JP5343209B2 - 活魚輸送装置およびイカの活魚輸送装置 - Google Patents
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Description
再度、言い換えて説明すると、本発明の手段は、活きイカが代謝するアンモニアと有機物質を海水中から除去するために、活魚輸送水槽中の海水が、活魚輸送水槽と脱アンモニア能を有する海水浄化装置と有機物除去能を有する泡沫分離装置を循環し、活きイカが消費する溶存酸素を供給するために、循環する海水もしくは活魚輸送水槽中の海水中に酸素を補給する構造とした。また、活魚輸送水槽内の海水温度を、イカの種類に応じて、生理活性を抑制する温度に保持するようにした。
より詳細には、本発明の第一態様は、海水が流通する活魚輸送水槽と、前記活魚輸送水槽内に設けられ、活魚を収容する個別収容容器と、前記活魚輸送装置から排出される海水を前記活魚輸送装置に戻す循環ラインと、前記循環ラインに設けられ海水のアンモニアを除去する海水浄化装置と、前記循環ラインに設けられ海水の有機物を除去する泡沫分離装置と、前記循環ラインに設けられ海水に酸素を供給する酸素供給装置とを備える活魚輸送装置であって、前記個別収容容器は、仕切り板にて複数の領域に区画されるものであり、前記仕切り板は、前記個別収容容器の各領域に収容された活魚が隣接する領域に収容された活魚を認識できないように不透明な材質で形成されていることを特徴とする。
本発明の第二態様は、第一態様にかかる活魚輸送装置であって、前記個別収容容器の各領域は、当該個別収容容器の側壁と前記仕切り板にて長方形状に形成されるものであり、前記個別収容容器の底面には、一方の前記側壁側から前記領域に流入した海水が前記領域の長手方向に沿って流通して他方の前記側壁側から排出されるよう、複数の通孔が設けられていることを特徴とする。
本発明の第三態様は、第一態様または第二態様にかかる活魚輸送装置であって、前記活魚輸送水槽には、複数の前記個別収容容器が積層して設けられており、前記活魚輸送水槽は、上部から供給される海水を下部から排出することを特徴とする。
本発明の第四態様は、第一態様〜第三態様のいずれかにかかる活魚輸送装置であって、前記個別収容容器は、活きイカを収容することを特徴とする。
本発明の第五態様は、イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、前記イカ個別収容容器は、最上段の個別収納容器に収納されたイカがその収納部分から出ることがない程度に浮き上がるような材質、もしくは構造を有しており、隣接するイカが互いの存在を認識できない程度に不透明な材質、もしくは構造で仕切られていることを特徴とする。
本発明の第六態様は、イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、活魚輸送水槽中の海水の流れが上下方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の上面と底面に小孔を開孔し、活魚輸送水槽中の海水の流れが横方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の流れ上流側面と下流側面に小孔を開孔して、収容した前記イカの呼吸器官への水流を確保できるよう、大、小の二種類を開孔し、前記イカの足先が流れの上流側に向くように、同一方向に並列して収容することを特徴とする。
脱アンモニア能を有する海水浄化装置としては、オゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤によってアンモニアを窒素に変換する装置や、微生物による硝化作用を利用した装置等が考えられるが、活きイカが***するアンモニアを効率良く除去し、水槽内の排水口から排出される海水中のアンモニア濃度を10ppm以下に保持できる能力を有する装置であればどのような装置でも良いが、高密度輸送を実現するためには、小容量で効率的にアンモニアを除去できるオゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤によりアンモニアを分解・除去する装置が好ましい。また、オゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤を用いる装置の場合、余剰の酸化剤が活魚輸送水槽内に漏れ出さないように、オゾンや次亜塩素酸等の水溶性酸化剤を用いる装置と活魚輸送水槽の間に酸化剤を分解する装置もしくは水槽が必要となるが、この酸化剤を分解する装置もしくは水槽も併せて海水浄化装置として記述した。
泡沫分離装置は、装置内部に強制的に微細な泡を生成させ、浄化対象の海水中のタンパク質や多糖類等の有機物を泡と共に系外へ排出・除去する装置である。微細な泡の生成方法として、攪拌羽根を高速で回転させて生じる剪断応力により装置内に導入された空気を剪断して微細な泡を発生させるものや、強力なポンプにより高速の水流を形成させて、その流れの中に狭い部分をつくることで生じる剪断応力、または高速な水流を仕切り板等に衝突させることで生じる剪断応力等を利用して、装置内に導入された空気を剪断して微細な泡を発生させるもの等、様々な装置があるが、活きイカが***する有機物を効率良く除去し、水槽内の海水を清浄に維持できる能力を有する装置であればどのような装置でも良い。
活魚輸送水槽中の海水の流れが横方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の流れ上流側面と下流側面には、収容したイカの呼吸器官への水流を確保するため、大小二種類の小孔を開孔した。小孔は、容器の上流側面に大きい小孔を配置し、下流側面に小さい小孔を配置した。
イカから***されるアンモニアと有機物量は、そのイカのおかれている環境の海水温度に影響を受けることが知られている。海水温度を下げることによってその***量は低下することから、本発明においても、イカの種類によって異なるが、イカの収容容器内の水温をイカが生存可能な温度範囲のうちできるだけ低温に維持することを規定した。例えば、アオリイカの生存可能水温は14〜33℃程度であるが、本発明を実施するためには15〜19℃の範囲でできるだけ低い温度に、ケンサキイカの生存可能な温度範囲は13〜30℃であるが、14〜19℃の範囲でできるだけ低い温度に設定した方が好ましい。
活きイカは、明るさの急激な変化や水質の変化等の環境変化によってストレスを受けてストレスを受けて斃死に至ることと噛み合いによりダメージを受ける確率が高い。このため、前記水槽内に個別収容容器を設置して、活きイカを個別収容することにした。図2は、本発明の最良な態様によるイカ個別収容容器を図示している。前記収容容器の底面と蓋には、小孔を開孔し、収容容器内に水流が確保できるようにした。前記活魚輸送装置に1トンの海水を収容し、100kg程度の活きイカを輸送することが可能となる。
このような構造とすることで、活魚輸送水槽へのイカの積み込み作業が簡便となり、積み込み作業の際、および収容後にイカに与えるストレスを軽減でき、積み込み終了時のイカの体色は、イカが落ち着いた状態であることを示す透明感のある状態となっていることが確認された。
2:イカ個別収容容器
3:給水口
4:排水口
5:泡沫分離装置
6:海水浄化装置
7:酸素供給装置
8:イカ個別収容容器の蓋
9:仕切り板
10:小孔(通孔)
11:上蓋
Claims (6)
- 海水が流通する活魚輸送水槽と、前記活魚輸送水槽内に設けられ、活魚を収容する個別収容容器と、前記活魚輸送装置から排出される海水を前記活魚輸送装置に戻す循環ラインと、前記循環ラインに設けられ海水のアンモニアを除去する海水浄化装置と、前記循環ラインに設けられ海水の有機物を除去する泡沫分離装置と、前記循環ラインに設けられ海水に酸素を供給する酸素供給装置とを備える活魚輸送装置であって、
前記個別収容容器は、仕切り板にて複数の領域に区画されるものであり、
前記仕切り板は、前記個別収容容器の各領域に収容された活魚が隣接する領域に収容された活魚を認識できないように不透明な材質で形成されている
ことを特徴とする活魚輸送装置。 - 請求項1に記載の活魚輸送装置であって、
前記個別収容容器の各領域は、当該個別収容容器の側壁と前記仕切り板にて長方形状に形成されるものであり、
前記個別収容容器の底面には、一方の前記側壁側から前記領域に流入した海水が前記領域の長手方向に沿って流通して他方の前記側壁側から排出されるよう、複数の通孔が設けられている
ことを特徴とする活魚輸送装置。 - 請求項1または2に記載の活魚輸送装置であって、
前記活魚輸送水槽には、複数の前記個別収容容器が積層して設けられており、
前記活魚輸送水槽は、上部から供給される海水を下部から排出する
ことを特徴とする活魚輸送装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の活魚輸送装置であって、
前記個別収容容器は、活きイカを収容する
ことを特徴とする活魚輸送装置。 - イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、
前記イカ個別収容容器は、最上段の個別収納容器に収納されたイカがその収納部分から出ることがない程度に浮き上がるような材質、もしくは構造を有しており、隣接するイカが互いの存在を認識できない程度に不透明な材質、もしくは構造で仕切られている
ことを特徴とするイカの活魚輸送装置。 - イカ個別収容容器を収容する活魚輸送水槽と、脱アンモニア能を有する海水浄化機能と有機物除去能を有し、活きイカが***するアンモニアと有機物質を除去する海水浄化装置および泡沫分離装置と、前記泡沫分離装置の後ろから給水口に至る途中もしくは活魚輸送水槽内で海水に酸素を加給する酸素供給手段と、前記活魚輸送水槽内から排出される海水を前記海水浄化装置と前記泡沫分離装置と前記酸素供給装置とを介して前記活魚輸送装置に戻す循環ラインとを有し、前記循環ラインを通じて循環する海水を複数個積層した前記イカ個別収容容器の内部を通過させるイカの活魚輸送装置であって、
活魚輸送水槽中の海水の流れが上下方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の上面と底面に小孔を開孔し、活魚輸送水槽中の海水の流れが横方向にある場合には、前記イカ個別収容容器の流れ上流側面と下流側面に小孔を開孔して、収容した前記イカの呼吸器官への水流を確保できるよう、大、小の二種類を開孔し、前記イカの足先が流れの上流側に向くように、同一方向に並列して収容する
ことを特徴とするイカの活魚輸送装置。
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