンの光学特性、とくに画像の解像度を維持するために、距離BL<2.0(mm)の条件に従う構造にする。この距離BLが2mm以上では解像度の低下を招くからである。この解像度をさらに改善するために、主拡散層である光拡散板基板(基材B)14の遮光パターン(BS)層16側の部分に、拡散濃度を低くした副拡散層を形成することもある。
また、フレネルレンズ用光拡散基板22には、第1の実施形態と同様に、シンチレーションを低減する光拡散機能を持たせる。すなわち、光拡散のために、光拡散層の内部の光拡散性微粒子による起こる内部拡散と、フレネルレンズスクリーン20の投射光の入射面に形成した微細凹凸23、及び、光拡散レンズアレイシート10の投射光の出射面に設置した表面処理層11に形成した微細凹凸により発生させる外部拡散とで光拡散させる。
第1の実施形態と同様に、フレネルレンズ用光拡散基板22の内部には、主材料となる樹脂と屈折率の異なる光拡散性微粒子(フィラー)を分散混合し光拡散機能を奏させる。本実施形態の図15のF−8は、フレネルレンズ用光拡散基板22の主材料として、屈折率1.58のPCアロイ(PCとPETのアロイ)、光拡散性微粒子として、平均粒径10μm、屈折率1.525のMS微粒子やスチレン系又はアクリル系などの有機フィラーを使用した。フレネルレンズ用光拡散基板22の主材料と光拡散性微粒子との屈折率差(上記の場合、0.055)は、上記に限るものではないが、相対的に光拡散レンズアレイシート10よりも薄いフレネルレンズスクリーン20で、光拡散レンズアレイシート10と同程度に高い拡散度合いを奏するために、光拡散レンズアレイシート10の光拡散板基板14(基材B)における主材料と光拡散性微粒子の屈折率差よりも大きいことが好適である。
第1の実施形態と同様に、図19(a)の表でFt<Ltである透過型スクリーンの場合には、光拡散板基板14(基材B)に充填する光拡散性微粒子の充填量を増やすことができ、光拡散板基板14(基材B)とそれに充填する光拡散性微粒子の屈折率差は、フレネルレンズ用光拡散基板22とそれに充填する光拡散性微粒子の屈折率差よりも小さくすることで最適にシンチレーションを低減できる。
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して説明する。3層基材構成の光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20は以下のようにして得た。この3層基材の光拡散レンズアレイシート10を図5に示す中の代表例としてL3−1についてその製造方法を以下に述べる。レンズ支持基材18(基材C)として、75μm厚さのポリエステル(PET)を用い、それに紫外線(UV)硬化型樹脂をコーティングしたレンズ基材層を形成し、そのレンズ基材層を、レンチキュラーレンズの形状が加工されたレンズロール金型上に、紫外線硬化型樹脂側を向けて貼り付け、紫外線硬化し、紫外線硬化型樹脂の硬化後に剥離することでレンズ群部19を形成する。このレンズ支持基材18上に形成されたレンズ群部19の反対面に粘着性感光材をコーティングし平坦層17を形成する。次に、レンズ群部19のレンズ面に平行光の紫外線(UV)光を照射してこの平坦層17を露光する。これにより、レンズ群部19の反対面の粘着感光材の平坦層17はレンチキュラーレンズのレンズ群部19を透過した透過部は紫外線(UV)照射により硬化し、非透過部は粘着性を保持する。次に墨をコーティングした転写フィルムを使用し、墨転写する。その平坦層17の粘着部のみ墨が転写されるため遮光パターン(BS)層16が形成される。
光拡散レンズアレイシート10では、この遮光パターン(BS)層16は光拡散板基板14(基材B)に貼りあわされる。光拡散板基板14(基材B)の光の出射面には、ポリエステルフイルム(PET)の厚さ75μmからなる表面支持層12(基材A)を、粘着材または接着材の接合層13で貼り合わせしておく。すなわち、表面支持層12(基材A)とレンズ支持基材18(基材C)は、光拡散板基板14(基材B)を中心にそれぞれの厚さが略対称となるように、基材Aと基材Cの厚さを同じ厚さにして配列する。また、表面支持層12の光の出射面には、あらかじめ微細な凹凸をつけたアンチグレア処理をした表面処理層11をコーティングしておく。次にこの遮光パターン(BS)層16の上に粘着または接着材を使い接合層15を形成し、光拡散度を表すHazeが80%の主材料がMS樹脂(MMA60%/スチレン40%の共重合樹脂)に有機拡散材が分散された厚さ1.85mmの光拡散板基板14(基材B)を貼り合わせる。このようにして基材が3層構成の光拡散レンズアレイシート10を得た。
図5にはこのとき使用した光拡散レンズアレイシート10のそれぞれの基材の材質とその線膨張係数、吸水率を示す。表面支持層12(基材A)とレンズ支持基材18(基材C)にはPET、PC、PCA(PCアロイ;PCとPETのアロイ)、アクリル(PMMA)フイルムをそれぞれ使用し、光拡散板基板14(基材B)にはMS、MS多層板、AS、PCA、PMMA、PSなどを主材とした光拡散板を使用した。
一方、フレネルレンズスクリーン20はフレネルレンズ形状が形成された金型上に紫外線(UV)硬化樹脂をコーティングし、この上にフレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)を乗せ密着後、紫外線で露光後、金型から剥離しフレネルレンズスクリーン20を得た。図6にはこのとき使用したフレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)の線膨張係数、吸水率を示す。フレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)にはMS、MS多層板、AS、PCA、PMMA、PSなどを主材とした光拡散板を使用した。
基材Aと基材Bと基材Cの3層の基材で構成した光拡散レンズアレイシート10と、フレネルレンズスクリーン20を組み合わせて、図2のように外周を金属フレームなどのスクリーン固定フレーム治具30で固定しテレビジョンセットに設置した。図7から図9には、このテレビジョンセットを60℃相対湿度90%に500時間保存し、常温に戻したのちその浮きと光拡散レンズアレイシート10の観察面の平面性を評価した結果を示す。評価項目の浮きと平面性では、○は実用状問題ない、△は実用上略問題ない、×は実用できないことをあらわした。この実験の結果、温度および湿度がいずれも変動する環境で、透過型スクリーンの反り変形による浮きを抑制し平面性を維持することが出来る条件は、
αa<5とγc<5とβb<7とkf<5であることがわかった。ここで、光拡散板基板14(基材B)のβbの条件は、少なくともβb<7の範囲では問題が無いことが確認できた。本実施例では、光拡散板基板14(基材B)の両面を基材Aおよび基材Cで覆ったため、光拡散板基板14(基材B)に対するβbの要求条件が緩くなり、光拡散板基板14(基材B)に用いることができる材料の種類を広げることができる効果があると考えられる。
つぎにもうひとつの構成である2層基材構成の光拡散レンズアレイシート10とフレネルレンズスクリーン20は以下のようにして得た。レンズ支持基材18(基材C)として厚さ75μmのポリエステル(PET)を紫外線(UV)硬化型樹脂をコーティングしたレンチキュラー形状が加工されたレンズロール金型上に貼り付け、紫外線硬化し硬化後剥離する。このレンズ支持基材18上に形成されたレンズ群部19の反対面に粘着性感光材をコーティングし平坦層17を形成する。これにさきほどのレンズ群部19のレンズ面に平行光の紫外線(UV)光を照射する露光を行う。これにより、レンズ群部19の反対面の粘着感光材から成る平坦層17は、レンチキュラーレンズのレンズ群部19を透過した透過部は紫外線(UV)照射により硬化し、非透過部は粘着性を保持する。次に墨をコーティングした転写フィルムを使用し、墨転写する。その平坦層17の粘着部のみ墨が転写されるため遮光パターン(BS)層16が形成される。
この光拡散レンズアレイシート10用光拡散板には上記遮光パターン(BS)層16が貼りあわされる反対面の観察側に、アクリル系樹脂などの表面処理層11をコーティングしておく。このときあらかじめフイラーを充填させることによって、微細な凹凸をつけるアンチグレア処理を行う。次にこの遮光パターン(BS)層16の上に粘着または接着材を使い接合層15を形成し、拡散度を表すHazeが80%の主材料がMS樹脂(MMA60%/スチレン40%の共重合樹脂)に有機拡散材が分散された厚さ1.85mmの光拡散板基板14(基材B)を貼り合わせる。 この2層基材の光拡散レンズアレイシート10はフレネルレンズスクリーン20と合わせる際に、観察面側に凹状になるように予め少し反りをつけておく。
図14にはこのとき使用した光拡散レンズアレイシート10のそれぞれの基材の材質とその線膨張係数、吸水率を示す。表面支持層12とレンズ支持基材18にはPET、PC、PCA(PCアロイ;PCとPETのアロイ)、アクリル(PMMA)フイルムをそれぞれ使用し、光拡散板基板14(基材B)にはMS、MS多層板、AS、PCA、PMMA、PSなどを主材とした光拡散板を使用した。
一方、フレネルレンズスクリーン20はフレネルレンズ形状が形成された金型上に紫外線(UV)硬化樹脂をコーティングし、この上にフレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)を乗せ密着後、紫外線で露光後、金型から剥離しフレネルレンズスクリーン20を得た。図15にはこのとき使用したフレネルレンズ用光拡散基板22の線膨張係数、吸水率を示す。フレネルレンズ用光拡散基板22(基材D)にはMS、MS多層板、AS、PCA、PMMA、PSなどを主材とした光拡散板を使用した。
基材Bと基材Cの2層の基材で構成した光拡散レンズアレイシート10と、フレネルレンズスクリーン20を組み合わせて、図11のようにその外周を金属フレームなどのスクリーン固定フレーム治具30で固定しテレビジョンセットに設置した。図16から図18には、このテレビジョンセットを60℃相対湿度90%に500時間保存し、常温に戻したのちその浮きと光拡散レンズアレイシート10の観察面の平面性を評価した結果を示す。評価項目の浮きと平面性では、○は実用状問題ない、△は実用上略問題ない、×は実用できないことをあらわした。この実験の結果、温度および湿度がいずれも変動する環境で、透過型スクリーンの反り変形による浮きを抑制し平面性を維持することが出来る条件は、βb<5とγc<5とkf<5であることがわかった。本実施例では、実施例1と比べるとβbの制限条件が狭くなった。これは、本実施例では、光拡散板基板14(基材B)の片面が基材Aで被覆されていないため、環境の影響を受け易いためと考えられる。
第1の実施形態の基材層3層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせを示す図。 第1の実施形態の式1から式4を満足する3層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせでの環境試験での浮きを示す図。 第1の実施形態の式1から式4を満足しない3層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせの環境試験での浮きを示す図。 第1の実施形態の変形例4における基材層3層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせを示す図。 第1の実施形態による基材層3層構成の光拡散レンズアレイシートの線膨張係数と吸水率の係数の関係を示す表。 第1の実施形態によるフレネルレンズ用光拡散基板の線膨張係数と吸水率の係数の関係を示す表。 第1の実施形態による基材層3層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの線膨張係数と吸水率の係数と環境性能の実験結果を示す表。 第1の実施形態による基材層3層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの線膨張係数と吸水率の係数と環境性能の実験結果を示す表。 第1の実施形態による基材層3層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの線膨張係数と吸水率の係数と環境性能の実験結果を示す表。 第2の実施形態の基材層2層基材構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせを示す図。 第2の実施形態の式5から式7を満足する2層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせでの環境試験での浮きを示す図。 第2の実施形態の式5から式7を満足しない2層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせの環境試験での浮きを示す図。 第2の実施形態の変形例5における基材層2層基材構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの組み合わせを示す図。 第2の実施形態による基材層2層構成の光拡散レンズアレイシートの線膨張係数と吸水率の係数の関係を示す表。 第2の実施形態による基材層1層構成のフレネルレンズ用光拡散基板の線膨張係数と吸水率の係数の関係を示す表。 第2の実施形態による基材層2層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの線膨張係数と吸水率の係数と環境性能の実験結果を示す表。 第2の実施形態による基材層2層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの線膨張係数と吸水率の係数と環境性能の実験結果を示す表。 第2の実施形態による基材層2層構成の光拡散レンズアレイシートとフレネルレンズスクリーンの線膨張係数と吸水率の係数と環境性能の実験結果を示す表。 (a)本発明における、光拡散レンズアレイシートの厚さLtとフレネルレンズスクリーンの厚さFtの最適な組み合わせの実験結果を示す表。(b)本発明における、光拡散レンズアレイシートの光拡散層の主拡散層とフレネルレンズスクリーンの主拡散層の距離DLの最適な距離の実験結果を示す表。(c)本発明における、光拡散レンズアレイシートの遮光パターン(BS)層と主拡散層の距離BLの最適な距離の実験結果を示す表。
符号の説明
10・・・光拡散レンズアレイシート(レンチ)
11・・・表面処理層
12・・・表面支持層(基材A)
13・・・接合層
14・・・光拡散板基板(基材B)
15・・・接合層
16・・・遮光パターン(BS)層
17・・・平坦層
18・・・レンズ支持基材(基材C)
19・・・レンズ群部
20・・・フレネルレンズスクリーン
21・・・フレネルレンズ部
22・・・フレネルレンズ用光拡散基板(基材D)
23・・・微細凹凸
30・・・スクリーン固定フレーム治具

Claims (12)

  1. 光源から投射される投射光を略平行光にするフレネルレンズスクリーンと、該フレネルレンズスクリーンにより略平行光とされた投射光を発散させる光拡散レンズアレイシートとを対向させて組み合わせてなる透過型スクリーンにおいて、前記フレネルレンズスクリーンは、片面に同心円状にレンズが形成されたフレネルレンズ部とフレネルレンズ用光拡散基板(基材D)が一体化されて成り、前記光拡散レンズアレイシートは、前記フレネルレンズスクリーンに対向する面の側から順に第1にレンズ群部を有し、第2にレンズ支持基材(基材C)を有し、第3に平坦層を有し、第4に光拡散板基板(基材B)を有し、第5に表面支持層(基材A)を有し、前記基材Cと前記基材Bを接合する第1の接合層と前記基材Bと前記基材Aを接合する第2の接合層を有し、前記光拡散板基板(基材B)は、第1の主材料と第1の光拡散性微粒子から成り、且つ、前記各基材の線膨張係数と吸水率を下記のように表わした場合に、
    基材Aの線膨張係数(JIS K7197):α×10−5(/ケルビン)、
    基材Aの吸水率(JIS K7209):a(%)、
    基材Bの線膨張係数(JIS K7197):β×10−5(/ケルビン)、
    基材Bの吸水率(JIS K7209):b(%)、
    基材Cの線膨張係数(JIS K7197):γ×10−5(/ケルビン)、
    基材Cの吸水率(JIS K7209):c(%)、
    基材Dの線膨張係数(JIS K7197):k×10−5(/ケルビン)、
    基材Dの吸水率(JIS K7209):f(%)、
    これらの線膨張係数と吸水率の関係が、αa<5、且つβb<7、且つγc<5、且つkf<5の関係を満足する基材を用い、かつ
    前記レンズ群部はシリンドリカルレンズ群のレンチキュラーレンズであり、かつ、前記平坦層内の単位シリンドリカルレンズ同士の境界部にあたる箇所に遮光パターン層を有し、該遮光パターン層と光拡散基板(基材B)の距離をBLとした際に、距離BL<2.0mmであることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 前記光拡散レンズアレイシートにおいて、前記基材Aの厚さをAt、前記基材Bの厚さをBt、前記基材Cの厚さをCtと表わしたとき、Bt>AtでBt>Ctであり、且つ、AtとCtが略同じ厚さでαaとγcが略同じ値であることを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  3. 前記フレネルレンズスクリーンの厚さをFt(mm)とあらわし、前記光拡散レンズアレイシートの厚みをLt(mm)とあらわしたとき、2<Lt×Ft<10の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の透過型スクリーン。
  4. 記表面支持層の表面に、ハードコート、帯電防止、反射防止、防眩、光拡散から選択される少なくとも何れかの処理が施されてなる表面処理層を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の透過型スクリーン。
  5. 前記フレネルレンズスクリーンには、投射光の入射面に微細凹凸が加工形成され、且つ、前記フレネルレンズ用光拡散基板(基材D)は第2の主材料と第2の光拡散性微粒子から成り、前記第2の主材料と前記第2の光拡散性微粒子の屈折率差は、前記第1の主材料と前記第1の光拡散性微粒子の屈折率差よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の透過型スクリーン。
  6. 前記第1の接合層あるいは前記第2の接合層の内部に光拡散性微粒子が分散されてなることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の透過型スクリーン。
  7. 光源から投射される投射光を略平行光にするフレネルレンズスクリーンと、該フレネルレンズスクリーンにより略平行光とされた投射光を発散させる光拡散レンズアレイシートとを対向させて組み合わせてなる透過型スクリーンにおいて、前記フレネルレンズスクリーンは、片面に同心円状にレンズが形成されたフレネルレンズ部とフレネルレンズ用光拡散基板(基材D)が一体化されて成り、前記光拡散レンズアレイシートは、前記フレネルレンズスクリーンに対向する面の側から順に第1にレンズ群部を有し、第2にレンズ支持基材(基材C)を有し、第3に平坦層を有し、第4に光拡散板基板(基材B)を有し、前記基材Cと前記基材Bを接合する第1の接合層を有し、前記光拡散板基板(基材B)は、第1の主材料と第1の光拡散性微粒子から成り、且つ、前記各基材の線膨張係数と吸水率を下記のように表わした場合に、
    基材Bの線膨張係数(JIS K7197):β×10−5(/ケルビン)、
    基材Bの吸水率(JIS K7209):b(%)、
    基材Cの線膨張係数(JIS K7197):γ×10−5(/ケルビン)、
    基材Cの吸水率(JIS K7209):c(%)、
    基材Dの線膨張係数(JIS K7197):k×10−5(/ケルビン)、
    基材Dの吸水率(JIS K7209):f(%)、
    これらの線膨張係数と吸水率の関係が、βb<5、且つγc<5、且つkf<5の関係を満足する基材を用い、かつ
    前記レンズ群部はシリンドリカルレンズ群のレンチキュラーレンズであり、かつ、前記平坦層内の単位シリンドリカルレンズ同士の境界部にあたる箇所に遮光パターン層を有し、該遮光パターン層と光拡散基板(基材B)の距離をBLとした際に、距離BL<2.0mmであることを特徴とする透過型スクリーン。
  8. 前記光拡散レンズアレイシートにおいて、前記基材Bの厚さをBt、前記基材Cの厚さをCtと表わしたとき、Bt>5Ctであることを特徴とする請求項7記載の透過型スクリーン。
  9. 前記フレネルレンズスクリーンの厚さをFt(mm)とあらわし、前記光拡散レンズアレイシートの厚みをLt(mm)とあらわしたとき、2<Lt×Ft<10の関係を満たすことを特徴とする請求項7又は8に記載の透過型スクリーン。
  10. 記基材Bの表面に、ハードコート、帯電防止、反射防止、防眩、光拡散から選択される少なくとも何れかの処理が施されてなる表面処理層を有することを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項記載の透過型スクリーン。
  11. 前記フレネルレンズスクリーンには、投射光の入射面に微細凹凸が加工形成され、且つ、前記フレネルレンズ用光拡散基板(基材D)は第2の主材料と第2の光拡散性微粒子から成り、前記第2の主材料と前記第2の光拡散性微粒子の屈折率差は、前記第1の主材料と前記第1の光拡散性微粒子の屈折率差よりも大きいことを特徴とする請求項7乃至10の何れか一項記載の透過型スクリーン。
  12. 前記第1の接合層の内部に光拡散性微粒子が分散されてなることを特徴とする請求項7乃至11の何れか一項記載の透過型スクリーン。
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