JP5345860B2 - ミラー制御装置、ミラー装置、ミラーアレイ及びミラー制御方法 - Google Patents

ミラー制御装置、ミラー装置、ミラーアレイ及びミラー制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、通信用の光スイッチ等に使用されるミラー装置を制御するミラー制御装置、ミラー制御装置を用いるミラー装置、複数のミラー装置を2次元的に配置したミラーアレイ、およびミラー制御方法に関するものである。
インターネット通信網などにおける基盤となる光ネットワークの分野では、多チャンネル化、波長分割多重(WDM)化および低コスト化を実現する技術として、光MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術が脚光を浴びており、この技術を用いて光スイッチが開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このMEMS型の光スイッチの構成部品として最も特徴的なものがミラーアレイであり、ミラーアレイは複数のミラー装置を2次元的にマトリクス状に配設したものである。図1は本発明の第1の実施の形態に係るミラー装置の構成を示す分解斜視図、図2は図1のミラー装置の断面図であるが、従来のミラー装置においても機械的な構成は同様であるので、図1、図2を用いて従来のミラー装置を説明する。
ミラー装置100は、ミラーが形成されたミラー基板(上部基板)200と、電極が形成された電極基板(下部基板)300とが平行に配設された構造を有する。ミラー基板200は、平面視略円形の開口を有する板状の枠部210と、平面視略円形の開口を有し、一対のトーションバネ211a,211bにより枠部210の開口内に配設された可動枠220と、一対のトーションバネ221a,221bにより可動枠220の開口内に配設された平面視略円形のミラー230とを有する。枠部210、トーションバネ211a,211b,221a,221b、可動枠220およびミラー230は、例えば単結晶シリコンで一体形成されている。ミラー230の表面には例えば3層のTi/Pt/Au層が形成されている。
一対のトーションバネ211a,211bは、枠部210と可動枠220とを連結している。可動枠220は、一対のトーションバネ211a,211bを通る図1の可動枠回動軸xを軸として回動することができる。同様に、一対のトーションバネ221a,221bは、可動枠220とミラー230とを連結している。ミラー230は、一対のトーションバネ221a,221bを通る図1のミラー回動軸yを軸として回動することができる。可動枠回動軸xとミラー回動軸yとは、互いに直交している。結果として、ミラー230は、直交する2軸で回動する。
電極基板300は、板状の基部310と、基部310の表面(上面)から突出し、対向するミラー基板200のミラー230と対向する位置に形成された段丘状の突出部320を有する。基部310と突出部320は例えば単結晶シリコンからなる。突出部320は、基部310の上面に形成された角錐台の形状を有する第2テラス322と、この第2テラス322の上面に形成された角錐台の形状を有する第1テラス321と、この第1テラス321の上面に形成された柱状の形状を有するピボット330とから構成される。このピボット330は、第1テラス321のほぼ中央に位置するように形成される。これにより、ピボット330は、ミラー230の中心に対向する位置に配設される。
突出部320の四隅とこの四隅に続く基部310の上面には、対向するミラー基板200のミラー230と同心の円内に4つの電極340a〜340dが形成されている。また、基部310の上面には、突出部320を挟むように並設された一対の凸部360a,360bが形成されている。さらに、基部310の上面の突出部320と凸部360aおよび凸部360bとの間の箇所には、それぞれ配線370が形成されており、この配線370には、引き出し線341a〜341dを介して電極340a〜340dが接続されている。なお、基部310の表面には酸化シリコン等からなる絶縁層311が形成されており、この絶縁層311の上に電極340a〜340d、引き出し線341a〜341d、配線370が形成されている。
以上のようなミラー基板200と電極基板300とは、ミラー230とこのミラー230に対応する電極340a〜340dとが対向配置されるように、枠部210の下面と凸部360a,360bの上面とを接合することにより、図2に示すようなミラー装置100を構成する。このようなミラー装置においては、ミラー230を接地し、電極340a〜340dに正の電圧を与えて、しかも電極340a〜340d間に非対称な電位差を生じさせることにより、ミラー230を静電引力で吸引し、ミラー230を任意の方向へ回動させることができる。
ミラー230を回動させる際に、電極340a〜340dに直流電圧を印加すると、電極340a〜340dとミラー230との間に存在する浮遊容量(例えば絶縁層311)が電極340a〜340dへの電圧印加により分極し、あるいは何らかの理由で帯電し、これが徐々に放電あるいは充電されてミラー230の駆動力に影響を与えるため、ミラー230の動作時に、ミラー230と電極340a〜340d間の電位が時間と共に変動してミラー230の回動角度が徐々に変動する現象、すなわちドリフトが発生することがある。このドリフトを防ぐため、特許文献2に開示されたミラー装置では、電極340a〜340dにバイポーラの交流電圧を印加して、帯電の影響を抑制していた。
特開2003−57575号公報 特開2008−52270号公報
特許文献2に開示されたミラー装置では、ミラー230の回動角を制御する場合、電極340a〜340dに加えるバイポーラの交流電圧の振幅を制御することで回動角を調整していた。しかしながら、交流電圧の振幅とミラー230の回動角との関係が非線形であるため、特にミラー230の回動角が大きい場合に交流電圧の振幅に対するミラー230の回動角の変化量が大きくなり、制御性を損なうという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、電極に印加する駆動電圧の振幅とミラーの回動角との非線形性を改善することができるミラー制御装置、ミラー装置、ミラーアレイ及びミラー制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御装置において、前記ミラーに一定電圧を印加するミラー電圧印加手段と、予め設定された交流のバイアス電圧の値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記バイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記一方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第3の絶対値、前記他方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第4の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第4の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算手段と、この駆動電圧演算手段が決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加手段とを備え、前記1対の電極の間で前記バイアス電圧および前記駆動電圧の極性が常に逆になることを特徴とするものである。
また、本発明は、回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御装置において、前記ミラーに交流のバイアス電圧を印加するミラー電圧印加手段と、予め設定された前記バイアス電圧の値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記バイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記バイアス電圧の絶対値を第3の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第3の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算手段と、この駆動電圧演算手段が決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加手段とを備え、前記一方の電極に印加する駆動電圧の振幅と前記他方の電極に印加する駆動電圧の振幅とが同一であることを特徴とするものである。
また、本発明のミラー制御装置の1構成例において、前記バイアス電圧の振幅は、前記1対の電極のうちの一方のみに印加した際に前記ミラーの回動角度が最大角度の略1/2となる値である。
また、本発明のミラー制御装置の1構成例において、前記バイアス電圧の振幅は、前記ミラーを最大角度に回動させるために必要な電極とミラーとの電位差の略1/2の値である。
また、本発明のミラー制御装置の1構成例において、前記バイアス電圧は、前記ミラーの回動軸が複数存在する場合、回動軸ごとに個別に設定される。
また、本発明のミラー装置は、回動可能に支持されたミラーと、このミラーから離間して配置された複数の電極と、ミラー制御装置とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明は、ミラー装置を、ミラーが2次元的に並ぶように複数配置したミラーアレイにおいて、1つの前記ミラー電圧印加手段を各ミラー装置で共有し、各ミラーに共通のミラー電圧を供給することを特徴とするものである。
また、本発明は、回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御方法において、前記ミラーに一定電圧を印加するミラー電圧印加ステップと、記憶手段から予め設定された交流のバイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記一方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第3の絶対値、前記他方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第4の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第4の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算ステップと、この駆動電圧演算ステップで決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加ステップとを備え、前記1対の電極の間で前記バイアス電圧および前記駆動電圧の極性が常に逆になることを特徴とするものである。
また、本発明は、回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御方法において、前記ミラーに交流のバイアス電圧を印加するミラー電圧印加ステップと、記憶手段から予め設定された前記バイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記バイアス電圧の絶対値を第3の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第3の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算ステップと、この駆動電圧演算ステップで決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加ステップとを備え、前記一方の電極に印加する駆動電圧の振幅と前記他方の電極に印加する駆動電圧の振幅とが同一であることを特徴とするものである。
本発明によれば、記憶手段からバイアス電圧の値を取得し、ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方とミラーとの間に生じる電位差の絶対値と、1対の電極のうちの他方とミラーとの間に生じる電位差の絶対値とが、バイアス電圧によって発生する電位差の絶対値に対して常に差動的になるように、ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を決定することにより、電極に印加する駆動電圧の振幅とミラーの回動角との非線形性を改善することができ、線形制御に近い制御を行うことができる。
また、本発明では、バイアス電圧を、1対の電極のうちの一方のみに印加した際にミラーの回動角度が最大角度の略1/2となる電圧とすることにより、制御の線形性と電圧分解能の両面から効率的にミラーの回動角制御を行うことができる。
また、本発明では、ミラーの回動軸が複数存在する場合、バイアス電圧を回動軸ごとに個別に設定することになり、回動軸ごとにミラーの必要角度が異なる場合、もしくはミラーの同一回動角にするために必要な電極とミラー間の電位差が回動軸ごとに異なる場合にも対応することができる。
また、本発明では、ミラー電圧印加手段が、ミラーにバイアス電圧を印加することにより、ミラーに接地電位を印加する場合と比較して駆動電圧の最大出力電圧を低電圧にすることができ、駆動素子を低電圧化することが可能となる。さらに、ミラーにバイアス電圧を印加し、このバイアス電圧の絶対値を、ミラーを最大角度に回動させるために必要な電極とミラーとの電位差の略1/2とすれば、制御の線形性を損なうことなくミラー電圧および駆動電圧の最大出力電圧を最も低電圧にすることができる。
また、本発明では、1つのミラー電圧印加手段を各ミラー装置で共有し、各ミラーに共通のミラー電圧を供給することにより、ミラー装置の駆動素子数を減らすことが可能となる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るミラー装置の構成を示す分解斜視図、図2は図1のミラー装置の断面図である。ミラー装置100は、ミラーが形成されたミラー基板(上部基板)200と、電極が形成された電極基板(下部基板)300とが平行に配設された構造を有する。
ミラー基板200は、平面視略円形の開口を有する板状の枠部210と、平面視略円形の開口を有し、一対のトーションバネ211a,211bにより枠部210の開口内に配設された可動枠220と、一対のトーションバネ221a,221bにより可動枠220の開口内に配設された平面視略円形のミラー230とを有する。枠部210、トーションバネ211a,211b,221a,221b、可動枠220およびミラー230は、例えば単結晶シリコンで一体形成されている。ミラー230の表面には例えば3層のTi/Pt/Au層が形成されている。
一対のトーションバネ211a,211bは、枠部210と可動枠220とを連結している。可動枠220は、一対のトーションバネ211a,211bを通る図1の可動枠回動軸xを軸として回動することができる。
同様に、一対のトーションバネ221a,221bは、可動枠220とミラー230とを連結している。ミラー230は、一対のトーションバネ221a,221bを通る図1のミラー回動軸yを軸として回動することができる。可動枠回動軸xとミラー回動軸yとは、互いに直交している。結果として、ミラー230は、直交する2軸で回動する。
電極基板300は、板状の基部310と、基部310の表面(上面)から突出し、対向するミラー基板200のミラー230と対向する位置に形成された段丘状の突出部320を有する。基部310と突出部320は例えば単結晶シリコンからなる。突出部320は、基部310の上面に形成された角錐台の形状を有する第2テラス322と、この第2テラス322の上面に形成された角錐台の形状を有する第1テラス321と、この第1テラス321の上面に形成された柱状の形状を有するピボット330とから構成される。このピボット330は、第1テラス321のほぼ中央に位置するように形成される。これにより、ピボット330は、ミラー230の中心に対向する位置に配設される。
突出部320の四隅とこの四隅に続く基部310の上面には、対向するミラー基板200のミラー230と同心の円内に4つの電極340a〜340dが形成されている。また、基部310の上面には、突出部320を挟むように並設された一対の凸部360a,360bが形成されている。さらに、基部310の上面の突出部320と凸部360aおよび凸部360bとの間の箇所には、それぞれ配線370が形成されており、この配線370には、引き出し線341a〜341dを介して電極340a〜340dが接続されている。
以上のようなミラー基板200と電極基板300とは、ミラー230とこのミラー230に対応する電極340a〜340dとが対向配置されるように、枠部210の下面と凸部360a,360bの上面とを接合することにより、図2に示すようなミラー装置100を構成する。
本実施の形態では、回動軸x,yと電極340a〜340dの分割線とが45度で交差するように配置されている。つまり、電極340aと340cは、回動軸xに対して対称に配置され、電極340bと340dは、回動軸yに対して対称に配置されている。
このようなミラー装置100においては、ミラー230を接地し、電極340a〜340dに電圧を与えて、しかも電極340a〜340d間に非対称な電位差を生じさせることにより、ミラー230を静電引力で吸引し、ミラー230を任意の方向へ回動させることができる。
前述のとおり、枠部210、トーションバネ211a,211b,221a,221b、可動枠220およびミラー230は、導電性の材料(本実施の形態では単結晶シリコン)で一体形成されている。
一方、単結晶シリコン等からなる基部310の表面には酸化シリコン等からなる絶縁層311が形成されており、この絶縁層311の上に電極340a〜340d、引き出し線341a〜341d、配線370が形成されている。
電極340a〜340dに交流電圧を印加すると、浮遊容量(例えば絶縁層311)に溜まる電荷は平均的に見れば零に近づくため、浮遊容量に溜まる電荷を要因とするミラー230のドリフトの発生を抑制できることが知られている(特許文献2参照)。ミラー230の角度制御を行う場合、ミラー230の回動角が0度のときは駆動電圧の振幅を0とし、回動角を増加させるときはミラー230の回動方向に存在する電極に印加する駆動電圧の振幅を増加させていたが、ミラー230の回動角と駆動電圧の振幅との関係が非線形性であることから、角度制御が難しいという問題点があった。
本実施の形態では、ミラー230に接地電位を印加し、電極340a〜340d側のみに矩形波の交流電圧を印加することを考える。説明を容易にするため、また浮遊電荷の影響を抑制するため、電極340a〜340dに印加する交流電圧の平均直流成分は、電極340a〜340d毎に0になるものとする。
以下、本実施の形態と従来のミラー装置との相違点についてより詳細に説明する。図3は本実施の形態のミラー装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。
ミラー装置は、図1、図2に示したミラー230および電極340a〜340dを含む機構部と、ミラー制御装置とからなる。ミラー制御装置は、ミラー230に電圧を印加するミラー電圧印加部400と、電極340a〜340dに駆動電圧を印加する駆動電圧印加部401と、予め設定されたバイアス電圧の値を記憶する第1の記憶手段となるバイアス電圧記録部402とから構成される。
駆動電圧印加部401は、駆動電圧の出力タイミングを調整するタイミング調整部403と、ミラー230の所望の回動角に応じた駆動電圧を決定する駆動電圧演算部404と、ミラー230の回動角と電圧の振幅との関係を予め記憶する第2の記憶手段であるテーブル405とを有する。
ミラー電圧印加部400は、枠部210とトーションバネ211a,211bと可動枠220とトーションバネ221a,221bとを介してミラー230に接地電位を印加する。
駆動電圧印加部401は、引き出し線341a〜341dを介して電極340a〜340dに駆動電圧を印加する。
駆動電圧印加部401は、ミラー230の回動角を0度(ミラー230と枠部210とが平行な状態)にする場合、バイアス電圧記録部402に予め記録されている矩形波のバイアス電圧を全ての電極340a〜340dに印加する。バイアス電圧を記憶しておくには、例えばバイアス電圧記録部402内のメモリ(不図示)にバイアス電圧のデジタル値を予め設定しておけばよい。
図4(A)、図4(B)、図4(C)、図4(D)は、それぞれ電極340a,340b,340c,340dに印加するバイアス電圧の1例を示す波形図である。駆動電圧印加部401は、図4(A)〜図4(D)に示すようにV0の振幅をもつ矩形波のバイアス電圧を電極340a〜340dに印加する。このときは全ての電極340a〜340dで同じ静電引力がミラー230にかかるため、ミラー230の傾きは0度から変化しない。
駆動電圧印加部401内のタイミング調整部403は、全ての電極340a〜340dにおいてバイアス電圧の波形の位相が一致するように、バイアス電圧の出力タイミングを調整する。全ての電極340a〜340dにおいてバイアス電圧の位相を一致させる理由は、位相が乱れることにより電極340a〜340d間で干渉が発生し、ミラー230と電極340a〜340dとの間の静電引力に乱れが生じるのを防ぐためである。
次に、駆動電圧印加部401は、ミラー230の回動角を0度以外に制御する場合、以下のような処理を行う。駆動電圧印加部401内のテーブル405には、ミラー230のそれぞれの回動角に対応する電圧の振幅の値が予め設定されている。駆動電圧印加部401内の駆動電圧演算部404は、ミラー230の所望の回動角に対応する電圧の振幅の値をテーブル405から取得し、ミラー230の回動軸に対して対称に配置された1対の電極の一方とミラー230との間に生じる静電引力と、1対の電極の他方とミラー230との間に生じる静電引力とが、バイアス電圧に対して常に差動的になるように駆動電圧の振幅を計算する。そして、駆動電圧印加部401は、駆動電圧演算部404が計算した振幅の駆動電圧を電極340a〜340dに印加する。
図1の可動枠回動軸xに対して対称に配置された電極は340aと340cである。バイアス電圧の振幅をV0、ミラー230の所望の回動角に対応する電圧の振幅をV1、電極340a,340cに印加する交流の駆動電圧の振幅をそれぞれVa,Vcとすると、駆動電圧演算部404は以下のような演算を行う。
Va=V0+V1 ・・・(1)
Vc=V0−V1 ・・・(2)
計算した振幅Vaの値が0より小さいときはVa=0とし、計算した振幅Vcの値が0より小さいときはVc=0とする。V1はミラー230の回動軸x廻りの回動角θxに1対1に対応する電圧の振幅である。
図5(A)はミラー230に印加されるミラー電圧を示す波形図、図5(B)は電極340aに印加される駆動電圧を示す波形図、図5(C)は電極340cに印加される駆動電圧を示す波形図、図5(D)は電極340aとミラー230との電位差を示す波形図、図5(E)は電極340cとミラー230との電位差を示す波形図である。
図5(D)によると、電極340aに印加される駆動電圧の振幅はバイアス電圧の振幅V0に対して常にV1だけ大きくなっており、バイアス電圧の振幅V0を基準にして考えるとV1の分だけ静電引力が大きくなっている。一方、図5(E)によると、電極340cに印加される駆動電圧の振幅はバイアス電圧の振幅V0に対して常にV1だけ小さくなっており、バイアス電圧の振幅V0を基準にして考えるとV1の分だけ静電引力が小さくなっている。したがって、電極340aとミラー230との間に生じる静電引力と、電極340cとミラー230との間に生じる静電引力とが、バイアス電圧に対して常に差動的になっていることが分かる。
また、図1のミラー回動軸yに対して対称に配置された電極は340bと340dである。バイアス電圧の振幅をV0、ミラー230の所望の回動角に対応する電圧の振幅をV2、電極340b,340dに印加する交流の駆動電圧の振幅をそれぞれVb,Vdとすると、駆動電圧演算部404は以下のような演算を行う。
Vb=V0+V2 ・・・(3)
Vd=V0−V2 ・・・(4)
計算した振幅Vbの値が0より小さいときはVb=0とし、計算した振幅Vdの値が0より小さいときはVd=0とする。V2はミラー230の回動軸y廻りの回動角θyに1対1に対応する電圧の振幅である。
図6は本実施の形態の効果を説明するための図であり、駆動電圧の振幅とミラー230の回動角との関係を表す実測例を示す図である。図6におけるAはバイアス電圧がない従来の特性、Bはバイアス電圧を用いた本実施の形態の特性である。このように、本実施の形態では、バイアス電圧を基準とすることにより、従来の手法に比べて駆動電圧の振幅とミラー230の回動角との非線形性を改善することができるので、ミラー230の回動角を制御する際に回動角に依存しない制御を行うことが可能となる。
なお、電極340a〜340dに印加する駆動電圧の波形は、デューティー比が50%でなくともよい。その理由は、駆動電圧の振幅とミラー230の回動角との非線形性を改善するためには、ミラー230の回動軸に対して対称に配置された1対の電極の一方とミラー230との電位差の絶対値と、1対の電極の他方とミラー230との電位差の絶対値とが、バイアス電圧を印加したときに発生する電位差の絶対値に対して常に差動的になっていれば良いので、正負の電圧の印加時間が変わっても線形性は犠牲にならないからである。デューティー比の調整はタイミング調整部403が行う。デューティー比の調整を行うことによって、例えば絶縁層近傍に正電荷の浮遊容量が蓄積した場合、デューティー比を負電圧の印加時間が長くなるように調整することで、正電荷を減少させることができる。正負が逆の場合も同様に調整可能となる。このように、浮遊電荷量を常に0近傍に近づけることができるため、ミラー230の角度ドリフトを抑制することが可能となる。
また、ミラー230を最大角度に回動させるために必要な、電極とミラー230との電位差をVmaxと仮定すると、バイアス電圧の振幅V0は0.5×Vmaxとなるようにした方がよい。その理由は、バイアス電圧の振幅V0が0.5×Vmaxより大きいと、電極340a,340bに印加する駆動電圧の振幅Va,Vbが大きくなって素子に要求される最大出力電圧値が増加し、バイアス電圧の振幅V0が0.5×Vmaxより小さいと、電圧V1,V2の振幅が大きくなったときに電極340c,340dに印加する駆動電圧の振幅Vc,Vdが0となって電極340a,340bのみで制御する状態となり、線形性が悪くなるからである。
なお、バイアス電圧の振幅(絶対値)の設定は、ミラー230の回動軸毎に行うことが好ましい。バイアス電圧の振幅を回動軸x,yについて共通の値にする場合には、ミラー230を回動軸x廻りに最大角度に回動させるために必要な、電極とミラー230との電位差をVxmax、ミラー230を回動軸y廻りに最大角度に回動させるために必要な、電極とミラー230との電位差をVymaxとしたとき、バイアス電圧の振幅をx軸廻りは0.5×Vxmaxとし、y軸廻りは0.5×Vymaxとすればよい。本実施の形態では、それぞれの電極が作用する軸はx軸もしくはy軸に固定されているため、バイアス電圧の振幅を個別に設定することが可能である。
本実施の形態では、矩形波のバイアス電圧の平均直流成分を0としたが、平均直流成分が0でない場合も同様に考えることが可能である。バイアス電圧の平均直流成分が0でない場合は、バイアス電圧に対してオフセットとなる平均直流成分を加算して印加すれば良い。これにより、浮遊容量に対する正負の電圧の特性の違いなどを調整することが可能となる。
また、本実施の形態における駆動電圧印加の別の例を図7(A)〜図7(E)に示す。図7(A)はミラー230に印加されるミラー電圧を示す波形図、図7(B)は電極340aに印加される駆動電圧を示す波形図、図7(C)は電極340cに印加される駆動電圧を示す波形図、図7(D)は電極340aとミラー230との電位差を示す波形図、図7(E)は電極340cとミラー230との電位差を示す波形図である。
図7(A)〜図7(E)の例では、ミラー230の回動軸xに対して対称に配置された電極340aと340cの間でバイアス電圧および駆動電圧の極性が常に逆になるようにしている。このように、バイアス電圧および駆動電圧の極性が対となる電極間で異なる場合においても、電極340aとミラー230との間に生じる電位差の絶対値と、電極340cとミラー230との間に生じる電位差の絶対値とは、バイアス電圧を印加した際に各電極間と生じる電位差の絶対値に対して常に差動的になっており、駆動電圧の振幅とミラー230の回動角との線形性が損なわれることはない。一方、電極340aと電極340cとの間で電圧の極性が常に反転するため、電極340aと電極340cとの間の絶縁層近傍の浮遊容量に蓄積する電荷の影響を抑えることができ、ミラー230の角度ドリフトを抑制できると考えられる。ミラー230の回動軸yに対して対称に配置された電極340bと340dについても、バイアス電圧および駆動電圧の極性が常に逆になるようにすればよい。
本実施の形態では、駆動電圧印加部にテーブル405を備え、ミラー230の回動角に対応した電圧の振幅値を予め設定してあったが、このテーブル405はなくてもよい。テーブルを持たずに、徐々に角度を変化して目標値で固定すればよい場合など、テーブルを参照しない制御方法を用いる例においても、回動軸に対して対称に配置された電極とミラーとの間の電位差の絶対値を差動的にすることで、線形性を損なわずに角度制御を行うことが可能である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、ミラー230に接地電位を印加していたが、本実施の形態では、ミラー230にバイアス電圧を印加する。本実施の形態においても、ミラー装置全体の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1、図2の符号を用いて説明する。図8は本実施の形態のミラー装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。本実施の形態のミラー制御装置は、ミラー電圧印加部400aと、駆動電圧印加部401aと、バイアス電圧記録部402とから構成される。
本実施の形態のミラー電圧印加部400aは、バイアス電圧記録部402に予め記録されている矩形波のバイアス電圧をミラー230に印加する。
駆動電圧印加部401aは、ミラー230の回動角を0度にする場合、全ての電極340a〜340dに接地電位(0V)を印加する。このとき、ミラー230と各電極340a〜340dとの電位差は第1の実施の形態と同様に等しくなり、全ての電極340a〜340dで同じ静電引力がミラー230にかかるため、ミラー230の傾きは0度から変化しない。
次に、駆動電圧印加部401aは、ミラー230の回動角を0度以外に制御する場合、以下のような処理を行う。駆動電圧印加部401a内の駆動電圧演算部404aは、第1の実施の形態と同様に、ミラー230の所望の回動角に対応する電圧の振幅の値をテーブル405から取得し、ミラー230の回動軸に対して対称に配置された1対の電極の一方とミラー230との間に生じる静電引力と、1対の電極の他方とミラー230との間に生じる静電引力とが、バイアス電圧に対して常に差動的になるように駆動電圧の振幅を計算する。そして、駆動電圧印加部401aは、駆動電圧演算部404aが計算した振幅の駆動電圧を電極340a〜340dに印加する。
バイアス電圧の振幅をV0、ミラー230の所望の回動角に対応する電圧の振幅をV1、電極340a,340cに印加する交流の駆動電圧の振幅をそれぞれVa,Vc、ミラー230に印加するミラー電圧の振幅をVmとすると、駆動電圧演算部404aは以下のような演算を行う。
Va=+V1 ・・・(5)
Vc=−V1 ・・・(6)
Vm=−V0 ・・・(7)
ここで、負の振幅は電圧が0Vを境にして反転している状態を示す。つまり、ミラー電圧が負であるとき、電極340aに印加する駆動電圧は正となり、電極340cに印加する駆動電圧は負となる。また、ミラー電圧が正であるとき、駆動電圧演算部404aは以下のような演算を行う。
Va=−V1 ・・・(8)
Vc=+V1 ・・・(9)
Vm=+V0 ・・・(10)
図9(A)はミラー230に印加されるミラー電圧を示す波形図、図9(B)は電極340aに印加される駆動電圧を示す波形図、図9(C)は電極340cに印加される駆動電圧を示す波形図、図9(D)は電極340aとミラー230との電位差を示す波形図、図9(E)は電極340cとミラー230との電位差を示す波形図である。電極340aとミラー230との電位差はVa−Vmとなり、電極340cとミラー230との電位差はVc−Vmとなるため、これらの電位差の波形は第1の実施の形態と同様になる。
また、バイアス電圧の振幅をV0、ミラー230の所望の回動角に対応する電圧の振幅をV2、電極340b,340dに印加する交流の駆動電圧の振幅をそれぞれVb,Vd、ミラー230に印加するミラー電圧の振幅をVmとすると、駆動電圧演算部404aは以下のような演算を行う。
Vb=+V2 ・・・(11)
Vd=−V2 ・・・(12)
Vm=−V0 ・・・(13)
また、ミラー電圧が正であるとき、駆動電圧演算部404aは以下のような演算を行う。
Vb=−V2 ・・・(14)
Vd=+V2 ・・・(15)
Vm=+V0 ・・・(16)
本実施の形態では、電極340a,340cに印加する駆動電圧の振幅Va,Vcが最大でV1となり、電極340b,340dに印加する駆動電圧の振幅Vb,Vdが最大でV2となるため、第1の実施の形態に比べて駆動電圧印加部401aに用いる駆動素子を低電圧化することが可能となる。
第1の実施の形態と同様に、ミラー230を最大角度に回動させるために必要な、電極とミラー230との電位差をVmaxと仮定すると、バイアス電圧の振幅V0は0.5×Vmaxとなるようにした方がよい。また、バイアス電圧の振幅は、ミラー230の回動軸毎に設定することが好ましいが、ミラー230にバイアス電圧を印加する場合は全電極に対して共通となるため、個別にバイアスを設定することができない。その場合、ミラー230を回動軸x廻りに最大角度に回動させるために必要な、電極とミラー230との電位差をVxmax、ミラー230を回動軸y廻りに最大角度に回動させるために必要な、電極とミラー230との電位差をVymaxとしたとき、バイアス電圧の振幅をVxmaxとVymaxの平均値の1/2とすればよい。したがって、この場合はバイアス電圧の振幅はVxmaxとVymaxの略1/2となる。
第1の実施の形態と同様に、ミラー装置がアレイ状に配置されたミラーアレイの場合、ミラー電圧は各ミラーで共通にすることができるので、アレイ化した場合でも回路規模が大きくなることはない。すなわち、ミラーアレイの場合は、ミラー装置毎にミラー電圧印加部400aを設けるのではなく、複数のミラー装置で1つのミラー電圧印加部400aを共有することができ、ミラー装置の駆動素子数を減らすことが可能となる。
なお、第1、第2の実施の形態では、バイアス電圧および駆動電圧を矩形波波形の交流電圧としているが、バイアス電圧もしくは駆動電圧のどちらかを一方が直流電圧としてもよい。ミラー230のドリフト制御の点ではバイアス電圧および駆動電圧の両方を交流電圧とした方が有効であるが、制御の線形性の改善効果についてはバイアス電圧もしくは駆動電圧のどちらか一方が直流電圧の場合でも同様に得ることができる。この場合、交流信号が減ることにより、交流信号によって発生するノイズを軽減することが可能となる。
また、第1、第2の実施の形態では、バイアス電圧および駆動電圧を矩形波としているが、矩形波でなくてもよく、例えばサイン波や三角波でもよい。また、電極340a〜340dに印加する駆動電圧の平均直流成分が0でなくてもよく、例えば図10に示すような正電圧のみの矩形波波形の駆動電圧でもよい。図10の例では、0Vのときは常に電圧は0Vとなり、電圧を印加している時間のみでバイアスに対して差動的な動作となるように駆動すればよい。この例では、バイポーラ出力を行わないため、素子への負担を減らすことができる。
本発明は、ミラー制御装置、ミラー制御装置を用いるミラー装置、および複数のミラー装置を2次元的に配置したミラーアレイに適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るミラー装置の構成を示す分解斜視図である。 図1のミラー装置の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るミラー装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態において電極に印加するバイアス電圧の1例を示す波形図である。 本発明の第1の実施の形態においてミラーに印加されるミラー電圧、電極に印加される駆動電圧、および電極とミラーとの電位差の1例を示す波形図である。 駆動電圧の振幅とミラーの回動角との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態においてミラーに印加されるミラー電圧、電極に印加される駆動電圧、および電極とミラーとの電位差の他の例を示す波形図である。 本発明の第2の実施の形態に係るミラー装置の電気的な接続関係を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態においてミラーに印加されるミラー電圧、電極に印加される駆動電圧、および電極とミラーとの電位差の1例を示す波形図である。 電極に印加される駆動電圧の別の例を示す波形図である。
100…ミラー装置、200…ミラー基板、211a,211b,221a,221b…トーションバネ、220…可動枠、230…ミラー、300…電極基板、340a〜340d…電極、400,400a…ミラー電圧印加部、401,401a…駆動電圧印加部、402…バイアス電圧記録部、403…タイミング調整部、404,404a…駆動電圧演算部、405…テーブル。

Claims (9)

  1. 回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御装置において、
    前記ミラーに一定電圧を印加するミラー電圧印加手段と、
    予め設定された交流のバイアス電圧の値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記バイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記一方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第3の絶対値、前記他方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第4の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第4の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算手段と、
    この駆動電圧演算手段が決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加手段とを備え
    前記1対の電極の間で前記バイアス電圧および前記駆動電圧の極性が常に逆になることを特徴とするミラー制御装置。
  2. 回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御装置において、
    前記ミラーに交流のバイアス電圧を印加するミラー電圧印加手段と、
    予め設定された前記バイアス電圧の値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記バイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記バイアス電圧の絶対値を第3の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第3の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算手段と、
    この駆動電圧演算手段が決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加手段とを備え
    前記一方の電極に印加する駆動電圧の振幅と前記他方の電極に印加する駆動電圧の振幅とが同一であることを特徴とするミラー制御装置。
  3. 請求項1記載のミラー制御装置において、
    前記バイアス電圧の振幅は、前記1対の電極のうちの一方のみに印加した際に前記ミラーの回動角度が最大角度の略1/2となるであることを特徴とするミラー制御装置。
  4. 請求項2記載のミラー制御装置において、
    前記バイアス電圧の振幅は、前記ミラーを最大角度に回動させるために必要な電極とミラーとの電位差の略1/2の値であることを特徴とするミラー制御装置。
  5. 請求項1または2記載のミラー制御装置において、
    前記バイアス電圧は、前記ミラーの回動軸が複数存在する場合、回動軸ごとに個別に設定されることを特徴とするミラー制御装置。
  6. 回動可能に支持されたミラーと、
    このミラーから離間して配置された複数の電極と、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載のミラー制御装置とを備えることを特徴とするミラー装置。
  7. 請求項記載のミラー装置を、ミラーが2次元的に並ぶように複数配置したミラーアレイにおいて、
    1つの前記ミラー電圧印加手段を各ミラー装置で共有し、各ミラーに共通のミラー電圧を供給することを特徴とするミラーアレイ。
  8. 回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御方法において、
    前記ミラーに一定電圧を印加するミラー電圧印加ステップと、
    記憶手段から予め設定された交流のバイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記一方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第3の絶対値、前記他方の電極に前記バイアス電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第4の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第4の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算ステップと、
    この駆動電圧演算ステップで決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加ステップとを備え
    前記1対の電極の間で前記バイアス電圧および前記駆動電圧の極性が常に逆になることを特徴とするミラー制御方法。
  9. 回動可能に支持されたミラーに対して離間して配置された電極に駆動電圧を印加することにより、前記ミラーの回動角を制御するミラー制御方法において、
    前記ミラーに交流のバイアス電圧を印加するミラー電圧印加ステップと、
    記憶手段から予め設定された前記バイアス電圧の値を取得し、前記ミラーの回動軸に対して対称に配置された少なくとも1対の電極のうちの一方の電極に駆動電圧を印加したときに前記一方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第1の絶対値、前記1対の電極のうちの他方の電極に駆動電圧を印加したときに前記他方の電極と前記ミラーとの間に生じる電位差の絶対値を第2の絶対値、前記バイアス電圧の絶対値を第3の絶対値としたとき、前記第1の絶対値と前記第3の絶対値との差と、前記第2の絶対値と前記第3の絶対値との差が常に同一且つ逆極性になるように、前記ミラーの所望の回動角に応じて駆動電圧を電極毎に決定する駆動電圧演算ステップと、
    この駆動電圧演算ステップで決定した駆動電圧を前記1対の電極に印加する駆動電圧印加ステップとを備え
    前記一方の電極に印加する駆動電圧の振幅と前記他方の電極に印加する駆動電圧の振幅とが同一であることを特徴とするミラー制御方法。
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