JP5375185B2 - 画像形成装置、泡塗布装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置及び泡塗布装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。
このような液体吐出方式の画像形成装置においては、色材を含むインクを液滴化して画像形成を行うために、液滴で形成されるドットがひげ状に乱れるフェザリング、異なる色のインク滴が隣接して用紙に打たれた場合に、各色が相互に混ざり合って色境界が不鮮明になるカラーブリード等の不具合が生じることがあり、更に印字後の紙上の液滴が乾くまでに時間がかかるという問題がある。
そこで、従来から特許文献1ないし3に記載されているように、インクと反応して滲み防止を促す前処理液を塗布ローラで塗布したり、前処理液を液体吐出ヘッドからミスト状に吐出させて塗布したり、後処理液を塗布したりすることが行われている。
特開2002−137378号公報 特開2005−138502号公報 特開2003−205673号公報
しかしながら、上述した特許文献1ないし3に記載のように塗布ローラや液体吐出ヘッドで前処理液や後処理液を塗布するのでは、塗布ムラが発生するとともに、液体を用紙上に大量に塗布するためにインクと反応後の用紙の速乾性に問題があり、特に用紙がカールしたり、撓んだりし易くなることから、ジャム等が起こりやすいという課題がある。
そこで、液体(ゲルを含む)を泡状態にして塗布することが考えられるが、セット剤塗布目的で泡を利用する場合、泡の生成時間が必要となり、印刷動作開始時後に泡を生成して塗布を開始するようにすると、生成に時間がかかる場合には1枚目印刷(ファーストコピー)までの時間が長くなるという課題が生じる。一方、これを回避するために、非印刷動作時に泡を生成して貯留しておくことで、印刷動作開始時の立ち上がり特性を改善できるものの、貯留された泡が長期間放置されると、泡の経時劣化が生じて、塗布する泡の特性が低下する(例えばかさ密度が大きくなる)という課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、液体(ゲルを含む)を泡にしたものを塗布する場合に塗布ムラを低減して薄く均一な厚みで塗布できるようにするとともに、ファーストコピーの立ち上がり時間を短くでき、さらに、泡を経時劣化しない状態で塗布できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材に対して液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布手段と、を備え、
前記泡塗布手段は、泡を生成する生成手段と、前記泡を貯留する泡貯留部と、前記泡を前記被記録媒体又は中間部材に塗布する塗布手段とを有し、
前記泡貯留部の前記泡を所定のタイミングで撹拌する
構成とした。
ここで、前記泡貯留部での撹拌動作は撹拌用部材を移動させて行う構成とできる。また、前記泡貯留部での撹拌動作は前記泡を循環させて行う構成とできる。
また、前記泡貯留部での撹拌動作のタイミングを前記貯留部内の温度及び湿度の検知結果に応じて変更する構成とできる。また、前記泡貯留部での撹拌動作のタイミングを前記泡の状態の検知結果に応じて変更する構成とできる。
また、装置起動時の初期動作で前記泡の生成及び貯留を行った後画像形成動作を開始する構成とできる。この場合、前記装置起動時の初期動作で前記泡貯留部の前記泡の状態を検知し、この検知結果に応じて前記泡の新規生成又は前記泡の撹拌を行う構成とできる。
また、前記泡の撹拌を行うときに泡形成用の溶媒を補充する構成とできる。
本発明に係る泡塗布装置は、
被塗布部材に液体及びゲルの少なくともいずれかを泡状にした泡を塗布する泡塗布装置において、
泡を生成する生成手段と、前記泡を貯留する泡貯留部と、前記泡を前記被塗布部材に塗布する塗布手段とを有し、
前記泡貯留部の前記泡を所定のタイミングで撹拌する
構成とした。
なお、本発明における「泡」とは、液体がその中に空気などの気体を含んで丸くなったものであり、気体を包む液体の表面張力により形作られ、ある時間立体的形状を保持できるものをいう。このような形状保持性を有する泡としては、かさ密度0.05g/cm以下であり、泡径の分布範囲が10μm〜1mm、平均泡径が100μm以下であることが好ましい。なお、泡は、単体では丸く形成されるが、複数結合すると表面張力により個々の泡の形状は多面体形状をとる。また、「ゲル」とは、分散媒に分散しているコロイド溶液や高分子化合物が相互作用の為に独立した運動性を失い、粒子が互いにつながりあい、網状又は蜂の巣の様な構造をとるようになり、固化した半固体物質を意味する。また、「延展」とは延ばして展開することという意味である。
本発明に係る画像形成装置及び本発明に係る泡塗布装置によれば、泡を生成して塗布するので、液体又はゲルを塗布する場合に塗布ムラを低減して薄く均一な厚みで塗布でき、また、生成した泡を貯留する泡貯留部を備えることでファーストコピーの立ち上がり時間を短くでき、さらに、泡貯留部の泡を所定のタイミングで撹拌することで泡を経時劣化しない状態で塗布することができる。
本発明に係る泡塗布装置の第1実施形態を含む本発明に係る画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同泡塗布装置の大泡生成部の一例を示す模式的説明図である。 同泡塗布装置の小泡貯留生成部の一例を示す模式的斜視説明図である。 同じく泡せん断部材の説明に供する模式的斜視説明図である。 同じく模式的要部拡大正面説明図である。 同泡塗布装置の小泡貯留生成部の一例を示す模式的斜視説明図である。 同じく泡せん断部材の説明に供する模式的正面説明図である。 同装置の制御部の概要を示すブロック説明図である。 本発明の第1実施形態に係る泡塗布制御部による泡生成及び泡塗布制御の説明に供するフロー図である。 同じく図9の待機状態制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第2実施形態における待機状態制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第3実施形態における待機状態制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第4実施形態における泡生成及び泡塗布制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第5実施形態における泡生成及び泡塗布制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第6実施形態における泡生成及び泡塗布制御の説明に供するフロー図である。 電子写真方式の画像形成装置に適用した場合の塗布ローラと記録媒体との接触面での加圧が相対的に高い状態でのローラ塗布面と未定着樹脂微粒子が接する部分の拡大説明図である。 同じく塗布ローラと記録媒体との接触面での加圧が相対的に低い状態でのローラ塗布面と未定着樹脂微粒子が接する部分の拡大説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の第1実施形態について図1を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成図である。
この画像形成装置は、被記録媒体である用紙100に液滴を吐出して画像を形成する画像形成手段としての記録ヘッドユニット101と、用紙100を搬送する搬送ベルト102と、用紙100を収容する給紙トレイ103と、記録ヘッドユニット101よりも用紙搬送方向上流側で被塗布部材である用紙100に泡を塗布する本発明に係る泡塗布装置(被塗布部材に泡を塗布する装置)200とを備えている。
記録ヘッドユニット101は、液滴を吐出する複数のノズルを用紙幅相当分の長さに配列したノズル列を有するライン型液体吐出ヘッドから構成され、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を記録ヘッド101y、101m、101c、101kを備えている。なお、シリアル型画像形成装置として記録ヘッドをキャリッジに搭載する構成ともできる。
搬送ベルト102は、無端状ベルトであり、搬送ローラ121とテンションローラ122との間に掛け渡されて周回するように構成している。この搬送ベルト102に対する用紙100の保持は、例えば静電吸着、空気の吸引による吸着などを行う構成とすることやその他の公知の搬送手段を用いることができる。
給紙トレイ103に収容された用紙100はピックアップローラ131で1枚ずつ分離給紙されて搬送ローラ対132及び図示しない搬送ローラ対によって搬送路135を介して搬送ベルト102上に送り込まれて保持される。
そして、搬送ベルト102で搬送される被塗布部材としての被記録媒体100に対して、泡塗布装置200で泡210が塗布され、用紙100に塗布された泡210は速乾して、ヘッドユニット101から各色の液滴が吐出されて画像が形成され、その後排紙トレイ104に排出される。
一方、泡塗布装置200は、泡にすることが可能な液体又はゲル若しくは液体及びゲル201(以下、単に「液体201」と総称する。)を収容した容器202と、この容器202から液体201を圧送するポンプ203と、ポンプ203で供給路204を介して供給された液体201から相対的に大径の塗布には適しない状態の泡(これを「第1状態の泡」という。)を生成する生成手段である大泡生成部205と、大泡生成部205から供給路206を介して供給される第1状態の泡を搬送し、この搬送の過程で、第1状態の泡から相対的に小径の塗布に適した状態の泡(これを「第2状態の泡」という。)を生成、貯留し、搬送する、泡生成部及び泡貯留部を兼ねた小泡貯留生成部211と、この小泡貯留生成部211の供給口から第2状態の泡210が供給され、泡210を周面に担持して、被記録媒体100に泡210を塗布する塗布手段としての塗布ローラ212とを備えている。
また、小泡貯留生成部211から塗布ローラ212への泡210の供給領域を規制する開閉手段213と、塗布ローラ212に担持された泡210の膜厚(塗布膜厚)を規制する厚さ規制手段214と、塗布後に塗布ローラ212周面に残っている泡210を除去するクリーニング部材215とを備えている。
ここで、泡になり得る液体201は、用紙100の表面に塗布することで用紙100の表面を改質する改質材である。例えば、液体210は、予め用紙100(前述したように材質としての紙に限定されない。)にムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙100に浸透させると共に色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)をあげることを可能にする定着剤(セット剤)である。
この液体201は、組成的には、例えば界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれか、若しくはこれらを2種類以上混合させたもの)に対して、水分の浸透を促進するセルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース等)とタルク微粉体の様な基剤を加えた溶液等を挙げることができる。更に微粒子を含有することもできる。
また、泡210としては、気泡含有量が、かさ密度として概ね0.01g/cm〜0.1g/cm程度の範囲内であるものが好ましい。
ここで、「泡」は液体ではなく半固体となり、流動性等において固体に近い物性を示すものである。つまり、泡210は処理液201から生成されるものであるが、生成された「泡」自体は「液体」や「ゲル」ではない。
このように、用紙100の表面に泡210を塗布することによって、空気を大量に含むことで微量塗布が可能となって、塗布の均一化を図れ、速乾性が向上し、滲み、裏写り、濃度ムラ等のない良質な画像を出力することができる。
つまり、処理液を泡にして塗布することで、液体やミスト状の処理液と比べて、次のような利点(効果)がある。
(1)泡は空気を大量に含む為、微量塗布が可能である。
(2)泡は固体に近いため、塗布してから削りとる等で塗布膜厚を容易に調整することができ、又、塗布手段から紙への塗布時に塗布手段からの剥離性が良いため、均一塗布が可能である。
(3)泡は紙の繊維に水分が浸透しにくいため、紙にシワやカールが発生しにくい。
このような泡塗布の長所は、処理液の種類に依存せず、同様な効果が得られる。なお、処理液は紙粉を抑える効果を持つことが好ましく、また、用紙の地肌色を変える効果があっても良い。
さらに、このように被記録媒体の処理剤として「泡」のものを用いることは、液体の処理剤に比べて特に高速での記録、処理時に格別の効果を有する。例えば、連帳機のように、連続紙に高速で印刷を行う場合、処理剤の塗布も記録動作に追いつくためにローラ等を高速に回転させて塗布を行う必要がある。
このような記録が毎分100m程度を超えるスピードになると、ローラの高速回転により発生する遠心力もきわめて大きくなり、液体の処理剤では、処理剤がローラ表面から引き離され飛散してしまい、被記録媒体に塗布される量が著しく低下してしまうという不具合がある。液体の処理剤を使用してこのような不具合を解決するためには、液体の粘度を上げてローラ表面から飛散しにくくすることも考えられるが、このような高粘度液体は薄膜で塗布することが困難になり、しかも給液、排液動作の負荷が大きくなって搬送用のポンプの大型化や装置の複雑化を招くことになる。
これに対して、処理液から生成した「泡」は、搬送時は通常の低粘度液体であり、搬送負荷が少ない上に、ローラ上では発泡させた状態で半固体の性質を示すため、ローラの高速回転にも追随して飛散することがない。また、被記録媒体への薄膜塗布に有利であることは前述のとおりである。さらに、塗布後の残泡はヒータの加熱等で消泡することで容易に低粘度液体として再回収でき、液体の処理剤塗布の高速塗布における問題点をすべて解決することができるのである。
ところで、被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材などの被塗布部材に対し、幅方向へ泡を均一量塗布するためには、塗布前に該方向へ十分に延展させる必要がある。しかしながら、泡は固体に近いことから、容易には延展しない。また、処理液を微量塗布するためには、泡の小径化(小泡)が必要だが、大泡から小泡を生成するためには、生成時間と生成場所が必要となる。この生成時間と生成場所を効率よく確保することが、画像形成の生産性の向上や装置全体サイズの小型化につながる。
そこで、この実施形態では、相対的な大径の塗布に適しない状態の第1状態の泡を生成する生成手段と、この生成手段で生成された第1状態の泡を搬送し、この搬送の過程で、第1状態の泡から相対的に小径の塗布に適する第2状態の泡を生成することとしている。
なお、本実施形態においては、「大泡」、「小泡」は、次のように定義している。
大泡:「第1状態の泡」を指す。泡状態になる液体(若しくはゲル又は両方であっても良い)を用いて、第1の泡生成手段により生成される泡を指す。該泡の状態では、前述した「泡」を塗布することによる効果が発揮できない状態を指す。
小泡:「第2状態の泡」を指す。大泡(第1状態の泡)を用いて、第2の泡生成手段により生成される泡を指す。大泡(第1状態の泡)よりも泡径は小さい。該泡の状態であれば、前述した「泡」を塗布することによる効果を発揮できる状態を指す。
以下、この泡塗布装置200における大泡生成部(第1の泡生成部)205、小泡貯留生成部(第2の泡生成部:搬送手段を含む)211について説明する。
まず、泡塗布装置200における大泡生成部205の一例について図2を参照して説明する。
この大泡生成部205は、ポンプ203で容器202から供給される液体201を収容する容器221と、容器231内に配置された円筒状の多孔部材222と、この多孔部材222内部に気体を供給する気体供給手段223とを備えている。気体供給手段223は例えばファンとダクトで空気を送り込む構成とできる。また、生成される第1状態の泡220が容器221内に無秩序に広がらない様に多孔部材222を囲むとともに泡状態になる液体201を充分に多孔部材222に供給するために、供給路206の一端部側が多孔部材222を囲む形状に形成され、この供給路206の入口部分(多孔部材222を配置する部分)に第1のスリット224、第2のスリット225が設けられている。
この大泡生成部205においては、多孔部材222に気体が供給されることで液体201から第1状態の泡220が生成され、気体を供給して泡220を生成しているときには泡220が自身の堆積力で供給路206内を移動して(搬送されて)小泡貯留生成部211に供給され、気体の供給を停止することで、泡220が堆積しなくなって搬送されなくなる。このように、特別な搬送手段を用いることなく泡自身の堆積力で生成された泡が搬送供給されるので、構成が簡単になる。
次に、泡塗布装置200における小泡貯留生成部211の第1例について図3ないし図5を参照して説明する。なお、図3は小泡貯留生成部の模式的斜視説明図、図4は同じく小泡貯留生成部の模式的断面説明図、図5は同じく泡せん断部材の説明に供する模式的要部拡大正面説明図である。ここで、図3では泡せん断部材の図示は省略している。
この小泡貯留生成部211は、円筒状の泡貯留容器本体700内に、矢示方向回転する回転軸711の周囲に放射状に配置された複数枚(この例では6枚、これに限るものではない)の仕切り部材(泡搬送壁)701が回転可能に配置されている。また、容器本体700内の上半分の領域内に、大泡生成部205から供給路206を介して供給された第1状態の泡(大泡)220をせん断して第2状態の泡(小泡)210を生成する多数のブラシ状の泡せん断部材703が放射状に設けられている。また、泡貯留容器本体700には、大泡220が泡導入口706から導入されるときに容器本体700内の空気を外部に逃がすための空気逃し穴705が設けられている。この空気逃し穴705は泡を通さず、空気のみ通す素材であることが好ましい。
この小泡貯留生成部211においては、泡貯留容器本体700内に大泡生成部205から大泡220が泡導入口706から導入される。この状態で、回転軸711を回転駆動して仕切り部材701を回転させることにより、容器本体700内の大泡220は多数のブラシ状の泡せん断部材703によってせん断されて、泡径が小さくなり、第2状態の泡(小泡)210が生成される。
そして、仕切り部材701の回転によって小泡210が精製されながら供給口217に向かって途切れることなく搬送されて、供給口217から塗布ローラ212に供給される。このとき、仕切り部材701で区切られた空間一杯に大泡220が供給されることで、確実に大泡220が用紙幅方向にも延展され、この延展された状態で仕切り部材701の回転によって搬送されながら泡せん断部材703でせん断力を受けて小径の小泡210が生成される。
なお、泡せん断部材703は弾性を有する部材で形成することが好ましい。これによって、仕切り部材(泡搬送壁)701が泡せん断部材703の接触しながら通過するときに、図5に示すように、泡せん断部材703が折れ曲がり、仕切り部材701が通過した後は元の形状に戻ることができ、泡せん断部材703が破損することなく仕切り部材701が通過することができるようになる。
この第1例の小泡貯留生成部211においては、大泡220の供給及び塗布ローラ212への塗布(供給)を停止した状態で、仕切り部材701を回転させることによって、泡貯留容器本体700内に貯留されている泡が大泡220或いは小泡210と大泡220が混在した状態であっても、当該状態の泡が撹拌され、固定されている泡撹拌用部材となる泡せん断部材703によって再度泡せん断力を受けて、小泡210の状態へと再生される。この例では、泡貯留部内の泡に対して、撹拌用部材によりせん断力を与えることと更に、泡の循環により、多くの空気を取り込むことから、泡の特性が劣化しないよう(例:かさ密度が大きくならないよう)にすることができる。
次に、泡塗布装置200における小泡貯留生成部211の第2例について図6及び図7を参照して説明する。なお、図6は小泡貯留生成部の模式的斜視説明図、図7は同じく泡せん断部材の説明に供する模式的要部側面説明図である。
この小泡貯留生成部211は、円筒状の泡貯留容器本体800内に、矢示方向回転可能に回転軸811が配置され、この回転軸811の周囲に放射状に、大泡生成部205から供給路206を介して供給された第1状態の泡(大泡)220をせん断して第2状態の泡(小泡)210を生成するメッシュ状の泡せん断部材810が設けられている。
この小泡貯留生成部211においては、泡貯留容器本体800内に大泡生成部205からの大泡220が泡導入口806から導入される。この状態で、回転軸811を回転駆動して泡せん断部材810を回転させることによって泡220がせん断されて、泡径が小さくなり、第2状態の泡(小泡)210が生成される。
そして、大泡生成部205からの供給圧力と泡せん断部材810に回転によって小泡210が精製されながら供給口217に向かって途切れることなく用紙幅方向に延展され、供給口217から塗布ローラ212に供給される。
この第2例の小泡貯留生成部211においては、大泡220の供給及び塗布ローラ212への塗布(供給)を停止した状態で、泡せん断部材810を回転させることによって、泡貯留容器本体800内に貯留されている泡が大泡220或いは小泡210と大泡220が混在した状態であっても、回転する泡せん断部材810によって当該状態の泡が撹拌され、再度泡せん断力を受けて、小泡210の状態へと再生される。この例でも、泡貯留部内の泡に対して、撹拌用部材によりせん断力を与えることとで、泡の特性が劣化しないよう(例:かさ密度が大きくならないよう)にすることができる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図8のブロック説明図を参照して説明する。
この制御部は、本画像形成装置のシステム制御を行うCPU901と、CPU901が実行するプログラムなどの情報を格納するROM902と、ワーキングエリアとして使用するRAM903と、オペレータが各種設定等を行うため操作表示部904と、紙サイズ検知やジャム検知等を行う各種センサ905と、各種モータ等906と、各種センサ905及び各種モータ等906への出力制御信号を行うI/O907と、画像読取り装置(スキャナ)908を制御する読取り制御部909と、プロッタ部(印字機構部)910を制御する印字制御部911と、電話回線とのI/F制御を行う網制御装置912の制御も含めて、各種ファクシミリ通信制御を行う通信制御部913と、泡塗布装置200の制御を行う泡塗布制御部914等を備えている。
ここで、各種センサ905としては、後述するような、小泡貯留生成部211内の環境条件(温度、湿度)を検出する温度/湿度検出手段、小泡生成貯留部220内の泡の状態を検出する泡状態検出手段(例えば泡径測定用CCDカメラや、かさ密度測定用抵抗測定器等)、小泡貯留生成部211内に貯留されている泡の貯留量を検出する泡貯留量検出手段(例えば光学センサ、フロートセンサ等)、泡の濃度を検出する濃度検出手段等を備えることができる。
次に、このような画像形成装置における本発明の第1実施形態に係る泡塗布制御部による泡生成及び泡塗布制御並びに待機状態制御について図9及び図10のフロー図を参照して説明する。
図9を参照して、電源がONされると、大泡生成部205によって大泡220を生成し、小泡生成貯留部210に大泡220を搬送供給し、小泡生成貯留部211で小泡210の生成及び貯留を行う。そして、小泡210の生成、貯留が完了すると、待機状態に移行し、印刷動作中か否かを判別して、印刷動作中でなければ待機状態に移行し、印刷動作中であれば、塗布ローラ212に小泡210を供給塗布して被記録媒体などに泡塗布を行うとともに、小泡生成貯留部211で小泡210の生成を継続して行うことで貯留部内の泡不足分を補充する。
待機状態では、図10に示すように、所定の撹拌タイミングであるか否かを判別し、撹拌タイミングであるときには、小泡生成貯留部211内に貯留されている泡の撹拌動作を行い、撹拌タイミングでなければ、待機状態を継続する。ここで、所定の撹拌タイミングは、例えば、一定時間間隔とすることができる。なお、待機状態から印刷動作への移行は例えば印刷開始信号でエントリされて前述した印刷動作中か否かの判別処理へ移行することになる。
ここでの撹拌動作は、前述した第1例の小泡貯留生成部211では、待機状態時に、大泡220の供給及び塗布ローラ212への塗布を停止させ、仕切り部材701を回転させて泡の撹拌を行う(泡せん断部材703により再度泡せん断力を与える)ことにより、大泡があっても小泡210へと再生される。また、前述した第2例の小泡貯留生成部211では、待機状態時に、大泡220の供給及び塗布ローラ212への塗布を停止させ、泡せん断部材810を回転させて泡の撹拌を行って再度泡せん断力を与えることにより、大泡があっても小泡210へと再生される。
このように、泡を生成して塗布するので、液体又はゲルを塗布する場合に塗布ムラを低減して薄く均一な厚みで塗布でき、また、生成した泡を貯留する泡貯留部を備えることでファーストコピーの立ち上がり時間を短くでき、さらに、泡貯留部の泡を所定のタイミングで撹拌することで泡を経時劣化しない状態で塗布することができる。
つまり、前述したように、泡を塗布することによって、微量塗布が可能で、塗布膜厚を容易に調整することができ、均一塗布が可能で、塗布された用紙などにシワやカールが発生しにくいという利点がある。
ところが、セット剤塗布目的で泡を利用する場合、泡の生成時間が必要となり、印刷動作開始時に泡を生成してから塗布を開始するようにすると、生成に時間がかかる場合には1枚目印刷(ファーストコピー)までの時間が長くなって立ち上がり性が悪くなる。
一方、これを回避するために、非印刷動作時に泡を生成しておき、泡貯留部にて泡を貯留しておくことで、印刷動作開始時の立ち上がり特性を改善できるが、泡貯留部内に貯留された泡は、長期間放置されると、泡を形成する膜の厚さが薄くなり、破裂し、大泡化することになる。すなわち、泡を貯留しておくことで泡の経時劣化が生じて、塗布する泡の特性が低下し(例えばかさ密度が大きくなる)、泡で塗布することによる利点を十分に発揮できなくなるという課題が生じる。
そこで、所定のタイミングで泡貯留部に貯留されている泡を撹拌して小泡210を再生することによって、ファーストコピーまでの時間を短縮しつつ、特性劣化が生じない状態で泡を安定して貯留しておくことができ、安定した特性で適宜泡を塗布することができるようになる。
次に、本発明の第2実施形態に係る待機状態制御について図11のフロー図を参照して説明する。
ここでは、小泡貯留生成部211に、環境条件として温度及び湿度を検出する温湿度検出手段(センサ)を備えている。そして、待機状態で、所定の撹拌タイミングになった時には、検出温湿度をチェックして予め定めた環境条件になったとき、例えば検出温度が設定温度以上で、検出湿度が設定湿度以下(これを「高温低湿環境」という)になったときには、泡の撹拌を行って小泡を再生する。なお、所定の撹拌タイミングを環境条件だけの検出とすることもできる。
つまり、生成された泡が破裂し、小泡210から大泡220へと変化する要因として、温度や湿度の変化があり、例えば高温低湿環境下では泡膜厚が薄くなり、破裂が生じやすくなるので、このような条件が発生した場合に、撹拌が必要と判断し、大泡から小泡を再生させる。
このように、貯留部内の泡の特性が劣化する原因の一つである「温度」「湿度」を検知することにより、撹拌タイミングを変更することで(或いは、撹拌タイミングとすることで)、泡の撹拌に伴う無駄な電力や騒音を発生させないようにすることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る待機状態制御について図12のフロー図を参照して説明する。
ここでは、小泡貯留生成部211に、泡の状態を検出する泡状態検出手段を備えている。この泡状態検出手段としては、例えば、泡径測定用CCDカメラや、かさ密度測定用抵抗測定器等を挙げることができる。そして、待機状態で、泡状態検出手段の検出結果をチェックして所定の泡状態になったとき、例えば泡径が所定の大きさ以上になったとき、あるいはかさ密度が所定密度以上になったときには、泡の撹拌を行って小泡を再生する。なお、所定の撹拌タイミングを泡状態だけの検出とすることもできる。
このように、泡貯留部内の泡の状態を検知することにより、撹拌タイミングを変更させる(或いは撹拌タイミングとする)ことにより、泡の撹拌に伴う無駄な電力や騒音を発生させないようにすることができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る泡生成及び塗布制御並びに待機状態制御について図13のフロー図を参照して説明する。
電源がONされると、大泡生成部205によって大泡220を生成し、小泡生成貯留部210に大泡220を搬送供給し、小泡生成貯留部211で小泡210の生成及び貯留を行う。このとき、小泡生成貯留部211内の小泡210の泡貯留量が所定量に達したか否かを判別し、泡貯留量が所定量に達するまで泡の生成と貯留を行い、小泡210の貯留量が所定量に達した後、待機状態に移行する。
そして、印刷動作中か否かを判別して、印刷動作中でなければ待機状態に移行し、印刷動作中であれば、塗布ローラ212に小泡210を供給塗布して被記録媒体などに泡塗布を行うとともに、小泡生成貯留部211で小泡210の生成を継続して行うことで貯留部内の泡不足分を補充する。
このように、装置起動時に初期動作として、泡の生成及び貯留を行い、これが完了後に印刷動作を開始する、つまり、所定量の泡の貯留が完了するまでは印刷動作を開始しないようにすることで、安定した特性及び貯留量の泡がある場合のみ印刷可能とすることができる。
次に、本発明の第5実施形態に係る泡生成及び塗布制御並びに待機状態制御について図14のフロー図を参照して説明する。
ここでは、小泡貯留生成部211内に、泡状態検出手段(前述した泡径測定用CCDカメラや、かさ密度測定用抵抗測定器等)や、泡貯留量検出手段(例えば光学センサ、フロートセンサ等)が設けられている。
そして、電源がONされると、泡状態検出手段や泡貯留量検出手段で検出した、泡径や泡のかさ密度、泡貯留量が所定の条件に至っているか否かをチェックすることで、小泡貯留生成部211内の泡を再生することが可能であるか否かを判別する。このとき、小泡貯留生成部211内の泡が再生可能であれば、泡の撹拌を行った後待機状態に移行する。また、小泡貯留生成部211内の泡が再生可能でなければ、小泡貯留生成部211内の残っている泡を廃棄した後、大泡220を供給して小泡210の生成(新規泡生成)と貯留を行った後待機状態に移行する。その後は前記第1実施形態等と同じである。
所定の条件とは、例えば、泡径が少なくとも大泡サイズ以下であること、あるいはかさ密度が大泡かさ密度以下であること、あるいは泡貯留量が、印刷開始可能な貯留量であること等とする。
このように、装置起動時に初期動作として、泡の生成及び貯留を行うとき、泡貯留部の泡状態を検知し、泡を新規生成するか、泡を撹拌して再生させるかを、選択することで、ランニングコストを低減できる。つまり、長期間放置していた泡が再生できない状態であれば、破棄して、新規に泡生成を行わざるを得ないが、再生できる状態にもかかわらず、破棄・新規生成すると、ユーザにとってのランニングコストが高くなるので、これを防止する。
次に、本発明の第6実施形態に係る泡生成及び塗布制御並びに待機状態制御について図15のフロー図を参照して説明する。
ここでは、前記第5実施形態と同様に、小泡貯留生成部211内に、泡状態検出手段(前述した泡径測定用CCDカメラや、かさ密度測定用抵抗測定器等)や、泡貯留量検出手段(例えば光学センサ、フロートセンサ等)が設けられている。また、小泡貯留生成部211には泡生成用溶媒(例えば水等)を収容する溶媒タンクから泡生成用溶媒が供給される溶媒注入口が設けられ、また、溶媒タンクから小泡貯留生成部211に対する泡生成用溶媒の供給路には開閉弁手段が設けられている。さらに、温湿度センサ、濃度センサ等も設けられている。
そして、電源がONされると、泡状態検出手段や泡貯留量検出手段で検出した、泡径や泡のかさ密度、泡貯留量が所定の条件に至っているか否かをチェックすることで、小泡貯留生成部211内の泡を再生することが可能であるか否かを判別する。このとき、小泡貯留生成部211内の泡が再生可能であれば、泡生成用容器の供給が必要であるか否かを判別し、泡生成用容器の供給が必要であれば溶媒タンクからの開閉手段を開いて小泡貯留生成部211に泡生成用容器を供給しながら泡の撹拌を行って再生し、泡生成用容器の供給が必要でなければそのまま泡の撹拌を行って再生し、その後待機状態に移行する。
また、小泡貯留生成部211内の泡が再生可能でなければ、小泡貯留生成部211内の残っている泡を廃棄した後、大泡220を供給して小泡210の生成(新規泡生成)と貯留を行った後待機状態に移行する。その後は前記第1実施形態等と同じである。
なお、泡生成用溶媒の注入が必要か否かの判断条件は、例として、前述した泡状態検出手段、泡貯留量検出手段、温湿度センサ、濃度センサ等により検知し、泡形成に必要な、液濃度となっていない場合等に、該溶媒を注入することとする。
このように、泡の撹拌時に泡生成用(泡形成用)の溶媒を加えて撹拌動作を行うことで、特性の高い泡を生成(再生)することができる。つまり、泡の撹拌の際に、泡形成用の溶媒(例えば水)が蒸発・減少していた場合、そのまま撹拌すると、高濃度となって高い特性の泡を形成できないおそれがあるので、これを防止する。
なお、上記実施形態では泡塗布装置が画像形成前の用紙に対して泡を塗布する構成で説明しているが、記録ヘッドユニットの下流側に泡塗布装置を配置し、画像形成が行われた用紙上に泡を塗布する構成とすることもできる。また、上記実施形態では、泡にすることが可能な液体から泡を生成して塗布する例で説明しているが、本発明を、泡にすることが可能なゲルから泡を生成して被塗布部材に塗布する装置、この装置を備える画像形成装置にも適用することができる。
また、本発明に係る泡塗布装置は、例えば電子写真方式の画像形成装置にも適用することができる。例えば、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を泡化(以下「定着泡」という。)して塗布することにより、塗布後には素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残油感が発生しない定着方法及び定着装置、並びに画像形成方法及び画像形成装置にも適用できる。
そこで、電子写真方式の画像形成装置に適用した場合の例について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16及び図17はローラ塗布手段においてローラ塗布面と未定着樹脂微粒子が接する部分の拡大説明図であり、図16は塗布ローラと記録媒体との接触面での加圧が相対的に高い場合、図17は同加圧が相対的に低い場合である。また、塗布ローラ1011の回転方向及び被塗布部材としての記録媒体1010の移動方向はいずれも図中の矢印方向とする。
まず、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が高い場合、図16(a)に示す例では、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012は気泡1013の単層構造となっていることから、気泡自身が表面張力により塗布ローラ1011の塗布面に付着しやすく、記録媒体1010上の樹脂微粒子(未定着トナー)1015の層へ定着泡1012が不均一にしか塗布されず、樹脂微粒子1015が気泡1013に吸着して塗布ローラ1011の塗布面にオフセットしてしまう。
一方、図16(b)に示すように、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012が複数層の気泡層構造である場合、凹凸を有する未定着トナー1015の面への気泡の埋め込みが可能となり、定着泡1012は気泡1013の層間で分離しやすくなり、トナー層に均一に塗布可能となり、トナーオフセットを極めて生じにくくすることができる。
したがって、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が高い場合、塗布ローラ1011に未定着トナー1015がオフセットしないようにするためには、予め生成する気泡の平均的な大きさを測定しておき、気泡層が複数層となるように、塗布ローラ1011上の泡状の定着泡層の膜厚を気泡層の複数層分の厚みになるように制御すれば、塗布ローラ1011上には必ず複数層の気泡層からなる定着泡が形成され、トナーオフセットの防止が可能となる。
また、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が低い場合、図17(a)に示すように、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012は気泡1013の単層構造となっているため、凹凸を有する未定着トナー1015の面への気泡が付着しやすくなり、塗布ローラ1011の面から気泡層が剥離し、定着泡1012は未定着トナー1015に塗布される。
一方、図17(b)に示すように、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012が複数層の気泡層構造である場合、気泡1013どうしの結合が強いため、気泡1013は塗布ローラ1011側に残りやすく、逆に未定着トナー1015が気泡1013に付着して、結果として塗布ローラ1011の面に未定着トナー1015がオフセットする。
したがって、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が低い場合、予め気泡の平均的な大きさを測定しておき、塗布ローラ面で単層の気泡層構造の定着泡となるように定着泡層厚みを制御すれば、塗布ローラ上には単層の気泡層構造の定着泡膜が形成され、高加圧力条件でトナーオフセットを防止できる。また、塗布ローラ1011に未定着トナー1015がオフセットしないようにするためには、塗布ローラ1011上の気泡層が厚すぎると塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触部に気泡層の流動が生じ、トナー粒子がその流れに沿って移動してしまし、画像が流れる不具合が発生するので、流動性が生じない範囲に定着泡層の膜厚を制御することが好ましい。
このように、定着泡に含有される気泡の大きさ、加圧力に応じて、定着泡層の膜厚を制御することで、塗布ローラのような接触塗布手段へのトナーオフセットや画像流れを防止し、極めて微小の塗布による定着を可能とすることができる。
すなわち、樹脂微粒子の少なくとも一部を溶解又は膨潤させて樹脂微粒子を軟化させる軟化剤を用い、接触塗布手段にて媒体上の当該樹脂微粒子に定着液を塗布することで当該樹脂微粒子を媒体に定着する方法であり、当該定着液を該媒体上の当該樹脂微粒子表面に付与するときに、当該微粒子に定着液が接する塗布で、当該定着液が気泡を含有した泡状形態とし、更に当該定着泡層の膜厚を加圧力に応じて制御することにより、塗布ローラのような接触塗布手段へのトナーオフセットや画像流れを防止し、極めて微小の塗布による定着を可能とすることができる。また、樹脂微粒子として、電子写真技術に用いるトナー微粒子に対する効果が高く、この樹脂微粒子の層厚に応じて定着泡層の膜厚を制御することでオフセットや画像流れを防止できる。
100…被記録媒体(用紙)
101…記録ヘッドユニット
102…搬送ベルト
103…給紙トレイ
200…泡塗布装置
201…泡状態になる液体
210…泡(フォーム状セット剤)
205…大泡生成部
211…小泡貯留生成部(搬送手段)
212…塗布ローラ
213…開閉手段
700…泡貯留容器本体
701…仕切り部材
702…供給口
703…泡せん断部材
800…泡貯留容器本体
710…泡せん断部材

Claims (9)

  1. 被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
    前記被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材に対して液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布手段と、を備え、
    前記泡塗布手段は、泡を生成する生成手段と、前記泡を貯留する泡貯留部と、前記泡を前記被記録媒体又は中間部材に塗布する塗布手段とを有し、
    前記泡貯留部の前記泡を所定のタイミングで撹拌する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記泡貯留部での撹拌動作は撹拌用部材を移動させて行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記泡貯留部での撹拌動作は前記泡を循環させて行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記泡貯留部での撹拌動作のタイミングを前記貯留部内の温度及び湿度の検知結果に応じて変更することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記泡貯留部での撹拌動作のタイミングを前記泡の状態の検知結果に応じて変更することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、装置起動時の初期動作で前記泡の生成及び貯留を行った後画像形成動作を開始することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、前記装置起動時の初期動作で前記泡貯留部の前記泡の状態を検知し、この検知結果に応じて前記泡の新規生成又は前記泡の撹拌を行うことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記泡の撹拌を行うときに泡形成用の溶媒を補充することを特徴とする画像形成装置。
  9. 被塗布部材に液体及びゲルの少なくともいずれかを泡状にした泡を塗布する泡塗布装置において、
    泡を生成する生成手段と、前記泡を貯留する泡貯留部と、前記泡を前記被塗布部材に塗布する塗布手段とを有し、
    前記泡貯留部の前記泡を所定のタイミングで撹拌する
    ことを特徴とする泡塗布装置。
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