JP5402750B2 - ロボットシステム - Google Patents
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Description
昨今では教示装置とロボット制御装置とが無線によって通信するようにして両者を接続するケーブルを不要とした無線教示装置が開示されている(例えば特許文献1)。
また、ユーザは有線教示装置を使用していた場合、無線教示装置に置き換えて使用するため、導入コストを要するという問題があった。
そこで本発明は、作業者に無線化に伴う負担を強いることがなく、容易に無線化を実現するロボットシステムを提供することを目的とする。
本発明は、ロボットと、前記ロボットの教示や操作に用いる教示装置と、前記ロボットおよび前記教示装置と接続されて前記ロボットを制御するロボット制御装置とを備え、前記教示装置は、前記教示装置とは別体であって、ケーブルを通じて前記教示装置に接続される無線化装置を介して前記ロボット制御装置との間で無線通信を行うことを特徴とするロボットシステムである。
また、本発明は、前記教示装置は、有線接続型の教示装置から構成され、前記無線化装置は、前記ケーブルを介して前記教示装置から受信した信号を変換して前記ロボット制御装置側に送信する無線通信部と、前記教示装置に電力を供給するバッテリを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記無線化装置は、前記バッテリの残量を提示する手段と、残量が所定量以下になったことを提示する手段を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記無線化装置は、作業者に取り付ける機構を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記無線化装置は、電源スイッチと、無線通信状態を提示する表示手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明は、前記無線化装置は、前記電源スイッチと、前記無線通信状態を提示する表示手段をその上面側に配置したことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記ロボット制御装置側に接続される第2の無線化装置を備え、前記第2の無線化装置はキースイッチに挿入されたキーを抜くことで機能が有効となり、前記無線化装置は、キースイッチを備え、前記キーが前記キースイッチに挿入されることで機能が有効となることを特徴とするものである。
まず図1を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの構成について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの構成を示す模式図である。
さらに、ロボット制御装置2にはロボット制御装置用無線化装置5がコネクタ23を介して接続されている。コネクタ23は、ケーブルによって教示装置とロボット制御装置2とを接続する際に使用するコネクタである。ロボット制御装置用無線化装置5は、教示装置に代わってコネクタ23に接続され、教示装置用無線化装置4からの無線通信を受信しロボット制御装置向けの電気信号に変換してロボット制御装置2へと出力する。以降は、教示装置用無線化装置4を単に無線化装置と呼称する。
ロボット1は溶接やハンドリング、搬送等の用途に応じて手先部に取り付けるツールを適宜変更することが可能で、本実施例で示した例に限定されるものではない。さらにロボットの形態も垂直多関節型に限らず水平多関節型であったり閉リンク型であったりしてもよい。
図示しないが、ロボット制御装置は内部に電源部、制御部、記憶部などを備え、記憶部には教示された作業プログラムやロボットの制御に必要なパラメータ類を記憶する。
またロボット制御装置2は、ロボット1を緊急停止させる非常停止スイッチ22を備えているのが一般的である。緊急時には作業者が非常停止スイッチ22を押下することで、動作中のロボット1のサーボモータ電源、制御電源を遮断し、ロボット1を即座に停止させることができる。
表示画面32をタッチパネルとして、画面上に表示されたソフトウェアキーをタッチすることで操作キー31と同等の機能を表示画面32に持たせるようにしてもよい。
なお図示しないが、教示装置3はデッドマンスイッチと呼ばれる機構を備えている。デッドマンスイッチは、教示作業などの際に作業者が教示装置を把持する箇所に設けられておりこのスイッチを把持している間のみ、教示装置3の操作が有効になるというものである。作業者が意図せずに操作キー31を押下されてもその操作を無効とすることでロボットが突然動作する等の危険を回避するための機構である。
本実施形態における教示装置3はケーブルによってロボット制御装置2と接続される方式のものと同一の構造である。すなわちロボット制御装置2との無線通信部や重量の大きいバッテリを内蔵していない。本実施形態によれば、無線通信機能を内蔵した教示装置を新たに導入することなしに無線通信機能を実現できる。
無線化装置4はその外面にケーブル41を接続するコネクタ42、無線化装置4および教示装置3の電源を投入する電源スイッチ、無線化装置4の動作状況を表示するためのLED等を備える。無線化装置4のスイッチ、LED等については後述する。また無線化装置4は作業者の腰ベルトなど衣服の一部に無線化装置4を取り付けるための取り付け機構43を備えている。取り付け機構43は例えばクリップ状の形態であり、作業者が手で操作することにより図1に示す矢印方向に開閉することができる。
図2は無線化装置4の上面図である。スイッチ類やLEDなどの表示部は上面に配置されている。こうした配置にすることにより、作業者が腰ベルトに無線化装置を固定した際に視線を下げれば操作や状態の確認が容易に行える。
無線化装置4の筐体の四隅は丸みを帯びた形状となっており、作業者の衣服や周辺の機器に引っかかったり、傷付けたりすることがないようになっている。また取り付け機構43に加えてベルトフック417を備えており、ここにベルトの両端を接続して取り付け機構43を用いる代わりに無線化装置4を作業者の肩に掛けることも可能である。
無線化装置4を使用する際には、まずコネクタ42にケーブル41を接続する。続いてキー411をキースイッチ410に挿す。キースイッチ410は無線化装置4を使用可能状態にするためのスイッチであり、キー411を挿していない状態では無線化装置4の電源スイッチを操作しても電源が入らないようになっている。
無線化装置4とロボット制御装置用無線化装置5との間で無線通信を確立する際には、ロボット制御装置用無線化装置5に挿さっていたキー411を抜いて無線化装置4側のキースイッチ410に挿すようにする。こうした手順をとることで無線化装置4とロボット制御装置用無線化装置5とのペアを管理し、複数台のロボット制御装置が存在する作業ラインにおいて、誤った組み合わせで教示装置3とロボット制御装置2の無線通信が行われないようにしている。
なおバッテリ424は無線化装置4から取り外すことが可能であり、バッテリ残量が少ないとの警告が表示されれば容易に交換することができる。
バッテリは、無線化装置4から取り外して充電器に接続したり、無線化装置4に取り付けられた状態で無線化装置4にACアダプタ(図示せず)を接続したりして充電することができる。
またバッテリを交換する際に、消耗したバッテリを無線化装置4から取り外しても数分程度は無線化装置4および教示装置3に電力が供給されるよう、無線化装置4内部にコンデンサ等の二次的な蓄電装置を備えるようにしてもよい。このように構成すれば、バッテリ交換を通電状態を保ったまま行うことができ、バッテリ交換のためにロボットシステム全体の電源を遮断したり再投入したりする必要がなく作業効率を損なうことがない。また無線化装置4にバッテリ取り付け部を複数設け、新しいバッテリを空いたバッテリ取り付け部に取り付けてから消耗したバッテリを取り外すようにしてもよい。
図3は、教示装置3と無線化装置4の信号のやりとりに関する部分を示した内部ブロック図である。無線化装置4は、教示装置3上の非常停止スイッチ33やイネーブリングスイッチ312などのスイッチ状態を、無線通信部425を介してロボット制御装置2に伝達するため2つの同等のCPU421、422を備えている。教示装置3の非常停止信号は、確実にロボット制御装置2へ伝達されるよう2重化されており、それぞれがCPU421、422へ伝達されるようになっている。これらCPUは共有メモリ423を介して相互に状態監視を行っている。また符合424はバッテリであり、前述のようにキースイッチ410および電源スイッチ412をONにすることで教示装置3および無線化装置4に電力を供給する。
通信正常状態表示LED414に緑色LEDを用い通信異常状態表示LED415に赤色LEDを用いると教示装置3とロボット制御装置2との間の無線通信状態を作業者に分かりやすく提示することができる。
図4において、点線で囲まれたA部分は、教示装置3とロボット制御装置2とをケーブルで有線接続した状態から、図1のように教示装置3とロボット制御装置2とが無線接続した状態へ移行する際の、ロボット制御装置側での操作手順である。
また点線で囲まれたB部分は、教示装置側での操作手順であり、無線化装置4についての説明で既に述べた。
点線で囲まれたC部分は、教示装置3とロボット制御装置2との間で無線通信が確立した後に、無線障害やバッテリ切れによって無線通信が遮断された場合や、停電などによって無線通信が遮断された場合のシーケンスを示している。
また点線で囲まれたD部分は、図1のように教示装置3とロボット制御装置2とが無線接続した状態から、教示装置3とロボット制御装置2とをケーブルで有線接続した状態へ移行する際の手順を示している。
2 ロボット制御装置
3 教示装置
4 無線化装置
5 ロボット制御装置用無線化装置
11 スポット溶接ガン(ツール)
21 ケーブル
22 非常停止スイッチ
23 コネクタ
31 操作キー
32 表示画面
33 非常停止スイッチ
41 ケーブル
42 コネクタ
43 取り付け機構
44 作業者の腰ベルト
310 CPU
311 非常停止装置
312 イネーブリングスイッチ
410 キースイッチ
411 キー
412 電源スイッチ
413 電源状態LED
414 正常通信状態表示LED
415 異常通信状態表示LED
416 バッテリ残量表示
417 ベルトフック
421 CPU
422 CPU
423 共有メモリ
424 バッテリ
425 無線通信部
Claims (6)
- ロボットと、前記ロボットの教示や操作に作業者が把持して用いる教示装置と、前記ロボットおよび前記教示装置と接続されて前記ロボットを制御するロボット制御装置とを備え、
前記教示装置は、
前記教示装置とは別体であって、ケーブルを通じて前記教示装置に接続される無線化装置を介して前記ロボット制御装置との間で無線通信を行い、
前記無線化装置は、
前記教示装置へ前記ケーブルを通じて電力を供給するバッテリと、前記無線化装置を前記作業者に取り付ける機構とを備えること
を特徴とするロボットシステム。 - 前記教示装置は、
有線接続型の教示装置であること
を特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。 - 前記無線化装置は、
前記バッテリの残量を提示する手段と、残量が所定量以下になったことを提示する手段とを備えること
を特徴とする請求項1または2に記載のロボットシステム。 - 前記無線化装置は、
電源スイッチと、無線通信状態を提示する表示手段とを備えること
を特徴とする請求項1、2または3に記載のロボットシステム。 - 前記無線化装置は、
前記電源スイッチと、前記表示手段とをその上面側に配置したこと
を特徴とする請求項4に記載のロボットシステム。 - 前記ロボット制御装置側に接続される第2の無線化装置を備え、
前記第2の無線化装置は、
キースイッチに挿入されたキーを抜くことで機能が有効となり、
前記無線化装置は、
キースイッチを備え、前記キーが当該キースイッチに挿入されることで機能が有効となること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のロボットシステム。
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