JP5382565B2 - レンズシステム - Google Patents

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Description

本発明は、高倍率ズームレンズ系におけるレンズシステムに関し、可視域で撮影可能なズームレンズに像位置補正光学系を挿入することにより、近赤外域での撮影をも可能にするレンズシステムに関する。
近年、小型のビデオカメラの普及とともに監視目的での光学系が広く普及している。その中で、近赤外域の光の特性を生かした様々な光学系が要求され、製品化され始めている。日中、太陽光などの自然光や可視域の照明光を使用して撮影する一方、夜間は近赤外域の照射光を使用して撮影可能にした、暗い屋内もしくは屋外で使用される監視目的の光学系が、その例である。このような光学系には、可視域から近赤外域までの軸上色収差を補正し、すなわち、可視域での焦点距離と近赤外域での焦点距離とをできるだけ近づけることで、光学系を調節することなく、昼夜を問わず合焦した状態で映像を得ることが可能となる光学特性が必要となる。このような光学特性を有する光学系が、昼夜兼用レンズとして一般的になってきている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2005−227507号公報 特開2006−91643号公報
また、最近では、国境監視等で需要の多い遠方の屋外昼夜監視システムや日中でも可視域の波長では撮影することのできない濃霧状態での撮影を近赤外域の波長により撮影可能とした監視システムなど、超望遠までカバーした高倍率ズームレンズ系において、近赤外域の撮影を可能にするレンズシステムが要求されるに至っている。
しかし、上記特許文献1、特許文献2に提案されているものは、焦点距離の短い広角系のズームレンズに適用することが比較的容易にできるに過ぎず、色収差の補正が困難である超望遠までカバーした高倍率ズームレンズの光学系に適用し、可視域から近赤外域まで対応させることは非常に困難であるという問題がある。
例えば、蛍石などの非常に高価な異常低分散材料を各所に用いることにより、上記問題を軽減させることができるものの、可視域の高性能化を満たしつつ近赤外域の像位置ズレを補正するには不十分である。また、テレコンバーター等の変倍光学系を挿入した際の可視域と近赤外域との像位置の差はより顕著なものとなるため、近赤外域での像位置のズレの補正がさらに困難になるという問題もある。
本発明は、上記実情に鑑み提案されたもので、可視域で撮影可能なズームレンズ系(特に、超望遠までカバーする高倍率ズームレンズ系)に像位置補正光学系を挿入することにより、近赤外域での撮影を可能にし、遠方の屋外昼夜監視システムや濃霧状態での撮影をも可能にするレンズシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るレンズシステムは、最も物体側に位置するフォーカシング系レンズ群と、前記フォーカシング系レンズよりも像面側に位置し、ズーミングに応じて直線移動する変倍系レンズ群と、前記変倍系レンズ群よりも像面側に位置し、ズーミングに応じて曲線移動する補正系レンズ群と、前記補正系レンズ群よりも像面側に位置する結像系レンズ群を有するズームレンズを備え、可視域から近赤外域までの波長に対して撮影可能で、像面が一つからなるレンズシステムであって、前記結像系レンズ群を構成するレンズ群間に抜き差しされるテレコンバーターと、二つの群で構成され、前記結像系レンズ群よりも像面側に挿入される像位置補正光学系とを有することを特徴とする。
特に、上記像位置補正光学系の二つの群は、像面側から固定群と移動群の順のもの、移動群、固定群の順のもの又は移動群、移動群の順のもののうち、いずれか一つの順のものが選ばれる、ことが好ましい。
さらに、ズーミング、フォーカシング、撮影波長域の調節(切り替え)、変倍光学系の挿入に際して起こる光学的な諸条件の変化に応じ、像位置補正光学系の二つの群の間隔が調整され、可視域で撮影した時の前記結像系レンズ群の位置と像面との間隔を同じに保ちながら、近赤外域で撮影可能とすることが好ましい。
そして、像位置補正光学系を構成する二つの群の各群、正負それぞれ互いに異なるパワーを有することがさらに好ましい。
本発明は、最も物体側に位置するフォーカシング系レンズ群と、フォーカシング系レンズよりも像面側に位置し、ズーミングに応じて直線移動する変倍系レンズ群と、変倍系レンズ群よりも像面側に位置し、ズーミングに応じて曲線移動する補正系レンズ群と、補正系レンズ群よりも像面側に位置する結像系レンズ群を有するズームレンズを備え、可視域から近赤外域までの波長に対して撮影可能で、像面が一つからなるレンズシステムであって、結像系レンズ群を構成するレンズ群間に抜き差しされるテレコンバーターと、二つの群で構成され、結像系レンズ群よりも像面側に挿入される像位置補正光学系とを有するので、可視域撮影モードから近赤外域撮影モードに切り替える際に、二つの群で構成される像位置補正光学系を、ズームレンズにおける結像系レンズ群よりも像面側に挿入することにより、可視域撮影モードから近赤外域撮影モードに切り替わることによる像位置のズレを補正し、近赤外域においても、昼夜を問わず合焦した状態での映像を得ることができる。特に、超望遠までカバーすることができるため、焦点距離が長くなる高倍率ズームレンズ系においても像位置のズレを補正することができ、昼夜を問わず合焦した状態での映像を得ることができるレンズシステムを提供することができる。
特に、上記像位置補正光学系の二つの群は、像面側から固定群と移動群の順のもの、移動群、固定群の順のもの又は移動群、移動群の順のもののうち、いずれか一つの順のものが選ばれるので、可視域撮影モードから近赤外域撮影モードに切り替える際に、二つの群で構成される像位置補正光学系を、ズームレンズにおける結像系レンズ群よりも像面側に挿入し、さらに移動群を調整することにより、可視域撮影モードから近赤外域撮影モードに切り替わることによる像位置のズレを適確に補正し、近赤外域においても、昼夜を問わず合焦した状態での映像を得ることができる。また、超望遠までカバーすることができるため、焦点距離が長くなる高倍率ズームレンズ系においても像位置のズレを補正することができ、昼夜を問わず合焦した状態での映像を得ることができるレンズシステムを提供することができる。
さらに、上記レンズシステムにおいて、ズーミング、フォーカシング、撮影波長の調節(切り替え)、変倍光学系の挿入に際して変化する光学諸条件に応じ、挿入した像位置補正光学系の二つの群の間隔が調整可能であるので、ズーミング、フォーカシング、撮影波長の調節(切り替え)、変倍光学系の挿入に際して光学的な諸条件が変化しても、像位置のズレを補正することが可能となる。すなわち、例えば、ズーミングやフォーカシングに応じ、近赤外域の像位置が変化してしまうのであるが、挿入した像位置補正光学系の二つの群の間隔を調整することにより、その変化した像位置をフランジバックによって定められた固定の像位置に移動させることができるため、ズーム全域にわたって、近赤外域においても合焦した映像を得ることができる。しかも、可視域で撮影した時の結像系レンズ群の位置と像面との間隔を同じに保ちながら、近赤外域で撮影が可能となるのである。
また、像位置補正光学系を構成する二つの群の各群、正負それぞれ互いに異なるパワーを有するので、像位置補正光学系挿入時の移動群の移動量を小さく抑えることが可能となる。
上記の通り、本発明によれば、可視域で用いられるレンズシステムにおいて、像位置補正光学系という簡単な光学系を挿入し、さらに、その群間隔を調整して焦点距離を変動させることにより、可視域から近赤外域までの波長に対して合焦させることができるという有効な効果が得られる。そして、このように挿入した近赤外域の波長での像位置補正光学系では、既存の近赤外域での撮影を考慮していないズームレンズに対しても、挿入スペースさえ確保できれば挿入することができるので、近赤外域においても、昼夜を問わず合焦した状態での映像を得ることができるレンズシステムを広く提供することが可能となる。
以下、本発明を実施する上での一例として、図面(図1〜図37)を参照しつつ、具体的に説明する。
なお、ここでの説明は、本発明の実施形態の一例であって、下記実施形態(実施例1〜4)に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
(実施例1)
本発明は、図1に記載のとおり、一または二以上、例えば、十のレンズで構成される結像系レンズ群を有する、少なくとも500mm以上の焦点距離を含む高倍率のズームレンズ10を備えた、可視域から近赤外域までの波長に対して撮影可能なレンズシステム1であって、二つの群で構成された像位置補正光学系、例えば、像面側から固定群と移動群の順のもの、移動群、固定群の順のもの又は移動群、移動群の順のもののうち、いずれか一つの順のものが選ばれて構成された像位置補正光学系30を、ズームレンズ10における十のレンズで構成される結像系レンズ群としての像面側固定群14よりも像面側に挿入したものである。さらに、レンズシステム1は、像位置補正光学系30の二つの群の間隔が調整可能であり、ズーミング、フォーカシング、撮影波長域の調節(切り替え)、変倍光学系としての、例えば、テレコンバーター20の挿入に際して起こる光学的な諸条件の変化に応じ、像位置補正光学系30の群間隔を調整して撮影波長の像位置のズレを補正することができる。また、像位置補正光学系30を構成する各群、例えば、挿入部分前側31、挿入部分後側32の二つの群は、正負それぞれ互いに異なるパワー(屈折力)を有している。
なお、図1中、IMGは像面を示し、CCDやCMOSといった撮像素子で構成されている。FPはフィルターを示し、例えば、保護ガラスまたはオプティカルローパスフィルターで構成されている。
レンズシステム1は、フォーカス群11Aを含む最も物体側に位置するフォーカシング系レンズとしての物体側固定群11、この物体側固定群11よりも像面IMG側に位置し、ズーミングに応じて直線移動する変倍系レンズとしての第一移動群12、この第一移動群12よりも像面IMG側に位置し、ズーミングに応じて曲線移動する補正系レンズとしての第二移動群13、この第二移動群13よりも像面IMG側に位置する結像系レンズとしての像面側固定群14からなるズームレンズ10と、ズーム焦点域をより望遠側にシフトするために、像面側固定群14を構成するレンズ群間に抜き差しされるテレコンバーター20と、二つの群で構成された像位置補正光学系、例えば、固定群とした挿入部分前側31、移動群とした挿入部分後側32の二つの群で構成され、像面側固定群14よりも像面IMG側に挿入される像位置補正光学系30と、を有している。また、変倍比は、例えば、51.8倍である。テレコンバーター20は、例えば、倍率2倍のものが採用されている。
本発明に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10に採用した各レンズの数値例を表1に、表1におけるA、B、Cの数値例を表2に、テレコンバーター20に採用した各レンズの数値例を表3に、それぞれ示す。なお、表1および表3中、Rは曲率半径、dは各レンズ間の間隔、Ndはd線(波長587.56nm)の屈折率、νdはアッベ数、infは無限大を示す。表2中、WIDEは広角時(焦点距離10.3mm)、TELEは望遠時(焦点距離533.5mm)を示す。
Figure 0005382565
Figure 0005382565
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近赤外域で撮影する場合、図2に記載の像位置補正光学系30をズームレンズ10の像面側固定群14部分後方に3mmの空気間隔をあけて挿入する。その際に、像位置補正光学系30の挿入部分前側31と挿入部分後側32との間の間隔Dをズーム位置、物体距離、撮影波長に対して連動的に移動(変化)させることにより、可視域での撮影時の像面側固定群14の位置と像面IMGを同じ間隔に保ちながら、近赤外域での撮影についても対応させることが可能である。本実施例1では、図2に記載のとおり、像位置補正光学系30の挿入部分前側31を固定群とし、挿入部分後側32を移動群としている。
本実施例1での像位置補正光学系30に採用した各レンズの構成を表4に、像位置補正光学系30の挿入部分前側31および挿入部分後側32のパワー(屈折力)を表5に示す。なお、表4中、Rは曲率半径、dはレンズ間の間隔、Ndはd線(波長587.56nm)の屈折率、νdはアッベ数、infは無限大を示す。また、Dは、表6の間隔Dに対応する。
Figure 0005382565
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表5より、本実施例の像位置補正光学系30は正負それぞれ互いに異なるパワー(屈折力)を有する群よりなるので、像位置補正光学系挿入時の移動群の移動量を小さく抑えることが可能となる。
図3から図10までに記載の図は本実施例1に係る球面収差図であり、(a)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20のみの状態での球面収差図で、(b)および(c)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20に像位置補正光学系30を挿入したときの球面収差図である。その際像位置補正光学系30を構成する挿入部分前側31と挿入部分後側32の間隔Dについては下記表6に記載のとおりである。スケールはmmであり、各グラフの0.0の位置は図1記載の像面IMG位置に対応する。
図3はズームレンズ10の最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを2.33mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを2.50mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図4はズームレンズ10の最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを2.90mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを3.25mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図5はズームレンズ10の最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを2.33mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを2.53mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図6はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを3.31mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを3.77mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図7はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを3.32mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを4.13mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図8はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを5.85mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを7.58mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図9はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを3.33mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを4.14mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図10はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔Dを7.71mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを10.00mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
上記をまとめたものを表6に示す。なお、表6中、10は、本実施例1に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入しない状態、10+20は、本実施例1に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入した状態をそれぞれ示す。
Figure 0005382565
(実施例2)
本実施例2では、実施例1に記載の像位置補正光学系30と同様の構成のものを、ズームレンズ10の像面側固定群14部分後方に3mmの空気間隔をあけて挿入する。その際に、ズームレンズ10の像面側固定群14部分と像位置補正光学系30の挿入部分前側31の間隔D1、挿入部分前側31と挿入部分後側32の間隔D2を、ズーム位置、物体距離、撮影波長に対して連動的に移動(変化)させることにより、可視域での撮影時の像面側固定群14の位置と像面IMGを同じ間隔に保ちながら、近赤外域での撮影についても対応させることが可能である。ただし、本実施例2では、図11に記載のとおり、像位置補正光学系30は、挿入部分前側31、挿入部分後側32を共に移動群とする。
なお、ズームレンズ10、テレコンバーター20の構成は、実施例1と同様である。
図12から図19までに記載の図は本実施例2に係る球面収差図であり、(a)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20のみの状態での球面収差図で、(b)および(c)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20に像位置補正光学系30を挿入したときの球面収差図である。その際ズームレンズ10の像面側固定群14部分と像位置補正光学系30の挿入部分前側31の間隔D1、挿入部分前側31と挿入部分後側32の間隔D2については下記表7に記載のとおりである。スケールはmmであり、各グラフの0.0の位置は図1記載の像面IMG位置に対応する。
図12はズームレンズ10の最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を3.00mm、間隔D2を2.30mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を3.00mm、間隔D2を2.50mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図13はズームレンズ10の最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を1.72mm、間隔D2を2.92mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を1.72mm、間隔D2を3.29mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図14はズームレンズ10の最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を3.00mm、間隔D2を2.33mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を3.00mm、間隔D2を2.52mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図15はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を1.72mm、間隔D2を3.29mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を1.72mm、間隔D2を3.73mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図16はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を3.00mm、間隔D2を3.30mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を3.00mm、間隔D2を4.11mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図17はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を1.72mm、間隔D2を5.72mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を1.72mm、間隔D2を7.35mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図18はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を3.00mm、間隔D2を3.30mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を3.00mm、間隔D2を4.11mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図19はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系30を挿入し、間隔D1を1.72mm、間隔D2を7.46mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔D1を1.72mm、間隔D2を9.61mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
上記のまとめたものを表7に示す。表7中、10は、本実施例2に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入しない状態、10+20は、本実施例2に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入した状態をそれぞれ示す。
Figure 0005382565
(実施例3)
本実施例3において、近赤外域で撮影する場合は図20に記載の像位置補正光学系40をズームレンズ10の像面側固定群14部分後方に3mmの空気間隔をあけて挿入する。その際に、像位置補正光学系40の挿入部分前側41と挿入部分後側42との間隔Dをズーム位置、物体距離、撮影波長に対して連動的に移動(変化)させることにより、可視域での撮影時の像面側固定群14の位置と像面IMGを同じ間隔に保ちながら、近赤外域での撮影についても対応させることが可能である。本実施例3では、図20に記載のとおり、像位置補正光学系40の挿入部分前側41を固定群とし、挿入部分後側42を移動群とする。
なお、ズームレンズ10、テレコンバーター20の構成は、実施例1と同様である。
本実施例3での像位置補正光学系40に採用した各レンズの構成を表8に、像位置補正光学系40の挿入部分前側41および挿入部分後側42のパワー(屈折力)を表9に示す。なお、表8中、Rは曲率半径、dはレンズ間の間隔、Ndはd線(波長587.56nm)の屈折率、νdはアッベ数、infは無限大を示す。また、Dは、表10の間隔Dに対応する。
Figure 0005382565
Figure 0005382565
表9より、本実施例3の像位置補正光学系40は正負それぞれ互いに異なるパワーを有する群よりなるので、像位置補正光学系挿入時の移動群の移動量を小さく抑えることが可能となる。
図21から図28までに記載の図は本実施例3に係る球面収差図であり、(a)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20のみの状態での球面収差図で、(b)および(c)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20に像位置補正光学系40を挿入したときの球面収差図である。その際像位置補正光学系40を構成する挿入部分前側41と挿入部分後側42の間隔Dについては下記表10に記載のとおりである。
図21はズームレンズ10の最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを12.27mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを11.98mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図22はズームレンズ10の最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを11.32mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを10.82mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図23はズームレンズ10の最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを12.27mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを11.98mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図24はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを10.70mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを10.06mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図25はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを10.72mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを9.59mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図26はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを7.17mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを5.06mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図27はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを10.72mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを9.59mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図28はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系40を挿入し、間隔Dを4.83mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを2.51mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
上記のまとめたものを表10に示す。表10中、10は、本実施例3に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入しない状態、10+20は、本実施例3に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入した状態をそれぞれ示す。
Figure 0005382565
(実施例4)
本実施例4において、近赤外域で撮影する場合は図29に記載の像位置補正光学系50を像面IMGより17.93mmの空気間隔をあけて挿入する。その際に、像位置補正光学系50の挿入部分前側51と挿入部分後側52の間隔Dをズーム位置、物体距離、撮影波長に対して連動的に移動させることにより、可視域での撮影時の像面側固定群14の位置と像面IMGを同じ間隔に保ちながら、近赤外域での撮影についても対応させることが可能である。本実施例4では、図29に記載のとおり、像位置補正光学系50の挿入部分前側51を移動群とし、挿入部分後側52を固定群とする。
なお、ズームレンズ10、テレコンバーター20の構成は、実施例1と同様である。
本実施例4での像位置補正光学系50に採用した各レンズの構成を表11に、像位置補正光学系50の挿入部分前側51および挿入部分後側52のパワー(屈折力)を表12に示す。なお、表11中、Rは曲率半径、dはレンズ間の間隔、Ndはd線(波長587.56nm)の屈折率、νdはアッベ数、infは無限大を示す。また、Dは、表13の間隔Dに対応する。
Figure 0005382565
Figure 0005382565
表12より、本実施例4の像位置補正光学系50は正負それぞれ互いに異なるパワーを有する群よりなるので、像位置補正光学系挿入時の移動群の移動量を小さく抑えることが可能となる。
図30以降に記載の図は本実施例4に係る球面収差図であり、(a)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20のみの状態での球面収差図で、(b)および(c)はズームレンズ10もしくはズームレンズ10とテレコンバーター20に像位置補正光学系50を挿入したときの球面収差図である。その際位置補正光学系50を構成する挿入部分前側51と挿入部分後側52の間隔Dについては下記表13に記載のとおりである。
図30はズームレンズ10の最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを2.60mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを2.66mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図31はズームレンズ10の最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを3.38mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを3.57mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図32はズームレンズ10の最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを2.60mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを2.67mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図33はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを3.92mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを4.17mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図34はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを3.93mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを4.59mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図35はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを6.94mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを8.15mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図36はズームレンズ10の最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを3.94mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを4.59mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
図37はズームレンズ10の最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーター20を挿入した状態の性能を現すものである。可視域基準波長を590nmとした場合、(a)より波長880nm、波長960nmの像位置が可視域での像位置よりも+の位置にあることが確認できる。像位置補正光学系50を挿入し、間隔Dを8.84mmとすることで波長880nmでの像位置のズレが補正されているのは(b)より明らかである。また間隔Dを10.26mmとすることで波長960nmでの像位置のズレが補正されているのは(c)より明らかである。
上記のまとめたものを表13に示す。表13中、10は、本実施例4に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入しない状態、10+20は、本実施例4に係るレンズシステム1におけるズームレンズ10にテレコンバーター20を挿入した状態をそれぞれ示す。
Figure 0005382565
以上のように、本発明は、可視域で用いられる高倍率ズームレンズ系に簡単な構成よりなる像位置補正光学系を挿入し、その群の間隔を調整可能としたことにより、近赤外域の像位置のズレを調節し、近赤外域での波長についても合焦させることが可能となる。このように可視域で用いられるズームレンズに光学系を追加するレンズシステムは、既存のレンズシステムにおいても挿入スペースがあれば、像位置補正光学系を挿入し、近赤外域での波長について適用させることができる。
本発明(実施例1)に係るレンズシステムの概略構成を示す説明図である。 実施例1における像位置補正光学系の構成を示す説明図である。 実施例1におけるズームレンズの最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例1におけるズームレンズの最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例1におけるズームレンズの最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例1におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例1におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例1におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例1におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例1におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例2における像位置補正光学系の構成を示す説明図である。 実施例2におけるズームレンズの最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例2におけるズームレンズの最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例2におけるズームレンズの最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例2におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例2におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例2におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例2におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例2におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例3における像位置補正光学系の構成を示す説明図である。 実施例3におけるズームレンズの最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例3におけるズームレンズの最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例3におけるズームレンズの最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例3におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例3におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例3におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例3におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例3におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例4における像位置補正光学系の構成を示す説明図である。 実施例4におけるズームレンズの最も広角側の焦点距離10.3mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例4におけるズームレンズの最も望遠側の焦点距離533.5mmの状態で物体距離が無限の状態での性能を現す球面収差図である。 実施例4におけるズームレンズの最も広角側10.3mmの状態で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例4におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態での性能を現す球面収差図である。 実施例4におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例4におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が無限の状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例4におけるズームレンズの最も広角側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。 実施例4におけるズームレンズの最も望遠側で物体距離が5000mmの状態にテレコンバーターを挿入した状態の性能を現す球面収差図である。
符号の説明
1 レンズシステム
10 ズームレンズ
11 物体側固定群
11A フォーカス群
12 第一移動群
13 第二移動群
14 像面側固定群
20 テレコンバーター(変倍光学系)
30 像位置補正光学系
31 挿入部分前側
32 挿入部分後側
40 像位置補正光学系
41 挿入部分前側
42 挿入部分後側
50 像位置補正光学系
51 挿入部分前側
52 挿入部分後側
IMG 像面
FP フィルター

Claims (1)

  1. 最も物体側に位置するフォーカシング系レンズ群と、前記フォーカシング系レンズよりも像面側に位置し、ズーミングに応じて直線移動する変倍系レンズ群と、前記変倍系レンズ群よりも像面側に位置し、ズーミングに応じて曲線移動する補正系レンズ群と、前記補正系レンズ群よりも像面側に位置する結像系レンズ群を有するズームレンズを備え、可視域から近赤外域までの波長に対して撮影可能で、像面が一つからなるレンズシステムであって、
    前記結像系レンズ群を構成するレンズ群間に抜き差しされるテレコンバーターと、正負それぞれ互いに異なるパワーを有する群からなる二つの群で構成され、前記結像系レンズ群よりも像面側に挿入される像位置補正光学系を有するとともに、
    前記像位置補正光学系の前記二つの群は、像面側から固定群と移動群の順のもの、移動群、固定群の順のもの又は移動群、移動群の順のもののうち、いずれか一つの順のものが選ばれ、
    ズーミング、フォーカシング、撮影波長域の調節(切り替え)、前記テレコンバーターの挿入に際して起こる光学的な諸条件の変化に応じ、前記像位置補正光学系の前記2つの群の間隔が調整され、可視域で撮影した時の前記結像系レンズ群の位置と像面との間隔を同じに保ちながら、近赤外域で撮影可能としたことを特徴とするレンズシステム。
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