JP5375567B2 - 耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手 - Google Patents

耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手 Download PDF

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本発明は、高エネルギー密度ビームを溶接部に照射して形成した溶接継手、特に、ギガサイクル(109〜10)域の振動環境下において、優れた疲労特性を呈する溶接継手に関するものである。
近年、地球温暖化の一因であるCOガスの削減や、石油等の化石燃料の将来的な枯渇に対処するため、自然エネルギーを利用することが、積極的に試みられている。風力発電も、その一つであり、世界的に普及しつつある。風力発電に最適な地域は、絶え間ない強風を期待できる地域である。それ故、洋上での風力発電ファームが実現しているし(特許文献1〜6、参照)、また、大規模な洋上風力発電ファームが、世界的規模で計画されている。
洋上に風力発電塔を建造する場合、風力発電塔の安定を図るために、海底の地盤に基礎構造体を打ち込む必要がある。また、風力発電機のタービン翼を、海水面から充分に高い位置に、安定的に維持するために、基礎構造体は、十分な長さ(高さ)、剛性、強度を必要とする。
そのため、風力発電塔の基礎構造体の構造は、板厚50mm超(例えば、100mm程度)、直径4m程度の大型管構造となり、風力発電塔の全体の高さは80m以上に達する。上記管構造の他、ジャケット構造の基礎構造体が普及しつつあるが、いずれにしても、基礎構造体は大型鋼構造物である。
このように、洋上風力発電塔は、基礎構造体を含め巨大な鋼構造物であるが、建造に際しては、建造現場又は建造現場近くの海岸で、大型厚鋼板又は鋼管を、簡易に、しかも、高能率で、溶接することが求められる。
一般に、電子ビーム溶接や、レーザービーム溶接などの高エネルギー密度ビーム溶接は、被溶接材を、簡易にかつ効率的に溶接できる点で、洋上風力発電塔のような巨大鋼構造物の建造に適した溶接方法であるが、高真空チャンバー内で溶接する必要があるので、溶接できる鋼板又は鋼管の大きさに限度がある。
このことを踏まえ、近年、板厚100mm程度の極厚鋼板を、効率よく、現地で溶接できる溶接方法(RPEBW:Reduced Pressured Electron Beam Welding:減圧電子ビーム溶接)が提案されている(特許文献7、参照)。
RPEBW法を用いれば、風力発電塔のような大型の鋼構造物を建造する場合において、溶接箇所を局所的に真空に維持して、厚鋼板を効率的に溶接できることが期待される。
しかし、RPEBW法は、高真空チャンバー内での溶接に比べ、真空度が低い雰囲気で溶接を行うので、溶融後凝固して形成される溶接金属部の靭性が劣るとの課題を抱えている。
このような課題を踏まえ、特許文献8には、板状のNiなどのインサートメタルを溶接面に張り付けて電子ビーム溶接し、溶接金属中のNi量を0.1〜4.5%として、溶接金属の靭性(シャルピー衝撃値)を改善することが提案されている。
洋上風力発電塔は、絶えず強風に曝され、ギガサイクル(10910域で振動するので、基礎構造体の溶接部には、絶え間なく繰返し応力が集中する。このため、基礎構造体の溶接部には、通常の疲労サイクル(1067)とはオーダーが異なるギガサイクル域の振動に耐える耐疲労特性が要求される。
特開2008−111406号公報 特開2007−092406号公報 特開2007−322400号公報 特開2006−037397号公報 特開2005−194792号公報 特開2005−180239号公報 国際公開99/16101号パンフレット 特開平3−248783号公報
前述したように、洋上発電塔の基礎構造体の溶接部には、通常の疲労サイクルとはオーダーが異なるギガサイクル域の振動に耐える耐疲労特性が要求される。
ジャケットと称される基礎構造体において、疲労特性が問題となるのは溶接継手部において、未溶着部が存在する場合である。そのため、未溶着部のない溶接継手を実現するために、途中まで溶接した後、溶接部分を、裏面から機械的に研削し、再度、裏面から溶接するなど、煩雑で能率の低い溶接方法が用いられている。
本発明では,高エネルギー密度ビーム溶接を、基礎構造部の製造に適用して、溶接効率を飛躍的に高めつつ,耐疲労特性の改善を図ることのできる高エネルギー密度ビーム溶接継手を提供することを目的とする。
本発明は、二本の超極厚大径鋼管を接合する高エネルギー密度ビーム溶接において、溶接部の耐疲労特性を高めるため、溶接部に対する引張残留応力の影響を低減する施工条件を鋭意検討した。
その結果、一方の超極厚大径鋼管に、他方の超極厚大径鋼管を嵌合し、嵌合域に、鋼管の水平断面に対し傾斜し、鋼管を周回する溶接部を形成すると、溶接後、溶接部における引張残留応力を低減でき、かつ、耐疲労特性を高めることができることが判明した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1)一方の管状部材に、他方の管状部材を嵌合し、嵌合域に高エネルギー密度ビームを照射して溶接した溶接継手であって、上記嵌合域に、溶接により継手部が形成される管状部材の水平断面に対し傾斜し、かつ、前記管状部材を周回し、前記管状部材の水平断面に対する傾斜角を略一定とする溶接部が形成されていることを特徴とする耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
(2)前記嵌合域において、複数の溶接部が平行に形成されていることを特徴とする前記(1)に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
(3)前記溶接部の、前記管状部材の水平断面に対する傾斜角θが、25°〜55°であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
(4)前記耐疲労特性が、ギガサイクル域の振動環境における耐疲労特性であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
(5)溶接により継手部が形成される前記管状部材が、厚さ50mm超の高強度大径鋼管からなることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
(6)前記溶接継手が、厚さ50mm超の高強度大径鋼管を溶接したものであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
(7)前記高エネルギー密度ビームを、溶接する箇所の周辺を減圧して照射することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
本発明によれば、厚さ50mm超の高強度大径鋼管同士の高エネルギー密度ビーム溶接において、ギガサイクル域の振動環境における耐疲労特性が優れ、かつ、破壊靱性値δcが十分に高い溶接継手を提供することができる。
洋上発電塔のジャケット型基礎構造体の態様を示す図である。 ジャケット型基礎構造体における格点部の態様を示す図である。(a)は、格点部の構造を示し、(b)は、格点部の溶接継手部を示し、(c)は、鋼管を形成する上下鋼板における板厚断面方向の取り合いを示す。 二本の大径鋼管の嵌合域に、鋼管の水平断面に対し傾斜し、かつ、鋼管を周回する溶接部が形成されている重ね溶接継手の態様を示す図である。 二本の大径鋼管の嵌合域に、鋼管の水平断面に対し傾斜し、かつ、鋼管を周回する溶接部が形成されている重ね溶接継手の態様を示す図である。 溶接継手を周回する溶接部が平行に形成されている溶接継手の態様を示す図である。 通常の突合せ溶接継手(比較例)の板厚断面方向の態様を示す図である。(a)は、溶接した鋼管を示し、(b)は、溶接部(○印)の板厚断面方向の態様を示す。 溶接継手に作用する応力を説明する図である。 溶接継手から継手疲労試験片、及び、超音波疲労試験片を採取する要領を説明する図である。(a)は、本発明の突き合せ溶接継手からの試験片採取を示し、(b)及び(c)は、本発明の重ね溶接継手からの試験片採取を示し、(d)は、従来の溶接継手からの試験片採取を示す。
本発明について、洋上発電塔のジャケット型基礎構造体を例に取り説明する。図1に、洋上発電塔のジャケット型基礎構造体の態様を示す。
直径1mの4本の基礎杭1が、管径1.8m、厚さ60mmの下枠鋼管3aで連結されて、基礎枠1aが構成されている。基礎杭1は、杭の長さを調節して、海底地盤の上に堅固に設置される。基礎枠1aの4隅には、管径1.6m、厚さ50mmの4本の支柱鋼管2が溶接で連結され、支柱鋼管2の上部は、管径0.8m、厚さ40mmの上枠鋼管3bで連結されている。
4本の支柱鋼管2には、交差する管径0.6m、厚さ40mmの斜枠鋼管4a、4bが連結されていて、洋上発電塔のジャケット型基礎構造体が構成されている。
以上の例は、水深が25mの場合の一例であり、水深が深くなると、用いる鋼管の径や厚みも、さらに増大するので、構造をできるだけシンプルにして、ジャケット構造の剛性を確保することが望まれている。
したがって、洋上風力発電用のジャケットの溶接においては、用いる鋼管の径や厚みが、上記説明よりも大きい場合でも、高能率に溶接施工することができ、かつ、溶接継手の耐疲労特性を確保することができる技術が必要となる。
支柱鋼管2に、支柱枝鋼管(図2中“2a”参照)を介して斜枠鋼管4a、4bが連結されている部分が格点部(図中、円で囲った部分、参照)であり、格点部における溶接継手部には、ギガサイクル域の振動に耐える耐疲労特性が要求される。
図2に、ジャケット型基礎構造体における格点部の態様を示す。図2(a)に、格点部の構造を示し、図2(b)に、格点部の溶接継手部を示し、図2(c)に、従来の溶接継手を示す。即ち、支柱鋼管2の支柱枝鋼管2aに、斜枠鋼管4a(4b)を挿入し、接続部を、アーク溶接で溶接している(図2(c)、参照)。
しかし、厚肉大径鋼管のアーク溶接は、溶接者の高い技能が要求される上に、非能率的でかつコスト高であり、また、溶接継手内部に欠陥が残り、ギガサイクル域の振動環境における耐疲労特性が、必ずしも安定しない。
そこで、本発明は、超極厚の大径鋼管同士を、電子ビーム溶接や、レーザービーム溶接のような高エネルギー密度ビーム溶接で溶接する場合において、一方の管状部材に、他方の管状部材を嵌合して形成した嵌合域に、溶接により継手部が形成される管状部材の水平断面に対し傾斜し、かつ、管状部材を周回する溶接部を形成することを基本思想とするものである。
なお、本発明において、電子ビーム溶接としては、溶接箇所を局所的に真空に維持して、厚鋼板を効率的に溶接することができるRPEBW法が好ましい。また、本発明が対象とする鋼管は、特定の成分組成及び機械特性の鋼管に限定されない。
図3〜6に、本発明の溶接継手の態様を示す。
図3に、支柱枝鋼管2aに斜枠鋼管4aを嵌合して形成した嵌合域に、電子ビーム溶接(RPEBW法)で、鋼管の水平断面に対し傾斜し、かつ、鋼管を周回する溶接部5(以下「傾斜周回溶接部5」ということがある。)を、一つ形成した溶接継手の態様を示す。
本発明の溶接継手においては、後述するように、溶接部に作用する応力が小さいので、ギガサイクル域の振動環境における耐疲労特性が著しく向上する。さらに、本発明の溶接継手を形成する溶接は、(a)溶接効率が著しく高い、(b)継手設計の自由度が大きい、及び、(c)機能設計が可能である等の利点を有している。
図4に、溶接継手の水平断面に対する傾斜周回溶接部の傾斜を模式的に示す。傾斜角θは、傾斜周回溶接部に作用する応力を均一なものとするため、略一定とする。傾斜角θは、30°〜55°が好ましい。
30°未満であると、溶接部の傾斜により発現できる管軸方向の引張残留応力の低減効果が小さいので、30°以上が好ましい。55°超であると、溶接線の長さが長くなり、溶接施工に不都合をきたす場合があるので、55°以下が好ましい。より好ましくは、30°〜45°である。
図5に、傾斜周回溶接部が、嵌合域において平行に形成されている溶接継手の態様を示す。図5には、二つの傾斜周回溶接部を示したが、嵌合域を長くして、三つ以上の傾斜周回溶接部を形成してもよい。
図6に、通常の突合せ溶接継手を示す。本発明の溶接継手は、図6に示す溶接継手との対比から明らかなように、基本的に、継手構造が異なるものである。
なお、図6に示す溶接継手は、本発明の効果を説明するために、比較例として用いた。図6(a)に、溶接した鋼管を示し、図6(b)に、溶接部(○印)の板厚断面方向の態様を示す。
本発明においては、溶接継手の嵌合域に、複数の傾斜周回溶接部を形成することにより、溶接継手の耐疲労特性を著しく高めることができる。この理由を、図7に基づいて説明する。
図7に示すように、嵌合域に、傾斜角θの傾斜周回溶接部が形成されている場合、残留応力σRが、傾斜周回溶接部5の長手方向に対し直角方向に作用する。しかし、管軸方向(図中、矢印、参照)が、外部から作用する荷重に対する主応力方向となるので、その主応力に重畳する残留応力は“σR・cosθ”となり、cosθの比率で低減する。
さらに、複数の傾斜周回溶接部を、間隔を適切に選択して設けると、発生する引張残留応力が、相互で相殺しあい、引張残留応力の総和を低減することができる。即ち、本発明の溶接継手においては、嵌合域の領域を増大させつつ、引張残留応力を低減することができるので、耐疲労特性が飛躍的に向上する。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
高エネルギー密度ビーム溶接の一つである電子ビーム溶接を用い、表1に示す条件で、超極厚大径鋼管を溶接した。なお、比較例は、一般的に用いられているアーク溶接法であるCO2溶接で作製した溶接継手に係るものである。
図8に示す試験片採取の要領で、継手疲労試験片を採取し、軸力、応力比0.1、繰り返し速度5Hzにて疲労試験を行い、2x10回の疲労強度を求めた。さらに、図8に示す試験片採取の要領で、超音波試験片を採取し、2x10回の疲労強度、及び、2x10回までのギガサイクルでの疲労強度を求めて、その低下比率を求め、継手疲労試験で求めた2x10回の疲労強度に、その低下比率をかけて、ギガサイクル下での継手疲労強度(推定値)を評価し、表1に示した。
Figure 0005375567
なお、溶接例の1、2、3、及び、7の溶接継手は、重ね溶接継手であるため、砂時計型の超音波疲労試験片を採取するのが難しいので、電子ビーム溶接を用いて作製した突合せ溶接部の超音波疲労試験での結果を参考に、0.8と設定した。
この根拠は、電子ビーム溶接では、アーク溶接部と異なり、溶接部の酸化物が極めて少なく、その寸法も小さいため、ギガサイクル下での耐疲労特性の低下率が、アーク溶接よりも小さく、かつ、電子ビーム溶接の突合せ溶接のデータで得られた低下率の下限値近傍の値を用いれば、過大評価は避けられると考えられるからである。
前述したように、本発明によれば、厚さ50mm超の高強度大径鋼管同士の高エネルギー密度ビーム溶接において、ギガサイクル(109〜10)域の振動環境における耐疲労特性が優れ、かつ、破壊靱性値δcが十分に高い溶接継手を提供することができる。よって、本発明は、大型構造物建造産業において利用可能性が高いものである。
1 基礎杭
1a 基礎枠
2 支柱鋼管
2a 支柱枝鋼管
2a’ 溶接前の支柱枝鋼管
3a 下枠鋼管
3b 上枠鋼管
4a、4b 斜枠鋼管
5 傾斜周回溶接部
6 溶接継手
θ 傾斜角
σR 応力

Claims (7)

  1. 一方の管状部材に、他方の管状部材を嵌合し、嵌合域に高エネルギー密度ビームを照射して溶接した溶接継手であって、上記嵌合域に、溶接により継手部が形成される管状部材の水平断面に対し傾斜し、かつ、前記管状部材を周回し、前記管状部材の水平断面に対する傾斜角を略一定とする溶接部が形成されていることを特徴とする耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
  2. 前記嵌合域において、複数の溶接部が平行に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
  3. 前記溶接部の、前記管状部材の水平断面に対する傾斜角θが、25°〜55°であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
  4. 前記耐疲労特性が、ギガサイクル域の振動環境における耐疲労特性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
  5. 溶接により継手部が形成される前記管状部材が、厚さ50mm超の高強度大径鋼管からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
  6. 前記溶接継手が、厚さ50mm超の高強度大径鋼管を溶接したものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
  7. 前記高エネルギー密度ビームを、溶接する箇所の周辺を減圧して照射することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐疲労特性に優れた高エネルギー密度ビーム溶接継手。
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