JP5357636B2 - 忌避剤、サナギ粉の使用方法及び組成物 - Google Patents

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本発明は、避剤、サナギ粉の使用方法及び組成物に関するものである。
従来より、アリ等の害虫を駆除するための害虫駆除用ベイト剤(以下、単に「ベイト剤」ともいう)が知られている。このベイト剤は、アリ等の害虫に喫食させるべく、害虫が活動する場所に設置される。しかしながら、設置されたベイト剤を犬や猫やカラス等の鳥獣が食べてしまうと、設置したベイト剤が消失してしまうばかりか、ベイト剤を食べた鳥獣の安全性の点でも問題がある。そのため、ベイト剤は、特許文献1に示すもののように、容器に入れられ、外部から容易に触れることができない状態で使用されるのが一般的である。
特開2005−58207号公報
しかしながら、容器タイプのベイト剤は、設置する場所が容器の形状、大きさに制限されるため、設置場所が制限されてしまう。また、容器タイプのベイト剤は、容器内に収容されたベイト剤の量が決まっているため、ベイト剤を広範囲に亘って疎らに設置するとか、ベイト剤を局所的に集中して設置する等のように、ベイト剤の量を柔軟に変更することができない。
それに対して、散布型のベイト剤は、様々な場所に自由に散布することができ、害虫とベイト剤との遭遇率を向上させることができる。また、害虫の潜む場所がわかっているときには、ベイト剤をその周辺に集中的に散布するとか、害虫の潜む場所がわからないときには、ベイト剤を広範囲に亘って疎らに散布するとか、ベイト剤の量を柔軟に調整することができる。ところが、ベイト剤を剥き出しの状態で散布すると、前述の如く、犬や猫等の鳥獣に食べられてしまう虞があり、害虫を駆除するという目的を達成できないばかりか、鳥獣の安全性の点からも問題がある。つまり、鳥獣を忌避させることができれば、ベイト剤の使い勝手を向上させることができる。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、虫を忌避させることなく、犬又は猫を忌避させることにある。
ここに開示された犬又は猫を忌避させる忌避剤は、サナギ粉を含有するものとする。
つまり、本発明者は、サナギ粉に犬又は猫に対する忌避効果があることを見出した。そして、その性質を利用して犬又は猫を忌避させる忌避剤を発明した。そもそも、サナギ粉は、虫に対しては誘引剤として使用される物質である。したがって、サナギ粉を犬又は猫を忌避させる忌避剤として使用することによって、虫を忌避させることなく、犬又は猫を忌避させることができる。
また、ここに開示された方法では、サナギ粉を、犬又は猫を忌避させる忌避剤として使用する。
従来より、サナギ粉を虫に対する誘引剤として使用することは知られていたが、サナギ粉には犬又は猫を忌避させる効果があることが本発明者により見出された。つまり、サナギ粉を使用することによって、虫を忌避させることなく、犬又は猫を忌避させることができる。
また、ここに開示された組成物は、犬又は猫を忌避させるためのサナギ粉を含有するものとする。
この組成物では、サナギ粉が犬又は猫を忌避させるための用途に用いられている。この組成物によれば、虫を忌避させることなく、犬又は猫を忌避させることができる。
さらに、ここに開示された害虫駆除用ベイト剤は、鳥獣を忌避させるためのサナギ粉を含有するものとする。
この害虫駆除用ベイト剤では、サナギ粉が鳥獣を忌避させるための用途に用いられている。このベイト剤によれば、虫を忌避させることなく、鳥獣を忌避させることができる。さらに、サナギ粉には虫の誘引作用もあるため、このベイト剤によれば、虫を誘引して虫にベイト剤を積極的に喫食させつつ、鳥獣を忌避させることができる。
前記ベイト剤は、散布型であってもよい。
つまり、ベイト剤を散布型とすることによって、ベイト剤を所望の場所に、所望の量だけ散布することができ、使い勝手を向上させることができる。そして、ベイト剤を剥き出しで散布する場合であっても、サナギ粉の作用によって、虫を忌避することなく、鳥獣を忌避させることができるため、害虫を駆除することができると共に、鳥獣の安全を確保することができる。
サナギ粉を犬又は猫を忌避させる忌避剤として使用することによって、虫を忌避することなく、犬又は猫を忌避することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1に係る鳥獣忌避剤は、サナギ粉を有効成分として含有している。サナギ粉は、蚕の蛹を乾燥して粉末にしたものであり、蚕の種類を限定するものではない。サナギ粉は、犬や猫等の鳥獣に対する忌避効果を有している。すなわち、サナギ粉は、犬や猫等の鳥獣が好まない臭気を発しているものと考えられ、その臭いを嗅いだ鳥獣を追い払う効果がある。鳥獣忌避剤の剤形は、特に限定されるものではなく、100%のサナギ粉で構成されるものでもよく、サナギ粉を水等の溶液に含有させたものでもよく、サナギ粉をその他の物質に配合して、ゲル状又は顆粒状に成形したものであってもよい。
したがって、サナギ粉を含有する鳥獣忌避剤を、鳥獣を近づけたくない所望の場所に散布することによって、鳥獣の該場所への接近を抑制することができる。
また、各種の組成物に、鳥獣を忌避させるためのサナギ粉を含有させることによって、鳥獣の該組成物への接近を抑制することができる。さらに、該組成物を鳥獣が喫食してしまうことを抑制することができるため、組成物が鳥獣に食べられて消失してしまうことを防止することができる。それに加えて、サナギ粉は忌避剤であるため、鳥獣が該組成物を口に入れることを抑止することができる。そのため、鳥獣の安全も確保することができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2に係る害虫駆除用ベイト剤は、アリやゴキブリ等の害虫に喫食させて、害虫を駆除するためのものである。害虫駆除用ベイト剤は、少なくとも、殺虫成分とサナギ粉とを含んでいる。
殺虫成分は、特に限定されるものではなく、周知の殺虫成分を使用することができる。また、害虫として、アリ(トビイロシワアリ、アミメアリ、クロヤマアリ、オオズアリ、トビイロケアリ、ルリアリ等)を想定する場合には、殺虫成分は、遅効性を有することが好ましい。アリは、捕獲した餌を喫食後、体内に蓄積した状態で巣に持ち帰る習性を有している。そのため、殺虫成分に遅効性を持たせることによって、巣の中のアリが仲間とベイト剤を分け合ったり、殺虫成分が付着した身体を舐めあうことによるアリからアリへの殺虫の連鎖効果を奏することができる。
遅効性を有する殺虫成分としては、フィプロニルが挙げられる。その他、遅効性殺虫剤としては、カーバメイト系、有機リン系、ピレスロイド系、オミジノヒドラ系、ピラゾール系、シラネオファン系殺虫剤でもよい。例えば、マラソン;ジメチルジカルベトキシエチルジチオホスフェート、フェニトロチオン;O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホスフェート、ダイアジノン;(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルチオホスフェート、カルバリル;1−ナフチル−N−メチルカーバメート、ペルメトリン;3−フェノキシベンジルdl−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシラート、フィプロニル;5−アミノ−1−〔2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル〕−4−〔(トリフルオロメチル)スルフィニル〕−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル、1−メチル−2−ニトロ−3,3−テトラハイドロフリルメチルグアニジンが好ましい。高い殺虫活性を示し、低濃度でも効力を発揮する観点から、遅効性殺虫成分としては、フィプロニルが好ましい。
サナギ粉は、蚕の蛹を乾燥して粉末にしたものであり、蚕の種類を限定するものではない。サナギ粉は、犬や猫等の鳥獣に対して忌避効果を有する。
ベイト剤は、害虫を誘引する誘引剤を含むことが好ましい。誘引剤としては、既知の動物性成分や植物性成分を用いることができる。動物性成分としては、動物由来精製タンパク質や魚介粉や昆虫粉やサナギ粉を挙げることができる。植物性成分としては、三温糖、グラニュー糖、ハチミツ、トレハロース、グルコース、マルトース等の糖類、トウモロコシや小麦等の穀物類、グリセリン等を挙げることができる。ここで、サナギ粉は、害虫を誘引する効果も有する。つまり、サナギ粉を、鳥獣忌避剤としてだけでなく、害虫誘引剤として用いてもよい。特に、アリは、季節を問わず、糖分を好む(吸蜜性を有する)一方、春先の産卵期においては動物性タンパク質を好む。そのため、グラニュー糖等の糖分と共にサナギ粉を誘引剤として用いることが好ましい。こうすることで、ベイト剤は、時期を問わず、誘引効果を発揮することができる。
また、ベイト剤は、防腐剤を含んでいてもよい。防腐剤としては、例えば、ホウ酸、アモルデンFS−14D(商品名)が挙げられる。ホウ酸は、遅効性殺虫効果をも有しており、殺虫成分として使用することもできる。
さらに、ベイト剤は、幼児や老人等の誤食を防止するために誤食防止剤を含んでいてもよい。誤食防止剤としては、安息香酸デナトニウム等が挙げられる。
このベイト剤は、ゲル状であっても、液状であっても、顆粒状であってもよい。ベイト剤には、剤形に応じた成分がさらに含まれる。
例えば、ゲル状の場合、ベイト剤は、さらに、ゲル化剤、ゲル化用イオン、保湿剤、イオン交換水等を含んでいてもよい。アリはベイト剤を喫食後、体内に蓄積した状態で巣に持ち帰る習性を有していることから、ベイト剤をゲル状としたことによって、ベイト剤の巣への持ち帰りを容易にすることができ、連鎖効果を高めることができる。
ゲル化剤としては、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、ジェランガム、キサンタンガム、グァガム、ローカストビーンガム等が挙げられる。ゲル化用イオンとしては、乳酸カルシウム、塩化カルシウム等が挙げられる。保湿剤としては、グリセリン等が挙げられる。グリセリンは、乾燥を防止するために含有されているが、それ自体は甘い香りを漂わすことから、害虫への誘引剤をサポートし、より誘引効果を高めることができる。
このように構成されたベイト剤は、所望の場所に散布して使用される。そして、害虫をベイト剤に誘引し、ベイト剤を喫食させ、害虫を駆除することができる。ここで、ベイト剤を散布して使用する場合には、犬や猫等のペットがベイト剤を食してしまう虞がある。また、ペットにかかわらず、野良犬や野良猫、さらには、野生のカラス等、野生の鳥獣がベイト剤を食べてしまう虞がある。かかる場合、所望の場所に散布したはずのベイト剤が消失し、害虫を駆除できなくなるばかりか、鳥獣の安全上も好ましくない。それに対し、本実施形態のベイト剤によれば、鳥獣忌避剤としてのサナギ粉を含有しているため、ベイト剤に興味を示す鳥獣を忌避させることができる。
尚、ベイト剤は、剥き出しの状態で散布する場合について説明したが、これに限られるものではない。害虫の出入口が形成された容器を別途用意して、該容器内にベイト剤を散布するようにしてもよい。かかる場合であっても、ベイト剤には、鳥獣忌避剤としてのサナギ粉が含有されているため、鳥獣が容器に接近することを抑制して、鳥獣等に容器が破壊されてベイト剤が食べられることを防止することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、水道水にサナギ粉を配合して、表1,2に示すように、実施例1〜3に係る鳥獣忌避剤(100g)を作製した。実施例1〜3は、それぞれ、サナギ粉の濃度が異なる。比較例1は、水道水である。そして、これら実施例1〜3及び比較例1をペットである犬及び猫に対して飼い主から与え、そのときの犬及び猫の反応を観察した。各実験とも、供試頭数は3である。尚、実験は、食事前に行った。犬についての結果を表1に、猫についての結果を表2に示す。
Figure 0005357636
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ここで、表中のLv.0は、犬又は猫が実施例1〜3又は比較例1を複数回舐めた場合であり、Lv.1は、犬又は猫が実施例1〜3又は比較例1を嗅いで嫌がったが、飼い主が勧めると、1度だけ舐めた場合であり、Lv.2は、犬又は猫が実施例1〜3又は比較例1を嗅いで逃げた場合を表す。
表1,2からわかるように、水だけの場合には、犬及び猫も複数回舐めるのに対して、サナギ粉を配合した水の場合は、犬及び猫を忌避させることができることがわかる。
続いて、駆除対象となる害虫をアリとして、表3,4に示すような、ゲル状のアリ用ベイト剤A,Bを作製した。
Figure 0005357636
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表3に示すベイト剤Aは、クラッシュゼリー状であって、流動性を有している。ベイト剤Aは、チューブ状の容器に収容される。ベイト剤Aは、フィプロニル5%溶液を遅効性殺虫成分として、サナギ粉を鳥獣忌避剤として、グラニュー糖を誘引剤として用いている。尚、サナギ粉は、誘引剤としても機能している。また、ベイト剤Aは、表中のNo.1〜3を第1溶液とし、No.4〜12を第2溶液として調製し、2つの溶液を混合することによってゲル化させている。ベイト剤Aでは、ゲル化剤としてペクチンを、ゲル化用イオンとして乳酸カルシウムを用い、イオン交換水に対してペクチン及び乳酸化カリシウムを混合してゲル化させる。こうすることによって、加熱処理を行うことなくゲル化させることができるため、製造コストを低減することができる。尚、グリセリンやホウ酸については省略することもできる。
一方、表4に示すアリ用ベイト剤Bは、角切りのサイコロ状であって、定形性を有している。アリ用ベイト剤Bは、ボトル状の容器に収容される。ベイト剤Bは、フィプロニル5%溶液を遅効性殺虫成分として、サナギ粉を鳥獣忌避剤として、グラニュー糖を誘引剤として用いている。尚、サナギ粉は、誘引剤としても機能している。ベイト剤Bでは、ゲル化剤としてジェランガム及びキサンタンガムを、ゲル化用イオンとして乳酸カルシウムを用いている。尚、グリセリンやホウ酸については省略することもできる。
続いて、サナギ粉の濃度を変えて、表5〜7に示すように、実施例4〜7に係るベイト剤A及び比較例2に係るベイト剤を作製した。比較例2は、ベイト剤Aからサナギ粉を除いたものである。そして、野外のトビイロシワアリの巣の入口付近に、実施例4〜7及び比較例2に係るベイト剤を1.0gずつ等間隔に並べて散布した。そして、時間の経過と共に、ベイト剤に誘引されるアリの合計数を調べた。この実験を、異なる3つの地点で行った。地点A,Bは、地点Cに比べて、日照りの影響がかなり強く、全般的に、アリの活動に鈍さが感じ取られた。地点Cは、日陰が多く、地点A,Bよりもアリの活動は活発であった。地点Cでのアリの挙動が、アリの通常の活動状況に最も近いと考えられる。地点Aにおける結果を表5に、地点Bにおける結果を表6に、地点Cにおける結果を表7に示す。
Figure 0005357636
Figure 0005357636
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ここで、表中の記号は、ベイト剤に集まったアリの数を示しており、×は0匹、△は1〜9匹、○は10〜29匹、◎は30匹以上を表している。
表5〜7からわかるように、サナギ粉は、アリの誘引効果を有しており、濃度が高いほど、多くのアリを誘引する傾向があることがわかる。
次に、実施例4〜7に係るベイト剤A及び比較例2に係るベイト剤を、ペットである犬及び猫に対して飼い主から与え、そのときの犬及び猫の反応を観察した。実験は、食事前に行った。犬についての結果を表8に、猫についての結果を表9に示す。
Figure 0005357636
Figure 0005357636
表8からわかるように、犬については、ベイト剤にサナギ粉を含有しない場合は、約半数の犬がベイト剤の臭いを嗅いだだけで逃げ、残りの半数がベイト剤を複数回舐めた。それに対して、ベイト剤にサナギ粉を含有し、その濃度を濃くしていくと、ベイト剤の臭いを嗅いで逃げていく頭数が増えた。サナギ粉を0.1重量%含有するベイト剤では、ベイト剤を複数回舐めた犬はおらず、サナギ粉を0.5重量%含有するベイト剤では、飼い主が勧めた場合には舐める犬もいなくなった。サナギ粉を0.001重量%含有するベイト剤については、忌避効果が少ししか認められないが、これは飼い主への忠誠心による影響が大きいと考えられる。つまり、飼い犬は、飼い主から与えられたものについては忠誠心又は信頼感から一応、臭いを嗅ぐ又は舐めてみるといった習性があり、その習性が寄与したものと考えられる。ベイト剤を庭等に散布した実際の使用状態では、犬も或る程度警戒心をもって臭いを嗅ぎながらベイト剤に接近するため、もっと高い忌避効果を発揮するものと考えられる。
また、表9からわかるように、猫については、ベイト剤にサナギ粉を含有しない場合は、20%の猫がベイト剤を複数回舐め、約33%の猫が飼い主が勧めた場合だけベイト剤を1回舐め、約半数の猫がベイト剤の臭いを嗅いで逃げた。それに対して、ベイト剤にサナギ粉を含有し、その濃度を濃くしていくと、ベイト剤の臭いを嗅いで逃げていく頭数が増えた。猫の場合は、ベイト剤にサナギ粉を0.001重量%含有しただけで、ベイト剤を複数回舐めた猫はいなくなり、サナギ粉を0.01重量%以上含有する場合には、飼い主が勧めた場合であってもベイト剤を舐めずに逃げるようになった。
このように、サナギ粉には、犬や猫を忌避させる効果があることがわかる。詳しくは、ベイト剤にサナギ粉を少なくとも0.001重量%以上含有させることによって、犬や猫を忌避させることができる。また、サナギ粉の濃度を0.01重量%以上とすることによって、忌避効果をより発揮させることができる。さらに、サナギ粉の濃度は0.1重量%以上であることが好ましく、0.5重量%以上であればより好ましい。
以上説明したように、本発明は、サナギ粉によって鳥獣を忌避させることができるため、鳥獣忌避剤、鳥獣を忌避させたい環境下で使用する組成物又は害虫駆除用ベイト剤等について有用である。

Claims (3)

  1. サナギ粉を含有することを特徴とする、犬又は猫を忌避させる忌避剤。
  2. サナギ粉を、犬又は猫を忌避させる忌避剤として使用する方法。
  3. 犬又は猫を忌避させるためのサナギ粉を含有することを特徴とする組成物。
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