JP2008158243A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示データの変化頻度の相違による表示濃度のバラツキを低減し、表示品質を常に良好に維持できるようにする。
【解決手段】電気泳動型の表示パネル10の帯電粒子を挟んで対向する共通電極COMと各セグメント電極SEGとの間に、駆動回路2の各セグメントドライバ3によって、表示データに対応する駆動電圧を印加するための駆動期間と、その駆動電圧の印加を止めて表示データに対応する表示状態を維持するための表示期間と、駆動期間の前に駆動電圧と反対極性の反転電圧を印加するための反転期間とからなる駆動波形の電圧を印加して表示を行う。その各セグメントドライバ3は、各セグメント毎に表示データが変化したときに、上記駆動電圧あるいは反転電圧のパルス幅またはパルス高さを、それまでの表示データが変化しなかった白又は黒保持期間の長短によって異ならせる。
【選択図】 図9

Description

この発明は、帯電粒子の電気泳動を利用した電気泳動型の表示パネルとその駆動回路とを備えた表示装置に関する。
薄型の表示装置としては、液晶表示装置が各種の電子機器に広く使用されており、近年ではコンピュータやテレビジョン等の大型カラーディスプレイとしても使用されるようになっている。テレビジョンの大型カラーディスプレイとしては、プラズマディスプレイも使用されている。
しかし、液晶表示装置やプラズマディスプレイはCRT表示器に比べれば格段に薄型になったとはいえ、まだ用途によっては充分に薄くはないし、曲げることは出来ない。また、携帯機器のディスプレイとして使用する場合には消費電力の一層の低減が望まれる。
そこで、一層の薄型化と低消費電力化を実現する表示装置として、電気泳動表示素子を用いた電子ペーパーとも称される表示パネルが開発され、電子ブックや電子新聞、電子広告看板や案内表示板などへの利用が試みられている。
この電気泳動表示素子を用いた表示パネル(表示装置)は、例えば特許文献1に見られるように、対向する面にそれぞれ電極を有する一対の基板間に帯電粒子が封入された画像表示層を設け、その一対の基板の電極間に印加される電圧の極性に応じて帯電粒子が電気泳動により移動して表示を行うように構成されている。
特開2005−156759号公報
その画像表示層は、異なる極性に帯電した白色粒子と黒色粒子及びそれらを分散する分散媒を収容した直径数十μmのマイクロカプセル(電子インク)による表示層であり、それを挟む電極間に発生する電界の向きに応じて、マイクロカプセル内の白色粒子と黒色粒子が電気泳動していずれか一方が表面側に集まり、白又は黒を表示する。そして、一度電界を与えて表示状態にすると、電界を印加しなくてもその表示状態を維持する不揮発性(メモリー性)を有するので、最初の表示時と表示内容を変えたり消去する時だけ電界を印加すればよいので、大幅な省電力化が可能である。
その表示パネルにおける一対の基板の一方の基板の電極は複数のセグメント電極からなり、他方の基板の電極は全てのセグメント電極と対向する共通電極(コモン電極)である。
この表示パネルを駆動して所望のパターンを表示させようとする場合、白表示から黒表示へ変化させたいセグメント電極へは、それぞれ共通電極に印加される電位に対して正の電圧を印加し、黒表示から白表示へ変化させたいセグメント電極へは、それぞれ共通電極に印加される電位に対して負の電圧を印加し、変化させないセグメント電極は、共通電極に印加される電位と同電位にしていた。
そこで、このような表示パネルの共通電極と各セグメント電極との間に電圧を印加するための駆動回路としては、出力電圧が−V、0v、+Vの3値をとるものが一般的である。このような駆動を「3値駆動」と称する。この3値駆動においては、 共通電極は常時0vにしておき、セグメント電極は、白表示から黒表示へ変化させたい場合は+Vに、黒表示から白表示へ変化させたい場合は−Vに、変化させない場合は0vにする。
図14は、その駆動回路による従来の駆動方法によって表示パネルの共通電極COMと各セグメント電極SEGとに印加する電圧の駆動波形の例を示す図であり、その駆動波形は、上記電極間に、表示データ(白又は黒のデータ)に対応する駆動電圧を印加するための駆動期間Tbと、その駆動電圧の印加を止めて表示データに対応する表示状態を維持するための表示期間Tcと、その駆動期間Tbの前に駆動電圧と反対極性の反転電圧を印加するための反転期間Ta(Ta<Tb)の3つの期間で構成されている。
そして、共通電極COMは、反転期間Ta、駆動期間Tb、及び表示期間Tcの全期間に亘って、常に0vの接地電位に保っている。
一方、セグメント電極SEGには、そのセグメントによって表示させる前回と今回の表示データの状態によって図14の(1)〜(3)の異なる駆動波形の電圧を印加する。前回と今回の表示データが変化せず同じ(白→白又は黒→黒)場合は、(1)に示すように、全期間に亘って常に0vの駆動波形となる。前回が白で今回が黒に変化した場合には、(2)に示すように、反転期間Taには−V、駆動期間Tbには+V、表示期間Tcには0vとなる駆動波形の電圧を印加する。また、前回が黒で今回が白に変化した場合には、(3)に示すように、反転期間Taには+V、駆動期間Tbには−V、表示期間Tcには0vとなる駆動波形の電圧を印加する。ここで、+Vと−Vとは絶対値が同じ値で極性が0vに対して正と負の電圧である。
このような駆動方法によれば、どのような場合でも表示期間Tcでは全ての電極に0vを印加する。しかし、表示パネルの帯電粒子が封入された表示層はメモリー性を持つため、セグメントの表示状態は変化せず、駆動期間で書き込んだ表示状態を保持する。表示データが変化しない間は、そのまま共通電極COMとセグメント電極SEGに印加する電圧をいずれも0vにし続けるが、その表示状態は保存される。この表示期間Tcは数秒から数時間、あるいは数ヶ月も継続する場合もある。
しかしながら、上記のような表示パネルを設けた表示装置で、表示データが変わらずに電極間への電圧無印加状態が続くと、表示層における帯電粒子に僅かながら自由な流動が生じて、白又は黒の表示濃度(光反射率)が変化して灰色に近づく傾向があり、表示のコントラストが低下する。そのため、表示データが白から黒に変わったときには、図14の(2)に示すように、セグメント電極SEGに反転期間Taで先ず反転電圧−Vを印加して一旦正規の白表示状態に戻してから、駆動期間Tb(Ta<Tb)の間表示データに対応する電圧+Vを印加して黒表示状態にしている。同様に、表示データが黒から白に変わったときには、図14の(3)に示すように、セグメント電極SEGに反転期間Taで先ず反転電圧+Vを印加して一旦正規の黒表示状態に戻してから、駆動期間Tbの間表示データに対応する電圧−Vを印加して白表示状態にしている。
しかし、表示データが変化するまでに変化前の表示状態が継続した時間、すなわち白保持期間又は黒保持期間の長さによって、白表示又は黒表示の灰色化の度合いが異なるため、反転期間Taにおけるパルス波形の反転電圧の印加によって常に同じ表示状態に戻るわけではなく、その後の駆動期間Tbにおける表示データに対応する電圧の印加による白又は黒の表示濃度に差が生じてしまう。それが累積していくと、セグメント毎に表示データの変化頻度による表示濃度のバラツキが目立つようになり、表示品質が劣化する。
この発明はこのような問題を改善するためになされたものであり、上記のような電気泳動型の表示装置において、表示データの変化頻度の相違による表示濃度のバラツキを低減し、表示品質を常に良好に維持できるようにすることを目的とする。
この発明による表示装置は、対向する面にそれぞれ電極を有する一対の基板間に帯電粒子が封入され、前記一対の基板の電極間に印加される電圧の極性に応じて前記帯電粒子が電気泳動により移動して表示を行う表示パネルと、
前記電極間に、表示データに対応する駆動電圧を印加するための駆動期間と、その駆動電圧の印加を止めて表示データに対応する表示状態を維持するための表示期間と、その駆動期間の前に上記駆動電圧と反対極性の反転電圧を印加するための反転期間とからなる駆動波形の電圧を生成し、その電圧を上記電極間に印加して上記表示パネルを駆動する駆動回路とを備えている。
その駆動回路は、上記の目的を達成するため、表示データが変化しない期間を測定する測定手段と、表示データが変化したときに上記電極間に印加する電圧の上記駆動波形における上記駆動電圧あるいは反転電圧のパルス幅またはパルス高さを、上記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さによって異ならせる波形変更手段とを有することを特徴とする。
この表示装置の駆動回路における上記波形変更手段は、次のいずれかの手段であるとよい。
上記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、上記駆動電圧のパルス幅を短くする。
上記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、上記駆動電圧のパルス高さを小さくする。
上記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、上記反転電圧のパルス幅を長くする。
上記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、上記反転電圧のパルス高さを大きくする。
その波形変更手段は、表示データの変化の有無と変化が白から黒か、黒から白か、及び表示データが変化しなかった期間の長短とに対応するそれぞれ異なる駆動波形のデータを記憶し、それを選択的に読み出す波形記憶・読出部と、
現在表示中の表示データと次に表示する表示データと上記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さとによって、上記駆動波形を選択して上記波形記憶・読出部に該選択した駆動波形のデータ読み出させる波形選択部とを有するようにするとよい。
上記表示パネルが、上記一対の基板のうち一方の基板の電極が複数のセグメント電極であり、他方の基板の電極がその複数のセグメント電極の全てと対向する一つの共通電極である場合には、上記駆動回路は、その共通電極と複数の各セグメント電極との間にそれぞれ各表示データに応じた駆動波形の電圧を印加する各セグメント電極毎に設けたセグメントドライバからなり、その各セグメントドライバ毎に上記測定手段と波形変更手段を有するようにすればよい。
この発明による表示装置によれば、表示データが変化したときに帯電粒子を挟む電極間に印加する電圧の上記駆動波形における駆動電圧あるいは反転電圧のパルス幅またはパルス高さを、表示データが変化しなかった期間の長さによって異ならせることにより、表示データが変化しなかった期間の長短によって、変化後に表示する白又は黒の表示濃度にバラツキが生じるのを少なくして、表示品質を常に良好に維持することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1から図4は、それぞれこの発明による表示装置の駆動回路により表示パネルの共通電極とセグメント電極とに印加する電圧の駆動波形の異なる例を示す図である。この各波形例の説明に先立って、図5から図8によって、その駆動対象である電気泳動型の表示装置の表示パネルの構成について説明する。
〔表示パネルの説明〕
図5はその表示パネルの一部を模式的に示す断面図であり、図6はその表示原理を説明するための電気泳動表示素子の拡大断面図である。このような表示パネルは、前述の特許文献1にも開示されているように公知のものである。
図5に示す表示パネル1は、透明な樹脂基板11の裏面全体にITO(酸化インジューム錫)膜による透明な共通電極(コモン電極)12を形成し、その上に電子インクとも称されるマイクロカプセル表示層13を形成してフィルム状にしている。そのフィルムを表面に画素毎のセグメント電極16が形成されたフレキシブルプリント基板15上に接着剤層14によって接着して構成されている。
マイクロカプセル表示層13は、バインダや界面活性剤、増粘剤、純水等の混合体中に直径が数十μm程度の微小なマイクロカプセル20が多数分散している。そのマイクロカプセル20は、図6に示すように、透明なメタクリル樹脂等からなるカプセル殻21の内部に、酸化チタン等からなる白色粒子23とカーボンブラック等からなる黒色粒子24が、シリコーンオイル等の粘性の高い透明な分散媒22に分散された状態で封入されている。そして、白色粒子23は負に帯電され、黒色粒子24は正に帯電されている。
そこで、このマイクロカプセル表示層13を挟むように配置された電極のうち、一方の全面一体の共通電極12を接地し、他方のフレキシブルプリント基板15上のセグメント電極16に負電圧を印加した部分では、その電界によってマイクロカプセル20内の負に帯電した白色粒子23が透明な共通電極12側へ、正に帯電した黒色粒子24はセグメント電極16側へ移動するので、視認側(図6の上方)から見ると白く見える。一方、セグメント電極16に正電圧を印加した部分では、その逆向きの電界によってマイクロカプセル20内の正に帯電した黒色粒子24が透明な共通電極12側へ、負に帯電した白色粒子23はセグメント電極16側へ移動するので、視認側から見ると黒く見える。
図6における中央のマイクロカプセル20のように、負電圧が印加されたセグメント電極と正電圧が印加されたセグメント電極とに跨った位置のマイクロカプセル20内では、白色粒子23の一部は共通電極12側へ、残りはセグメント電極16側へ移動し、黒色粒子24の一部はセグメント電極16側へ移動し、残りは共通電極12側へ移動するので、マイクロカプセルの直径よりも、細かい表示も可能である。
したがって、共通電極12とセグメント電極16との間に印加する電圧の極性によって、白又は黒に表示状態を変化させることができる。このとき白色粒子23と黒色粒子24は分散媒22中を電気泳動によって移動するが、分散媒22の粘度が高いので、電圧を印加して表示状態を変化させた後、その電圧の印加を停止してもその表示状態を保持するメモリー性効果を持つ。そのため、表示を変化させる時だけ駆動電圧を印加すればよいので、電力消費量が極く僅かですむ。
図7は、このような表示パネルで数字等のキャラクタを表示するようにした例を示す平面図である。この表示パネル10は、セグメント0〜6から成るセブンセグメントキャラクタSCを1桁表す表示体で構成する。この表示パネル10の図7に示す各セグメントに付した0〜6の数字は、セグメント0〜6に対応している。また、そのセグメント0〜6の周囲領域BGはセブンセグメントキャラクタSCの背景領域を表している。
この表示パネル10は電極として1個の共通電極COMと8個のセグメント電極を有している。この8個のセグメント電極とは、セグメント0からセグメント6に対応するセグメント電極SEG0からSEG6および背景に対応するセグメント電極BGである。表示パネル10の下部より出ている9本の線はそれぞれ、コモン電極および8個のセグメント電極に接続されたリード線であり、コモン電極に接続されたリード線はCOM、セグメント0に対応するセグメント電極のリード線はSEG0、セグメント1に対応するセグメント電極のリード線はSEG1、と順にそれぞれ対応する電極の名称を付してある。そして、それぞれのリード線は順に図示されていない外部の駆動回路へ接続する。
図8は、図7に示した表示パネル10を(A)の数字「2」を表示した状態から(B)の数字「3」を表示する状態へ変化させる場合の説明図である。初期の(A)の表示状態では、セグメント0,1,3,4および6が黒であり、セグメント2,5および背景が白である。変化後の(B)の表示状態では、セグメント0,1,2,3および6が黒となり、セグメント4,5および背景が白となる。
このように表示状態を変化させるには、図14で説明したように共通電極は常に0vにし、セグメント5および背景は白表示のまま、セグメント0、1、3および6は黒表示のままで変化しないので、これらのセグメント電極には図14の(1)に示した全期間に亘って0vの駆動波形の電圧を印加する。したがって、これらのセグメント電極と共通電極との間に印加される電圧は0vであるが、前述したようにマイクロカプセル表示層はメモリ性を有するため、前回の表示状態をそのまま保持する。セグメント2は白表示から黒表示に変化するので、そのセグメント電極には図14の(2)に示した駆動波形の駆動期間で+Vになる電圧を印加し、セグメント4は黒表示から白表示に変化するので、そのセグメント電極には図14の(3)に示した駆動期間で−Vになる駆動波形の電圧を印加する。
このようにして、表示データに応じて表示パネル10のセブンセグメントキャラクタSCを構成する各セグメントの表示を変化させる際に、図14の(2)又は(3)に示した駆動波形の電圧をそのセグメント電極に印加して、数字や英文字あるいは記号などを順次表示させることができる。
しかし、前述したように表示が変化しないセグメントのセグメント電極に印加される電圧は共通電極と同じ0vのままで、マイクロカプセル表示層のメモリ性によって前に変化した時の表示状態を保持しているので、僅かずつではあるがその表示濃度が変化して灰色に近づくため、その期間が長くなると、その後そのセグメントの表示が変化したときに、図14の(2)又は(3)に示した駆動波形の電圧をそのセグメント電極に印加しても、正規の黒又は白の濃度の表示がなされなくなって表示品質が低下する。
〔この発明の表示装置による駆動方法〕
この発明の表示装置による表示パネルの駆動方法は、このような表示品質の低下を改善するための駆動方法であり、表示データが変化したときに、表示パネルにおいてその表示データを表示する部分の電極間に印加する電圧の駆動波形における駆動電圧あるいは反転電圧のパルス幅またはパルス高さを、その部分の表示データがその時までに変化しなかった保持期間の長さによって異ならせる。
そのため、この発明による表示装置の後述する駆動回路によって生成する種々の駆動波形の例を、図14と同様に表示パネルの共通電極とセグメント電極とに印加する電圧の駆動波形を示す図1から図4によって説明する。
図1から図4に示す駆動波形は、例えば図5及び図6に示した表示パネル1の共通電極12とセグメント電極16に相当する図7に示した表示パネル10の共通電極COMとセグメント電極SEG0〜SEG6のいずれか(以下「SEG」とする)に印加する電圧の駆動波形である。その各駆動波形は、共通電極COMとセグメント電極SEGの間に、表示データ(白又は黒のデータ)に対応する駆動電圧を印加するための駆動期間Tbと、その駆動電圧の印加を止めて表示データに対応する表示状態を維持するための表示期間Tcと、その駆動期間Tbの前に駆動電圧と反対極性の反転電圧を印加するための反転期間Taの3つの期間で構成されている。
そして、いずれの波形例においても、共通電極COMに印加する電圧は、反転期間Ta、駆動期間Tb、及び表示期間Tcの全期間に亘って、常に0vの接地電位である。
また、前回と今回の表示データが変化せず同じ(白→白又は黒→黒)場合にそのセグメントのセグメント電極SEGに印加する電圧の駆動波形も、(1)に示す駆動波形aのように全期間に亘って0vの接地電位である。表示データが変化した場合でも表示期間Tcにセグメント電極SEGに印加する電圧は全て0vである。
しかし、表示データが変化したセグメントのセグメント電極SEGに印加する電圧の駆動波形は、各波形例によって異なっている。
図1に示す第1の波形例では、表示データが変化したセグメントのセグメント電極SEGに印加する電圧の駆動波形における駆動期間Tbに印加する駆動電圧のパルス幅を、それまでに表示データが変化しなかった保持期間の長さによって異ならせている。
すなわち、前回が白で今回が黒に変化した場合、それまでの白保持期間が予め設定した期間未満であった(白保持期間短)ときには、図1の(2)に示す駆動波形bのように、反転期間Taにはその期間と同じパルス幅の反転電圧−Vを、駆動期間Tbにはその全期間と同じパルス幅の駆動電圧+Vを印加するが、それまでの白保持期間が予め設定した期間以上(白保持期間長)のときには、(3)に示す駆動波形cのように、反転期間Taにはその期間と同じパルス幅の反転電圧−Vを、駆動期間Tbにはその全期間より短い(例えば2/3程度の)パルス幅の動電圧+Vを印加する。
また、前回が黒で今回が白に変化した場合、それまでの黒保持期間が予め設定した期間未満であった(黒保持期間短)ときには、図1の(4)に示す駆動波形dのように、反転期間Taにはその期間と同じパルス幅の反転電圧+Vを、駆動期間Tbにはその全期間と同じパルス幅の動電圧−Vを印加するが、それまでの黒保持期間が予め設定した期間以上(黒保持期間長)のときには、(5)に示す駆動波形eのように、反転期間Taにはその期間と同じパルス幅の反転電圧−Vを、駆動期間Tbにはその全期間より短い(例えば2/3程度の)パルス幅の駆動電圧−Vを印加する。
表示が白から黒に変化する場合、それまでの白保持期間が長いと白表示の濃度が幾分灰色化しているため、短い反転期間に反転電圧−Vを印加しても表示濃度が正規の白レベルにまで復帰しなくなる。そのため、駆動期間に印加する駆動電圧+Vのパルス幅を短くしても表示濃度が正規の黒レベルになる。従来のように、このときにも駆動期間の全期間と同じパルス幅の駆動電圧+Vを印加すると、表示濃度が正規の黒レベル以上に暗くなり過ぎてしまう。
表示が黒から白に変化する場合、それまでの黒保持期間が長いと黒表示の濃度が幾分灰色化しているため、短い反転期間に反転電圧+Vを印加しても表示濃度が正規の黒レベルにまで復帰しなくなる。そのため、駆動期間に印加する駆動電圧−Vのパルス幅を短くしても表示濃度が正規の白レベルになる。従来のように、このときにも駆動期間の全期間と同じパルス幅の駆動電圧−Vを印加すると、表示濃度が正規の白レベル以上に明るくなり過ぎてしまう。
図2に示す第2の波形例において、前述した第1の波形例と相違するのは、セグメント電極SEGに印加する電圧の駆動波形のうち、表示データが白から黒に変化し、白保持期間が長かった場合の(3)に示す駆動波形cの駆動期間Tbにおける駆動電圧が+(V−α)であることと、表示データが黒から白に変化し、黒保持期間が長かった場合の(5)に示す駆動波形eの駆動期間Tbにおける駆動電圧が−(V−α)であることである。
いづれの場合も、駆動電圧のパルス幅は駆動期間Tbと同じであり、(2)の駆動波形b及び(4)の駆動波形dとも同じであるが、そのパルス高さ(電圧値)を駆動波形b及びdの駆動電圧のパルス高さよりαだけ小さくしている。
このようにしても、白保持期間が長かった後の黒表示、および黒保持期間が長かった後の白表示の濃度をそれぞれ正規の黒レベルおよび白レベルにすることができる。
図3に示す第3の波形例においては、前述した第1の波形例の場合よりも反転期間Taを長くしているが、セグメント電極SEGに印加する電圧の駆動波形のうち、表示データが白から黒に変化し、白保持期間が短かった場合の(2)に示す駆動波形bと、表示データが黒から白に変化し、黒保持期間が短かった場合の(4)に示す駆動波形dは、反転期間Taにおける反転電圧のパルス幅およびパルス高さも、駆動期間Tbにおける駆動電圧のパルス幅およびパルス高さも、図1の(2)及び(4)に示した駆動波形b、dと同じである。
しかし、表示データが白から黒に変化し、白保持期間が長かった場合の(3)に示す駆動波形cの反転期間Taにおける反転電圧−Vのパルス幅を駆動波形bの場合の2倍程度に長くし、表示データが黒から白に変化し、黒保持期間が長かった場合の(5)に示す駆動波形eの反転期間Taにおける反転電圧+Vのパルス幅を駆動波形dの場合の2倍程度に長くしている。
このようにすると、白保持期間が長かった後に黒表示する場合でも、その直前の反転期間Taにおいて、パルス幅の長い反転電圧−Vを印加することによって一旦正規の白レベルに戻してから、駆動期間Tbに所定のパルス幅およびパルス高さの駆動電圧+Vを印加することによって黒表示の濃度を正規の黒レベルにすることができる。
また、黒保持期間が長かった後に白表示する場合でも、駆動波形eによりその直前の反転期間Taにおいて、パルス幅の長い反転電圧+Vを印加することによって一旦正規の黒レベルに戻してから、駆動期間Tbに所定のパルス幅およびパルス高さの駆動電圧−Vを印加することによって、白表示の濃度を正規の白レベルにすることができる。
図4に示す第の波形例において、前述した第1の波形例と相違するのは、セグメント電極SEGに印加する電圧の駆動波形のうち、表示データが白から黒に変化し、白保持期間が長かった場合の(3)に示す駆動波形cの反転期間Taにおける反転電圧を−(V+α)にしてそのパルス高さを、白保持期間が短かった場合の(2)に示す駆動波形bの反転電圧−Vのパルス高さよりαだけ大きくし、表示データが黒から白に変化し、白保持期間が長かった場合の(5)に示す駆動波形eの反転期間Taにおける反転電圧を+(V+α)にしてそのパルス高さを、黒保持期間が短かった場合の(4)に示す駆動波形dの反転電圧+Vのパルス高さよりαだけ大きくした点である。
このようにしても、白保持期間が長かった後に黒表示する場合には、その直前の反転期間Taにおいて、パルス高さの大きい反転電圧−(V+α)を印加することによって一旦正規の白レベルに戻してから、駆動期間Tbに所定のパルス幅およびパルス高さの駆動電圧+Vを印加することによって黒表示の濃度を正規の黒レベルにすることができる。
また、黒保持期間が長かった後に白表示する場合でも、駆動波形eによりその直前の反転期間Taにおいて、パルス高さの大きい反転電圧+(V+α)を印加することによって一旦正規の黒レベルに戻してから、駆動期間Tbに所定のパルス幅およびパルス高さの駆動電圧−Vを印加することによって、白表示の濃度を正規の白レベルにすることができる。
上述の各波形例において、電圧(電位)+V,−V,+αを、例えばそれぞれ+1v,−1v,+0.3vに設定することができる。しかし、これらの電圧値や、第1の実施形態で駆動電圧のパルス幅を短くする割合、および第3の実施形態で反転電圧のパルス幅を長くする割合は、液晶パネルの特性や白または黒保持期間の長/短を区別する保持期間の設定値などの条件によって適切な値に設定する。また、白または黒保持期間を3段階以上に判別して、これらの値を3段階以上に異ならせるようにしてもよい。
〔この発明による表示装置の実施形態〕
次に、この発明による表示装置の実施形態を図9から図12によって説明する。
図9はその表示装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。この表示装置は表示パネル10とその駆動回路2とによって構成されている。さらに、表示データを順次駆動回路2に入力させ、スタート信号START、クロック信号CLK、およびラッチ信号LATCHを生成して入力させる制御回路と、正電圧+Vと負電圧−Vを駆動回路2に供給する電源回路等も設けられているが、特別な回路ではないので図示を省略している。
表示パネル10は、例えば図7に示したようなセブンセグメントキャラクタSCを構成する複数のセグメント電極SEGと、一面の共通電極COMとが、図示していない帯電粒子を封入した表示層を挟んで対向している表示パネルである。これは図5に示した表示パネル1であってもよく、その場合は共通電極12と多数のセグメント電極16を備えており、図9では基板11,15やマイクロカプセル表示層13は図示を省略している。
駆動回路2は、この表示パネル10を駆動して入力された表示データに対応する表示を行わせる回路であり、表示パネル10のセグメント電極SEGの数と同数のセグメントドライバ3によって構成されている。その各セグメントドライバ3は、それぞれ図1から図4によって説明した駆動波形の電圧を表示データに応じて生成し、表示パネル10の対応するセグメント電極SEGに印加する。表示パネル10の共通電極COMは接地されており、常に0vの接地電位になっている。したがって、共通電極COMと各セグメント電極SEGとの間の表示層には、セグメント電極SEGに印加される電圧の極性と大きさの電圧が印加され、その極性によって白または黒を表示する。
各セグメントドライバ3は、例えば図10に示すように構成する。この図10に示すセグメントドライバ3は、シフトレジスタ31と波形データ生成部35と駆動部(電圧波形生成部)39とからなる。
シフトレジスタ31は、現表示データ部32、次表示データ部33、および表示データ入力バッファ34として機能し、新たな表示データ(黒:1又は白:0)は、表示データ入力バッファ34に入力され、ラッチ信号LATCHが入力する度に表示データ入力バッファ34に格納していた表示データを次表示データ部33へ送り、次表示データ部33に格納されていた表示データを現表示データ部32へ送ってそこにラッチする。
ラッチ信号LATCHは、後述するスタート信号STARTの直前あるいはそれより前の表示期間Tc中に入力する。
波形データ生成部35は、カウンタ36と波形選択部37と波形記憶・読出部38からなる。カウンタ36は、表示更新周期ごとにその最初に入力されるスタート信号STASRTをカウントして、そのカウント値が予め設定された値(例えば「3」)未満の間は出力を“0”にし、設定された値以上になると出力を“1”にする。この出力が白表示又は黒表示が継続した期間の長短を示す保持期間信号Thである。そして、表示テータが変化すると、波形選択部37からリセット信号Rsが出力されてこのカウンタ36のリセット端子に入力し、そのカウント値をリセットする。したがって、このカウンタ36が表示テータが変化しない期間を測定する測定手段の機能を果たす。
波形選択部37は、現表示データ部32の現在表示中の表示データD(黒:1又は白:0)と次表示データ部33の次に表示する表示データD(黒:1又は白:0)を入力し、両データDとDが同じ(D=D=0又はD=D=1)か、白から黒に変わる(D=0,D=1)か、黒から白に変わる(D=1,D=0)かを判別し、カウンタ36からの保持期間信号Thを考慮して、次の表示更新周期でセグメント電極SEGに印加する電圧の駆動波形として、例えば図1に示したa〜eの波形のいずれかを選択し、その波形選択信号を波形記憶・読出部38へ送る。その具体的な実施例は後述する。
駆動波形a〜eの選択条件は、例えば図1の(1)〜(5)によって説明した駆動方法の第1の波形例に基づくようにする。しかし、この駆動波形a〜e及びその選択条件は、図2、図3、図4によって説明した駆動方法の第2、第3、第4の波形例のいずれかに基づくようにしてもよい。
現表示データDと次表示データDとがD=Dではなくなると、保持期間信号Thを読み込んだ後、リセット信号Rsを発生してカウンタ36をリセットさせる。
波形記憶・読出部38は、予め外部から駆動波形a〜eのデータを書き込まれて記憶しており、波形選択部37から波形選択信号が入力されると、その選択された駆動波形のデータのみを読み出し可能にし、次のスタート信号STARTが入力すると動作の基準となるクロック信号CLKに同期してその駆動波形のデータDsを順に読み出して駆動部39へ送出する。この駆動波形a〜eのデータは、図1又は図3に示した例による場合には電圧+V,0v,−Vに対応する3値のデータであり、図2又は図3に示した例による場合には電圧+V,+(V−α)、0v,−(V−α),−Vに対応する5値のデータである。
したがって、波形選択部37と波形記憶・読出部38とによって、表示データが変化したときに、表示パネルの共通電極とセグメント電極との間に印加する電圧の図1〜図4に示した駆動波形における駆動期間Tbの駆動電圧あるいは反転期間Taの反転電圧のパルス幅またはパルス高さ(電圧値)を、測定手段であるカウンタ36によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さ(保持期間信号Thの値)によって異ならせる波形変更手段を構成している。
駆動部39は、マルチプレクサ回路を備えており、電圧+V,0v,−Vが電源回路40から供給され、必要により、さらに電圧+(V−α)および−(V−α)も電源回路40から供給して、スタート信号STARTの入力後、波形記憶・読出部38から入力される駆動波形のデータDsをクロック信号CLKに同期して、選択された駆動波形a〜eのいずれかの電圧Vsを図9に示した表示パネル10の対応するセグメント電極SEGに印加する。
このようにして、例えば図1に示した駆動方法の第1の波形例で実施する場合には、表示データが変化したときに、それまでの白表示又は黒表示の保持期間が設定された期間より長かった場合には短かった場合よりも駆動期間Tbに印加する駆動電圧のパルス幅を短くすることができる。
ここで、上述したセグメントドライバ3における波形選択部37の具体的な実施例について説明する。
この波形選択部37に、CPU,ROM,RAM等からなり、演算・判別・処理機能を持つマイクロコンピュータを設け、波形選択機能をそのマイクロコンピュータによるソフトウエア処理で実現する場合の例を、図11に示すフローチャートによって説明する。
図10で説明したラッチ信号LATCHの入力後、シフトレジスタ31の各表示データのシフトが完了するまでの僅かな時間だけ遅らせて、マイクロコンピュータに図1に示す処理をスタートさせる。
そして、マイクロコンピュータはこの処理をスタートすると、先ずステップS1で現表示データ部32から現在表示中の表示データDを、次表示データ部33から次に表示する表示データDを、カウンタ36から保持期間信号Thを、それぞれ内部のRAMに読み込む。表示データD,Dは、黒は“1”、白は“0”であり、保持期間信号Thは、表示データが白又は黒の保持期間が短(3回未満)のときは“0”、長(3回以上)の時は“1”とする。
その後、ステップS2でD=Dかを判断し、D=Dであれば、前回と同じ表示を続けるので、ステップS7へ進んで波形aを選択して処理を終了する。
=Dでなければ、次の表示データは現在の表示データと異なり、表示が変わるので、ステップS3でリセット信号を出力してカウンタをリセットした後、ステップS4でD<Dか否かを判断する。
その結果、D<Dであれば白から黒に変化するので、ステップS5でTh=1か否かを判断し、Th=1でなければ保持期間が短かいので、ステップS8へ進んで波形bを選択し、Th=1であれば保持期間が長いので、ステップS9へ進んで波形cを選択して、それぞれ処理を終了する。
<Dでなければ黒から白に変化するので、ステップS6でTh=1かを判断し、Th=1でなければ保持期間が短かいので、ステップS10へ進んで波形dを選択し、Th=1であれば保持期間が長いので、ステップS11へ進んで波形eを選択して、それぞれ処理を終了する。
このようにすれば、安価なワンチップのマイクロコンピュータによる簡単な処理で、図1〜図4によって説明した駆動波形の選択を実現することができる。
この場合、図10におけるカウンタ36がスタート信号STARTのカウント値をそのまま保持期間計測値として出力するか、クロック信号CLKをカウントしてそのカウント値をそのまま保持期間計測値として出力して、波形選択部37のマイクロコンピュータがそれを予め設定された値と比較して、白表示又は黒表示の保持期間の長短を判別したり、保持期間の長さを3段階以上に判別して、選択する駆動波形の種類もそれに対応して増やすこともできる。
さらに、波形記憶・読出部38の機能もそのマイクロコンピュータが行なうようにしたり、予め記憶した複数の駆動波形のデータを選択するのではなく、例えば図11のフローチャートにおけるステップS2及びS4〜S6の判別結果によって、駆動波形の反転電圧と駆動電圧の極性、パルス幅、およびパルス高さ(電圧値)を演算によって決定して駆動波形a〜eのいずれかに相当するか、あるいはさらに細かく変化する駆動波形のデータを生成するようにしてもよい。
次に、この波形選択部37を論理回路で構成し、それによって同様な駆動波形選択処理を実現する実施例を図12によって説明する。
図12に示す波形選択部は、それぞれ2入力のAND回路41〜44,46〜49と、OR回路45,50によって構成され、AND回路42は2つの入力がいずれも反転入力であり、AND回路43,44、46,48は一方の入力だけが反転入力である。また、OR回路50には若干の遅延特性を持たせている。
この論理回路には常に、現表示データ部32から現在表示中の表示データDをAND回路41〜44の一方の入力端子に、次表示データ部33から次に表示する表示データDをAND回路41〜44の他方の入力端子に入力しており、また、カウンタ36からの保持期間信号ThをAND回路46〜49の一方の入力にしている。なお、表示データD,D及び保持期間信号Thは前述の実施例の場合と同じである。
そして、黒表示のままの場合は、D=D=1であるからAND回路41の出力が“1”になり、白表示のままの場合は、D=D=0であるから両方が反転入力のAND回路42の出力が“1”になり、AND回路41と42の出力を入力するOR回路45は、いずれか一方の入力が“1”になるので出力が“1”になり、これが波形aの選択信号として出力される。このときは、AND回路46〜49の出力はいずれも“0”である。
表示が白から黒に変わる場合には、D=0、D=1であるから、Dを反転して入力し、Dはそのまま入力するAND回路43の出力が“1”になり、AND回路46,47の一方の入力を“1”にする。このとき、白保持期間が短く保持期間信号Thが“0”の場合は、それを反転して他方の入力とするAND回路46の出力が“1”になり、これが波形bの選択信号として出力される。白保持期間が長く保持期間信号Thが“1”の場合は、それをそのまま他方の入力とするAND回路47の出力が“1”になり、これが波形cの選択信号として出力される。
表示が黒から白に変わる場合には、D=1、D=0であるから、Dをそのまま入力し、Dは反転して入力するAND回路44の出力が“1”になり、AND回路48,49の一方の入力を“1”にする。このとき、白保持期間が短く保持期間信号Thが“0”の場合は、それを反転して他方の入力とするAND回路48の出力が“1”になり、これが波形dの選択信号として出力される。白保持期間が長く保持期間信号Thが“1”の場合は、それをそのまま他方の入力とするAND回路49の出力が“1”になり、これが波形eの選択信号として出力される。
また、AND回路43,44のいずれか一方の出力が“1”になったときは表示が変わるときなので、OR回路50の出力が若干遅れて“1”になり、それがリセット信号Rsとしてカウンタ36のリセット端子に入力してカウンタ36をリセットする。
このようにしても、図1〜図4によって説明した駆動波形a〜eの選択を実現することができる。表示データD又はDが変化すると、それに応じて波形選択信号が変化する。
〔表示変化と保持期間計測の具体例〕
最後に、図7に示した表示パネル10のように、セブンセグメントキャラクタによって数字や英字あるいは記号などを表示する表示パネルを用いたこの発明による表示装置における表示変化と保持期間計測の具体例を図13によって説明する。
図13において、表示パネルのセブンセグメントキャラクタが(1)に示す最初の表示状態から各表示周期ごとに(2),(3),・・・・(7)に示すように各セグメント0〜6の表示状態が順次変化し、数字の1〜7を順次表示したとする。
図13の(1)では黒表示のセグメントは黒の欄に「1」を、白表示のセグメントには白の欄に「1」と記している。(2)〜(7)では表示状態が前回と同じセグメントは「変化なし」と記し、表示状態が白から黒に変わったセグメントには黒の欄にそれまでの白表示の保持回数を記し、表示状態が黒から白に変わったセグメントには白の欄にそれまでの黒表示の保持回数を記している。
したがって、黒又は白の表示が1回で反対の表示に変わったときの保持回数は「1」であり、黒又は白の表示が2回、3回、4回、5回継続した後に反対の表示に変わったときの保持回数は、それぞれ「2」、「3」、「4」、「5」である。これが、図10のカウンタによるカウント値、すなわち保持期間の計測値に相当する。
そして、セグメントの表示状態が変わらない間はそのセグメントの電極には駆動波形aによる0vの電圧を印加(電圧を印加しないことと同じ)し続ける。セグメントの表示状態が黒から白又は白から黒に変わるときには、上記保持回数が例えば「1」又は「2」であれば、通常の駆動波形b又はdによる反転電圧と駆動電圧をそのセグメントの電極に印加する。しかし、上記保持回数が「3」以上の場合には、この発明によりパルス幅あるいはパルス高さを修正した駆動波形c又はeによる反転電圧と駆動電圧をそのセグメントの電極に印加する。図13において丸付き数字で示す回数がその場合である。
例えば、(4)でセグメント5の表示状態が白から黒に変わるが、それまでの白の保持回数が「3」なので駆動波形eを選択する。(5)でセグメント1の表示状態が黒から白に変わるが、それまでの黒の保持回数が「4」なので、やはり駆動波形eを選択する。
(7)では、セグメント5と6の表示状態が黒から白に変わるが、それまでの白の保持回数が「3」と「5」なので、いずれも駆動波形cを選択する。
このようにして、各セグメントにおける表示データの変化頻度の相違による白及び黒の表示濃度のバラツキを低減し、表示品質を常に良好に維持する。
なお、図7に示した表示パネル10におけるセブンセグメントキャラクタSCの背景領域である周囲領域BGは、白黒反転表示の切り替えを行わない限り、通常は長期間に亘ってその表示データが変化しないため、表示濃度が白又は黒の規定レベルから灰色レベル方向に徐々に変化し、セブンセグメントキャラクタSCとのコントラストが低下する傾向がある。
そこで、同じ表示状態が予め設定した期間以上継続した場合には、表示データが変化しなくても、そのセグメント電極(周囲領域の電極も含む)に所定パルス幅の駆動電圧を印加して、表示中の白又は黒の濃度レベルを規定レベルに戻すようにリフレッシュするとよい。
また、前述した実施の形態においては、表示データが変化しない期間は駆動波形aにより駆動電圧と反転電圧をいずれも印加しなかったが、コントラストの低下を抑えるために、反転期間と駆動期間に、表示データが変化する場合の駆動電圧や反転電圧よりも遥かに短いパルス幅の電圧を印加するようにしてもよく、その場合にもこの発明適用することができる。但し、その場合には、ある画素の表示データが変化するときに、それまでの変化しなかった期間に応じた駆動電圧や反転電圧のパルス幅の変化あるいは電圧差αは、前述した各実施の形態の場合より小さくてよい。
この発明による表示装置に使用する表示パネルは、セブンセグメントキャラクタによって表示を行なうものに限るものではなく、共通電極に対向してドットマトリックス状の画素電極を設けて、任意の文字や図形等を表示できるようにしたものや、予め種々の形状のパターン電極を形成しておき、それらを適宜組み合わせて表示するものなど、画素となる電極の形状や配置、大きさなどは何等限定されない。
また、上述の説明では、この発明による表示装置で表示する表示データ及びその表示状態を、白と黒として説明したが、これは一般的な無彩色の白と黒に限らず、同系色あるいは異なる色相の明るい色と暗い色(ツートンカラー)、あるいは補色関係にある2色など、明確に区別ができて表示を行なうことができる2つの色であればよい。
その場合の表示パネルとしては、例えば図6に示したマイクロカプセル表示層13のマイクロカプセル20内に、その2つの色のそれぞれ正と負に帯電された帯電粒子を封入したものを使用すればよい。
また、この発明による電気泳動型の表示装置について説明したが、透明な分散媒の代わりに空気を用いたトナー型や電子粉流体型の表示装置にこの発明を適用することも可能である。
この発明による表示装置は、電気泳動型の種々の表示装置に利用でき、各表示画素(セグメント)における表示データの変化頻度の相違による表示濃度のバラツキを低減して、表示品質を常に良好に維持することができる。
この表示装置は、特に表示内容(情報)の変化頻度が比較的低い表示に適し、デジタル時計や携帯電話、携帯端末、電卓、電子辞書、その他各種電子機器のディスプレイ、さらに電子ブックや電子新聞、電子広告看板や案内表示板などにも利用できる。
この発明による表示装置により表示パネルの共通電極とセグメント電極とに印加する電圧の駆動波形の第1の波形例を示す図である。 同じくその第2の波形例を示す図である。 同じくその第3の波形例を示す図である。 同じくその第4の波形例を示す図である。 この発明の表示装置に使用する表示パネルの一部を模式的に示す断面図である。 同じくその表示原理を説明するための電気泳動表示素子の拡大断面図である。
数字等のキャラクタを表示する表示パネルの一例を示す平面図でる。 図7に示した表示パネルに数字「2」を表示した状態から数字「3」を表示する状態へ変化させる場合の説明図である。 この発明による表示装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。 図9に示した駆動回路を構成する各セグメントドライバの具体的な構成例を示すブロック図である。 図10における波形選択部の機能をマイクロコンピュータによるソフトウエア処理で実現する場合の例を示すフローチャートである。 図10における波形選択部の機能を論理回路によって実現する場合の例を示す論理回路図である。 この発明による表示装置の表示パネルにおけるセブンセグメントキャラクタの表示変化と保持期間計測の具体例を説明するための説明図である。 従来の電気泳動型の表示装置により表示パネルの共通電極とセグメント電極とに印加する電圧の駆動波形の例を示す図である。
符号の説明
1,10:表示パネル 2:駆動回路 3:セグメントドライバ
11:透明な樹脂基板 12:共通電極(コモン電極)
13:マイクロカプセル表示層 14:接着剤層
15:フレキシブルプリント基板 16:セグメント電極
20:マイクロカプセル 21:カプセル殻 22:分散媒
23:白色粒子 24:黒色粒子
31:シフトレジスタ 32:現表示データ部 33:次表示データ部
34:表示データ入力バッファ 35:波形データ生成部
36:カウンタ(測定手段) 37:波形選択部 38:波形記憶・読出部
39:駆動部(電圧波形生成部) 40:電源回路
41〜44,46〜49:AND回路 45,50:OR回路
SC:セブンセグメントキャラクタ BG:周囲領域(背景領域)
COM:共通電極 SEG(SEG0〜SEG6):セグメント電極
Ta:反転期間 Tb:駆動期間 Tc:表示期間
Th:保持期間信号 a,b,c,d,e:駆動波形

Claims (7)

  1. 対向する面にそれぞれ電極を有する一対の基板間に帯電粒子が封入され、前記一対の基板の電極間に印加される電圧の極性に応じて前記帯電粒子が電気泳動により移動して表示を行う表示パネルと、
    前記電極間に、表示データに対応する駆動電圧を印加するための駆動期間と、該駆動電圧の印加を止めて前記表示データに対応する表示状態を維持するための表示期間と、前記駆動期間の前に前記駆動電圧と反対極性の反転電圧を印加するための反転期間とからなる駆動波形の電圧を生成し、該電圧を前記電極間に印加して前記表示パネルを駆動する駆動回路とを備え、
    該駆動回路は、表示データが変化しない期間を測定する測定手段と、該表示データが変化したときに前記電極間に印加する電圧の前記駆動波形における前記駆動電圧あるいは反転電圧のパルス幅またはパルス高さを、前記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さによって異ならせる波形変更手段とを有することを特徴とする表示装置。
  2. 前記波形変更手段は、前記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、前記駆動電圧のパルス幅を短くする手段であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記波形変更手段は、前記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、前記駆動電圧のパルス高さを小さくする手段であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記波形変更手段は、前記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、前記反転電圧のパルス幅を長くする手段であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記波形変更手段は、前記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さが所定期間以上の場合には、該所定期間未満の場合に比べて、前記反転電圧のパルス高さを大きくする手段であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の駆動方法。
  6. 前記波形変更手段は、表示データの変化の有無と変化が白から黒か、黒から白か、及び表示データが変化しなかった期間の長短とに応するそれぞれ異なる駆動波形のデータを記憶し、それを選択的に読み出す波形記憶・読出部と、
    現在表示中の表示データと次に表示する表示データと前記測定手段によって計測された表示データが変化しなかった期間の長さとによって、前記駆動波形を選択して前記波形記憶・読出部に該選択した駆動波形のデータを読み出させる波形選択部と
    を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
  7. 前記表示パネルは、前記一対の基板のうち一方の基板の電極が複数のセグメント電極であり、他方の基板の電極が前記複数のセグメント電極の全てと対向する一つの共通電極であり、
    前記駆動回路は、前記共通電極と前記複数の各セグメント電極との間にそれぞれ各表示データに応じた前記駆動波形の電圧を印加する各セグメント電極毎に設けたセグメントドライバからなり、その各セグメントドライバ毎に前記測定手段と前記波形変更手段を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の表示装置。
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