JP5393939B2 - 床用塗料組成物及びこの塗料にて被覆された床材 - Google Patents

床用塗料組成物及びこの塗料にて被覆された床材 Download PDF

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Description

本発明は、床用塗料組成物及びその塗料にて被覆された物品に関し、更に詳しくはその被覆物が肉厚感、反り、耐擦り傷性、リコート性に優れ、その塗料が可使時間、作業性、指触乾燥性、硬化性に優れる塗料組成物に関する。
従来、ファーストフード店、コンビニエンスストア、百貨店、体育館、病院、事務所、住居、工場等における床材には、i)塩化ビニル等の樹脂系材料、ii)フローリング等の木質系材料、iii)磁器タイル等のセラミックス系材料、iv)大理石等の石材、v)モルタル等のコンクリート系材料、vi)鉄板等の金属系材料、vii)前記i)〜vi)の基材上に塗膜を設けた塗り床材等が使用されている。これらの床材はそのまま用いることも出来るが、一般的には床材表面に高い光沢性を付与したり、床材の劣化を防止し耐久性を向上させたり、スリップを防止し歩行適性を付与する目的のために、ワックス、フロアポリッシュ等の艶出し材が床材表面に塗布されている。
これら艶出し材は、極めて多くの顧客が訪れる場所、例えばファーストフード店の店舗床面に塗布した場合、施工後数日〜1週間程で床面の表面光沢が大きく低下し、更に土砂、ラード等の食用オイル、靴底ゴムに含まれているプロセスオイル等による傷や着色汚れが目立つようになる。よって塗膜を剥離して、再度艶出し材を塗布するという作業を短期間に何回も繰返している。
この作業の回数を低減させるために種々の技術が提案されており、例えば歩行負荷による表面光沢の劣化が少なく、土砂、食用オイル、プロセスオイル等による傷や着色汚れがわずかで、かつ研磨等によって簡単に取除くことが可能とされる組成物が提案されている(特許文献1、特許文献2など)。
特開2001−98041 特開2002−69371
しかしながら、これら艶出し材は従来に比べ耐久性は向上しているものの、被覆の対象となる床、床材、プラスチックフィルム等が反ったり、艶出し材の硬化塗膜が割れるなどの不具合が生じたり、リコート性やワックス密着性が十分に満足出来るものではなかった。
従って、本発明の目的は、肉厚感と耐擦り傷性、更にリコート性に優れ、床材の反りや塗膜の割れを抑制する床用塗料組成物、及び当該組成物を用いてなる塗料の硬化塗膜被覆物を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の成分を特定量配合することによって、上記要求物性の全てを満足し得ることを見出し、本発明に至った。具体的には、本発明は
(A)ビニル系単量体の単体又は混合物を重合して得られる(共)重合体 1〜20質量%
(B)分子内に2つ又は3つの(メタ)アクリロイル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート 20〜75質量%
(C)分子内に4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート 20〜75質量%
から成る樹脂組成物(I)の合計100質量部に対し、
(D)活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤 1〜20質量部
を含む床用塗料組成物である。
また、本発明は、上記床用塗料組成物の硬化塗膜が被覆された床材に関する。
本発明の床用塗料組成物は、肉厚感と耐汚染性、更にリコート性に優れ、床材の反りや硬化塗膜の割れを抑制する床用艶出し材を提供することができる。
以下本発明について先ず、床用塗料組成物の成分について詳しく説明する。
本発明において使用される成分(A)は、ビニル系単量体の単体又は混合物を重合して得られる(共)重合体であり、ラジカル重合開始剤の存在下に溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等の採用により得ることができる。なお、「(共)重合体」とは「単独重合体」と「共重合体」との総称である。具体的な重合可能な単量体の例としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のアクリル酸エステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとエチレンオキシドの付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとプロピレンオキシドの付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとε−カプロラクトンの付加物などの水酸基含有(メタ)アクリレートと有機ラクトン類の付加物等の水酸基含有ビニルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン又はスチレン誘導体;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸類;(メタ)アクリロニトリルのような重合性不飽和ニトリル類;マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等不飽和カルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類等が挙げられる。これら共重合可能な単量体は、1種又は2種以上を併用することができる。
このようなビニル系単量体から得られる(共)重合体の中でも作業性の観点から、GPC測定による重量平均分子量の下限値が、5,000以上のものが好ましく、80,000以上のものがより好ましい。また重量平均分子量の上限値が、300,000以下のものが好ましい。
ビニル系単量体の単体又は混合物を重合して得られる成分(A)の使用割合は、(A)〜(C)成分の合計量100質量%中、下限値は1質量%以上であり、5質量%以上がより好ましい。また上限値は20質量%以下であり、10質量%がより好ましい。成分(A)の量が、1質量%未満では、指触乾燥性が得られなくなり、20質量%を越えると作業性が得られなくなる。
本発明において使用される成分(B)である分子内に2つ又は3つの(メタ)アクリロイル基を有するエポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ基を有するエポキシ化合物とカルボキシル基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させて得られる化合物である。
エポキシ基を有するエポキシ化合物としては、具体的には、脂肪族、脂環式脂肪族、芳香族系のものが使用でき、好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物等の芳香族系エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノールF型エポキシ化合物等の脂環式脂肪族系エポキシ化合物が挙げられる。また、カルボキシル基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、特に限定されないが、アクリル酸、メタアクリル酸等の化合物が挙げられる。
これらエポキシ化合物及び、(メタ)アクリロイル基及びカルボキシル基を有する化合物は、それぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
(A)〜(C)成分の合計量100質量%中、成分(B)の使用割合の下限値は20質量%以上であり、35質量%以上がより好ましい。また上限値は75質量%以下であり、55質量%以下がより好ましい。成分(B)の量が、20質量%未満では、硬化性が得られなくなり、75質量%を越えると耐摩耗性が得られなくなる。
本発明において使用される成分(C)である分子内に4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートの例としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等が挙げられ、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとを反応させたウレタンヘキサ(メタ)アクリレート等のウレタンポリ(メタ)アクリレート、トリメチロ−ルエタンとコハク酸および(メタ)アクリル酸とを反応させたポリエステル(メタ)アクリレート等のポリエステルポリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。上記した中でも、分子内に5つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートがより好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが特に好ましい。これらの多官能性単量体は1種又は2種以上を併用することができる。
(A)〜(C)成分の合計量100質量%中、成分(C)の使用割合の下限値は20質量%以上であり、40質量%以上がより好ましい。また上限値は75質量%以下であり、60質量%以下がより好ましい。成分(C)の量が、20質量%未満では、硬化性が得られなくなり、75質量%を越えると反りが大きくなる。
本発明において使用される成分(D)である光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−エチルアントラキノン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上の混合系で使用される。これらの中でも、特に活性エネルギー最大吸収波長λmaxが300nm以上である、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイドが硬化性の観点より好ましい。(A)〜(C)成分の合計量100質量部に対し、光重合開始剤(D)の使用量の下限値は1質量部以上であり、5質量部以上がより好ましい。また上限値は20質量部以下であり、10質量部以下がより好ましい。成分(D)の量が1質量部未満では、硬化性が得られなくなり、20質量部を越えると可使時間が得られなくなる。
更に、本発明の床用塗料組成物には、必要に応じて、その性能を損なわない範囲で、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等の公知の光増感剤を添加することもできる。
本発明の床用塗料組成物には、必要に応じて望ましい粘度に調整するために有機溶剤を使用することができる。有機溶剤の例として、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチル等のエステル系化合物;エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系化合物;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系化合物;トルエン、キシレン等の芳香族化合物;ペンタン、ヘキサン、石油ナフサ等の脂肪族化合物等を挙げることができる。これらの中でも作業者の健康への影響が低いアルコール系溶剤が好ましく、その使用量は、床用塗料組成物100質量部当たり、100〜900質量部であることが好ましい。
また、本発明の床用塗料組成物には、レベリング剤、消泡剤、沈降防止剤、潤滑剤、研磨剤、防錆剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤などの添加剤を加えてもよい。
本発明の床用塗料組成物の塗布方法としては、刷毛・ローラー・ムートン・モップ塗り、ロールコート、スプレーコート、スピンコート、フローコート、ディピング、静電塗装、スクリーン印刷等の方法が用いられるが、塗布作業性の点からロールコートや刷毛塗りが好ましい。
本発明の床用塗料組成物は、活性エネルギー線を照射することにより硬化される。活性エネルギー線としては、紫外線、電子線等が挙げられる。例えば高圧水銀灯を用いた場合には、照射される紫外線エネルギー量が50〜1000mJ/cm2程度の条件が好ましい。また、膜厚は硬化塗膜の厚さで1〜100μmの範囲であることが好ましい。
本発明の床用塗料組成物を塗布する際に、前述した有機溶剤を配合した場合には、当該組成物を硬化させる前に溶剤を揮発させなければならない。その際には、IRヒーターや温風等で60℃×3分間程度加温するか、室温で20分間程度放置する等の条件下で有機溶剤を揮発させることが好ましい。
本発明の床用塗料組成物が塗布される床材としては、特に限定されるものではないが、前記した床材には、i)塩化ビニル等の樹脂系材料、ii)フローリング等の木質系材料、iii)磁器タイル等のセラミックス系材料、iv)大理石等の石材、v)モルタル等のコンクリート系材料、vi)鉄板等の金属系材料などが挙げられる。また、本発明の床用塗料組成物の硬化塗膜が被覆された床材の表層には、更にWAX等を塗布し、光沢やスリップ防止を目的とした層を設けても良い。
以下に、実施例及び比較例を挙げ、本発明を詳しく説明する。以下において『部』はすべて『質量部』を、『%』はすべて『質量%』を意味する。また、実施例及び比較例における各種の測定評価は次のような方法で行った。
可使時間
床用塗料組成物を25℃の室内(蛍光灯の下)で2時間放置した時の外観を目視評価した。
目視評価の判定は以下の基準で行った。
○・・・ 粘度の増加が見られない
×・・・ 粘度の増加が見られる
作業性
刷毛を用いてタジマ製ジニアスプレーンホモジニアスビニル床タイルGE−1100、縦30cm、横30cm、厚さ2mm(以下「塩化ビニル製タイル」という)に床用塗料組成物を塗布する時の塗りやすさを作業者により判断した。
○・・・ 作業しやすく、塗り跡は残らない
×・・・ 作業し難く、塗り跡が残る
指触乾燥性
床用塗料組成物を塩化ビニル製タイル塗布後、25℃の雰囲気にて30分間放置した後の紫外線照射前の塗膜表層について乾燥性を指触により判断した。
○・・・ ややタック感があるが、指に床用塗料組成物が付着しない
×・・・ タック感があり、指に床用塗料組成物が付着する
硬化性
塗膜を紫外線にて硬化させた後、指触により判断した。
○・・・ タック感がない
△・・・ ややタック感がある
×・・・ タック感がある
肉厚感
床用塗料組成物を刷毛により、塩化ビニル製タイルに、硬化後の膜厚が約30μmになるように塗布し、硬化後の肉厚感を光沢計(マイクロリス-トリ-グロス:ビックケミー・ジャパン(株)製)を用いて評価した。評価の判定は以下の基準で行った。
◎・・・ 20°の光沢度が70以上
○・・・ 20°の光沢度が50以上70未満
×・・・ 20°の光沢度が50未満
反り
床用塗料組成物を刷毛により、塩化ビニル製タイルに、硬化後の膜厚が約30μmになるように塗布し、硬化後の外観を目視評価した。目視評価の判定は以下の基準で行った。
◎・・・ 塩化ビニル製タイルの反りがほとんど認められない
○・・・ 塩化ビニル製タイルの反りが若干認められる
×・・・ 塩化ビニル製タイルの反りが認められる
耐汚染性
床用塗料組成物を刷毛により、塩化ビニル製タイルに、硬化後の膜厚が約30μmになるように塗布し、硬化後に油性赤インク(油性マーカー:コクヨ(株)製)を用いて線を描き、ウエス(「キムワイプ」:(株)クレシア製)で拭き取った後、外観を目視評価した。目視評価の判定は、以下の基準で行った。
○・・・ 赤インクの線の跡が認められない
×・・・ 赤インクの線の跡が認められる
耐擦り傷性
床用塗料組成物を刷毛により、塩化ビニル製タイルに、硬化後の膜厚が約30μmになるように塗布し、硬化後に作業者の爪により擦り、外観を目視評価した。目視評価の判定は、以下の基準で行った。
◎・・・ 爪跡が認められない
○・・・ ほとんど爪跡が認められない
△・・・ 若干爪跡が認められる
×・・・ はっきりとした爪跡が認められる
リコート性
床用塗料組成物を刷毛により、塩化ビニル製タイルに、硬化後の膜厚が約30μmになるように塗布し、硬化後さらに床用塗料組成物を刷毛により、硬化塗膜上に、硬化後の膜厚が約30μmになるように塗布し、硬化後にセロハンテープを用いた剥離試験により密着性を評価した。評価の判定は以下の基準で行った。
○・・・ 下塗り硬化塗膜層と上塗り硬化塗膜層との剥離が認められない
×・・・ 下塗り硬化塗膜層と上塗り硬化塗膜層との剥離が認められる
判定(総合)
得られた床用塗料組成物、塗膜について測定した性能を基にして、床用塗料組成物及び当該組成物を用いてなる塗料被覆物の総合判定を行った。
◎・・・ 全ての評価項目が○以上であり、◎が3つ以上
○・・・ 全ての評価項目が○以上である
△・・・ 評価項目に△であるものがある
×・・・ 評価項目に×であるものがある
実施例1
表1に示す成分をステンレス容器に計量し、約30分間、全体が均一になるまで攪拌して硬化液を調製した。次に塩化ビニル製タイルのテストピースに乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗装した。
次に25℃の室温で30分間放置し、有機溶剤を揮発させた後、空気中で高圧水銀灯を用い、波長340〜380nmの積算光量が200mJ/cm2のエネルギーを照射し、硬化塗膜を形成させた。この得られた硬化塗膜についての評価結果を表1に示す。
実施例2〜8,10、参考例9、比較例1〜7
実施例1と同様に、表1、表2に示す配合比で硬化液を調製し同様の作業および評価を行った。その結果は表1、表2に示す。
なお、実施例及び比較例に用いた略号は、以下の化合物を表わす。
・PolymerA: メタクリル酸メチルの重合体
(GPCによる 重量平均分子量:40,000)
・PolymerB: メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル=99/1の共重合体
(GPCによる 重量平均分子量:95,000)
・PolymerC: メタクリル酸メチルの重合体
(GPCによる 重量平均分子量:280,000)
・PolymerD: メタクリル酸メチルの重合体
(GPCによる 重量平均分子量:480,000)
・EA:分子内に2つのアクリロイル基を有するエポキシアクリレート
(ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製商品名「エピコート828」およびアクリル酸から成るエポキシアクリレート)
−仕込み量−
エポキシ当量190の「エピコート828」 :0.7420部
アクリル酸 :0.2678部
合成触媒:純度65質量%のトリエチルメチルアンモニウムクロライド:0.0087部
重合禁止剤:ハイドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ):0.0015部
合計 :1.0200部
−反応条件−
70℃まで1時間で昇温、70℃で1時間保持。
70℃から80℃まで0.5時間で昇温、80℃で1時間保持。
80℃から90℃まで0.5時間で昇温、90℃で1時間保持。
90℃から95℃まで0.5時間で昇温、以後反応終了時まで95℃で保持。
※反応の終了は酸価で行い、3以下で終了。
反応終了後、40℃以下まで降温。
−略号−
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
・PETTA:ペンタエリスリトールテトラアクリレート
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
・HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
・APO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
・BNP:ベンゾフェノン
・PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル

Claims (4)

  1. (A)単官能のビニル系単量体の単体又は混合物をラジカル重合して得られる(共)重合体 1〜20質量%
    (B)分子内に2つ又は3つの(メタ)アクリロイル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート 20〜75質量%
    (C)ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種の分子内に4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート 20〜75質量%
    から成る樹脂組成物(I)の合計100質量部に対し、
    (D)アシルフォスフィンオキサイドを含む活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤 1〜20質量部
    を含む床用塗料組成物。
  2. (共)重合体(A)の重量平均分子量が、5,000〜300,000である請求項1記載の床用塗料組成物。
  3. 活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤(D)が、活性エネルギー最大吸収波長λmaxが300nm以上であるアシルフォスフィンオキサイドを含む請求項1又は2に記載の床用塗料組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の床用塗料組成物の硬化塗膜が被覆された床材。
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