JP5377178B2 - 電流差動保護継電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数端子の電流入力のベクトル和の差動電流を動作量とし、区間内事故の判定を行う送電線保護用の電流差動保護継電装置に関する。
近年では、伝送技術の発展と共に、電流差動保護方式が送電線保護の主保護のために広く用いられている一方で、電力需要の拡大に伴う電源設備の増強等により、系統事故時の事故電流が増大している。そのため、事故時に電流を検出する変流器(以下、「CT」と称する。)の飽和に対して、電流差動継電器の内外部事故識別能力の向上が求められている。
ここで、従来から適用されてる電流差動継電器の一例を図13〜15を参照して説明する。なお、以下では、送電線の両端にあるA、Bの2端子を保護する場合を説明する。図13に示す通り、A端子とB端子の保護区間内の通過電流をIa、Ibとしたとき、電流差動継電器では、IaとIbのベクトル和である差動電流Idを動作量として演算し([数1]参照。)、各端子の電流値の大きさのスカラー和であるΣ|I|を抑制量として演算する([数2]参照。)。
[数1]
動作量 |Id|=|Ia+Ib|
[数2]
抑制量 Σ|I|=|Ia|+|Ib|
そして、この電流差動継電器は、演算した動作量と抑制量に基づいて、下記に示す[数3]及び[数4]の動作式が成立するかを判定する小電流域及び大電流域の特性を有している。
[数3]
小電流域特性(DF1) |Id|≧Kr1Σ|I|+K01
[数4]
大電流域特性(DF2) |Id|≧Kr2Σ|I|+K02
但し、Kr1、Kr2、K01、K02は定数(Kr1<Kr2)
このような電流差動継電器では、この小電流域特性と大電流域特性の双方が動作すると判定された場合に(DF1とDF2の両条件が成立すると判定された場合)、リレー動作する。そのため、例えば、外部事故により保護区間に大電流が通過した場合では、CT飽和が発生すると、DF1は動作する可能性があるが、動作量は小さいのでDF2が不動作であり、電流差動継電器としては不動作となる(図14のα領域を参照。)。
しかしながら、このような状況下において、さらに、CT飽和が厳しくなってくると、図15に示す通り、第2波目の飽和が深くなるため、DF2の動作域に至る可能性が生じ、大電流域特性であっても外部事故による誤動作を回避できない場合がある。このようなCT飽和が厳しい場合の対策として、外部事故を検出した場合に、動作領域の設定を変更することで当該動作領域を狭める方法が提案されている(特許文献1参照。)。
特開2002−17037号公報
ところで、上記のような特許文献1に記載の方法では、上記[数3]及び[数4]に基づく動作領域をCTが飽和しても動作しない領域まで変更しているが、この動作領域の変更はCT飽和の深さに影響されるので、確実に誤動作を抑制できるわけではない。
本発明は、上記のような問題を解消するために提案されたものであって、その目的は、CT飽和が深い場合であっても、内外部事故判定を確実に実施可能な電流差動保護継電装置を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明は、送電線各端子に設けられ、各端子の電流値のベクトル和である動作量と各端子の電流値のスカラー和である抑制量に基づいてリレー動作判定を実施する電流差動保護回路を備えた電流差動保護継電装置であって、相手端子間で電流値の大小を判定する電流値判定手段と、自端子と前記電流値判定手段により大きいと判定された端子間の電流位相を対比する対比手段と、前記対比手段により対比された全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であるかを判定する重なり判定手段と、を有する位相比較回路と、前記位相比較回路の重なり判定手段により全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であると判定され、かつ、前記電流差動保護回路によりリレー動作と判定された場合に、内部事故が生じていると判定する内部事故判定回路と、を備えたことを特徴とする。また、本発明は、送電線の各端子に設けられ、各端子の電流値のベクトル和である動作量と各端子の電流値のスカラー和である抑制量に基づいてリレー動作判定を実施する電流差動保護回路を備えた電流差動保護継電装置であって、相手端子間の電流値の和を算出する電流和算出手段と、自端子の電流と前記電流和算出手段により算出された和電流の位相を対比する対比手段と、前記対比手段により対比された全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であるかを判定する重なり判定手段と、を有する位相比較回路と、前記位相比較回路の重なり判定手段により全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であると判定され、かつ、前記電流差動保護回路によりリレー動作と判定された場合に、内部事故が生じていると判定する内部事故判定回路と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記電流差動保護回路において、前記動作量と前記抑制量から小電流域で動作するかを判定する小電流域判定手段と、前記動作量と前記抑制量から大電流域で動作するかを判定する大電流域判定手段と、前記小電流域で動作し、かつ、前記大電流域特性で動作する場合にリレーを動作すると判定するリレー動作判定手段と、を備え、前記小電流域判定手段により小電流域特性で動作し、かつ、大電流域判定手段により大電流域特性で不動作との条件が成立するかを判定する条件判定手段と、前記条件判定手段により前記条件が成立すると判定された場合に、前記位相比較回路に対して各端子間の電流位相の対比処理を実施するよう指令を下す指令手段と、を有する位相比較使用条件判定回路を備え、前記電流差動保護回路では、前記条件判定手段により前記条件が成立しないと判定された場合に、リレー動作判定手段が、前記小電流域で動作し、かつ、前記大電流域特性で動作するリレー動作であるかを判定し、前記位相比較回路では、前記条件判定手段により前記条件が成立すると判定された場合に、前記指令手段から指令に基づき、前記対比手段が、前記端子間の電流位相を重ねることで対比し、前記重なり判定手段が、前記対比手段により対比された全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であるかを判定し、前記内部事故判定回路は、前記電流差動保護回路のリレー動作判定手段によりリレー動作と判定された場合、あるいは、前記位相比較回路の重なり判定手段により全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であると判定された場合に、内部事故が生じていると判定する構成も一態様として包含する。
以上のような本発明によれば、位相比較回路において、電流の位相を対比することができるので、当該電流の位相の重なり度合いに応じて、内部事故であるかの判定を確実に行うことが可能となる。より詳細には、外部事故によりCT飽和が発生し、図15に示すような電流波形になる場合であっても、位相比較回路の電流位相の対比処理により当該位相に重なりが生じない結果となるので、当該位相比較回路の出力は0となり、内部事故判定回路からの出力も0となる。そのため、外部事故によりCT飽和があっても不動作となり、一方で、内部事故の場合を適切に判断することができる。
第1の実施形態に係る3端子保護の場合の電流差動保護継電装置のシステム構成を示す図。 第1の実施形態に係る電流差動保護継電装置の構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路の位相対比処理を示す図。 第1の実施形態に係る電流差動保護回路の電流差動演算手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る位相比較回路の通過電流の位相対比手順の一例を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路の構成を示すブロック図。 第3の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路の構成を示すブロック図。 第4の実施形態に係る電流差動保護継電装置の構成を示すブロック図。 第5の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路の構成を示すブロック図。 第6の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路の構成を示すブロック図。 第6の実施形態に係る電流差動保護継電装置の構成を示すブロック図。 第6の実施形態に係る電流差動保護回路の内部事故の判定手順の一例を示すフローチャート。 従来の2端子の電流差動保護継電装置のシステム構成を示す図。 電流差動保護継電装置の動作領域の特性を示す図。 CT飽和時の電流波形を示す図。
[本実施形態]
[1.第1の実施形態]
[1.1.構成]
次に、本発明の第1の実施形態に係る電流差動保護継電装置の構成を、図1及び2を参照して以下に説明する。なお、図1は、第1の実施形態に係る3端子保護の場合の電流差動保護継電装置のシステム構成を示す図であり、図2は、第1の実施形態に係る電流差動保護継電装置の構成を示すブロック図である。以下では、A〜Cの3端子を有する送電線を保護する場合を例に挙げて説明する。
図1に示す通り、送電線のA〜Cの3端子各々に電流差動保護継電装置1(Ry−A〜Ry−C)が設けられ、各電流差動保護継電装置1は伝送路2を介して繋がっている。これにより、各電流差動保護継電装置1は伝送路2を介して、電流情報や遮断器情報の他、各種必要な情報を各端子間で受け渡している。なお、A端子からの電流をIa、B端子からの電流をIb、C端子からの電流をIcとする。
次に、電流差動保護継電装置1の具体的な構成を図2を参照して説明する。なお、A〜Cの3端子のうち、A端子の電流差動保護継電装置1を例に挙げて説明する。
図2に示す通り、電流差動保護継電装置1は、各端子からの電流に対して電流差動演算を行う電流差動保護回路110と、各端子からの電流の位相を比較する位相比較回路120と、電流差動保護回路110と位相比較回路120からの出力を基に、内部事故であるかを判定する内部事故判定回路130と、を備えている。
ここで、電流差動保護回路110(A端子側)は、図1に示すシステム構成において、相手端子(B端子とC端子)の電流情報を受信し、電流差動保護演算を行うものである。具体的には、電流差動保護回路110は、図2に示す通り、前記[数1]に基づき、保護区間内の電流であるIa、Ib、Icのベクトル和である差動電流Id(動作量)を演算する動作量演算手段111と、前記[数2]に基づき、各端子の電流値の大きさのスカラー和Σ|I|である抑制量を演算する抑制量演算手段112と、を備えている。
電流差動保護回路110は、また、リレー判定回路として、動作量演算手段111及び抑制量演算手段112により演算された動作量と抑制量に基づいて、前記[数3]式が成立するかにより、小電流域の動作領域に入るかを判定する小電流域特性判定手段113と、前記[数4]式が成立するかにより、大電流域の動作領域に入るかを判定する大電流域特性判定手段114と、を備えている。
加えて、小電流域特性判定手段113により前記[数3]が成立すると判定され、かつ、大電流域特性判定手段114により前記[数4]が成立すると判定された場合に、リレーを動作と判定するリレー動作判定手段115を備えている(図10を参照。)。このリレー動作判定手段115は、小電流域特性判定手段113、大電流域特性判定手段114による判定処理において、どちらか一方でも条件を具備しない場合は、リレーを不動作とする。
一方、位相比較回路120は、自端子(A端子)と相手端子(B端子とC端子)間において、電流の位相を対比する位相対比手段121と、位相対比手段121により対比された両電流位相の重なり度合いが所定の閾値以上であるかを判定する重なり位相判定手段122と、を備えている。この位相対比手段121は、自端子と相手端子間の位相のそれぞれ対比するので、A〜Cの3端子で言えば、図2に示すように、電流IaとIbの位相を対比する手段121aとIaとIcの位相を対比する手段121bを備え、重なり位相判定手段122が、両端子間の対比結果である位相の重なり度合いが、所定の閾値以上であるかを判定する。
この位相比較回路120における位相対比手段121及び重なり位相判定手段122による自端子と相手端子間の電流の位相対比判定処理は、具体的には次のように行われる。特に、以下では、図3に示す通り、端子Aからの電流であるIaと端子Bからの電流であるIbの位相を比較する場合の原理を説明する。
図3に示す通り、位相対比手段121による対比はIaとIbの位相を重なり合わせることにより行われ、通常時又は外部事故時においては、図3(a)のように、Ia、Ibの位相には重なりがなく、重なり位相判定手段122を介した位相比較回路120による対比結果の出力は0となる。一方、内部事故時においては、図3(b)のように、IaとIbの位相には重なりが存在し、重なり位相判定手段122により当該重なり度合いが所定の閾値以上であると判定された場合に、位相比較回路120による対比結果が1として出力される。
ここで、位相比較回路120により位相の重なりを検出する方法として、下記のようなものが挙げられる。例えば、各電流に対して、電流波形が所定のレベル(例えば、図3のIL)を超過している期間(時間)を計測し対比する方法や、または、サンプリングデータを用いて下記[数5]に示す関係式からIaとIbの位相差θを求める方法、その他一般的に用いられている2つの電気量の位相角を求める方法などを適用することができる。
[数5]
Iam・Ibm+Ian・Ibn=|Ia|・|Ib|COSθ
但し、Iam:Iaのm時点のサンプリング瞬時値
Ibm:Ibのm時点のサンプリング瞬時値
Ian:Iaのm時点より電気角で90度前のサンプリング瞬時値
Ibn:Ibのm時点より電気角で90度前のサンプリング瞬時値
内部事故判定回路130は、電流差動保護回路110と位相比較回路120からの出力を基に、内部事故であるかを判定するものであり、具体的には、電流差動保護回路110のリレー動作判定手段115により動作判定され、かつ、位相比較回路120の重なり位相判定手段122により位相の重なり度合いが所定の閾値以上であると判定された場合に内部事故であると判定する。
[1.2.作用効果]
次に、上記のような構成を有する電流差動保護継電装置1の内部事故の判定手順の一例を、図4及び5を参照して以下に説明する。図4は、第1の実施形態に係る電流差動保護回路110における差動演算手順を示すフロチャートであり、図5は、第1の実施形態に係る位相比較回路120の位相対比手順を示すフローチャートである。
初めに、電流差動保護回路110における電流差動演算手順を、図4を参照して説明すると、まず、電流差動保護回路110の動作量演算手段111が、前記[数1]に基づき、保護区間内の電流であるIa、Ib、Icのベクトル和である差動電流Id(動作量)を演算する(S401)。そして、抑制量演算手段112が、前記[数2]に基づき、各端子の電流値の大きさのスカラー和のΣ|I|である抑制量を演算する(S402)。
動作量演算手段111及び抑制量演算手段112により動作量、抑制量が演算されると、当該動作量と抑制量に基づいて、リレー動作判定手段115は、小電流域特性判定手段113により前記[数3]式が成立すると判定され、かつ、大電流域特性判定手段114により前記[数4]式が成立すると判定されるか、を判定する(S403)。
そして、リレー動作判定手段115が、小電流域特性判定手段113により前記[数3]式が成立し、かつ、大電流域特性判定手段114により前記[数4]式が成立すると判定した場合には(S403のYES)、当該リレー動作判定手段115はリレーを動作とする(S404)。これに対し、リレー動作判定手段115が、小電流域特性判定手段113により前記[数3]式が成立しない、あるいは、大電流域特性判定手段114により前記[数4]式が成立しないと判定した場合には(S403のNO)、リレーを不動作とする(S405)。
次に、位相比較回路120における電流の位相対比手順を、図5を参照して説明すると、まず、位相比較回路120の位相対比手段121が、自端子と相手端子間において、電流の位相を対比する(S501)。具体的には、自端子であるA端子と相手端子であるB、C端子のそれぞれに対して、各電流の位相を重なり合わせることで対比処理を実施する。
そして、重なり位相判定手段122は、全ての自端子と各相手端子間において、位相対比手段121により対比された位相の重なり度合いが所定の閾値以上であるかを判定する(S502)。
これにより、内部事故判定回路130は、図示しないが、図4及び5の電流差動保護回路110と位相比較回路120による差動演算処理及び位相対比処理を基に、電流差動保護回路110のリレー動作判定手段115により動作判定され(S404)、かつ、位相比較回路120の重なり位相判定手段122により全ての自端子と相手端子間において位相の重なり度合いが所定の閾値以上であると判定された場合に(S502のYES)、内部事故であると判定する。
なお、この内部事故判定回路130は、リレーが動作され、かつ、全ての自端子と相手端子間において、位相の重なり度合いが閾値以上であると判定された場合に、内部事故と判定しているので、リレーが不動作と判定され(S405)、あるいは、重なり位相判定手段122により全ての自端子と相手端子間において、位相の重なり度合いが閾値以上でないと判定された場合は(S502のNO)、外部事故であると判定する。
以上のような第1の実施形態によれば、位相比較回路120において、電流の位相を対比することができるので、当該電流の位相の重なり度合いに応じて、内部事故であるかの判定を確実に行うことが可能となる。より詳細には、外部事故によりCT飽和が発生し、図15に示すような電流波形になる場合であっても、位相比較回路120の電流位相の対比処理により当該位相に重なりが生じない結果となるので、当該位相比較回路120の出力は0となり、内部事故判定回路130からの出力も0となる。そのため、外部事故によりCT飽和があっても不動作となり、一方で、内部事故の場合を適切に判断することができる。
[2.第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る電流差動保護継電装置について、図6及び7を参照して以下に説明する。なお、位相比較回路120以外の構成は第1の実施形態と共通するため、説明は省略し同じ符号を付すものとする。図6は、第2の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路120の構成を示すブロック図である。また、第1の実施形態と同様に、送電線の3端子A〜Cを保護する場合を例に挙げ、A端子の電流差動保護継電装置の位相比較回路120の構成を説明する。
図6に示す通り、第2の実施形態に係る位相比較回路120は、第1の実施形態が有する構成に加え、相手端子同士(B端子とC端子)でどちらの電流値が大きいかを判定する電流値判定手段123を備えている。これにより、位相対比手段121は、電流値判定手段123により判定された大きい電流側の位相を自端子の電流の位相と対比する。すなわち、電流値判定手段123は、位相比較を行う相手端子の電流であるIbとIcの大きさを比較し、位相対比手段121を通じて、大きい方の電流と自端子の電流Iaの位相対比を実施する。
なお、第2の実施形態に係る電流差動保護継電装置の内部事故の判定手順は、上記[1.2.作用効果]の図5に示すフローチャートにおいて、S501の前に、電流値判定手段123が相手端子同士の電流Ib、Icを対比し、そして、このS501により、位相対比手段121が、電流値が大きい方の電流位相と自端子の電流位相とを対比する。
以上のような第2の実施形態によれば、相手端子同士で電流値を比較し、電流値が大きいほうの端子と自端子の位相を対比することができるので、全ての相手端子の電流との位相比較を実施する必要がなくなり、処理の簡素化を図ることが可能となる。加えて、自端子は事故電流の最大流入端子又は最大流出端子と位相比較を実施することができるので、事故の内外部判定を確実に行うことが可能となる。
なお、第2の実施形態では、位相比較する相手端子として電流値の大きい端子を採用しているが、これに限定するものではなく、A〜Cの3端子の例で言えば、A端子の電流差動保護継電装置はB端子の電流と、B端子の電流差動保護継電装置はC端子の電流と、C端子の電流差動保護継電装置はA端子の電流と各々位相比較を実施するように予め設定しておく態様も包含する。
[3.第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る電流差動保護継電装置について、図7を参照して以下に説明する。なお、位相比較回路120以外の構成は第1の実施形態と共通するため、説明は省略し同じ符号を付すものとする。図7は、第3の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路120の構成を示すブロック図である。また、第1の実施形態と同様に、送電線の3端子A〜Cを保護する場合を例に挙げ、A端子(自端子)の保護継電装置の位相比較回路120について説明する。
図7に示す通り、第3の実施形態に係る位相比較回路120では、第1の実施形態に係る構成に加え、相手端子同士の電流値の和を算出する電流和算出手段124を備えている。これにより、位相対比手段121は、位相比較を行う際の相手端子電流に、電流和算出手段124により算出されたベクトル和電流の位相を採用し、当該位相と自端子の位相を対比する。
すなわち、位相対比手段121は、第1の実施形態のような、自端子と各相手端子間毎に電流の位相を対比する手段を有する構成は採用せず、図7の通り、自端子の電流と電流和算出手段124により算出された電流和の位相とを対比する構成を有している。
また、第3の実施形態に係る電流差動保護継電装置の内部事故の判定手順は、上記[1.2.作用効果]の図5に示すフローチャートにおいて、S501の前に、電流和算出手段124が相手端子の電流Ib、Icの和を算出し、そして、このS501により、位相対比手段121が、算出された電流Ib、Icのベクトル和の位相と、自端子の電流の位相とを対比する。
以上のような第3の実施形態によれば、相手端子同士の電流和を算出し、当該和電流の位相と自端子の位相を対比することができるので、全ての相手端子の電流との位相比較を実施する必要がなくなり、処理の簡素化を図ることが可能となる。
[4.第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係る電流差動保護継電装置について、図8を参照して以下に説明する。なお、下記以外の基本的な構成は第1の実施形態と共通するため、説明は省略し同じ符号を付すものとする。
図8は、第4の実施形態に係る電流差動保護継電装置の概略構成を示すブロック図である。また、第1の実施形態と同様に、送電の3端子A〜Cを保護する場合を例に挙げ、A端子の電流差動保護継電装置1について説明する。
図8に示す通り、第4の実施形態に係る電流差動保護継電装置1は、第1の実施形態の構成に加え、内部事故判定回路130による判定結果を伝送路2を介してB端子、C端子へ転送する転送回路140を備えている。また、相手端子において内部事故判定回路130により判定された内部事故判定結果を受信する内部事故情報受信回路150(150a、150b)と、内部事故情報受信回路150を介して受信した各相手端子からの内部事故判定結果と自端子の内部事故判定回路130による内部事故判定結果に基づいて、最終的な内部事故のトリップ判定を行う内部事故トリップ判定回路160と、を備えている。
この内部事故トリップ判定回路160は、自端子の内部事故判定回路130により内部事故と判定され、かつ、各相手端子の内部事故判定回路130により内部事故と判定された判定結果を受信した場合に、内部事故によるトリップ指令を出力する。すなわち、A〜Cの3端子で言えば、B端子の内部事故判定結果を転送受信した条件と、C端子の内部事故判定結果を受信した条件を用い、自端の内部事故判定回路130による判定結果とのAND条件で、最終的に内部事故Trip判定を行う。
以上のような第4の実施形態によれば、3端子以上の場合の外部事故において、流出電流の端子に対して位相対比を実施していない端子があっても、流出端子の電流との位相比較を実施し内部事故と判定されない(外部事故と判定する)他端子から当該判定結果が転送されることにより、トリップを阻止することができるので、確実に外部事故による誤動作を回避することが可能となる。
[5.第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態に係る電流差動保護継電装置について、図9を参照して以下に説明する。なお、位相比較回路120以外の構成は第1の実施形態と共通するため、説明は省略し同じ符号を付すものとする。図9は、第5の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路120の構成を示すブロック図である。また、第1の実施形態と同様に、送電線の3端子A〜Cを保護する場合を例に挙げ、A端子(自端子)の保護継電装置の位相比較回路120について説明する。
第5の実施形態に係る位相比較回路120は、伝送手段を通じて各端子からの電流情報を取得することができるので、第1の実施形態のように自端子を基準とするのではなく、各端子同士の全ての組み合わせに対して電流位相の対比を実施する点に特徴を有する。そのため、図9に示す通り、第5の実施形態に係る位相対比手段121は、IaとIb、IbとIc、IcとIaといった、全ての端子電流の組み合わせに対して位相対比を実施する手段121a、121b、121cから構成されている。
これにより、重なり位相判定手段122は、全ての端子間の組み合わせに対して位相対比手段121により電流位相が比較され、当該全ての端子間において検出された位相の重なり度合いが所定の閾値以上であるかを判定する。
また、第5の実施形態に係る電流差動保護継電装置の内部事故の判定手順は、上記[1.2.作用効果]の図5に示すフローチャートにおいて、S501で、位相対比手段121は、全ての端子間に対して電流の位相の対比を実施し(IaとIb、IbとIc、IaとIc)、重なり位相判定手段122は、全ての端子間において、位相対比手段121により対比された位相の重なり度合いが所定の閾値以上であるかを判定する(S502)。
以上のような第5の実施形態によれば、ある1つの端子の電流差動保護継電装置において、例えば、電流が小さくて当該電流に対する位相対比結果が得られない場合であっても、他端子同士の電流の位相対比結果を用いて、内外部事故かの判定を確実に行うことが可能となる。
[6.第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態に係る電流差動保護継電装置について、図10を参照して以下に説明する。なお、位相比較回路120以外の構成は第1の実施形態と共通するため、説明は省略し同じ符号を付すものとする。
図10は、第6の実施形態に係る電流差動保護継電装置の位相比較回路120の構成を示すブロック図である。また、第1の実施形態と同様に、送電線の3端子A〜Cを保護する場合を例に挙げ、A端子(自端子)の保護継電装置1の位相比較回路120について説明する。
図10に示す通り、第6の実施形態に係る位相比較回路120は、第1の実施形態に係る位相比較回路120の構成に加えて、電流の大きさが位相対比に必要とする所定のレベル(電流量)以上であるかを判定する電流レベル判定手段125を備えている。なお、具体的には、各電流Ia、Ib、Icに対してレベル判定を実施する手段125a、125b、125cから構成されている。
これにより、位相対比手段121は、電流レベル判定手段125により所定のレベル以上と判定された端子の電流に対して位相の対比を実施する(ここでは、自端子と相手端子間の電流の位相を対比する)。
また、第6の実施形態に係る電流差動保護継電装置の内部事故の判定手順は、上記[1.2.作用効果]の図5に示すフローチャートにおいて、S501の位相対比処理の前に、電流レベル判定手段125により各電流に対して所定のレベル以上であるを判定し、その後、位相対比手段121が、所定のレベル以上の端子の電流に対して位相の対比を実施する。
より詳細には、電流Ia、Ib、Icの各々に対して、電流レベル判定手段125は、位相対比に必要な所定のレベル以上であるかを判定し、その上で、位相対比手段121は、対比する2つの電流が前記所定のレベル以上であれば、位相の対比を実施するが、いずれか1つでも所定のレベル以下であれば電流位相の対比は行わず、もちろん電流位相の重なりも検出されない。
以上のような第6の実施形態によれば、端子の電流が所定のレベルを下回る場合には、当該電流に対する位相対比は行わないので、当該位相対比の判定精度を向上させ、それ故に、内部事故の判定に対する確実性も高めることができる。
[7.第7の実施形態]
[7.1.構成]
次に、本発明の第7の実施形態に係る電流差動保護継電装置の構成について、図11を参照して以下に説明する。なお、下記に示すもの以外の基本構成は第1の実施形態と共通するため、説明は省略し同じ符号を付すものとする。
図11は、第7の実施形態に係る電流差動保護継電装置の構成を示すブロック図である。また、第1の実施形態と同様に、送電線の3端子A〜Cを保護する場合を例に挙げ、A端子(自端子)の保護継電装置1について説明する。
図11に示す通り、第7の実施形態に係る電流差動保護継電装置1は、第1の実施形態と同様の電流差動保護回路110、位相比較回路120及び内部事故判定回路130に加え、下記に示す位相比較使用条件判定回路170を備えている。
この位相比較使用条件判定回路170は、電流差動保護回路110において、小電流域特性判定手段113により小電流域特性が動作すると判定され、かつ、大電流域特性判定手段114により大電流域特性が不動作であると判定されるといった条件が成立するかを判定する条件判定手段171を有している。加えて、位相比較使用条件判定回路170は、この条件判定手段171により上記条件が成立すると判定された場合に、位相比較回路120による位相対比処理を実施させる位相比較使用指令手段172と、を有している。
なお、第7の実施形態に係る内部事故判定回路130は、条件判定手段171により、小電流域特性が動作し、かつ、大電流域特性が不動作であるとの条件が成立すると判定された場合には、位相比較使用指令手段172を介して、位相比較回路120による位相対比処理の結果に基づいて内部事故判定を実施し、一方、上記条件が成立しないと判定された場合には、電流差動保護回路110による電流差動演算結果に基づいて内部事故判定を実施する。
[7.2.作用効果]
次に、上記のような構成を有する電流差動保護継電装置1による内部事故の判定手順を、図12のフローチャートを参照して以下に説明する。
まず、第1の実施形態と同様に、電流差動保護回路110の動作量演算手段111が、前記[数1]に基づき、保護区間内の電流であるIa、Ib、Icのベクトル和である差動電流Id(動作量)を演算し(S1201)、抑制量演算手段112が、前記[数2]に基づき、各端子の電流値の大きさのスカラー和のΣ|I|である抑制量を演算する(S1202)。
そして、動作量演算手段111及び抑制量演算手段112により動作量、抑制量が演算されると、当該動作量と抑制量に基づいて、位相比較使用条件判定回路170の条件判定手段171が、小電流域特性判定手段113により前記[数3]式が成立すると判定され、かつ、大電流域特性判定手段114により前記[数4]式が成立しないと判定されるか、を判定する(S1203)。すなわち、条件判定手段171は、小電流域特性が動作し、かつ、大電流域特性が不動作であるとの条件が成立するかを判定する。
条件判定手段171により上記条件が成立しないと判定されると(S1203のNO)、電流差動保護回路110のリレー動作判定手段115を介して、小電流域特性判定手段113により前記[数3]式が成立し、かつ、大電流域特性判定手段114により前記[数4]式が成立するかを判定する(S1204)。
リレー動作判定手段115が、小電流域特性判定手段113により前記[数3]式が成立し、かつ、大電流域特性判定手段114により前記[数4]式が成立すると判定した場合には(S1204のYES)、当該リレー動作判定手段115はリレーを動作とする(S1205)。これに対し、リレー動作判定手段115が、小電流域特性判定手段113により前記[数3]式が成立しない、あるいは、大電流域特性判定手段114により前記[数4]式が成立しないと判定した場合には(S1204のNO)、リレーを不動作とする(S1206)。
一方、条件判定手段171により上記条件が成立すると判定された場合には(S1203のYES)、位相比較使用条件判定回路170の位相比較使用指令手段172が、位相比較回路120に対して位相対比処理の指令を下す(S1207)。これにより、位相比較回路120の位相対比手段121が、自端子と相手端子間において、電流の位相を対比し(S1208)、重なり位相判定手段122は、全ての自端子と各相手端子間において、位相対比手段121により対比された位相の重なり度合いが所定の閾値以上であるかを判定する(S1209)。
そして、内部事故判定回路130は、電流差動保護回路110のリレー動作判定手段115により動作判定された場合(S1205)、あるいは。位相比較回路120の重なり位相判定手段122により全ての自端子と相手端子間において位相の重なり度合いが所定の閾値以上であると判定された場合には(S1209のYES)、内部事故判定回路130は内部事故であると判定する(S1210)。
なお、内部事故判定回路130は、リレーが不動作と判定され(S1206)、あるいは、重なり位相判定手段122により全ての自端子と相手端子間において、位相の重なり度合いが閾値以上でないと判定された場合は(S1209のNO)、外部事故であると判定する(S1211)。
以上のような第7の実施形態によれば、下記のような効果を奏することができる。CT飽和が発生する場合は、直流分の影響等により事故発生第1波目は飽和が浅く、第2波目以降に飽和が深くなる傾向があるため、第1波目では小電流域特性が動作し、大電流域特性が不動作の条件が成立する(図10のα領域)。そこで、第7の実施形態では、電流差動保護演算の軌跡がα領域に存在したことを条件に位相比較回路120の出力を有効とすることにより、第2波目のCT飽和による誤動作を確実に阻止することが可能となる。
一方、流出を伴う内部事故は高抵抗を伴う地絡など事故電流が小さい場合が殆どであり、この場合はCT飽和を伴わず、電流差動保護演算の軌跡がα領域に存在せずに、電流差動保護回路の動作域に入ってくる。そのため、第7の実施形態では、位相比較回路120の出力を使用せずに電流差動保護回路110の出力のみで内部事故判定を実施することにより、流出を伴う内部事故でも、確実に内部事故判定を可能とすることができ、本来の内部事故検出感度を損なうことがない
[他の実施形態]
なお、本発明は、上記のようなA〜Cの3端子を用いた送電線保護システムの構成に限定するものではなく、2端子又は4端子以上の構成を採用する実施形態も包含し、もちろん、上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、本発明は、電流差動保護継電回路に対して、小電流域特性と大電流域特性の2特性を判断する構成に限定するものではなく、中電流域特性も判断する3特性、あるいは4特性以上の組み合わせの特性を判断する実施形態も包含する。
1…電流差動保護継電装置
2…伝送路
110…電流差動保護回路
111…動作量演算手段
112…抑制量演算手段
113…小電流域特性判定手段
114…大電流域特性判定手段
115…リレー動作判定手段
120…位相比較回路
121、121a、121b、121c…位相対比手段
121b…手段
122…重なり位相判定手段
123…電流値判定手段
124…電流和算出手段
125、125a、125b、125c…電流レベル判定手段
130…内部事故判定回路
140…転送回路
150、150a、150b…内部事故情報受信回路
160…内部事故トリップ判定回路
170…位相比較使用条件判定回路
171…条件判定手段
172…位相比較使用指令手段

Claims (5)

  1. 送電線の各端子に設けられ、各端子の電流値のベクトル和である動作量と各端子の電流値のスカラー和である抑制量に基づいてリレー動作判定を実施する電流差動保護回路を備えた電流差動保護継電装置であって、
    相手端子間で電流値の大小を判定する電流値判定手段と、
    自端子と前記電流値判定手段により大きいと判定された端子間の電流位相を対比する対比手段と、
    前記対比手段により対比された全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であるかを判定する重なり判定手段と、を有する位相比較回路と、
    前記位相比較回路の重なり判定手段により全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であると判定され、かつ、前記電流差動保護回路によりリレー動作と判定された場合に、内部事故が生じていると判定する内部事故判定回路と、
    を備えたことを特徴とする電流差動保護継電装置。
  2. 送電線の各端子に設けられ、各端子の電流値のベクトル和である動作量と各端子の電流値のスカラー和である抑制量に基づいてリレー動作判定を実施する電流差動保護回路を備えた電流差動保護継電装置であって、
    相手端子間の電流値の和を算出する電流和算出手段と、
    自端子の電流と前記電流和算出手段により算出された和電流の位相を対比する対比手段と、
    前記対比手段により対比された全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であるかを判定する重なり判定手段と、を有する位相比較回路と、
    前記位相比較回路の重なり判定手段により全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であると判定され、かつ、前記電流差動保護回路によりリレー動作と判定された場合に、内部事故が生じていると判定する内部事故判定回路と、
    を備えたことを特徴とする電流差動保護継電装置。
  3. 前記内部事故判定回路による内部事故の判定結果を他の電流差動保護継電装置に転送する転送回路と、
    他の電流差動保護継電装置の内部事故判定回路からの判定結果を受信する受信回路と、
    自身の内部事故判定回路による判定結果と前記受信回路を通じて受信した他の端子における内部事故の判定結果から、全ての判定結果で内部事故であると判定されている場合にトリップ指令を出力するトリップ回路と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電流差動保護継電装置。
  4. 前記位相比較回路は、各端子の電流値が前記対比手段による位相対比に必要な所定値以上であるかを判定する電流レベル判定手段を備え、
    前記対比手段は、前記電流レベル判定手段により所定値以上と判定された端子間の電流位相を対比することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電流差動保護継電装置。
  5. 前記電流差動保護回路は、
    前記動作量と前記抑制量から小電流域で動作するかを判定する小電流域判定手段と、
    前記動作量と前記抑制量から大電流域で動作するかを判定する大電流域判定手段と、
    前記小電流域で動作し、かつ、前記大電流域特性で動作する場合にリレーを動作すると判定するリレー動作判定手段と、を備え、
    前記小電流域判定手段により小電流域特性で動作し、かつ、大電流域判定手段により大電流域特性で不動作との条件が成立するかを判定する条件判定手段と、
    前記条件判定手段により前記条件が成立すると判定された場合に、前記位相比較回路に対して各端子間の電流位相の対比処理を実施するよう指令を下す指令手段と、
    を有する位相比較使用条件判定回路を備え、
    前記電流差動保護回路では、前記条件判定手段により前記条件が成立しないと判定された場合に、リレー動作判定手段が、前記小電流域で動作し、かつ、前記大電流域特性で動作するリレー動作であるかを判定し、
    前記位相比較回路では、前記条件判定手段により前記条件が成立すると判定された場合に、前記指令手段から指令に基づき、前記対比手段が、前記端子間の電流位相を重ねることで対比し、前記重なり判定手段が、前記対比手段により対比された全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であるかを判定し、
    前記内部事故判定回路は、前記電流差動保護回路のリレー動作判定手段によりリレー動作と判定された場合、あるいは、前記位相比較回路の重なり判定手段により全ての端子間の位相の重なりが所定の閾値以上であると判定された場合に、内部事故が生じていると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電流差動保護継電装置。
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