JP5402145B2 - 時刻表示装置及び時刻表示装置の駆動方法 - Google Patents
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Description
この種の電気泳動表示パネルは、電極間に、例えば白色と黒色の電気泳動粒子を封入した電気泳動層(以下、電気泳動素子ともいう)を設け、電極間にプラス電位またはマイナス電位の駆動電圧を印加することにより、白黒の電気泳動粒子のいずれかを表示面側へ移動させ、表示面の表示色を白や黒にすることができる。
上記の電気泳動表示パネルを備えた表示装置は、腕時計などの時刻表示装置としても用いられている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、液晶表示パネルを備えた時刻表示装置では、この時間精度測定モードにおいて、時間精度測定用に安定した電界を継続して発生させるために、通常表示状態である通常モードに移行されるまでの間、すべての電極間に互いに逆相の交流駆動電圧が印加され続けることにより、全表示部分が継続して点灯されている。
そのため、上記の時間精度測定モードのような連続的な駆動を、電気泳動表示パネルを備えた時刻表示装置に適用すると、以下のような問題が発生する虞がある。
(1)本来、表示の保持性により、表示の書き換え時のみに駆動電圧の印加が必要な電気泳動表示パネルの対向する電極に、互いに逆相と同相交互の駆動電圧が印加され続けて、全表示部分が継続して表示されていると、焼き付きのような状態となり、電気泳動表示パネルの応答性、コントラストなどの表示特性(以下、単に表示特性という)が著しく劣化する。
(2)1つの電極に同方向の駆動電圧が断続的に印加され続けて、各表示部分が白または黒などの同一色で継続して表示駆動されていると、電気泳動表示パネルのDCバランスが崩れて、電極を構成している例えば、ITO(Indium-Tin-Oxide)膜などの透明電極が腐食され、電気泳動表示パネルの表示特性が著しく劣化する。
このことから、時刻表示装置は、時間精度測定モードにおいて、電気泳動表示パネルの両電極間に電位差が生じないことにより、上記の焼き付きのような状態や、DCバランスの崩れによるITO膜などの透明電極の腐食が抑制され、電気泳動表示パネルの表示特性の劣化を回避できる。
加えて、時刻表示装置は、電気泳動表示パネルの両電極に、第1の駆動電圧と、第1の駆動電圧の電位と異なる電位の第2の駆動電圧とを交互に印加することから、電気泳動表示パネル全体としては、第1の駆動電圧の電位と第2の駆動電圧の電位との電位差により電界が発生する。
これにより、時刻表示装置は、時間精度測定モードにおいて、時間精度測定器による時間精度測定が可能となる。
このことから、時刻表示装置は、電気泳動表示パネル全体に発生する電界が、通常モードより強くなることにより、時間精度測定器による時間精度測定が、より確実に行われる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる時刻表示装置としての腕時計の外観構成を示す図であり、図2は、腕時計の表示パネルの構成を説明する図である。
図1に示すように、腕時計1は、時計ケース2と、この時計ケース2に取り付けられ、使用者の手首に巻き付けられる一対の時計バンド3とを備えている。時計ケース2は、正面に時刻などを表示するための時刻表示窓4が形成され、時刻などを表示する表示パネル5を時刻表示窓4から視認可能に構成されている。
さらに、時計ケース2には、時刻修正や、通常の表示状態である通常モードから、外部の時間精度測定器を用いた時間精度測定のための時間精度測定モードなどへのモード変更(移行)などの各種指示を行うための操作ボタン8が設けられている。
表示パネル5には、左2列のセグメント5Aにより時刻の「時」が表示され、右2列のセグメント5Aにより「分」が表示される。また、「時」のセグメント5Aと「分」のセグメント5Aとの間には、「時」、「分」の区切りを示す「コロン」を表示するための円形のセグメント5Bが配置されている。
また、表示領域5Rの右上部分には、後述する時間精度測定モードの際に、時間精度測定モードであることを示す情報としての文字列状(L/G)のセグメント5Dが設けられている。
本実施形態では、この表示パネル5に電気泳動表示パネルが用いられており、その詳細な構成については後述する。また、以下の説明において、セグメント5A〜5Dのそれぞれを特に区別する必要がないときは、セグメント5Xと表記する。
図3に示すように、上記の時計ケース2内には、表示パネル5と一体的に構成された時刻表示ユニット10が配置されている。この時刻表示ユニット10は回路基板11Aと、表示枠11Bと、ディスプレイ基板11Cと、透明基板11Dと、これらを保持する回路押さえ13とを備えている。
ディスプレイ基板11Cは、その上面に、各セグメント5A〜5Dに対応するセグメント電極14と、共通電極用セグメント電極15とが設けられている。
上記回路基板11Aの上面には、上記素子16(表示駆動回路40など)に配線接続された接点11A1が設けられると共に、上記ディスプレイ基板11Cの下面には、セグメント電極14、共通電極用セグメント電極15に配線接続された接点11C1が設けられ、これら接点11A1及び接点11C1は、表示枠11Bを貫通する接続コネクター17を介して導通されている。
また、上記回路基板11Aの下面には、上記素子16に駆動電力を供給する電池(電源)20が着脱自在に設けられている。更に、この回路基板11Aには、上記素子16を覆う回路枠21が固定され、この回路枠21によって素子16が保護されている。なお、上記電池20には、一次電池であるボタン電池が適用されているが、これに限らず、二次電池が適用されてもよい。
図4に示すように、電気泳動層30には、二色の粉末流体方式と呼ばれる構成が適用されている。電気泳動層30は、複数のマイクロカプセル31から構成され、これらマイクロカプセル31には、電気泳動分散液33が封入されている。
この電気泳動分散液33には、黒色の電気泳動粒子(以下、黒粒子ともいう)34と、白色の電気泳動粒子(以下、白粒子ともいう)35とが混合されている。
これら黒粒子34及び白粒子35は、互いに異なる極性に帯電しており、本実施形態では、黒粒子34がプラスに帯電し、白粒子35がマイナスに帯電している。
この結果、透明基板11D側から(矢印A方向)視認されるマイクロカプセル31が黒色となることから、セグメント5Xが黒を表示する。
この結果、透明基板11D側から視認されるマイクロカプセル31が白色となることから、セグメント5Xが白を表示する。
なお、本実施形態では、表示駆動回路40が昇圧回路を内蔵し、電池20から供給される電圧(例えば、3V)を昇圧して+12Vの電圧を生成して、この+12Vの電圧、及び0Vの電圧を駆動電圧として、セグメント電極14及び共通電極25に印加している。
制御部50は、ディスプレイ基板11Cに設けられた配線パターンを介して表示駆動回路40や電池20と電気的に接続されている。
この制御部50は、計時回路51と、入出力回路(I/O)52と、電圧制御回路53と、操作制御回路54と、制御回路57とを備えている。
電圧制御回路53は、電池20からの供給電力を制御部50内の各部と表示駆動回路40とに供給するものであり、操作制御回路54は、上記スイッチ用電極18の導通/非導通を検出することにより、操作ボタン8の操作を検出し、この検出結果を制御回路57に通知する。
表示駆動回路40は、表示パネル5を駆動する回路であり、制御回路57の指示の下、計時回路51により計時されている時刻情報などの情報を取得し、指示された書き換え間隔で表示パネル5の書き換えを行い、時刻などを表示パネル5に表示させる。
このモードの切り替え(移行)は、使用者による所定の操作ボタン8の所定操作(短押し、長押し、同時押しなど)によって行われる。
まず、通常モード時の表示制御動作について説明する。
図6は、通常モード時の表示制御動作を示すタイミングチャートである。なお、図6においては、制御回路57から表示駆動回路40に対して、表示書き換え指示信号が出力されたタイミングをM1とし、M1から1分経過したタイミングをM2とする。
また、セグメント電極14に印加される駆動電圧を供給する各駆動信号を特に区別する必要のないときは、駆動信号SEGと表記する。
なお、ここでは、3つのセグメント5Xのうち、1つ目の表示色が黒に書き換えられ、2つ目の表示色が白に書き換えられ、3つ目の表示色が変化しない場合を説明する。
これらのセグメント5Xを互いに区別するために、1つ目をセグメント5XAと表記し、2つ目をセグメント5XBと表記し、3つ目をセグメント5XCと表記する。
書き換え期間Taは、表示駆動回路40が共通電極25及び各セグメント電極14に対して駆動信号COM、駆動信号SEGにより駆動電圧を印加して、各セグメント5Xの表示色を変化または維持させ、時刻表示を書き換える期間である。
書き換え期間Taは、前半Ta1と後半Ta2とから構成されている。前半Ta1と後半Ta2とは、略等しい長さの期間であり、DCバランスをとるために、前半Ta1と後半Ta2とでは逆の書き換え動作が行われる。
また、休止期間Tbにおいては、表示駆動回路40の駆動信号COM、駆動信号SEGを出力する出力端がハイインピーダンス状態(HI−Zと表記)となる。
したがって、休止期間Tbにおいては、共通電極25と各セグメント電極14との間に電位差が生じることがない。このことから、各セグメント5Xの表示色は、書き換え期間Taの後半Ta2における色で維持される。
また、表示色を白に書き換えるセグメント5XBに対しては、駆動信号SEG2により、前半Ta1で+12Vの駆動電圧を印加し、後半Ta2で0Vの駆動電圧を印加する。 また、表示色が変化しないセグメント5XCに対しては、駆動信号SEG3により、前半Ta1後半Ta2共、後述する駆動信号COMと同一の駆動電圧を印加する。
駆動信号COMの1パルスのパルス幅Wは、分周回路51b(図5参照)で生成可能な周期(例えば、125ms,62.5msなど)の分周信号に基づいて設定されている。 共通電極25に対しては、駆動信号COMにより、このパルス幅Wのパルス列Pを用いて、駆動信号SEGとの間で各セグメント5Xの表示色を変化させるのに十分なパルス数の駆動電圧が印加される。
これにより、黒粒子34がセグメント電極14側に移動し、白粒子35が共通電極25側に移動して、セグメント5XAの表示色が多少白に変化する。
これにより、黒粒子34が共通電極25側に移動し、白粒子35がセグメント電極14側に移動して、セグメント5XBの表示色が多少黒に変化する。
以降、同様にして、駆動信号COMにより共通電極25に印加される駆動電圧の時系列的変化に応じて黒粒子34、白粒子35が共通電極25及びセグメント電極14との間で少しずつ移動することで、各セグメント5XA,5XBの表示色が段階的に変化する。
これにより、黒粒子34が共通電極25側に移動し、白粒子35がセグメント電極14側に移動して、セグメント5XAの表示色が多少黒に変化する。
これにより、黒粒子34がセグメント電極14側に移動し、白粒子35が共通電極25側に移動して、セグメント5XBの表示色が多少白に変化する。
以降、同様にして、駆動信号COMにより共通電極25に印加される駆動電圧の時系列的変化に応じて黒粒子34、白粒子35が共通電極25及びセグメント電極14との間で少しずつ移動することで、各セグメント5XA,5XBの表示色が段階的に変化する。
信号が入力されるタイミングM2まで待機する。
そして、タイミングM2で表示書き換え指示信号が入力されると、表示駆動回路40は、書き換え期間Taにおいて、上記と同様にして、各セグメント5XA,5XB,5XCの表示色を変化または維持させることになる。
図7は、時間精度測定モード時の表示制御動作を示すタイミングチャートである。
[第1工程]
まず、通常モードから時間精度測定モードへは、使用者による所定の操作ボタン8の所定操作によって移行する。
次に、図7に示すように、時間精度測定モードでは、時間精度測定モードに移行したタイミングM10で、まず、書き換え期間Taにおいて、通常モードと同様の表示制御動作による表示の書き換えが行われる。
このとき、セグメント5XAに相当する時間精度測定モードであることを示すセグメント5D(図2参照)が、黒で表示される。
なお、ここでは、第1の駆動電圧の電位を0V、第2の駆動電圧の電位を+12Vとする。
これにより、期間Tcにおいては、各セグメント電極14と共通電極25との間に電位差が生じないことから、すべてのセグメント5Xに表示の変化がないことになる。
なお、このときの基準信号CLとしては、16Hzなどを用いることが好ましい。
次に、時間精度測定モードから通常モードへは、第1工程と同様に、使用者による所定の操作ボタン8の所定操作によって移行する。なお、時間精度測定モードから通常モードへは、例えば、3分〜10分程度の所定時間経過後、自動的に移行する設定としてもよい。
加えて、腕時計1は、表示パネル5の両電極に、第1の駆動電圧と、第1の駆動電圧と異なる電位の第2の駆動電圧とを交互に印加することから、表示パネル5全体としては、第1の駆動電圧と第2の駆動電圧との電位差により電界が発生する。
これによれば、腕時計1は、時間精度測定モードの期間Tcにおいて、表示パネル5の表示の書き換えが行われることから、期間Tcが継続され続けることに起因する表示パネル5の表示状態の劣化を回避できる。
このことから、腕時計1は、表示パネル5全体に発生する電界が、通常モードより強くなることにより、時間精度測定器による時間精度測定が、より確実に行われる。
これは、時間精度測定器による時間精度測定が期間Tcで行われることから、セグメント5Dによる時間精度測定モードの表示がなくても、時間精度測定上の技術的な支障がないことによる。
なお、時間精度測定モードの表示は、使い勝手の観点においては、あった方が好ましいことはいうまでもない。
図8は、第2の実施形態にかかる時刻表示装置としての腕時計の外観構成を示す図である。なお、第1の実施形態との共通部分には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
ここでは、第1の実施形態の腕時計1と異なる、表示パネル205回りを中心に説明する。
図9に示すように、表示駆動回路140は、走査線駆動回路106と、データ線駆動回路107と、共通電源変調回路108と、コントローラー110とを備えている。
データ線駆動回路107は、表示パネル205をY軸方向に沿って延在する複数のデータ線105(X1,X2,…,Xn)を介して画素102に接続されている。
共通電源変調回路108は、第1の制御線111、第2の制御線112、第1の電源線113(Vdd)、第2の電源線114(Vss)、及び共通電極電源配線115を介して画素102に接続されている。
第1の制御線111、第2の制御線112、第1の電源線113、第2の電源線114及び共通電極電源配線115は、すべての画素102において共通配線として用いられている。
駆動用TFT124は、走査線駆動回路106から走査線104を介して選択信号が入力される期間中、データ線105とSRAM125とを接続させることによって、データ線駆動回路107から、データ線105を介して入力される画像信号をSRAM125に入力させるために用いられる。
したがって、P−MOS125p1及びP−MOS125p2のソース側が、SRAM125の高電位電源端子PHであり、N−MOS125n1及びN−MOS125n2のソース側がSRAM125の低電位電源端子PLである。
第1のトランスファーゲート136のソース側は、第1の制御線111と接続され、第2のトランスファーゲート137のソース側は、第2の制御線112と接続されている。 第1のトランスファーゲート136、第2のトランスファーゲート137のドレイン側は、画素電極121に接続されている。
SRAM125のP−MOS125p1のドレイン側及びN−MOS125n1のドレイン側は、SRAM125の入力端子N1として機能する。
入力端子N1は、駆動用TFT124のドレイン側と接続されると共に、SRAM125の第2の出力端子N3(P−MOS125p2のゲート部及びN−MOS125n2のゲート部)と接続されている。
さらに、第2の出力端子N3は、第1のトランスファーゲート136のN−MOS136nのゲート部及び第2のトランスファーゲート137のP−MOS137pのゲート部に接続されている。
第1の出力端子N2は、P−MOS125p1のゲート部及びN−MOS125n1のゲート部と接続されると共に、第1のトランスファーゲート136のP−MOS136pのゲート部及び第2のトランスファーゲート137のN−MOS137nのゲート部に接続されている。
スイッチ回路135は、SRAM125から入力された画像信号に基づいて、第1の制御線111及び第2の制御線112のいずれかを択一的に選択し、画素電極121と接続させるセレクターとして機能する。このとき、第1のトランスファーゲート136及び第2のトランスファーゲート137は、画像信号のレベルに応じて一方のみが動作する。
さらに、第2の出力端子N3(入力端子N1)と接続されたN−MOS136nが動作して、第1のトランスファーゲート136が駆動される。
したがって、第1の制御線111と画素電極121とが電気的に接続される。
さらに、第2の出力端子N3(入力端子N1)と接続されたP−MOS137pが動作して第2のトランスファーゲート137が駆動される。
したがって、第2の制御線112と画素電極121とが電気的に接続される。
そして、動作した方のトランスファーゲート(第1のトランスファーゲート136または第2のトランスファーゲート137)を介して、第1の制御線111または第2の制御線112が画素電極121と導通し、画素電極121に駆動電圧が印加される。
なお、共通電極122は、共通電極電源配線115と電気的に接続されている。
ここで、電気泳動層30の動作の概略を再度説明する。
画素電極121と共通電極122とに、相対的に共通電極122の電位が高くなるように駆動電圧を印加する。すると、図9(b)に示すように、プラスに帯電した黒粒子34は、マイクロカプセル31内で画素電極121側に引き寄せられる。
一方、マイナスに帯電した白粒子35は、マイクロカプセル31内で共通電極122側に引き寄せられる。
この結果、マイクロカプセル31内の表示面側(共通電極122側)には、白粒子35が集まることになり、表示面にはこの白粒子35の色(白)が表示されることになる。
なお、ここでの視認方向は、矢印B方向とする。
一方、プラスに帯電した黒粒子34は、共通電極122側に引き寄せられる。
この結果、マイクロカプセル31内の表示面側には黒粒子34が集まることになり、表示面にはこの黒粒子34の色(黒)が表示されることになる。
図10は、時間精度測定モード時の表示制御動作を示すタイミングチャートである。図10において、S1は、第1の制御線111の駆動電圧としての電位を示し、S2は、第2の制御線112の駆動電圧としての電位を示し、COMは、共通電極電源配線115の駆動電圧としての電位を示す。また、CLは、後述する基準信号を示す。
なお、第1工程、第3工程については、第1の実施形態と同様なので説明を省略する。
図10に示すように、時間精度測定モードでは、通常モードから時間精度測定モードに移行したタイミングM10で、まず、書き換え期間Taにおいて、通常モードと同様の表示制御動作により、時間精度測定モードであることを示すための表示の書き換えが行われる。
(なお、通常モードでは、下記の書き換え期間Taと休止期間Tb’とを合わせた期間T(図6参照)を1分とし、時刻の分の切り替わりに同期して、1分ごとに表示の書き換えが行われる。)
書き換え期間Taでは、DCバランスをとるために、前半Ta1において反転画像が表示され、後半Ta2において正画像が表示される。
このとき、画像信号がハイレベルである画素102では、SRAM125の第1の出力端子N2の電位はローレベルであり、第2の出力端子N3(入力端子N1)の電位はハイレベルである。したがって、第1のトランスファーゲート136が駆動されて、画素電極121と第1の制御線111とが接続される。これにより、画素電極121には、ローレベルの電位の駆動電圧が印加される。
そして、共通電極122に印加される駆動電圧の電位がハイレベルのときに、画素電極121と共通電極122との間に電位差(15V)が生じ、白粒子35は共通電極122側に引き寄せられ、黒粒子34は画素電極121側に引き寄せられる。
この結果、画像信号がハイレベルである画素102には、白が表示される。
そして、共通電極122に印加される駆動電圧の電位がローレベルのときに、画素電極121と、共通電極122との間に電位差(15V)が生じ、白粒子35は画素電極121側に引き寄せられ、黒粒子34は共通電極122側に引き寄せられる。
この結果、画像信号がローレベルである画素102には、黒が表示される。
以上の表示制御動作により、書き換え期間Taの前半Ta1においては、黒地に白表示の反転画像が表示される。
これにより、画像信号がハイレベルである画素102では、画素電極121に第1の制御線111を介してハイレベルの電位の駆動電圧が印加され、画像信号がローレベルである画素102では、第2の制御線112を介して画素電極121にローレベルの電位の駆動電圧が印加される。
この結果、書き換え期間Taの後半Ta2においては、各画素102の表示色が前半Ta1と逆になり、画像信号がハイレベルである画素102に黒が表示され、画像信号がローレベルである画素102に白が表示されることで、白地に黒表示の正画像が表示される。
なお、図11では、書き換え期間Taの後半Ta2における正画像表示を示し、時刻(10:08)と時間精度測定モードを示す文字列(L/G)とが表示されている。
次に、休止期間Tb’の終了するタイミングM20から、通常モードへ移行するタイミングM30までの期間Tcにおいて、水晶振動子などの発振パルスを、分周回路51b(図5参照)で分周して生成された基準信号CLに同期して、表示駆動回路140によって、画素電極121と共通電極122とに、互いに同相且つ同電位の第1の駆動電圧と、互いに同相且つ同電位であって第1の駆動電圧と異なる電位の第2の駆動電圧とが、交互に繰り返して印加される。
なお、ここでは、第1の駆動電圧の電位を0V、第2の駆動電圧の電位を+15Vとする。
この結果、期間Tcにおいては、各画素102に対する画像信号のレベル状態(ハイレベルまたはローレベル)にかかわらず、画素電極121に印加される駆動電圧と共通電極122に印加される駆動電圧との間に電位差が生じない。
したがって、期間Tcにおいては、すべての画素102に表示の変化がないことになる。
なお、基準信号CLとしては、第1の実施形態と同様に、16Hzなどを用いることが好ましい。
これにより、腕時計101は、期間Tcにおいて、各画素102に対する駆動用TFT124からの画像信号を送信不要とすることもできる。
このことから、腕時計101は、期間Tcにおいて、表示パネル205の表示が変化しないことになる。
このことから、腕時計101は、期間Tcにおいて、表示パネル205の表示が変化しないことになる。
また、腕時計101は、第1の実施形態と同様に、時間精度測定モードでは、期間Tcにおいて、書き換え期間Taで行われるような表示パネル205の表示の書き換えが、時間精度測定器の測定周期と同期しない所定の周期で行われてもよい。
これらによれば、腕時計101は、第1の実施形態の腕時計1と同様の効果を得ることができる。
なお、時刻表示装置としては、腕時計に限定するものではなく、置時計や時刻表示機能を備えた携帯電話機、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機、電子式卓上計算機、電子辞書、電子手帳、電子ビューワー、デジタルカメラなどでもよい。
Claims (6)
- 対向する電極間に電気泳動素子を有する電気泳動表示パネルと、
前記両電極に前記電気泳動素子を駆動する駆動電圧を印加して前記電気泳動表示パネルの表示を制御し、少なくとも時刻を表示させる表示制御部と、
前記時刻の基準となる時間標準源と、を備え、
前記時間標準源から生成された基準信号に同期して、前記表示制御部が前記両電極に、互いに同相且つ同電位の第1の駆動電圧と、互いに同相且つ同電位であって前記第1の駆動電圧の電位と異なる電位の第2の駆動電圧とを交互に印加する、時間精度測定モードを有していることを特徴とする時刻表示装置。 - 請求項1に記載の時刻表示装置において、前記電気泳動表示パネルがセグメント表示パネルまたはアクティブマトリクス表示パネルであることを特徴とする時刻表示装置。
- 請求項1または2に記載の時刻表示装置において、前記時間精度測定モードでは、前記電気泳動表示パネルに、前記時間精度測定モードであることを示す情報が表示されていることを特徴とする時刻表示装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の時刻表示装置において、前記時間精度測定モードでは、所定の周期で、前記電気泳動表示パネルの表示の書き換えが行われることを特徴とする時刻表示装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の時刻表示装置において、前記時間精度測定モードでは、前記電気泳動表示パネルの前記両電極に印加される前記第1の駆動電圧と前記第2の駆動電圧との電位差が、通常の表示状態である通常モードにおける前記駆動電圧間の電位差より、大きいことを特徴とする時刻表示装置。
- 対向する電極間に電気泳動素子を有する電気泳動表示パネルと、前記両電極に前記電気泳動素子を駆動する駆動電圧を印加して前記電気泳動表示パネルの表示を制御し、少なくとも時刻を表示させる表示制御部と、前記時刻の基準となる時間標準源と、を備えた時刻表示装置の駆動方法であって、
前記時刻表示装置が、時間精度測定モードを有し、
通常の表示状態である通常モードから前記時間精度測定モードに移行する第1工程と、
前記時間精度測定モードにおいて、前記時間標準源から生成された基準信号に同期して、前記表示制御部が前記両電極に、互いに同相且つ同電位の第1の駆動電圧と、互いに同相且つ同電位であって前記第1の駆動電圧の電位と異なる電位の第2の駆動電圧とを交互に印加する第2工程と、
前記時間精度測定モードから前記通常モードに移行する第3工程と、を有することを特徴とする時刻表示装置の駆動方法。
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