JP5402411B2 - リチウムイオン二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はリチウムイオン二次電池およびその製造方法に関する。より詳細には、サイクル特性を向上させうるリチウムイオン二次電池およびその製造方法に関する。
近年、地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用リチウムイオン二次電池と比較して極めて高い出力特性、及び高いエネルギーを有することが求められている。従って、全ての電池の中で比較的高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
リチウムイオン二次電池は、一般に、バインダーを用いて正極活物質等を正極集電体の両面に塗布した正極と、バインダーを用いて負極活物質等を負極集電体の両面に塗布した負極とが、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。
従来、リチウムイオン二次電池の負極には充放電サイクルの寿命やコスト面で有利な炭素、特に黒鉛系材料が用いられてきた。また、最近では、高容量の負極活物質として、リチウムと合金化しうる材料などが研究されている。例えば、Si材料は、充放電において1molあたり4.4molのリチウムイオンを吸蔵放出し、Li22Siにおいては4200mAh/g程度もの理論容量を有する。このようにリチウムと合金化しうる材料は電極のエネルギー密度を増加させることができるため、車両用途における負極材料として期待されている。
しかしながら、このような大容量を有する炭素材料やリチウムと合金化する材料を負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池の多くは、初期充放電時の不可逆容量が大きい。このため、充填された正極の容量利用率が低下し、電池のエネルギー密度が低下するという問題がある。リチウムイオン二次電池においては、初期充電で負極中に吸蔵されたリチウムの全てを放電によって放出することはできない場合がある。このように、放電後も負極中に残留し、その後充放電反応に関与できないリチウム容量のことを不可逆容量という。この不可逆容量の問題は、高容量が要求される車両用途への実用化において大きな開発課題となっており、不可逆容量を抑制する試みが盛んに行われている。
このような不可逆容量に相当するリチウムを補填する技術として、予め所定量のリチウム粉末を表面に付着させた炭素材料を負極活物質として用いる方法が提案されている(特許文献1を参照)。この開示によれば、負極に初回充放電容量差に相当する量のリチウムを予備吸蔵(プレドープ)させることにより、初充電時に充放電容量差を解消でき高容量で安全な電池が得られる、としている。
特開平5−234621号公報
特許文献1に記載の電池は、不可逆容量に相当するリチウムをプレドープしているため電池容量を増大させることができる。しかし、充放電反応を繰り返すことにより、電極(特に負極)が次第に劣化して充放電反応に関与しうるリチウムイオンの量(可逆リチウム量)が減少し、サイクル特性(容量維持率)が低下するという問題があった。
一般に、負極は正極に比べて劣化しやすいため、大容量の負極を使用し、負極の充電状態(SOC)の幅を狭めることで、負極の劣化に対応することも考えられる。しかし、単に負極の容量を増大させると、重量や体積、不可逆容量も増大し、電池のエネルギー密度の観点からも不利である。
そこで本発明は、充放電反応に関与しうるリチウムイオン(可逆リチウム)の不足を防止し、電池容量を増加させつつサイクル特性を向上しうる手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行なった。その結果、負極の容量と正極の容量との比を所定の範囲とし、かつ、充放電反応を繰り返した場合であっても充放電反応に関与しうるリチウムイオン(可逆リチウム)を十分に確保することにより、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、集電体と;前記集電体上に形成され、リチウムイオンが予めドープされた負極活物質を含む負極活物質層と;を有する負極と、正極と、前記正極と前記負極との間に介在する電解質層とを有するリチウムイオン二次電池である。そして、前記負極の容量Aと前記正極の容量Cとの比(A/C)が1.1を超え、かつ、充電状態(SOC)が0%であるときのリチウムイオンのドープ容量が、リチウムイオン非ドープ時における負極活物質の不可逆容量を超える点を特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池によれば、負極の容量と正極の容量とが適切な範囲に調整されるため、電池容量を増大させることができる。そして、充放電反応に関与しうるリチウムイオン(可逆リチウム)が十分に存在することにより、リチウムイオンの不足を防止でき、サイクル特性が向上する。
本発明の代表的な一実施形態である、扁平型(積層型)の非双極型リチウムイオン二次電池の基本構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る負極の、充電状態(SOC)が0%であるとき、すなわち、放電時の模式図である。 本発明の一実施形態に使用される負極前駆体を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態である積層型電池の外観を模式的に表した斜視図である。 実施例1における初期サイクルにおける正極および負極の放電曲線を示す図面である。 実施例3における初期サイクルにおける正極および負極の放電曲線を示す図面である。 実施例4における初期サイクルにおける正極および負極の放電曲線を示す図面である。 比較例1における初期サイクルにおける正極および負極の放電曲線を示す図面である。 比較例2における初期サイクルにおける正極および負極の放電曲線を示す図面である。 比較例3における初期サイクルにおける正極および負極の放電曲線を示す図面である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみには制限されない。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本発明の一形態によれば、集電体と;前記集電体上に形成され、リチウムイオンがドープされた負極活物質を含む負極活物質層と;を有する負極と、正極と、前記正極と前記負極との間に介在する電解質層とを有するリチウムイオン二次電池が提供される。そして、前記負極の容量Aと前記正極の容量Cとの比(A/C)が1.1を超え、かつ、充電状態(SOC)が0%であるときのリチウムイオンのドープ容量が、リチウムイオン非ドープ時における負極活物質の不可逆容量を超える点を特徴とする。
[電池の全体構造]
本発明において、リチウムイオン二次電池の構造および形態は、積層型(扁平型)、巻回型(円筒型)電池など特に制限されず、従来公知の多様な構造に適用されうる。好ましくは積層型(扁平型)の電池である。以下の説明では、代表的な実施形態として本発明の電池が積層型(扁平型)のリチウムイオン二次電池である場合を例に挙げて説明するが、本発明の技術的範囲は下記の形態のみに制限されない。
図1は、本発明の一実施形態である、扁平型(積層型)の非双極型リチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の基本構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装体であるラミネートシート29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、負極集電体11の両面に負極活物質層13が配置された負極と、電解質層17と、正極集電体12の両面に正極活物質層15が配置された正極とを積層した構成を有している。具体的には、負極と;正極と;前記正極と前記負極との間に介在する電解質層と;を有し1つの負極活物質層13とこれに隣接する正極活物質層15とが、電解質層17を介して対向するようにして、負極、電解質層および正極がこの順に積層されている。
これにより、隣接する負極、電解質層および正極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、本実施形態の積層型電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層負極集電体には、いずれも片面のみに負極活物質層13が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図1とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層正極集電体が位置するようにし、該最外層正極集電体の片面または両面に正極活物質層が配置されているようにしてもよい。
負極集電体11および正極集電体12は、各電極(負極および正極)と導通される負極集電板25および正極集電板27がそれぞれ取り付けられ、ラミネートシート29の端部に挟まれるようにしてラミネートシート29の外部に導出される構造を有している。負極集電板25および正極集電板27はそれぞれ、必要に応じて負極リードおよび正極リード(図示せず)を介して、各電極の負極集電体11および正極集電体12に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
本実施形態において、積層型電池10の発電要素21内の負極のいずれか1つは、集電体と;前記集電体上に形成され、リチウムイオンがドープされた負極活物質を含む負極活物質層と;を有する。そして、該負極活物質層において充電状態(SOC)が0%であるときのリチウムイオンのドープ容量は、リチウムイオン非ドープ時における負極活物質の不可逆容量を超える。また、負極の容量Aと前記正極の容量Cとの比(A/C)が1.1を超える。
積層型電池10の各構成要件および製造方法に関しては、双方の電池内の電気的な接続形態(電極構造)が異なることを除いては、基本的には同様である。よって、上記した積層型電池10の各構成要件を中心に、以下説明する。以下、本実施形態の電池を構成する部材について、詳細に説明する。
[電極]
(集電体)
集電体(負極集電体11、正極集電体12)としては、いずれも電池用の集電体材料として従来用いられている部材が適宜採用されうる。一例を挙げると、正極集電体および負極集電体としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼(SUS)、チタンまたは銅が挙げられる。中でも、電子伝導性、電池作動電位という観点からは、正極集電体としてはアルミニウムが好ましく、負極集電体としては銅が好ましい。集電体の一般的な厚さは、10〜20μmである。ただし、この範囲を外れる厚さの集電体を用いてもよい。集電板についても、集電体と同様の材料で形成することができる。
(負極活物質層)
負極活物質層は負極活物質を含み、必要に応じて電気伝導性を高めるための導電剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)などをさらに含んで構成される。
負極活物質層中に含まれる成分の配合比は特に限定されず、リチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。また、活物質層の厚さについても特に制限はなく、リチウムイオン二次電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
図2は本発明の一実施形態に係る負極の、充電状態(SOC)が0%であるとき、すなわち、放電時の模式図である。図2に示すように、負極活物質層13は、リチウムイオン16がドープされた負極活物質を含む。そして、充電状態(SOC)が0%であるときのリチウムイオンのドープ容量が、リチウムイオン非ドープ時における負極活物質の不可逆容量を超える。すなわち、リチウムイオン非ドープ時における負極活物質の不可逆容量を超える容量のリチウムイオンが負極活物質層13にドープされている。ここで、「リチウムイオンのドープ容量」とは、負極活物質に吸蔵されたリチウムイオンの容量をいう。
電池の容量は正極の容量、負極の容量、および充放電反応に関与しうるリチウムイオンの量(可逆リチウム量)に依存し、これらの中で最も小さいものと等しくなる。リチウムイオン二次電池では、初期充電の際に負極に吸蔵されたリチウムイオンが初期放電時において負極に残留する容量(不可逆容量)が存在する。このため、従来の電池では負極の容量が電池の容量を制限していた。これに対して、負極自体の容量を増大させる方法や、特許文献1のように不可逆容量に相当するリチウムをプレドープして負極の不可逆容量を補償するという方法を用いることにより、電池の高容量化が図られていた。
しかし、負極活物質は、初期充放電時のみならず、充放電反応を繰り返すうちに次第に劣化し、充放電可能なリチウムイオンの量(可逆リチウム量)が減少してしまうという問題がある。したがって、上記のように負極自体の容量を増大させたり、不可逆容量を補償したりすることにより、初期の電池容量は向上するものの、充放電に伴う負極の劣化時に可逆リチウムが減少し、この可逆リチウム量により電池容量が制限されるため、電池容量が低下するおそれがある。
これに対して、本実施形態の電池によれば、負極活物質の不可逆容量を超える容量のリチウムイオンが負極活物質に予めドープされている。これにより、初期充放電時における負極の不可逆容量の補償のためのリチウムに加えて可逆リチウム量が存在するため、負極の劣化により可逆リチウムが消失した場合であっても、必要な可逆リチウムが確保され、可逆リチウム量を正極の容量よりも高く維持することができる。したがって、電池容量の低下が抑制され、寿命特性が向上した電池が得られる。
ここで、不可逆容量を超える量のリチウムイオンを負極活物質にプレドープする場合、不可逆容量を超える分だけ負極の初回充電容量は低下する。このような観点で従来のプレドープ形態では不可逆容量相当分のリチウムイオンを負極にプレドープしていた。本実施形態においては、負極の容量が多少減少するものの、負極の劣化による容量の減少が抑制されるため、サイクル特性が向上する点に特徴がある。なお、負極活物質層に含まれる負極活物質の不可逆容量は、負極活物質の種類や電解質の種類によって変化するが、予め使用する負極を用いた電池を別途作製して充放電を行い、充放電容量の差分から算出することができる。
好ましい実施形態において、充電状態(SOC)が0%であるときのリチウムイオンのドープ容量Xとリチウムイオン非ドープ時における負極活物質の不可逆容量Yとの比(X/Y)は好ましくは1.3以上である。すなわち、リチウムイオン非ドープ時における負極活物質の不可逆容量Yの130%以上の容量のリチウムイオンが負極活物質層13にドープされている。より好ましくは上記X/Yが1.5〜5であり、さらに好ましくは1.5〜3である。かような形態によれば、可逆リチウム量を十分に確保できるとともに、負極容量の減少量を低減でき、容量特性とサイクル特性をともに高く維持することができる。
負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)は1.1を超える。上述したように、電池の容量は正極の容量、負極の容量、および可逆リチウム量の中で最も小さいものと等しくなる。そして、本実施形態においては可逆リチウム量が高く維持される。このため、A/Cが上記範囲にある場合には、正極の容量が上記3つの中で最も小さくなり、劣化しにくい正極の容量によって電池の容量が制限されることとなる。これにより、電池のサイクル特性が一層向上しうる。さらに、正極および負極の容量を充放電サイクルに最適な範囲とすることで、正極および負極の総重量を低減することができ、電池のエネルギー密度が向上しうる。かような効果をより一層顕著に発揮するために、負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)は、より好ましくは1.2〜3.0であり、さらに好ましくは1.3〜2.5であり、特に好ましくは1.4〜2.0である。なお、上記負極の容量および正極の容量は充電容量を意味するものとする。
また、満充電した際の負極の充電状態(SOC)は90%以上であることが好ましい。負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)の値が1を超える場合、満充電した際の負極の充電状態(SOC)は、プレドープされたリチウム量と正極から供給(充電)されたリチウム量との合計が負極の容量に対して占める割合を意味する。したがって、負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)の値が1を超える場合にリチウムのプレドープ量が小さいと、電池を満充電した際の負極のSOCは小さくなることとなる。満充電した際の負極の充電状態(SOC)が90%以上であると、十分な量のリチウムイオンが負極活物質にプレドープされるため、サイクル特性が向上する。
満充電した際の負極の充電状態(SOC)は、95%以下であることが好ましい。負極の最大使用SOCを引き下げることにより、満充電時の負極の膨張が低減され、かつ、負極の過充電によるリチウムのデンドライト析出が防止されうる。したがって、より一層サイクル特性に優れた電池を提供することができる。
(a)負極活物質
負極活物質はリチウムを可逆的に吸蔵および放出できるものであれば特に制限されず、従来公知の負極活物質をいずれも使用できるが、炭素材料またはリチウムと合金化する材料を使用することが好ましい。炭素材料やリチウムと合金化する材料は、電池の充電時の体積膨張率が大きいため、本発明の効果を顕著に発揮しうる。
かようなリチウムと合金化する材料としては、リチウムと合金化する元素の単体、これらの元素を含む酸化物および炭化物等が挙げられる。リチウムと合金化する材料を用いることにより、炭素系材料に比して高いエネルギー密度を有する高容量の電池を得ることが可能となる。上記のリチウムと合金化する元素としては、以下に制限されることはないが、具体的には、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等が挙げられる。これらの中でも、容量およびエネルギー密度に優れた電池を構成できる観点から、負極活物質は、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、およびZnからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含むことが好ましく、SiまたはSnの元素を含むことがより好ましく、Siを含むことが特に好ましい。酸化物としては、一酸化ケイ素(SiO)、SiO(0<x<2)、二酸化スズ(SnO)、SnO(0<x<2)、SnSiOなどを用いることができる。また、炭化物としては、炭化ケイ素(SiC)などを用いることができる。
炭素材料としては、高結晶性カーボンであるグラファイト(天然グラファイト、人造グラファイト等)、低結晶性カーボン(ソフトカーボン、ハードカーボン)、カーボンブラック(ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック等)、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンフィブリルなどが挙げられる。
この他、リチウム−チタン複合酸化物(チタン酸リチウム:LiTi12)等のリチウム−遷移金属複合酸化物、およびその他の従来公知の負極活物質が使用可能である。
負極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、負極活物質の高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点からは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。このような範囲であれば、高出力条件下での充放電時における電池の内部抵抗の増大が抑制され、充分な電流を取り出しうる。
なお、これら負極活物質は、単独で用いてもよく、場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。ただし、本発明の効果を顕著に発揮するためには、炭素材料および/またはリチウムと合金化する材料を活物質中に好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%を含む。
(b)導電剤
導電剤とは、導電性を向上させるために配合される添加物をいう。本発明に用いられうる導電剤は特に制限されず、従来公知のものを利用することができる。例えば、アセチレンブラック、デンカブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。導電剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
(c)バインダー
負極活物質層はバインダーを含んでもよい。バインダーは、活物質同士または活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。
バインダーとしては、以下に制限されることはないが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)およびポリアクリロニトリル(PAN)などの熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂;ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。
(d)電解質
電解質は、リチウムイオンのキャリアーとしての機能を有する。電解質としてはかような機能を発揮できるものであれば特に限定されないが、液体電解質またはポリマー電解質が用いられうる。
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。可塑剤として用いられうる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等のカーボネート類が例示される。また、支持塩(リチウム塩)としては、Li(CFSON、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiAsF、LiTaF、LiClO、LiCFSO等の電極の合剤層に添加されうる化合物が同様に採用されうる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲルポリマー電解質(ゲル電解質)と、電解液を含まない真性ポリマー電解質に分類される。
ゲルポリマー電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、各層間のイオン伝導性を遮断することが容易になる点で優れている。マトリックスポリマー(ホストポリマー)として用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、特に限定されない。例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVDF−HFP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)およびこれらの共重合体等が挙げられる。ここで、上記のイオン伝導性ポリマーは、正極合剤層および負極合剤層において電解質として用いられるイオン伝導性ポリマーと同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。電解液(電解質塩および可塑剤)の種類は特に制限されず、上記で例示したリチウム塩などの電解質塩およびカーボネート類などの可塑剤が用いられうる。
真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。従って、電解質として真性ポリマー電解質を用いることで電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
ゲルポリマー電解質や真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
これらの電解質は1種単独であってもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(正極活物質層)
正極活物質層は正極活物質を含み、必要に応じて導電剤、バインダー、電解質、電解質支持塩などをさらに含んで構成される。正極活物質層の構成要素のうち、正極活物質以外は、上記で説明した内容と同様であるので、ここでは説明を省略する。正極活物質層中に含まれる成分の配合比および正極活物質層の厚さについても特に限定されず、リチウムイオン二次電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。
(正極活物質)
正極活物質は特にリチウムの吸蔵放出が可能な材料であれば限定されず、リチウムイオン二次電池に通常用いられる正極活物質を利用することができる。具体的には、リチウム−マンガン複合酸化物(LiMnなど)、リチウム−ニッケル複合酸化物(LiNiOなど)、リチウム−コバルト複合酸化物(LiCoOなど)、リチウム−鉄複合酸化物(LiFeOなど)、リチウム−ニッケル−マンガン複合酸化物(LiNi0.5Mn0.5など)、リチウム−ニッケル−コバルト複合酸化物(LiNi0.8Co0.2など)、リチウム−遷移金属リン酸化合物(LiFePOなど)、およびリチウム−遷移金属硫酸化合物(LiFe(SO)などが挙げられる。上記正極活物質は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
正極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、正極活物質の高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点からは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。このような範囲であれば、高出力条件下での充放電時における電池の内部抵抗の増大が抑制され、充分な電流を取り出しうる。
[電解質層]
電解質層は、非水電解質を含む層である。電解質層に含まれる非水電解質(具体的には、リチウム塩)は、充放電時に正負極間を移動するリチウムイオンのキャリアーとしての機能を有する。非水電解質としてはかような機能を発揮できるものであれば特に限定されないが、(d)電解質の項で説明した液体電解質、ゲルポリマー電解質、および真性ポリマー電解質を特に制限なく用いることができる。液体電解質、ゲルポリマー電解質、および真性ポリマー電解質の具体的な形態については、上記の(d)電解質の項で説明しため、詳細はここでは省略する。
これらの電解質層に含まれる非水電解質は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。また、上述した活物質層に用いた電解質と異なる電解質を用いてもよいし、同一の電解質を用いてもよい。
なお、電解質層が液体電解質やゲルポリマー電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いる。セパレータの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。
電解質層の厚さは、内部抵抗を低減させるには薄ければ薄いほどよいといえる。電解質層の厚さは、1〜100μm、好ましくは5〜50μm、とするのがよい。
[絶縁層]
絶縁層(シール部)としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性などを有するものであればよい。例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴムなどが用いられうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性などの観点から、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。
[外装体]
リチウムイオン二次電池では、使用時の外部からの衝撃や環境劣化を防止するために、発電要素全体を外装体に収容するのが望ましい。外装体としては、従来公知の金属缶ケースを用いることができほか、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた発電要素を覆うことができる袋状のケースを用いることができる。ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。
[電池の製造方法]
本実施形態のリチウムイオン二次電池の製造方法としては、特に制限されるものではなく、従来公知の方法を適用して作製することができる。
本発明の他の一形態によれば、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極と前記負極との間に介在する電解質層と、を有するリチウムイオン二次電池の製造方法が提供される。本形態の製造方法は、下記(1)〜(4)の工程を含む。
(1)集電体上に、前記正極活物質の容量の1.1倍超の容量に相当する量の負極活物質を含む負極活物質層を形成する工程(負極活物質層の形成工程)
(2)前記負極活物質層の表面に、リチウムイオン非ドープ時における前記負極活物質の不可逆容量を超える容量に相当する量の金属リチウムを含むリチウムプレドープ層を形成することにより負極前駆体を作製する工程(リチウムプレドープ層の形成工程)
(3)前記負極前駆体と正極とを電解質層を介して積層する工程(積層体の作製工程)
(4)前記金属リチウムを負極活物質層にドープすることにより負極前駆体を負極に変換する工程(リチウムドープ工程)。
本形態によれば、簡便な方法で十分な量のリチウムイオンを負極活物質にドープすることができ、初期充電時に生じる不可逆容量を補償するとともに可逆リチウム量を十分に確保することができる。これにより、電池の容量特性およびサイクル特性が向上しうる。
(1)負極活物質層の形成工程
負極活物質層の形成方法は、特に限定されず、リチウムイオン二次電池について公知の方法を好ましく使用することができる。具体的には、まず、負極活物質ならびに必要に応じて結着剤、導電剤および電解質などを含む電極材料をスラリー粘度調整溶媒に分散して、負極活物質スラリーを調製する。
この際、後述する(3)積層体の作製工程において使用する正極活物質の容量の1.1倍超の容量に相当する量の負極活物質を含むようにする。負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)が1.1よりも大きくすることができる。より具体的には、(1)負極活物質層の形成工程および(3)積層体の作製工程において、負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)が所望の範囲となるように、負極活物質および正極活物質の塗布量を調節すればよい。
スラリー粘度調整溶媒としては、特に制限されることはないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミドなどが挙げられる。スラリーはホモジナイザーまたは混練装置などを用いて溶媒および固形分よりインク化される。活物質ならびに必要に応じて結着剤、導電剤および電解質などの電極材料を混合・分散する順序は特に制限されない。これらの電極材料を同時に混合・分散してもよいし、原料成分の種類毎に段階的に混合・分散するようにしてもよい。
次いで、負極活物質層を形成するための集電体を準備し、上記で調製したスラリーを、集電体の表面(片面または両面)に塗布し、塗膜を形成する。スラリーを集電体に塗布するための塗布手段は特に限定されないが、例えば、自走型コーター、ドクターブレード法、スプレー法、インクジェット法などの一般に用いられる手段が採用されうる。
続いて、集電体の表面(片面または両面)に形成された塗膜を乾燥させる。これにより、塗膜中の溶媒が除去される。塗膜を乾燥させるための乾燥手段も特に制限されず、電極製造について従来公知の知見が適宜参照されうる。例えば、加熱処理が例示される。乾燥条件(乾燥時間、乾燥温度など)は、スラリーの塗布量やスラリー粘度調整溶媒の揮発速度に応じて適宜設定されうる。得られた乾燥物をプレスすることにより、集電体の表面(片面または両面)に負極活物質層が形成される。プレス手段については、特に限定されず、従来公知の手段が適宜採用されうる。プレス手段の一例を挙げると、カレンダーロール、平板プレスなどが挙げられる。
(2)リチウムプレドープ層の形成工程
続いて、負極活物質層の表面にリチウムを含むリチウムプレドープ層が形成された負極前駆体を作製する。負極前駆体は、後述するリチウムドープ工程においてリチウムプレドープ層中のリチウムが負極活物質層にドープされることにより、負極となる。
リチウムプレドープ層は負極活物質層の表面に形成すればよい。図3は本発明の一実施形態に使用される負極前駆体を示す模式断面図である。図3に示す実施形態において、負極前駆体は負極集電体11上に形成された負極活物質層13の表面に金属リチウムを含むリチウムプレドープ層33が形成された構造を有する。本実施形態では、後述するリチウムドープ工程においてリチウムプレドープ層中のリチウムが負極活物質層にドープされ、図2に示す負極が得られる。この際、リチウムプレドープ層中のリチウムの量を調整することにより、負極活物質へのリチウムイオンのドープ容量を所望の範囲に調整することができる。本実施形態ではリチウムイオンのドープ容量がリチウムイオン非ドープ時における前記負極活物質の不可逆容量を超える容量となるように、金属リチウムの量を調整すればよい。
上述のように、リチウムプレドープ層は、リチウムを含んで構成され、後述するリチウムドープ工程において負極活物質層にドープするためのリチウム(イオン)の吸蔵層として機能する。リチウムプレドープ層を構成するリチウム(リチウム源)としては、負極活物質へのドープが可能であれば特に制限されないが、金属リチウムまたはリチウム合金であることが好ましい。リチウム合金としては、(a)負極活物質の項で説明したリチウムと合金化する元素の単体、これらの元素を含む酸化物および炭化物等のリチウム合金を好ましく使用することができる。リチウムプレドープ層の形態も特に制限されず、リチウム金属箔をそのまま使用してもよいし、リチウム粒子やリチウム合金粒子の集合体を使用してもよい。リチウム粒子とは、金属リチウムが微細に粉砕されたリチウムの粉末を意味する。なお、リチウム粒子の形状は特に制限されず、球状、棒状、針状、板状、柱状、不定形状、燐片状、紡錘状など任意の構造をとりうる。
リチウムプレドープ層の形成方法は特に制限されない。例えば、リチウム箔を負極活物質層の表面に配置する(貼り付ける)方法、リチウム粒子を負極活物質層の表面に塗布する方法、リチウム蒸着膜を負極活物質層の表面に転写する方法、電気化学的手法により負極活物質層の表面にリチウム膜を形成する方法、などが挙げられる。
リチウムプレドープ層の厚さやサイズ(面内方向の大きさ)は、負極活物質へドープするリチウムの容量が所望の範囲となるように調整すればよい。一例を挙げると、リチウムプレドープ層の厚さは1〜100μm程度である。
上記工程により、負極活物質層の表面に金属リチウムを含むリチウムプレドープ層が形成された負極前駆体が得られる。
なお、本実施形態においては、集電体上に形成された負極活物質層の表面にリチウムプレドープ層が形成されているが、本発明はかような形態に制限されない。例えば、集電体と負極活物質層との間にリチウムプレドープ層が形成されてもよい。この場合には、上記の負極活物質層の形成工程において、集電体上にリチウムプレドープ層を形成し、リチウムプレドープ層の表面に負極活物質層を形成すればよい。
(3)積層体の作製工程
上記で得られた負極前駆体と正極とを電解質層を介して積層させ、積層体を作製する。
まず、正極を作製する。正極の作製方法は特に限定されず、リチウムイオン二次電池について公知の方法を好ましく使用することができる。具体的には、負極活物質層の形成と同様にして、正極活物質ならびに必要に応じて結着剤、導電剤および電解質などを含む電極材料をスラリー粘度調整溶媒に分散して、正極活物質スラリーを調製する。そして、負極活物質層の形成と同様にして、正極活物質スラリーを集電体上に塗布して乾燥させた後にプレスすることにより、集電体の表面(片面または両面)に正極活物質層が形成された正極が得られる。
次いで、正極または負極前駆体を、セパレータ(電解質層に相当)を介して正極活物質層とリチウムプレドープ層または負極活物質層とが対向するように積層させることにより積層体を作製することができる。
そして、正極、負極前駆体のそれぞれに集電板および/またはリードを接続し、集電板またはリードが導出するように、積層体をアルミニウムのラミネートフィルムバッグに収容する。その後、注液機により電解液を注液して、減圧下で端部をシールして電池とする。
(4)リチウムドープ工程
続いて、リチウムプレドープ層の金属リチウムを負極活物質にドープすることにより負極前駆体を負極に変換する。具体的には、電解液の注液により、リチウムプレドープ層内のリチウムが負極活物質にドープされる。なお、リチウムプレドープ層が金属リチウムから構成される場合、すなわち、リチウムプレドープ層がリチウム元素のみから構成される場合には、リチウムのドープ後にはリチウムプレドープ層が消失し、負極前駆体は負極へと変換される。一方、リチウムプレドープ層がリチウム合金のようにリチウム元素以外の材料を含んで構成される場合には、リチウムのドープ後においてもリチウムプレドープ層(例えば、リチウム合金の場合にはリチウムと合金化する元素)が残存する。これにより、リチウムイオンがドープされた負極活物質を含む負極活物質層を有するリチウムイオン二次電池が得られる。
(エージング工程)
上記工程により得られた電池(発電要素)は、好ましくは所定の時間エージング(静置)される。当該処理は1回のみ行われてもよいし、複数回行われてもよい。エージング工程を実施することにより、活物質層における単位面積当たりのリチウム量を均一化することができ、信頼性の向上した電池が得られる。
エージングの温度は、リチウム量の均一化のために必要な時間(エージング時間)を短縮する点で好ましくは20〜80℃、より好ましくは40〜60℃である。また、エージング時間は、リチウムのドープ量により異なるが、通常24〜120時間程度である。
上記では電解質が液体電解質である場合の積層型電池を例に挙げて説明したが、ゲル電解質や真性ポリマー電解質を用いた場合についても、公知の技術を参照して実施可能であり、ここでは省略する。
[電池の外観]
図4は、本発明の一実施形態である積層型電池の外観を模式的に表した斜視図である。図4に示すように、積層型電池10は、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための負極集電板25、正極集電板27が引き出されている。発電要素21は、電池10の外装体29によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素21は負極集電板25および正極集電板27を引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素21は、図1に示す積層型電池10の発電要素21に相当し、負極(負極活物質層)13、電解質層17および正極(正極活物質層)15で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、本発明のリチウムイオン二次電池は、図1に示すような扁平な形状(積層型)のものに制限されるわけではない。例えば、巻回型のリチウムイオン電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよい。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートシートを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよく、特に制限はない。
また、図4に示す集電板25、27の取り出しに関しても、特に制限されず、負極集電板25と正極集電板27とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし負極集電板25と正極集電板27をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出すようにしてもよい。
本実施形態によれば、充放電サイクルに優れるリチウムイオン二次電池が提供されうる。本実施形態のリチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
[組電池]
上述した実施形態の積層型電池10を、複数個接続して組電池を構成してもよい。詳しくは、少なくとも2つの電池が、直列化あるいは並列化あるいはその両方で接続されることにより、組電池が構成されうる。この際、直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
本実施形態の組電池を構成する二次電池の数および接続の仕方は、電池に求める出力および容量に応じて決定されうる。本実施形態によれば、信頼性の高い組電池が提供されうる。また、本実施形態の組電池を構成することにより、組電池を構成する1つの単電池層(単セル)の劣化による組電池全体への影響を低減することもできる。
[車両]
上述した実施形態の積層型電池10または組電池は、車両の駆動用電源として用いられうる。これらの二次電池または組電池は、例えば、自動車ならばハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)に用いられうる。これにより、高寿命で信頼性の高い自動車が提供されうる。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、例えば、他の車両であれば、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
[実施例1]
(1)負極活物質層の形成工程
負極活物質としてSiO(50質量%、平均粒子径:10μm)およびグラファイト(MAG−D、40質量%)、バインダーとしてポリイミド前駆体であるポリアミック酸(宇部興産(株)製のU−ワニス−A)(ポリイミドとして10質量%)を混合した。この混合物をスラリー粘度調整溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン溶液の適量に分散させ、負極活物質スラリーを調製した。
この負極活物質スラリーを、負極集電体としての銅箔の片面上に塗布し、大気雰囲気下で乾燥した後、400℃の真空雰囲気下で8時間乾燥した。これにより、ポリアミック酸はイミド化された。その後プレスすることで、負極集電体上に負極活物質層を形成した。これを直径15mmの円盤形状に打ち抜いた。
(2)リチウムプレドープ層の形成工程
続いて、負極活物質層表面にリチウム金属箔を貼り付けた。なお、リチウム金属箔は、下記表1に示すリチウムのプレドープ容量に相当するサイズとした。これにより、負極前駆体を得た。
(3)積層体の作製工程
正極活物質としてのLiFePO(84質量%)、導電剤としてデンカブラック(HS100、10質量%)、およびバインダーとしてPVDF(10質量%)を混合した。この混合物を負極活物質層の形成工程と同様にして、正極集電体としてのアルミニウム箔の片面上に塗布し、乾燥させた後にプレスすることで、正極集電体上に正極活物質層が形成した。これを直径14mmの円盤形状に打ち抜くことにより、正極を得た。
上記で作製した正極1枚と、負極前駆体1枚とをセパレータ(ポリエチレン製多孔質フィルム)を介して積層させることにより、積層体を作製した。
なお、上記(1)負極活物質層の形成工程における負極活物質層の塗布厚みおよび本工程における正極活物質層の塗布厚みは、負極活物質層の容量Aと正極活物質層の容量Cとの比(A/C)が表1に記載される量となるようにした。
(4)リチウムドープ工程
この積層体をコインセル容器内に入れ、電解液を注入し、上蓋をすることにより評価用セルを作製した。電解液の含浸により、負極活物質層にリチウムがドープされ、負極前駆体が負極へと変換される。
なお、電解液としては、1.0M LiPFをエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合溶媒(体積比4:6)に溶解した溶液を用いた。
(エージング)
上記の方法で作製した評価用セルについて、60℃雰囲気下で3日間エージング(静置)した。
[実施例2〜6]
負極活物質層の塗布厚みおよび正極活物質層の塗布厚みを変更して、負極活物質層の容量Aと正極活物質層の容量Cとの比(A/C)が表1に記載される量となるようにした。また、(2)リチウムプレドープ層の形成工程におけるリチウム金属箔の貼り付け量を変更して、負極活物質へのリチウムのドープ量が表1に記載される量となるようにした。これら以外は、実施例1と同様にして評価用セルを作製し、評価用セルのエージングを行った。
[比較例1、2]
負極活物質層の塗布厚みおよび正極活物質層の塗布厚みを変更して、負極活物質層の容量Aと正極活物質層の容量Cとの比(A/C)が表1に記載される量となるようにした。また、(2)リチウムプレドープ層の形成工程を行わず、負極集電体上に負極活物質層が形成された電極をそのまま負極として使用した。すなわち、リチウムのプレドープを行わなかった。これら以外は、実施例1と同様にして評価用セルを作製し、評価用セルのエージングを行った。
[比較例3]
(2)リチウムプレドープ層の形成工程におけるリチウム金属箔の貼り付け量を変更して、負極活物質へのリチウムのドープ量が表1に記載される量となるようにした。このこと以外は、比較例1と同様にして評価用セルを作製し、評価用セルのエージングを行った。
[評価:充放電サイクル試験]
上記の方法で作製した各評価用セルについて、25℃の雰囲気下、定電流定電圧方式(CCCV、電流密度:0.5mA/cm、電圧:4V)で10時間充電し、10分間休止させた。その後、定電流(CC、電流:電流密度:0.5mA/cm)でセル電圧2Vまで放電させ、放電後10分間休止させた。この充放電過程を1サイクルとし、100サイクルの充放電サイクル試験を実施した。1サイクル目の放電容量(初期容量)および100サイクル目の放電容量ならびに100サイクルにおける放電容量の1サイクル目の放電容量に対する割合(=容量維持率[%])を求めた。結果を表1に示す。
また、実施例1,3,4,比較例1〜3における初期サイクルにおける正極および負極の放電曲線をそれぞれ図5〜10に示す。なお、図5〜10において、横軸の放電容量は正極の放電容量を100とした相対値として表す。
表1より、負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)が1.1を超え、かつ、負極活物質へのリチウムイオンのドープ容量が負極活物質の不可逆容量を超える実施例1〜6のセルは容量維持率が高く、サイクル特性が向上することが確認された。
図5〜図7から確認されるように、負極の容量と正極の容量との比および負極活物質へのリチウムイオンのプレドープ容量が所定の範囲に制御された実施例1,3,4のセルおいては、負極の電位曲線の末端が正極の電位曲線の末端より右に位置する。上記の充放電サイクル試験のように、通常、正極と負極との電位差が2Vとなる時点で充放電を終了するため、かような場合には放電が終了する電池の容量は正極の電位の降下曲線に依存することとなる。したがって、充放電サイクルを繰り返すことにより負極が劣化した場合であっても、負極の電位上昇曲線ではなく、劣化の小さい正極の電位降下曲線によって電池容量が定まるため、電池容量の低下が防止され、サイクル特性が向上する。
これに対して、プレドープを行っていない比較例1のセルは負極の容量が不可逆容量により低下し、容量特性およびサイクル特性が低下した。また、プレドープを行わず、正極の容量に比べて負極の容量を大きくした(A/C=2.0)比較例2のセルにおいても、容量特性およびサイクル特性が低下した。負極の容量を増大させるのみでは可逆リチウム量の不足を防止できないため、容量特性およびサイクル特性が低下したと考えられる。負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)が所定の範囲にない比較例3のセルにおいてもサイクル特性が低下した。
また、図8〜図10から確認されるように、負極の容量と正極の容量との比および/または負極活物質へのリチウムイオンのプレドープ容量が本発明の所望の範囲にない比較例1〜3のセルおいては、負極の電位曲線の末端が正極の電位曲線の末端より左に位置していた。かような場合には放電が終了する電池の容量が負極の電位の上昇曲線に依存することとなり、劣化の大きい負極の容量によって電池容量が定まるため、電池容量および容量維持率が低下する。
満充電した際の負極の充電状態(SOC)が95%以下である実施例1のセルは、容量特性および容量維持率が一層向上することが確認された。
負極の容量Aと正極の容量Cとの比(A/C)が1.3〜2.5の範囲にある実施例1〜5のセルにおいては、初期容量密度が一層向上した。これらのセルには、適切な容量の負極活物質が存在し、無駄に負極容量が増大することが防止されており、かつ不可逆容量をリチウムプレドープにより補填したためエネルギー密度が向上したと考えられる。
以上から、負極の容量Aと正極の容量Cとの比および負極活物質層のリチウムイオンドープ容量が制御された本発明のリチウムイオン二次電池においては、サイクル特性が向上することが確認された。
10 積層型電池、
11 負極集電体、
12 正極集電体、
13 負極活物質層(負極)、
15 正極活物質層(正極)、
16 リチウムイオン、
17 電解質層、
19 単電池層(単セル)、
21 発電要素、
25 負極集電板、
27 正極集電板、
29 外装体(ラミネートシート)、
33 リチウムプレドープ層。

Claims (5)

  1. 集電体と;前記集電体上に形成され、リチウムイオンがドープされた負極活物質を含む負極活物質層と;を有する負極と、
    正極と、
    前記正極と前記負極との間に介在する電解質層と、
    を有し、
    前記負極の容量Aと前記正極の容量Cとの比(A/C)が1.1を超え、かつ
    充電状態(SOC)が0%であるときのリチウムイオンのドープ容量Xとリチウムイオン非ドープ時における前記負極活物質の不可逆容量Yとの比(X/Y)が1.3以上である、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記ドープ容量Xとリチウムイオン非ドープ時における前記負極活物質の不可逆容量Yとの比(X/Y)が1.73以上である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 満充電した際の負極の充電状態(SOC)が90%以上である、請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 満充電した際の負極の充電状態(SOC)が95%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極と前記負極との間に介在する電解質層と、を有するリチウムイオン二次電池の製造方法であって、
    集電体上に、前記正極活物質の容量の1.1倍超の容量に相当する量の負極活物質を含む負極活物質層を形成する工程と、
    前記負極活物質層の表面に、リチウムイオン非ドープ時における前記負極活物質の不可逆容量の1.3倍以上の容量に相当する量の金属リチウムを含むリチウムプレドープ層を形成することにより負極前駆体を作製する工程と、
    前記負極前駆体と正極とを電解質層を介して積層する工程と、
    前記金属リチウムを負極活物質層にドープすることにより負極前駆体を負極に変換する工程と、
    を含む、リチウムイオン二次電池の製造方法。
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