JP5403510B2 - 外設構築物の設置構造 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1や特許文献2には、屋根面に取付部材(金属板、支持体)を接着で固定し、この取付部材に対して太陽電池パネルなどの屋根設置機器を固定する構造が記載されている。
また、特許文献3には、水上側の屋根材の下ハゼ(軒側端部)に、水下側から臨ませた取付金具を挟み付け、ボルト−ナットで締着する構造が記載されている。
さらに、特許文献4や特許文献5には、取付用の部材を屋根面(屋根材)にビス(止着具)止めする構造が記載されている。
また、前記特許文献3の構造では、前述のように下ハゼがボルト−ナットの締着で固定されるため、締め込み強さを一定にすることが難しいため、下ハゼの変形が生じ、変形箇所からの浸水が懸念されるという問題があった。
また、前記特許文献4,5の構造では、新設した外設構造(太陽電池など)にかかる負圧等がビズ止め箇所のみにかかるため、ビス孔の拡大が生じ、雨仕舞の劣化が懸念されるという問題があった。
さらに、前記特許文献1,2,4,5の構造では、取付部材の固定に先立って、縦方向(流れ方向)、横方向(桁行き方向)に墨出しを行う必要があり、作業に手間がかかるという問題も生じていた。すなわち取付部材の取付位置が正確に行われない場合には、それに取り付ける外設構造(電池パネル)等の設置も正確に行われなくなる恐れがあった。
そして、取り付けられた取付金具の取付部に対して支持部材を固定し、この支持部材に外設構築物を構築すればよいので、前記従来技術のようにビス孔の拡大や下ハゼの変形を招くこともなく、容易に且つ強固に太陽エネルギー変換モジュールを備える太陽電池パネルなどの外設構築物を各種の既設屋根に取り付け設置することができる。
前記取付部を、起立部の上端から水下側及び/又は水上側に延在するフランジ状に形成する場合と組み合わせると、両取付部の上端から水下側又は水上側に延在するフランジ状に形成した場合には、併せて幅広の取付部分が形成されることになるため、外設構築物を構築する際の支持安定性が向上する。
前記取付部を、起立部及び第二取付部の上端から内側に延在するフランジ状に形成する場合と組み合わせると、取付部が固定具の脱落を防止する役割を果たす。
また、後述する図示実施例のように起立部の途中から分岐して上方へ延在する第二起立部を設けてもよい。この第二起立部を後述する図示実施例のように略L字状に形成し、前記起立部とこの第二起立部との間に支持部材などを取り付けるための固定具を取り付けておくようにしてもよい。
また、前記第二起立部の上端には、第二起立部を設けてもよく、上記起立部と同様に具体的構成を限定するものではない。
前記取付部(又は第二起立部)を、水下側及び/又は水上側に延在するフランジ状に形成する場合、何れか一方のみに延在するものでもよいが、この取付部に直接又は間接的に支持部材を取り付けて外設構築物を構築する際の安定性を考慮した場合には、後述する図示実施例のように両起立部の上端にそれぞれ水下側及び水上側の両方に延在するフランジ状に形成することが望ましい。
なお、図示実施例は、外設構築物として太陽エネルギー変換モジュール(太陽電池)を一体的に備えるパネルを用いたが、外設構築物自体が取付金具4を覆うため、省略した。
水下側成形部12は、面板部11の水下縁を下方へ略鉛直状に曲げ(縦片部121)、その下端を水上側へ曲げ成形し、続いて上方へ略く字状に屈曲し(横片部122)、さらにその先端を表面側へ折り返した構成とした。
水上側成形部13は、面板部11から延在する端縁(延在部131)を表面側上方へ折り返し状に曲げ成形し、その上端を水下側下方へ折り曲げた構成とした。
そして、これらの水下側成形部12と水上側成形部13とは、敷設状態において係合する構成とした。なお、取付金具4の挿入部47が挿入される重合部分とは、上段側の外装材1の水下側成形部12の横片部122と下段の外装材1の水上側成形部13の延在部131との間を指す。
これらの起立部42、第二起立部43のうち、水上側に位置する起立部42のフランジ44は、水上側へ延在する部分が長く形成され、水下側に位置する第二起立部43のフランジ45は、水下側へ延在する部分が長く形成されているため、フランジ44,45にて後述する支持部材7を支持する幅が広くなり、安定に支持することができる。
また、これらの起立部42と第二起立部43との間には、後述する支持部材7を取り付けるための取付ボルトである固定具49Aを取り付けるが、フランジ44の水下側へ延在する部分及びフランジ45の水上側へ延在する部分は、この固定具49Aの抜け落ちを防止する役割も果たす。
前述のように既設屋根の重合部分は、上段側の外装材1の横片部122と下段の外装材1の延在部131との間を指すので、上段の外装材1の水下側成形部12を僅かに上方に持ち上げた状態で前記構成の取付金具4の挿入部47を挿入すると共に基部41(固定部46)を屋根面に沿わせる。
この状態で固定部46に上方から固着具48を打ち込んでビス孔をシール材461にて覆う。
このように固定された支持部材7に対し、公知の手段により外設構築物として太陽エネルギー変換モジュール(太陽電池)を一体的に備えるパネルを固定すればよい。
そして、取り付けられた取付金具4に対して支持部材7を固定し、この支持部材7に外設構築物を構築すればよいので、容易に且つ強固に外設構築物を各種の既設屋根に取り付け設置することができる。
さらに、図示実施例では、起立部42と第二起立部43との間に、固定具49Aを取り付けておいたので、支持部材7の取り付けを容易に行うことができる。
なお、図3(a)の右側には、上面部71'及び側面部72'が共に小さい簡易構成の支持部材7'をビス75にて取付金具4のフランジ44,45に固定する例を付記した。
なお、この実施例における下地3'は、野地板を敷設した構成である。
なお、この実施例における横葺き外装材9Bは、面板部91の水下側及び水上側の端部に設けた成形部92,93が敷設状態において係合する構成であって、吊子は用いずに水上側成形部93の水上側に延在する部分94に固着具9bを打ち込んで下地3'上に敷設した構成である。
なお、この実施例における下地3"はハット型躯体であって、横葺き外装材9Cの裏面側には一定厚みの断熱材9cが配され、符号2Cは段差を有する保持部材である。
また、この実施例における取付金具4"は、図7(b)に示すように固定部46に打ち込まれる固着具48"が断熱材9cを貫通して下地3"に至っており、横葺き外装材9C,9Cの重合部分に挿入される挿入部47"は、基部41に設けられるものではなく、起立部42のやや上方から水上側へ突出するように設けられている。
11 面板部
12 水下側成形部
13 水上側成形部
2,2C 保持部材
21 保持部
22 固定部
3,3',3" 下地
4,4" 取付金具
41 基部
42 起立部
43 第二起立部
44 フランジ
45 フランジ
46 固定部
47,47" 挿入部
48 固着具
49A 固定具(取付ボルト)
49B ナット
5 連結金具
51 通孔
52 規制片
53 包持部
6 係止金具
61 把持部
62 外側端縁
7 支持部材
71 上面部
72 側面部
73 フランジ部
74 係止凹部
9A,9B,9C 外装材
9c 断熱材
Claims (4)
- 外装材を重合させて敷設した既設屋根に取付金具を取り付け、該取付金具に支持部材を取り付けて外設構築物を構築する外設構築物の設置構造であって、
前記取付金具は、屋根面に沿い、水下側へ延在する基部と、該基部から上方へ起立する起立部と、該起立部上端に取付部とを備え、前記基部には屋根面への固定部を設け、前記基部又は前記起立部には既設屋根の重合部分に挿入される挿入部を設けてなり、
既設屋根の重合部分に前記挿入部を挿入させると共に上段に位置する外装材の水下側端部を前記起立部に当接するように取付金具を配設し、該取付金具の前記取付部に直接又は間接的に支持部材を取り付けて外設構築物を構築することを特徴とする外設構築物の設置構造。 - 取付部は、起立部の上端から水下側及び/又は水上側に延在するフランジ状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の外設構造物の設置構造。
- 取付金具は、起立部の途中から分岐して上方へ延在する第二起立部を設け、各起立部の上端に第二取付部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外設構築物の設置構造。
- 取付金具は、起立部と第二起立部との間に、固定具を取り付けておくことを特徴とする請求項3に記載の外設構造物の設置構造。
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