JP5332461B2 - 印刷装置、および、印刷方法 - Google Patents

印刷装置、および、印刷方法 Download PDF

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Description

本発明は、印刷装置、および、印刷方法に関する。
カラー印刷装置では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのような複数色のインクがノズルから吐出される。また、インクには、染料インクや顔料インク等の種類があり、インクの種類によって性質が異なる。例えば、染料インクは、光沢感に優れているが滲み易いので、イラストや写真を印刷する場合に適している。一方、顔料インクは滲み難いが光沢感に劣るため、文字を印刷する場合に適している。
そこで、印刷データの内容に基づき、使用するインクの種類を選択する印刷装置が提案されている。(例えば、特許文献1を参照)
特開2003−182057号公報
ところで、顔料インクと染料インクを共に備えている印刷装置においては、一方のインクの消費が先に進む場合、他方のインクの消費を促進することで、一方のインクの消費を抑制したい場合がある。例えば、モノクロ印刷時に常に顔料のブラックインクを使用すると、顔料インクの消費量が多くなってしまう。
そこで、一方のインク消費量を抑制することを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、(1)ブラックの染料インクを吐出するノズルと、(2)ブラックの顔料インクであって、同量の前記染料インクで形成されるドット径よりもドット径が小さくなるブラックの顔料インクを吐出するノズルと、(3)モノクロ印刷時には、前記ブラックの顔料インクを前記ノズルから吐出させて印刷を行わせ、インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時には、前記ブラックの染料インクを少なくとも前記ノズルから吐出させ、且つ、前記モノクロ印刷時に媒体上の単位面積当たりに吐出される前記ブラックの顔料インクの量に比べて、前記媒体上の単位面積当たりに吐出される前記ブラックの顔料インクの量と前記ブラックの染料インクの量との合計量を少なくするとともに、前記モノクロ印刷時と同等に前記媒体上の単位面積をブラックのインクで埋めて印刷を行わせる制御部と、を有する印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、(1)ブラックの染料インクを吐出するノズルと、(2)ブラックの顔料インクを吐出するノズルと、(3)通常のモノクロ印刷時には、前記ブラックの顔料インクを前記ノズルから吐出させて印刷を行わせ、インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時には、前記ブラックの染料インクを少なくとも前記ノズルから吐出させて印刷を行わせる制御部と、を有する印刷装置を実現すること。
このような印刷装置によれば、インク消費量を抑制するモードの印刷時には顔料インクの消費量を抑制でき、通常のモノクロ印刷時にはブラックの濃度が濃い高画質な画像が得られる。また、染料インクは顔料インクに比べて単位面積当たりのインク消費量が少ないため、インク消費量を抑制できる。
かかる印刷装置であって、前記染料インクを吐出する複数の前記ノズルは所定方向に並び、前記顔料インクを吐出する複数の前記ノズルは前記所定方向に並び、前記制御部は、前記通常のモノクロ印刷時において前記所定方向に並ばせて形成するドットの間隔よりも、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において前記所定方向に並ばせて形成するドットの間隔を大きくすることと、前記通常のモノクロ印刷時において前記所定方向と交差する方向に並ばせて形成するドットの間隔よりも、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において前記交差する方向に並ばせて形成するドットの間隔を大きくすること、のうちの少なくとも一方を行うこと。
このような印刷装置によれば、インク消費量を抑制するモードの印刷時にインク消費量を抑制できる。また、交差する方向のドット間隔を大きくする場合には印刷時間を短縮できる。
かかる印刷装置であって、前記制御部は、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時には、前記通常のモノクロ印刷時に比べて、媒体上に定められた1つの画素に向けてノズルから吐出させるインク量を少なくすること。
このような印刷装置によれば、インク消費量を抑制するモードの印刷時にインク消費量を抑制できる。
かかる印刷装置であって、前記染料インクを吐出する複数の前記ノズルは所定方向に並び、前記顔料インクを吐出する複数の前記ノズルは前記所定方向に並び、前記制御部は、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において、前記所定方向と交差する方向に、前記染料インクによるドットと前記顔料インクによるドットを交互に形成させること。
このような印刷装置によれば、インク消費量を抑制するモードの印刷時にインク消費量を抑制でき、印刷時間を短縮できる。
かかる印刷装置であって、前記制御部は、前記顔料インクの残量が閾値よりも少なく、且つ、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において、前記ブラックの染料インクを少なくとも前記ノズルから吐出させて印刷を行わせる、を有すること。
このような印刷装置によれば、残量が少ない顔料インクの消費量を抑制できる。
また、ブラックの染料インクを吐出するノズルと、ブラックの顔料インクを吐出するノズルと、カラーのインクを吐出するノズルと、を有する印刷装置の印刷方法であって、モノクロ印刷であるか、カラー印刷であるか、を判断することと、インク消費量を抑制するモードが設定されたか否かを判断することと、前記インク消費量を抑制するモードが設定されていないモノクロ印刷では、前記ブラックの顔料インクを前記ノズルから吐出させて印刷を行わせ、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷では、前記ブラックの染料インクを少なくとも前記ノズルから吐出させて印刷を行わせることと、を有する印刷方法である。
このような印刷方法によれば、インク消費量を抑制するモードの印刷時には顔料インクの消費量を抑制でき、通常のモノクロ印刷時にはブラックの濃度が濃い高画質な画像が得られる。また、染料インクは顔料インクに比べて単位面積当たりのインク消費量が少ないため、インク消費量を抑制できる。
===インクジェットプリンタの構成===
以下、印刷装置として、シリアル式のインクジェットプリンタ(以下、プリンタ1)とコンピュータ(制御部に相当)が接続された印刷システムを例に挙げて、実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ1の全体構成ブロック図である。図2Aは、プリンタ1の斜視図であり、図2Bは、プリンタ1の断面図である。外部装置であるコンピュータ60から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ10により、各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御し、用紙S(媒体)に画像を形成する。また、プリンタ1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ10は各ユニットを制御する。
コントローラ10は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピュータ60とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、ユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだ後、印刷時に搬送方向に所定の搬送量で用紙Sを搬送させるためのものであり、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき用紙Sを搬送ローラ23まで送る。紙検出センサ51が、給紙ローラ21から送られてきた用紙Sの先端の位置を検出すると、コントローラ10は搬送ローラ23を回転させ、用紙Sを印刷開始位置に位置決めする。用紙Sが印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、用紙Sと対向している。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を搬送方向と交差する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものである。
ヘッドユニット40は、用紙Sにインクを吐出するためのヘッド41を有する。ヘッド41の下面には、インク吐出部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室(不図示)と、インク室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(ピエゾ素子)が設けられている。
図3は、ヘッド41の下面(ノズル面)におけるノズルの配列を示す説明図である。本実施形態のプリンタ1のヘッド41のノズルからは、ブラックの顔料インクと、ブラックの染料インクと、カラー(シアン、マゼンタ、イエロー)の染料インクと、がそれぞれ吐出される。そのため、ヘッド41の下面には、顔料のブラックインクノズル列Kpと、染料のブラックインクノズル列Kdと、染料のシアンインクノズル列Cdと、染料のマゼンタインクノズル列Mdと、染料のイエローインクノズル列Ydと、が形成されている。各ノズル列は180個のノズルを備え、下流側のノズルほど若い番号が付されている(#i=#1〜#180)。また、各ノズル列のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔D(例えば180dpi)でそれぞれ整列している。
このようなシリアル式のプリンタ1では、移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、用紙S上にドットを形成するドット形成処理と、用紙Sを搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返す。そうすることで、先のドット形成処理により形成されたドットとは異なる位置にドットが形成され、画像が完成する。
===染料インクと顔料インクについて===
顔料インクは、染料インクに比べて、滲み難く、耐水性や耐候性に優れている。しかし、色材である顔料成分が用紙上に残り、表面が凹凸形状になってしまうため光沢感が出難い。逆に、染料インクは用紙に染み込むため顔料インクに比べて光沢感は出易いが、滲み易く、耐水性や耐候性に劣る。
また、顔料のブラックインク(以下、顔料K)は染料のブラックインク(以下、染料K)に比べて、用紙上にインクが広がり難いこともあり、顔料Kのドットは濃い黒に見え、ブラックの濃度を濃く表現できる。そのため、例えば、モノクロのテキスト文書を「顔料K」にて印刷すると、黒文字の画質を高めることができる。一方、カラーの写真画像は「染料YMCK」にて印刷すると、光沢感のある画像が得られる。
図4Aは、染料インクのドット径と顔料インクのドット径の違いを示す図である。ノズルから同じインク量(Ypl)を吐出した場合、図4Aに示すように、顔料インクのドット径(d2)に比べて、染料インクのドット径(d1)の方が大きくなる。これは、染料インクは用紙Sに染み込みながら用紙Sの表面に広がるからである。
言い換えれば、染料インクを使用する場合には顔料インクを使用する場合よりもノズルからの1つのインク滴のインク吐出量を少なくすることが可能になり、画像の印刷に必要な単位面積当たりのインク吐出量を、顔料インクよりも染料インクの方を少なくすることが可能になる。そのため、同じ画像を印刷する場合、顔料インクを使用するよりも染料インクを使用する方が、インク消費量が少なくなる。
図4Bは、染料インクを吐出する場合と顔料インクを吐出する場合のヘッド41の移動速度の違いを示す図である。図4Aに示すように、同じインク量を吐出した場合に染料インクの方が顔料インクよりもドット径を大きく形成できる。
言い換えれば、顔料インクを使用する場合と染料インクを使用する場合において、ノズルからの1つのインク滴のインク吐出量を同じにすると、染料インクのノズルの方が顔料インクのノズルよりも、インク滴を吐出してから次にインク滴を吐出するまでの間にヘッド41が移動できる距離を長くすることが可能になる(d1>d2)。すなわち、ヘッド41を移動しながらノズルからインク滴を吐出する時間間隔が一定であるとすると、顔料インクを吐出する場合よりも染料インクを吐出する場合の方が、ヘッド41の移動方向への移動速度を速くすることができる。この場合において、染料インクのドット間隔の方が顔料インクのドット間隔よりも広く、形成されるドット数が少なくなるため、顔料インクを使用するよりも染料インクを使用する方が、インク消費量が少なくなる。
===印刷データの作成について:作成例1===
図5は、印刷設定画面を示す図であり、図6は、作成例1における印刷データの作成フローを示す図である。プリンタ1の外部装置であるコンピュータ60にインストールされたプリンタドライバによって、コンピュータ60の各アプリケーションプログラムからの画像データが、プリンタ1にて印刷可能な印刷データに変換される。プリンタドライバは、印刷設定画面にてユーザーが入力した情報に基づいて印刷データを作成し、プリンタ1に送信する。
ユーザーによって、図5に示すように、用紙種類、用紙サイズ、印刷方向、に関するデータが入力される。そして、「モノクロ印刷とカラー印刷」の何れかが選択され、「きれいモードとはやいモード」の何れかが選択される。また、プリンタ1が正常に作動するか否かを確認したり、印刷画像のレイアウトなどを確認したりするために印刷を行うのであれば、ユーザーは「お試し印刷」を設定することができる。
図6のフローに示すように、プリンタドライバは、画像データを受信すると(S001)、ユーザーが図5の印刷設定画面にて入力したデータに基づいて、「モノクロ印刷」を行うのか、それとも、「カラー印刷」を行うのか、を判断する(S002)。
本実施形態のプリンタ1は、染料のカラーインク(以下、染料YMC)と、染料のブラックインク(以下、染料K)と、顔料のブラックインク(以下、顔K)と、を吐出する。また、前述のように、カラーの写真画像は「染料YMCK」にて印刷すると、光沢感のある画像が得られる。カラー印刷の場合には写真やイラストなどが印刷されることが多いため、プリンタドライバはカラー印刷を行うと判断した場合には(S002→NO)、「染料YMCK」を使用すると決定する。そして、染料YMCKにて画像を印刷するために、プリンタドライバは「染料YMCKに関するドットデータ」を作成する(S003)。
ここで、ドットデータとは、用紙S上に仮想的に定められた各画素に、どの色(YMCK)の、どのサイズ(大中小)のドットを形成するか、または、ドットを形成しないかを示すデータのことを言う。
ドットデータを作成するために、プリンタドライバは、各アプリケーションプログラムから受信した画像データを、用紙Sに印刷する印刷解像度に合わせて解像度変換する。ここでは、解像度変換処理後の画像データを、RGB色空間により表される高階調数のRGBデータ(例えば256階調のデータ)とする。
次に、プリンタドライバは、RGBデータをプリンタ1のインクに対応したYMCK色空間により表されるYMCKデータに変換する。この色変換処理は、RGBデータの階調値とYMCKデータの階調値(染料YMCKの階調値)とを対応づけた色変換テーブル(不図示)をプリンタドライバが参照することによって行われる。
その後、プリンタドライバは、高階調数のデータ(256階調)を、プリンタ1が形成可能な階調数のデータ(例えば4階調)に変換するハーフトーン処理を行う。ここでは、プリンタ1は大中小の3種類のサイズのドットを形成可能とし、1つの画素が「大ドット形成」「中ドット形成」「小ドット形成」「ドットなし」の4階調で表されるとする。こうして、染料YMCKに関するドットデータが作成される。
一方、モノクロ印刷を行う場合には(S002→YES)、プリンタドライバは「ドラフトモード」であるか否かを判断する(S004)。ドラフトモード(インク消費量を抑制するモードに相当)とは、「試し印刷」のことを言い、ユーザーが図5の印刷設定画面において「お試し印刷」をオンしていれば、プリンタドライバはドラフトモードであると判断する。
ところで、モノクロのテキスト文書は「顔料K」にて印刷すると、黒文字の画質を高めることができる。ただし、図4に示すように、同じ画像を印刷する場合、顔料インクは染料インクに比べてインク消費量が多くなってしまう。また、顔料インクを使用する方が染料インクを使用するよりもヘッド41の移動速度が遅くなり印刷時間が長くなってしまう。
そこで、本実施形態では、モノクロ印刷時にドラフトモードが設定されていれば、高画質な画像(テキスト文書)を印刷する必要がないため、顔料Kではなく染料Kを使用する。そうすることで、顔料Kを使用する場合に比べて、インク消費量を削減でき、また、印刷時間を短縮できる。ただし、染料Kにて画像を印刷すると、顔料Kにて印刷した画像に比べて濃度が淡くなるが、試し印刷であるので問題はない。また、テキスト文書を多く印刷するユーザーの場合、染料Kよりも顔料Kの消費量が多くなる。そのため、高画質なテキスト文書を印刷する必要がない場合に、ユーザーに「お試し印刷」の選択を可能にさせることで、顔料Kの寿命を長くできる。その結果、高画質な画像を(ブラックの濃度を濃くして)印刷したい場合に、顔料Kを使用して印刷できる。
一方、モノクロ印刷時にドラフトモードが設定されておらず本番の印刷(通常のモノクロ印刷に相当)であれば、顔料Kを使用する。そうすることで、本番の印刷では、顔料Kにより、滲み難く、ブラックの濃度が濃く表現されて、高画質な画像(テキスト文書)が得られる。
そのため、プリンタドライバは、ドラフトモードが設定されていると判断すれば(S004→YES)、染料Kにて画像を印刷するために、染料Kに関するドットデータを作成し(S006)、ドラフトモードが設定されていないと判断すれば(S004→NO)、顔料Kにて画像を印刷するために、顔料Kに関するドットデータを作成する(S005)。
なお、ここでは印刷設定画面(図5)において、ユーザーに「お試し印刷」をオン・オフさせることによって、プリンタドライバはドラフトモードであるか否かを判断するが、これに限らない。顔料Kではなく染料Kにて印刷することでインク消費量を削減できる。そのため、例えば印刷設定画面において、ユーザーに「インク節約」をオン・オフさせることによって、プリンタドライバがドラフトモードであるか否かを判断してもよい。
そうして、「顔料Kに関するドットデータ」を作成するのか、それとも、「染料Kに関するドットデータ」を作成するのか、が決定したら、各インクに合わせて画像データをドットデータに変換する。例えば、アプリケーションプログラムから受信した画像データが、RGBデータの高階調のデータであれば、印刷解像度に解像度変換処理し、色変換処理し、ハーフトーン処理する。ただし、これに限らず、受信した画像データがKデータであれば、色変換処理する必要がなくなる。
なお、ドラフトモードが設定されている場合(顔料Kのドットデータを作成する場合)とドラフトモードが設定されていない場合(染料Kのドットデータを作成する場合)とにおいて、ドットデータの作成工程が同じであっても同じでなくてもよいとする。同じであるとき、ドットデータにてノズルからインク滴を吐出させる際に、ドラフトモードの設定の有無により駆動信号COMを異ならせる。染料Kの方が顔料Kよりも、ノズルからの1回のインク吐出量、つまり1画素あたりのインク吐出量が少なくなるように、駆動信号COMを異ならせる。染料Kのインク吐出量を少なくしても、染料Kは顔料Kに比べて媒体上に広がりやすいため、染料Kのドット面積は顔料Kのドット面積と同等となる。
一方、ドラフトモードが設定されている場合と設定されていない場合とにおいて、ドットデータの作成工程を異ならせてもよい。例えば、染料Kのドットデータか顔料Kのドットデータかによって、印刷解像度(画素の大きさ、画素数)を異ならせる。染料Kの方が顔料Kよりも印刷解像度を低く(画素の大きさを大きく、画素数を少なく)し、形成するドット数を少なくする。そして、染料Kと顔料Kによらずに駆動信号COMは共通とし、ノズルからの1回のインク吐出量を同じにする。そうすると、染料Kの方が顔料Kに比べて媒体上で広がりやすいため、画素面積が大きくとも、画素を埋めるドットを形成することができる。そして、染料Kの方が顔料Kよりも画素数が少ないため、インク消費量を抑制できる。
あるいは、染料Kの方が顔料Kよりも、ノズルからの1回のインク吐出量を少なくし、ドット径を等しくし、同じ印刷解像度(同じ画素の大きさ)としてもよい。この場合、染料Kの方が顔料Kよりもノズルからのインク吐出量を少なくでき、インク消費量を抑制できる。なお、そのためにはノズルから吐出させるための駆動信号COMを異ならせる。
なお、染料Kと顔料Kのインク吐出量を同じにしても異ならせても、染料Kと顔料Kでは同じブラックでも色味が異なるため、色変換処理の際に用いるテーブル(RGBデータの階調値と、染料Kまたは顔料Kの階調値と、を対応付けた色変換テーブル)が異なる場合がある。つまり、インク吐出量を異ならせるか否かだけでなく、色味の調整のために、染料Kと顔料Kのドットデータの作成工程を異ならせてもよい。このように、プリンタドライバは、受信した画像データに対して、使用するインクの種類に基づき、解像度変換処理や色変換処理やハーフトーン処理を必要に応じて行うことで、ドットデータを作成する。
その結果、顔料Kに関するドットデータとして、顔料のブラックインクノズル列Kpによって、各画素に、どのサイズ(大中小)のドットを形成するか、または、ドットを形成しないかを示すデータや、染料Kに関するドットデータとして、染料のブラックインクノズル列Kdによって、各画素に、どのサイズのドットを形成するか、または、ドットを形成しないかを示すデータが、作成される。
また、ドットデータを作成する際に、染料Kに関するドットデータは、顔料Kに関するドットデータに比べて、移動方向(所定方向と交差する方向に相当)や搬送方向(所定方向に相当)の印刷解像度を低くしてもよい。すなわち、染料Kに関するドットデータでは、顔料Kに関するドットデータに比べて、移動方向または搬送方向に並んで形成されるドットの間隔が大きくなるように、プリンタドライバはドットデータを作成する。例えば、図3に示すノズル列において、顔料のブラックインクノズル列Kpの全てのノズルを使用するのに対して、染料のブラックインクノズル列Kdの1個おきのノズルを使用することで、搬送方向の印刷解像度を低くできる。一方、染料のブラックインクノズル列Kdのノズルからインク滴を吐出する間隔を、顔料のブラックインクノズル列Kdのノズルからインク滴を吐出する間隔よりも長くすることで、移動方向の印刷解像度を低くできる。そうすることで、インク消費量を更に削減できる。そして、移動方向のドット間隔を広くすることで、ヘッド41の移動速度を速めることができ、印刷時間を短縮できる。なお、染料Kに関するドットデータを顔料Kに関するドットデータに比べて、移動方向と搬送方向の両方の印刷解像度を低くしてもよいし、どちらか一方向の印刷解像度を低くしてもよい。
印刷解像度を低くすると画質は低下してしまうが、染料Kに関するドットデータによる印刷は「試し印刷」であるため、画質が低下しても問題はない。また、顔料Kを使用する場合に印刷解像度を低くすると、ドット間隔(画素間隔)が広くなるため、1つのノズルから吐出するインク滴のインク量を多くする必要がある。しかし、染料Kは顔料Kに比べて用紙Sの表面上にて滲み広がりやすく、印刷解像度を低くしても1つのノズルから吐出するインク滴の量を多くすることなく、媒体の埋まりが良くなる。すなわち、染料Kの方が顔料Kよりもインク消費量を抑制することができる。
最後に、プリンタドライバは、マトリクス状のドットデータを、プリンタ1に転送すべきデータ順に並べ替え(ラスタライズ処理・S007)、ドットデータを印刷方式に応じたコマンドデータ(搬送量など)と共に「印刷データ」として、プリンタ1に送信する。そして、プリンタ1のコントローラ10は、顔料Kに関する印刷データ(ドットデータ)を受信した場合には顔料のブラックインクノズル列Kpからインクを吐出し、染料Kに関する印刷データを受信した場合には染料のブラックインクノズル列Kdからインクを吐出し、染料YMCKに関する印刷データを受信した場合には、染料のインクノズル列(Yd,Md,Cd)からインクを吐出する。
なお、図6の印刷データの作成処理フローでは、プリンタドライバがカラー印刷(S002→NO)であると判断した場合に、ドラフトモードであるか否かを判断していないが、これに限らない。例えば、カラー印刷でドラフトモードである場合には、染料YMCKに関するドットデータを作成する際に、印刷解像度を低くしてもよい。そうすることで、染料YMCKのインク消費量を削減できる。
===印刷データの作成について:作成例2===
図7は、作成例2における印刷データの作成フローを示す図である。作成例1と同様に、プリンタドライバは、画像データを受信すると(S101)、カラー印刷であるか、モノクロ印刷であるかを判断する(S102)。カラー印刷であれば(S102→NO)、プリンタドライバは染料のYMCKに関するドットデータを作成する(S103)。そうすることで、光沢感のある画像が得られる。一方、モノクロ印刷であれば(S102→YES)、プリンタドライバは、ドラフトモードであるか否かを判断し、ドラフトモードが設定されていなければ(S104→NO)、顔料Kに関するドットデータを作成する(S105)。そうすることで、滲み難く、ブラックの濃度が濃く表現された高画質な画像(テキスト文書)が得られる。
モノクロ印刷で、ドラフトモードが設定されていれば(S104→YES)、プリンタドライバは、染料Kと顔料Kに関するドットデータを作成する(S106)。すなわち、染料Kと顔料Kによって画像を印刷する。そうして、ドットデータが作成された後、プリンタドライバは、ラスタライズ処理し(S107)、その他のコマンドデータと共に、プリンタ1へ送信する。
図8Aは、顔料Kのみのドットデータによって形成されるドット配置(ドラフトモードが設定されていない場合のドット配置)を示す図であり、図8Bは、顔料Kのドットと染料Kのドットが交互に配置されるドットデータによって形成されるドット配置(ドラフトモードが設定されている場合のドット配置)を示す図である。本実施形態のプリンタ1では、図3に示すように、顔料のブラックインクノズル列Kpと染料のブラックインクノズル列Kdとにおいてノズルの搬送方向の位置が等しい。そのため、染料Kと顔料Kによって画像を印刷する場合、図8Bに示すように、用紙上の移動方向に並ぶ画素に対して、染料Kのドットと顔料Kのドットを交互に形成する。
前述のように(図4A)、ノズルから同じインク量を吐出した場合、顔料インクのドット径に比べて、染料インクのドット径の方が大きくなる。図8Aに示すように、1画素に納まる程度のドットを形成するために顔料Kのノズルから、あるインク量を吐出したとする。そして、同じインク量を染料Kのノズルから吐出すると、図8Bに示すように、染料Kのドットは1画素をはみ出す程の大きさとなる。そのため、染料Kのドットの隣に形成する顔料Kのドットの大きさを小さくすることができる。その結果、図8Aに示すように顔料Kのみにて画像を形成する場合に比べて、図8Bに示すように顔料Kと染料Kの両方にて画像を形成する方が、全体のインク消費量を抑えることができる。
また、顔料Kのみによって画像を印刷する場合、顔料のブラックインクノズル列Kpのノズルに全ての画素が割り当てられる。これに対して、顔料Kと染料Kによって画像を印刷する場合、顔料のブラックインクノズル列Kpに割り当てられる画素と染料のブラックインクノズル列Kdに割り当てられる画素とが、それぞれ全体の画素の半分となる。そのため、顔料Kのみによって画像を印刷する場合に比べて、顔料Kと染料Kによって画像を印刷する場合に、顔料Kの消費量を抑えることができる。
また、顔料Kのみによって画像を印刷する場合には、顔料のブラックインクノズル列Kpのあるノズルからインク滴が吐出されてから、次にそのノズルからインク滴が吐出されるまでの間Tに、ヘッド41は移動方向に1画素分だけ移動できる。これに対して、顔料Kのドットと染料Kのドットを交互に形成することで、顔料のブラックインクノズル列Kp(または染料のブラックインクノズル列Kd)のあるノズルからインク滴が吐出されてから、次にそのノズルからインク滴が吐出されるまでの間Tに、ヘッド41は移動方向に2画素分だけ移動できる。すなわち、顔料Kのドットと染料Kのドットを交互に形成することで、顔料Kのドットのみを形成する場合に比べて印刷時間を短縮でき、試し印刷に要する時間を短縮できる。
つまり、この実施例2では、モノクロ印刷時にドラフトモードが設定されていれば、顔料Kと染料Kを使用する。そうすることで、顔料Kのみを使用する場合に比べて、顔料Kのインク消費量を抑えられ、顔料Kの寿命を伸ばすことができる。また、2つのノズル列Kp,Kdにて画像を形成するため、印刷時間を短縮できる。ただし、顔料Kのみを使用する場合に比べて、顔料Kと染料Kを使用する方が、印刷画像の濃度は淡くなるが、試し印刷(ドラフトモード)であるため、問題はない。
なお、前述の作成例1のように染料Kのみを印刷する場合においても、印刷時間を短縮できる。例えば、染料Kを使用する場合と顔料Kを使用する場合の画素の大きさ(印刷解像度)が等しいとする。顔料Kのみで1つのノズル列Kpにて印刷する場合、図8Aに示すように、ノズルからインク滴を吐出するための駆動信号の繰り返し周期Tの間に、ヘッド41は移動方向に1画素分だけ移動することができる。ここで、ドラフトモードが設定されており、染料Kのみで1つのノズル列Kdにて印刷する場合(不図示)、駆動信号COMが繰り返し周期T内に2つ(複数)のパルスを有していれば、繰り返し周期T内の一方のパルスで1つの画素にインク滴を吐出し、同じ繰り返し周期T内の他方のパルスで別の1つの画素にインク滴を吐出してもよい。そうすることで、染料Kのみで1つのノズル列にて印刷する場合であっても、繰り返し周期Tの間にヘッド41は2画素分(複数画素分)移動することができる。その結果、顔料Kにて印刷する場合よりも染料Kにて印刷する方が印刷時間を短縮できる。
===印刷データの作成について:作成例3===
図9は、作成例3における印刷データの作成フローを示す図である。作成例1と作成例2では、モノクロ印刷であり、且つ、ドラフトモードが設定されていれば、染料K(または染料Kと顔料K)にて画像を印刷すると決定している。これに対して、この作成例3では、プリンタドライバが、モノクロ印刷であると確認した後に(図9のS202→YES)、顔料Kの残量が閾値以上であるか否かを確認する(S204)。
そして、顔料Kの残量が閾値以上であれば(S204→YES)、ドラフトモードが設定されているか否かに関わらず、プリンタドライバは顔料Kに関するドットデータを作成する(S209)。すなわち、顔料Kにて画像を印刷する。ただし、顔料Kの残量が閾値以上であっても、プリンタドライバはドットデータを作成する際にドラフトモードが設定されているか否かを確認してもよい(不図示)。例えば、ドラフトモードが設定されていれば、設定されていない場合に比べて、印刷解像度が低くなるようにドットデータを作成するとよい。そうすることで、顔料Kの残量が閾値以上であり、モノクロ印刷時で、ドラフトモードが設定されている場合にも、顔料Kの消費量を抑えることができる。
一方、顔料Kの残量が閾値よりも少なかった場合に(S204→NO)、プリンタドライバはドラフトモードであるか否かを確認する(S205)。顔料Kの残量が閾値よりも少なく、モノクロ印刷で、ドラフトモードが設定されていれば(S205→YES)、プリンタドライバは、染料Kに関するドットデータを作成する(S206)。すなわち、染料Kにて画像を印刷する。そうすることで、顔料Kのインク消費量を削減でき、顔料Kを使用する場合に比べて印刷時間を短縮できる。なお、染料Kのみに限らず、作成例2と同様に染料Kと顔料Kにて印刷してもよい。
顔料Kの残量が閾値よりも少なく、モノクロ印刷で、ドラフトモードが設定されていない場合(S205→NO)、プリンタドライバは、顔料Kにて印刷した場合におけるインク消費量を予測する(S207)。そして、顔料Kの使用予測量が顔料Kの残量よりも多ければ(S208→YES)、顔料Kのインクを補充するように報知する。そうすることで、印刷中にインク切れすることを防止でき、印刷画質の劣化を抑えられる。一方、顔料Kの残量が顔料Kの使用予測量以上であれば(S208→NO)、プリンタドライバは、顔料Kに関するドットデータを作成する(S209)。そうすることで、ドラフトモードが設定されていない場合において、高画質な画像が得られる。
つまり、この作成例3では、顔料Kの残量が少なくなった時に、ドラフトモードが設定されていれば、染料Kを使用する。そうすることで、顔料Kの寿命を長くすることができる。
また、プリンタドライバは、顔料Kの残量が閾値よりも少ないと判断した後(S204→NO)、染料Kの残量を確認してもよい(不図示)。そして、顔料Kの残量が閾値よりも少ないのに対して、染料Kの残量は閾値以上である場合に、ドラフトモードが設定されていれば、プリンタドライバは染料Kに関するドットデータを作成するようにしてもよい。すなわち、顔料Kの残量よりも染料Kの残量の方が多く、且つ、ドラフトモードが設定されている場合に、染料Kにて画像を印刷してもよい。そうすることで、顔料Kと染料Kのどちらか一方が無くなってしまうことを防止でき、モノクロ印刷時やカラー印刷時にそれぞれ適したインクを使用することができる。
なお、インクの残量は、コントローラ10がインクの種類ごと(顔料K、染料YMCK)に管理しているとする。インクの残量の管理方法としては、印刷データに基づいてノズルから吐出されるインク滴の数をカウントし、実際に消費されたインク量に基づいてインクの残量を算出する方法がある。また、インクカートリッジ70内に液面検出センサを設け、液面検出センサが検知した結果に基づいて、インクの残量を管理してもよい。なお、コントローラ10は、インクカートリッジ70が交換されると、それまで管理していたインクの残量をリセットする。また、各インクの残量は、プリンタ1内のメモリ13に記憶され、その記憶はプリンタ1の電源を落としても損なわれないとする。
===その他のノズルの配置について===
図10Aおよび図10Bは、ヘッド41の下面の別のノズル配列を示す図である。図3に示すノズル配列は、染料のブラックインクノズル列Kdと顔料のブラックインクノズル列Kpとの搬送方向の位置が等しい。これに限らず、図10Aに示すように、染料のブラックインクノズル列Kdと顔料のブラックインクノズル列Kpが、搬送方向(ノズル列方向)に各ノズル列のノズルピッチDの半分(例えば90dpi)だけずれていてもよい。このようなノズル配列のヘッド41では、例えば、作成例2の図7のフローのS106において、染料Kと顔料Kに関するドットデータを作成する場合に、図10Aのように染料Kのドットと顔料Kのドットを移動方向に交互に配置するとよい。そうすることで、図8Bと同様にヘッド41の移動速度を2倍にすることができる。
また、図10Bのように、顔料のブラックインクノズル列Kpと染料のブラックインクノズル列Kdがノズル列方向に1ノズル列分だけずれていてもよい。そうすることで、モノクロ印刷でドラフトモードが設定されており、染料Kと顔料Kの両方を使用して印刷する場合に、ヘッド41の1回の移動にて形成される搬送方向の画像幅を2倍にすることができ、印刷処理時間を短縮できる。
===まとめ===
モノクロ印刷が多く実施され、顔料Kの消費量が染料Kの消費量よりも多く、顔料Kだけがインク切れしてしまうことを抑制するために、上述の実施形態では、ドラフトモード(インク消費量を抑制するモード)が設定されている場合に少なくとも染料Kを使用する。そうすることで、顔料Kの消費を抑制できる。
また、染料Kは顔料Kに比べて媒体上で広がりやすいため、顔料Kよりも染料Kの1画素当たりのインク吐出量を少なくしても、媒体上の1画素におけるドットの埋まり具合を顔料Kと染料Kとにおいて同等にすることができる。言い換えれば、顔料Kよりも染料Kの画素の間隔(画素の面積)を大きくしても、ドットの媒体上における埋まり具合を同等にすることができる。そのため、染料Kにて印刷する方が顔料Kにて印刷するよりもインク消費量を抑制できる。ただし、染料Kの方が顔料Kよりも黒色の濃度が薄く見える特性のために濃さが劣るが、ドラフトモードであれば充分な用途が足せる。
また、ドラフトモードは画質にこだわる必要がないため、より一層インクの消費量を減らしてもよい。例えば、1画素当たりのインク吐出量を更に少なくしたり、画素の間隔をより広くしたり(印刷解像度を低くして)してもよい。そうすると、媒体上における染料Kのドットの埋まり具合が、顔料Kを使用する場合よりも少なく、薄い色の印刷となるが、ドラフトモードであるので問題ない。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、ドラフトモードにおける印刷方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<ラインプリンタについて>
前述の実施形態では、ヘッド41がノズル列方向と交差する方向に移動しながら画像を形成する動作と、ノズル列方向に媒体を搬送させる動作と、を交互に繰り返すプリンタ1を例に挙げているがこれに限らない。例えば、ノズル列方向に長くノズルが並んだヘッドの下を搬送される用紙に向かって、ノズルからインクを吐出させるラインヘッドプリンタでもよい。
<印刷装置について>
印刷装置のノズルからの液体(インク)の吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより液体を吐出するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を吐出させるサーマル方式でもよい。
前述の実施形態では、コンピュータとプリンタが接続された印刷システムが印刷装置に相当するが、これに限らない。例えば、プリンタ1のコントローラ10(制御部に相当)がプリンタドライバの代わりに使用するインクを設定し、印刷データを作成する場合には、プリンタ1単体が印刷装置に相当する。
本実施形態のプリンタの全体構成ブロック図である。 図2Aはプリンタの斜視図であり、図2Bはプリンタの断面図である。 ヘッドの下面におけるノズルの配列を示す説明図である。 図4Aは染料インクのドット径と顔料インクのドット径の違いを示す図であり、図4Bは染料インクを吐出する場合と顔料インクを吐出する場合のヘッドの移動速度の違いを示す図である。 印刷設定画面を示す図であり、 作成例1における印刷データの作成フローを示す図である。 作成例2における印刷データの作成フローを示す図である。 図8Aは顔料Kのみのドットデータによって形成されるドット配置を示す図であり、図8Bは顔料Kのドットと染料Kのドットが交互に配置されるドットデータによって形成されるドット配置を示す図である。 作成例3における印刷データの作成フローを示す図である。 図10A及び図10Bはヘッドの下面の別のノズル配列を示す図である。
符号の説明
1 プリンタ、10 コントローラ、11 インターフェース部、
12 CPU、13 メモリ、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、23 搬送ローラ、
24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 紙検出センサ、60 コンピュータ

Claims (6)

  1. (1)ブラックの染料インクを吐出するノズルと、
    (2)ブラックの顔料インクであって、同量の前記染料インクで形成されるドット径よりもドット径が小さくなるブラックの顔料インクを吐出するノズルと、
    (3)モノクロ印刷時には、前記ブラックの顔料インクを前記ノズルから吐出させて印刷を行わせ、インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時には、前記ブラックの染料インクを少なくとも前記ノズルから吐出させ、且つ、前記モノクロ印刷時に媒体上の単位面積当たりに吐出される前記ブラックの顔料インクの量に比べて、前記媒体上の単位面積当たりに吐出される前記ブラックの顔料インクの量と前記ブラックの染料インクの量との合計量を少なくするとともに、前記モノクロ印刷時と同等に前記媒体上の単位面積をブラックのインクで埋めて印刷を行わせる制御部と、
    を有する印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記染料インクを吐出する複数の前記ノズルは所定方向に並び、
    前記顔料インクを吐出する複数の前記ノズルは前記所定方向に並び、
    前記制御部は、
    前記モノクロ印刷時において前記所定方向に並ばせて形成するドットの間隔よりも、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において前記所定方向に並ばせて形成するドットの間隔を大きくすることと、
    前記モノクロ印刷時において前記所定方向と交差する方向に並ばせて形成するドットの間隔よりも、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において前記交差する方向に並ばせて形成するドットの間隔を大きくすること、
    のうちの少なくとも一方を行う、
    印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時には、前記モノクロ印刷時に比べて、媒体上に定められた1つの画素に向けてノズルから吐出させるインク量を少なくする、
    印刷装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記染料インクを吐出する複数の前記ノズルは所定方向に並び、
    前記顔料インクを吐出する複数の前記ノズルは前記所定方向に並び、
    前記制御部は、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において、前記所定方向と交差する方向に、前記染料インクによるドットと前記顔料インクによるドットを交互に形成させる、
    印刷装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、前記顔料インクの残量が閾値よりも少なく、且つ、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷時において、前記ブラックの染料インクを少なくとも前記ノズルから吐出させて印刷を行わせる、
    刷装置。
  6. ブラックの染料インクを吐出するノズルと、同量の前記染料インクで形成されるドット径よりもドット径が小さくなるブラックの顔料インクを吐出するノズルと、カラーのインクを吐出するノズルと、を有する印刷装置の印刷方法であって、
    モノクロ印刷であるか、カラー印刷であるか、を判断することと、
    インク消費量を抑制するモードが設定されたか否かを判断することと、
    前記インク消費量を抑制するモードが設定されていないモノクロ印刷では、前記ブラックの顔料インクを前記ノズルから吐出させて印刷を行わせ、前記インク消費量を抑制するモードが設定されたモノクロ印刷では、前記ブラックの染料インクを少なくとも前記ノズルから吐出させ、且つ、前記インク消費量を抑制するモードが設定されていないモノクロ印刷時に媒体上の単位面積当たりに吐出される前記ブラックの顔料インクの量に比べて、前記媒体上の単位面積当たりに吐出される前記ブラックの顔料インクの量と前記ブラックの染料インクの量との合計量を少なくするとともに、前記モノクロ印刷時と同等に前記媒体上の単位面積をブラックのインクで埋めて印刷を行わせることと、
    を有する印刷方法。
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