JP5391928B2 - 緯入れ不良検出装置の異常検知方法 - Google Patents

緯入れ不良検出装置の異常検知方法 Download PDF

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Description

本願発明は、織機の織幅外方に第1及び第2緯糸検出装置を設けた緯入れ不良検出装置において、前記第2緯糸検出装置の異常の有無を診断する異常検知方法に関する。
織機においては、正常に緯入れされた緯糸が到達可能な位置に配設した第1緯糸検出装置の他に、前記緯糸が到達不可能な位置に第2緯糸検出装置を配設した緯入れ不良検出装置が知られている。第2緯糸検出装置は緯糸が織幅の途中で切断される胴切れや緯糸の先端が切断される吹切れ等の緯入れ不良(以下、本願明細書では胴切れと総称する)を検出する機能を有する。従って、緯入れが正常に行なわれている限り、第2緯糸検出装置から緯糸検出信号が発信されることはない。
このため、例えば断線、塵埃や風綿の付着による汚れ、あるいは検出素子の経年劣化等により、第2緯糸検出装置が緯糸を検出不能な状態にあっても制御装置はこれを認識することができない。第2緯糸検出装置が異常な状態であると、織機の製織運転中に胴切れが発生した場合、第2緯糸検出装置は胴切れを検出することができないため、胴切れによる織傷を発生した状態で製織運転が継続され、織布品質を著しく低下する問題がある。また、胴切れの発生原因は緯糸の種類や空気噴射圧の調整不足による場合が多いため、胴切れによる織傷が連続して発生するケースも多く、問題が大きい。
特許文献1には、第2緯糸検出装置の機能を監視する発明が開示されている。特許文献1では、第2緯糸検出装置を第2の光バリヤと呼称し、説明している。特許文献1に開示された発明は、第2の光バリヤの機能を連続監視することにより製織工程の進行中における不正機能を無くし、欠陥のある織物の製造を回避することを目的とし、次のように構成されている。第2の光バリヤは、織物テーブル(フェルプレートに該当する)に設けられた突起が筬打ち毎に緯入れ通路内に侵入することにより遮断される。第2の光バリヤの遮断により筬打ち毎に信号を発生している場合、織機制御装置は第2の光バリヤが適正に機能していると判断し、製織工程を進行する。
特開平10−317261号公報
特許文献1の発明は、織物テーブルを第2の光バリヤ遮断用の突起が設けられた特殊部品として構成する必要があるため、汎用部品を使用することができず、しかも、織物テーブルを複雑な構造体にせざるを得ないという問題がある。また、織機制御装置は筬打ち毎に、製織に必要な機能の処理作業に加えて第2の光バリヤからの信号の有無検出作業と第2の光バリヤが正常か異常かの判別作業を行なう必要があるため、処理プログラム全体が複雑となり、織機制御装置に負荷が掛かるという問題がある。
本願発明は、簡単な構成により第2緯糸検出装置の異常の有無を診断できるようにした異常検知方法を提供する。
請求項1に記載の本願発明は、緯入れノズルによって緯糸測長装置から引き出され、経糸開口内に正常に緯入れされた緯糸が到達可能な位置に第1緯糸検出装置を配設し、前記正常に緯入れされた緯糸が到達不可能な位置に第2緯糸検出装置を配設した緯入れ不良検出装置の異常検知方法において、ロング緯入れ指令信号に基づき前記緯糸測長装置の緯糸測長量を制御して前記第2緯糸検出装置に到達可能な長さの緯糸を緯入れし、緯入れ後、前記第2緯糸検出装置から緯糸検出信号が発信された場合前記第2緯糸検出装置は正常と診断し、緯糸検出信号が無い場合前記第2緯糸検出装置は異常と診断することを特徴とする。
請求項1に記載の本願発明によれば、緯糸の緯入れ長さを制御するという簡単な構成のみで第2緯糸検出装置の異常の有無を診断することができ、機械的な診断機構を特別に設ける必要が無く、既存の織機にも簡単に実施することができる。また、緯入れ長さの制御はソフトウェアにより実現することができるため、機械的な診断及び制御機構と比較して、故障や誤動作、あるいは機構の経年劣化による修理や交換等を考慮する必要が無い。なお、本願発明では、前記織機の運転は織機の製織運転、織機の織り付け運転及び織機停止中に一時的に作動する織機の寸動運転を含む概念である。
請求項2に記載の本願発明は、織機の製織運転における規定緯入れ回数又は織機の停止中を含めた規定経過時間のいずれか一方を制御装置に設定し、前記ロング緯入れ指令信号は、緯入れ回数又は経過時間が前記規定緯入れ回数又は前記規定経過時間に達した時発信されることを特徴とする。従って、第2緯糸検出装置の診断のためのロング緯入れを頻繁に行なう必要が無く、また基本的に診断時に1回ロング緯入れを行なえば充分であるため、製織運転に影響を及ぼす恐れが少ない。
請求項3に記載の本願発明は、前記規定緯入れ回数及び前記規定経過時間を共に制御装置に設定し、前記ロング緯入れ指令信号は、緯入れ回数又は経過時間が前記規定緯入れ回数及び前記規定経過時間のいずれか一方に達した時発信されることを特徴とする。従って、例えば織機の停止中や織機の運搬時等に第2緯糸検出装置の異常を生じる可能性があるが、織機の運転時以外でも経過時間のカウントが継続されるため、常に適切なタイミングで第2緯糸検出装置を診断することができる。
請求項4に記載の本願発明は、前記第2緯糸検出装置が前記規定緯入れ回数、又は前記規定経過時間に満たない間に緯糸検出信号を発信した時、緯入れ回数及び経過時間のカウントを零に戻すことを特徴とする。従って、例えば胴切れ等の緯入れ不良が検出されれば、第2緯糸検出装置が正常であることを確認できるため、緯入れ回数あるいは経過時間を改めて零からカウントし直すことにより、余分なロング緯入れを無くすことができる。
請求項5に記載の本願発明は、前記第2緯糸検出装置を正常と診断した時、織機の運転を停止する設定の有無を判断し、停止する設定が有る場合には、正常診断時にも織機の運転を停止することを特徴とする。従って、第2緯糸検出装置の正常診断時における織機停止の有無の設定を選択的に行なうことができ、織機の運転を効率よく行なうことができる。
請求項6に記載の本願発明は、前記ロング緯入れ指令信号が発信された時、前記第2緯糸検出装置の緯糸検出信号による織機の停止動作を無効化し、前記第2緯糸検出装置の診断後織機の運転に入る前に前記第2緯糸検出装置の緯糸検出信号による織機の停止動作を有効化することを特徴とする。従って、第2緯糸検出装置の診断時における織機の無駄止まりを解消することができる。
請求項7に記載の本願発明は、前記ロング緯入れ指令信号は、機仕掛け後の織り付け運転指令に基づき発信されることを特徴とする。従って、織り付け運転時の織布は商品として用いられないため、ロング緯入れを何回行なっても品質に関係がないので、織機を停止すること無く、第2緯糸検出装置の診断を行なうことができる。また、機仕掛けの頻度が高い場合、織り付け運転時にのみロング緯入れを行なうように設定することもでき、製織運転時において第2緯糸検出装置を診断するための制御が不要となる。
本願発明は、緯入れにおける緯糸長さを変更するために緯糸測長装置を一時的に制御するのみで、第2緯糸検出装置の異常の有無を簡単に診断することができる。
緯入れ不良検出装置を備えた織機の概略平面図である。 第1の実施形態を示す前半のフローチャートである。 第1の実施形態を示す後半のフローチャートである。 第2の実施形態を示すフローチャートである。 本願発明の基本思想を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
第1の実施形態は図1〜図3を参照して説明する。図1において、本願発明を実施する空気噴射式織機(以下、単に織機と言う)の各部の概要を説明する。給糸ボビン1から引き出された緯糸Yは、緯糸測長装置2の糸巻付け管3によってドラム4上に巻き付けられ、電磁式の係止ピン5との係合により一定量貯留されている。係止ピン5は信号線K1によって制御装置6に接続されており、また光電センサー7は信号線K2によって制御装置6に接続されている。
係止ピン5は制御装置6にプログラムされた緯入れ開始タイミングにおいて制御装置6から発信される指令により緯糸開放動作を行う。また、光電センサー7はドラム4上の緯糸Yの消費量を検出して制御装置6に発信する。制御装置6は光電センサー7から予め定められた緯糸Yの消費量に相当する検出信号を受信すると、係止ピン5に指令信号を発信し、緯糸係止動作を行わせる。光電センサー7からの信号に基づく係止ピン5の緯糸係止動作を行うタイミングは緯入れ終了タイミングである。
織機の運転中、緯入れ開始タイミングになると、先に緯入れノズル8から圧縮空気が噴射され、続いて係止ピン5が緯糸Yを開放する。従って、緯糸Yは経糸Tで形成される経糸開口内に射出され、緯糸経路に沿って複数配設されている補助ノズル9から噴射された空気流に助勢されながら緯入れされる。緯糸経路は図示しないが、スレイ10上に緯入れ方向に多数並列された変形筬の緯糸ガイド溝によって形成されている。
緯入れノズル8と反対側の織布Wよりも外方に位置するスレイ10上には、緯入れ不良検出装置を構成する第1緯糸検出装置11及び第2緯糸検出装置12が配設され、それぞれ信号線K3及びK4により制御装置6に接続されている。第1緯糸検出装置11は正常に緯入れされた緯糸先端部Y1が到達可能な位置に配設され、織機の製織運転中、緯糸Yが正常に緯入れされると緯糸検出信号を制御装置6に発信する。制御装置6は第1緯糸検出装置11からの緯糸検出信号を受信して正常な緯入れを確認し、製織運転の継続を許容する。
第2緯糸検出装置12は正常に緯入れされた緯糸先端部Y1が到達不可能な位置に配設され、緯糸Yが正常に緯入れされている限り緯糸検出信号を発信しない。しかし、胴切れが発生すると、緯糸Yは点線で示した緯糸先端部Y2のように第2緯糸検出装置12の位置に到達するか、又は補助ノズル9から噴射された空気流によって第2緯糸検出装置12の位置を緯糸先端部Y2が通過する。このため、第2緯糸検出装置12は緯糸先端部Y2を検出し、検出信号を制御装置6に発信する。制御装置6は第2緯糸検出装置12からの緯糸検出信号を受信することにより緯糸先端部Y2が胴切れであると判断するため、織機の停止指令を発信し、織機を停止する。
なお、図示していないが、緯入れノズル8側の織端(織布端部)及び緯入れノズル8と反対側の織端にはカッターが配設され、緯入れ終了後の適宜タイミングにて緯糸Yを切断する。また、ファンクションパネル13はデータの入力キー及び各種スイッチ類を備えた入力部14及び表示部15から構成され、信号線K5により制御装置6と接続されている。ロータリエンコーダ16は織機1回転中の原点信号及び回転角度信号を信号線K6により制御装置6に入力する。
制御装置6には、製織運転を実行する種々のプログラムの他に第2緯糸検出装置12の異常の有無を検知するためのプログラムが設定され、記憶されているが、異常検知方法の具体的な構成を説明する前に、本願発明における異常検知方法の基本思想を図5に基づき説明する。なお、図中に記載したロング緯入れとは、緯糸測長装置2を制御して図1の緯糸先端部Y2のように、第2緯糸検出装置12の位置に到達可能な長さの緯糸Yを緯入れすることである。
ステップ1は、制御装置6においてロング緯入れ指令信号の有無を検出する。ロング緯入れ指令信号が検出された場合、緯入れノズル8による緯入れを開始するとともに緯糸測長装置2による緯糸測長量をロング緯入れ用に制御する。ステップ2は、ロング緯入れ長さの緯糸を測長したか(光電センサー7がドラム4上の緯糸Yのロング緯入れ長さに相当する消費量を検出したか)否かを検出する。制御装置6はロング緯入れ長さを検出すると緯入れを終了する。ステップ3は、第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号の有無を検出する。制御装置6は第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号を受信した場合、第2緯糸検出装置12が正常であると診断し、緯糸検出信号を受信しない場合、第2緯糸検出装置12が異常であると診断する。制御装置6は第2緯糸検出装置12の異常を診断すると、織機の停止信号を発信し、織機を停止する。
次に、図2及び図3を参照して図5の基本思想を実施した第1の実施形態に基づく異常検知方法の構成を説明する。制御装置6には、異常検知方法を実行するソフトウェアがプログラムされ、以下に示す内容が予め設定されている。(1)制御装置6には、規定緯入れ回数及び規定経過時間が設定されている。前記制御装置6は、製織運転中の緯入れ回数をカウントするとともに、製織運転中、織機の停止中及び織機のメンテナンスや織機の運搬中等全てを含んだ経過時間をカウントする。
(2)緯入れ回数又は経過時間のいずれかが規定値に達した時点で生じるカウントアップ信号により、制御装置6はロング緯入れ指令信号を発信するとともにそれぞれのカウント値を零払いする(カウント値を零に戻す)。また、緯入れ回数及び経過時間のカウント値は、共に規定値に達しない間に、第2緯糸検出装置12が胴切れによる緯糸検出信号を制御装置6に発信した時、零払いされる。なお、織機の停止中に規定経過時間が経過した場合は、その後の織機の再起動による製織運転中にロング緯入れ指令信号が制御装置6から発信される。ロング緯入れ指令信号の発信タイミングは織機の再起動と同時に設定しても良く、再起動後の適宜タイミングに設定しても良い。(3)第2緯糸検出装置12は、胴切れが発生すると緯糸検出信号を発信し、制御装置6は第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号に基づき織機の停止動作を行うように設定されているが、ロング緯入れ指令信号の発信時は前記織機の停止動作が無効化される。
(4)緯糸測長装置2における測長量の制御は、制御装置6が例えば光電センサー7の検出信号を3回受信すると、正常な緯入れ時の緯糸Yの長さと判断し、係止ピン5に緯糸係止動作を指令することにより行われる。ロング緯入れ指令信号が発信されると、制御装置6は光電センサー7の検出信号を4回受信することにより、ロング緯入れ時の緯糸Yの長さと判断し、係止ピン5に緯糸係止動作を指令する。
(5)ロング緯入れが行われると、制御装置6は第2緯糸検出装置12からの信号の有無により、第2緯糸検出装置12が正常か異常かを診断する。第2緯糸検出装置12が正常であった場合、織機を停止するか製織運転を継続するかという選択項目が制御装置6に設定されている。この織機の停止設定は織布工場におけるユーザの織布管理基準(例えば、第2緯糸検出装置12の異常診断時におけるロング緯入れ緯糸Yを織布から除去するか否か等)に基づき自由に設定される。(6)ファンクションパネル13はロング緯入れ時に織機が停止した場合、表示部15に例えば診断正常、又は診断異常のように、第2緯糸検出装置12の診断に基づく停止であること及び第2緯糸検出装置12が正常か異常かを表示する。
以上のように構成された第1の実施形態における異常検知方法を以下に説明する。織機の製織運転中、ステップ1において、制御装置6は緯入れ回数及び経過時間を同時にカウントしている。ステップ2では、緯入れ回数及び経過時間がいずれも規定値に達しない間に第2緯糸検出装置12が胴切れによる緯糸検出信号を発信すると、胴切れ処理のために織機が停止するとともに緯入れ回数及び経過時間のカウント値を零払いする。胴切れ緯糸の処理が終了すると、織機が再起動され、製織運転が開始される。
胴切れが発生しなければ、緯入れ回数及び経過時間のカウントが継続される。緯入れ回数又は経過時間のいずれかのカウント値が規定値に達すると、ステップ3において、制御装置6はロング緯入れ指令信号を発信する。なお、ロング緯入れ指令信号が発信された後の緯入れでは、第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号による織機の停止動作が無効化される。緯入れタイミングになると、まず緯入れノズル8が空気流を噴射し、続いて係止ピン5がドラム4上の緯糸Yを開放し、緯入れが開始される。
制御装置6はロング緯入れ指令信号に基づき緯糸測長量を制御するために、光電センサー7の検出信号のカウント数を通常の3回から4回に変更する。光電センサー7はドラム4から引き出される緯糸Yにより光路を遮断される毎に検出信号を制御装置6に発信する。ステップ4において、制御装置6は光電センサー7の検出信号を4回カウントすると、ロング緯入れ長さの緯糸Yを測長したと判断し、係止ピン5に緯糸係止動作を指令する。係止ピン5は緯糸Yをドラム4上に係止し、緯入れが終了する。
ステップ5では、制御装置6が第2緯糸検出装置12からの緯糸検出信号の有無を検出し、緯糸検出信号が有った場合は第2緯糸検出装置12が正常と診断し、緯糸検出信号がない場合は第2緯糸検出装置12が異常と診断する。ステップ6は、第2緯糸検出装置12が正常と診断された場合に織機を停止するように設定されているか否かを確認する。停止の設定が有る場合は、織機を停止し、ファンクションパネル13の表示部15に診断による停止である点及び診断結果が正常である点が明示される。織機の停止後、所定の作業を終了すると織機が再起動され、同時に緯入れ回数及び経過時間のカウント値が零払いされるとともに第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号による織機の停止動作が有効化され、製織運転が再開される。停止の設定がない場合は、緯入れ回数及び経過時間のカウント値を零払いし、また第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号による織機の停止動作を有効化して製織運転が継続される。
一方、ステップ5において第2緯糸検出装置12が異常と診断された場合、織機は直ちに停止される。ファンクションパネル13の表示部15には、診断による停止である点及び診断結果が異常である点が明示される。その後、第2緯糸検出装置12の点検、修理が行われる。第2緯糸検出装置12の異常修復作業が完了し、続いて作業者の操作により織機の製織運転指令が出されると、制御装置6は緯入れ回数及び経過時間のカウント値を零払いするとともに第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号による織機の停止動作を有効化して製織運転が行われる。
前記した第1の実施形態は以下の作用効果を有する。
(1)一時的にロング緯入れを行うのみで、第2緯糸検出装置12の異常の有無を検知することができるので、他の特別な装置を準備する必要が無い。
(2)制御装置6にプログラムしたソフトウェアのみで第2緯糸検出装置12の異常の有無を検知することができるので、構成が簡単である。
(第2の実施形態)
図4に示す第2の実施形態は、第1の実施形態におけるロング緯入れ指令信号の発信タイミングを変更したもので、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第2の実施形態は、ロング緯入れが織物仕様の変更時や経糸Tの消尽時に行われる機仕掛け作業の完了後における織り付け運転時に行われるように構成したものである。制御装置6には、作業者のスイッチ操作等により発信される織り付け運転指令がロング緯入れ指令信号としてプログラムされ、ロング緯入れが開始されるように設定されている。
図4を参照して第2の実施形態における第2緯糸検出装置12の異常検知方法を説明する。機仕掛けの開始後所定の作業が終了すると、機仕掛けが完了する。ステップ1において、作業者の操作により織り付け運転指令が発信されると、制御装置6はロング緯入れ指令信号が発信されたと判断する。この段階で、第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号による織機の停止動作が無効化され、織り付け運転におけるロング緯入れが開始される。制御装置6は緯糸測長量をロング緯入れ用に制御するため、緯糸測長装置2の光電センサー7から発信される検出信号の受信回数を通常の製織運転における3回から4回に変更する。
ステップ2において、制御装置6が光電センサー7から発信される検出信号を4回受信すると、ロング緯入れ長さの緯糸Yを測長したと判断し、係止ピン5に緯糸係止動作を指令する。係止ピン5が緯糸Yをドラム4上に係止することにより緯入れが終了する。ステップ3において、制御装置6は第2緯糸検出装置12からの緯糸検出信号の有無を判断し、緯糸検出信号が有った場合第2緯糸検出装置12が正常であると診断し、緯糸検出信号が無い場合第2緯糸検出装置12が異常であると診断する。
第2緯糸検出装置12が正常であると診断した場合は、織り付け運転を継続するとともに第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号による織機の停止動作を有効化する。織り付け運転が所定時間行われると停止され、続いて作業者の操作により織機の製織運転指令が出されると、織機が起動され、製織運転が開始される。
一方、第2緯糸検出装置12が異常であると診断された場合は、直ちに織り付け運転が停止されるとともにファンクションパネル13の表示部15に診断による停止である点及び診断結果が異常である点を表示する。第2緯糸検出装置12の異常修復作業が終了すると、織り付け運転が再開され、その後は第2緯糸検出装置12が正常であると診断した場合と同様のステップを踏み、織機の製織運転に至る。
第2の実施形態において、織り付け運転の織布は製品として用いられないため、ロング緯入れにより通常よりも長い緯糸Yが織り込まれても何ら問題にならない。従って、ロング緯入れは必要に応じて連続的に、あるいは間欠的に複数回行なえるように設定し、第2緯糸検出装置12の診断を確実に行うことができる。
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)第1の実施形態において、緯入れ回数又は経過時間が規定値に達して行われるロング緯入れは、一回に限らず、複数回連続して行なうように設定しても、間欠的に複数回行なうように設定しても良い。
(2)第1の実施形態では、ロング緯入れ指令信号を発信するために、規定緯入れ回数及び規定経過時間の双方を制御装置6に設定し、カウントするように構成したが、いずれか一方のみを設定するように構成しても良い。
(3)図2のステップ3の後における、第2緯糸検出装置12の緯糸検出信号による停止動作を無効化する設定は必ずしも必要としない。この場合は、ロング緯入れ時においても第2緯糸検出装置12が緯糸を検出すると織機が停止されるプログラムとなり、図3のステップ6における織機の停止を判断する設定は不要となる。
(4)第1の実施形態と第2の実施形態とはそれぞれ単独でプログラムされた形態として説明しているが、両実施形態を組み合わせたプログラムとして実施することも可能である。即ち、織機の製織運転中は緯入れ回数又は経過時間のカウントアップによりロング緯入れが行われ、機仕掛け後の織機の織り付け運転時にもロング緯入れが行われる構成である。この場合、織り付け運転時のロング緯入れによる第2緯糸検出装置12の診断後、緯入れ回数及び経過時間のカウント値は零払いされるように構成する。
(5)ロング緯入れ指令信号は、織機の停止中に、ファンクションパネル13に設けた診断用スイッチ(図示せず)の操作信号に基づき発信するように構成しても良い。この場合、織機は通常回転又は低速回転により寸動運転され、図5のフローチャートと同様のステップを踏み、第2緯糸検出装置12の診断を行う。第2緯糸検出装置12の診断結果が正常、異常のいずれの場合も織機を停止するように設定しても、正常の場合はそのまま製織運転に移行するように設定しても良い。また、ロング緯入れの回数は1回又は複数回に設定して実施することができる。
(6)ロング緯入れ指令信号は、緯入れ不良あるいは経糸切断等による停止後の織機の再起動信号に基づき発信するように構成し、図5のフローチャートを実施しても良い。この場合は、第2緯糸検出装置12の診断結果が正常の場合、再起動による通常の製織運転が継続される。
(7)本願発明は第1の実施形態に示した空気噴射式織機に限らず、水噴射式織機、グリッパー織機及びレピア織機等他の織機において実施することができる。
2 緯糸測長装置
5 係止ピン
6 制御装置
7 光電センサー
8 緯入れノズル
9 補助ノズル
11 第1緯糸検出装置
12 第2緯糸検出装置
13 ファンクションパネル
15 表示部

Claims (7)

  1. 緯入れノズルによって緯糸測長装置から引き出され、経糸開口内に正常に緯入れされた緯糸が到達可能な位置に第1緯糸検出装置を配設し、前記正常に緯入れされた緯糸が到達不可能な位置に第2緯糸検出装置を配設した緯入れ不良検出装置の異常検知方法において、
    ロング緯入れ指令信号に基づき前記緯糸測長装置の緯糸測長量を制御して前記第2緯糸検出装置に到達可能な長さの緯糸を緯入れし、
    緯入れ後、前記第2緯糸検出装置から緯糸検出信号が発信された場合前記第2緯糸検出装置は正常と診断し、緯糸検出信号が無い場合前記第2緯糸検出装置は異常と診断することを特徴とする緯入れ不良検出装置の異常検知方法。
  2. 織機の製織運転における規定緯入れ回数又は織機の停止中を含めた規定経過時間のいずれか一方を制御装置に設定し、前記ロング緯入れ指令信号は、緯入れ回数又は経過時間が前記規定緯入れ回数又は前記規定経過時間に達した時発信されることを特徴とする請求項1に記載の緯入れ不良検出装置の異常検知方法。
  3. 前記規定緯入れ回数及び前記規定経過時間を共に制御装置に設定し、前記ロング緯入れ指令信号は、緯入れ回数又は経過時間が前記規定緯入れ回数及び前記規定経過時間のいずれか一方に達した時発信されることを特徴とする請求項に記載の緯入れ不良検出装置の異常検知方法。
  4. 緯入れ回数又は経過時間が前記規定緯入れ回数、又は前記規定経過時間に満たない間に前記第2緯糸検出装置が緯糸検出信号を発信した時、緯入れ回数及び経過時間のカウントを零に戻すことを特徴する請求項2又は請求項3に記載の緯入れ不良検出装置の異常検知方法。
  5. 前記第2緯糸検出装置を正常と診断した時、織機の運転を停止する設定の有無を判断し、停止する設定がある場合には、正常診断時にも織機の運転を停止することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の緯入れ不良検出装置の異常検知方法。
  6. 前記ロング緯入れ指令信号が発信された時、前記第2緯糸検出装置の緯糸検出信号による織機の停止動作を無効化し、前記第2緯糸検出装置の診断後織機の運転に入る前に前記第2緯糸検出装置の緯糸検出信号による織機の停止動作を有効化することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の緯入れ不良検出装置の異常検知方法。
  7. 前記ロング緯入れ指令信号は、機仕掛け後の織り付け運転指令に基づき発信されることを特徴する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の緯入れ不良検出装置の異常検知方法。
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