JP5401088B2 - クリップ - Google Patents
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Description
前記保持片をその先端側が閉じる方向に付勢する付勢部材と、
前記保持片の先端部に設けられて、前記保持片の先端側の開閉動作に追従して開閉する一対の挟持片と、を有してなり、
前記一対の挟持片は、前記保持片に対してその開閉方向に、相対的に回動可能に設けられていることを特徴としている。
前記保持片と前記挟持片とのうちの他方には、その開閉方向と直交する面に、前記第1係合部に係合し、かつ、該第1係合部の前記周面に沿って摺動する摺動部からなる第2係合部が設けられ、
前記第1係合部は、前記一対の保持片の先端側と前記一対の挟持片とが閉じた状態で、一対の前記凹部が略円の周面を形成するよう構成され、
前記第2係合部は、前記第1係合部の凹部のなす略円の周面を摺動することにより、前記一対の挟持片が前記一対の保持片に対して、相対的に回動可能になっているのが好ましい。
このようにすれば、一対の挟持片によって血管等の保持対象物を挟持(保持)することにより、その状態で一対の保持片のみを向こう側に反転させることが可能になる。
このようにすれば、挟持片の付勢連結部によるバネ性によって挟持片が一対の保持片に着脱可能に保持されているので、例えば医療用として用いられる場合に、対象物に直接接する挟持片のみを、使用後交換することが可能になる。
このようにすれば、挟持片に対する保持片の可動範囲が非常に広いため、保持片を所望する位置にまで容易に回すことが可能になる。
前記第1係合部には、前記第3係合部の凹部のなす周面を摺動する摺動部からなる第4係合部が設けられていてもよい。
このようにすれば、前記第2係合部の摺動面側が、前記第1摺動部の周面と前記第4係合部の摺動部の摺動面との間に保持され、これによって前記一対の挟持片は、前記一対の保持片に回動可能に保持されるようになる。
このようにすれば、挟持片に対して保持片を回動させ反転させた際、前記第4係合部を、前記第3係合部の前記段差部のうちの凹部に係合させることにより、これに対応する位置で保持片を挟持片に対して相対的に固定することが可能になる。
このようにすれば、対象物に直接接する挟持片を保持片より小さく形成することができ、したがって前記対象物が狭小部にある場合にも、これに対応して該対象物を挟持することが可能になる。
このようにすれば、例えば血管の断端を縫合する場合のように保持する対象物が一対ある場合に、一対のクリップでそれぞれを保持することができ、しかもこれらクリップが連結軸で連結されているため、一対の保持対象物を連結軸の長さに対応する所定の間隔に保持することが可能になる。
このようにすれば、例えば血管の断端を縫合する際、挟持片で血管を挟持し保持した後、血管をねじ曲げて裏返すことなく、保持片を手前側から向こう側に反転させることにより、縫合などの処理を行うための空間を確保することができる。
図1(a)、(b)、図2(a)、(b)、図3は、本発明のクリップの第1実施形態を示す図である。なお、図1(a)、(b)はクリップの使用形態を示す斜視図であり、図1(a)、(b)において符号1は2連クリップ、符号2は単位クリップである。また、図2、図3は単位クリップ2の構成を示す図であって、図2(a)は単位クリップ2の開いた状態を示す斜視図、(b)は単位クリップ2の開いた状態を示す側面図、図3は単位クリップ2の分解斜視図である。
まず、図4(a)に示す血管15の断端15a、15aを縫合可能な状態に突き合わせ、その状態で、手前側より一方の単位クリップ2で一方の断端15a側を挟持する。また、同様にして他方の単位クリップ2で他方の断端15a側を挟持する。
このように本実施形態の2連クリップ1によれば、手前側から挟持片7a、7bによって血管15の断端15a、15aを挟持(保持)し、挟持片7a、7bをその状態にしたままで保持片側4a、4bを向こう側に反転させることができるので、手前側に縫合処理を行うための空間を確保することができ、したがって縫合処理を行い易くすることができる。
これら挟持片23a、23bに設けられた、略半円盤状の凸部(摺動部)からなる第2係合部12a(12b)には、本実施形態では図7に示したように凹部からなる第3係合部24a(24b)が形成されている。
すなわち、図4(a)に示したように血管15の断端15a、15aを縫合可能な状態に突き合わせ、その状態で、例えば手前側より一方の単位クリップ21で一方の断端15a側を挟持し、他方の単位クリップ21で他方の断端15a側を挟持する。
また、縫合処理が終了した後には、保持片22a、22bの摘み部8a、8bを手前側に戻し、その後、摘み部8a、8bを摘んで挟持片7a、7bを開き、縫合後の血管15から取り外す。
また、保持片22a、22bのアーム10a、10a(10b、10b)間を広げることで挟持片23a、23bを容易に取り外すことができるので、使用後これら挟持片23a、23bのみを交換し、保持片22a、22bについては再使用することができる。
また、この第2実施形態においては、第3係合部24a、24bの内周面24cを波状の凹凸による段差部とし、その凹部において第4係合部25a(25b)を保持固定することで保持片22a(22b)に対する挟持片23a(23b)の相対的な位置を任意の位置に固定できるようにしたが、本発明では内周面24cに凹凸を形成することなく、円孔の内周面と同じ湾曲面に形成してもよい。
また、前記実施形態では図1に示したように一対の単位クリップを連結軸で連結することにより、2連クリップとして使用するようにしたが、連結軸によって3つ以上の単位クリップを連結することにより、使用するようにしてもよい。また、もちろん1つの単位クリップのみで使用するようにしてもよい。
また、洗濯ばさみとして用いることもでき、さらには、水道管などの配管内に入り込んだものを配管の開口側から抜き出す用途にも、応用することができる。その場合にも、保持片に対して挟持片が回動することを利用することで、その操作が容易になることなどが期待できる。
Claims (8)
- 先端側が開閉可能に構成された一対の保持片と、
前記保持片をその先端側が閉じる方向に付勢する付勢部材と、
前記保持片の先端部に設けられて、前記保持片の先端側の開閉動作に追従して開閉する一対の挟持片と、を有してなり、
前記保持片と前記挟持片とのうちの一方には、その開閉方向に沿う面に、略半円の外周の周面を有する凹部からなる第1係合部が設けられ、
前記保持片と前記挟持片とのうちの他方には、その開閉方向に沿う面に、前記第1係合部の前記周面に沿って摺動する摺動部からなる第2係合部が設けられ、
前記第2係合部が前記第1係合部に係合することにより、前記一対の挟持片は、該一対の挟持片が開閉する側となる先端部より後端側で前記一対の保持片に対して取り付けられており、
前記第1係合部は、前記一対の保持片の先端側と前記一対の挟持片の先端部とが閉じた状態で、一対の前記凹部が略円の周面を形成するよう構成され、
前記第2係合部が、前記一対の保持片の先端側と前記一対の挟持片の先端部とが閉じた状態で、前記第1係合部の凹部のなす略円の周面を摺動することにより、前記一対の挟持片は前記一対の保持片に対して、該一対の保持片の開閉方向に沿う方向に相対的に回動可能になっていることを特徴とするクリップ。 - 前記一対の挟持片は、該挟持片間を連結し、かつ、該挟持片を開く方向に付勢する付勢連結部によって連結されてなり、これによって前記一対の挟持片は、該挟持片の開く方向への付勢力により、前記一対の保持片に着脱可能かつ回動可能に保持されていることを特徴とする請求項1記載のクリップ。
- 前記一対の挟持片は、前記一対の保持片に対し、正逆方向に360°回動可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリップ。
- 前記第2係合部には、前記第1係合部の周面に摺動する摺動部の摺動面より内方に、前記第1係合部がなす略円と同心円の略外周の周面を有する凹部からなる第3係合部が設けられ、
前記第1係合部には、前記第3係合部の凹部のなす周面を摺動する摺動部からなる第4係合部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のクリップ。 - 前記第3係合部には、その周面に凹凸による段差部が形成され、前記第4係合部は、前記段差部のうちの凹部に係合し保持されるよう構成されていることを特徴とする請求項4記載のクリップ。
- 前記保持片は、その先端部が間隔をあけて左右に設けられた一対のアームからなり、前記挟持片は、前記一対のアーム間に配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のクリップ。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のクリップを一対有し、これら一対のクリップに、その保持片どうしを連結する連結軸が設けられていることを特徴とするクリップ。
- 医療用であり、血管等の管状組織を挟持するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のクリップ。
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