JP2007153694A - カーボンナノチューブの製造方法および製造装置 - Google Patents

カーボンナノチューブの製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は容易にカーボンナノチューブを大量生産し得る方法および装置を提供することを課題とする。
【解決手段】炭素含有ガスと固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応条件下で接触させカーボンナノチューブを製造する際に、下記1、2いずれかの方法で、固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応場に供給し、500〜1000℃の温度範囲でカーボンナノチューブを合成することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
1.触媒成分を担持した担体を、カーボンナノチューブ形成反応機外で予め不活性ガス雰囲気下 500〜1000℃で焼成後、不活性ガス雰囲気下で保存した固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応機に供給する。
2.触媒成分を担持した担体を不活性ガス雰囲気下、カーボンナノチューブ形成反応機内に設けた触媒焼成室で焼成して固体触媒を製造した後、直接カーボンナノチューブ形成反応場に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブの製造方法および製造装置に関する。更に詳しくは触媒を利用した化学蒸着法により効率良くカーボンナノチューブを製造する方法および装置に関するものである。
カーボンナノチューブを製造する方法として、アーク放電法及び化学蒸着法(CVD)による方法が知られている。CVDによる方法はカーボンナノチューブの有効な大量生産法として知られ、通常500℃から1000℃の高温下で鉄、ニッケルなどの金属微粒子と原料である炭素含有ガスを接触させて合成する。
CVDによる方法では、カーボンナノチューブの成長の起点となる金属触媒の粒子径を制御することで有益な径のカーボンナノチューブを選択的に合成できることが知られており、その制御方法として担体の構造を利用して均一に触媒粒子を担持させる方法(触媒CVD法)がある。
触媒CVD法の担体としてはシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、珪酸塩、珪藻土、アルミノシリケート、ゼオライトなどが用いられる。
ゼオライトは結晶性シリケート、結晶性アルミノシリケート、結晶性メタノシリケート、結晶性アルミノフォスフェートなど、結晶性無機多孔性物質である。
これらの担体を用いた固体触媒はカーボンナノチューブ合成の際、粉末のまま使用される。従来の技術として流動層反応器によるカーボンナノチューブの連続合成が記載されている。
特許文献1では、還元ガス雰囲気下のもと、担体上の触媒成分をメタル化すると共に微細化する第1の流動層反応器と、微細化した後、炭素原料ガスと接触させてカーボンナノチューブを合成する第2の流動層反応器、合成後、流動剤を分解する第3の流動層反応器からなるそれぞれを連結した合成装置が提案されている。
特許文献2では触媒成分蒸着のための蒸着反応炉と連結した連続装置が提案されている。
特開2003−342840号公報 特表2004−532180号公報
上記特許文献1、2に開示されているいずれの装置も、カーボンナノチューブ合成器単独でなく、触媒の前処理など他の反応器と連動している。この様な装置では、反応器間で固体触媒を連続または間欠的に移動させる必要があり、また、配管内の粉体詰まりや、スケーリングなどの不具合が生じても、取り扱い温度が数百度であることから、簡単に修正することが困難な問題がある。修正するためには取り扱い可能な温度にまで装置を降温する必要があり、トラブル時の操作が煩雑になる。
また、これらの反応器は加熱器を具備し、連結管は充分保温しておく必要があり、常温装置に比較して装置規模、付帯設備も大がかりになる。
仮に、一つの反応器でカーボンナノチューブが合成できれば、装置規模が小さく、かつ、簡単な操作で製造されることが期待できる。触媒CVD法において、意外なことに反応器のみで構成されるカーボンナノチューブの連続合成装置はこれまで提案されていない。
本発明者は一つの反応器で、連続的にカーボンナノチューブを合成するに必要な技術を検討し本発明に至った。すなわち、本発明は容易にカーボンナノチューブを大量生産し得る方法および装置を提供することを課題とする。
本発明者は課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、
(1)不活性ガス雰囲気下で触媒成分を担持した固体触媒を焼成した触媒を、触媒を酸素に接触させることなく保存し、これを連続合成装置に供給することで容易に連続運転ができること、
(2)または、連続合成機内に、触媒成分を担持した固体触媒を不活性ガス雰囲気下で焼成できる触媒焼成室を設け、この触媒焼成室を経由し活性金属の触媒粒子を反応場に供給することで連続的に高品質のカーボンナノチューブが合成できることを見いだし本発明に至った。
すなわち本発明は、炭素含有ガスと固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応条件下で接触させカーボンナノチューブを製造する際に、下記1、2いずれかの方法で、固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応場に供給し、500〜1000℃の温度範囲でカーボンナノチューブを合成することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法である。
1.触媒成分を担持した担体を、カーボンナノチューブ形成反応機外で予め不活性ガス雰囲気下 500〜1000℃で焼成後、不活性ガス雰囲気下で保存した固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応機に供給する。
2.触媒成分を担持した担体を不活性ガス雰囲気下、カーボンナノチューブ形成反応機内に設けた触媒焼成室で焼成して固体触媒を製造した後、直接カーボンナノチューブ形成反応場に供給する。
不活性ガスは固体金属触媒を酸化せず、また、合成温度下で分解しない安定なガスであれば良く、また、カーボンナノチューブの合成に影響を与えない、つまり炭素含有ガスと反応しない物質であれば特に制限することはない。
本発明によれば、有益な直径を有するカーボンナノチューブの合成反応を連続的に行うことができる。
以下本発明について詳述する。カーボンナノチューブはグラファイトの一枚面を巻いて筒状にした形状を有し、1層に巻いたものを単層カーボンナノチューブ、多層に巻いたものを多層カーボンナノチューブと定義され、本発明により得られるカーボンナノチューブは、外直径が100nm以下、好ましくは80nm以下、より好ましくは50nm以下である。
本発明による固体触媒は、固体担体の表面にカーボンナノチューブの触媒である金属粒子を担持したものであればどのようなものでも良い。固体担体としてはシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、珪酸塩、珪藻土、アルミノシリケート、ゼオライト、活性炭、グラファイトなどが挙げられる。中でも金属が均一に担持できる点でゼオライト、酸化マグネシウムが好ましい。使用されるゼオライトは結晶性シリケート、結晶性アルミノシリケート、結晶性メタノシリケート、結晶性アルミノフォスフェート、あるいは結晶性メタアルミノフォスフェートなど特に制限されない。また、酸化マグネシウムはより多くの金属が担持できる点から、カサ密度が小さいものが好ましく、具体的には0.16g/cm以下であるものが好ましい。
固体担体に担持する金属の種類は、特に限定されないが、3〜12族の金属、特に好ましくは、5〜11族の金属が用いられる。中でも、V,Mo,Fe,Co,Ni,Pd,Pt,Rh、W、Cu等が特に好ましく、さらに好ましくは、Fe,Co,Niが用いられる。
金属は1種類だけを担持させても、2種類以上を担持させてもよいが、好ましくは、2種類以上を担持させるようにした方がよい。2種類の金属を担持させる場合は、Co,Ni,Pd,Pt,Rhと他の金属の組み合わせが特に好ましい。CoとFe,Ni,V,Mo,Pdの1種以上とを組み合わせる場合が最も好ましい。
固体担体に対する触媒成分の担持方法は特に限定されない。例えば担持したい金属の塩(触媒成分)を溶解させた非水溶液中(例えばエタノール溶液)又は水溶液中に固体担体を含浸し、充分に分散混合した後乾燥させ、担体上に触媒成分を担持する(含浸法)方法を用いることができる。 その他の方法として平衡吸着法、イオン交換法などが用いられる。
本発明においては、炭素含有ガスと固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応条件下で接触させカーボンナノチューブを製造するが、この固体触媒は、下記1、2いずれかの方法で、固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応系に供給する。これにより、簡素な製造装置を用いて、固体触媒の活性の低下を起こすことなく、カーボンナノチューブを大量に製造することができる。
1.触媒成分を担持した担体(「焼成前の固体触媒」と称する場合もある)を、カーボンナノチューブ形成反応機外で予め不活性ガス雰囲気下500〜1000℃で焼成後、不活性ガス雰囲気下で保存した固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応機に供給する。
2.触媒成分を担持した担体を不活性ガス雰囲気下、カーボンナノチューブ形成反応機内に設けた触媒焼成室で焼成して固体触媒を製造した後、直接カーボンナノチューブ形成反応系に供給する。
上記1.の方法について以下詳述する。すなわち、上記1.の方法は、焼成後の固体触媒を不活性ガス雰囲気下で保存することにより、触媒の活性が維持されたままカーボンナノチューブ形成反応機に供給する方法である。 焼成後の固体触媒は室温まで降温することが好ましい。降温により容器、サイロなどへの貯蔵、および、輸送が容易となり、更に、従来の装置の様にカーボンナノチューブ合成装置の処理速度と連動させることなく、別の段取りとして、予め多量の焼成触媒を製造して置くことが可能になる。
つまり、本発明においては、カーボンナノチューブ合成と連動させることなく、別段取りで焼成触媒を製造し、焼成触媒の活性を維持したまま在庫管理することができ、また、カーボンナノチューブ形成反応機単独でカーボンナノチューブが製造できることから、簡素な製造装置、単純な操作でカーボンナノチューブが合成できる。
次に、上記2.の方法について以下詳述する。すなわち、上記2.のとおり、カーボンナノチューブ形成反応機内に触媒焼成室を設け、カーボンナノチューブ形成反応機内に供給し、不活性ガス雰囲気下で焼成して固体触媒を製造した後、直接カーボンナノチューブ形成反応場に供給するものである。1の方法では、焼成触媒は不活性ガス下で管理する必要があり、1品種のカーボンナノチューブを大量合成するに適しているが、試験的製造・多種のカーボンナノチューブ合成など、数種類の固体触媒を使用する場合は操作が煩雑になる。つまり、コンタミ防止の為、品種毎に装置内、触媒サイロ、配管内を清掃しておく必要があり、その際、空気に接触させず触媒を回収し保管することは全体として非常に困難な作業になる。上記2の方法では、触媒成分を担持した固体触媒を取り扱うことになるから、操作は非常に簡単になる。
焼成前の固体触媒は、担体上にカーボンナノチューブ径に見合った活性金属の触媒微粒子が形成されていない。つまり、安定な金属塩の状態で担持されているのみなので、空気との接触は障害とならない。カーボンナノチューブ形成反応機内に触媒焼成室を設けて焼成した固体触媒を直接カーボンナノチューブ形成反応場に供給する分、装置が1の方法に比べ若干複雑になるが、本法でも一つの装置、単純な操作でカーボンナノチューブが合成できる。
本発明のカーボンナノチューブの製造方法においては、上記のようにして供給された固体触媒を用いて、カーボンナノチューブ形成反応を行う。
この際の基本的なカーボンナノチューブの形成反応として、公知の方法も含め、如何なる形成方法も採用し得る。基本的には、個体触媒を炭素含有ガスと500〜1000℃の温度範囲、好ましくは600〜900℃で接触させるが、本発明においては以下の方法を用いることが好ましい。
すなわち、炭素含有ガスと固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応条件下で接触させる際に、希釈材を用いて希釈した固体触媒を攪拌しながら反応させることが好ましい。このように希釈材を撹拌することで、固体触媒が移動床を形成して希釈材層中を移動するので、固体触媒の滞留時間を制御し得るのみならず、滞留時間に大きなバラツキを生じることなく、結果として有益な直径を有するカーボンナノチューブの合成反応を連続的に行うことができるのである。
このような方法で製造するための装置としては、例えば希釈材により希釈した固体触媒層を保持する保持材と撹拌翼をそなえ、原料となる炭素含有ガスの供給口、固体触媒の供給口、触媒およびカーボンナノチューブ排出口をそなえたカーボンナノチューブ製造装置が挙げられる。
希釈材はカーボンナノチューブ形成反応条件下で、炭素含有ガスと反応せず、カーボンナノチューブ形成反応条件下で溶融または分解しない固体が好ましく、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、珪酸塩、珪藻土、アルミノシリケート、ゼオライト、活性炭、グラファイト、ジルコニア、石英硝子、セラミックなどが挙げられるが、中でもアルミナ、ジルコニアが好ましく、ジルコニアが特に好ましい。
これら希釈材は0.05mmから5cmの直径もしくは代表径を有しているものが好ましく、その形状は攪拌混合できる形状であればどのようなものでも良く、球形、楕円形、などが使用できるが、合成後、固体触媒と分離する必要があること、原料である炭素含有ガス並びに固体触媒が希釈層を後述する通り、移動床内をピストンフローに近い状態で流れる必要性があることから、形状として球形が好ましい。
本発明において前記2の方法を採用する場合、
(a)カーボンナノチューブ形成反応場に原料となる炭素含有ガスを供給する供給口、
(b)触媒成分を担持した担体の供給手段とカーボンナノチューブ反応場に該担体を焼成して得られる固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応場に排出する排出口を備えた触媒焼成室、
(c)炭素含有ガスと固体触媒を接触、反応させてカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ反応場、
(d)触媒およびカーボンナノチューブ排出口
を備えたカーボンナノチューブ形成反応機からなるカーボンナノチューブ製造装置を用いることが好ましい。
次に、上記カーボンナノチューブ製造装置について図面を用いて説明する。図1に本発明の装置形態の一例であり、並流式の反応で固体触媒および原料ガスがダウンフローで供給される装置例であるが、これに限定されるものではない。
反応器100は、内部に触媒焼成室102とカーボンナノチューブが連続的に合成できる移動床である希釈材層を具備する。触媒焼成室102は密閉型触媒供給器112を介して、不活性ガスに同伴させた焼成前の固体触媒を受け入れる固体触媒供給ライン108と、焼成済みの固体触媒を反応器内に排出する固体触媒排出口101を備える。希釈材層103はジルコニアボール等の希釈材104とこの希釈材層を攪拌するための攪拌手段105、希釈材層を保持する保持材106で構成される。
その他、反応装置は炭素含有ガスを供給する炭素含有ガス供給ライン107と、合成済み固体触媒と排ガスと排出する排ガスおよび合成済み触媒排出ライン109、合成済みの固体触媒を回収する回収槽110を備え、反応器を所定の温度に加熱、保持できるヒーター111を具備する。
また、回収槽110は触媒回収の際取り外しが出来るように槽の前後にバルブA,Bを備え、フランジ(図示せず)を外すことで取り外しができる。
本発明において、前記1.の方法を採用する場合は、触媒焼成室102を設けず、不活性ガス雰囲気下で保存された焼成済み固体触媒を密閉型触媒供給機から反応器100内に不活性ガス雰囲気下で供給すればよい。
反応は並流式でも交流式でも使用でき、連続式もしくはバッチ式のいずれも使用できる。また、触媒および炭素含有ガスの流れはアップフローでも、ダウンフローでもいずれを用いても良い。 次に、反応方法について説明する。
まず、ヒーター111により反応器をカーボンナノチューブ合成温度に加熱保持した後、攪拌手段105により希釈材層の攪拌を開始する。
次いで、所定量の炭素含有ガスを炭素含有ガス供給ライン107から供給する一方、不活性ガスに同伴させた触媒成分を担持した担体(焼成前の固体触媒)を連続もしくは間欠的に固体触媒供給ライン108より触媒焼成室102に供給する。
触媒焼成室では不活性ガス雰囲気下、触媒成分が分解し、担体上に活性金属の粒子が形成され、触媒焼成室底部の固体触媒排出口101より焼成済みの固体触媒が反応器内に放出される。
放出された焼成済みの固体触媒は希釈材層103に落下し、希釈材の空隙に充填され、炭素含有ガスの流れと、攪拌による衝撃により希釈材層を降下する。この際、希釈材層内で、固体触媒と炭素含有ガスが再分散し、流れが複雑化するため触媒と炭素含有ガスとの気固接触が良好に保たれ、ムラのない反応が進行する。
固体触媒の降下速度は、希釈材の粒子径、形状、希釈材の攪拌、ガス空塔速度で調整される。希釈材層内の固体触媒の滞留時間は希釈材層の攪拌、希釈材層の層高さで調整される。この滞留時間は、用いる固体触媒や炭素含有ガスの種類、量および反応温度から決定されるカーボンナノチューブの合成反応の速度を考慮して、所望の反応に達するまでの所要時間を目安として設定される。固体触媒の降下速度の調整法は上記のとおり種々の要因を複合的に調整する必要があるため、一概にはいえないが、下記のように調整することができる。すなわち希釈材の粒子径が大きいほど降下速度は大きくなる傾向にあり、形状は、固体触媒がピストンフローを形成させるため、流動性が良い形状、すなわち球状またはそれに近い形状であることが好ましい。希釈材の攪拌速度は大きい方が降下速度は大きくなる傾向にある。また、ガス空塔速度も大きい方が降下速度は大きくなる傾向にある。さらに希釈材層の層高さを高くすれば滞留時間を長くすることができる。
希釈材の混合は流動床のような積極的な混合でなく、希釈材層をピストンフローに近い状態で固体触媒を移動させる混合であれば良く、希釈材層の攪拌方法として、バーブレータなどの振動手段により振動させて固体触媒を移動させても良いが、攪拌翼により混合するほうが好ましい。攪拌操作を与えることで、希釈材同士の衝突、摩擦により希釈材表面への固体触媒のスケーリングおよびスケーリングによる希釈材層の閉塞が抑制される。
なお、本発明において、ピストンフローに近い状態とは固体触媒および炭素含有ガスが流れ方向に一定の速度分布を持つ状態であり、反応器に固体触媒を連続投入開始してから任意時間後、反応器底部より連続的に合成済みの固体触媒の流出が始まり、また、固体触媒の供給を停止してから先の任意時間に相当する時間後、合成済み触媒の流出が急激に低下することから確認される。
また、固体触媒が希釈層を降下する速度以上で固体触媒を供給した場合、希釈層上部に固体触媒が堆積し、反応器上部の圧力が上昇することから把握でき、この場合、希釈層内の固体触媒の搬出力を上げるため、攪拌翼の回転数を上げて対応をとることもできる。 攪拌は希釈材層に対し上下方向の流れを形成するものでなく、希釈材層の垂直方向に対し水平方向の混合を行う形式の物が好ましい。攪拌翼形式としては、パドル翼、アンカー翼、ヘリカル翼、スクリュー翼、タービン翼、多段翼、平板翼が挙げられるが、図2−aで示すような攪拌軸1に垂直に取り付けられた複数の棒状の撹拌翼2を備えた多段翼(横型多段翼と称することがある)、図2−bで示すような平板翼3等の翼形状、あるいは攪拌軸に平行に複数の棒状の撹拌翼を備えた、いわゆる柵形状の多段翼(縦型多段翼と称することがある)を好ましく用いることができる。このなかでも多段翼を用いることが、特に縦型多段翼を用いることが、希釈材層を攪拌する際の流れ方向を水平方向またはそれに近くなるよう制御し得る点、後で記載する保持材の目詰まり抑制のための発明を加えることができる点で特に好ましい。上記縦型多段翼として代表的な態様を図2−c,d,eに示す。すなわち図2−c〜eの縦型多段翼は、攪拌軸1に平行(もしくはほぼ平行(±20°程度以内))に複数本の棒状の撹拌翼4が、攪拌軸1と垂直方向に取り付けられた一本または複数本の支持部材5を介して攪拌軸1に取り付けられている。
上記多段翼においてこの棒状の撹拌翼の断面形状は本発明で推奨する攪拌状態を維持できる限りにおいて特に制限はないが、円柱状、回転する周方向に対して流線形状をなしていることが好ましい。また棒状の撹拌翼は図2−c〜eのように直線状であってもよいし、波線状もしくは、折れ線状であってもよいが、希釈層全体を本発明で推奨する攪拌状態を維持するよう攪拌するためには、直線状とするのが好ましい。上記縦型多段翼における柵形状の形態は、攪拌翼の回転した場合、希釈材層の流れ方向が水平方向またはそれに近い状態を維持できる限り特に制限はない。さらに攪拌軸に対して垂直方向に棒状の撹拌翼を組み合わせた、いわゆる格子状であってもよく、このようなものも縦型撹拌翼の範疇に含まれるものとする。上記多段翼においては、隣り合う各棒状の撹拌翼間(攪拌軸の隣に位置する撹拌翼の場合は攪拌軸と撹拌翼間)の間隔(柵の目)が小さすぎると、希釈材がブロッキングして柵の目に引っかかって押し出されることによって上下方向の流れを形成しやすくなる。このような上下方向の流れの発生は希釈材層上面部に極端な凹凸ができるので容易に判断することができる。
好ましい柵の目の形態、すなわち各撹拌翼の間隔は、希釈材の粒子径の2倍から6倍の間が好ましく、更に好ましくは3倍から4倍である。
層底部まで降下した固体触媒は、カーボンナノチューブの合成反応が終了した状態であり、保持材106の開口部を通し連続的、もしくは間欠的に固体触媒が希釈層から脱落し回収される。保持材106は希釈剤が透過せず、固体触媒と反応排ガスが透過する構造、例えば、金網、多孔版の形状を有している。また、保持材は500℃から1000℃において、炭素含有ガスと反応せず、反応温度下で溶融または分解しない材質であれば良く、活性炭、グラファイト、ジルコニア、石英硝子、セラミックなどが挙げられる。
このような装置を用いてカーボンナノチューブの合成運転を行うと、固体触媒の性状により異なるが、長期運転を行うと、保持材が目詰まりしやすくなる傾向にある。
一旦保持材が目詰まりすると、希釈材層内の固体触媒並びに原料ガスが偏流してしまう。偏流し始めると、滞留時間のバラツキが生じ有益な径を持つ品質の良いカーボンナノチューブが合成されにくくなり、更に、目詰まりが進行すると保持材が閉塞して装置運転もできなくなる。これを防止するため、保持材を掃除する機構を設けることが好ましい。かかる保持材を掃除する機構(保持材掃除機構と称する場合もある)は、攪拌軸あるいは攪拌翼に取り付ける等の方法で設置することができる。そのような保持材を掃除するための治具としてスケーリングの掻き取り板、もしくはブラシなど保持材の網目や多孔面の反応終了後の固体触媒を掻き落とすあるいは振動によりふるい落とす等の機能を有する治具が挙げられ、これらは通常、攪拌軸または攪拌翼に取り付けて使用される。
具体的な形態として、図3−a,bに示すように攪拌翼の保持材に面した側に掻き取り板またはブラシ6、7を取り付ける方法があげられる。攪拌翼はカーボンナノチューブ合成運転中は常に起動しているので、連続的に保持材および反応器内面のスケールが掻き取られ安定した運転が実現できる。
また、固体触媒が非常にさらさらとした性状を有する場合、固体触媒を希釈材層に一定時間保持するために攪拌速度を上げられない場合がある。この場合は、保持材を掃除する機構が攪拌翼のみに取り付けられていると、固体触媒が保持材付近に滞留しやすくなるため、保持材掃除機構を攪拌翼に設けるのみでなく、さらに攪拌翼とは別に攪拌軸から支持具を介して、または直接に掻き取り板またはブラシを取り付けるような態様で保持材掃除機構を設けることも好ましい。そのような具体例としては例えば図4に示すような形態が挙げられる。すなわち図4における縦型多段翼の撹拌翼の支持部材8に掻き取り板またはブラシ9が設けられている他、攪拌軸1に取り付けられた支持具を介して掻き取り板またはブラシ9が設けられている。
さらに本発明においては、攪拌翼の内壁面側端部にもブラシや掻き取り板等の反応容器内壁面を掃除する機構を設けることができる。これにより、内壁付近に存在する固体触媒も内壁部に付着することなく、反応系外に抜き出すことができる。
これらブラシや掻き取り板はその先端が保持材に接するか、あるいはそれよりやや長めとして保持材に接する機会もしくは力を増すことにより、保持材部に存在する固体触媒を確実に掻き取ることができるように設置するのが好ましい。
ブラシおよび掻き取り板は、カーボンナノチューブ形成反応条件下で、炭素含有ガスと反応せず、カーボンナノチューブ形成反応条件下で溶融または分解せず、弾力が維持できる材質が好ましく、タングステン、SUSなどが挙げられる。
原料となる炭素含有ガスの供給速度は希釈材層が流動化しない速度以下、つまり希釈材の最小流動化速度以下で行う。更に詳しくは、希釈材の最小流度化速度よりも、よりガス流速の遅い固体触媒の移動速度、つまり滞留時間によって決められる。
次に、原料ガスに用いられる炭素含有ガスとしては、カーボンナノチューブ形成反応条件下で期待である炭化水素類、アルコールなどが使用でき、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、プロピレン、イソプロピレン、n−ブタン、ブタジエン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロパン、n−ペンタン、2−メチルブタン、1−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンタン、シクロペンタジエン、n−ヘキサン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,2,3−トルメチルブタン、n−オクタン、イソオクタン、シクロオクタン、1,1−ジメチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、1−オクテン、2−メチルペプタン、3−メチルペプタン、4−メチルペプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、イソプロピルシクロヘキサン、1−ノネン、プロピルシクロヘキサン、2,3−ジメチルヘプタン、n−デカン、ブチルシクロヘキサン、シクロデカン、1−デセン、ピネン、ピナン、リモネン、メタン、n−ウンデカン、1−ウンデセン、n−ドデカン、シクロドデセン、1−ドデセン、n−トリデカン、1−トリデセン、n−テトラデカン、1−テトラデセン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、エイコサン、ドコサン、テトラコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、ペプタコサン、オクタコサン、ノナコサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ビニルトルエン、メシチレン、プソイドクメン、スチレン、クメン、ビニルスチレン又はこれらの混合物が挙げることができる。
原料となる炭素含有ガスは、窒素、アルゴン、水素、ヘリウムなどの不活性ガスとの混合物を用いることができる。、このように炭素含有ガスと不活性ガスをすることは、炭素化合物の濃度をコントロールしたり、キャリアガスとしての効果があることから好ましい。
これらのガスが固体触媒に供給される際のガス組成として、炭素含有化合物濃度が0.1体積%から99.9体積%であることが好ましく、より好ましくは0.5体積%から50体積%、更に好ましくは1体積%から30体積%である。
本法では固体触媒と原料となる炭素含有ガスを、カーボンナノチューブ形成条件下で接触させる。カーボンナノチューブ形成条件としては、500℃から1000℃で行うことが必要であり、好ましくは550℃から950℃であり、より好ましくは600℃から850℃である。

[参考例1:固体触媒の調整]トリフルオロ酢酸鉄(日本化学産業株式会社製)1.5g、トリフルオロ酢酸コバルト(日本化学産業株式会社製)15gを500mlナス型フラスコに取り、エタノール(試薬1級)300CCを加えて溶解させた。次に、チタノシリケート型ゼオライト粉末(NEケムキャット社製TS−1)100gを加えエタノール溶媒に分散させた後、超音波洗浄機で30分処理した。 その後、40℃恒温下、アスピレータを減圧源としたエバポレーターでエタノールを脱溶媒し、ゼオライト表面に触媒成分であるトリフルオロ酢酸鉄、トリフルオロ酢酸コバルトを担持した。
この操作を10バッチ繰り返し、触媒成分を担持した担体(焼成前の固体触媒)約1kgを得た。
[実施例1]
反応器として図1で示した機構を有する装置を用いた。
反応器は石英管を用い、内径は6.5cm、長さ80cmである。また、触媒焼成室は、石英製であり容量は約100CC、触媒焼成室102底部の排出口は幅4mm、長さ5mmの排出孔を3カ所備えている。
希釈材層の保持材としてSUS製25メッシュの金網を取り付け、その上に希釈材として直径1mmのジルコニアボールを4cm高さに充填し、希釈材104層を形成した。また、ジルコニアボール層には直径6mm、長さ10mmの円柱を攪拌軸に平行に等間隔に取り付けた縦型多段翼を挿入し、固体触媒が約2分で移動床を通過するように10r.p.mの回転速度に設定した。
密閉型触媒供給器112は三協パイオテク株式会社製マイクロフィーダ−MFLV−1VDを用いた。
次に、反応方法について記述する。
反応器100内に炭素含有ガス供給ライン107を用いて100cc/分でアルゴンを流通させ、その状態で15℃/分の速度で800℃まで昇温した。昇温後温度を保持し、攪拌機起動と共に、炭素含有ガス供給ライン107をアセチレン1.6体積%、アルゴン98.4体積%からなる炭素含有ガスに切り替え、2200CC/分で反応器に供給開始した。その後、密閉型触媒供給機(マイクロフィーダー)にアルゴンガスを300CC/分供給開始し、密閉型触媒供給機を起動させ0.4g毎分の速度で参考例1で作成した焼成前の固体触媒を連続的に反応器中の触媒焼成室に供給開始し、供給開始から約2分後、反応器底部より反応済みの固体触媒が連続的に流出し始めた。
初期流動を考慮し、供給開始から5分後から15分までの反応済みの固体触媒を採取した。次いで、この固体触媒を用いて熱重量測定装置(TGA)により熱分析測定をした結果、炭素重量は7重量%であった。日本電子データム(株)操作電子顕微鏡JSM−630INFで生成物を観察したところ、ほとんど非晶質のカーボンの堆積はなく、外径が30nm以下のカーボンナノチューブが主成分であることがわかった。
[実施例2]
[触媒焼成]
反応器として図5で示した機構を有する装置を用いた。図5の装置は、触媒焼成室を内蔵せず、反応器への触媒供給および炭素含有ガスの供給はそれぞれ炭素含有ガス供給ライン507と固体触媒供給ライン508を用いた。その他の機器仕様は図1で示したものと同じである。
参考例1の触媒を密閉型触媒供給機(三協パイオテク株式会社製マイクロフィーダ−MFLV−1VD)に200g充填した。次いで触媒同伴用の不活性ガス供給ライン509よりマイクロフィーダ−内をアルゴン置換し、マイクロフィーダー経由、反応器へアルゴンガスを1000CC/分で通気開始した。
その後、15℃/分の速度で800℃まで反応器を昇温し、温度を保持した。
次いで、炭素含有ガス供給ライン507よりアルゴンガス1500cc/分の流量に設定し、反応器へのアルゴンガスの供給量を2500CC/分とした。
その後、攪拌翼を10r.p.mで起動させ、同時にマイクロフィーダーを起動して0.4g/分の速度で参考例1の固体触媒を反応器に供給した。
約2分後、反応器底部より連続的に焼成済みの固体触媒が流出し始めた。
この操作を6時間行い、回収槽110に焼成済み触媒を約120g取得した。
運転後、アルゴンガスの供給を止め、回収槽110前後のバルブを閉止させ、アルゴン雰囲気下の焼成済み触媒を取得した。その後室温で保存した。
[カーボンナノチューブ合成]
マイクロフィーダ−を開放し、ホッパー内にある参考例1の触媒を取り出し清掃した。
その後、密閉しマイクロフィーダー内をアルゴン置換した。
マイクロフィーダーホッパーに焼成済み触媒を投入するため、ホッパー上部のバルブCと回収槽バルブAをフランジで連結させ、バルブBをアルゴンラインに接続し、回収槽からホッパー内に触媒をアルゴン風送した。
次に、反応方法について記述する。
反応器内に炭素含有ガス供給ライン107を用いて100cc/分でアルゴンを流通させ、その状態で15℃/分の速度で800℃まで昇温した。昇温後温度を保持し、攪拌機起動と共に、炭素含有ガス供給ライン107をアセチレン1.6体積%、アルゴン98.4体積%からなる炭素含有ガスに切り替え、2200CC/分で反応器に供給開始した。その後、マイクロフィーダーにアルゴンガスを300CC/分供給開始し、マイクロフィーダーを起動させ0.4g毎分の速度で参考例1で作成した固体触媒を連続的に反応器に供給開始した。
反応開始後、約2分後、反応器底部より反応済みの固体触媒が連続的に流出し始めた。
初期流動を考慮し、反応開始から5分後から15分までの反応済みの固体触媒を採取した。次いで、この固体触媒を熱重量測定装置(TGA)により熱分析測定をした結果、炭素重量は7重量%であった。日本電子データム(株)操作電子顕微鏡JSM−630INFで生成物を観察したところ、ほとんど非晶質のカーボンの堆積はなく、外径が30nm以下のカーボンナノチューブが主成分であることがわかった。
本発明によれば、炭素含有ガスと固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応条件下で接触させカーボンナノチューブを製造するが、この固体触媒は、下記1、2いずれかの方法で、固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応系に供給する。これにより、簡素な製造装置を用いて、固体触媒の活性の低下を起こすことなく、カーボンナノチューブを大量に製造することができる。
図1は本発明で用い得るカーボンナノチューブ製造装置の概略を示す図である。 図2は本発明で用い得る撹拌翼の実施態様の概略を示す側面図である。 図3は本発明で好ましく用い得る撹拌翼の実施態様の概略を示す側面図である。 図4は本発明で好ましく用い得る撹拌翼の一実施態様の概略を示す図であり、図4aは側面図、図4bは上面図、図4cは斜視図である。 図5は実施例2で用いたカーボンナノチューブ製造装置の概略を示す図である。
符号の説明
100 反応器
101 固体触媒排出口
102 触媒焼成室
103 希釈材層
104 希釈材
105 攪拌手段
106 保持材
107 炭素含有ガス供給ライン
108 固体触媒供給ライン
109 排ガスおよび合成済み触媒排出ライン
110 回収槽
111 ヒーター
112 密閉型触媒供給器
507 炭素含有ガス供給ライン
508 固体触媒供給ライン
509 不活性ガス供給ライン

Claims (4)

  1. 炭素含有ガスと固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応条件下で接触させカーボンナノチューブを製造する際に、下記1、2いずれかの方法で、固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応場に供給し、500〜1000℃の温度範囲でカーボンナノチューブを合成することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
    1.触媒成分を担持した担体を、カーボンナノチューブ形成反応機外で予め不活性ガス雰囲気下 500〜1000℃で焼成後、不活性ガス雰囲気下で保存した固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応機に供給する。
    2.触媒成分を担持した担体を不活性ガス雰囲気下、カーボンナノチューブ形成反応機内に設けた触媒焼成室で焼成して固体触媒を製造した後、直接カーボンナノチューブ形成反応場に供給する。
  2. 希釈材により希釈した固体触媒を500〜1000℃の温度範囲で攪拌することによりカーボンナノチューブ形成反応を行うことを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  3. (a)カーボンナノチューブ形成反応場に原料となる炭素含有ガスを供給する供給口、
    (b)触媒成分を担持した担体の供給手段とカーボンナノチューブ反応場に該担体を焼成して得られる固体触媒をカーボンナノチューブ形成反応場に排出する排出口を備えた触媒焼成室、
    (c)炭素含有ガスと固体触媒を接触、反応させてカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ反応場、
    (d)触媒およびカーボンナノチューブ排出口
    を備えたカーボンナノチューブ形成反応機からなるカーボンナノチューブ製造装置。
  4. カーボンナノチューブ反応場に、希釈材により希釈した固体触媒層を保持する保持材と撹拌翼をそなえた請求項3記載のカーボンナノチューブ製造装置。
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