JP5398483B2 - 衛生マスク - Google Patents
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微粒子状の抗インフルエンザウイルス剤(モチガセ社製、商品名「BR−p3」)375gが水2125gに分散している分散液を攪拌しながら、エタノール542gを添加して、水及びエタノールよりなる水系溶媒に抗インフルエンザウイルス剤が分散している水性分散液を準備した。一方、ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JF−03」)を水に溶解させて、固形分濃度10質量%としたポリビニルアルコール水溶液744gを準備した。ここで用いられているポリビニルアルコールは、重合度が300で、ケン化度が98〜99モル%のものである。そして、水性分散液を攪拌しながら、ポリビニルアルコール水溶液を添加して接着剤水溶液を得た。この接着剤水溶液中における抗インフルエンザウイルス剤の濃度は約10質量%であり、ポリビニルアルコールよりなる接着剤濃度は約2質量%である。
微粒子状の抗インフルエンザウイルス剤(モチガセ社製、商品名「BR−p3」)375gが水2125gに分散している分散液を攪拌しながら、エタノール140gを添加して、水及びエタノールよりなる水系溶媒に抗インフルエンザウイルス剤が分散している水性分散液を準備した。一方、ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JMR−10L」)を、水268gとエタノール402gが混合されてなる混合溶媒に溶解させて、固形分濃度10質量%としたポリビニルアルコール水性液744gを準備した。ここで用いられているポリビニルアルコールは、重合度が250で、ケン化度が35〜36モル%のものである。そして、水性分散液を攪拌しながら、ポリビニルアルコール水性液を添加して接着剤水性液を得た。この接着剤水性液中における抗インフルエンザウイルス剤の濃度は約10質量%であり、ポリビニルアルコールよりなる接着剤濃度は約2質量%である。
その後、この接着剤水性液を用いて、実施例1と同一の方法で、スパンボンド不織布に抗インフルエンザウイルス剤が付着させて試験片2を得た。
ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JF−03」)に代えて、ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JMR−10M」)を用いる他は、実施例1と同一の方法により試験片3を得た。なお、ここで用いられているポリビニルアルコールは、重合度が250で、ケン化度が66〜67モル%のものである。
ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JF−03」)に代えて、ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「VC−10」)を用い、かつ、ポリビニルアルコール水溶液の固形分濃度を8質量%とする他は、実施例1と同一の方法により試験片4を得た。なお、ここで用いられているポリビニルアルコールは、重合度が1000で、ケン化度が99モル%のものである。
微粒子状の抗インフルエンザウイルス剤(モチガセ社製、商品名「BR−p3」)375gが水2125gに分散している分散液を攪拌しながら、エタノール542gを添加して、水及びエタノールよりなる水系溶媒に抗インフルエンザウイルス剤が分散している水性分散液を準備した。一方、ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JF−03」)を水に溶解させて、固形分濃度10質量%としたポリビニルアルコール水溶液248gを準備した。そして、水性分散液を攪拌しながら、ポリビニルアルコール水溶液を添加し、添加が完了した後さらに、下記方法により調製されたポリオレフィン樹脂微粒子分散液(固形分濃度25質量%)198gをゆっくりと添加して、乳白色の接着剤水溶液を得た。この接着剤水溶液中における抗インフルエンザウイルス剤の濃度は約11質量%であり、ポリビニルアルコール及びポリオレフィン樹脂微粒子よりなる接着剤濃度は約2質量%である。
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた攪拌機を用いて、100gのポリオレフィン樹脂(アルケマ社製、商品名「ボンダイン HX−8290」)、有機溶媒として120gのエタノール、塩基性化合物として3.36gの85%水酸化カリウム及び170gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、攪拌翼の回転速度を300rpmとして攪拌し、ポリオレフィン樹脂微粒子を水中に浮遊させた。そして、この状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。系内温度を120℃に保って、さらに60分間攪拌した。その後、水浴に漬けて、回転速度300rpmを保ったまま攪拌しつつ、室温(約25℃)まで冷却した。最後に、300メッシュのステンレス製フィルター(平織組織で線径0.035m)を用いて加圧濾過(空気圧0.25MPa)した。得られたポリオレフィン樹脂微粒子分散液は乳白色であり、微粒子の数平均粒子径は約0.06μmであった。
なお、ここで使用したポリオレフィン樹脂は、エチレン80質量%、アクリル酸エチル18質量%、無水マレイン酸2質量%より構成された共重合体であり、融点は81℃のものである。
ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JF−03」)に代えて、ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「VC−10」)を用い、かつ、ポリビニルアルコール水溶液の固形分濃度を8質量%とする他は、実施例5と同一の方法により試験片6を得た。
ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JF−03」)を溶解させた固形分濃度10質量%のポリビニルアルコール水溶液に代えて、ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(楠本化成社製、商品名「ネオレッツ R−600」、ポリウレタンの重量平均分子量37,000、固形分濃度33質量%)を固形分濃度10質量%となるように水によって希釈したものを接着剤溶液として用いた他は、実施例1と同一の方法により試験片7を得た。
ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製、商品名「JF−03」)を溶解させた固形分濃度10質量%のポリビニルアルコール水溶液に代えて、フッ素−アクリル樹脂エマルジョン(旭硝子社製、商品名「アサヒガード AG−7000」、固形分濃度20質量%)を固形分濃度10質量%となるように水によって希釈したものを接着剤溶液として用いた他は、実施例1と同一の方法により試験片8を得た。
抗インフルエンザウイルス活性は炭酸ガスと接触すると低下してゆくことが知られているため、実施例1〜6、比較例1及び2で得られた試験片を所定時間炭酸ガスに接触させた後の抗インフルエンザウイルス活性を評価した。具体的には、口内径33mmで容量70mlのマヨネーズ瓶に30ccの水を入れた後、水の中にドライアイス2gを投入する。そうすると、高濃度の炭酸ガスが発生するので、マヨネーズ瓶の口を試験片で覆う。覆う時間を、15秒、30秒、45秒、60秒、120秒として、その後20分経過後の抗インフルエンザウイルス活性を評価した。この評価は、抗インフルエンザウイルス活性とpHとの間に相関関係があることが知られているため、チモールフタレイン指示薬を用い、これをマヨネーズ瓶の口を覆った試験片の部位に噴霧し、発色の程度に依った。つまり、試験片の全ての部位が発色すれば、抗インフルエンザウイルス活性が完全に有効であるので10点とし、全ての部位が発色しなければ抗インフルエンザウイルス活性が無効であるので0点とし、発色部分の面積によって1〜9点までの点数付けを行い評価した。以上の評価方法は、炭酸ガスの発生量が、人のマスク装着によって曝される炭酸ガス量に比べると極めて多く、抗インフルエンザウイルス活性の加速試験となっている。評価結果は、表1に示したとおりであった。
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15秒後 30秒後 45秒後 60秒後 120秒後
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試験片1 10 10 8 8 5
試験片2 10 8 6 5 2
試験片3 10 9 8 6 5
試験片4 10 9 10 9 4
試験片5 10 9 8 8 6
試験片6 10 9 7 6 5
─────────────────────────────────
試験片7 10 5 2 0 0
試験片8 9 3 0 0 0
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Claims (6)
- マスク本体の呼吸通過箇所に用いられる不織布又は編織物に、ヒドロキシラジカルを発生する微粒子状の抗ウイルス剤を、重合度250〜1000のポリビニルアルコールを含む接着剤によって付着させたことを特徴とする衛生マスク。
- 抗ウイルス剤が抗インフルエンザウイルス剤である請求項1記載の衛生マスク。
- ポリビルアルコールのケン化度が35〜99モル%である請求項1記載の衛生マスク。
- 接着剤中に、さらに数平均粒子径が1μm以下の微粒子状のポリオレフィン樹脂を含んでいる請求項1乃至3のいずれか一項に記載の衛生マスク。
- ポリオレフィン樹脂が、以下に示す(A1)及び(A2)を含むモノマーを共重合してなる共重合体である請求項4記載の衛生マスク。
(A1):不飽和カルボン酸又はその無水物
(A2):炭素数2〜6のアルケン - 不織布の構成繊維が芯鞘型複合長繊維であって、芯成分がポリエステルであり、鞘成分がポリオレフィンである請求項1記載の衛生マスク。
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