JP5354249B2 - 車両駆動用アクチュエータ - Google Patents

車両駆動用アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP5354249B2
JP5354249B2 JP2008056052A JP2008056052A JP5354249B2 JP 5354249 B2 JP5354249 B2 JP 5354249B2 JP 2008056052 A JP2008056052 A JP 2008056052A JP 2008056052 A JP2008056052 A JP 2008056052A JP 5354249 B2 JP5354249 B2 JP 5354249B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
planetary gear
power
suspension spring
electric motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008056052A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009208714A (ja
Inventor
振一郎 越本
弘 岡田
齋藤  友宏
朋範 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008056052A priority Critical patent/JP5354249B2/ja
Publication of JP2009208714A publication Critical patent/JP2009208714A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5354249B2 publication Critical patent/JP5354249B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

本発明は、電動モータによって車輪を回転駆動する車両駆動用アクチュエータに関する。
従来、車輪の駆動及びダブルウィッシュボーン式のサスペンションにおけるストローク制御を1つのホイールインモータ構造によって実現可能とすると共に、車両走行状態に応じてモータ出力の駆動成分及びサスペンションストローク制御成分の割合を任意に変化させることができるようにした車両駆動用アクチュエータが提案されている(例えば、特許文献1等参照。)。
特開2007−145071号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来技術では、各駆動輪に対して、独立に制御可能な2つの車輪駆動用モータをそれぞれ設ける必要があり、重量が増加したり、制御が複雑化したりするという問題がある。また、ロワーアームを上下することでサスペンション装置のストローク調整を行う構造であるため、軸方向に大きなスペースが必要になるという問題や、アクチュエータ軸とロワーアームの取付け位置とが離れているため、大きなトルクが必要になるという問題もある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、車輪駆動用の電動モータの動力を利用して簡単な構成により車高調整を可能とした車両駆動用アクチュエータを提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.電動モータと、車体側に一端が接続される懸架バネの他端に接続され且つ前記電動モータの回転を車軸に伝達して車輪を回転駆動する車輪駆動ユニットとを備えた車両駆動用アクチュエータであって、
前記車両駆動ユニットは、前記電動モータからの動力を複数に分配可能な動力分配機構を備え、
前記動力分配機構を介して分配された動力によって、前記懸架バネの前記他端を上下駆動可能に構成され、
前記動力分配機構は、
前記電動モータの回転を減速して前記車軸へ伝達すると共に動力を分配可能な遊星ギア機構と、
前記遊星ギア機構による動力の分配状態を切換える切換え機構とからなり、
前記遊星ギア機構は、サンギアに前記電動モータの回転を入力し、プラネタリキャリアから前記車軸へ回転を出力すると共に、リングギアから出力される動力によって前記懸架バネの前記他端を上下駆動可能に構成されたことを特徴とする車両駆動用アクチュエータ。
手段1によれば、車両駆動ユニットに設けられた動力分配機構が、電動モータからの動力を複数に分配し、その分配された動力によって、車体側に一端が接続される懸架バネの他端が上下に駆動される。そして、懸架バネの他端が上下に駆動されることによって、車両バネ上側に設けられる車体の路面からの高さ(車高)が確実に調整される。例えば、車体側に上端が接続される懸架バネの下端に車両駆動ユニットが接続された車両において、乗車人員や積載量が増加して懸架バネが収縮する場合に、動力分配機構を介して分配された動力によって、懸架バネの下端を上方へ駆動することにより、空車時の車高と同等の高さに維持することができる。つまり、本発明によれば、各車輪に設けられた車輪駆動用の電動モータの動力を利用して簡単な構造で車高調整を行うことが可能であり、車体における積載荷重の変化に拘らずに良好な乗り心地性能を確保することができる。また、電動モータの出力軸と懸架バネの取付け位置とを近接させて配置可能であるため、装置サイズを小型化できると共に比較的小さなトルクで車高調整を行うことができる。
更に、遊星ギア機構は、サンギアに電動モータの回転が入力されると、プラネタリキャリアから車軸へ回転を出力することによって車輪を回転駆動する。また、切換え機構によって遊星ギア機構による動力の分配状態が切換えられた場合は、リングギアから出力される動力によって懸架バネの他端が上下に駆動されることにより車高が調整される。
.前記切換え機構は、前記リングギアを固定状態と解放状態とに切換えることを特徴
とする手段に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段によれば、切換え機構がリングギアを固定状態にした場合、遊星ギア機構は、サンギアに電動モータの回転が入力されると、プラネタリギアの公転によってプラネタリキャリアが回転し車軸へ回転を出力して車輪が回転駆動される。一方、切換え機構がリングギアを解放状態にした場合、プラネタリギアが自転してこれと噛合するリングギアが回転することにより懸架バネの他端が上下に駆動される。
.前記切換え機構は、電磁クラッチによって構成されたことを特徴とする手段に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段によれば、切換え機構が電磁クラッチによって構成されているので、簡単な構成でリングギアを固定状態と解放状態とに確実に切換えることができる。
.前記懸架バネの他端側座面を支持する座面支持部材を備え、
前記座面支持部材は、前記リングギアの側面に突設するピンと係合していることを特徴とする手段乃至のいずれか1つに記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段によれば、懸架バネの他端側座面を支持する座面支持部材がリングギアの側面に突設するピンと係合しているので、リングギアが回転することによって座面支持部材を介して懸架バネの他端が上下に駆動されることにより車高が調整される。
以下、本発明の車両駆動用アクチュエータを具体化した一実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態の車両駆動用アクチュエータA1を示す概略構成図であり、車両の左後輪周辺を前方から視た図である。図2は、車両駆動用アクチュエータA1を示す側面図である。
図1及び図2に示すように、車両駆動用アクチュエータA1は、モータジェネレータ10と、車輪駆動ユニット30と、サスペンション用バネ3と、ショックアブソーバ4とを備えて構成されている。尚、図1では、ショックアブソーバ4の図示を省略し、図2では、モータジェネレータ10の図示を省略している。
モータジェネレータ10は、モータとしての機能と発電機としての機能を併せもつ装置であって、径方向外側に三相電機子巻線をもつ電機子としてのモータステータ(図示せず)を、径方向内側に界磁磁石型回転子としてのモータロータ(図示せず)を有する内転型(インナーロータ型)回転電機である。
車輪駆動ユニット30は、図2に示すように、ハブステイ31と、ハブステイ31の内部に収容される遊星ギア減速機構32とを備えている。
遊星ギア減速機構32は、サンギア34とリングギア36とに噛み合う複数(4個)のプラネタリギア35をプラネタリキャリア37により保持するものであって、モータシャフト13の回転を減速して車軸シャフト33に伝達すると共に動力を分配可能な遊星ギア機構である。
サンギア34は、ハウジング14の車両側方側の面から突出するモータシャフト13の端部に固定されている。
各プラネタリギア35は、サンギア34の外周に噛合するように配置され、プラネタリキャリア37の径方向端部に固定された各遊星シャフト38によってそれぞれ軸支されている。プラネタリキャリア37の中心には車軸シャフト33が固定され、車軸シャフト33は、ハブステイ31に固定された軸受39によって回転可能に支持されている。
リングギア36は、内周部のギア歯面(内歯)が各プラネタリギア35の外周に噛合するように配置されている。また、リングギア36の外周部には、図3に示すように、摩擦板としての複数のプレート部36aがリング状に突設されている。さらに、リングギア36の車幅方向中央側側面には丸棒状のピン7が突設している。
リングギア36の径方向外側には、図3に示すように、電磁クラッチ40が配置されている。図3は、電磁クラッチ40とリングギア36との配置を示す図である。電磁クラッチ40の内周部には、摩擦板としての複数のプレート部40aがリング状に突設されている。電磁クラッチ40の各プレート部40aとリングギア36の各プレート部36aとは交互に重ね合わせて配置される。そして、電磁クラッチ40は、非通電状態において、図示しないバネによって軸方向一方側へ付勢されており、各プレート部40aがリングギア36の各プレート部36aを押圧することによりリングギア36を固定している。一方、電磁クラッチ40が通電されると、軸方向他方側へ駆動され、各プレート部40aが各プレート部36aから離れることにより、リングギア36が解放されて回転可能となる。
サスペンション用バネ3は、公知のコイルバネであって、上側座面3aは車体1に取り付けられた上側押え6に固定され、下側座面3bはスライダ5に固定されている。
スライダ5は、平板状の水平部5aと、水平部5aの一端から直角に立設された鉛直部5bとを有している。水平部5aの上面には、サスペンション用バネ3の下側座面3bが固定される。鉛直部5bには、水平方向且つ車両前後方向に長い長穴5cが形成されている。長穴5cは、リングギア36の車幅方向中央側側面に突設されたピン7が挿入されて係合する穴であって、上下幅がピン7の直径よりも僅かに大きく設定されている。従って、ピン7は、スライダ5の長穴5cに挿入された状態で、スライダ5に対して水平方向に相対移動可能である。
ショックアブソーバ4は、車体1と車輪駆動ユニット30との間に設けられて、サスペンション用バネ3による車体1と車輪駆動ユニット30との間の相対振動を吸収して車体1を安定させる働きを有する。ショックアブソーバ4は、例えば、筒体4aの内部が、オイルが満たされたオイル室と高圧のガスが充填されたガス室に分けられ(図示せず)、ピストンロッド4bの先端に設けられ筒体4a内を上下に移動可能なピストンによって仕切られた構造を有している。ピストンロッド4bは、その上端が車体1に取り付けられた上側押え6に固定され、筒体4aは、その下端がハブステイ31に固定されている。
次に、上述した構成を有する車両駆動用アクチュエータA1における各部の作用について説明する。図4は、車両走行時における遊星ギア減速機構32の各部の作用を示す説明図である。
まず、車両走行時の作用について説明する。車両走行時は、電磁クラッチ40が通電されず、電磁クラッチ40の各プレート部40aとリングギア36の各プレート部36aとの摩擦によってリングギア36は固定されている。モータジェネレータ10が通電駆動されると、図4に示すように、モータロータが回転することによってモータシャフト13を介してサンギア34が回転する。サンギア34の回転によって各プラネタリギア35が公転するので、減速された回転がプラネタリキャリア37を介して車軸シャフト33に伝達され、車輪が回転することにより車両が走行する。
次に、車高調整時の作用について説明する。図5は、サスペンション用バネ3とショックアブソーバ4とからなる懸架装置のストローク変化を示す図であり、(a)は車両に乗員が一人も乗車していない場合(以下、「空車時」と称する)の状態を、(b)は車両における規定の定員の乗員が乗車している場合(以下、「フル乗車時」と称する)において車高調整が行われていない状態を、(c)はフル乗車時において車高調整が行われた状態をそれぞれ示している。尚、車高調整は、車両の走行停止状態において行われる。
最初に、空車時について説明する。空車時は、図5(a)に示すように、サスペンション用バネ3のストロークは変化していないので、車高センサ(図示せず)からの出力信号に基づいて車高が所定高さであることが制御装置(図示せず)によって検知され、車高調整は行われない。
次に、フル乗車時について説明する。図6は、フル乗車時に車高調整を行う場合における遊星ギア減速機構32の各部の作用を示す説明図である。フル乗車時は、車高調整を行わない場合には、図5(b)に示すように、車体1における積載荷重の増加に伴ってサスペンション用バネ3が収縮して懸架装置のストロークが短くなるため、車高が空車時の所定高さよりも低下している。この時、車高センサからの出力信号に基づいて車高が空車時の所定高さよりも低下していることが制御装置によって検知され、電磁クラッチ40が通電されて軸方向に駆動される。これにより、電磁クラッチ40の各プレート部40aがリングギア36の各プレート部40aから離間してリングギア36が解放される。
続いて、モータジェネレータ10が通電駆動されて、モータロータが反時計回りに回転することによって、図6に示すように、モータシャフト13を介してサンギア34が反時計回りに回転する。この時、プラネタリキャリア37は固定されているため、各プラネタリギア35は時計回りに自転し、各プラネタリギア35に噛合するリングギア36が時計回りに回転する。
そして、ピン7はリングギア36の回転に伴って上方へ移動し、長穴7cを介してピン7に係合するスライダ5が上方へ移動するので、スライダ5の水平部5aに固定されたサスペンション用バネ3の下側座面3bが上方へ駆動されることによって車体1が上昇していく。尚、リングギア36の回転に伴ってピン7の水平位置も変化するが、ピン7は長穴7c内を水平に移動可能であるので、サスペンション用バネ3は、ピン7の水平位置に拘ることなく鉛直姿勢を保つことができる。
車高センサからの出力信号に基づいて車高が所定高さに達したことが制御装置によって検知されると、モータロータの回転を停止し、電磁クラッチ40への通電を停止してリングギア36が固定されて車高調整が完了し、図5(c)に示す状態となる。フル乗車時に車高調整が完了した状態では、図5(a),(c)に示されるように、懸架装置において空車時と同一の実ストロークが確保される。
次に、フル乗車時で車高調整が行われた後に乗員が降車して空車となった場合の車高調整について説明する。図7は、フル乗車から空車に戻った後に車高調整を行う場合における遊星ギア減速機構32の各部の作用を示す説明図である。この場合、サスペンション用バネ3の下側座面3bが上方へ移動しており且つ車体1全体の重量低下に伴ってサスペンション用バネ3が伸張してストロークが長くなるため、車高が空車時の所定高さよりも上昇している(図示省略)。この時、車高センサからの出力信号に基づいて車高が所定高さよりも上昇していることが制御装置によって検知され、電磁クラッチ40が通電されて軸方向に駆動される。これにより、電磁クラッチ40の各プレート部40aがリングギア36の各プレート部40aから離間してリングギア36が解放される。
続いて、モータジェネレータ10が通電駆動されて、モータロータが時計回りに回転することによって、モータシャフト13を介してサンギア34が時計回りに回転する。この時、プラネタリキャリア37は固定されているため、各プラネタリギア35は反時計回りに自転し、各プラネタリギア35に噛合するリングギア36が反時計回りに回転する。
そして、ピン7はリングギア36の回転に伴って下方へ移動し、長穴7cを介してピン7に係合するスライダ5が下方へ移動するので、スライダ5の水平部5aに固定されたサスペンション用バネ3の下側座面3bが下方へ駆動されることによって車体1が下降していく。車高センサからの出力信号に基づいて車高が所定高さに達したことが制御装置によって検知されると、モータロータの回転を停止し、電磁クラッチ40への通電を停止してリングギア36が固定されて車高調整が完了し、図5(a)に示す状態となる。
以上詳述したことから明らかなように、車両駆動用アクチュエータA1は、電動モータとしてのモータジェネレータ10と、車体1側に上端(上側座面3a)が接続されるサスペンション用バネ3の下端(下側座面3b)に接続され且つモータジェネレータ10の回転を車軸シャフト33に伝達して車輪2を回転駆動する車輪駆動ユニット30とを備えるものであって、車両駆動ユニット30は、モータジェネレータ10からの動力を複数に分配可能な動力分配機構としての遊星ギア減速機構32を備え、遊星ギア減速機構32を介して分配された動力によって、サスペンション用バネ3の下側座面3bを上下に駆動可能に構成されたことを特徴とする。換言すれば、遊星ギア減速機構32を介して分配された動力によって、車輪駆動ユニット30を車体1に懸架するサスペンション用バネ3とショックアブソーバ4とからなる懸架装置のストロークを可変するように構成されたことを特徴とする。
すなわち、本実施形態によれば、車両駆動ユニット30に設けられた遊星ギア減速機構32が、モータジェネレータ10からの動力を複数に分配し、遊星ギア減速機構32を介して分配された動力によって、サスペンション用バネ3の下側座面3bが上下に駆動される。そして、サスペンション用バネ3の下側座面3bが上下に駆動されることによって、車両バネ上側に設けられる車体1の路面からの高さ(車高)が確実に調整される。例えば、乗車人員や積載量が増加してサスペンション用バネ3が収縮する場合に、遊星ギア減速機構32を介して分配された動力によって、サスペンション用バネ3の下側座面3bを上方へ駆動することにより、空車時の車高と同等の高さに維持することができる。つまり、各車輪2に設けられた車輪駆動用のモータジェネレータ10の動力を利用して簡単な構造で車高調整を行うことが可能であり、車体1における積載荷重の変化に拘らずに良好な乗り心地性能を確保することができる。また、モータジェネレータ10の出力軸であるモータシャフト13とサスペンション用バネ3の取付け位置とを近接させて配置可能であるため、装置サイズを小型化できると共に比較的小さなトルクで車高調整を行うことができる。
特に、本発明の動力分配機構は、モータジェネレータ10の回転を減速して車軸シャフト33へ伝達すると共に動力を分配可能な遊星ギア減速機構32と、遊星ギア減速機構32による動力の分配状態を切換える切換え機構としての電磁クラッチ40とからなることを特徴とする。すなわち、遊星ギア減速機構32は、モータジェネレータ10の回転を減速して車軸シャフト33へ伝達する。また、電磁クラッチ40によって遊星ギア減速機構32による動力の分配状態が切換えられた場合は、遊星ギア減速機構32によって分配された動力によってサスペンション用バネ3の下側座面3bが上下に駆動されることにより車高調整を行うことができる。
より具体的には、切換え機構としての電磁クラッチ40がリングギア36を固定状態にした場合、遊星ギア減速機構32において、サンギア34にモータジェネレータ10の回転が入力されると、各プラネタリギア35の公転によってプラネタリキャリア37が回転し車軸へ回転を出力して車輪が回転駆動される。一方、電磁クラッチ40がリングギア36を解放状態にした場合、各プラネタリギア35が自転してこれと噛合するリングギア36が回転することによりサスペンション用バネ3の下側座面3bが上下に移動される。尚、切換え機構が電磁クラッチ40によって構成されているので、簡単な構成でリングギア36を固定状態と解放状態とに確実に切換えることができる。
また、サスペンション用バネ3の下側座面3bを支持する座面支持部材としてのスライダ5がリングギア36の側面に突設するピン7と係合しているので、リングギア36が回転することによってスライダ5を介してサスペンション用バネ3の下側座面3bが上下に確実に駆動される。
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることは云うまでもない。
例えば、上記実施形態ではモータジェネレータ10を車両バネ下に配置し、モータシャフト13に遊星ギア減速機構32のサンギアを直結させる構成としたが、これには限られない。以下、モータジェネレータ10を車両バネ上に配置した変形例の車両駆動用アクチュエータA2の構成について、図8を参照しつつ説明する。図8は、変形例の車両駆動用アクチュエータA2を示す概略構成図であり、車両の左後輪周辺を前方から視た図である。尚、上述した実施形態と同一部材には同一符号を付し、それらについての説明を省略する。
本変形例では、モータジェネレータ10を車両バネ上の車体1側に配置し、モータジェネレータ10と遊星ギア減速機構30との間に駆動力伝達機構70が設けられている。以下、駆動力伝達機構70の構成を中心に説明する。
駆動力伝達機構70は、モータジェネレータ10の駆動力を遊星ギア減速機構30へ伝達するための機構であって、スプライン軸72、マイタギア76,84、スプラインナット81等を備えている。ハウジング71の上部及び下部には、それぞれ軸受73及び軸受74が固定され、スプライン軸72は、上下両端にて軸受73,74によって回転可能に支持されている。車体1側に固定されたモータジェネレータ10から車両側方側に突出するモータシャフト13の端部にはマイタギア75が固定されており、スプライン軸72の上部には、マイタギア75に噛合するマイタギア76が固定されている。
スプライン軸72の外周部にはスプラインが設けられ、スプラインナット81と噛み合うことによって、直動可能に回転トルクを伝達することができる。スプラインナット81の外周部には、ハブステイ31に固定された軸受82が設けられ、スプラインナット81を回転可能に支持している。さらに、スプラインナット81の外周には、マイタギア84が固定されている。
また、左右方向に配置されるシャフト22は、軸受23によって回転可能に支持されている。シャフト22は、車両中央側端部にマイタギア24が固定されており、マイタギア24はマイタギア84と噛み合っている。シャフト22の車両側方側端部には、遊星ギア減速機構32のサンギア34が固定され、その外周に設けられた複数のプラネタリギア35に動力を伝達する。プラネタリギア35の公転成分のトルクは、遊星シャフト38、遊星プレート37を介し、車軸シャフト33に出力される。
本変形例の車両駆動用アクチュエータA2においても、上記実施形態と同様に、各車輪に設けられた車輪駆動用のモータジェネレータ10の動力を利用して簡単な構造で車高調整を行うことが可能であり、車両における積載荷重の変化に拘らずに良好な乗り心地性能を確保することができる等の各作用効果を奏する。さらに、モータジェネレータ10が車両バネ上側に設けられているので、バネ下重量が軽量化されて、乗り心地性能をより一層向上させることができる。
本発明は、電動モータを備えた車両駆動用アクチュエータを搭載した車両に利用可能である。
本発明の一実施形態の車両駆動用アクチュエータを示す概略構成図であり、車両の左後輪周辺を前方から視た図である。 車両駆動用アクチュエータを示す側面図である。 電磁クラッチとリングギアとの配置を示す図である。 車両走行時における遊星ギア減速機構の各部の作用を示す説明図である。 サスペンション用バネとショックアブソーバとからなる懸架装置のストローク変化を示す図であり、(a)は空車時の状態を、(b)はフル乗車時において車高調整が行われていない状態を、(c)はフル乗車時において車高調整が行われた状態をそれぞれ示している。 フル乗車時に車高調整を行う場合における遊星ギア減速機構の各部の作用を示す説明図である。 フル乗車から空車に戻った後に車高調整を行う場合における遊星ギア減速機構の各部の作用を示す説明図である。 変形例の車両駆動用アクチュエータを示す概略構成図であり、車両の左後輪周辺を前方から視た図である。
符号の説明
A1 車両駆動用アクチュエータ(実施の形態)
A2 車両駆動用アクチュエータ(変形例)
1 車体
2 車輪
3 サスペンション用バネ(懸架バネ、懸架装置)
3b 下側座面(懸架バネの他端、他端側座面)
4 ショックアブソーバ(懸架装置)
5 スライダ(座面支持部材)
7 ピン
10 モータジェネレータ(電動モータ)
30 車輪駆動ユニット
32 遊星ギア減速機構(遊星ギア機構、動力分配機構)
33 車軸シャフト(車軸)
34 サンギア
35 プラネタリギア
36 リングギア
37 プラネタリキャリア
40 電磁クラッチ(切換え機構、動力分配機構)

Claims (4)

  1. 電動モータと、車体側に一端が接続される懸架バネの他端に接続され且つ前記電動モータの回転を車軸に伝達して車輪を回転駆動する車輪駆動ユニットとを備えた車両駆動用アクチュエータであって、
    前記車両駆動ユニットは、前記電動モータからの動力を複数に分配可能な動力分配機構を備え、
    前記動力分配機構を介して分配された動力によって、前記懸架バネの前記他端を上下駆動可能に構成され、
    前記動力分配機構は、
    前記電動モータの回転を減速して前記車軸へ伝達すると共に動力を分配可能な遊星ギア機構と、
    前記遊星ギア機構による動力の分配状態を切換える切換え機構とからなり、
    前記遊星ギア機構は、サンギアに前記電動モータの回転を入力し、プラネタリキャリアから前記車軸へ回転を出力すると共に、リングギアから出力される動力によって前記懸架バネの前記他端を上下駆動可能に構成されたことを特徴とする車両駆動用アクチュエータ。
  2. 前記切換え機構は、前記リングギアを固定状態と解放状態とに切換えることを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  3. 前記切換え機構は、電磁クラッチによって構成されたことを特徴とする請求項2に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  4. 前記懸架バネの他端側座面を支持する座面支持部材を備え、
    前記座面支持部材は、前記リングギアの側面に突設するピンと係合していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の車両駆動用アクチュエータ。
JP2008056052A 2008-03-06 2008-03-06 車両駆動用アクチュエータ Expired - Fee Related JP5354249B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008056052A JP5354249B2 (ja) 2008-03-06 2008-03-06 車両駆動用アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008056052A JP5354249B2 (ja) 2008-03-06 2008-03-06 車両駆動用アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009208714A JP2009208714A (ja) 2009-09-17
JP5354249B2 true JP5354249B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=41182280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008056052A Expired - Fee Related JP5354249B2 (ja) 2008-03-06 2008-03-06 車両駆動用アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5354249B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016080003A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 株式会社豊田中央研究所 トーショナルダンパ

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5423107B2 (ja) * 2009-04-01 2014-02-19 トヨタ自動車株式会社 インホイールモータ搭載車の車高調整機構
JP5675281B2 (ja) * 2010-11-08 2015-02-25 三菱重工業株式会社 車両
EP3689646A1 (en) * 2019-02-04 2020-08-05 KNORR-BREMSE Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Drive unit of a vehicle and a method for levelling a vehicle

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005127434A (ja) * 2003-10-24 2005-05-19 Sumitomo Rubber Ind Ltd 懸架装置
JP4737408B2 (ja) * 2004-12-09 2011-08-03 株式会社エクォス・リサーチ 車輪支持・駆動装置
JP4604978B2 (ja) * 2005-11-24 2011-01-05 トヨタ自動車株式会社 車両用駆動輪構造
JP2009012607A (ja) * 2007-07-04 2009-01-22 Nissan Motor Co Ltd インホイールドライブユニット用サスペンション機構およびその調整方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016080003A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 株式会社豊田中央研究所 トーショナルダンパ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009208714A (ja) 2009-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5945287B2 (ja) 電気駆動可能な車両用の車輪駆動装置
CN109121405B (zh) 车辆的电动轮
CN102666171B (zh) 轮毂电机驱动装置
JP5046536B2 (ja) リニアドライブ走行システム及び自動車
JP5239582B2 (ja) 車両駆動用アクチュエータ
KR101959078B1 (ko) 인휠 구동기 및 이를 포함하는 인휠 어셈블리
JP2009196441A (ja) 車両駆動用アクチュエータ
CN104033534B (zh) 电机械式减振器
EP3310645B1 (en) Electric vehicle and driving system for electric vehicle
JP2012183981A (ja) インホイール型の車輪駆動装置
JP5354249B2 (ja) 車両駆動用アクチュエータ
WO2011122002A1 (ja) キャンバ角調整装置
CN103442919A (zh) 可电气驱动车辆的用于驱动弹簧减震支柱车桥的车轮的驱动装置
KR20140081351A (ko) 인휠 모터 어셈블리
WO2012133245A1 (ja) インホイルモータ装置
JP6781608B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2007216932A (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2013163401A (ja) 駆動ユニット
JP2014519301A (ja) シート調節機構用遊星歯車装置及び上記遊星歯車装置を動作させる方法
JP4507768B2 (ja) 各輪独立駆動車両
JP4312078B2 (ja) 電動輪
CN106712444A (zh) 一种外转子开关磁阻轮毂电机
JP5263577B2 (ja) 車両駆動用アクチュエータ
JP2014169712A (ja) インホイールモータにより駆動される電動車両
JP2007216931A (ja) ハイブリッド自動車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130411

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130814

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5354249

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees