JP5384085B2 - 部品実装方法および部品実装システム - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品を基板に実装する部品実装方法および部品実装システムに関するものである。
従来から、スクリーン印刷装置、実装装置およびリフロー装置の順に基板(プリント配線板(PWB;Printed wiring board))を搬送しながら、基板上にペースト状のハンダを印刷する印刷工程、基板上に部品を実装する実装工程、およびハンダを溶融させることにより部品をランド上に接合するリフロー工程を順次経由することにより電子部品実装基板(プリント回路板(PCB;Printed Circuit Board))を製造する部品実装システムが知られている。
この種のシステムでは、基板の個々の伸縮や歪みに起因して電極(ランド)に対するハンダ印刷すれが生じることが知られているが、近年では、リフロー工程における部品の挙動、つまり部品搭載位置が電極から多少ずれていてもハンダ上に部品が搭載されていればハンダの溶融に伴い部品が自ずと電極に倣うという所謂セルフアライメント効果を利用することにより、良好なハンダ付け品質を実現することが行われている。例えば、特許文献1には、スクリーン印刷後、基板上の部品搭載ポイントに印刷されたハンダを画像認識すると共に、部品搭載ポイントにおいてハンダの印刷位置と電極との偏差を求め、当該偏差データを基板搬送と共に実装装置に転送することにより、各ハンダの印刷位置を目標として部品の搭載位置合わせを行う部品実装システムが開示されている。
特開2002−134899号公報
ところが、上記のような従来の部品実装システムでは、基板毎に全ての部品搭載ポイントのハンダ印刷位置を画像認識し、基板毎に全ての部品搭載ポイントの前記偏差データを実装装置に転送する必要があるため、当該偏差データの取得、送信に時間を要することは避けられず、基板の生産性を高めることが難しい。
また、基板同士、あるいは部品搭載ポイント同士の間に認識誤差が生じることも考えられ、従って、実装精度の高い電子部品実装基板を安定的に生産することが難しい。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、ハンダ付け品質の良好な部品実装基板を効率良く生産できるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するための本発明は、印刷用マスクと基板とを重ねて前記印刷用マスクに形成される開口部を介して前記基板上の電極にハンダを印刷するスクリーン印刷装置と、部品実装用のヘッドを備え、かつ前記ハンダが印刷された基板上に前記ヘッドにより部品を搭載する実装装置とを含む部品実装システムにおける部品実装方法であって、基板の生産前に実施される工程であって、前記印刷用マスクにおける開口部の位置を画像認識し、電極の位置を基準として基板上における部品搭載座標を定めた搭載座標データを、前記画像認識結果に基づいてハンダ印刷位置を基準とする搭載座標データに補正するとともに、この補正後の搭載座標データを前記実装装置に格納する生産準備工程と、この生産準備工程の後、前記各装置により基板にハンダを印刷して当該基板に部品を搭載する基板生産工程と、を含み、この基板生産工程において、ハンダ印刷時の基板と前記印刷用マスクとの相対位置を求め、ハンダ印刷後の基板を前記スクリーン印刷装置から前記実装装置に搬送すると共にこれに同期して当該基板の前記相対位置のデータである相対位置データを前記スクリーン印刷装置から前記実装装置に送信する相対位置データ送信工程と、ハンダ印刷後、前記実装装置へ搬入される基板の前記相対位置データにより前記搭載座標データを補正することにより前記ヘッドによる部品搭載座標を求める搭載座標演算工程と、この搭載座標演算工程で求めた部品搭載座標に従って前記ヘッドにより前記基板に部品を搭載する部品搭載工程と、を実行するようにしたものである。
この方法では、印刷用マスクの開口部の位置をハンダの印刷位置と見なし、予め印刷用マスクにおける開口部の位置を画像認識し、その認識結果に基づいてハンダ印刷位置に部品が搭載されるように、部品の搭載座標データを印刷用マスクの開口部の加工誤差や変形等によるハンダ印刷位置の誤差を加味したデータに補正してこれを前記実装装置に格納しておき、基板生産工程では、実装装置においてこの搭載座標データとスクリーン印刷装置において求められる相対位置データ(基板と印刷用マスクとの相対位置)とに基づいて部品搭載座標を求める。このような方法によれば、従来方法のようにハンダ印刷後、毎回(基板毎)ハンダの印刷位置を計測することをせずとも、ハンダ印刷位置に良好に部品を搭載することが可能となる。従って、基板の個々の伸縮や歪みによって電極に対するハンダ印刷ずれが生じても、ハンダ印刷位置に部品を搭載することにより良好なハンダ付け品質を実現する一方で、基板の生産性を向上させることが可能となる。
また、部品搭載ポイントの位置やそこに搭載される部品の種類によっては所謂リフロー工程でのセルフアライメント効果を期待できない場合がある。そのため、上記の方法においては、基板上の部品搭載ポイント又は当該ポイントに搭載される部品に関して基板上の電極位置を基準として前記部品搭載座標を決定するものとハンダ印刷位置を基準として前記部品搭載座標を決定するものとを予め設定しておき、前記搭載座標演算工程では、前記設定に従って各部品搭載ポイントの部品搭載座標を決定するのが好適である。
この方法によれば、部品搭載ポイントの位置やそこに搭載される部品の種類に応じ、セルフアライメント効果を考慮したより最適な位置に部品を搭載することが可能となる。
一方、本発明の部品実装システムは、印刷用マスクと基板とを重ねて前記印刷用マスクに形成される開口部を介して前記基板上の電極にハンダを印刷するスクリーン印刷装置と、部品実装用のヘッドを備え、かつ前記ハンダが印刷された基板上に前記ヘッドにより部品を搭載する実装装置とを含む部品実装システムにおいて、前記スクリーン印刷装置は、前記印刷用マスクを撮像することによりその画像データを取得するマスク撮像手段と、前記基板を撮像することによりその画像データを取得する基板撮像手段と、前記印刷用マスクおよび基板の各画像データに基づき印刷時における基板と印刷用マスクとの相対位置を求める相対位置演算手段と、この相対位置演算手段により求められた前記相対位置を相対位置データとして、ハンダ印刷後の基板が当該スクリーン印刷装置から前記実装装置に搬送される際に、当該基板の搬送に同期して前記実装装置に送信する送信手段と、を備え、前記実装装置は、前記基板を撮像することによりその画像データを取得する基板撮像手段と、前記基板の画像データに基づき基板の位置を求める基板位置演算手段と、基板上における部品搭載座標を定めた搭載座標データであって、電極の位置を基準として定めたデータを前記印刷用マスク開口部の位置を画像認識した結果に基づきハンダ印刷位置を基準とするデータに補正した搭載座標データを記憶する記憶手段と、ハンダ印刷後、当該実装装置へ搬入される基板の部品実装動作に先立ち、スクリーン印刷装置から送信される当該基板の前記相対位置データにより前記記憶手段に記憶されている前記搭載座標データを補正することにより前記ヘッドによる部品搭載座標を求める搭載座標演算手段と、この搭載座標演算手段で求めた前記部品搭載座標に従って前記ヘッドの駆動を制御する駆動制御手段と、を備えているものである。
このような部品実装システムによれば、上述した部品実装方法に基づき部品実装基板を生産する上で有用なものとなる。
以上説明したように、本発明によれば、従来方法のように、ハンダ印刷後、毎回(基板毎)ハンダの印刷位置を計測するようなことをせずとも、ハンダ印刷位置に良好に部品を搭載することができるようになる。従って、ハンダ印刷位置に部品を搭載することにより良好なハンダ付け品質を実現する一方で、部品実装基板の生産性を向上させることができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
図1は、本発明に係る部品実装システム(本発明に係る部品実装方法が適用される部品実装システム)を概略的に示している。この部品実装システムは、プリント配線板(PWB;Printed wiring board;以下、単に基板Pという)を搬送しながら部品実装基板(プリント回路板(PCB;Printed Circuit Board))を製造するもので、基板Pの搬送方向においてその上流側から順にローダ1、スクリーン印刷装置2、第1実装装置3、第2実装装置4、第3実装装置5、リフロー炉6およびアンローダ7が直列に並んだ構成となっている。そして、ローダ1から基板Pを送り出しながらハンダペーストの印刷、部品の搭載(実装)およびハンダ接合(溶融・硬化)の各処理を順次基板Pに施してアンローダ7に取り出すように構成されている。
各装置1〜7は、通信ネットワーク8を介して互いに通信可能に接続されると共に、当該通信ネットワーク8に接続された管理コンピュータ9により各々の作動状態が統括的に管理されるようになっている。
図2は、スクリーン印刷装置2の構成を概略的に示している。
この図に示すように、スクリーン印刷装置2(以下、印刷装置2と略す)の基台11上には印刷ステージ13が設けられている。この印刷ステージ13は、基板Pを保持してこれを後記マスクシート35に対してその下側から重装するためのもので、後記コンベア12、クランプ機構14および支持機構30等により構成されている。
印刷ステージ13は4軸ユニット20を介して基台11に支持されており、同ユニット20の作動により基台11に対してX軸、Y軸、Z軸およびR軸(Z軸回りの回転)方向に移動するようになっている。なお、X軸方向とは基板Pの搬送方向(部品実装システムにおける基板Pの搬送方向;図1の左右方向)であり、Y軸方向とはX軸方向と水平面上で直交する方向であり、Z軸方向とはX軸およびY軸方向の双方に直交する方向である。
前記4軸ユニットは、基台11上に固定されるレール21に沿ってY軸方向に移動可能に支持され、かつY軸方向駆動機構により駆動されるY軸テーブル22と、このY軸テーブル22上に固定されるレール23に沿ってX軸方向に移動可能に支持され、かつX軸駆動機構により駆動されるX軸テーブル24と、このX軸テーブル24上に回転可能に支持され、かつモータにより駆動されるR軸テーブル26と、このR軸テーブル26上に昇降可能に支持され、かつZ軸駆動機構により駆動される昇降テーブル28とを含み、各テーブル22,24,26,28が個別に駆動されることにより前記印刷ステージ13をX軸、Y軸、Z軸およびR軸(Z軸回りの回転)に移動させるように構成されている。なお、詳細図を省略しているが、X軸、Y軸及びZ軸方向の各駆動機構は、例えばモータを駆動源とするねじ送り機構等により構成される。
そして、4軸ユニット20の昇降テーブル28上に、コンベア12、クランプ機構14および支持機構30等が設けられることにより前記印刷ステージ13が構成されている。
前記コンベア12は、昇降テーブル28上に組付けられており、昇降テーブル28がホームポジション(下降端位置であってかつX軸、Y軸およびR軸方向の予め定められた原点位置;図2に示す位置)にセットされた状態でローダ1からの基板Pの搬入及び第1実装装置3への基板Pの搬出が可能となる。
前記クランプ機構14および支持機構30は、コンベア12に対して基板Pを固定するものである。クランプ機構14は、Y軸方向に接離可能な一対のクランプ片14aを有し、これらクランプ片14aにより基板PをY軸方向両側から挟み込む。一方、支持機構30は、所定の配列で支持ピン(図示省略)が立設される支持テール31とこれを昇降駆動するエアシリンダ等の駆動手段とを含み、支持テーブル31の上昇状態において基板Pをコンベア12から持ち上げると共に当該コンベア12の所定の位置決め板に対してその下側から基板Pを押し付け固定する。
一方、印刷ステージ13の上方には、マスク保持ユニット16、スキージユニット17および撮像ユニット18等が配置されている。
マスク保持ユニット16は、印刷用のマスクシート35(本発明の印刷用マスクに相当する)を保持するもので、図外のマスククランプを有し、このマスククランプにより平面視矩形のマスクシート35(図8(b)参照)を前記印刷ステージ13の上方において水平に張り渡した状態で脱着可能に保持する。
スキージユニット17は、マスクシート35上に供給されたハンダペーストを当該マスクシート35に沿って移動させるもので、ねじ送り機構等の駆動手段によりY軸方向に移動可能に設けられている。このスキージユニット17は、Y軸方向に並びかつ逆向きに傾く一対のスキージ33,33と、これらスキージ33,33を個別に昇降させる昇降機構とを含んでおり、スキージユニット17の往復移動中、各スキージ33,33を交互に所定高さ位置に配置することにより、マスクシート35に沿ってスキージ33を摺動させつつハンダペーストをマスクシート35上で移動させる。
撮像ユニット18は、基板Pおよびマスクシート35を撮像するためのもので、マスク保持ユニット16の下側に設けられている。この撮像ユニット18は、マスクシート35を撮像するために上向きに設けられるマスク認識カメラ36(本発明のマスク撮像手段に相当する)および基板Pを撮像するために下向きに設けられる基板認識カメラ37(本発明のスクリーン印刷装置の基板撮像手段に相当する)を一体的に備えるカメラヘッド38と、このカメラヘッド38をX軸方向およびY軸方向に移動可能に支持すると共に同方向にカメラヘッド38を駆動する駆動手段とを有しており、印刷ステージ13がホームポジションにセットされた状態で、前記カメラヘッド38がX軸方向およびY軸方向に移動することによりマスクシート35および基板Pの任意の位置を各カメラ36,37により撮像し得るように構成されている。
なお、各カメラ36,37は、詳しく図示していないが各々CCDエリアセンサ等の撮像素子と照明装置等とを含み、かつ各カメラ36,37の光軸が同一軸線上に並ぶようにカメラヘッド38に対して上下対称に組込まれている。つまり、カメラヘッド38は、印刷装置2のX−Y座標系上の同じ座標位置でマスクシート35および基板Pを上下同時に撮像できる構成となっている。
上記のような印刷装置2の印刷動作の概略は次の通りである。まず、ローダ1から印刷ステージ13(コンベア12)に搬入される基板Pを4軸ユニット20の駆動によりマスクシート35に対してその下側から重装する。そして、この状態でスキージユニット17を駆動することによりマスクシート35上でペーストを移動させ、この移動に伴いマスクシート35に形成される開口部35a(図8(b)に示す)を介してハンダペーストを基板P上に印刷する。印刷後は、4軸ユニット20の駆動によりマスクシート35から基板Pを引き離し、印刷ステージ13をホームポジションにリセットした後、基板Pを第1実装装置3に搬送する。
次に、図3を参照して第1実装装置3の構成を説明する。
図3は、第1実装装置3の概略構成を示す平面図である。この図に示すように、第1実装装置3の基台41上には、X軸方向に延びるコンベア42が配置され、基板Pがこのコンベア42により搬送されて所定の実装作業位置(図示の位置)で停止される。
この実装作業位置には、基板Pの位置決め機構(図示省略)が設けられている。この位置決め機構は、印刷装置2の前記印刷ステージ13における支持機構30に類似している。すなわち、位置決め機構は、所定の配列で支持ピンが立設された支持テーブルとこれを昇降駆動するエアシリンダ等の駆動手段とを含み、支持テーブルの上昇状態において基板Pをコンベア42から持ち上げると共に当該コンベア42の所定の位置決め板に対してその下側から基板Pを押し付け固定する構成となっている。
コンベア42の両側には部品供給部44が設けられている。各部品供給部44には、IC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品を供給可能な複数のテープフィーダ44aがコンベア42に沿って配置されている。
一方、基台41の上方には部品搭載用のヘッドユニット45が設けられている。このヘッドユニット45は、前記テープフィーダ44aから部品を吸着して基板P上に搬送すると共に、基板P上の所定位置に搭載するもので、所定領域内でX軸方向およびY軸方向にそれぞれ移動可能とされている。すなわち、基台41の上方には、X軸方向に延びる支持部材51が設けられ、この支持部材51に固定されたガイド部材53に対して前記ヘッドユニット45が移動可能に支持されている。また、この支持部材51は、その両端部がY軸方向に延びる固定レール47に支持され、この固定レール47に沿ってY軸方向に移動可能となっている。そして、X軸サーボモータ55によりボールねじ軸54を介してヘッドユニット45がX軸方向に駆動される一方、Y軸サーボモータ49によりボールねじ軸48を介して支持ビーム51がY軸方向に駆動されるようになっている。
ヘッドユニット45には、部品実装用の複数のヘッド45aが装備されており、当実施形態では、合計6個のヘッド45aがX軸方向に配列されている。各ヘッド45aは、Z軸方向に延びる駆動シャフトの先端(下端)に部品吸着用のノズルを備えたものである。ノズルは、駆動シャフトの内部通路及び図略の切換弁等を介して負圧発生装置に接続されており、部品吸着時には、負圧発生装置からノズル先端に負圧吸引力が与えられることにより部品の吸着が可能となっている。
ヘッドユニット45には、さらに基板認識カメラ46(本発明の実装装置の基板撮像手段に相当する)が搭載されている。この基板認識カメラ46は、CCDエリアセンサ等の撮像素子と照明装置等とを含み、実装作業位置に位置決めされた基板P上に付される各種マーク等を撮像する。
また、前記基台41上には、各部品供給部44とコンベア42との間に部品認識カメラ56が配設されている。これらの部品認識カメラ56は、CCDリニアセンサ等の撮像素子と照明装置等とを含み、その上方をヘッドユニット45が移動する際に各ヘッド45aの吸着部品を基台41側から撮像する。
上記のような第1実装装置3の実装動作の概略は次の通りである。
まず、印刷装置2からコンベア42により搬入されてくる基板Pが前記位置決め機構により実装作業位置に位置決め固定される。そして、ヘッドユニット45が部品供給部44に移動して各ヘッド45aによる部品の吸着が行われた後、ヘッドユニット45が部品供給部44から基板P上へ移動する。この移動途中、ヘッドユニット45が部品認識カメラ56上を通過することにより各ヘッド45aに吸着された部品がそれぞれ撮像され、その画像に基づいて各ヘッド45aによる部品の吸着状態(吸着ずれ)が認識される。そして、ヘッドユニット45が基板P上に到達すると、ヘッドユニット15が間欠的に部品搭載ポイントに移動しながら各ヘッド45aにより吸着部品を基板P上に搭載する。
なお、ここでは第1実装装置3について説明したが、第2実装装置4および第3実装装置5の構成や実装動作も基本的には第1実装装置3と同じであり、従って、第2実装装置4および第3実装装置5についての説明は省略する。
一方、リフロー炉6については詳細図を省略するが、例えば、基板搬送用のコンベアおよび熱風機等を有しており、部品実装後の基板Pに対して熱処理を施すことによりハンダペーストを溶融することにより部品を基板P上の電極に接合するように構成されている。
次に、図4を参照しつつ上記部品実装システムの制御系について説明する。図4は、上記部品実装システムのうち印刷装置2および実装装置3(〜5)の制御系を示している。
印刷装置2の制御装置2Aは、同図に示すように、主制御部201、印刷プログラム記憶部202、データ記憶部203、駆動制御部204、画像処理部205および通信制御部206等を含む。
主制御部201は、論理演算を実行する周知のCPU、各種プログラムを記憶するROM、装置動作中の様々なデータを一時的に記憶するRAM等からなり、前記印刷プログラム記憶部202に予め記憶されている印刷プログラムおよびデータ記憶部203に記憶されている各種データに基づき前記駆動制御部204を介して印刷ステージ13、4軸ユニット20、スキージユニット17およびカメラヘッド38等の駆動を制御することにより印刷装置2の動作を統括制御する。
また、主制御部201は、この印刷動作において必要となる各種演算処理を行う。例えばマスク認識カメラ36や基板認識カメラ37により撮像され、かつ前記画像処理部205により画像処理が施された画像データに基づいて前記マスクシート35(開口部35a)の位置や基板Pの位置等の演算(計測)処理を行う。
主制御部201は通信制御部206に接続されており、この通信制御部206の制御に基づき前記通信ネットワーク8を通じて前記管理コンピュータ9や実装装置3〜5等との間で各種データの送受信を行う。例えば、後述するように基板Pの生産中は、基板Pとマスクシート35との相対的な位置(後記相対位置データ)を基板Pの印刷処理毎に第1実装装置3に送信する。
なお、当実施形態では、前記主制御部201が本発明に係る相対位置演算手段として機能し、通信制御部206及び通信ネットワーク8が本発明に係る送信手段として機能する。
第1実装装置3の制御装置3Aは、同図に示すように、主制御部301、実装プログラム記憶部302、データ記憶部303、駆動制御部304、画像処理部305および通信制御部306等を含む。
主制御部301は、論理演算を実行する周知のCPU、各種プログラムを記憶するROM、装置動作中の様々なデータを一時的に記憶するRAM等からなり、前記実装プログラム記憶部302に予め記憶されている実装プログラムおよびデータ記憶部303に記憶されている各種データに基づき前記駆動制御部304を介してコンベア42やヘッドユニット45等の駆動を制御することにより、第1実装装置3の動作を統括制御する。
また、主制御部301は、実装動作において必要となる各種演算処理を行う。例えば基板認識用カメラ46や部品認識用カメラ56により撮像され、かつ前記画像処理部305により画像処理が施された画像データに基づいて基板Pの位置やヘッド45aに対する部品の吸着ずれ等の演算処理を行う。
主制御部301は通信制御部306に接続されており、この通信制御部306の制御に基づき前記通信ネットワーク8を通じて前記管理コンピュータ9、印刷装置2及び他の実装装置4,5等との間で各種データの送受信を行う。例えば基板Pの生産中は、印刷装置2から送信される後記相対位置データを受信すると共に、実装処理終了後の基板Pの搬出に同期して当該基板Pに対応する前記相対位置データを第2実装装置4に送信する。
なお、当実施形態では、前記主制御部301が本発明に係る基板位置演算手段および搭載座標演算手段として機能し、データ記憶部303が本発明に係る記憶手段に相当し、主制御部301及び駆動制御部304等が本発明に係る駆動制御手段に相当する。
以上、第1実装装置3の制御装置3Aについて説明したが、第2実装装置4および第3実装装置5の制御装置も基本的には同様の構成を有しており、従って、ここでは当該制御装置4A,5Aについての説明は省略する。また、ローダ1,リフロー炉6及びアンローダ7の制御装置についても本件発明との関連が少ないのでこれらの制御装置の説明についても説明を省略する。
次に、上記部品実装システムによる部品の実装方法について図5〜図7のフローチャートを用いて説明する。この部品実装方法では、生産準備工程及び基板生産工程の順に当該各工程に従って部品実装基板を生産する。以下、各工程の詳細について印刷装置2及び各実装装置3〜5の動作制御に基づいて説明する。
< 生産準備工程 >
この工程は、部品の搭載座標を実際のハンダ印刷位置に基づいて補正するためのデータを取得するための工程である。図5のフローチャートに示すように、この生産準備工程では、まず、印刷装置2にマスクシート35を固定する(ステップS1)。このマスクシート35の固定は、当実施形態ではオペレータが手作業で行う。
マスクシート35の固定後、オペレータがキーボード等の入力手段を操作することにより、以下のマスク認識処理が実行される。
すなわち、当該入力操作があると、印刷装置2の制御装置2A(主制御部201)は、カメラヘッド38を駆動制御し、マスク認識カメラ36をマスクシート35の下方位置に移動させることにより当該マスクシート35の下面に付されている一対のマスクフィデューシャルマークFm(図8(b)に示す;以下マークFmという)を撮像し、印刷装置2における座標系上(装置座標系という)でのマークFmの位置を測定(認識)する(ステップS3)。
次いで、主制御部201は、マスク認識カメラ36によりマスクシート35の各開口部35a(図8(b)に示す)を撮像し、その画像データに基づいて装置座標系上における各開口部35aの位置及びサイズを測定(認識)する(ステップS5)。この際、主制御部201は、前記マークFmを基準として規定される座標系(以下、マスク座標系という)上での各開口部35aの位置を測定する。
マスクシート35の各開口部35aの位置及びサイズの測定が完了すると、主制御部201は、当該データ(マスク開口データという)を、通信ネットワーク8を介してデータ作成ツールに転送する(ステップS7)。当実施形態では、管理コンピュータ9がデータ作成ツールに相当し、従って前記マスク開口データは管理コンピュータ9に転送される。
図示を省略するが、管理コンピュータ9は、論理演算を実行する周知のCPU、各種プログラムを記憶するROM、装置動作中の様々なデータを一時的に記憶するRAM等からなる演算部、各種データを記憶するハードディスク等のデータ記憶部および通信制御部等の機能構成を含んでおり、印刷装置2から前記マスク開口データが送信されると、管理コンピュータ9は、データ記憶部に記憶されている部品搭載データであって前記マスク開口データにかかるマスクシート35を使用する基板Pのデータを演算部に読み込み、この部品搭載データに含まれている各部品搭載ポイントの搭載座標を前記マスク開口データに基づき補正する(ステップS9,S11)。
詳しく説明すると、管理コンピュータ9のデータ記憶部には、基板Pの品種毎に図9に示すような部品搭載データが記憶されている。この部品搭載データは、各実装装置3〜5において基板P上に部品を搭載するための基礎となるデータであり、同図に示すように、部品搭載ポイント(図中の「シルク名称」に相当する)毎に「搭載座標」、「ヘッド番号」、「部品番号」および「ハンダ上補正有無」等のデータが記録されている。なお、搭載座標データは、基板P上の電極Ed(図8(a)参照)の位置に基づいて定められおり、基板Pに付される基板フィデューシャルマークFb(図8(a)に示す;以下マークFbという)を基準として規定された座標系、つまり基板座標系上での座標として定められている。
ステップS9,S11の処理では、前記演算部は、各部品搭載ポイントの搭載座標データと対応するマスク開口データとのリンク付けを行った後、各部品搭載ポイントの搭載座標データを対応するマスク開口データに基づいて補正する。この補正は、マークFmを基準として規定されるマスク座標系上のマスク開口データを、マークFbを基準として規定される上記の基板座標系上のデータに変換した上で行う。すなわち、マスクシート35の開口部35aの位置(以下、単にマスク開口位置という)をハンダ印刷位置と仮定し、このハンダ印刷位置に部品が搭載され得るように搭載座標データを補正する。
なお、図9に示すように、部品搭載データには上記「ハンダ上補正有無」データが含まれており、前記演算部は、当該データを加味して部品搭載データの上記補正を行う。この「ハンダ上補正有無」データは、部品の搭載座標をハンダ印刷位置上に補正するか否かを特定するもので、部品搭載ポイントのうち、リフロー炉6でのハンダ溶融による所謂セルフアライメント効果が期待できる部品搭載ポイント、例えば軽量部品が搭載される部品搭載ポイントについては、「ハンダ上補正有無」データが「する」とされ、セルフアライメント効果が期待できない部品搭載ポイント、例えば重量部品が搭載される部品搭載ポイントについては、「ハンダ上補正有無」データが「しない」とされている。従って、演算部は、ステップS11の処理では、「ハンダ上補正有無」データが「する」と記録されている部品搭載ポイントについてのみ搭載座標データを補正し、それ以外の部品搭載ポイントについては、オリジナルの搭載座標データを保持する。
こうして部品搭載ポイント毎の搭載座標データを補正すると、前記演算部は、当該補正結果(補正後の搭載座標データ)を、通信ネットワーク8を通じて各実装装置3〜5に送信することにより各実装装置3〜5の前記データ記憶部303に記憶させる(ステップS13)。ここで、各実装装置3〜5のデータ記憶部303には、基板Pの品種毎に図9と同様の部品搭載データが記憶されており、従って、ステップS13の処理において補正後の搭載座標データが各実装装置3〜5に送信されると、主制御部301等は、対応する基板Pの部品搭載データ(搭載座標データ)を補正後のデータに上書き保存する。これにより生産準備工程が終了する。この実施形態では、当該補正後の搭載座標データが本発明に係る搭載座標演算用データに相当する。
なお、この生産準備工程は、基板Pの生産前に実施しておけばよい。従って、基板Pの生産計画が具体的に決まっていない段階、例えばマスクシート35の製作直後等に事前に実施しておくことは勿論のこと、基板Pの生産直前、つまりマスクシート35を印刷装置2に装着した後、基板Pの生産開始前(当該マスクシート35を用いたハンダ印刷処理を実施する前)に実施するようにしてもよい。
< 基板生産工程 >
この工程は、印刷装置2、各実装装置3〜5及びリフロー炉6により順次ハンダ印刷、部品実装及びリフローの各処理を基板Pに施すことにより部品実装基板を生産する工程である。以下、印刷装置2および各実装装置3〜5についてその動作制御について説明する。
[ 印刷装置2 ]
基板Pの生産が開始されると、印刷装置2の制御装置2A(主制御部201)は、基板Pを前記印刷ステージ13に搬入する。そして、図6のフローチャートに示すように、まず、カメラヘッド38を駆動制御することにより、マスク認識カメラ36によりマスクシート35の前記マークFmを撮像し、装置座標系上におけるマスクシート35の位置を認識する(ステップS21)。この際、主制御部201は、4軸ユニット20等を駆動制御することにより印刷ステージ13をホームポジションにセットしておく。
マークFmは、図8(b)に模式的に示すように、例えばマスクシート35の角部であって共通の対角線上にそれぞれ付してあり、両マークFmを結んだ線分の中間位置がマスク中心Omとなっている。従って、主制御部201は、両マークFmの画像データに基づきマスク中心Omおよび前記線分の傾きを演算し、その結果を装置座標系上におけるマスク位置データ(Xm,Ym,θm)として前記データ記憶部203に記憶する。
次いで、主制御部201は、カメラヘッド38を駆動制御することにより、基板認識カメラ37により基板Pの上面に付されている一対の基板フィデューシャルマークを撮像し、装置座標系上における基板Pの位置を認識する(ステップS23)。
フィデューシャルマークFb(以下、マークFbと略す)は、図8(a)に模式的に示すように、例えば基板Pの角部であって共通の対角線上にそれぞれ付してあり、両マークFbを結んだ線分の中心位置が基板中心Obとなっている。従って、主制御部201は、ステップS23では、両マークFbの画像データに基づき基板中心Obおよび前記線分の傾きを演算し、その結果を基板位置データ(Xb,Yb,θb)とする。
次いで、主制御部201は、マスクシート35に対して基板Pを重装する際の装置座標系上でのマスクシート35に対する基板Pの相対位置データ(Xp,Yp,θp)を、予め定められている位置合わせアルゴリズム(プログラム)に従って演算する(ステップS25)。
ここで、マスクシート35に対して基板Pを重装する場合、設計上は図8(c)に示すように、両者の中心位置および傾きが互いに一致するようにマスクシート35に対して基板Pを重装すればマスクシート35の開口部35aと基板Pの電極Edとは完全に一致するはずであるが、実際には、基板Pやマスクシート35の伸縮・歪み、又は電極Edや開口部35aの位置誤差等により、図8(d)に示すように開口部35aと電極Edとにずれが生じ得る。上記のアルゴリズムには、このようなずれを是正するための補正パラメータ(Xi,Yi,θi)が組み込まれており、前記相対位置データ(Xp,Yp,θp)は、当該アルゴリズムに従って演算される。例えば図8(e)は、基板Pの電極Edのうち一部(図中に一点鎖線で示す範囲)の電極Edと開口部35aとのずれを優先的に是正するような補正パラメータが組み込まれたアルゴリズに従ってマスクシート35に対する基板Pの相対位置を求めた場合の例であるが、このような装置座標系上でのマスクシート35に対する基板Pの相対位置データがステップS25において演算される。
マスクシート35に対する基板Pの相対位置データ(Xp,Yp,θp)が求まると、主制御部201は、当該データに基づいて前記4軸ユニット20を駆動制御することによりマスクシート35に対して基板Pを重装し、さらにスキージユニット17を駆動制御することにより基板Pに対してハンダペーストを印刷する(ステップS27)。
また、この印刷動作と並行して、主制御部201は、前記の相対位置データ(Xp,Yp,θp)を印刷装置2の装置座標系のデータから基板を基準とするデータ、すなわちマークFbを基準として規定される基板座標系上の相対位置データ(Xc,Yc,θc)に変換する(ステップS29)。
そして、基板Pに対するハンダペーストの印刷が終了すると、主制御部201は、前記4軸ユニット20を駆動制御することにより基板Pをマスクシート35から離隔させつつ前記ホームポジションにリセットし、その後、印刷装置2から第1実装装置3に基板Pを搬出すると共にこれに同期して当該基板Pの前記相対位置データ(Xc,Yc,θc)を第1実装装置3の制御装置3Aに送信する(ステップS31;本発明の相対位置データ送信工程に相当する)。これにより印刷装置2における印刷動作を終了する。
[ 第1実装装置3 ]
ハンダ印刷が施された基板Pが第1実装装置3に搬送されてくると、制御装置3A(主制御部301)は、コンベア42及び位置決め機構を駆動制御することにより、印刷後の基板Pを実装作業位置に搬入して位置決め固定する。
そして、図7のフローチャートに示すように、主制御部301は、ヘッドユニット45を駆動して基板認識カメラ46により基板PのマークFbを撮像すると共に当該画像データに基づいて第1実装装置3の座標系(以下、装置座標系という)上での基板Pの位置を認識する(ステップS41)。具体的には、印刷装置2と同様に、両マークFbの画像データに基づき基板中心Obおよび前記線分の傾きを演算し、その結果を基板位置データ(Xb,Yb,θb)とする。
次いで、主制御部301は、当該基板Pに対応する相対位置データ(Xc,Yc,θc)、すなわち、図6のステップS31で第1実装装置3に送信された相対位置データに基づき、第1実装装置3の装置座標系上でのマスクシート35の仮想位置(以下、仮想マスク位置データという)を演算する(ステップS43)。
そして、さらに主制御部301は、データ記憶部303に記憶されている当該基板Pの搭載座標データを読み出し、各部品搭載ポイントの搭載座標データを前記基板位置データ(Xb,Yb,θb)および相対位置データ(Xc,Yc,θc)に基づいて補正する(ステップS45;本発明の搭載座標演算工程に相当する)。この際、主制御部301は部品搭載データ(図9参照)に従い、部品搭載ポイントのうち「ハンダ上補正有無」データが「する」である部品搭載ポイントについては、搭載座標データを基板位置データ(Xb,Yb,θb)および相対位置データ(Xc,Yc,θc)に基づき補正し、それ以外の部品搭載ポイント、つまり「ハンダ上補正有無」データが「しない」である部品搭載ポイントについては、搭載座標データを基板位置データ(Xb,Yb,θb)に基づき補正する。
こうして各部品搭載ポイントにおける部品の搭載座標が決定すると、ステップS47に移行し、主制御部301は、当該搭載座標データに従って前記ヘッドユニット45を駆動制御することにより基板P上に部品を搭載し(本発明の部品搭載工程に相当する)、全部品の搭載が終了すると、基板Pを第2実装装置4に搬出すると共にこの搬出動作に同期して当該基板Pの前記相対位置データ(Xc,Yc,θc)、つまり、図6のステップS31で印刷装置2から第1実装装置3に送信された相対位置データと同じデータを第1実装装置3から第2実装装置4に送信する。これにより一連の実装動作を終了する。
なお、ここでは第1実装装置3の制御装置3Aによる動作制御の例について説明したが、第2実装装置4の制御装置4Aおよび第3実装装置5の制御装置5Aによる実装動作の制御もほぼ同様である。従って、制御装置4A,5Aの制御については説明を省略する。
以上説明したように、この部品実装システム(部品実装方法)では、基板生産に先立ち、マスクシート35における各開口部35aの位置を画像認識してマスク開口データを求め、このマスク開口データに基づき部品の搭載座標データを補正することによってマスクシート35の開口部35aの加工誤差や変形等によるハンダ印刷位置の誤差を加味して部品の搭載座標データを予め補正しておき(生産準備工程)、基板生産中は、ハンダ印刷時の基板Pとマスクシート35との相対位置データのみを印刷装置2から各実装装置3〜5に転送し、この相対位置データに基づいて部品の搭載座標データを補正することにより最終的な部品搭載座標を決定するようにしている。そのため、従来のこの種の部品実装システム(部品実装方法)のように、ハンダ印刷後、毎回(基板毎)、各ハンダの印刷位置を計測することをしなくとも、ハンダ印刷位置に良好に部品を搭載することができる。従って、従来の部品実装システム(部品実装方法)に比べると、ハンダ印刷後、部品搭載前に取得、送信すべきデータ数を大幅に減らすことができ、その結果、基板Pの生産性が向上する。
しかも、この部品実装システム(部品実装方法)によれば、上記の通り、マスク開口データに基づき部品搭載データを補正し、これによってマスクシート35の開口部35aの加工誤差や変形等によるハンダ印刷位置の誤差等を予め加味して部品搭載データを補正しておくので、基板間での部品の搭載位置にバラツキが少なくなるという利点もある。すなわち、従来の部品実装システム(部品実装方法)では、毎回、基板毎に各ハンダの印刷位置を全て画像認識して部品の搭載座標を演算するため、画像認識誤差により基板間での部品搭載位置にバラツキが生じる可能性が高いが、実施形態の部品実装システム(部品実装方法)によれば、上記の通りマスク開口データに基づき予め部品搭載データを補正しておくのでそのような誤差を伴うことがない。従って、この部品実装システム(部品実装方法)によれば、基板間での部品搭載位置のバラツキを無くして、ハンダ付け品質の良好な部品実装基板をより安定的に生産することができるようになる。
さらに、この部品実装システムでは、全ての部品搭載ポイントについて一律にハンダ印刷位置を搭載座標として決定するのではなく、上記の通り、部品搭載データにおいて、部品搭載ポイントのうち基板P上の電極Edを基準として部品の搭載座標を決定するものと基板P上のハンダの印刷位置を基準として部品の搭載座標を決定するものとを予め定めておき(図9参照:「ハンダ上補正有無」データ)、このデータに基づき部品の搭載座標を決定するようにしているので、リフロー炉6でのセルフアライメント効果が期待できない搭載ポイントにおいてハンダ印刷位置上に部品が搭載され、その結果、例えば部品と電極Edとが不完全な接合状態となってしまうといった不都合を回避することができる。従って、全ての部品搭載ポイントについて一律にハンダの印刷位置を搭載座標とする場合に比べると、より適切に部品を基板P上にハンダ接合することができるという利点がある。
ところで、以上説明した部品実装システム(部品実装方法)は、本発明にかかる部品実装システム(部品実装方法)の好ましい実施形態の一例であって、部品実装システムの構成、これに含まれる印刷装置2や各実装装置3〜5の具体的な構成、さらに当該部品実装システムにおいて実施される部品実装方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、この実施形態では、データ作成ツールとして管理コンピュータ9を適用することにより搭載座標データの補正処理(図5のステップS9〜S13の処理)を当該管理コンピュータ9で行い、その結果を各実装装置3〜5に転送するようにしているが、例えば、この搭載座標データの補正処理を各実装装置3〜5の制御装置3A〜5Aで行うようにしてもよい。この場合には、印刷装置2で取得したマスク開口データを、通信ネットワーク8を介して各実装装置3〜5に送信するようにすればよい。この場合には、当該マスク開口データが本発明に係る搭載座標演算用データに相当する。
また、実施形態では、部品搭載データ(図9参照)に補正有無パラメータ(「ハンダ上補正有無」)を組込み、部品搭載ポイント毎にハンダ印刷位置上に部品を搭載するか否かを予め定めておくことにより、搭載座標データの補正処理(図5のステップS9〜S13の処理)時には、当該「ハンダ上補正有無」データに従って搭載座標データを補正するようにしているが、例えば、搭載座標データの補正処理後に、オペレータが任意に設定するようにしてもよい。この場合には、搭載座標データの補正処理(図5のステップS9〜S13の処理)において、全ての部品搭載ポイントの搭載座標データをマスク開口データに基づき補正した上で、当該補正後の搭載座標データ(マスク開口基準搭載座標データという)を、図10(a)に示すように、オリジナルの搭載座標データと共に部品搭載データに含め、当該部品搭載データをモニタ等に表示した上で、オペレータがオリジナルの搭載座標データとマスク開口基準搭載座標データとを比較しながらキーボード等の入力手段の操作に基づきに「ハンダ上補正有無」データを入力するようにしてもよい。
また、「ハンダ上補正有無」データは上記のように部品搭載ポイントに応じて定める以外に、部品の種類に応じて定めてもよい。この場合には、図10(b)に示すように、部品データに「ハンダ上補正有無」データを含めておき、この部品データに従って部品の搭載座標を決定するようにすればよい。この場合、リフロー炉6でセルフアライメント効果を期待できるような軽量部品についてはハンダ印刷上への搭載座標補正を行い、逆に、セルフアライメント効果を期待できない重い部品についてはハンダ印刷上への搭載座標補正を行わないようにすればよい。
また、実施形態では、マスクシート35が交換された直後にのみマスク開口データを取得するようにしているが(図5中のステップS3,S5の処理)、例えば、予め設定された数であって複数枚の基板生産毎にマスク開口データを取得することにより部品搭載データ(搭載座標データ)を定期的に補正し、各実装装置3〜5が保有する部品搭載データを更新するようにしてもよい。この方法によれば、弛みや開口部35aの変形等、マスクシート35の状態の経時変化を部品搭載データに反映させることが可能となるため、ハンダ付け品質の良好な部品実装基板をより長期的に安定して生産することが可能となる。
本発明に係る部品実装システム(本発明に係る部品実装方法が使用される部品実装システム)の全体構成を示す模式図である。 部品実装システムに含まれるスクリーン印刷装置の概略構成を示す側面図である。 部品実装システムに含まれる実装装置の概略構成を示す平面図である。 部品実装システムの制御系を示すブロック図である。 部品搭載(搭載座標)データの補正処理(生産準備工程の処理)を示すフローチャートである。 スクリーン印刷装置の動作制御の一例を示すフローチャートである。 実装装置の動作制御の一例を示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、マスクシートに対して基板を重装するためのアルゴリズムを説明するための平面模式図である。 実装装置に格納されている部品搭載データの一例を示す図である。 各実装装置に格納されているデータの一例を示す図である((a)は部品搭載データ、(b)は部品データである)。
符号の説明
2 スクリーン印刷装置
3 第1実装装置
4 第2実装装置
5 第3実装装置
6 リフロー炉
8 通信ネットワーク
9 管理コンピュータ
P 基板

Claims (3)

  1. 印刷用マスクと基板とを重ねて前記印刷用マスクに形成される開口部を介して前記基板上の電極にハンダを印刷するスクリーン印刷装置と、部品実装用のヘッドを備え、かつ前記ハンダが印刷された基板上に前記ヘッドにより部品を搭載する実装装置とを含む部品実装システムにおける部品実装方法であって、
    基板の生産前に実施される工程であって、前記印刷用マスクにおける開口部の位置を画像認識し、電極の位置を基準として基板上における部品搭載座標を定めた搭載座標データを、前記画像認識結果に基づいてハンダ印刷位置を基準とする搭載座標データに補正するとともに、この補正後の搭載座標データを前記実装装置に格納する生産準備工程と、この生産準備工程の後、前記各装置により基板にハンダを印刷して当該基板に部品を搭載する基板生産工程と、を含み、
    この基板生産工程において、
    ハンダ印刷時の基板と前記印刷用マスクとの相対位置を求め、ハンダ印刷後の基板を前記スクリーン印刷装置から前記実装装置に搬送すると共にこれに同期して当該基板の前記相対位置のデータである相対位置データを前記スクリーン印刷装置から前記実装装置に送信する相対位置データ送信工程と、
    ハンダ印刷後、前記実装装置へ搬入される基板の前記相対位置データにより前記搭載座標データを補正することにより前記ヘッドによる部品搭載座標を求める搭載座標演算工程と、
    この搭載座標演算工程で求めた部品搭載座標に従って前記ヘッドにより前記基板に部品を搭載する部品搭載工程と、を実行することを特徴とする部品実装方法。
  2. 請求項1に記載の部品実装方法において、
    基板上の部品搭載ポイント又は当該ポイントに搭載される部品に関して基板上の電極位置を基準として前記部品搭載座標を決定するものとハンダ印刷位置を基準として前記部品搭載座標を決定するものとを予め設定しておき、前記搭載座標演算工程では、前記設定に従って各部品搭載ポイントの部品搭載座標を決定することを特徴とする部品実装方法。
  3. 印刷用マスクと基板とを重ねて前記印刷用マスクに形成される開口部を介して前記基板上の電極にハンダを印刷するスクリーン印刷装置と、部品実装用のヘッドを備え、かつ前記ハンダが印刷された基板上に前記ヘッドにより部品を搭載する実装装置とを含む部品実装システムにおいて、
    前記スクリーン印刷装置は、
    前記印刷用マスクを撮像することによりその画像データを取得するマスク撮像手段と、
    前記基板を撮像することによりその画像データを取得する基板撮像手段と、
    前記印刷用マスクおよび基板の各画像データに基づき印刷時における基板と印刷用マスクとの相対位置を求める相対位置演算手段と、
    この相対位置演算手段により求められた前記相対位置を相対位置データとして、ハンダ印刷後の基板が当該スクリーン印刷装置から前記実装装置に搬送される際に、当該基板の搬送に同期して前記実装装置に送信する送信手段と、を備え、
    前記実装装置は、
    前記基板を撮像することによりその画像データを取得する基板撮像手段と、
    前記基板の画像データに基づき基板の位置を求める基板位置演算手段と、
    基板上における部品搭載座標を定めた搭載座標データであって、電極の位置を基準として定めたデータを前記印刷用マスク開口部の位置を画像認識した結果に基づきハンダ印刷位置を基準とするデータに補正した搭載座標データを記憶する記憶手段と、
    ハンダ印刷後、当該実装装置へ搬入される基板の部品実装動作に先立ち、スクリーン印刷装置から送信される当該基板の前記相対位置データにより前記記憶手段に記憶されている前記搭載座標データを補正することにより前記ヘッドによる部品搭載座標を求める搭載座標演算手段と、
    この搭載座標演算手段で求めた前記部品搭載座標に従って前記ヘッドの駆動を制御する駆動制御手段と、を備えていることを特徴とする部品実装システム。
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