JP5333955B2 - ズームレンズ、撮像装置及びズームレンズの製造方法 - Google Patents

ズームレンズ、撮像装置及びズームレンズの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ズームレンズ、撮像装置及びズームレンズの製造方法に関する。
従来、小型化されたズームレンズが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また近年、このようなズームレンズに対しては、収差性能だけではなく、光学性能を損なう要因の一つであるゴーストやフレアに関する要求も厳しさを増しており、そのためレンズ面に施される反射防止膜にもより高い性能が要求され、要求に応えるべく多層膜設計技術や多層膜成膜技術も進歩を続けている(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−75712号公報 特開2000−356704号公報
しかしながら、従来のズームレンズは小型化の点で不十分であった。そこで、小型化と高性能化を目指すために各群の屈折力を上げると、収差補正のために逆にレンズ構成が複雑になって構成枚数が増え、目的に反して大型化する傾向があった。それと同時に、このようなズームレンズにおける光学面からは、ゴーストやフレアとなる反射光が発生しやすいという課題もあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、小型で、構成枚数が少なく、高性能で、ゴーストやフレアをより低減させ、諸収差の少ないズームレンズ、撮像装置及びズームレンズの製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、以下の条件式を満足し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とする。
0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
1.031≦ (−Fc) / F4 ≦1.656
但し、
Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
Fc:前記第4レンズ群を構成する前記負レンズの焦点距離、
F4:前記第4レンズ群の焦点距離。

また、本発明に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、以下の条件式を満足し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とする。
0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
0.50 < (−F2) / Fw < 1.00
但し、
Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
F2:前記第2レンズ群の焦点距離、
Fw:無限遠合焦時における全系の広角端状態における焦点距離。

また、本発明に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、以下の条件式を満足し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とする。
0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
52 < νdc < 85
但し、
Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
νdc:前記第4レンズ群を構成する前記負レンズのd線におけるアッベ数。

また、本発明に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、以下の条件式を満足し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とする。
0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
0.8 < Bfw / Fw < 2.0
但し、
Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
Bfw:無限遠合焦時における全系の広角端状態のバックフォーカス、
Fw:無限遠合焦時における全系の広角端状態の焦点距離。
また、本発明は、前記ズームレンズを備えたことを特徴とする撮像装置(例えば、本実施形態におけるミラーレスカメラ1)を提供する。
本発明に係るズームレンズの製造方法は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなるズームレンズの製造方法であって、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、以下の条件式を満足し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であるように、レンズ鏡筒内に各レンズを組み込むことを特徴とする。
0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
1.031≦ (−Fc) / F4 ≦1.656
但し、
Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
Fc:前記第4レンズ群を構成する前記負レンズの焦点距離、
F4:前記第4レンズ群の焦点距離。
本発明によれば、小型で、構成枚数が少なく、高性能で、ゴーストやフレアをより低減させ、諸収差の少ないズームレンズ、撮像装置及びズームレンズの製造方法を提供することができる。
第1実施例に係るズームレンズの構成及び広角端状態(W)から望遠端状態(T)までのズーム軌道を示す図である。 第1実施例に係るズームレンズの諸収差図であり、(a)は広角端状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(c)は望遠端状態における撮影距離無限遠での諸収差図である。 第1実施例に係るズームレンズの構成を示す断面図であって、入射した光線が第1番目のゴースト発生面と第2番目のゴースト発生面で反射する様子の一例を説明する図である。 第2実施例に係るズームレンズの構成及び広角端状態(W)から望遠端状態(T)までのズーム軌道を示す図である。 第2実施例に係るズームレンズの諸収差図であり、(a)は広角端状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(c)は望遠端状態における撮影距離無限遠での諸収差図である。 第3実施例に係るズームレンズの構成及び広角端状態(W)から望遠端状態(T)までのズーム軌道を示す図である。 第3実施例に係るズームレンズの諸収差図であり、(a)は広角端状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(c)は望遠端状態における撮影距離無限遠での諸収差図である。 本実施形態に係るカメラの構成を示す略断面図である。 本実施形態に係るズームレンズの製造方法を説明するためのフローチャートである。 反射防止膜の層構造の一例を示す説明図である。 反射防止膜の分光特性を示すグラフである。 変形例に係る反射防止膜の分光特性を示すグラフである。 変形例に係る反射防止膜の分光特性の入射角度依存性を示すグラフである。 従来技術で作成した反射防止膜の、分光特性を示すグラフである。 従来技術で作成した反射防止膜の、分光特性の入射角度依存性を示すグラフである。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係るズームレンズZLは、図1に示すように、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを有し、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズLaと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbと、負レンズLcとを有し、以下の条件式(1)を満足する。
0.00<(Rb2−Rb1)/(Rb2+Rb1)<1.00 …(1)
但し、
Rb2:第4レンズ群G4を構成する物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの像側の面の曲率半径、
Rb1:第4レンズ群G4を構成する物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの物体側の面の曲率半径。
本発明は、正負正正の少なくとも4群を有する多群ズームレンズの小型化に対する有効策を考察したものである。特に、本発明で着目したのは、第4レンズ群G4の構成である。第4レンズ群G4は、正正負の単純な構成で、射出瞳を著しく短くすること無しに、バックフォーカスを短小化し、全長を小型化することに成功した。また、この構成をとることで、高性能化も両立させることが可能である。また、収差補正に最適な形状、焦点距離等を最適な値にすることにより、本発明をより効果的なものにすることが可能である。
条件式(1)は、第4レンズ群G4中の物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの形状因子(qファクター)の逆数である。この条件式(1)は、上限値である1.00を境に1.00より大きくなると、レンズの形状が物体側に凸面を向けた平凸形状から両凸形状に変化する。すなわち、1.00を超えると、大きくレンズの形状が変わることが分かる。また、条件式(1)の下限値が0.00を下回ると、すなわちマイナスに転じると、像側に凸面を向けたレンズ形状となり、全く異なる形状になる。このように、条件式(1)は、第4レンズ群G4中の物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの形状を決定する条件である。
条件式の上限値を上回る場合、前記の通り、物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの形状が、最適なメニスカス形状から外れ、物体側に凸面を向けた平凸形状から両凸形状に変化する。このため、物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの屈折力が増し、結果的に負レンズLcの屈折力も増加させ、高次の収差の発生を誘導し、コマ収差、像面湾曲が悪化するので好ましくない。また、組み立て時の敏感度も増し、製造難易度も増すので好ましくない。
なお、条件式(1)の上限値を0.90とすることにより、良好なコマ収差、像面湾曲の補正が可能になる。また、条件式(1)の上限値を0.88とすることにより、良好なコマ収差、像面湾曲の補正が可能になる。また、条件式(1)の上限値を0.80とすることにより、良好なコマ収差、像面湾曲の補正が可能になる。
また、条件式(1)の上限値を0.70とすることにより、より良好なコマ収差、像面湾曲の補正が可能になる。また、条件式(1)の上限値を0.65とすることにより、より良好なコマ収差、像面湾曲の補正が可能になる。また、条件式(1)の上限値を0.60とすることにより、より良好なコマ収差、像面湾曲の補正が可能になり、本実施形態の
効果を最大限に発揮できる。
一方、条件式(1)の下限値を下回る場合、前記の通り、物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの形状が、最適なメニスカス形状から外れ、像側に凸面を向けたメニスカス形状に変化する。この場合も良好な収差補正を阻害する。特に、球面収差、像面湾曲、非点収差が悪化することとなり好ましくない。
なお、条件式(1)の下限値を0.05とすることにより、諸収差が良好に補正できる。また、条件式(1)の下限値を0.10とすることにより、諸収差が良好に補正できる。また、条件式(1)の下限値を0.15とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(1)の下限値を0.19とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(1)の下限値を0.20とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(1)の下限値を0.25とすることにより、諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLは、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ(図1では、第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL12における像面側のレンズ面(面番号3)と、第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21における物体側のレンズ面(面番号4)が相当)、この反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでいる。このように構成すれば、本実施形態に係るズームレンズZLは、物体からの光が光学面で反射されて生じるゴーストやフレアを低減することができ、高い結像性能を達成することができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜は多層膜であり、ウェットプロセスを用いて形成された層は、多層膜を構成する層のうち最も表面の層であることが好ましい。このように構成すれば、空気との屈折率差を小さくすることができるため、光の反射をより少なくすることが可能になり、ゴーストやフレアをさらに低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLは、ウェットプロセスを用いて形成された層のd線(波長587.6nm)における屈折率をndとしたとき、屈折率ndが1.30以下であることが好ましい。このように構成すれば、空気との屈折率差を小さくすることができるため、光の反射をより少なくすることが可能になり、ゴーストやフレアをさらに低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた光学面は、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2における光学面のうち少なくとも1面であり、当該光学面は、(第3レンズ群G3が有する)開口絞りSから見て凹形状の面であることが好ましい。開口絞りSから見て凹形状のレンズ面ではゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた開口絞りSから見て凹形状のレンズ面は、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2に含まれる少なくとも1つのレンズの、像面側のレンズ面であることが好ましい。開口絞りSから見て凹形状のレンズ面にゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた開口絞りSから見て凹形状のレンズ面は、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2に含まれる少なくとも1つのレンズの、物体側のレンズ面であることが好ましい。開口絞りSから見て凹形状のレンズ面にゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた光学面は、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2における光学面のうち少なくとも1面であり、当該光学面は、物体から見て凹形状の面であることが好ましい。物体から見て凹形状のレンズ面ではゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた物体から見て凹形状のレンズ面は、第1レンズ群G1の物体側から数えて2番目に位置するレンズの、像面側のレンズ面であることが好ましい。物体から見て凹形状のレンズ面にゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた物体から見て凹形状のレンズ面は、第2レンズ群G2の物体側から数えて2番目に位置するレンズの、物体側のレンズ面であることが好ましい。物体から見て凹形状のレンズ面にゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた物体から見て凹形状のレンズ面は、第2レンズ群G2の物体側から数えて3番目に位置するレンズの、像面側のレンズ面であることが好ましい。物体から見て凹形状のレンズ面にゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜が設けられた物体から見て凹形状のレンズ面は、第2レンズ群G2の物体側から数えて4番目に位置するレンズの、物体側のレンズ面であることが好ましい。物体から見て凹形状のレンズ面にゴーストが発生し易いため、このような面に反射防止膜を形成することでゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
なお、本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記反射防止膜は、ウェットプロセスに限らず、ドライプロセス等により形成しても良い。この際、反射防止膜は屈折率が1.30以下となる層を少なくとも1層含むようにすることが好ましい。反射防止膜が、屈折率が1.30以下となる層を少なくとも1層含むようにすることで、反射防止膜をドライプロセス等で形成しても、ウェットプロセスを用いた場合と同様の効果を得ることができる。なおこの時、屈折率が1.30以下になる層は、多層膜を構成する層のうち最も表面側の層であることが好ましい。
また、本実施形態のズームレンズZLでは、第4レンズ群G4を構成する負レンズLcの焦点距離をFcとし、第4レンズ群の焦点距離をF4としたとき、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.45 < (−Fc) / F4 < 3.00 …(2)
条件式(2)は第4レンズ群G4中の負レンズLcの焦点距離(絶対値)、言い換えれば負レンズLcの屈折力を規定する条件である。
条件式(2)の上限値を上回る場合、負レンズLcの焦点距離(絶対値)が、第4レンズ群G4の焦点距離に比較して大きくなる。すなわち、負レンズLcが有する負の屈折力が弱くなることを意味する。この場合、小型化に不利であり、後玉径の増大を招く。無理に小型化進めれば、像面湾曲の悪化、変倍によるコマ収差の変動が増すので好ましくない。
なお、条件式(2)の上限値を2.50とすることにより、諸収差が良好に補正できる。また、条件式(2)の上限値を2.20とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(2)の上限値を2.00とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(2)の上限値を1.90とすることにより、諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
一方、条件式(2)の下限値を下回る場合、負レンズLcの焦点距離(絶対値)が第4レンズ群G4の焦点距離に比較して小さくなる、すなわち、負レンズLcが有する負の屈折力が強くなることを意味する。この場合、球面収差、像面湾曲、上方コマ収差の画角による変位、変倍による変動が増すので好ましくない。
なお、条件式(2)の下限値を0.50とすることにより、諸収差が良好に補正できる。また、条件式(2)の下限値を0.74とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(2)の下限値を0.80とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(2)の下限値を0.90とすることにより、諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態のズームレンズZLでは、第4レンズ群G4を構成する単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズLaと物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbとの合成の焦点距離をFabとし、第4レンズ群G4の焦点距離をF4としたとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
0.10 < Fab / F4 < 2.00 …(3)
条件式(3)は第4レンズ群G4中の単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズLaと物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbとの合成の焦点距離、言い換えれば合成の屈折力を規定する条件である。
条件式(3)の上限値を上回る場合、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズLaと物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbとの合成の焦点距離が、第4レンズ群G4の焦点距離に比較して大きくなる。すなわち、合成の屈折力が弱くなることを意味する。この場合、球面収差補正が悪化し、また小型化にも不利となり、結果的に大型化するので好ましくない。
なお、条件式(3)の上限値を1.80とすることにより、球面収差等の諸収差が良好に補正できる。また、条件式(3)の上限値を1.50とすることにより、球面収差等の諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(3)の上限値を1.00とすることにより、球面収差等の諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(3)の上限値を0.80とすることにより、球面収差等の諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(3)の上限値を0.70とすることにより、球面収差等の諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
一方、条件式(3)の下限値を下回る場合、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズLaと物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbとの合成の焦点距離が、第4レンズ群G4の焦点距離に比較して小さくなる。すなわち、合成の屈折力が強くなることを意味する。結果的に、望遠側の球面収差、上方コマ収差の画角による変位、変倍による変動、像面湾曲の変化が増すので好ましくない。
なお、条件式(3)の下限値を0.20とすることにより、コマ収差等の諸収差が良好に補正できる。また、条件式(3)の下限値を0.30とすることにより、コマ収差等の諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(3)の下限値を0.40とすることにより、コマ収差等の諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(3)の下限値を0.45とすることにより、コマ収差等の諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(3)の下限値を0.50とすることにより、コマ収差等の諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態のズームレンズZLでは、第2レンズ群G2の焦点距離をF2とし、無限遠合焦時における全系の広角端状態における焦点距離をFwとしたとき、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.30 < (−F2) / Fw < 2.00 …(4)
条件式(4)は、第2レンズ群G2の焦点距離、言い換えれば屈折力を規定する条件である。
条件式(4)の上限値を上回る場合、第2レンズ群G2の焦点距離が大きくなる。すなわち、第2レンズ群G2の屈折力が弱くなることを意味する。この場合、全長が大きくなり、小型化に不利となる。また、収差補正上、同様の変倍比を確保した場合、倍率色収差、像面湾曲の変倍による変動が増すので好ましくない。
なお、条件式(4)の上限値を1.80とすることにより、諸収差が良好に補正できる。また、条件式(4)の上限値を1.50とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(4)の上限値を1.00とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(4)の上限値を0.80とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(4)の上限値を0.70とすることにより、諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
一方、条件式(4)の下限値を下回る場合、第2レンズ群G2の焦点距離が小さくなる。すなわち、第2レンズ群G2の屈折力が強くなることを意味する。この場合、特に望遠側の球面色収差、コマ収差の変倍による変動が悪化するので好ましくない。
なお、条件式(4)の下限値を0.40とすることにより、諸収差が良好に補正できる。また、条件式(4)の下限値を0.50とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(4)の下限値を0.52とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(4)の下限値を0.58とすることにより、諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態のズームレンズZLでは、第4レンズ群G4を構成する負レンズLcのd線(波長587.6nm)におけるアッベ数をνdcとしたとき、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
45 < νdc < 85 …(5)
条件式(5)は、第4レンズ群G4中の負レンズLcのアッベ数を規定する条件である。
条件式(5)の上限値を上回る場合、負レンズLcのアッベ数が低分散になり、倍率色収差の補正が悪化するので好ましくない。
なお、条件式(5)の上限値を75とすることにより、色収差が良好に補正できる。また、条件式(5)の上限値を73とすることにより、色収差が良好に補正できる。
また、条件式(5)の上限値を70とすることにより、色収差がより良好に補正できる。また、条件式(5)の上限値を68とすることにより、色収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
一方、条件式(5)の下限値を下回る場合、負レンズLcのアッベ数が高分散になり、やはり倍率色収差、特に倍率色収差の2次分散が悪化するので好ましくない。
なお、条件式(5)の下限値を50とすることにより、色収差が良好に補正できる。また、条件式(5)の下限値を52とすることにより、色収差が良好に補正できる。
また、条件式(5)の下限値を54とすることにより、色収差がより良好に補正できる。また、条件式(5)の下限値を58とすることにより、色収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態のズームレンズZLでは、無限遠合焦時における全系の広角端状態のバックフォーカスをBfwとし、無限遠合焦時における全系の広角端状態の焦点距離をFwとしたとき、以下の条件式(6)を満足することが好ましい。
0.5 < Bfw / Fw < 2.0 …(6)
条件式(6)は、広角端状態におけるバックフォーカスを規定する条件である。
条件式(6)の上限値を上回る場合、バックフォーカスが著しく長くなり、小型化に反するので好ましくない。また、収差補正上、このような構造をとる場合、各群をゆるい屈折力で使用するため、像面湾曲の変動が発生しやすいので好ましくない。
なお、条件式(6)の上限値を1.8とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(6)の上限値を1.7とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(6)の上限値を1.6とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(6)の上限値を1.5とすることにより、諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
一方、条件式(6)の下限値を下回る場合、バックフォーカスが著しく短くなり、射出瞳までの距離も短くなるので、デジタルカメラ等に用いる光学系としては好ましくない。また、収差補正上、このような構造をとる場合、各群を強い屈折力で使用するため、コマ収差、像面湾曲の変動が発生しやすいので好ましくない。
なお、条件式(6)の下限値を0.6とすることにより、諸収差が良好に補正できる。また、条件式(6)の下限値を0.8とすることにより、諸収差が良好に補正できる。
また、条件式(6)の下限値を1.0とすることにより、諸収差がより良好に補正できる。また、条件式(6)の下限値を1.4とすることにより、諸収差がより良好に補正でき、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態のズームレンズZLにおいて、第4レンズ群G4は、少なくとも1面の非球面を有することが好ましい。この構成により、良好なコマ収差、歪曲収差の補正を実現することができる。
より好ましくは、本実施形態のズームレンズZLにおいて、第4レンズ群G4を構成する負レンズLcが、少なくとも1面の非球面を有することが好ましい。この構成により、良好なコマ収差、歪曲収差の補正を実現することができる。
また、本実施形態のズームレンズZLにおいて、近距離物体への合焦は、負の屈折力を有する第2レンズ群G2を光軸上で移動させることにより行われることが好ましい。この構成により、近距離収差変動、特に像面湾曲とコマ収差の変動を小さくできるので好ましい。
図8に、上述のズームレンズZLを備えた撮像装置として、レンズ交換式の所謂ミラーレスカメラ1(以後、単にカメラと記す)の略断面図を示す。このカメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2(本実施形態に係るズームレンズZL)で集光されて、不図示のOLPF(Optical low pass filter:光学ローパスフィルタ)を介して撮像部3の撮像面上に物体(被写体)像を形成する。そして、撮像部3に設けられた光電変換素子により物体(被写体)像が光電変換され、物体(被写体)の画像が生成される。この画像は、カメラ1に設けられたEVF(Electronic view finder:電子ビューファインダ)4に表示される。これにより、撮影者は、EVF4を介して物体(被写体)像を観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、撮像部3により光電変換された画像が不図示のメモリに記憶される。このようにして、撮影者は本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
なお、カメラ1は、撮影レンズ2(ズームレンズZL)を着脱可能に保持するものでも良く、撮影レンズ2(ズームレンズZL)と一体に成形されるものでも良い。
ここでは、撮影レンズ2(ズームレンズZL)を備えた撮像装置として、ミラーレスカメラの例を挙げたが、これに限定されるものではなく、例えば、カメラ本体にクイックリ
ターンミラーを有しファインダー光学系を介して物体(被写体)像を観察する一眼レフタイプのカメラであってもよい。
本カメラ1に撮影レンズ2として搭載した本実施形態に係るズームレンズZLは、後述の各実施例からも分かるように、その特徴的なレンズ構成によって、球面収差、像面湾曲、非点収差及びコマ収差が少なく、大画角を包括する超広角レンズを実現している。従って、本カメラ1は、球面収差、像面湾曲、非点収差及びコマ収差が少なく、大画角を包括して広角撮影可能な撮像装置を実現することができる。
続いて、図9を参照しながら、上記構成のズームレンズZLの製造方法について概説する。まず、鏡筒内に第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4を組み込む(ステップS10)。この組み込みステップにおいて、第1レンズ群G1は正の屈折力を持つように、第2レンズ群G2は負の屈折力を持つように、第3レンズ群G3は正の屈折力を持つように、第4レンズ群G4は正の屈折力を持つように、各レンズを配置する。なお、第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側より順に、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズLaと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbと、負レンズLcとが配置されるように構成する(ステップS20)。
ここで、本実施形態におけるレンズ配置の一例を挙げると、第1レンズ群G1として、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と正メニスカスレンズL12との接合によりなる接合正レンズを配置し、第2レンズ群G2として、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けて像側に非球面を有する負メニスカス非球面レンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23と両凹レンズL24との接合によりなる接合正レンズとを配置し、第3レンズ群G3として、光軸に沿って物体側から順に、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合によりなる接合正レンズとを配置し、第4レンズ群G4として、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズ(請求項の単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズに相当)Laと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ(請求項の第2の正レンズに相当)Lbと、物体側に非球面を有する負レンズLc(請求項の負レンズに相当)とを配置する(図1参照)。
続いて、広角端状態から望遠端状態まで変倍する際に、各レンズ群の間の空気間隔が可変するように(すなわち、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が変化し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が変化し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が変化するように)配置する(ステップS30)。
そして、第4レンズ群G4を構成する物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの像側の面の曲率半径をRb2とし、第4レンズ群G4を構成する物体側に凸面を向けた第2の正レンズLbの物体側の面の曲率半径をRb1としたとき、以下の条件式(1)を満足するように配置する(ステップS40)。
0.00<(Rb2−Rb1)/(Rb2+Rb1)<1.00 …(1)
また、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んで構成されるように、各レンズを配置する(ステップS50)。
以上のような本実施形態に係る製造方法によれば、小型で、構成枚数が少なく、高性能で、諸収差の少ないズームレンズZLを得ることができる。
以下、本実施形態に係る各実施例について、図面に基づいて説明する。以下に、表1〜表3を示すが、これらは第1実施例〜第3実施例における各諸元の表である。
なお、表中の[面データ]において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、rは各レンズ面の曲率半径を、dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔を、ndはd線(波長587.6nm)に対する屈折率を、νdはd線に対するアッベ数を、(可変)は可変面間隔を、(絞りS)は開口絞りSを示す。なお、曲率半径rの欄の「∞」は平面を示す。また、空気の屈折率(d線)1.000000の記載は省略する。
また、表中の[非球面データ]には、[面データ]に示した非球面について、その形状を次式(a)で示す。ここで、yは光軸に垂直な方向の高さを、X(y)は高さyにおける光軸方向の変位量(サグ量)を、rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)を、κは円錐定数を、Anは第n次の非球面係数を示す。なお、「E-n」は「×10-n」を示し、例えば「1.234E-05」は「1.234×10-5」を示す。
X(y)=(y2/r)/[1+{1−κ(y2/r2)}1/2
+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 …(a)
また、表中の[各種データ]において、fは焦点距離を、FNoはFナンバーを、ωは半画角(単位:度)を、Yは像高を、TLはレンズ全長を、ΣdはズームレンズZLの最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離を、BFはバックフォーカスを示す。
また、表中の[各群間隔データ]において、無限遠、中間合焦点及び近距離物点での広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態の各状態における、Di(但し、iは整数)は第i面と第(i+1)面の可変間隔を示す。
また、表中の[ズームレンズ群データ]において、Gは群番号、群初面は各群の最も物体側の面番号を、群焦点距離は各群の焦点距離を示す。
また、表中の[条件式]において、上記の条件式(1)〜(6)に対応する値を示す。
以下、全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他の長さ等は、特記のない場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されることなく、他の適当な単位を用いることが可能である。
ここまでの表の説明は全ての実施例において共通であり、以下での説明を省略する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1〜図3及び表1を用いて説明する。図1は、第1実施例に係るズームレンズZL(ZL1)の構成及び広角端状態(W)から望遠端状態(T)までのズーム軌道を示す。第1実施例に係るズームレンズZL1は、図1に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを有し、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行う。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズL11と正メニスカスレンズL12との接合によりなる接合正レンズから構成されている。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けて像側に非球面を有する負メニスカス非球面レンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23と両凹レンズL24との接合によりなる接合正レンズとから構成されている。
第3レンズ群G3は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合によりなる接合正レンズとから構成されている。
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズLa(請求項の単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズに相当)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズLb(請求項の第2の正レンズに相当)と、物体側に非球面を有する負レンズLc(請求項の負レンズに相当)とから構成されている。
本第1実施例では、第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL12における像面側のレンズ面と、第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21における物体側のレンズ面に後述する反射防止膜が形成されている。
以下の表1に、第1実施例における各諸元の値を示す。表1における面番号1〜22は、図1に示す面1〜22に対応している。なお、第1実施例では、第5面と、第21面とが非球面形状に形成されている。
(表1)
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 44.9802 2.0000 1.846660 23.78
2 30.6800 4.0000 1.755000 52.29
3 335.7161 D3(可変)
4 46.5048 1.0000 1.816000 46.63
*5 9.6609 3.5000
6 -23.7772 1.0000 1.816000 46.63
7 23.5386 0.3000
8 17.5556 3.5000 1.850260 32.35
9 -15.6449 1.0000 1.755000 52.29
10 228.0043 D10(可変)
11 (絞りS) 0.5280
12 15.3232 2.0000 1.516800 64.12
13 1154.3277 0.0660
14 12.4462 3.0000 1.497820 82.56
15 -21.9705 1.0000 1.850260 32.35
16 39.0608 D16(可変)
17 -18.6716 1.6000 1.518230 58.89
18 -12.8073 0.1000
19 12.4847 2.0000 1.516800 64.12
20 34.3216 0.7000
*21 60.0000 1.0000 1.516800 64.12
22 17.7163 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第5面
κ=0.5803,A4=6.81360E-05,A6=2.12992E-06,A8=-3.60026E-08,A10=8.02177E-10
第21面
κ=-0.1939E+03,A4=-1.53238E-04,A6=-3.21406E-06,A8=8.44333E-09,A10=2.91566E-10

[各種データ]
ズーム比 2.88649
広角端 中間焦点距離 望遠端
f = 18.5 〜 35.0 〜 53.4
FNO = 4.11 〜 5.31 〜 5.88
ω = 39.18 〜 21.77 〜 14.48
Y = 14.25 〜 14.25 〜 14.25
TL = 70.49 〜 83.12 〜 96.38
Σd = 43.38 〜 43.57 〜 48.55
BF = 27.12 〜 39.56 〜 47.83

[各群間隔データ]
無限遠
広角端 中間焦点距離 望遠端
F 18.50000 35.00000 53.40000
D0 0.0000 0.0000 0.0000
D3 1.86981 9.44802 17.40524
D10 9.61764 3.41218 0.90752
D16 3.59458 2.41127 1.94774
BF 27.11574 39.55664 47.82965

中間合焦点
広角端 中間焦点距離 望遠端
β -0.02500 -0.02500 -0.02500
D0 710.9542 1351.7958 2057.7118
D3 1.50616 9.18238 17.14278
D10 9.98129 3.67783 1.16997
D16 3.59458 2.41127 1.94774
BF 27.11574 39.55664 47.82965

近距離
広角端 中間焦点距離 望遠端
β -0.06015 -0.11196 -0.16377
D0 279.5082 266.8779 253.6159
D3 1.00333 8.28255 15.75211
D10 10.48412 4.57766 2.56065
D16 3.59458 2.41127 1.94774
BF 27.11574 39.55664 47.82965

[ズームレンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 72.597
G2 4 -11.880
G3 12 24.107
G4 17 41.578

[条件式]
条件式(1): (Rb2−Rb1)/(Rb2+Rb1) = 0.467
条件式(2): (−Fc)/F4 = 1.131
条件式(3): Fab/F4 = 0.548
条件式(4): (−F2)/Fw = 0.643
条件式(5): νdc = 64.12
条件式(6): Bfw/Fw = 1.466
表1に示す諸元の表から、本実施例に係るズームレンズZL1では、上記条件式(1)〜(6)を全て満たすことが分かる。
図2は、第1実施例に係るズームレンズZL1の諸収差図であり、(a)は広角端状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(c)は望遠端状態における撮影距離無限遠での諸収差図である。
各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは像高を、ωは半画角を、dはd線(波長587.6nm)を、gはg線(波長435.8nm)を示す。なお、非点収差図において、実線はサジタル像面を、破線はメリジオナル像面を示す。また、コマ収差図において、実線はメリジオナルコマを示す。以上の収差図の説明は、他の実施例においても同様とし、その説明を省略する。
各収差図から明らかなように、第1実施例では、広角端状態から望遠端状態までの各焦点距離状態において、球面収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差等を含め、諸収差が良好に補正されていることが分かる。
図3は、第1実施例のズームレンズZLにおいて、物体側から入射した光線BMによりゴーストが発生する状態を示している。図3において、物体側からの光線BMが図示のようにズームレンズZLに入射すると、負メニスカスレンズL21における物体側のレンズ面(第1番目のゴースト発生面でありその面番号は4)で反射し、その反射光は正メニスカスレンズL12における像側のレンズ面(第2番目のゴースト発生面でありその面番号は3)で再度反射して像面Iに到達し、ゴーストを発生させてしまう。なお、第1番目のゴースト発生面(面番号4)は開口絞りSから見て凹形状のレンズ面であり、第2番目のゴースト発生面(面番号3)は開口絞りSから見て凹形状のレンズ面である。このような面に、より広い波長範囲で広入射角に対応した反射防止膜を形成することで、ゴーストを効果的に低減することができる。
(第2実施例)
第2実施例について、図4、図5及び表2を用いて説明する。図4は、第2実施例に係るズームレンズZL(ZL2)の構成及び広角端状態(W)から望遠端状態(T)までのズーム軌道を示す。第2実施例に係るズームレンズZL2は、図4に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを有し、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行う。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズL11と正メニスカスレンズL12との接合によりなる接合正レンズから構成されている。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けて像側に非球面を有する負メニスカス非球面レンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23と両凹レンズL24との接合によりなる接合正レンズとから構成されている。
第3レンズ群G3は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合によりなる接合正レンズとから構成されている。
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズLa(請求項の単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズに相当)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズLb(請求項の第2の正レンズに相当)と、物体側に非球面を有する負レンズLc(請求項の負レンズに相当)とから構成されている。
本第2実施例では、第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21における像面側のレンズ面と、第2レンズ群G2の両凹レンズL22における物体側のレンズ面に後述する反射防止膜が形成されている。
以下の表2に、第2実施例における各諸元の値を示す。表2における面番号1〜22は、図4に示す面1〜22に対応している。なお、第2実施例では、第5面と、第21面とが非球面形状に形成されている。
(表2)
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 45.2359 1.5000 1.846660 23.78
2 30.6944 4.3000 1.755000 52.29
3 356.9766 D3(可変)
4 72.4189 1.0000 1.816000 46.63
*5 10.5122 3.3000
6 -43.1510 1.0000 1.816000 46.63
7 19.0384 0.5000
8 15.5655 3.5000 1.850260 32.35
9 -17.5410 1.0000 1.755000 52.29
10 51.2872 D10(可変)
11 (絞りS) 0.5280
12 13.6167 2.0000 1.618000 63.38
13 43.7716 0.0660
14 12.6174 3.0000 1.497820 82.56
15 -20.2019 1.0000 1.850260 32.35
16 47.9127 D16(可変)
17 -16.8042 1.6000 1.516800 64.12
18 -12.4769 0.1000
19 11.3233 2.0000 1.516800 64.12
20 34.3216 0.6000
*21 60.0000 1.0000 1.589130 61.18
22 17.6665 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第5面
κ=0.5490,A4=6.23785E-05,A6=8.93712E-07,A8=-3.43635E-09,A10=1.85114E-10
第21面
κ=-0.1427E+03,A4=-1.88342E-04,A6=-3.20208E-06,A8=4.51585E-08,A10=-4.69074E-10
[各種データ]
ズーム比 2.88649
広角端 中間焦点距離 望遠端
f = 18.5 〜 35.0 〜 53.4
FNO = 4.14 〜 5.40 〜 5.91
ω = 39.11 〜 21.78 〜 14.49
Y = 14.25 〜 14.25 〜 14.25
Σd = 43.70 〜 44.02 〜 48.91
BF = 27.18 〜 39.59 〜 47.88

[各群間隔データ]
無限遠
広角端 中間焦点距離 望遠端
F 18.50000 35.00000 53.40004
D0 0.0000 0.0000 0.0000
D3 1.86219 9.49618 17.40987
D10 10.30074 4.10170 1.59094
D16 3.54090 2.42404 1.91149
BF 27.18454 39.58976 47.88886

中間合焦点
広角端 中間焦点距離 望遠端
β -0.02500 -0.02500 -0.02500
D0 710.8471 1351.5236 2057.5486
D3 1.49854 9.22985 17.14723
D10 10.66439 4.36803 1.85358
D16 3.54090 2.42404 1.91149
BF 27.18454 39.58976 47.88886

近距離
広角端 中間焦点距離 望遠端
β -0.06021 -0.11204 -0.16390
D0 279.1176 266.3943 253.2048
D3 0.99492 8.32697 15.75439
D10 11.16801 5.27090 3.24642
D16 3.54090 2.42404 1.91149
BF 27.18454 39.58976 47.88886

[ズームレンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 72.597
G2 4 -11.880
G3 12 24.107
G4 17 41.578

[条件式]
条件式(1): (Rb2−Rb1)/(Rb2+Rb1) = 0.504
条件式(2): (−Fc)/F4 = 1.031
条件式(3): Fab/F4 = 0.538
条件式(4): (−F2)/Fw = 0.642
条件式(5): νdc = 61.18
条件式(6): Bfw/Fw = 1.469
表2に示す諸元の表から、本実施例に係るズームレンズZL2では、上記条件式(1)〜(6)を全て満たすことが分かる。
図5は、第2実施例に係るズームレンズZL2の諸収差図であり、(a)は広角端状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(c)は望遠端状態における撮影距離無限遠での諸収差図である。各収差図から明らかなように、第2実施例では、広角端状態から望遠端状態までの各焦点距離状態において、球面収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差等を含め、諸収差が良好に補正されていることが分かる。
(第3実施例)
第3実施例について、図6、図7及び表3を用いて説明する。図6は、第3実施例に係るズームレンズZL(ZL3)の構成及び広角端状態(W)から望遠端状態(T)までのズーム軌道を示す。第3実施例に係るズームレンズZL3は、図6に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを有し、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行う。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と正レンズL12との接合によりなる接合正レンズから構成されている。
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けて像側に非球面を有する負メニスカス非球面レンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23と、両凹レンズL24とから構成されている。
第3レンズ群G3は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合によりなる接合正レンズとから構成されている。
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL41と負メニスカスレンズL42との接合によりなる接合正レンズLa(請求項の単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズに相当)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズLb(請求項の第2の正レンズに相当)と、物体側に非球面を有する負レンズLc(請求項の負レンズに相当)とから構成されている。
本第3実施例では、第1レンズ群G1の正レンズL12における像面側のレンズ面と、第2レンズ群G2の両凸レンズL23における像面側のレンズ面と両凹レンズL24における物体側のレンズ面とに後述する反射防止膜が形成されている。
以下の表3に、第3実施例における各諸元の値を示す。表3における面番号1〜24は、図6に示す面1〜24に対応している。なお、第3実施例では、第5面と、第23面とが非球面形状に形成されている。
(表3)
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 53.1301 2.0000 1.846660 23.78
2 34.4788 4.0000 1.755000 52.29
3 -1592.1864 D3(可変)
4 130.1252 1.0000 1.816000 46.63
*5 11.5930 3.0000
6 -40.3914 1.0000 1.816000 46.63
7 17.5015 0.5000
8 14.9985 3.0000 1.850260 32.35
9 -19.3436 0.2000
10 -21.6269 1.0000 1.755000 52.29
11 42.8910 D11(可変)
12 (絞りS) 0.5280
13 13.7052 2.0000 1.516800 64.12
14 132.6864 0.0660
15 12.2707 3.0000 1.497820 82.56
16 -22.2725 1.0000 1.850260 32.35
17 35.8394 D17(可変)
18 -84.5308 2.0000 1.755000 52.29
19 -19.7674 1.0000 1.518230 58.89
20 -45.5513 0.1000
21 13.3653 2.0000 1.516800 64.12
22 28.4375 1.0000
*23 60.0000 1.0000 1.516800 64.12
24 22.2132 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第5面
κ=0.6824,A4=7.45410E-05,A6=7.51234E-07,A8=-1.55086E-08,A10=5.32599E-10
第23面
κ=-0.1946E+03,A4=-1.37031E-04,A6=-4.64625E-06,A8=5.56028E-08,A10=-5.34034E-10
[各種データ]
ズーム比 2.88649
広角端 中間焦点距離 望遠端
f = 18.5 〜 35.0 〜 53.4
FNO = 4.10 〜 5.25 〜 5.88
ω = 39.11 〜 21.75 〜 14.37
Y = 14.25 〜 14.25 〜 14.25
TL = 72.00 〜 84.50 〜 97.90
Σd = 45.75 〜 45.75 〜 50.93
BF = 26.25 〜 38.75 〜 46.97

[各群間隔データ]
無限遠
広角端 中間焦点距離 望遠端
F 18.50000 35.00001 53.40000
D0 0.0000 0.0000 0.0000
D3 2.27464 9.77066 17.81007
D11 10.81496 4.60011 2.10484
D17 3.26792 1.98675 1.62109
BF 26.25337 38.74673 46.96728

中間合焦点
広角端 中間焦点距離 望遠端
β -0.03333 -0.03333 -0.03333
D0 525.5011 1001.6009 1523.4126
D3 1.79090 9.41851 17.46100
D11 11.29870 4.95226 2.45391
D17 3.26792 1.98675 1.62109
BF 26.25337 38.74673 46.96728

近距離
広角端 中間焦点距離 望遠端
β -0.07215 -0.13404 -0.19485
D0 227.9951 215.5017 202.1027
D3 1.23868 8.38733 15.85927
D11 11.85092 5.98343 4.05564
D17 3.26792 1.98675 1.62109
BF 26.25337 38.74673 46.96728

[ズームレンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 72.597
G2 4 -11.880
G3 13 24.107
G4 18 41.578

[条件式]
条件式(1): (Rb2−Rb1)/(Rb2+Rb1) = 0.361
条件式(2): (−Fc)/F4 = 1.656
条件式(3): Fab/F4 = 0.658
条件式(4): (−F2)/Fw = 0.642
条件式(5): νdc = 64.12
条件式(6): Bfw/Fw = 1.419
表3に示す諸元の表から、本実施例に係るズームレンズZL3では、上記条件式(1)〜(6)を全て満たすことが分かる。
図7は、第3実施例に係るズームレンズZL3の諸収差図であり、(a)は広角端状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における撮影距離無限遠での諸収差図であり、(c)は望遠端状態における撮影距離無限遠での諸収差図である。各収差図から明らかなように、第3実施例では、広角端状態から望遠端状態まで
の各焦点距離状態において、球面収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差等を含め、諸収差が良好に補正されていることが分かる。
次に、実施形態に係るズームレンズに用いられる反射防止膜(多層広帯域反射防止膜とも言う)について説明する。図10は、反射防止膜の膜構成の一例を示す図である。この反射防止膜101は7層からなり、レンズ等の光学部材102の光学面に形成される。第1層101aは真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムで形成されている。また、この第1層101aの上に更に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第2層101bが形成される。さらに、この第2層101bの上に真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムからなる第3層101cが形成され、この第3層101cの上に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第4層101dが形成される。またさらに、この第4層101dの上に真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムからなる第5層101eが形成され、この第5層101eの上に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第6層101fが形成される。
そして、このようにして形成された第6層101fの上に、ウェットプロセスによりフッ化マグネシウムとシリカの混合物からなる第7層101gが形成されて本実施形態の反射防止膜101が形成される。第7層101gの形成には、ウェットプロセスの一種であるゾル−ゲル法を用いている。ゾル−ゲル法とは、原料を混合することにより得られたゾルを、加水分解・重縮合反応などにより流動性のないゲルとし、このゲルを加熱・分解して生成物を得る方法であり、光学薄膜の作製においては、光学部材の光学面上に光学薄膜材料ゾルを塗布し、乾燥固化によりゲル膜とすることで膜を生成することができる。なお、ウェットプロセスとして、ゾル−ゲル法に限らず、ゲル状態を経ないで固体膜を得る方法を用いるようにしてもよい。
このように、この反射防止膜101の第1層101a〜第6層101fまではドライプロセスである電子ビーム蒸着により形成され、最上層である第7層101gは、フッ酸/酢酸マグネシウム法で調製したゾル液を用いるウェットプロセスにより以下の手順で形成されている。まず、予めレンズ成膜面(上述の光学部材102の光学面)に真空蒸着装置を用いて第1層101aとなる酸化アルミニウム層、第2層101bとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層、第3層101cとなる酸化アルミニウム層、第4層101dとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層、第5層101eとなる酸化アルミニウム層、第6層101fとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層を順に形成する。そして、蒸着装置より光学部材102を取り出した後、フッ酸/酢酸マグネシウム法により調製したゾル液にシリコンアルコキシドを加えたものをスピンコート法により塗布することにより、第7層101gとなるフッ化マグネシウムとシリカの混合物からなる層を形成する。フッ酸/酢酸マグネシウム法によって調製される際の反応式を以下の式(b)に示す。
2HF+Mg(CH3COO)2 → MgF2+2CH3COOH …(b)
この成膜に用いたゾル液は、原料混合後、オートクレーブで140℃、24時間高温加圧熟成処理を施した後、成膜に用いられる。この光学部材102は、第7層101gの成膜終了後、大気中で160℃、1時間加熱処理して完成される。このようなゾル−ゲル法を用いることにより、大きさが数nmから数十nmの粒子が空隙を残して堆積することにより第7層101gが形成される。
このようにして形成された反射防止膜101を有する光学部材の光学的性能について図11に示す分光特性を用いて説明する。
本実施形態に係る反射防止膜を有する光学部材(レンズ)は、以下の表4に示す条件で形成されている。ここで表4は、基準波長をλとし、基板の屈折率(光学部材)が1.62、1.74及び1.85について反射防止膜101の各層101a(第1層)〜101g(第7層)の光学膜厚をそれぞれ求めたものである。なお、表4では、酸化アルミニウムをAl2O3、酸化チタンと酸化ジルコニウム混合物をZrO2+TiO2、フッ化マグネシウムとシリカの混合物をMgF2+SiO2とそれぞれ表している。
図11は、表4において基準波長λを550nmとして反射防止膜101の各層の光学膜厚を設計した光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を表している。
図11から、基準波長λを550nmで設計した反射防止膜101を有する光学部材は、光線の波長が420nm〜720nmの全域で反射率を0.2%以下に抑えられることが分かる。また、表4において基準波長λをd線(波長587.6nm)として各光学膜厚を設計した反射防止膜101を有する光学部材でも、その分光特性にはほとんど影響せず、図11に示す基準波長λが550nmの場合とほぼ同等の分光特性を有することが分かっている。
(表4)
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1.00
第7層 MgF2+SiO2 1.26 0.268λ 0.271λ 0.269λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ 0.054λ 0.059λ
第5層 Al2O3 1.65 0.171λ 0.178λ 0.162λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.127λ 0.13λ 0.158λ
第3層 Al2O3 1.65 0.122λ 0.107λ 0.08λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.059λ 0.075λ 0.105λ
第1層 Al2O3 1.65 0.257λ 0.03λ 0.03λ
基板の屈折率 1.62 1.74 1.85
次に、本反射防止膜の変形例について説明する。この反射防止膜は5層からなり、表4と同様、以下の表5で示される条件で基準波長λに対する各層の光学膜厚が設計される。本変形例では、第5層の形成に前述のゾル−ゲル法を用いている。
図12は、表5において、基板の屈折率が1.52及び基準波長λを550nmとして各光学膜厚を設計した反射防止膜を有する光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を示している。図12から本変形例の反射防止膜は、光線の波長が420nm〜720nmの全域で反射率が0.2%以下に抑えられることが分かる。なお、表5において基準波長λをd線(波長587.6nm)として各光学膜厚を設計した反射防止膜を有する光学部材でも、その分光特性にはほとんど影響せず、図12に示す分光特性とほぼ同等の特性を有することが分かっている。
図13は、図12に示す分光特性を有する光学部材への光線の入射角が30度、45度、60度の場合の分光特性をそれぞれ示す。なお、図12、図13には表5に示す基板の屈折率が1.46の反射防止膜を有する光学部材の分光特性が図示されていないが、基板の屈折率が1.52とほぼ同等の分光特性を有していることは言うまでもない。
(表5)
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1.00
第5層 MgF2+SiO2 1.26 0.275λ 0.269λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.045λ 0.043λ
第3層 Al2O3 1.65 0.212λ 0.217λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.077λ 0.066λ
第1層 Al2O3 1.65 0.288λ 0.290λ
基板の屈折率 1.46 1.52
また比較のため、図14に、従来の真空蒸着法などのドライプロセスのみで成膜した反射防止膜の一例を示す。図14は、表5と同じ基板の屈折率1.52に以下の表6で示される条件で構成される反射防止膜を設計した光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を示す。また、図15は、図14に示す分光特性を有する光学部材への光線の入射角が30度、45度、60度の場合の分光特性をそれぞれ示す。
(表6)
物質 屈折率 光学膜厚
媒質 空気 1.00
第7層 MgF2 1.39 0.243λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.119λ
第5層 Al2O3 1.65 0.057λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.220λ
第3層 Al2O3 1.65 0.064λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ
第1層 Al2O3 1.65 0.193λ
基板の屈折率 1.52
図11〜図13で示される本実施形態に係る反射防止膜を有する光学部材の分光特性を、図14および図15で示される従来例の分光特性と比較すると、本反射防止膜はいずれの入射角においてもより低い反射率を有し、しかもより広い帯域で低い反射率を有することが良く分かる。
次に、本願の第1実施例から第3実施例に、上記表4に示す反射防止膜を適用した例について説明する。
第1実施例のズームレンズZLにおいて、第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL12の屈折率は、表1に示すように、nd=1.755000であり、第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21の屈折率は、nd=1.816000であるため、正メニスカスレンズL12における像面側のレンズ面に基板の屈折率が1.74に対応する反射防止膜101(表4参照)を用い、負メニスカスレンズL21における物体側のレンズ面に、基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜(表4参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
第2実施例のズームレンズZLにおいて、第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21の屈折率は、表2に示すように、nd=1.816000であり、第2レンズ群G2の両凹レンズL22の屈折率は、nd=1.816000であるため、負メニスカスレンズL21における像面側のレンズ面に基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表4参照)を用い、両凹レンズL22における物体側のレンズ面に、基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜(表4参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
第3実施例のズームレンズZLにおいて、第1レンズ群G1の正レンズL12の屈折率は、表3に示すように、nd=1.755000であり、第2レンズ群G2の両凸レンズ
L23の屈折率は、nd=1.850260であり、第2レンズ群G2の両凹レンズL24の屈折率はnd=1.755000であるため、正レンズL12における像面側のレンズ面に基板の屈折率が1.74に対応する反射防止膜101(表4参照)を用い、両凸レンズL23における像面側のレンズ面に、基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜(表4参照)を用い、両凹レンズL24における物体側のレンズ面に、基板の屈折率が1.74に対応する反射防止膜(表4参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
以上の各実施例によれば、広角端の包括角2ω=78.2°を超え、F4〜5.6程度の口径を有し、比較的小型で前玉径が小さく、高性能で球面収差、像面湾曲、非点収差、コマ収差等が良好に補正され、ゴーストやフレアをより低減させたズームレンズが実現できる。なお、上記の各実施例は、本実施形態に係るズームレンズの一具体例を示しているものであり、本実施形態に係るズームレンズはこれらに限定されるものではない。
上述の実施形態において、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
各実施例では、ズームレンズとして4群構成を示したが、5群、6群等の他の群構成にも適用可能である。また、最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。また、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
また、本実施形態においては、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としてもよい。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用でき、オートフォーカス用の(超音波モーター等を用いた)モーター駆動にも適している。特に、第2レンズ群を合焦レンズ群とするのが好ましい。
また、本実施形態において、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向に振動させ、または光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としてもよい。特に、第3レンズ群の少なくとも一部を防振レンズ群とするのが好ましい。
また、本実施形態において、レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
また、本実施形態において、開口絞りは第3レンズ群近傍に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずにレンズ枠でその役割を代用してもよい。
また、本実施形態において、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減して高コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、小型でフィルター系が小さく、構成枚数が少なく、高性能で、像面湾曲、コマ収差、球面収差及び非点収差が少なく、ゴーストやフレア
をより低減させたズームレンズ、撮像装置及びズームレンズの製造方法を提供することができる。
なお、本発明を分かりやすくするために、実施形態の構成要件を付して説明したが、本発明がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
ZL(ZL1〜ZL3) ズームレンズ
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
La 単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズ
Lb 物体側に凸面を向けた第2の正レンズ
Lc 負レンズ
S 開口絞り
1 ミラーレスカメラ(撮像装置)
2 撮影レンズ(ズームレンズ)
I 像面
101 反射防止膜
101a 第1層

Claims (23)

  1. 光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、
    前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、
    以下の条件式を満足し、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とするズームレンズ。
    0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
    1.031≦ (−Fc) / F4 ≦1.656
    但し、
    Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
    Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
    Fc:前記第4レンズ群を構成する前記負レンズの焦点距離、
    F4:前記第4レンズ群の焦点距離。
  2. 光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、
    前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、
    以下の条件式を満足し、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とするズームレンズ。
    0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
    0.50 < (−F2) / Fw < 1.00
    但し、
    Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
    Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
    F2:前記第2レンズ群の焦点距離、
    Fw:無限遠合焦時における全系の広角端状態における焦点距離。
  3. 光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、
    前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、
    以下の条件式を満足し、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とするズームレンズ。
    0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
    52 < νdc < 85
    但し、
    Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
    Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
    νdc:前記第4レンズ群を構成する前記負レンズのd線におけるアッベ数。
  4. 光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、
    前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、
    以下の条件式を満足し、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であることを特徴とするズームレンズ。
    0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
    0.8 < Bfw / Fw < 2.0
    但し、
    Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
    Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
    Bfw:無限遠合焦時における全系の広角端状態のバックフォーカス、
    Fw:無限遠合焦時における全系の広角端状態の焦点距離。
  5. 前記第4レンズ群を構成する前記負レンズの焦点距離をFcとし、前記第4レンズ群の焦点距離をF4としたとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.45 < (−Fc) / F4 < 3.00
  6. 前記第2レンズ群の焦点距離をF2とし、無限遠合焦時における全系の広角端状態における焦点距離をFwとしたとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1、3及び4のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.30 < (−F2) / Fw < 2.00
  7. 前記第4レンズ群を構成する前記負レンズのd線におけるアッベ数をνdcとしたとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1、2及び4のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    45 < νdc < 85
  8. 無限遠合焦時における全系の広角端状態のバックフォーカスをBfwとし、無限遠合焦時における全系の広角端状態の焦点距離をFwとしたとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.5 < Bfw / Fw < 2.0
  9. 前記ウェットプロセスを用いて形成された層は、前記複数層の最も表面側の層であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  10. 前記第3レンズ群は、開口絞りを有し、
    前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、前記開口絞りから見て凹形状の面であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  11. 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群に含まれる少なくとも1つのレンズの、像面側のレンズ面であることを特徴とする請求項10に記載のズームレンズ。
  12. 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群に含まれる少なくとも1つのレンズの、物体側のレンズ面であることを特徴とする請求項10に記載のズームレンズ。
  13. 前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、物体から見て凹形状の面であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  14. 前記物体から見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群の物体側から数えて2番目に位置するレンズの、像面側のレンズ面であることを特徴とする請求項13に記載のズームレンズ。
  15. 前記物体から見て凹形状のレンズ面は、前記第2レンズ群の物体側から数えて2番目に位置するレンズの、物体側のレンズ面であることを特徴とする請求項13に記載のズームレンズ。
  16. 前記物体から見て凹形状のレンズ面は、前記第2レンズ群の物体側から数えて3番目に位置するレンズの、像面側のレンズ面であることを特徴とする請求項13に記載のズームレンズ。
  17. 前記物体から見て凹形状のレンズ面は、前記第2レンズ群の物体側から数えて4番目に位置するレンズの、物体側のレンズ面であることを特徴とする請求項13に記載のズームレンズ。
  18. 前記第4レンズ群を構成する前記第1の正レンズと前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズとの合成の焦点距離をFabとし、前記第4レンズ群の焦点距離をF4としたとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.10 < Fab / F4 < 2.00
  19. 前記第4レンズ群は、少なくとも1面の非球面を有することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  20. 前記第4レンズ群を構成する前記負レンズは、少なくとも1面の非球面を有することを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  21. 前記ズームレンズの近距離物体への合焦は、負の屈折力を有する前記第2レンズ群を光軸上で移動させることにより行うことを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載のズームレンズを備えたことを特徴とする撮像装置。
  23. 光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなるズームレンズの製造方法であって、
    各レンズ群の空気間隔を変化させて変倍を行い、
    前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、単レンズもしくは接合レンズからなる第1の正レンズと、物体側に凸面を向けた第2の正レンズと、負レンズとからなり、
    以下の条件式を満足し、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群における光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、前記反射防止膜は複数層から構成され、そのうち少なくとも1層がウェットプロセスを用いて形成され、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線における屈折率が1.30以下であるように、レンズ鏡筒内に各レンズを組み込むことを特徴とするズームレンズの製造方法。
    0.00 < (Rb2−Rb1) / (Rb2+Rb1) < 1.00
    1.031≦ (−Fc) / F4 ≦1.656
    但し、
    Rb2:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの像側の面の曲率半径、
    Rb1:前記第4レンズ群を構成する前記物体側に凸面を向けた第2の正レンズの物体側の面の曲率半径、
    Fc:前記第4レンズ群を構成する前記負レンズの焦点距離、
    F4:前記第4レンズ群の焦点距離。
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