JP5391506B2 - 穀物発酵飼料の製造方法、および、それによる穀物発酵飼料 - Google Patents

穀物発酵飼料の製造方法、および、それによる穀物発酵飼料 Download PDF

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Description

この発明は、家畜やペットなどの各種動物用の飼料に関連するものであり、特に栄養価および消化効率を高めることができる穀物飼料を製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
食肉市場において、山形牛は「脂肪の質が良く美味しい」という高い評価を得ているが、その好評の安定的な維持と発展とを目標に、脂肪の質に大きな影響を及ぼす不飽和度(牛肉中の不飽和脂肪酸が占める比率)について調査、分析したところ、実際には山形県内の生産者間で不飽和度に関する技術の差が大きいことが判明し、こうした飼料給与技術の差が、品質のバラツキに繋がる虞があると思料されることから、この技術差の原因を突き止めるべく給与飼料の成分面から調査したところ、牛肉脂肪の不飽和度を高めるには、でんぷん質が多く含まれる飼料原料を用いて、より消化性を高めるよう加工した上、給与するのが最も効果的であるということが判明した。
一般に、飼料原料を加熱処理すると、穀物原料中のでんぷんや食物繊維等の消化率が高まり、栄養価も向上することが知られており、図4の従来の穀物飼料製造の工程概念図に示すように、とうもろこしや大麦(飼料原料G)は、例えば、スチーム機Sに投入して100ないし120℃で20分間加熱処理し、合有でんぷんをα化して消化性および嗜好性を高めた後、ローラーRで平たく圧ぺん処理し、腐敗防止のため乾燥機Dに投入して水分量15%以下となるまで乾燥したものを家畜に給与し、また、飼料原料が米の場合には、図示していないが、玄米を粉砕して給与するか、または、収穫直後の生籾を粉砕・サイレージ化して給与するのが一般的である。
このように加熱・α化して消化性を高めた穀物(とうもろこしや大麦など)は、保存性を高めるために充分に乾燥させなければならず、加熱処理直後の状態に比べると飼料のα化度および消化性は大幅に低下してしまうという欠点があり、また、米の場合は、加熱処理しないために飼料のα化度および消化性について大幅な向上を望めないという難点もあり、ブランド肉の品質の更なる向上と安定化とを希望する畜産業界は固より、食肉加工業界および食肉販売業界などにあっても、こうした課題を一日も早く克服して消化性と嗜好性および保存性とを格段に高め、栄養価に秀れた新たな飼料の開発に大きな期待を寄せている。
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、綿繰機屑、藁、とうもろこしの茎および皮、綿屑、落花生の殻、大鋸屑のような繊維性廃物を亜塩素酸塩水溶液で処理するようにして消化性を高めるものや、同特許文献1(2)に見られるような、家畜飼料にオゾンを接触させて処理することによって貯蔵中の飼料の腐敗を防止し、且つオゾン処理によって飼料におけるリグニンとセルロース、ヘミセルロースの結合を弱めて反すう動物への消化性を向上させたもの、または、同特許文献1(3)のように、とうもろこし粉またはこうりゃん粉等の粉状原料を飽和蒸気による加温下にて混合油と均一に混合し、混練と圧縮剪断とによって調質加工した上、この調質加工工程によって得られた不定状固形物を乾燥し、でんぷんのα化率を高めて消化性を高めたものなどが散見される。
しかし、前者特許文献1(1)に示されている家畜飼料の改善法のように、元来嗜好性の低い繊維性廃物を亜塩素酸塩水溶液で処理して消化性を高めるという技術は、繊維性廃物を可食化するのを目的とする技術であり、加熱・圧ぺん加工した穀物飼料に及ばないか、もしくは同等程度の嗜好性を達成できるかの何れかであって、格段に高い嗜好性や栄養価を達成し得るものではなく、また、同特許文献1(2)の家畜飼料にオゾンを接触させる処理技術は、家畜飼料を殺菌して保存性を改善し、嗜好性および消化吸収性を高めたものであるものの、オゾン発生装置やコンプレッサーなどといった設備類が不可欠で、その維持管理を含めた経済的負担が大きいという欠点があり、更にまた、後者の特許文献1(3)のように、原料とうもろこしや原料こうりゃんなどの粉砕後に発生する粉状物を可食化する目的の技術は、粉状物を加圧加熱して粒度化し、嗜好性および殺菌性の高い加工原料を得ることはできるが、格段に高い栄養価を達成することは困難であるという致命的な欠点があった。
(1)特開平6−153809号公報 (2)特開平8−131088号公報 (3)特開平8−298938号公報
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある家畜飼料の各種製造技術は、何れも従来までの加熱・圧ぺん加工によってα化された穀物飼料のα化度、消化性、保存性および嗜好性を大幅且つ経済的に向上することができないという大きな欠点がある上に、これまで各畜産業者が永年に亘り、多大な経費と労力とを費やして独自に試行錯誤を繰り返してきた飼料調製には、各業者間で様々な技術上のバラツキを生じさせる虞もあって、市域ブランド牛、ブランド豚などの生産管理や、食肉品質の高水準での安定化などを困難なものにしてしまうということが懸念されたため、山形県の協力もあって、家畜飼料に深く係わってきた一企業として、こうした問題の早期解決を図る責任を痛感することとなった。
(発明の目的)
そこで、この発明は、穀物飼料の消化性と嗜好性および保存性とを大巾に改善することができ、しかも経済的に安定生産可能とする新たな穀物飼料製造技術の開発はできないものかとの判断から、逸速く、その開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる新規な穀物発酵飼料を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の穀物発酵飼料の製造方法は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、所定水分量、所定温度の蒸気中で所定時間加熱して糊化度を高め、一定水分量の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とした上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料と糖質溶液とを所定割合で均質に攪拌して混合原料としてから、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとした構成を要旨とする穀物発酵飼料の製造方法である。
この基本的な構成からなる穀物発酵飼料の製造方法は、より具体的な表現で示すならば、穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、所定水分量、所定温度の蒸気中で所定時間加熱して糊化度を高め、一定水分量の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とした上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料と糖質溶液とを所定割合で均質に攪拌して混合原料としてから、適所に微細排気口を確保した防水包装容器に一定量毎充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた充填製品とした後、該微細排気口を密閉して熟成製品として所定期間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の穀物発酵飼料製品を得るようにしてなるものとした構成からなる穀物発酵飼料の製造方法となる。
更に具体的には、穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、水分量7ないし12%、温度120ないし180℃の蒸気中で30ないし40分間加熱して糊化度を高め、水分量23ないし27%の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とした上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料80%、糖質溶液20%の割合で15分間に亘って攪拌し、水分量35%の混合原料としてから、適所に微細排気口を確保した防水軟質包装容器に一定量毎充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう加圧状態を維持する如く積み重ねたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた充填製品とした後、該微細排気口を密閉して熟成製品として7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、水分量35%の穀物発酵飼料製品を得るようにしてなるものとした構成からなる穀物発酵飼料の製造方法となる。
(関連する発明)
上記した穀物発酵飼料の製造方法に関連し、この発明には、それによる穀物発酵飼料も包含している。
即ち、この発明の基本をなす前記穀物発酵飼料の製造方法にて、穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、所定水分量、所定温度の蒸気中で所定時間加熱して糊化度を高め、一定水分量の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とし、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料と糖質溶液とを所定割合で均質に攪拌して混合原料となし、適所に微細排気口を確保した防水容器に該混合原料を充填し、同微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた上、該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量を含有するようにしてなるものとした、この発明の基本をなす前記穀物発酵飼料の製造方法による穀物発酵飼料である。
以上のとおり、この発明の穀物発酵飼料の製造方法によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、一定水分量を含み、乳酸発酵を促進、熟成させた穀物発酵飼料を効率的且つ安定的に大量生産することができ、当該穀物発酵飼料の製造方法によって生産した穀物発酵飼料は、従来品よりも高い温度で長時間に渡って加熱し、充分に殺菌滅菌すると共に糊化度を格段に高めたものとしてある上、乾燥工程を廃したから充分な水分量を含んでおり、一般の乾燥した飼料に比較して嗜好性、咀嚼性に秀れる上、糖質溶液を加えて乳酸発酵およびアルコール発酵させて熟成したものとしてあるから、消化効率を大幅に高めると共に、腐敗を抑制して保管性に秀れたものとすることができ、当該穀物発酵飼料をブランド牛やブランド豚など、各種銘柄の食肉用家畜類の飼育に携わる地域毎の複数の畜産業者に安定供給することにより、市場に流通する銘柄肉の肉質を高品質に安定維持して、従前までよりも一段と安全で品質に秀れた畜産技術を実現化可能とすることができるという秀れた特徴が得られるものである。
加えて、適所に微細排気口を確保した防水容器、防水包装容器または防水軟質包装容器に一定量毎の混合原料を充填し、嫌気条件下で乳酸菌の増殖を促進させるようにしたものは、混合原料に外気が接触して腐敗してしまうのをより一層確実に防止することができる上、さらに、当該防水包装容器または防水軟質包装容器に一定量毎の混合原料を充填して充填製品とするようにしたものは、容器単位で乳酸発酵およびアルコール発酵にて熟成処理できるから、衛生管理が容易になり、しかも容器単位の保管、輸送および販売が可能となり、輸送、販売に際しても高い品質を一段と確実に維持することができ、製品管理および輸送効率に秀れた穀物発酵飼料製品とすることができるという秀れた効果を奏する。
また、適所に微細排気口を確保した防水包装容器に混合原料の一定量毎を充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた充填製品は、乳酸菌の発酵に伴い生成する二酸化炭素を該微細排気口を通じて排気してしまうから、内圧上昇による防水包装容器の破裂を防止できると共に、乳酸菌の嫌気条件下での熟成を促進可能とする上、二酸化炭素の排気によって防水包装容器内への外気の進入を阻止し、腐敗をより確実に防止できるという利点が得られる。
さらに、充填製品の防水包装容器の微細排気口を密閉し、熟成製品として所定期間屋内保管し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させ、一定水分量の穀物発酵飼料製品を得るようにすることによって乳酸発酵が熟成段階となり、二酸化炭素の生成が停止した後に、該防水包装容器内に外気が進入して腐敗させてしまうのを一段と確実に防止できるものとすることができ、しかも柔軟性を有する防水軟質包装容器に混合原料を充填したものとすることにより、成型用鎮圧ローラーで加圧したり、充填製品を積み重ねて保管したりするだけで、外圧や積み重ね加重、自重などによって同防水軟質包装容器内の内圧を高め、外気の進入を阻止し、腐敗をより効果的に防止することができる。
そして、加熱圧ぺん穀物原料を水分量7ないし12%、温度120ないし180℃の蒸気中で30ないし40分間加熱して糊化度を高め、水分量23ないし27%の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とした上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料80%、糖質溶液20%の割合で15分間に亘って攪拌し、水分量35%の混合原料としてから、適所に微細排気口を確保した防水軟質包装容器に一定量毎充填し、7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた充填製品とした後、該微細排気口を密閉し、熟成製品として7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させ、水分量35%の穀物発酵飼料製品を得るようにした場合には、最も効率的に嗜好性、消化性、栄養価などの各性能に秀れた穀物発酵飼料を大量生産することができ、しかも高い品質を維持して格段に経済的且つ安定的に市場提供できるようになるという秀れた効果を発揮できる。
糖質溶液が、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも何れか1つを水に溶解してなるものの場合には、より経済的で安全且つ安定に入手可能な何れかの糖質素材を生産の都度選択して利用することができるから、低廉にて安定供給可能となり、経済的に秀れるという利点が得られる。
また、防水容器、防水包装容器または防水軟質包装容器の何れかが、15ないし20kgの穀物発酵飼料を充填可能な寸法、形状とし、充填口を熱熔着で密閉可能で、該充填口の反対側に微細排気口である通気用ピンホールを形成した軟質合成樹脂製重包装袋からなるものの場合には、軽量で運搬性に秀れ、防水性を確保することができ、穀物発酵飼料を衛生的に保管、輸送することができる上、使用済みの軟質合成樹脂製重包装袋は、容易にリサイクル処理することができるという特徴が得られる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
穀物原料は、でんぷんを多く含み、加熱によってα化すると共に、圧ぺん加工にて咀嚼性や吸水性を高めることができる穀物であるということができ、加熱圧ぺん穀物原料を得る農産物であって、より具体的には例えば、後述する実施例に示すように、とうもろこし、大麦、小麦、米、マイロ、大豆などとすることができる。
加熱圧ぺん穀物原料は、穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得られたものであり、穀物原料から加工して生産することができる外、既に加工済みで製品化、販売されている加熱圧ぺん穀物原料を市場から入手するか、または、生産工場などから直接的に入手したものを使用することが可能であり、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料の元となるものである。
加熱圧ぺん膨潤化穀物原料は、加熱圧ぺん穀物原料を、所定水分量、所定温度の蒸気中で所定時間加熱して糊化度を高め、一定水分量を含有するものとして製造したものであり、後述する実施例に示すように、水分量7ないし12%、温度120ないし180℃の蒸気中で30ないし40分間加熱して糊化度を高め、水分量23ないし27%に調整してなるものとするのが望ましく、加熱に利用する蒸気温度が120℃未満の場合には、充分なα化が得られないか、または、充分にα化するのに長時間を要してしまう外、充分な滅菌効果が得られないという欠点を生じ、蒸気温度が180℃を超える場合には、加熱後に乾燥、硬化してしまい、完成後の飼料の嗜好性や消化性、栄養価などが低下してしまう虞がある上、後の乳酸発酵およびアルコール発酵を促すために再度、水分量を調整する工程を加えなければならないという不都合を招く虞がある。
また、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料を水分量23ないし27%に調整する狙いは、水分量23%未満では、糖質溶液を加えて混合原料としてから乳酸発酵を円滑に促進できないという欠点を生じ、水分量27%を超えた場合には、穀物発酵飼料完成後の水分量を35%に抑えるのが難しくなり、乾燥工程を加える必要が生じる虞があり、当該糖質溶液は、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料の乳酸菌増殖の促進と腐敗防止を目的として混合するものであり、例えば、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも何れか1つを水に溶解してなるものとすることができる。
混合原料は、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料と糖質溶液とを所定割合で均質に攪拌して得られるものであり、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料80%、糖質溶液20%の割合で15分間に亘り攪拌し、水分量35%に調整したものとすべきであって、一定量毎を防水容器に充填し、充填製品とするもので、後述する実施例に示すように、15ないし20kgの穀物発酵飼料を充填可能な寸法、形状とし、充填口を熱熔着で密閉可能で、該充填口の反対側に微細排気口である通気用ピンホールを形成した軟質合成樹脂製重包装袋に充填するようにすることができる。
防水容器は、混合原料を密閉状に充填可能で、充填口を密閉後は、微細排気口のみを通じて容器内部の空気を外部に排出可能とし、充填した混合原料の嫌気条件下での乳酸菌の増殖を促進可能とする機能を果たし、混合原料の乳酸発酵、アルコール発酵および熟成を促すよう嫌気条件を維持しながら保管可能とするものであり、完成した穀物発酵飼料を輸送、販売するときには、該防水容器から穀物発酵飼料を取り出し、穀物発酵飼料のみを利用するものとすることができ、洗浄、滅菌した防水容器に新たな混合原料を充填して再び、穀物発酵飼料を製造するのに利用することが可能である外、防水容器に混合原料を充填し、発酵、熟成して穀物発酵飼料を完成させた後に、防水容器に充填した荷姿のまま保管、輸送、展示および販売可能なものとすることができ、混合原料の乳酸発酵に伴って発生する二酸化炭素も該微細排気口を通じて外部に排気可能なものとし、且つ、内外の何れかから加圧して容器内に外気が進入しないように管理可能なものとすることができ、より具体的には、金属製や合成樹脂などのタンクまたはボックスなどとすることができ、例えば、合成樹脂製密閉パックや合成樹脂製密閉ボトルなどの防水包装容器とすることが可能である外、合成樹脂皮膜を形成した布製または厚紙製などの重包装袋、あるいは、後述する実施例に示すように、15ないし20kgの穀物発酵飼料を充填可能な寸法、形状とし、充填口を熱熔着で密閉可能で、該充填口の反対側に微細排気口である通気用ピンホールを形成した防水軟質包装容器である軟質合成樹脂製重包装袋とすることができる。
充填製品は、防水容器または防水包装容器に混合原料の一定量毎を充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させたものであって、その後、該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させ、所定水分量の穀物発酵飼料製品を得ることができるものであり、取扱い性や経済性などを考慮すると、後述する実施例に示すように、例えば、ポリエチレン製重包装袋に15ないし20kgの混合原料を充填したものとするのが望ましい。
また、充填製品は、防水軟質包装容器に一定量毎充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう加圧状態を維持する如く積み重ねたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させたものとすることが可能であり、充填後7ないし10日間で乳酸発酵に伴う二酸化炭素の生成が略停止するから、内部気圧が低下した防水軟質包装容器内に外気が進入しないよう該微細排気口を粘着テープなどで密閉すべきであり、混合原料充填後7ないし10日間を経過した充填製品は、その微細排気口を密閉してさらに、7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進させて熟成し、所定水分量の穀物発酵飼料製品を得るものとすることができる。
穀物発酵飼料製品は、乳酸発酵およびアルコール発酵の促進による腐敗菌増殖抑制作用を高めて保存性と嗜好性を向上するには、穀物発酵飼料の水分量を35%に調整するのが最も良く、水分量34%以下および36%以上では、水分量の増減量に伴い、保存性および嗜好性が次第に悪化してしまう虞がある。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1の穀物発酵飼料製造の工程概念図、図2の一部に変更を加えるようにした穀物発酵飼料製造の工程概念図、および、図3の穀物発酵飼料製造方法のフローチャートに示す事例は、加熱圧ぺん穀物原料Pを加熱3し、糊化度を高めて加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eとした(4)上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eと糖質溶液Tとを攪拌7して混合原料Aとして8から、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填9し、該微細排気口を除く投入口を密閉して所定期間屋内保管12し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後に該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管15し、乳酸発酵を促進して熟成させ、穀物発酵飼料Fを得るようにしてなるものとした、この発明の穀物発酵飼料の製造方法における代表的な一実施例を示すものである。
図1および図3からも明確に把握できるとおり、この発明の穀物発酵飼料の製造方法は、とうもろこし、大麦、小麦、米、マイロ、大豆などを適宜割合で配合してなる穀物原料(G)に、100ないし120℃、20分間の加熱、および、圧ぺんを施すか、市販されているものを購入するかなどして加熱圧ぺん穀物原料Pを準備1し、鉄製容器の内部に複数の水蒸気噴出用ノズルを配したスチーム機Sに該加熱圧ぺん穀物原料Pを投入2した上、密閉状に施蓋して120ないし180℃の蒸気を連続供給しながら30ないし40分間加熱3して糊化度を高め、水分量23ないし27%の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eを得る(4)ようにする。
このときのスチーム機S内における気圧と温度との関係は、概ね下記表1に示すとおりである。
Figure 0005391506
当該加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eを攪拌機Mに投入5すると共に、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも何れか1つを水に溶解してなる糖質溶液Tを、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料E80%、糖質溶液T20%の割合とするよう投入6し、15分間に亘って攪拌7して水分量35%の混合原料Aを得る(8)ようにした後、15ないし20kg容量(ピロー袋、厚さ0.11mm、巾560mm、長さ790mm)のポリエチレン製重包装袋(図示せず)であって、その充填口とは反対側に微細排気口である直径1mmの通気用ピンホールを形成した軟質合成樹脂製重包装袋(同じく図示せず)に、15ないし20kgの混合原料Aを充填9し、熱板加圧にて該充填口を熱熔着して密封状の充填製品Bを得る(10)ものである。
該充填製品Bは、成型用鎮圧ローラー(図示せず)で加圧して軟質合成樹脂製重包装袋内に残った空気を通気用ピンホールから強制的に排出11した上、パレット上に複数個を積み重ねて、自重および積み重ねによって内圧を高め、通気用ピンホールから外気が進入しない状態で、7ないし10日間屋内保管12し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させ、更に通気用ピンホールを粘着テープで密閉13し熟成製品Cを得た(14)後、該熟成製品Cを7ないし10日間屋内保管15し、乳酸発酵およびアルコール発酵を促進して熟成させ、水分量35%の穀物発酵飼料F製品を得る(16)ようにする。
そして、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eは、図2に示すように、未加工の穀物原料Gをスチーム機Sに投入して120ないし180℃の条件下で30ないし40分間に亘って加熱した後、ローラーRにて圧ぺん加工して得たものとすることが可能である。
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の穀物発酵飼料の製造方法、およびそれによる穀物発酵飼料Fは、図1および図3中に示すように、加熱圧ぺん穀物原料Pを、水分量7ないし12%、温度120ないし180℃の蒸気中で30ないし40分間加熱3して糊化度を高め、水分量23ないし27%の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eを得る工程4で、充分な殺菌滅菌を行うことが可能となり、保存性を格段に高めたものとすることができ、また、加熱圧ぺん膨潤化穀物原料E(80%)を攪拌機Mに投入5し、糖質溶液T(20%)を攪拌機Mに投入6して均質に攪拌7することによって得た(8)混合原料Aは、乳酸菌の増殖を促進し、腐敗を防止する性質を大幅に高めたものとなる。
加えて、混合原料Aを通気用ピンホールを形成した薄くて軽い軟質合成樹脂製重包装袋に充填9することにより、穀物発酵飼料Fの乾燥を防ぎ、乳酸菌発酵およびアルコール発酵を促進し、外部からの不要な細菌の侵入を阻止して腐敗を防ぎ、保管性および輸送性を高めて、製品管理を容易にし、安全且つ経済的に取り扱うことができるようになるという秀れた効果を発揮するものとなる。
この発明の穀物発酵飼料の製造方法によって得られる穀物発酵飼料Fの有用性を明らかにするため、市販粉砕米および市販圧ぺん大麦との間で、夫々の特性に関する比較試験を、山形県畜産試験場において、同試験場内で飼育する牛に給餌して実施し、得られた成績データーをしめすと、以下のとおりのものとなる。
牛は、第一胃内の微生物の働きによって飼料を消化し、飼料中のでんぷんや繊維から揮発性脂肪酸やエタノールを産生して胃壁から吸収し、栄養源として利用しており、飼料摂取量の増加によって飼料の第一胃での消化される時間が短縮され、その消化率は低下するものの、消化速度の速い飼料を給与することによって消化率を向上させることができるということが知られる。
この試験では、その事実から、この発明の製法による飼料は、第一胃での消化速度がこれまでの飼料よりも早いことが想定されたことから、人工第一胃発酵法によって消化性試験を行った。この人工第一胃発酵法では、牛より胃液を採取して39.5℃で培養し、この胃液に試験飼料を投入して飼料の消化産物である揮発性脂肪酸やエタノールの産生量を測定したものである。
比較した試料は、この発明の製法によって製造した米および大麦と、従来の利用形態である粉砕米および圧ぺん大麦とによるものであり、夫々を上記した測定で得られた数値によって比較するようにしたものである。
Figure 0005391506
上記表2に表した数値からは、次のような事実が判明する。即ち、
[飼料投入1時間後]
粉砕米は揮発性脂肪酸及びエタノールの産生が認められないが、この発明による製法米では、揮発性脂肪酸の産生量が0.57mmol/dl、エタノールの産生量が0.30mmol/dlであった。
圧ぺん大麦とこの発明の製法大麦とでは、揮発性脂肪酸の産生量は同程度であったものの、この製法大麦によるエタノールの産生量は、約5倍となっている。
[飼料投入8時間後]
この発明の製法米の場合、揮発性脂肪酸量は、従来からの粉砕米と同程度であるものの、エタノール産生量は、従来粉砕米の約2倍となった。
また、この発明の製法大麦の場合、従来からの圧ぺん大麦と比べ、揮発性脂肪酸量は約3倍、エタノール産生量は約2倍であった。
なお、粒度の小さい粉砕米は、この発明の製法米に比べて第一胃での滞留時間が短いことから、実際の牛の第一胃における揮発性脂肪酸およびエタノールの産生量は、上記の試験結果よりも劣ることが十分予想される。
以上のことから、この発明の製法米および同大麦は、第一胃での消化速度が早いという事実を裏付けており、この消化速度の速いこの発明の製法による飼料を給餌することにより、飼料の消化率の向上を図ることができ、その結果、これに伴う牛肉や牛乳の生産効率の向上効果にも繋がるものと考えられる。
また、この発明の製法による飼料を、同試験場内で肥育牛および搾乳牛に試験的に給餌している生産現場では、その糞中の未消化物が減少し、未消化物由来の臭気が減少したなどという効果が得られている。
(結 び)
叙述の如く、この発明の穀物発酵飼料の製造方法、および、それによる穀物発酵飼料は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、製造が容易であって、従前からの穀物飼料の製造技術に比較して大幅に嗜好性、消化効率および保管性に秀れ、しかも美味しい肉の生産に重要な脂肪の不飽和度の向上に格段の効果を奏するものであり、その製造工程を試行錯誤の上、大幅に合理化したものであるから生産効率が良く、その栄養価に比して遥かに低廉にて提供可能で経済的なものとすることができ、生産者間の実施技術のバラツキを無くし、ブランド牛やブランド豚などの各種銘柄肉の品質を安全且つ安定的に向上させたいと希望する畜産業界は固よりのこと、食肉加工業界および食肉販売業界などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
図面は、この発明の穀物発酵飼料の製造方法、および、それによる穀物発酵飼料の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
穀物発酵飼料製造工程を示す工程概念図である。 一部に変更を加えた穀物発酵飼料製造工程を示す工程概念図である。 穀物発酵飼料製造方法を示すフローチャートである。 従来の穀物飼料製造工程を示す工程概念図である。
A 混合原料
B 充填製品
C 熟成製品
D 乾燥機
E 加熱圧ぺん膨潤化穀物原料
F 穀物発酵飼料
G 穀物原料
M 攪拌機
P 加熱圧ぺん穀物原料
R ローラー
S スチーム機
T 糖質溶液
1 加熱圧ぺん穀物原料Pを準備
2 スチーム機Sに加熱圧ぺん穀物原料Pを投入
3 蒸気加熱
4 加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eを得る
5 加熱圧ぺん膨潤化穀物原料Eを攪拌機Mに投入
6 糖質溶液Tを攪拌機Mに投入
7 均質に攪拌
8 混合原料Aを得る
9 軟質合成樹脂製重包装袋に充填
10 充填製品Bを得る
11 加圧排気
12 屋内保管
13 通気用ピンホールを密閉
14 熟成製品Cを得る
15 屋内保管
16 穀物発酵飼料Fの完成

Claims (6)

  1. 穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、所定水分量、所定温度の蒸気中で所定時間加熱して糊化度を高め、一定水分量の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とした上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料と糖質溶液とを所定割合で均質に攪拌して混合原料としてから、適所に微細排気口を確保した防水容器に充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた後、該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の穀物発酵飼料を得るようにしてなるものとしたことを特徴とする穀物発酵飼料の製造方法。
  2. 穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、所定水分量、所定温度の蒸気中で所定時間加熱して糊化度を高め、一定水分量の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とした上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料と糖質溶液とを所定割合で均質に攪拌して混合原料としてから、適所に微細排気口を確保した防水包装容器に一定量毎充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた充填製品とした後、該微細排気口を密閉して熟成製品として所定期間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量の穀物発酵飼料製品を得るようにしてなるものとしたことを特徴とする穀物発酵飼料の製造方法。
  3. 穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、水分量7ないし12%、温度120ないし180℃の蒸気中で30ないし40分間加熱して糊化度を高め、水分量23ないし27%の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とした上、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料80%、糖質溶液20%の割合で15分間に亘って攪拌し、水分量35%の混合原料としてから、適所に微細排気口を確保した防水軟質包装容器に一定量毎充填し、該微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう加圧状態を維持する如く積み重ねたまま7ないし10日間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた充填製品とした後、該微細排気口を密閉して熟成製品として7ないし10日間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、水分量35%の穀物発酵飼料製品を得るようにしてなるものとしたことを特徴とする穀物発酵飼料の製造方法。
  4. 糖質溶液が、ぶどう糖、グラニュー糖、砂糖、クエン酸の少なくとも何れか1つを水に溶解してなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の穀物発酵飼料の製造方法。
  5. 防水容器、防水包装容器、防水軟質包装容器の何れかが、15ないし20kgの穀物発酵飼料を充填可能な寸法、形状とし、充填口を熱熔着で密閉可能で、該充填口の反対側に微細排気口である通気用ピンホールを形成した軟質合成樹脂製重包装袋としてなる、請求項1ないし4何れか一項記載の穀物発酵飼料の製造方法。
  6. 請求項1ないし5何れか一項記載の穀物発酵飼料の製造方法にて、穀物原料に加熱および圧ぺん加工して得た加熱圧ぺん穀物原料を、所定水分量、所定温度の蒸気中で所定時間加熱して糊化度を高め、一定水分量の加熱圧ぺん膨潤化穀物原料とし、同加熱圧ぺん膨潤化穀物原料と糖質溶液とを所定割合で均質に攪拌して混合原料となし、適所に微細排気口を確保した防水容器に該混合原料を充填し、同微細排気口を除く投入口を密閉して該微細排気口のみを通じて排気するよう容器内圧を高めたまま所定期間屋内保管し、嫌気条件下で乳酸菌の初期増殖を促進させた上、該微細排気口を密閉して所定期間屋内保管し、乳酸発酵を促進して熟成させ、一定水分量を含有するようにしてなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載の穀物発酵飼料の製造方法による穀物発酵飼料。
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