JP5364886B2 - 触覚センサ - Google Patents

触覚センサ Download PDF

Info

Publication number
JP5364886B2
JP5364886B2 JP2009013677A JP2009013677A JP5364886B2 JP 5364886 B2 JP5364886 B2 JP 5364886B2 JP 2009013677 A JP2009013677 A JP 2009013677A JP 2009013677 A JP2009013677 A JP 2009013677A JP 5364886 B2 JP5364886 B2 JP 5364886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
tactile sensor
force
fluid
tactile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009013677A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010169597A (ja
Inventor
下山  勲
松本  潔
堅太郎 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2009013677A priority Critical patent/JP5364886B2/ja
Priority to PCT/JP2010/050881 priority patent/WO2010084981A1/ja
Publication of JP2010169597A publication Critical patent/JP2010169597A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5364886B2 publication Critical patent/JP5364886B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/18Measuring force or stress, in general using properties of piezo-resistive materials, i.e. materials of which the ohmic resistance varies according to changes in magnitude or direction of force applied to the material
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/20Measuring force or stress, in general by measuring variations in ohmic resistance of solid materials or of electrically-conductive fluids; by making use of electrokinetic cells, i.e. liquid-containing cells wherein an electrical potential is produced or varied upon the application of stress
    • G01L1/205Measuring force or stress, in general by measuring variations in ohmic resistance of solid materials or of electrically-conductive fluids; by making use of electrokinetic cells, i.e. liquid-containing cells wherein an electrical potential is produced or varied upon the application of stress using distributed sensing elements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L5/00Apparatus for, or methods of, measuring force, work, mechanical power, or torque, specially adapted for specific purposes
    • G01L5/22Apparatus for, or methods of, measuring force, work, mechanical power, or torque, specially adapted for specific purposes for measuring the force applied to control members, e.g. control members of vehicles, triggers
    • G01L5/226Apparatus for, or methods of, measuring force, work, mechanical power, or torque, specially adapted for specific purposes for measuring the force applied to control members, e.g. control members of vehicles, triggers to manipulators, e.g. the force due to gripping
    • G01L5/228Apparatus for, or methods of, measuring force, work, mechanical power, or torque, specially adapted for specific purposes for measuring the force applied to control members, e.g. control members of vehicles, triggers to manipulators, e.g. the force due to gripping using tactile array force sensors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は、触覚センサに関し、例えば把持力や摩擦力などを計測する場合に好適なものである。
従来、この種の把持力や摩擦力などを計測する触覚センサとして、内部に粘性流体を有し、応力を受けて変形を生じる弾性体としてのカプセルと、カプセルの内面に位置し、カプセルに変形が生じたときに発生する粘性流体との相対的な動きを検出する変形検出手段とを有する変形検出部材が開示されている(例えば、特許文献1)。上記カプセルは、応力を受けることにより変形する素材で構成されている。また、変形検出手段は、板状体と、前記板状体の根元であってカプセルの内面に固定された一端部に貼付された歪検出素子とからなる。
このように構成された変形検出部材は、カプセルに変形が生じたときに発生する粘性流体との相対的な動きを、カプセルの内面に位置する変形検出手段によって検出する。すなわち、カプセルに対しせん断力(カプセルの面に対し平行にはたらく力)が加わると、カプセルは変形する。このとき、粘性流体は、カプセルの変形と共に流動し、板状体を変形させる。この板状体の変形を歪検出素子で検出する。
このため、特許文献1に記載された変形検出部材では、カプセルに生じた変形が直接に変形手段へ伝達されることがないため、変形手段が損傷を受けにくく、壊れ難い変形検出部材を提供できるという効果が得られる。
特開2005−291908号公報
しかしながら、上記特許文献1では、カプセルの内面にセンサ部としての変形検出手段を配置する構成としているため、触覚センサを微小化、及び薄膜化することが困難であるという問題がある。従って、上記特許文献1に係る変形検出部材を触覚センサとして使用する場合、例えばロボットの表面へ実装することは不可能である。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑み、微小化、及び薄膜化することができる触覚センサを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、弾性体と、前記弾性体内に支持されたセンサ部と、前記センサ部を覆う保護膜とを備え、前記保護膜によって前記センサ部の周囲に内部空間が形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る発明は、前記内部空間内に、流体を充填したことを特徴とする。
本発明の請求項3に係る発明は、前記弾性体の内部に流路が形成されており、前記流路に前記センサ部を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項4に係る発明は、前記流路が、中央において直交する2本の交差流路と、前記交差流路の端部同士を連通する連通路とを有し、前記センサ部が、前記中央からの距離が等しい位置に配置されたことを特徴とする。
本発明の請求項5に係る発明は、前記流路は、平行に形成された幅がそれぞれ異なる複数の平行流路からなることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る発明は、前記センサ部が、シリコン薄膜で形成したカンチレバーを有し、前記カンチレバーの表面にピエゾ抵抗層が形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項7に係る発明は、前記保護膜がポリパラキシリレンにより形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項8に係る発明は、前記流体がシリコンオイルであることを特徴とする。
本発明の請求項1によれば、内部空間の形状を保護膜で保持することにより、内部空間をセンサ部の周囲に保持した状態でセンサ部を弾性体内に埋め込むことができるので、微小化、薄膜化を実現することができる。
本発明の請求項2によれば、内部空間内に流体を充填した触角センサを提供することができる。また、充填された流体によって、間接的に外力をセンサ部へ伝達するので、センサ部の損傷をより確実に防ぐことができる。
本発明の請求項3によれば、流体の流れの大きさ及び方向を制御し、これにより、接触位置に対する応答を変えることができるので、すべりなどのせん断力だけでなく、接触力及び接触位置を特定することができる。
本発明の請求項4によれば、交差流路に配置されたセンサ部の応答の差に基づいて、接触力の大きさ及び接触位置をより確実に特定することができる。
本発明の請求項5によれば、流路幅の異なる複数の流路を有することにより、各流路で外力を伝達する流体の速度が異なるので、異なる周波数帯域の力変化を独立して計測することができる。
本発明の請求項6によれば、薄いシリコン薄膜で形成することで、ヒンジ部を回転中心として容易に変形し得るので、小型化を実現することができる。
本発明の請求項7によれば、CVD法により、流体上により確実に保護膜を形成することができる。
本発明の請求項8によれば、CVD法により保護膜を形成する際、シリコンオイルを蒸発させずに残すことができるので、センサ部の周囲に流体を容易に保持することができる。
本発明の第1実施形態に係る触覚センサの全体構成を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの製造方法を段階的に示す図(1)であり、(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの製造方法を段階的に示す図(2)であり、(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの製造方法を段階的に示す図(3)であり、(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの製造方法を段階的に示す図(4)であり、(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの製造方法を段階的に示す図(5)であり、(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの製造方法を段階的に示す図(6)であり、(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの製造方法を段階的に示す図(7)であり、(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの使用状態を示す断面図であり、(A)せん断力が生じた直後の状態、(B)せん断力が一定に保持されている状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの評価を行った実験装置(1)を示す図であり、(A)側面図、(B)正面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサにおけるせん断力に対する抵抗値変化を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサにおいて、接触力3.0N、初期せん断力0Nの場合のせん断力と抵抗値変化率との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサにおける接触力に伴う接触面積の変化を示す図であり、(A)触覚センサをアクリル平板に押し付けた状態の側面図、(B)接触力と接触面積との変化を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサにおける接触力とせん断力に対する感度の関係を示すグラフであり、(A)接触力と抵抗値変化率との関係、(B)接触面積と感度との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサにおける初期せん断力とセンサ感度との関係を示すグラフであり、(A)せん断力と抵抗値変化率との関係、(B)初期せん断力と感度との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの評価を行った実験装置(2)を示す図であり、(A)せん断力の変化が遅い場合、(B)せん断力の変化が速い場合を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサの評価を行った実験装置(3)の概略を示す断面図である。 上記実験装置(3)に用いた触角センサの表面の形状を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサにおける時間と抵抗値変化率との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る触覚センサにおける周波数と応答との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る触覚センサの全体構成の概略を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る触覚センサにおいて、接触位置に対する各センサ部の応答を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る触覚センサにおいて、接触位置の各領域を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る触覚センサにおける接触位置と各センサ部の応答との関係を示すグラフであり、(A)接触位置が図23に示すX=15の領域である場合、(B)接触位置が図23に示すX=-15の領域である場合を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る触覚センサにおける接触位置と各センサ部の応答との関係を示すグラフであり、(A)接触位置が図23に示すY=15の領域である場合、(B)接触位置が図23に示すY=-15の領域である場合を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る触覚センサの全体構成の概略を示す斜視図である。 本発明の変形例(1)に係る触覚センサの概略を示す斜視図である。 本発明の変形例(2)に係る触覚センサの概略を示す斜視図である。 本発明の変形例(3)に係る触覚センサの概略を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)全体構成
図1に示す触覚センサ1は、弾性体2と、前記弾性体2内に埋め込まれた複数のセンサユニット3とを備える。センサユニット3は、センサ部4、及び、前記センサ部4を覆う保護膜5を備える。
弾性体2は、センサユニット3を保持すると共に、外力によって弾性変形し得るように形成されており、湾曲した設置面(図示しない)にも取付け可能に構成されている。本実施形態では、弾性体2は、シート状に形成されており、基板6と、当該基板6上に設けられた壁部7と、表面に配置された表面部8と、シート部30とを有する。
基板6は、ポリイミド基板6上に図示しないCu薄膜を形成したものが用いられる。壁部7は、後述する流体を一時的に保持し得るように構成されている。本実施形態では、壁部7は、基板6上の所定の底面6aを囲むように、センサ部4を中心として、当該センサ部4の周囲に立設されており、高さhは、センサ部4の高さより高く形成されている。この壁部7は、せん断力(表面部8の表面に平行な方向にはたらく力)Fsによって弾性変形し得るようにシート部30と同様の柔軟性を有することが好ましく、シリコンゴム、例えばPDMS(Polydimethylsiloxane;ポリジメチルシロキサン)を用いて形成することができる。本実施形態の場合、壁部7は、PDMSの主剤と硬化剤とからなる二液を所定の混合比率、例えば、50:1で混合して硬化し、所定形状に成形される。壁部7の高さhは適宜選択することができ、例えば1mm以下とすることもできる。このように構成された壁部7は、同じPDMSを用いて基板6上に接着される。
表面部8は、後述する流体に上記せん断力Fsや接触力(表面部8の表面に対し垂直方向にはたらく力)Fcを効率的に伝達し得るように構成されている。この表面部8は、後述する流体に、外力をより強く伝達するため、壁部7より硬い材料で構成してもよく、例えば、壁部7とは主剤と硬化剤の混合比率を変えたPDMSで形成された所定厚さ(例えば400μm)を有する薄膜層を用いることができる。本実施形態では、この表面部8は、混合比率が10:1のPDMSを硬化して形成されている。当該表面部8は、PDMSを用いて壁部7上に接着される。
センサ部4は、シリコン薄膜で形成されたカンチレバー10を有する。当該カンチレバー10の表面には、ピエゾ抵抗層11が薄く形成されている。センサ部4は、カンチレバー10をnmオーダーの薄いシリコン薄膜で形成することで、ヒンジ部12を回転中心として容易に変形し得るように構成されている。
カンチレバー10は、平板部13と、当該平板部13の基端13aの角部に一端が連結された一対のヒンジ部12と、当該ヒンジ部12の他端に連結された基部14とからなる。平板部13は、ヒンジ部12を介して基部14に対し直角に起立している。
また、カンチレバー10には、ヒンジ部12を除いた表面に、金属薄膜としてAu薄膜が形成されている。さらに、平板部13には、磁性体としてNi薄膜15が形成されている。これにより、センサ部4は、ヒンジ部12の変形のみを抵抗値として計測可能に構成されている。
保護膜5は、CVD(Chemical Vapor Deposition)を用いて、ポリパラキシレン(商品名パリレン)を1μm程度の厚さで形成したものである。この保護膜5は、センサ部4の周囲に形成された内部空間17を保持し得るように形成されている。本実施形態の場合、保護膜5は、第1保護膜5aと第2保護膜5bとからなり、第1保護膜5aでセンサ部4の表面と、底面6aと、壁部7とを覆い、第2保護膜5bで壁部7の開口部分を塞ぐことにより、第1保護膜5aと第2保護膜5bとの間に密閉された内部空間17を形成している。
内部空間17には、流体18、すなわち、空気などの気体や、シリコンオイルやシリコンゴムなどの所定の粘度を有する液体が充填されている。
このように構成されたセンサ部4は、接着剤によって基部14が基板6上に固定されると共に、導電性接着剤によって基部14上に形成されたAu薄膜16と基板6上のCu薄膜とが電気的に接続される。
(1−2)製造方法
上記した触覚センサ1は、以下の手順により製造することができる。尚、触覚センサ1は、1個の弾性体2に複数のセンサユニット3を同時に埋め込むことができるものであるが、説明の便宜上、1個のセンサユニット3を埋め込む場合についてのみ、説明することとする。
まず、センサ部4の製造方法について説明する。図2に示すように、表面から順にSi層22、SiO2層23、Si層24からなるSOI(Silicon On Insulator)基板21を形成する。各層の厚さは、順に290nm、400nm、300μmであり、ダイシングソーを用いて1×1(インチ)2に切り出す。このSOI基板21をHF(フッ化水素)溶液中で1分間洗浄し、SOI基板21の表面の自然酸化膜を除去する。
その後、すぐにn型不純物試薬P-59230(OCD,東京応化)をSOI基板21の表面にスピンコートして、当該SOI基板21を熱酸化炉を用いて熱拡散し、ピエゾ抵抗層11を形成する(図3)。
次いで、SOI基板21の表面に残留した不純物と、熱拡散によって生じたSiO2をHF溶液中で1分間洗浄し、除去する。
その後、すぐにSOI基板21の表面にAu薄膜16を蒸着する。蒸着には、真空蒸着装置を用いる。ここで、AuとSiO2とは、密着性が悪いので、HF溶液による洗浄の直後にSOI基板21の表面にAu薄膜16を蒸着する必要がある。
Au薄膜16を蒸着した後、スパッタ装置を用いてSOI基板21の表面にNi薄膜15を形成する。このときのNi薄膜15、Au薄膜16、及びSi層22の厚さは、それぞれ、350nm、50nm、及び、290nmとした。
次に、Ni薄膜15、Au薄膜16、及びSi層22をエッチングすることにより、最終的にカンチレバー10となるカンチレバー形成部10aを形成する。ここで、Ni/Au薄膜16に対してはウェットエッチングを用い、Si層22に対してはICP-RIE(Inductive Coupled Plasma-RIE;誘導結合型反応性イオンエッチング)によるドライエッチングを用い、パターニングを行う。
続いて、パターニング終了後、カンチレバー10の基部14に相当する部分14a、及びヒンジ部12に相当する部分12aからNi薄膜15を除去し、さらに、ヒンジ部12に相当する部分12aからAu薄膜16を除去する(図4)。このようにして、Au薄膜16を電極として形成した。
次に、カンチレバー形成部10aの直下におけるSOI基板21の最下層のSi層24を、基部14に相当する部分14aを除いて、ICP-RIEによってエッチングし、さらにSiO2層23をHF蒸気によって除去する(図5)。当該Si層24をエッチングするには、SOI基板21の裏面に図示しないAl薄膜を蒸着し、これをパターニングしたものをマスクとして用いた。Al薄膜及びNi薄膜15のエッチングに用いるエッチャントは、同じものを用いることができるため、Al薄膜をパターニングする前にSOI表面をフォトレジスト(OFPR800-100CP)にてコーティングしている。
次いで、弾性体2の製造方法について説明する。
図6において、基板6は、銅/ポリイミド基板としてのフレキシブル銅張積層板(KN28SE09C,信越化学工業)の表面にフォトレジスト(OFPR800-23CP)を用いてマスクを施し、ウェットエッチングによって銅をパターニングすることで作成した。
当該基板6上に二液式接着剤(AralditeR ラピッド,ハンツマン・ジャパン)を塗布し、センサ部4を基板6上に固定した。その後、二液式導電性接着剤(D-753,藤倉化成)を用いてセンサ部4のAu薄膜16と図示しない銅配線とを電気的に接続し、110℃の恒温器にて30分間ベークすることで、二液式導電性接着剤を硬化させ、配線を完了した。尚、銅配線は、センサ部4の抵抗値変化を計測するため、図示しないが、ホイーストンブリッジを用いた増幅回路に電気的に接続されている。
一方、図6に示すように、主剤と硬化剤の混合比率50:1のPDMSを硬化し、高さ1mmの壁部7を形成する。この壁部7は、基板6上に配線したセンサ部4の周囲の底面6aを囲むように配置される。当該壁部7は、壁部7の表面に混合比率50:1のPDMSを塗り、配置完了後に70℃の恒温器中にて60分硬化し、基板6上に固定される。
次に、基板6の下部より磁場(本図中矢印方向)を加えてカンチレバー形成部10aを起立させてセンサ部4を形成し、この状態で、CVD法によりパリレンを形成して厚さ1μmの第1保護膜5aを形成する(図6)。磁場は、ネオジム磁石(NE009,二六製作所)を用いて加える。
続いて、壁部7で囲まれ、第1保護膜5aで覆われた領域17aに、流体18としてPDMSの主剤を流し込む。当該PDMSの主剤は、粘度が110×10-6[m2/s]、密度が1.03[kg/mm3]であり、微小な力でもカンチレバー10を変形させ得る。
次に、流し込んだ流体18上にCVD法により再びパリレンを形成して、壁部7の開口を塞ぐように厚さ1μmの第2保護膜5bを形成し、流体18を壁部7で囲まれた領域17a内に保持する(図7)。これにより、第1保護膜5aと第2保護膜5bとからなる保護膜5で内部空間17が密閉され、当該内部空間17内に流体18が満たされた状態となる。尚、PDMSの主剤は、蒸気圧が非常に高いため、真空蒸着で第2保護膜5bとしてのパリレンを形成する場合にも、状態の変化が少ないので、表面に直接高分子膜を形成することができる。
最後に、混合比率10:1のPDMSを硬化して作成した厚さ400μmの表面部8を壁部7上に配置し、壁部7と表面部8との間に、混合比率50:1のPDMSを流し込んで硬化させシート部30を形成する(図8)。このようにして製造された触覚センサ1は、基板6に銅/ポリイミド基板6を用いると共に、混合比50:1の柔軟性を有するPDMSを壁部7に用いることにより、湾曲した設置面にも容易に貼り付けることができる。
(1−3)作用及び効果
上記のように構成された触覚センサ1では、予めセンサ部4に対し、所定の入力電圧が印加されている。この状態で、表面部8の表面すなわちセンサ表面に平行な力、すなわちせん断力Fsが加わった場合、壁部7が表面部8を当該せん断力Fsの方向にずらすようにして変形する。ここで、壁部7は、柔軟性を有する材料で形成されていることにより、せん断力Fsが小さくても、加えられたせん断力Fsの方向へ確実に変形し得る。
この変形により、センサユニット3内の流体18は、移動する。流体18の移動により、当該流体18とカンチレバー10の外縁との間に摩擦力が生じる。この摩擦力によって、センサ部4は、加えられたせん断力Fsの方向へヒンジ部12を回転中心として平板部13が傾く(図9(A))。
センサ部4は、ピエゾ抵抗層11が形成されているので、ヒンジ部12が変形することにより、抵抗値が変化する。この抵抗値の変化は、出力電流を測定することにより、計測することができる。ここで、触覚センサ1は、ヒンジ部12を除いてカンチレバー10がAu薄膜で覆われていることにより、ヒンジ部12の変形のみを抵抗値として計測可能に構成されている。
また、触覚センサ1の特徴的な作用として、センサ部4を流体18の流れによって変形させることとしたことにより、せん断力Fsが一定の場合、流体18の流れが止まるため、せん断力Fsが生じたままの状態であってもカンチレバー10を変形前の初期の状態へと戻すことができる(図9(B))。これにより、触覚センサ1は、せん断力Fsの変化を計測することができる。また、触覚センサ1は、大きなせん断力Fsが加わった状態から力の変化を計測することができる。
因みに、従来の触覚センサ1では、物体の把持において、物体とセンサ表面との接触面に生じるすべりの計測や、センサ表面に加えられる振動を計測する場合には、加重の時間変化を求める必要がある。ところが、本実施形態に係る触覚センサ1は、せん断力Fsの変化に応答する機構であり、出力の時間差分をソフト上で算出する必要がないため、多数のセンサを集積する場合に、より効率的に計測することができる。
上記したように、本実施形態に係る触覚センサ1は、弾性体2が大きく変形しても、流体18の形状を保護膜5で保持することにより、弾性体2が直接センサ部4に接触することをより確実に防ぐことができる。従って、触覚センサ1は、センサ部4の損傷をより確実に防ぐことができるので、壊れ難い触覚センサ1を提供することができる。
また、センサユニット3を弾性体2内に埋め込む際、流体18を保護膜5で保持することができる構成とした。これにより、触覚センサ1は、流体18をセンサ部4の周囲に保持した状態でセンサユニット3を弾性体2内に埋め込むことができるので、微小化、薄膜化を実現することができる。また、触覚センサ1では、センサユニット3を小型化し、一度に複数のセンサユニット3を弾性体2内に埋め込むことができる。
また、触覚センサ1では、流体18をセンサ部4の周囲に保持する構成としたことにより、内部空間17内に充填された流体18によって、間接的に外力をセンサ部4へ伝達するので、センサ部4の損傷をより確実に防ぐことができる。
図10に示す実験装置35を用いて、本実施形態に係る触覚センサ1の評価を行った。実験装置35は、αβ軸ゴニオステージ(GH-40B15,シグマ光機)36に固定した半径30mmの半円柱部材37の円弧表面に触覚センサ1を取り付け、アクリル平板38に押し付けると共に、Z軸ステージ(TSD-603,シグマ光機)39を利用し、押し付け力を6軸力計(IFS-67M25A25140,ニッタ)40にて計測し得るように構成されている。尚、触覚センサ1は、平板部13がアクリル平板に対し垂直となるように固定した。この状態で、半円柱状部材を、図中矢印方向に移動し、これにより、触覚センサ1に加わったせん断力Fsを上記6軸力計で計測した。なぞり動作の速度は、10mm/sとした。
図11は、センサ表面に初期せん断力Fintとして0.4Nを加えた後、1.3Nのせん断力Fsを加えた場合における、触覚センサ1の抵抗値変化率と、6軸力計40にて計測したせん断力Fsの変化の関係を示す。このとき、触覚センサ1をアクリル平板38に押し付ける力、すなわち、接触力Fcは3.0Nとした。本図より、触覚センサ1は、せん断力Fsが加えられた後、約2秒後にその抵抗値が初期値に戻り、その後せん断力Fsが変化するまでその状態が保たれることが確認された。
図12は、センサ表面に加えられる初期せん断力Fsが0Nの状態で、-0.6Nから-4.6Nまでせん断力Fsを加えた際の抵抗値変化率のピーク値を比較した結果を示す。ただし、接触力Fcは3.0Nとした。本図は、図11の結果を元に、二次関数による近似曲線を当てはめている。触覚センサ1の抵抗値変化率と近似曲線との相関係数は、R2=0.99であり、本実施形態に係る触覚センサ1は、センサ表面に加えられたせん断力Fsの2乗値と比例関係にあることが確認された。ただし、本図の結果において、-0.6Nから-1.7Nまでのせん断力Fsと抵抗値変化率の関係、及び、-1.7Nから-4.6Nまでのせん断力Fsと抵抗値変化率の関係はそれぞれ線形近似が可能である。それぞれの場合のせん断力Fsに対するセンサの感度は、DFs>-1.7N=1.22×10-2N-1,DFs<-1.7N=0.56×10-2N-1であり、相関係数はともにR2=0.99となった。この点から本実施形態に係る触覚センサ1は、それぞれの領域において線形応答をする触覚センサ1として、応答特性を評価することが可能といえる。
この結果を元に、以下では触覚センサ1の応答特性として、せん断力Fsに対する抵抗値変化率の感度の変化を評価するため、触覚センサ1が線形応答すると近似できる-1.0Nから-3.0Nまでのせん断力Fsに対して触覚センサ1の抵抗値変化率を計測した。
図13(A)に接触力3.0Nが加わった際の触覚センサ1とアクリル平板との接触面の様子を示す。本図からも明らかなように、触覚センサ1は、センサ表面に加えられた圧力により大きく変形する。また、本図(B)に2.0N、3.0N、4.0Nの接触力Fcをセンサ表面にそれぞれ加えた際の接触面の面積A[mm2]の変化を示す。計測した2.0Nから4.0Nまでの範囲において、接触面積A[mm2]は接触力Fcに対して線形に減少する。この結果から、触覚センサ1の感度は接触力Fcの2乗に反比例することから、接触力Fcが増加した場合にセンサ感度の向上が見受けられると考えられる。
この結果を元に接触力Fcの変化に伴うせん断力Fsに対するセンサ感度の変化を計測した結果を図14(A)に、接触力Fcとセンサ感度の関係を本図(B)に示す。本図が示すとおり、せん断力Fsに対するセンサ感度と触覚センサ1の接触面積との間には、線形関係が存在し、接触力Fc及び接触面積の増加とともにセンサ感度が上昇しているのが確認できる。接触面積とセンサ感度との間に線形関係が生まれた理由としては、せん断力Fsの計測において、触覚センサ1の線形応答領域を用いた点が考えられる。
続いて、センサ表面に予めせん断力Fsを加えた状態でのセンサ感度の変化を計測した。図15は、触覚センサ1に0N、0.3N、0.6Nの初期せん断力Fintをそれぞれ加えた場合におけるセンサ感度の変化を示す。本図(A)は、各条件でのせん断力Fsと抵抗値変化率の関係、(B)は初期せん断力Fintとセンサ感度との関係である。本図(B)が示すとおり、初期せん断力Fintが増加した場合にセンサ感度は減少する傾向にある。これは、初期変位によって接触面の状態が変化したことが原因であると考えられる。但し、初期変位によるセンサ感度の変化は最大でも10%程度であるので、測定した範囲においては、ほぼ影響がないと考えられる。この結果より、触覚センサ1は、物体加重などに因らず接触面でのせん断力Fsの変化を計測することが可能であることが確認できた。従って、触覚センサ1は、物体を把持した際のすべりによるせん断力Fsの変化、なぞり動作における表面構造の変化を検出することができる。
次に、触覚センサ1に加えられたせん断力Fsの速度変化と、触覚センサ1内の流体18の流れの大きさとの関係を調べた。図16に示すように、触覚センサ1は、コップ45を把持している半円柱部材46,46の円弧表面に取り付けられている。当該コップ45に水を注ぐことにより、触覚センサ1に対してせん断力Fsを加える。本図中、aが触覚センサ1の抵抗値の時間変化を示しており、bが触覚センサ1に加えられたせん断力Fsの時間変化を示す。本図(A)では、水を緩やかに注ぐことによって0.08N/secのせん断力Fs変化を与えているが、触覚センサ1の応答はほとんど生じていない。これに対し、本図(B)では、水を100cc注ぎ、コップが滑り落ちるように把持力を設定した。触覚センサ1が水を注いでいる間は無反応であるにもかかわらず、すべりが生じた瞬間にのみ応答を示していることがわかる。
この結果より、触覚センサ1に生じる流れの大きさは、センサ表面に加えられたせん断力Fsの速度変化によって決まることが確認された。すなわち、せん断力Fsの速度変化が大きいほど流れの速度が大きくなる一方で、せん断力Fsの速度変化が遅くなり、流体の流れの強さがセンサ部4の剛性に比べて十分に弱くなった場合、加えたせん断力Fsの絶対値が同じ場合でもセンサ部4は抵抗変化しなくなる。従って、触覚センサ1では、一定速度でのせん断力Fsの変化のみを計測可能であることが確認できた。この特徴は数値処理をすることなく力の変化を計測し、把持状態で生じるすべりや、なぞり動作など瞬間的な力の変化に反射的に対応することが可能であることを示す。
次に、図17に示す実験装置50により、本実施形態に係る触覚センサ1がハイパスフィルタとして用いることができることを確認した。センサ表面には、図18に示す所定の凹凸を有する表面部51を設け、アクリル平板52に接触力10Nで押し付けた状態で、速度[15mm/sec]でなぞり動作を行った。アクリル平板52の表面には、測定対象物としての凸部53が形成されている。比較例として、センサ部4の周囲を混合比率10:1のPDMSで覆った触覚センサ1を用いた。その結果を図19及び図20に示す。同図から明らかなように、比較例(図中a)では、センサ表面とアクリル平板52の平坦な表面との摩擦などの影響による低周波数の応答が確認できた。これに対し、本実施形態に係る触覚センサ1(図中b)では、低周波数における応答はほとんど認められず、凸部53との接触による応答のみを確認することができた。上記結果から、本実施形態に係る触覚センサ1を、ハイパスフィルタとして用いることができることが確認できた。
(2)第2実施形態
図21に示す触覚センサ60は、壁部7で囲まれた領域17a内に流路61が形成されている点において、上記第1実施形態と異なる。上記第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付し、簡単のため、説明を省略する。
当該流路61は、壁部7で囲まれた領域の中央において直交する2本の交差流路62と、当該交差流路62の端部同士をそれぞれ連通する連通路63とを有する。これにより、流路61は、平面視において、田の字形に形成されている。前記交差流路62には、中央Oからの距離が等しい位置にそれぞれセンサ部4が合計4個(4A,4B,4C,4D)設けられている。尚、本図には図示しないが、触覚センサ60は、保護膜5、当該保護膜5によって形成された内部空間17に充填された流体18、及び表面部8を備える。
このように構成したことにより、触覚センサ60は、流体18の流れの大きさ及び方向を制御し、これにより、接触位置に対する応答を変えることができるので、すべりなどのせん断力Fsだけでなく、接触力Fc及び接触位置を特定することができる。
本実施形態に係る触覚センサ60に対して、図21中のC点に接触力Fcを加えた場合における、4個のセンサ部4(4a,4b,4c,4d)の抵抗値変化の様子を図22に示す。この結果は、C点に0.5Nの圧力を加えた場合の応答である。図21に示すように、C点に加えた接触力Fcによって生じた流れは、まずセンサ部4aに伝わり、その後、中央の交差部を経てセンサ部4b,4c,4dへと分散する。このため、図22では、センサ部4aの出力がセンサ部4b,4c,4dに比べ大きくなる。また、センサ部4b,4c,4dでは、出力がほぼ同一であることが確認された。このように、各センサ部4における出力の大きさの変化を計測することで、接触位置及び接触力Fcの大きさを特定することができる。
また、図24及び図25は、図23に示す連通路63の各点に対し、0.5Nの接触力Fcを加えた場合における各センサ部4(4a,4b,4c,4d)の抵抗値の変化の様子を示す。この結果からも、接触位置からの距離によって、センサ部4(4a,4b,4c,4d)の応答の絶対値が変化することが確認された。この結果より、本実施形態に係る触覚センサ60では、接触位置、及び接触力Fcの大きさを計測することができることが確認できた。
(3)第3実施形態
図26に示す触覚センサ70は、壁部7に囲まれた領域17a内に流路71が形成されている点において、上記第1実施形態と異なる。上記第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付し、簡単のため、説明を省略する。
当該流路は、壁部7で囲まれた領域17aにおいて一方向に平行に形成された複数(本図では、第1〜第4流路)の平行流路72(72a,72b,72c,72d)からなる。この平行流路72は、両端において互いに連通しており、当該流路の幅がそれぞれ異なる。すなわち、平行流路72は、第1流路72aに対し第2流路72bの幅が広く、当該第2流路72bに対し第3流路72cの幅が広く形成されている。各流路72a,72b,72c,72dには、端部から同じ距離となる位置にセンサ部4がそれぞれ設けられている。尚、本図には、図示しないが、触覚センサ70は、保護膜5、当該保護膜5によって形成された内部空間17に充填された流体18、及び表面部8を備える。
このように構成したことにより、触覚センサ70では、加えられたせん断力Fsの大きさが一定の場合であっても流路幅が狭まることで流路72中に生じる流れが強くなる。このため、触覚センサ70では、センサ部4を配置する流路幅を変化させることでセンサ部4が応答する周波数帯域を制御することができる。従って、触覚センサ70では、流路幅の異なる複数の流路72を有することにより、異なる周波数帯域の力変化を独立して計測することができる。
(4)変形例
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、上記した実施形態では、保護膜5でセンサ部4の周囲に密閉された内部空間17を形成し、当該内部空間17に流体18を充填する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図27に示すように、触覚センサ80を構成してもよい。触覚センサ80は、弾性体としての基板6及びシート部材84を備え、センサ部4を設けた基板6上の所定範囲83に疎水処理面81が形成されていると共に、当該範囲83外に親水性処理面82が形成されている。これにより、触覚センサ80では、当該疎水処理面81に流体18を配置して、流体18の表面張力により所定量の流体18を当該範囲83に載置し、当該流体18上に保護膜5を形成することにより、前記範囲83内に流体18を保持することができる。この場合、保護膜5を形成した後、基板6上を例えばシリコンゴムで形成したシート部材84で覆うことにより、触覚センサ80を得ることができる。従って、予め壁部7でセンサ部4の周囲を覆う必要がないので、製造工数を低減することができる。
また、図28に示す触覚センサ90では、前記範囲83の外縁に溝91が形成されている。当該溝91で前記範囲83を囲むことにより、触覚センサ90では、範囲83に流体18を載置することができる。
さらに、図29に示す触覚センサ95では、前記範囲83が、当該範囲83外よりも一段高く形成されている。このように範囲83を形成することにより、流体18の表面張力を利用して当該範囲83内に流体18を載置することができる。
また、上記した実施形態では、内部空間17に流体18を充填する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、内部空間17を真空としてもよい。内部空間17を真空とした触覚センサの応答を利用して、流体18を充填した触覚センサにおける流体18によって生じる誤差を補正することができる。
また、上記した実施形態では、保護膜5はポリパラキシレンで形成した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、絶縁性、柔軟性、密閉性、基板6との固着可能性、真空蒸着可能性を有する材料であれば、保護膜5に適用することができる。
また、上記した実施形態では、壁部と表面部とは異なる材料で構成する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、壁部と表面部とを同一の材料で構成してもよく、また、一体化された構成としてもよい。
1 触覚センサ
2 弾性体
4 センサ部
5 保護膜
17 内部空間
18 流体
61 流路
62 交差流路
63 連通路
O 中央
10 カンチレバー
11 ピエゾ抵抗層

Claims (8)

  1. 弾性体と、前記弾性体内に支持されたセンサ部と、前記センサ部を覆う保護膜とを備え、前記保護膜によって前記センサ部の周囲に内部空間が形成されていることを特徴とする触覚センサ。
  2. 前記内部空間内に、流体を充填したことを特徴とする請求項1記載の触覚センサ。
  3. 前記弾性体は、内部に流路が形成されており、前記流路に前記センサ部を設けたことを特徴とする請求項2記載の触覚センサ。
  4. 前記流路は、中央において直交する2本の交差流路と、前記交差流路の端部同士を連通する連通路とを有し、
    前記センサ部が、前記中央からの距離が等しい位置に配置されたことを特徴とする請求項3記載の触覚センサ。
  5. 前記流路は、平行に形成された幅がそれぞれ異なる複数の平行流路からなることを特徴とする請求項3記載の触覚センサ。
  6. 前記センサ部は、シリコン薄膜で形成したカンチレバーを有し、前記カンチレバーの表面にピエゾ抵抗層が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の触覚センサ。
  7. 前記保護膜はポリパラキシリレンにより形成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の触覚センサ。
  8. 前記流体がシリコンオイルであることを特徴とする請求項のうちいずれか1項に記載の触覚センサ。
JP2009013677A 2009-01-23 2009-01-23 触覚センサ Expired - Fee Related JP5364886B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009013677A JP5364886B2 (ja) 2009-01-23 2009-01-23 触覚センサ
PCT/JP2010/050881 WO2010084981A1 (ja) 2009-01-23 2010-01-25 触覚センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009013677A JP5364886B2 (ja) 2009-01-23 2009-01-23 触覚センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010169597A JP2010169597A (ja) 2010-08-05
JP5364886B2 true JP5364886B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=42356031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009013677A Expired - Fee Related JP5364886B2 (ja) 2009-01-23 2009-01-23 触覚センサ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5364886B2 (ja)
WO (1) WO2010084981A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5867688B2 (ja) 2011-09-22 2016-02-24 国立大学法人 東京大学 触覚センサ及び多軸触覚センサ
JP6424405B2 (ja) * 2015-03-13 2018-11-21 セイコーインスツル株式会社 圧力センサ、触覚センサ、及び圧力センサの製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6034293A (ja) * 1983-08-03 1985-02-21 株式会社日立製作所 皮膚感覚センサ
JP3088528B2 (ja) * 1991-12-04 2000-09-18 キヤノン株式会社 微小液体流量検出素子、及び同素子を用いた微小液体供給装置
JPH0850142A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Mitsubishi Electric Corp 半導体加速度センサ及びその製造方法
JP4921185B2 (ja) * 2006-01-20 2012-04-25 国立大学法人 東京大学 3次元構造体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010084981A1 (ja) 2010-07-29
JP2010169597A (ja) 2010-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10775248B2 (en) MEMS strain gauge sensor and manufacturing method
CA2777309C (en) Device for measuring environmental forces and method of fabricating the same
EP2339357B1 (en) Method for fabricating a sensor
US7998777B1 (en) Method for fabricating a sensor
JP5850650B2 (ja) センサ、及びセンサを製造する方法
US8435821B2 (en) Sensor and method for fabricating the same
CN111108357B (zh) 表面应力传感器、中空构造元件以及它们的制造方法
JP2012506616A (ja) ウェーハレベルでパッケージングされたmemsデバイス
KR101447115B1 (ko) 접촉힘 센서 패키지 및 이의 제조방법
Kumar et al. Development of diaphragm and microtunnel structures for MEMS piezoelectric sensors
US20170001857A1 (en) Sensor element and method of manufacturing the same
JP2017021010A (ja) 低圧センサおよび流量センサ
Hasegawa et al. An active tactile sensor for detecting mechanical characteristics of contacted objects
Ali et al. Piezoelectric based MEMS acoustic sensor for wide frequency applications
JP5364886B2 (ja) 触覚センサ
Kim et al. 3-axes flexible tactile sensor fabricated by Si micromachining and packaging technology
Ali et al. Fabrication of microchannel and diaphragm for a MEMS acoustic sensor using wet etching technique
JP6791476B2 (ja) 弾性波計測センサ
Takahashi et al. Shear force detector using piezo-resistive beams with sidewall-doping
JP2015194443A (ja) 差圧検出素子の製造方法
Laconte et al. SOI CMOS compatible low-power microheater optimization and fabrication for smart gas sensor implementations
JP2002328136A (ja) 加速度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120123

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5364886

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees