JP5343209B2 - 活魚輸送装置およびイカの活魚輸送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、活きイカの輸送方法及び活きイカの輸送装置に関するものであって、陸揚げされた活きイカを生かしたまま高密度で遠隔地まで長時間の輸送を可能にするものである。
他の魚類で利用している活魚輸送装置を用いて活きイカを輸送すると、活きイカの斃死率が高く、1トン水槽で20kg〜30kgの活きイカを輸送するのが限界になっている。このため、陸揚げされた活きイカの多くは氷蔵、又は、冷凍状態で遠隔地に輸送されているのが現状である。
活きイカは、アンモニアや有機物の***量と酸素消費量が大きいこと、環境の変化に敏感に反応してストレスを受けて斃死すること、ストレスにより噛み合いをしてダメージを受けること等のため、従来の活魚輸送装置では長距離の高密度輸送が達成できなかった。
特開平2−119730公報 特開平6−105635公報
神奈川県水産総合研究所研究報告「スルメイカの活魚輸送法について」神水研研究報第1号(1996)石井洋 神奈川県水産総合研究所研究報告「酸素発生器を用いたスルメイカの活魚輸送法」神水研研究報第8号(2003)仲手川恒・荻野隆太・長嶋智之
活魚輸送中の活きイカの斃死を防ぐためには、活魚輸送水槽中の海水を、活きイカの生理活性を抑制する水温に保持し、他の魚類より著しく多く***するアンモニアと有機物質を除去し、呼吸により消費される溶存酸素を補給することが課題になる。また、活きイカは環境変化に敏感に反応し、ストレスを受けて斃死に至ることと噛み合いに至る確率も高く、その対策も課題である。
本発明1は、活魚輸送する水槽内にイカ個別収容容器を収容し、前記水槽内の海水を、脱アンモニア能を有する海水浄化装置と、有機物除去能を有する泡沫分離装置に循環させて活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去すること、泡沫分離装置の後から給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で酸素を加給すること、導水した循環海水は、複数個積層収容した前記イカ個別収容容器の内部を通過させて、活魚輸送水槽の導水部とは反対面から排出するようにしたこと、を特徴とする活きイカの活魚輸送方法である。本発明2は、上記活魚輸送水槽内の海水温度を、イカの種類に応じて、生理活性を抑制する温度に保持するようにしたものである。本発明3は、上記輸送用水槽内の排水口から排出される海水中のアンモニア濃度を10ppm以下に、溶存酸素濃度を5ppm以上に制御することを特徴とする活魚輸送装置である。更に、本発明4は、上記イカ個別収容容器は、イカを個別収容するための仕切板を有し、イカ個別収容容器内に設ける個室の幅の寸法を収容するイカのサイズに応じて変更可能な構造で、且つ、前記イカ個別収容容器が積層可能な構造としたものである。加えて、本発明5は、上記イカ個別収容容器は、1段であっても積層された状態であっても、最上段の個別収容容器に収容されたイカがその収納部分から出ることがない程度に浮き上がるような材質、もしくは構造を有しており、隣接するイカが互いの存在を認識できない程度に不透明な材質、もしくは構造で仕切られていることを特徴とした活きイカの活魚輸送装置である。本発明6は、上記イカ個別収容容器の上面と底面に小孔を開孔し、収容した上記イカの呼吸器官への水流を確保できるよう、大、小の二種類を開孔し、前記イカの足先が前記大孔側になるように、同一方向に並列して収容することを特徴とするイカの活魚輸送方法である。
再度、言い換えて説明すると、本発明の手段は、活きイカが代謝するアンモニアと有機物質を海水中から除去するために、活魚輸送水槽中の海水が、活魚輸送水槽と脱アンモニア能を有する海水浄化装置と有機物除去能を有する泡沫分離装置を循環し、活きイカが消費する溶存酸素を供給するために、循環する海水もしくは活魚輸送水槽中の海水中に酸素を補給する構造とした。また、活魚輸送水槽内の海水温度を、イカの種類に応じて、生理活性を抑制する温度に保持するようにした。
より詳細には、本発明の第一態様は、海水が流通する活魚輸送水槽と、前記活魚輸送水槽内に設けられ、活魚を収容する個別収容容器と、前記活魚輸送装置から排出される海水を前記活魚輸送装置に戻す循環ラインと、前記循環ラインに設けられ海水のアンモニアを除去する海水浄化装置と、前記循環ラインに設けられ海水の有機物を除去する泡沫分離装置と、前記循環ラインに設けられ海水に酸素を供給する酸素供給装置とを備える活魚輸送装置であって、前記個別収容容器は、仕切り板にて複数の領域に区画されるものであり、前記仕切り板は、前記個別収容容器の各領域に収容された活魚が隣接する領域に収容された活魚を認識できないように不透明な材質で形成されていることを特徴とする。
本発明の第二態様は、第一態様にかかる活魚輸送装置であって、前記個別収容容器の各領域は、当該個別収容容器の側壁と前記仕切り板にて長方形状に形成されるものであり、前記個別収容容器の底面には、一方の前記側壁側から前記領域に流入した海水が前記領域の長手方向に沿って流通して他方の前記側壁側から排出されるよう、複数の通孔が設けられていることを特徴とする。
本発明の第三態様は、第一態様または第二態様にかかる活魚輸送装置であって、前記活魚輸送水槽には、複数の前記個別収容容器が積層して設けられており、前記活魚輸送水槽は、上部から供給される海水を下部から排出することを特徴とする。
本発明の第四態様は、第一態様〜第三態様のいずれかにかかる活魚輸送装置であって、前記個別収容容器は、活きイカを収容することを特徴とする。
本発明の第五態様は、イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、前記イカ個別収容容器は、最上段の個別収納容器に収納されたイカがその収納部分から出ることがない程度に浮き上がるような材質、もしくは構造を有しており、隣接するイカが互いの存在を認識できない程度に不透明な材質、もしくは構造で仕切られていることを特徴とする。
本発明の第六態様は、イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、活魚輸送水槽中の海水の流れが上下方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の上面と底面に小孔を開孔し、活魚輸送水槽中の海水の流れが横方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の流れ上流側面と下流側面に小孔を開孔して、収容した前記イカの呼吸器官への水流を確保できるよう、大、小の二種類を開孔し、前記イカの足先が流れの上流側に向くように、同一方向に並列して収容することを特徴とする。
前記活魚輸送水槽の海水は、活魚輸送水槽内の海水を、脱アンモニア能を有する海水浄化装置と有機物除去能を有する泡沫分離装置を循環して、活魚輸送水槽内に戻る構造とした。海水浄化装置と泡沫分離装置は、活魚輸送水槽から直列に接続しても、並列に接続しても良いが、それぞれの装置の機能に応じた単位時間当たりの流量が規定されており、それらが異なっている場合には並列に接続した方が良い。
脱アンモニア能を有する海水浄化装置としては、オゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤によってアンモニアを窒素に変換する装置や、微生物による硝化作用を利用した装置等が考えられるが、活きイカが***するアンモニアを効率良く除去し、水槽内の排水口から排出される海水中のアンモニア濃度を10ppm以下に保持できる能力を有する装置であればどのような装置でも良いが、高密度輸送を実現するためには、小容量で効率的にアンモニアを除去できるオゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤によりアンモニアを分解・除去する装置が好ましい。また、オゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤を用いる装置の場合、余剰の酸化剤が活魚輸送水槽内に漏れ出さないように、オゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤を用いる装置と活魚輸送水槽の間に酸化剤を分解する装置もしくは水槽が必要となるが、この酸化剤を分解する装置もしくは水槽も併せて海水浄化装置として記述した。
泡沫分離装置は、装置内部に強制的に微細な泡を生成させ、浄化対象の海水中のタンパク質や多糖類等の有機物を泡と共に系外へ排出・除去する装置である。微細な泡の生成方法として、攪拌羽根を高速で回転させて生じる剪断応力により装置内に導入された空気を剪断して微細な泡を発生させるものや、強力なポンプにより高速の水流を形成させて、その流れの中に狭い部分をつくることで生じる剪断応力、または高速な水流を仕切り板等に衝突させることで生じる剪断応力等を利用して、装置内に導入された空気を剪断して微細な泡を発生させるもの等、様々な装置があるが、活きイカが***する有機物を効率良く除去し、水槽内の海水を清浄に維持できる能力を有する装置であればどのような装置でも良い。
酸素は、泡沫分離装置から吸水口に至る途中で供給するか、活魚輸送水槽内で供給する。どちらの供給方法においても、活魚輸送水槽の排水口から排出された海水中の溶存酸素濃度が5ppm以上となるように酸素の供給を行う必要がある。
前記活魚輸送水槽内にイカ個別収容容器を収容する。イカ個別収容容器の上面と底面には、小孔を開孔して海水の通過を確保した。また、イカ個別収容容器の上面は、活きイカが容器外に飛び出すことを防ぐ、蓋の役目も併せもつ。更に、イカ個別収容容器の内部は、収容されるイカが収容容器の内部に接触してダメージを受けないように、イカのサイズに応じて収容区画サイズの変更が出来るように仕切り板を設置した。
活魚輸送水槽中の海水の流れが上下方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の上面と底面には、収容したイカの呼吸器官への水流を確保するため、大小二種類の小孔を開孔した。大小二種類の小孔は、容器の長手方向1/2〜1/4の範囲に大きい小孔を配置し、残り1/2〜3/4の範囲に小さい小孔を配置した。
活魚輸送水槽中の海水の流れが横方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の流れ上流側面と下流側面には、収容したイカの呼吸器官への水流を確保するため、大小二種類の小孔を開孔した。小孔は、容器の上流側面に大きい小孔を配置し、下流側面に小さい小孔を配置した。
更に、上記輸送用水槽内の海水は、活イカの種類に応じた生理活性を抑制する温度に保持し、更に海水浄化装置でアンモニア濃度を規定値10ppm以下になるように制御した。更に水槽排水口部における酸素濃度が規定値5ppm以上になるように制御することを特徴とする。
本発明は、活魚輸送中の活きイカの斃死を防止するために、活魚輸送水槽の海水を活イカの種類に応じた生理活性を抑制する温度に保温し、他の魚種よりも著しく多く***するアンモニアと有機物を、それぞれ脱アンモニア能を有する海水浄化装置と有機物除去能を有する泡沫分離装置により除去した。更に、他の魚種より著しく多く消費する溶存酸素を、海水中に強制的に酸素を補給することで解決した。また、活きイカが環境変化に敏感に反応して斃死することや噛み合いを防止する手段として、水槽中に個別収容容器を設置し、個別収容容器の個室に活きイカを単独で収容することで解決した。
本発明を実施するための基本的な構成を示す活魚輸送設備の全体斜視図である。 本発明を実施するのに使用するイカ個別収容容器の一実施例を示すに全体斜視図である。
図1は、本発明の最良な態様による活きイカの活魚輸送装置を図示している。活きイカは、他の魚種に比較して、アンモニアと有機物の***量と酸素の消費が大きいことが特徴である。そのため、前記水槽内の海水を、脱アンモニア能を有する海水浄化装置と有機物除去能を有する泡沫分離装置に循環させ、前記水槽から排出される海水中のアンモニア濃度が10ppm以下になるように海水浄化装置で除去した。前記海水浄化装置を通過した海水に酸素を加給し、前記水槽内の給水口から活魚輸送水槽に戻した。溶存酸素濃度は、前記水槽の排水口において、5ppm以上を保持するように制御した。
イカから***されるアンモニアと有機物量は、そのイカのおかれている環境の海水温度に影響を受けることが知られている。海水温度を下げることによってその***量は低下することから、本発明においても、イカの種類によって異なるが、イカの収容容器内の水温をイカが生存可能な温度範囲のうちできるだけ低温に維持することを規定した。例えば、アオリイカの生存可能水温は14〜33℃程度であるが、本発明を実施するためには15〜19℃の範囲でできるだけ低い温度に、ケンサキイカの生存可能な温度範囲は13〜30℃であるが、14〜19℃の範囲でできるだけ低い温度に設定した方が好ましい。
活きイカは、明るさの急激な変化や水質の変化等の環境変化によってストレスを受けてストレスを受けて斃死に至ることと噛み合いによりダメージを受ける確率が高い。このため、前記水槽内に個別収容容器を設置して、活きイカを個別収容することにした。図2は、本発明の最良な態様によるイカ個別収容容器を図示している。前記収容容器の底面と蓋には、小孔を開孔し、収容容器内に水流が確保できるようにした。前記活魚輸送装置に1トンの海水を収容し、100kg程度の活きイカを輸送することが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。トラック等の輸送手段に取り付けられる活魚輸送水槽1は、大型の容器であって、海水による腐食がないように、例えば、合成樹脂等で製作される。活魚輸送水槽1内には、イカ個別収容容器2を海水と共に収容している。さらに、活魚輸送水槽1の蓋9で積層したイカ個別収容容器2の最上部を押さえるようにした。
活魚輸送水槽1に収容している海水は、活魚輸送水槽1の下部に設けた排水口4から活魚輸送水槽1の外部に設置している海水浄化用の泡沫分離装置5と浄化装置6と活性炭槽7を循環し、酸素供給装置8で酸素を加給し、活魚輸送水槽1の上部に設けた給水口3から活魚輸送水槽内1に循環させた。
活魚輸送水槽1の蓋9は、給水口3とパイプで連結し、さらに、蓋9の内側には、給水口3からの海水をイカ個別収容容器2に導水するためのパイプを配置した。
イカ個別収容容器2は、約1kgの活きイカ、5尾を収容する寸法とした。イカ個別収容容器2内に設ける個室の幅寸法は、収容するイカのサイズに応じて仕切り板10で変更ができる構造で、且つ、イカ個別収容容器2自体が積層可能な構造とした。また、上記イカ個別収容容器はポリエチレン製で、イカを各個室にそれぞれ1尾を収容した状態でも個別収容容器の上部5mm程度が海面に浮き出ている状態であった。個別収容容器を積層した状態でも、最上段の個別収容容器は、積層の段数によって海面に浮き出ている高さは若干変動するものの、最上段のイカが個室から外に出ることが無く、且つ、収容されているイカと個別収容容器の壁面とが接触することがない程度の水位が維持できる位置に維持された。個別収容容器の仕切板は、隣接するイカが互いの存在を認識できないように不透明なプラスチック板とした。
このような構造とすることで、活魚輸送水槽へのイカの積み込み作業が簡便となり、積み込み作業の際、および収容後にイカに与えるストレスを軽減でき、積み込み終了時のイカの体色は、イカが落ち着いた状態であることを示す透明感のある状態となっていることが確認された。
更に、イカ個別収容容器2の上面と底面に小孔11を開孔した。小孔(通孔)11は、収容したイカの呼吸器官への水流は確保できるよう、大、小の二種類の小孔(通孔)11を開孔した。イカは足先が大孔側になるように、同一方向に並列して収容した。
給水口3から蓋9の内側に配置したパイプを通してイカ個別収容容器2に導入する水量は、活きイカが激しく運動することなく、ただ、浮かんでいる平穏な状態を保てる穏やかな水流になるように制御した。
本発明者らは、活きイカの長時間輸送技術の開発に取り組み、収容密度12.5%の高密度で、換水無しに五日間の飼育に成功した。五日間の飼育が実現したことから、二十四時間の長距離輸送と、輸送後に、三日から四日間の蓄養を可能とした。
活きイカの活魚輸送水槽1に収容する海水には、活きイカが***したアンモニアや有機物質が時間の経過と共に蓄積するため、活魚輸送水槽1内に収容している海水を、活魚輸送水槽1の下部に設けた排水口4から活魚輸送水槽1の外に配置している海水浄化用の泡沫分離装置5と浄化装置6で構成した循環路に循環させ、アンモニアと有機物質を除去した。海水浄化装置は、海水の電気分解により次亜塩素酸を生成させてアンモニアと反応させ、アンモニアから直接窒素に変換させるタイプのものを使用した。
アオリイカが代謝するアンモニア濃度と斃死率の関係については、本実施例の予備実験で確認した。予備実験では、アンモニア濃度が10ppmを超えると斃死の発生が認められたことから、活魚輸送中のアンモニア濃度を6ppm以下に保持するよう、海水浄化装置の能力を設定した。
アオリイカが消費する酸素量については、本実施例の予備実験で確認して、輸送用水槽に供給する酸素加給量を算出し、所定量を供給した。その結果、活魚輸送水槽の排出口から排出される海水中の溶存酸素濃度を5ppm以上に維持することができた。
本実施例では、活魚輸送する輸送用水槽内の海水を15℃に保持することで、アオリイカを100%の生存率で24時間活魚輸送ができることを実証できた。
本実施例では、輸送用水槽の海水中に含有するアンモニア濃度を輸送用水槽の排水口部で6ppm以下に保持するように海水浄化装置でアンモニアを分解し、アオリイカを24時間活魚輸送し、100%の生存率が実証できた。
本実施例では、輸送用水槽の海水中に酸素を加給し、輸送用水槽の排水口で溶存酸素量を5%以上に保持するように海水を循環させることにより、24時間活魚輸送で100%の生存率が実証できた。
本発明は、活きイカの活魚輸送のみならず、イサキやタイ、クエ、カワハギ等の各種などの活魚輸送にも利用可能である。
1:活魚輸送水槽
2:イカ個別収容容器
3:給水口
4:排水口
5:泡沫分離装置
6:海水浄化装置
7:酸素供給装置
8:イカ個別収容容器の蓋
9:仕切り板
10:小孔(通孔)
11:上蓋

Claims (6)

  1. 海水が流通する活魚輸送水槽と、前記活魚輸送水槽内に設けられ、活魚を収容する個別収容容器と、前記活魚輸送装置から排出される海水を前記活魚輸送装置に戻す循環ラインと、前記循環ラインに設けられ海水のアンモニアを除去する海水浄化装置と、前記循環ラインに設けられ海水の有機物を除去する泡沫分離装置と、前記循環ラインに設けられ海水に酸素を供給する酸素供給装置とを備える活魚輸送装置であって、
    前記個別収容容器は、仕切り板にて複数の領域に区画されるものであり、
    前記仕切り板は、前記個別収容容器の各領域に収容された活魚が隣接する領域に収容された活魚を認識できないように不透明な材質で形成されている
    ことを特徴とする活魚輸送装置。
  2. 請求項1に記載の活魚輸送装置であって、
    前記個別収容容器の各領域は、当該個別収容容器の側壁と前記仕切り板にて長方形状に形成されるものであり、
    前記個別収容容器の底面には、一方の前記側壁側から前記領域に流入した海水が前記領域の長手方向に沿って流通して他方の前記側壁側から排出されるよう、複数の通孔が設けられている
    ことを特徴とする活魚輸送装置。
  3. 請求項1または2に記載の活魚輸送装置であって、
    前記活魚輸送水槽には、複数の前記個別収容容器が積層して設けられており、
    前記活魚輸送水槽は、上部から供給される海水を下部から排出する
    ことを特徴とする活魚輸送装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の活魚輸送装置であって、
    前記個別収容容器は、活きイカを収容する
    ことを特徴とする活魚輸送装置。
  5. イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、
    前記イカ個別収容容器は、最上段の個別収納容器に収納されたイカがその収納部分から出ることがない程度に浮き上がるような材質、もしくは構造を有しており、隣接するイカが互いの存在を認識できない程度に不透明な材質、もしくは構造で仕切られている
    ことを特徴とするイカの活魚輸送装置
  6. イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、
    活魚輸送水槽中の海水の流れが上下方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の上面と底面に小孔を開孔し、活魚輸送水槽中の海水の流れが横方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の流れ上流側面と下流側面に小孔を開孔して、収容した前記イカの呼吸器官への水流を確保できるよう、大、小の二種類を開孔し、前記イカの足先が流れの上流側に向くように、同一方向に並列して収容する
    ことを特徴とするイカの活魚輸送装置
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