JP5377244B2 - 高周波増幅器 - Google Patents

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Description

この発明は、ドハティ増幅器などの高周波増幅器に関するものであり、特に2個の増幅器の共通入力端子でのインピーダンンス整合が適正な高周波増幅器に関するものである。
近年、無線通信の需要は増加しており、無線通信端末機器の小型化および高効率化が要求されている。
そこで、従来から、ドハティにより、飽和増幅を行う平均電力増幅器と、所定値以上のピーク電圧を増幅するピーク電力増幅器とを並列構成とし、両増幅器出力信号を合成する高効率増幅器(ドハティ増幅器)が提案されている。
この種のドハティ増幅器は、ピーク電力を有する変調波信号を増幅する場合において、一般の単一増幅器で増幅する場合と比べて高い効率を得ることができるので、高効率増幅技術を実現するために検討されてきた。
ドハティ増幅器におけるピーク電力増幅器は、所定ピーク電圧以下では動作せず、所定ピーク電圧以上で動作するので、入力信号が小さいときには非動作状態となり、入力信号が大きくなると動作状態となる。
増幅器のインピーダンス(増幅器に印加される電圧を、増幅器に流れる電流で除算した値)は、非動作状態においてはオープンとなって動作状態とは異なり、特に、増幅器に流れる電流が極めて小さいときには大きく変化する。
一方、ピーク電力増幅器のインピーダンスは、入力信号が小さい非動作状態のときにはオープンであるが、入力信号が大きくなって動作し始めると、動作電流の増加に対して反比例の関係で小さくなる方向に変化する。
このように、ドハティ増幅器において、ピーク電力増幅器は、入力信号の大きさによってインピーダンスが変化する。
したがって、一般的に、入力信号の分配には、方向性結合器または電力分配器などの分配器が用いられ、入力信号は、キャリア/ピーク電力増幅器のインピーダンスに依存せずに、所定比率でそれぞれの電力増幅器に分配される(たとえば、特許文献1参照)。
特許第4183941号公報
従来の高周波増幅器は、たとえば特許文献1に記載のドハティ増幅器では、入力信号の分配器として方向性結合器または電力分配器などが用いられているので、回路構成が大きくなり、特に小型化が要求される端末用増幅器に適用した場合に、パッケージサイズが増加して小型化を実現することができないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、特にドハティ増幅器において、方向性結合器または電力分配器などの分配器を用いずに入力信号の分配を実現することにより、回路および増幅器のパッケージサイズを小型に構成した高周波増幅器を得ることを目的とする。
この発明に係る高周波増幅器は、入力端子および出力端子と、前記入力端子に接続された入力側電力分配手段と、前記出力端子に接続された出力整合回路と、前記入力側電力分配手段と前記出力整合回路との間に並列接続された第1および第2の分岐線路と、前記第1の分岐線路に挿入されて前記入力端子からの入力信号を増幅するキャリア電力増幅器と、前記第2の分岐線路に挿入されて前記入力信号のピーク成分を増幅するピーク電力増幅器と、前記キャリア電力増幅器の入力側に挿入された第1の入力整合回路と、前記ピーク電力増幅器の入力側に挿入された第2の入力整合回路と、を備え、前記出力整合回路により前記キャリア電力増幅器の出力電力と前記ピーク電力増幅器の出力電力とを合成した信号を、前記出力端子から出力する高周波増幅器であって、前記入力側電力分配手段は、前記入力信号を、前記第1および第2の分岐線路に直接導入するためのノードにより構成され、前記第1の入力整合回路は、前記ノードに接続されたλ/4電気長の伝送線路と、前記キャリア電力増幅器に接続された第1のHPF型回路と、からなる直列回路により構成され、前記第2の入力整合回路は、前記ノードに接続されたλ/2電気長の伝送線路と、前記ピーク電力増幅器に接続された第2のHPF型回路と、からなる直列回路により構成されたものである。
この発明によれば、方向性結合器または電力分配器などの分配器を用いずに入力信号の分配を実現することにより、回路および増幅器のパッケージサイズを小型化することができる。
この発明の実施の形態1に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 図1内のピーク電力増幅器および伝送線路の入力端のインピーダンスをスミスチャートで示す説明図である。 この発明の実施の形態1におけるキャリア電力増幅器、ピーク電力増幅器および両者を合計した増幅器全体についての、入力電力に対する利得を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態3に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、各増幅器の具体的構成例としてバイポーラトランジスタを用いた場合を示している。
図1において、高周波増幅器は、入力側電力分配手段を構成するノードNと、並設されたキャリア電力増幅器1およびピーク電力増幅器2と、入力端子3および出力端子4と、LPF(ローパスフィルタ)型回路5と、λ/4電気長の伝送線路6と、LPF(ローパスフィルタ)型回路7と、キャリア電力増幅器1およびピーク電力増幅器2の出力整合回路8と、を備えている。
キャリア電力増幅器1およびピーク電力増幅器2には、バイアス供給手段(図示せず)によりバイアス電圧が供給されているものとする。
キャリア電力増幅器1は、入力端子3からの入力信号を増幅し、ピーク電力増幅器2は、入力信号のピーク成分を増幅する。
入力端子3と、出力端子4に接続された出力整合回路8との間には、第1のLPF型回路(以下、単に「LPF型回路」という)5およびキャリア電力増幅器1を含む第1の分岐線路と、λ/4電気長の伝送線路6、第2のLPF型回路(以下、単に「LPF型回路」という)7およびピーク電力増幅器2を含む第2の分岐線路とが並列接続されている。
入力端子3においては、第1の分岐線路側のLPF型回路5と、第2の分岐線路側の伝送線路6およびLPF型回路7とが、ノードNを介して分岐されている。
LPF型回路5は、入力端子3とキャリア電力増幅器1のベース端子との間に挿入されて、キャリア電力増幅器1の入力整合回路を構成している。
また、伝送線路6およびLPF型回路7からなる直列回路は、入力端子3とピーク電力増幅器2のベース端子との間に挿入されて、ピーク電力増幅器2の入力整合回路を構成している。
出力整合回路8は、キャリア電力増幅器1の出力電力とピーク電力増幅器2の出力電力とを合成し、合成した信号を出力端子4から出力する。
一般に、LPF型回路5は、入力端子3の特性インピーダンスZsの2倍のインピーダンス(2×Zs)と、キャリア電力増幅器1の入力インピーダンスとを整合する。
また、伝送線路6およびLPF型回路7からなる直列回路は、入力端子3の特性インピーダンスZsの2倍のインピーダンス(2×Zs)と、ピーク電力増幅器2の動作状態の入力インピーダンスとを整合する。
図2は図1内のピーク電力増幅器2および伝送線路6の各入力端のインピーダンスを示す説明図である。
図2において、入力信号の増加(矢印参照)にともない、ピーク電力増幅器2(ピークアンプ)は、非動作(OFF)状態から動作(ON)状態に移行し、ピーク電力増幅器2の入力インピーダンスは、図2内の「☆印」で示すように変化する。
入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、ピーク電力増幅器2、LPF型回路7および伝送線路6からなる直列回路の入力側のインピーダンスとなる。
ここで、伝送線路6は、キャリア電力増幅器1に対して、ピーク電力増幅器2への入力信号の位相差をλ/4だけ進めるために必要となる。
図2のように、入力信号の増加にともない、ピーク電力増幅器2の入力インピーダンス(☆印)が変化するので、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、図2内の「△印」で示すように変化する。
すなわち、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンス(△印)は、低入力信号時にはオープン(OFF)に近く、入力信号の増加(矢印参照)にともない、設定されたインピーダンス(2×Zs)へと変化する。
この結果、入力信号が小さい場合には、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンスは(2×Zs)となり、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスはオープンとなることから、入力信号は、インピーダンスの低いキャリア電力増幅器1側の経路に集中する。
このとき、入力端子3における高周波増幅器全体の入力インピーダンスは(2×Zs)である。
一方、入力信号が大きい場合には、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンス、および、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、ともに(2×Zs)であることから、入力信号は、キャリア電力増幅器1側の経路と、ピーク電力増幅器2側の経路とに分配される。
このとき、入力端子3における高周波増幅器全体の入力インピーダンスはZsである。
なお、LPF型回路5と、伝送線路6およびLPF型回路7と、の各回路パラメータを調整し、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンスと、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスと、を変化させることも可能である。
これにより、入力信号が大きい場合に、キャリア電力増幅器1側の経路と、ピーク電力増幅器2側の経路と、に対する入力信号の配分比を変えることが可能となる。
図3はこの発明の実施の形態1における入力電力に対する利得を示す説明図であり、キャリア電力増幅器1(キャリアアンプ)に対する利得(破線参照)と、ピーク電力増幅器2(ピークアンプ)に対する利得(点線参照)と、両者を合計した増幅器全体に対する利得(実線参照)とを示している。
図3において、入力電力が小さい領域では、キャリア電力増幅器1のみの動作となるので、増幅器全体の利得(実線)は、キャリア電力増幅器1の利得(破線)と等しい。
一方、入力電力が増加すると、ピーク電力増幅器2が動作し始めて、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスがオープンから(2×Zs)に変化するので、ピーク電力増幅器2の利得(点線)が増加し、増幅器全体の利得(実線)は、キャリア電力増幅器1およびピーク電力増幅器2の各利得を合計したものとなる。
したがって、図3に示したように、低入力信号時および高入力信号時の両方において、高周波増幅器全体の利得(実線)は大きく変化せず、良好なAM−AM特性を得ることが可能となる。
仮に、低入力信号時における入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスが、オープンではなくショートである場合には、入力信号は、キャリア電力増幅器1側にほとんど入力されず、ピーク電力増幅器2側に入力されるが、ピーク電力増幅器2側は非動作状態であることから、高周波増幅器全体の利得は低い状態となる。
また、入力信号の増加にともない、ピーク電力増幅器2が動作し始めると、ピーク電力増幅器2側のインピーダンスが(2×Zs)に変化し、入力信号は、キャリア電力増幅器1側にも入力されるようになる。
すなわち、高入力信号時においては、低入力信号時と比べて、高周波増幅器全体の利得が急増するので、良好なAM−AM特性を得ることができない。
したがって、低入力信号時において、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスが、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンスに対して十分に大きい、という特徴は、良好なAM−AM特性を得るために非常に重要である。
以上のように、この発明の実施の形態1(図1〜図3)に係る高周波増幅器は、入力端子3および出力端子4と、入力端子3に接続されたノードN(入力側電力分配手段)と、出力端子4に接続された出力整合回路8と、ノードNと出力整合回路8との間に並列接続された第1および第2の分岐線路と、第1の分岐線路に挿入されて入力端子3からの入力信号を増幅するキャリア電力増幅器1と、第2の分岐線路に挿入されて入力信号のピーク成分を増幅するピーク電力増幅器2と、キャリア電力増幅器1の入力側に挿入されたLPF型回路5(第1の入力整合回路)と、ピーク電力増幅器2の入力側に挿入された第2の入力整合回路と、を備えている。
出力整合回路8は、キャリア電力増幅器1の出力電力とピーク電力増幅器2の出力電力とを合成し、出力端子4は、出力整合回路8により合成された信号を出力する。
ノードNは、入力信号を、第1および第2の分岐線路に分配して直接導入する。
第2の入力整合回路は、ノードNに接続されたλ/4電気長の伝送線路6と、ピーク電力増幅器2に接続されたLPF型回路7と、ピーク電力増幅器2と、からなる直列回路により構成されている。
これにより、入力端子3において、方向性結合器または電力分配器などを用いることなく、単にノードNを介して分岐するのみで入力信号の分配を実現し、回路および増幅器のパッケージサイズを小型に構成した高周波増幅器(ドハティ増幅器)を得ることができる。
なお、キャリア電力増幅器1側のLPF型回路5と、ピーク電力増幅器2側のLPF型回路7とは、それぞれ、2段以上の直列LPF型回路で構成することも可能である。このようにLPF型回路5、7を多段化することにより、さらに広帯域なインピーダンス整合が可能となる。
実施の形態2.
上記実施の形態1(図1)では、キャリア電力増幅器1およびピーク電力増幅器2の入力整合回路において、LPF型回路5、7を用いたが、図4のように、HPF(ハイパスフィルタ)型回路10、12を用いてもよい。
図4はこの発明の実施の形態2に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図4において、高周波増幅器は、前述のキャリア電力増幅器1、ピーク電力増幅器2、入力端子3、出力端子4および出力整合回路8に加えて、λ/4電気長の伝送線路9と、第1のHPF型回路(以下、単に「HPF型回路」という)10と、λ/2電気長の伝送線路11と、第2のHPF型回路(以下、単に「HPF型回路」という)12と、を備えている。
伝送線路9およびHPF型回路10と、伝送線路11およびHPF型回路12とは、入力端子3で分岐しており、伝送線路9およびHPF型回路10からなる直列回路は、入力端子3とキャリア電力増幅器1のベース端子との間に挿入されて、キャリア電力増幅器1の入力整合回路を構成している。
同様に、伝送線路11およびHPF型回路12からなる直列回路は、入力端子3とピーク電力増幅器2のベース端子との間に挿入されて、ピーク電力増幅器2の入力整合回路を構成している。
前述のように、伝送線路9およびHPF型回路10(キャリア電力増幅器1の入力整合回路)は、入力端子3の特性インピーダンスZsの2倍のインピーダンス(2×Zs)と、キャリア電力増幅器1の入力インピーダンスとを整合する。
また、伝送線路11およびHPF型回路12(ピーク電力増幅器2の入力整合回路)は、入力端子3の特性インピーダンスZsの2倍のインピーダンス(2×Zs)と、ピーク電力増幅器2の動作状態の入力インピーダンスとを整合する。
この場合、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、ピーク電力増幅器2、HPF型回路12および伝送線路11からなる直列回路の入力側のインピーダンスとなる。
ここで、キャリア電力増幅器1側の伝送線路9、およびピーク電力増幅器2側の伝送線路11は、キャリア電力増幅器1に対して、ピーク電力増幅器2への入力信号の位相差をλ/4だけ進めるために必要となる。
図4のように、ピーク電力増幅器2側の入力整合回路をHPF型回路12で構成した場合には、低入力信号時のHPF型回路12の入力側端面のインピーダンスがオープンとなるので、ピーク電力増幅器2側の伝送線路11は、λ/2の電気長が必要となる。
この場合も、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、低入力信号時にはオープンに近く、入力信号の増加にともない、設定されたインピーダンス(2×Zs)に変化する。
すなわち、図4のように構成とすることにより、入力信号が小さい場合には、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンスは(2×Zs)であり、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスはオープンであることから、入力信号は、インピーダンスの低いキャリア電力増幅器1側の経路に集中する。
このとき、入力端子3における高周波増幅器全体の入力インピーダンスは(2×Zs)である。
また、入力信号が大きい場合には、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンス、および、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、ともに(2×Zs)であることから、入力信号は、キャリア電力増幅器1側の経路と、ピーク電力増幅器2側の経路とに分配される。
このとき、入力端子3における高周波増幅器全体の入力インピーダンスはZsである。
なお、前述と同様に、伝送線路9およびHPF型回路10(キャリア電力増幅器1の入力整合回路)と、伝送線路11およびHPF型回路12(ピーク電力増幅器2の入力整合回路)と、の各回路パラメータを調整し、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンスと、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスと、を変化させることも可能である。
これにより、入力信号が大きい場合に、キャリア電力増幅器1側の経路と、ピーク電力増幅器2側の経路と、に対する入力信号の配分比を変えることが可能となる。
以上のように、この発明の実施の形態2(図4)によれば、第1の分岐線路内の入力整合回路は、ノードNに接続されたλ/4電気長の伝送線路9と、キャリア電力増幅器1に接続されたHPF型回路10と、からなる直列回路により構成され、第2の分岐線路内の入力整合回路は、ノードNに接続されたλ/2電気長の伝送線路11と、ピーク電力増幅器2に接続されたHPF型回路12と、からなる直列回路により構成されており、前述と同等の作用効果を奏する。
なお、キャリア電力増幅器1側のHPF型回路10と、ピーク電力増幅器2側のHPF型回路12とに、それぞれ直列LPF型回路を追加して、LPF型回路およびHPF型回路を組み合わせた構成とすることも可能である。このようにLPF型回路およびHPF型回路の多段化構成とすることにより、さらに広帯域なインピーダンス整合が可能となる。
この際、入力端子3側がLPF型回路となる場合と、入力端子3側がHPF型回路となる場合との2通りが可能であるが、いずれの場合も、キャリア電力増幅器1側とピーク電力増幅器2側との回路構成を同一関係にする必要がある。
すなわち、第1の分岐線路内の入力整合回路において、λ/4電気長の伝送線路9とHPF型回路10との間にLPF型回路が追加挿入された場合には、第2の分岐線路内の入力整合回路においても、λ/2電気長の伝送線路11とHPF型回路12との間にLPF型回路を追加挿入する必要がある。
一方、第1の分岐線路内の入力整合回路において、HPF型回路10とキャリア電力増幅器1との間にLPF型回路が追加挿入された場合には、第2の分岐線路内の入力整合回路においても、HPF型回路12とピーク電力増幅器2との間にLPF型回路を追加挿入する必要がある。
実施の形態3.
上記実施の形態1、2(図1、図4)では、では、キャリア電力増幅器1およびピーク電力増幅器2の入力整合回路において、伝送線路6、9、11を用いたが、図5のように、伝送線路を用いずに、HPF型回路13およびLPF型回路14の組み合わせと、LPF型回路15、16の組み合わせと、を用いてもよい。
図5はこの発明の実施の形態3に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図1、図4参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図5において、高周波増幅器は、前述のキャリア電力増幅器1、ピーク電力増幅器2、入力端子3、出力端子4および出力整合回路8と、HPF型回路13と、第1のLPF型回路(以下、単に「LPF型回路」という)14と、第2および第3のLPF型回路(以下、単に「LPF型回路」という)15、16と、を備えている。
HPF型回路13およびLPF型回路14と、LPF型回路15、16とは、入力端子3で分岐しており、HPF型回路13およびLPF型回路14からなる直列回路は、入力端子3とキャリア電力増幅器1のベース端子との間に挿入されて、キャリア電力増幅器1の入力整合回路を構成している。
同様に、LPF型回路15、16からなる直列回路は、入力端子3とピーク電力増幅器2のベース端子との間に挿入されて、ピーク電力増幅器2の入力整合回路を構成している。
前述のように、HPF型回路13およびLPF型回路14(キャリア電力増幅器1の入力整合回路)は、入力端子3の特性インピーダンスZsの2倍のインピーダンス(2×Zs)とキャリア電力増幅器1の入力インピーダンスとを整合する。
また、2段のLPF型回路15、16(ピーク電力増幅器2の入力整合回路)は、入力端子3の特性インピーダンスZsの2倍のインピーダンス(2×Zs)と、ピーク電力増幅器2の動作状態の入力インピーダンスを整合する。
一般に、LPF型回路の通過位相は、HPF型回路に対してλ/4だけ大きいので、キャリア電力増幅器1側の入力整合回路内のHPF型回路13を通過する信号と、ピーク電力増幅器2側の入力整合回路内のLPF型回路15を通過する信号とは、λ/4の位相差が発生する。
したがって、図5の構成によれば、前述(実施の形態1、2)の伝送線路による位相差制御は不要となる。
また、キャリア電力増幅器1側の入力整合回路およびピーク電力増幅器2側の入力整合回路は、いずれも、2段でインピーダンス変成する回路構成であることから、広帯域な整合が可能となる。
図5において、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、ピーク電力増幅器2、2段のLPF型回路15、16からなる直列回路の入力側のインピーダンスとなる。
このように、ピーク電力増幅器2側の入力整合回路を2段のLPF型回路15、16で構成した場合、低入力信号時のHPF型回路12の入力側端面のインピーダンスは、前述と同様にオープンとなる。
また、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、低入力信号時にはオープンに近く、入力信号の増加にともない、設定されたインピーダンス(2×Zs)に変化する。
この結果、前述と同様に、入力信号が小さい場合には、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンスは(2×Zs)であり、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスはオープンであることから、入力信号は、インピーダンスの低いキャリア電力増幅器1側の経路に集中する。
このとき、入力端子3における高周波増幅器全体の入力インピーダンスは(2×Zs)である。
また、入力信号が大きい場合には、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンス、および、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスは、ともに(2×Zs)であることから、入力信号は、キャリア電力増幅器1側の経路と、ピーク電力増幅器2側の経路と、に分配される。
このとき、入力端子3における高周波増幅器全体の入力インピーダンスはZsである。
なお、前述と同様に、HPF型回路13およびLPF型回路14(キャリア電力増幅器1の入力整合回路)と、LPF型回路15、16(ピーク電力増幅器2の入力整合回路)と、の各回路パラメータを調整し、入力端子3から見たキャリア電力増幅器1側のインピーダンスと、入力端子3から見たピーク電力増幅器2側のインピーダンスと、を変化させることも可能である。
これにより、入力信号が大きい場合に、キャリア電力増幅器1側の経路と、ピーク電力増幅器2側の経路と、に入力する信号の配分比を変えることが可能となる。
以上のように、この発明の実施の形態3(図5)によれば、第1の分岐線路内の入力整合回路は、ノードNに接続されたHPF型回路13と、キャリア電力増幅器1に接続されたLPF型回路14と、からなる直列回路により構成され、第2の分岐線路内の入力整合回路は、LPF型回路15、16からなる直列回路により構成されており、前述と同等の作用効果を奏する。
なお、キャリア電力増幅器1の入力整合回路において、HPF型回路13とLPF型回路14との接続順序は、入力端子3の特性インピーダンスZsの2倍のインピーダンス(2×Zs)と、キャリア電力増幅器1の入力インピーダンスとを整合する条件を満たしていれば、図5とは逆の位置関係で接続されていてもよい。
また、図5において、キャリア電力増幅器1側の入力整合回路内のHPF型回路13と、ピーク電力増幅器2側の入力整合回路内のLPF型回路15とのインピーダンス変成比が「2」に設定されていれば、発生する位相差は、調度λ/4となる。
このとき、HPF型回路13とLPF型回路14との接続順序が図5と逆であれば、キャリア電力増幅器1に接続されたHPF型回路と、ピーク電力増幅器2に接続されたLPF型回路16とのインピーダンス変成比が、2に設定されればよい。
1 キャリア電力増幅器、2 ピーク電力増幅器、3 入力端子、4 出力端子、5、7、14〜16 LPF型回路、6、9、11 伝送線路、8 出力整合回路、10、12、13 HPF型回路、N ノード。

Claims (7)

  1. 入力端子および出力端子と、
    前記入力端子に接続された入力側電力分配手段と、
    前記出力端子に接続された出力整合回路と、
    前記入力側電力分配手段と前記出力整合回路との間に並列接続された第1および第2の分岐線路と、
    前記第1の分岐線路に挿入されて前記入力端子からの入力信号を増幅するキャリア電力増幅器と、
    前記第2の分岐線路に挿入されて前記入力信号のピーク成分を増幅するピーク電力増幅器と、
    前記キャリア電力増幅器の入力側に挿入された第1の入力整合回路と、
    前記ピーク電力増幅器の入力側に挿入された第2の入力整合回路と、を備え、
    前記出力整合回路により前記キャリア電力増幅器の出力電力と前記ピーク電力増幅器の出力電力とを合成した信号を、前記出力端子から出力する高周波増幅器であって、
    前記入力側電力分配手段は、前記入力信号を、前記第1および第2の分岐線路に直接導入するためのノードにより構成され、
    前記第1の入力整合回路は、前記ノードに接続されたλ/4電気長の伝送線路と、前記キャリア電力増幅器に接続された第1のHPF型回路と、からなる直列回路により構成され、
    前記第2の入力整合回路は、前記ノードに接続されたλ/2電気長の伝送線路と、前記ピーク電力増幅器に接続された第2のHPF型回路と、からなる直列回路により構成されたことを特徴とする高周波増幅器。
  2. 前記第1の入力整合回路は、前記λ/4電気長の伝送線路と前記第1のHPF型回路との間に挿入されたLPF型回路を含み、
    前記第2の入力整合回路は、前記λ/2電気長の伝送線路と前記第2のHPF型回路との間に挿入されたLPF型回路を含むことを特徴とする請求項に記載の高周波増幅器。
  3. 前記第1の入力整合回路は、前記第1のHPF型回路と前記キャリア電力増幅器との間に挿入されたLPF型回路を含み、
    前記第2の入力整合回路は、前記第2のHPF型回路と前記ピーク電力増幅器との間に挿入されたLPF型回路を含むことを特徴とする請求項に記載の高周波増幅器。
  4. 入力端子および出力端子と、
    前記入力端子に接続された入力側電力分配手段と、
    前記出力端子に接続された出力整合回路と、
    前記入力側電力分配手段と前記出力整合回路との間に並列接続された第1および第2の分岐線路と、
    前記第1の分岐線路に挿入されて前記入力端子からの入力信号を増幅するキャリア電力増幅器と、
    前記第2の分岐線路に挿入されて前記入力信号のピーク成分を増幅するピーク電力増幅器と、
    前記キャリア電力増幅器の入力側に挿入された第1の入力整合回路と、
    前記ピーク電力増幅器の入力側に挿入された第2の入力整合回路と、を備え、
    前記出力整合回路により前記キャリア電力増幅器の出力電力と前記ピーク電力増幅器の出力電力とを合成した信号を、前記出力端子から出力する高周波増幅器であって、
    前記入力側電力分配手段は、前記入力信号を、前記第1および第2の分岐線路に直接導入するためのノードにより構成され、
    前記第1の入力整合回路は、前記ノードに接続された第1のHPF型回路と、前記キャリア電力増幅器に接続された第1のLPF型回路と、からなる直列回路により構成され、
    前記第2の入力整合回路は、第2および第3のLPF型回路からなる直列回路により構成されたことを特徴とする高周波増幅器。
  5. 前記第2のLPF型回路は、前記ノードに接続され、
    前記HPF型回路と前記第2のLPF型回路とのインピーダンス変成比は、2に設定されたことを特徴とする請求項に記載の高周波増幅器。
  6. 入力端子および出力端子と、
    前記入力端子に接続された入力側電力分配手段と、
    前記出力端子に接続された出力整合回路と、
    前記入力側電力分配手段と前記出力整合回路との間に並列接続された第1および第2の分岐線路と、
    前記第1の分岐線路に挿入されて前記入力端子からの入力信号を増幅するキャリア電力増幅器と、
    前記第2の分岐線路に挿入されて前記入力信号のピーク成分を増幅するピーク電力増幅器と、
    前記キャリア電力増幅器の入力側に挿入された第1の入力整合回路と、
    前記ピーク電力増幅器の入力側に挿入された第2の入力整合回路と、を備え、
    前記出力整合回路により前記キャリア電力増幅器の出力電力と前記ピーク電力増幅器の出力電力とを合成した信号を、前記出力端子から出力する高周波増幅器であって、
    前記入力側電力分配手段は、前記入力信号を、前記第1および第2の分岐線路に直接導入するためのノードにより構成され、
    前記第1の入力整合回路は、前記ノードに接続された第1のLPF型回路と、前記キャリア電力増幅器に接続されたHPF型回路と、からなる直列回路により構成され、
    前記第2の入力整合回路は、第2および第3のLPF型回路からなる直列回路により構成されたことを特徴とする高周波増幅器。
  7. 前記第3のLPF型回路は、前記キャリア電力増幅器に接続され、
    前記HPF型回路と前記第3のLPF型回路とのインピーダンス変成比は、2に設定されたことを特徴とする請求項に記載の高周波増幅器。
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