JP5386125B2 - 炭素繊維の製造装置、および炭素繊維の製造方法 - Google Patents
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従来、炭素繊維は、ポリアクリロニトリルの紡糸、耐炎化、炭素化処理などによって製造されてきたが、近年、化学気相成長法(CVD)による炭素繊維の製造方法が、炭素繊維を安価に、かつ大量に生産することができる方法として開発された。
このCVD法による炭素繊維の製造には、流動層式製造装置が用いられる。すなわち、底部に金属製の多孔質分散板を設けた反応槽内に前記触媒を充填し、炭素含有ガスと流動用不活性ガスを供給することにより、該触媒と炭素含有ガスとを流動状態で接触させ、炭素含有ガスを熱分解して炭素繊維を生成するものである。
従来、流動状態を保ちながら炭素繊維を効率よく生成するために、様々な提案がなされてきた。しかしながら、前記分散板は短時間で目詰まりや劣化を起こすために、頻繁に反応槽を停止して、分散板の清掃や交換を行う必要があり、効率的ではなかった。特に、このような分散板の目詰まりや劣化は、炭素繊維の生成反応の触媒となる金属製の分散板において顕著であるため、金属製に代わる耐久性のある分散板材質の検討が行われている。
たとえば、石英焼結板を使用した分散板を有する反応器に触媒を充填し、反応器底部より炭素含有ガスを供給して、触媒を流動層化し、固体触媒と炭素含有ガスとを反応温度以上に加熱してカーボンナノチューブを製造する方法が提案されている(特許文献1)。
加えて、産業的に利用するためにスケールアップする場合、石英焼結板は大型化が困難なため、どうしても金属材料を使用せざるを得ない。分散板に金属材料を用いると、上記の通り、分散板の目詰まりが顕著となるため、頻繁にメンテナンスを行うことが必要となる。
しかし、この装置においては、流動層を維持するために、ガス流が多大となり、大型化には向かない。また、特許文献2記載の装置では、反応器に炭素含有ガスを供給する前に熱交換器で該ガスを予熱することも記載されているが、その結果、装置が長大化して、コンパクトではなくなってしまう。
1.粒状触媒と炭素含有ガスが反応する流動部を有する内筒と、該内筒を囲繞する外筒からなる二重構造の炭素繊維の製造装置であって、該外筒内に該炭素含有ガスを供給するための炭素含有ガス供給管と、該外筒に設けられた該炭素含有ガスを予熱するための加熱器と、該内筒底部に設けられた分散板と、該内筒から反応ガスを排出するための反応ガス排出管と、を具備することを特徴とする炭素繊維の製造装置。
2.外筒の内径に対する内筒の外径の比が0.5〜0.98である上記1に記載の炭素繊維の製造装置。
3.外筒の長さに対する内筒の長さの比が0.4〜0.7である上記1または2に記載の炭素繊維の製造装置。
4.粒状触媒が金属触媒である上記1〜3のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
5.炭素含有ガス供給管が外筒下部に設けられた上記1〜4のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
6.炭素含有ガス供給管が外筒頂部に設けられた上記1〜5のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
7.内筒頂部の蓋を着脱可能にした上記1〜6のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
8.上記1〜7のいずれかに記載の製造装置を用いて、炭素含有ガスを外筒に供給して予熱した後、分散板を通して、粒状触媒と炭素含有ガスが反応する流動部を有する内筒に供給して炭素繊維を生成させ、次いで、反応ガスを該内筒から系外に排出することを特徴とする炭素繊維の製造方法。
9.炭素含有ガスの予熱温度が炭素含有ガスの分解温度未満であり、流動部の温度が、炭素含有ガスの分解温度以上である上記8に記載の炭素繊維の製造方法。
10.炭素含有ガスの予熱温度と、流動部の温度を、炭素含有ガスの製造装置への供給速度で制御する上記9に記載の炭素繊維の製造方法。
11.炭素含有ガスがエチレンであり、予熱温度が600〜630℃である上記8〜10のいずれかに記載の炭素繊維の製造方法。
12.エチレンの外筒への供給速度が、予熱温度下で0.03〜5m/sである上記11記載の炭素繊維の製造方法。
図1を用いて、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の炭素繊維の製造装置の一例を示している。
図1において、1は内筒、2は内筒1を囲繞する外筒、3は内筒1底部に設置された分散板、4は外筒2の外周部に設けられた加熱器、5、5’は炭素含有ガス供給管、6は反応ガス排出管(場合によっては不活性ガス供給管を兼ねる)、7は粒状触媒供給管、8は粉体抜出し管、9は不活性ガス供給管、10は断熱材、そして11は着脱可能とされた内筒1の蓋である。炭素含有ガス供給管5、5’は別途不活性ガス供給手段を設け、不活性ガス供給管9として併用してもよい。
この比を前記範囲内とすることにより、本発明の製造装置を用いて炭素繊維を製造した場合、容積効率が高く、また、内筒と外筒が熱膨張した場合でも、両者が接触する可能性が低くなる。
前記の外筒2の長さl2に対する内筒1の長さl1の比は0.3〜0.7程度とするのが好ましい(なお、図1の製造装置の場合、外筒2の長さは、下部円錐終端部までとする)。
この比を前記範囲内とすることにより、外筒2での予熱部が確保されて、予熱効果を十分に発揮することができる。
なお、内筒1と外筒2は、頂部に設けられたフランジなどにより、自由に分離可能とされている。
なお、加熱器4の長さ方向の設置距離l3は、予熱部となる外筒2内の容積や、内筒1と外筒2の間隙部の容積、炭素含有ガスの種類、および該ガスの供給速度などによって変化するので、予め、実験を行って決定しておくことが好ましい。
また、図1では、内筒1のほぼ中央部を、反応物である炭素繊維と粒状触媒を含む粉体を取出すために、鉛直方向に粉体抜出し管8が設けられている。この粉体抜出し管8は、上下動可能とされ、把持手段(図示せず)により、該抜出し管8の入口の位置決めを行うことにより、反応物の抜出し量を任意に決めることができる。たとえば、反応物全量を抜出してもよいし、次回の運転における流動部を生成しやすくするために、反応物の10〜40質量%程度は内筒1内に残し、残部を取出せるような位置に粉体抜出し管8の入口を設定してもよい。このような粉体抜出し管8を設け、かつ、製造装置底部の不活性ガス供給管9から不活性ガスを内筒1内に供給することにより、反応物を取出すことができる。
なお、Niは形状の異なる炭素繊維を生成させるために、使用を避けた方が好ましいが、どうしてもNi系材料を使用せざるを得ない場合には、炭素含有ガスと接する面を研磨しておくことが好ましい。研磨することにより、表面粗さが低減し、Niからの炭素繊維の生成を低減することができるためである。
前記のとおり、炭素繊維の製造装置として二重構造を採用したことにより、外筒で気密性、および耐熱強度を確保できるため、内筒の材質、構造などのバリエーションが増える。
加熱器4は、外筒2の外周部や内周部に設けられ、電気炉、電熱コイル、赤外ヒーターなど、従来の加熱手段を採用することができる。
分散板3としては、ステンレス鋼などの金属製のものが使用できるが、その他、石英製のものももちろん使用可能である。
断熱材10も特に限定されず、通常使用されるものを使用することができる。
これらの触媒は、その前駆体粒子や、金属、合金粒子として使用することも可能であるが、担体に担持するのが好ましい。触媒担体としては、公知のあらゆる化合物が使用可能であるが、反応条件下で安定な無機物が好ましい。このような好ましい無機担体としては、アルミナ、シリカ、アルミナシリケート、ゼオライト、珪藻土、チタニア、シリカチタニア、マグネシア、スピネルなどが挙げられる。
担体の触媒金属の担持量は、通常0.1〜40質量%程度とする。担持方法も特に制限がなく、従来の含浸法やイオン交換法などを採用することができる。
触媒粒子または担持触媒粒子は反応条件下で、流動状態とするため、その粒子径は1〜1000μmが好ましく、10〜500μmがより好ましい。触媒粒子および担持触媒粒子の粒子径は、触媒調整条件や触媒調整に使用する触媒前駆体化合物や触媒担体を適切に調整することで、好ましい範囲に調整することも可能であるが、触媒調製後に、粉砕、解砕、分級処理をすることで、所望の粒度範囲に調整するのが特に好ましい。
このような粒状触媒の炭素含有ガスに対する仕込み量は、通常300〜2000NL/(min・kg)程度とする。仕込み量が300NL/(min・kg)未満となると、反応に長時間を要することから生産性が悪化する。2000NL/(min・kg)を超えると、炭素繊維生成反応が早期に終了するものの、反応に寄与しない炭素含有ガスの比率が多くなり経済的ではない。
流動部の流動性改善と、粒状触媒の局所的発熱防止のために、前記触媒に加えて流動助材を添加することができる。そのような流動助材として、マグネシアやアルミナ、チタニア、および製造された炭素繊維などが挙げられる。
また、図1では、内筒1の形状を、下方のみ、内筒1の断面積が下方に向かって減少するようなテーパ状としたが、それに限らず、内筒1の断面積が下方に向かって連続的、若しくは断続的に減少するような形状としてもよいし、さらに、内筒1上部だけを、下部に比べて断面積を大きくしたような漏斗状にしてもよい。要するに、内筒1内部に流動部が生成し、かつその底部に分散板を取り付けることができれば、任意の形状を採用することができる。
粒状触媒の供給方法も、反応に先立ち、あらかじめ内筒1に充填しておいてもよいし、炭素含有ガスの供給と同時に、粒状触媒の供給を開始してもよい。
図1記載の製造装置を用いて、炭素繊維を製造する方法を具体的に説明する。先ず、不活性ガスなどを不活性ガス供給管9から供給しながら、前記製造装置を予熱温度に達するまで加熱器4で加熱し、その後、炭素含有ガス供給管5から炭素含有ガスを外筒2内に供給して、加熱器4が外周部を取り巻いた外筒2下部に生成される予熱部で予熱する。予熱温度は、炭素含有ガスが前記粒状触媒と接触して分解反応を起こし、炭素繊維が生成する温度未満とする。次いで、予熱された炭素含有ガスを、分散板3を通して内筒1内に供給する。内筒1内では、前記炭素含有ガスが、触媒供給管7から投入された触媒を流動化して流動部を生成し、かつ、粒状触媒と炭素の接触による発熱を伴う熱分解反応によって炭素繊維が生成する温度以上に加熱される。その結果、炭素含有ガスから炭素繊維が粒状触媒上に生成する。反応を終えた反応ガスは、反応ガス排出管6から系外に排出する。
所定時間経過後、粉体抜出し管8を開け、反応ガス排出管6を閉じて、生成した炭素繊維を粉体抜出し管8から排出し、バグフィルター、サイクロン、遠心分離機、またはセラミックフィルターなどにより、ガスと粉体とを分離、回収する。または炭素含有ガスに替えて、不活性ガス供給管9から、前記分解反応に影響を与えない窒素ガスなどの不活性ガスを供給して、生成した炭素繊維を粉体抜出し管8から排出しても良い。
分散板の目詰まりは、分散板の圧損を測定するか、または、一旦反応物を全量抜き出して、直接肉眼で観察することにより把握することができる。
メンテナンスは、図1に示した製造装置の場合、内筒1頂部の着脱可能とされた蓋11を開け、内筒1のみを取り出して分散板の清掃や取替を行う。メンテナンス終了後は元通りに内筒1を収納し、蓋を取り付け、再度運転を開始する。
このように、製造装置全体を分解・解体する必要がないので、極めてメンテナンス性に優れる。
この場合、炭素含有ガスの外筒2内への供給速度を調整することも重要であり、エチレンガスの場合、前記の予熱温度と流動部の温度を実現するためには、外筒2への炭素含有ガスの予熱温度下での供給速度を0.03〜5m/s程度とすることが望ましい。また、内筒1内のガスの線速度は、使用する粒状触媒とその担体などにもよるが、通常、0.05m/s以上、好ましくは0.10m/s以上とすることにより、容易に流動部が形成される。
これらの条件は、使用する炭素含有ガスが決まれば、実験により求めることができる。
また、本発明の製造方法においては、取出しは粉体抜出し管8を通して行う方法に限定されず、たとえば製造装置の内筒1の頂部に設けられた着脱可能とされた蓋11を開け、手動で反応物を取り出してもよい。なお、このような反応物の取出しは、バッチ運転毎に行ってもよい。さらに、反応物を反応中に連続的に回収することも可能である。この場合には、炭素含有ガスと粒状触媒を一定の供給速度で、連続的に製造装置に供給するとともに、反応ガス排出管6と粉体抜出し管8の開度を調節し、炭素繊維とを連続的に回収する。
ただし、バッチ式の方が滞留時間(反応時間)を一定にすることができて、炭素繊維の品質を一定に保つことができるので、好ましい。
なお、この場合には、未反応炭素含有ガスが同伴して系外に排出される可能性があるので、反応ガス回収後に未反応ガスと炭素繊維を、バグフィルターや遠心分離機などの気固分離手段を用いて分離し、未反応原料ガスを再度原料ガスとして製造装置に供給しても良い。
また、炭素含有ガスの分解は、内筒1に供給された後、流動部で起こるので、分散板3周辺は、炭素含有ガスの分解温度未満に維持される。そのため、金属性の分散板3を使用しても、分散板3面での目詰まりは起こりにくく、その分、清掃などのメンテナンスを行う頻度が低減され、炭素繊維の製造時間を長く設定することができる。しかも、分散板3が目詰まりを生じた場合でも、内筒1のみを抜出して清掃や取替などのメンテナンスを行うことができ、従来の製造装置全体を分解することに比較すると、はるかにメンテナンス性が向上する。
加えて、反応器下部または内筒・外筒の間隙部から炭素含有ガスを供給して予熱するようにしたことにより、装置のコンパクト化が図れるなど、多くの優れた点を有する。
得られた炭素繊維は高品質であり、航空宇宙産業やスポーツ・レジャー産業用の素材として利用することができる。
(担持触媒の調製)
硝酸鉄(III)九水和物(和光純薬社製)1.8質量部をメタノール1.5質量部に溶解した。次いで、メタバナジン酸アンモニウム(関東化学社製)0.05質量部、七モリブデン酸アンモニウム(和光純薬工業社製)0.075質量部を溶解し触媒調製液を得た。市販のガンマアルミナ(住友化学社製AKP−G015)1質量部に触媒調製液を滴下混練し、ペースト状の混合物を得た。ペースト状の混合物は100℃の真空乾燥機で4時間乾燥させた後、乳鉢で粉砕後45μm〜250μmに分級し触媒を調製した。
図1に示した製造装置を用い、下記のようにして気相法炭素繊維を製造した。
まず、製造装置として、上部外径が192mm、上部内径が190mm、および底部内径が128mm、底部外径が130mmで、底部に開孔径1.0mmφ、開孔率0.5%、厚み1mmのSUS430分散板を固定したステンレス製内筒(長さ1440mm)と、上部内径が200mmで、底部がテーパ状になったSUS304ステンレス製外筒(長さ2880mm)との二重構造の製造装置を用いた(外筒の内径に対する内筒の外径の比は0.96、外筒の長さに対する内筒の長さの比は0.5)。加熱器4は長さ1780mmとし、加熱器4外周部を,アルミ箔を貼付した断熱材10で覆った。
先ず、加熱器4で内筒1の内部(分散板上250mmのところ)の温度を600〜620℃に加熱し、その後、内筒1に窒素ガスを同伴させて、前記粒状触媒50gと、予め生成した炭素繊維250gを分散板上に仕込み、次いで、外筒2の原料ガス供給管5からエチレン30NL/min及び水素30NL/minの混合ガスを供給し、粒状触媒固体触媒粒子とエチレンを接触させることで炭素繊維を生成した。
外筒2内の予熱部の温度は620℃で、炭素含有ガスの供給後15分における内筒1内の流動部における温度は650〜670℃であった。また、620℃での予熱部の線速度は0.104m/s、内筒1下部の線速度は0.265m/s、および内筒1上部の線速度は0.115m/sであった。反応時間は60分とした。反応時間終了後、不活性ガス供給管9から窒素ガスを供給し、粉体抜出し管8を開け、反応ガス排出管6を閉じてガス流路を切り替えた後、内筒1に存在する炭素繊維が全量排出されるような位置に入口を固定した粉体抜出し管8から、前記触媒と炭素繊維をバグフィルターに回収した。バグフィルターから排出された反応ガスは焼却処理した。
バッチ処理所要時間は、粒状触媒投入5分、反応時間60分、および抜き出し30分、合計95分であった。回収された炭素繊維は1650gであった。
この操作を50バッチ繰返したところ、分散板上下の圧力差が徐々に上昇するとともに、炭素繊維の回収量が低下した。そこで温度を下げ、蓋11を開けて、ステンレス製分散板3の状態を観察したところ、全面積の半分程度の目詰まりが観察されたので、内筒1を取り出し、分散板3を交換した。分散板交換の所要時間は2時間であった。
2 外筒
3 分散板
4 加熱器
5、5’ 炭素含有ガス供給管
6 反応ガス排出管(不活性ガス供給管)
7 触媒供給管
8 粉体抜出し管
9 不活性ガス供給管
10 断熱材
11 蓋
Claims (12)
- 粒状触媒と炭素含有ガスが反応する流動部を有する内筒と、該炭素含有ガスを予熱する予熱部を有しており該内筒を囲繞する外筒とからなる二重構造の炭素繊維の製造装置であって、該外筒内に該炭素含有ガスを供給するための炭素含有ガス供給管と、該外筒に設けられた該炭素含有ガスを予熱するための加熱器と、該内筒底部に設けられた分散板と、該内筒から反応ガスを排出するための反応ガス排出管と、を具備し、
該加熱器が、該予熱部を該炭素含有ガスと該粒状触媒とが接触して分解反応を起こして炭素繊維が生成される分解温度未満に加熱し、
該流動部の温度が該分解温度以上である炭素繊維の製造装置。 - 外筒の内径に対する内筒の外径の比が0.5〜0.98である請求項1に記載の炭素繊維の製造装置。
- 外筒の長さに対する内筒の長さの比が0.4〜0.7である請求項1または2に記載の炭素繊維の製造装置。
- 粒状触媒が金属触媒である請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
- 炭素含有ガス供給管が外筒下部に設けられた請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
- 炭素含有ガス供給管が外筒頂部に設けられた請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
- 内筒頂部の蓋を着脱可能にした請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維の製造装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の製造装置を用いて、炭素含有ガスを外筒に供給して予熱した後、分散板を通して、粒状触媒と炭素含有ガスが反応する流動部を有する内筒に供給して炭素繊維を生成させ、次いで、反応ガスを該内筒から系外に排出することを特徴とする炭素繊維の製造方法。
- 炭素含有ガスの予熱温度が炭素含有ガスの分解温度未満であり、流動部の温度が、炭素含有ガスの分解温度以上である請求項8に記載の炭素繊維の製造方法。
- 炭素含有ガスの予熱温度と、流動部の温度を、炭素含有ガスの製造装置への供給速度で制御する請求項9に記載の炭素繊維の製造方法。
- 炭素含有ガスがエチレンであり、予熱温度が600〜630℃である請求項8〜10のいずれかに記載の炭素繊維の製造方法。
- エチレンの外筒への供給速度が、予熱温度下で0.03〜5m/sである請求項11記載の炭素繊維の製造方法。
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