JP5332420B2 - 電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内部で発生される内部クロックに基づいて処理を行う処理装置を備えた電子装置に関する。
従来より、この種の処理装置において、内部クロックが正常か否かを判定するための手法としては、特許文献1に記載のものがある。即ち、特許文献1には、マイコンが、それの内部で発生される動作用の内部クロックである基準クロックと、外部の信号出力手段から入力されるパルス信号とを比較することで、その基準クロックが正常であるか否かを判定することが記載されている。
一方、2つの装置間の通信方式としてクロック同期式通信が知られており、そのクロック同期式通信では、一方の装置から他方の装置へ通信クロックが出力され、その通信クロックに同期して両装置がデータの送受信を行う(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−40121号公報 特開2003−97344号公報
特許文献1の技術では、内部クロックの異常を検出する手段が、マイコン自身であって、その内部クロックを基に動作するため、内部クロックに異常が発生した場合に、異常を検出する機能そのものが保証されない。特に、内部クロックが停止したなら、もはや、そのことを検出することはできない。
そこで、本発明は、電子装置に備えられた処理装置における内部クロックの異常を確実に検出することを目的としている。
本願発明は、以下に説明する第1〜第9発明のうちの何れかを組み合わせることで、一層顕著な特徴を有した発明となっている。このため、最初に、その第1〜第9発明の各々について説明する。
まず、第1発明の処理装置は、内部クロックを発生するクロック発生手段を有し、その内部クロックに基づいて処理を行うが、診断手段を備えている。そして、その診断手段は、当該処理装置の外部から与えられる外部クロックに基づき動作すると共に、その外部クロックを基準にして内部クロックが正常か否かを判定する。
尚、診断手段は、例えば、外部クロックの周期と内部クロックの周期とを比較したり、外部クロックの所定周期分の期間中に内部クロックが発生することを確認したりすることで、内部クロックが正常か否かを判定するように構成することができる。
このような第1発明の処理装置において、診断手段は、外部からの外部クロックによって動作するため、診断対象の内部クロックの状態に関わらず、特に内部クロックが停止しても、その内部クロックの異常を確実に検出することができるようになる。
更に、第1発明の処理装置によれば、例えば、内部クロックを発生するクロック発生手段を2つ設けて2つの内部クロックを相互比較する、といった異常検出手法を採る必要がなく、また、内部クロックによってカウントされるカウント値を外部の装置に出力して、その外部の装置が内部クロックの診断を行う、といった異常検出手法を採る必要もない。よって、クロック発生手段を2重にすることによる回路規模の過剰な増大や、外部の装置の処理増加を招くことがない。
次に、第2発明の処理装置では、第1発明の処理装置において、外部装置とクロック同期式通信を行うようになっており、外部クロックは、その外部装置からクロック同期式通信のために当該処理装置へ入力される通信クロックであることを特徴としている。つまり、診断手段は、外部装置から当該処理装置に入力される通信クロックによって動作するようになっている。そして、この構成によれば、外部クロックを発生させる手段を別途設ける必要がないという点で有利である。
次に、第3発明の処理装置は、第2発明の処理装置において、診断手段の判定結果を前記外部装置へ出力するようになっている。
そして、この構成によれば、処理装置の内部クロックに異常が生じた場合に、そのことを外部装置が知ることができ、その外部装置側にて、何らかのフェイルセーフを行うことができるようになる。例えば、処理装置が、外部装置によって動作が制御されるものである場合、内部クロックに異常が生じたことによる影響を回避或いは低減するようなフェイルセーフを行うことができる。
次に、第4発明の処理装置は、第2,第3発明の処理装置において、変更手段を備えている。そして、その変更手段は、当該処理装置の外部から与えられる変更情報に基づいて外部クロック(即ち、外部装置から入力された通信クロック)の周期を変更し、その変更後の外部クロックを診断手段に供給する。
この構成によれば、外部装置との通信速度が変更されて、通信クロックの周期が変わったとしても、診断手段に供給される外部クロックの周期が変わらないようにすることができる。よって、外部装置との通信速度が変更されても、診断手段の診断ロジックを変える必要がなく、高い汎用性が得られる。
尚、処理装置に変更情報を与える手法としては、例えば、処理装置が実装される回路基板上に設けたディップスイッチやジャンパー線等により、所定ビット数のデータを変更情報として入力させる、といった手法が考えられる。
また、第5発明の処理装置として、外部装置から通信によって変更情報が与えられるようにすることもできる。特に、第5発明の構成によれば、処理装置に変更情報を与えるための素子や回路(上記ディップスイッチやジャンパー線等)を別途設けなくてもよいという点で有利である。
次に、第6発明の電子装置は、第2〜第5発明の処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う前記外部装置とを備えている。
そして、処理装置は、計時すべき時間を示す時間情報を外部装置から受信して記憶部に記憶すると共に、所定の計時開始タイミングが到来すると、前記記憶部内の時間情報が示す時間が経過したか否かを内部クロックに基づいて判定するタイマ処理を行うようになっている。以下では、この処理装置の構成を、タイマ処理実施構成という。
更に、処理装置の診断手段は、外部装置からの通信クロックである外部クロックに基づいて内部クロックの誤差を表す誤差情報を生成し、その誤差情報を外部装置へ送信するようになっている。
そして、外部装置は、処理装置へ送信する前記時間情報を、その処理装置から受信した前記誤差情報に基づき補正するようになっている。
この電子装置によれば、処理装置における内部クロックに誤差が発生しても、その誤差に応じて、処理装置が行うタイマ処理の時間情報が補正されるため、そのタイマ処理にて、計時すべき時間(時間情報が示す時間)が経過したことを精度良く判定することができるようになる。つまり、時間の計測精度が低下するのを防止できる。
次に、第7発明の電子装置も、第2〜第5発明の処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う前記外部装置とを備えている。
そして、処理装置は、計時すべき時間を示す時間情報を外部装置から受信して記憶部に記憶すると共に、所定の計時開始タイミングが到来すると、前記記憶部内の時間情報が示す時間が経過したか否かを内部クロックに基づいて判定するタイマ処理を行うようになっている。
更に、処理装置の診断手段は、外部装置からの通信クロックである外部クロックに基づいて内部クロックの誤差を検出すると共に、その検出した誤差に応じて、前記記憶部内の時間情報を補正するようになっている。
そして、この第7発明の電子装置によっても、第6発明の電子装置と同じ効果が得られる。
次に、第8発明の電子装置では、第6,第7発明の電子装置において、処理装置は、車両のエンジンに燃料を供給するためのアクチュエータを作動させる機能を少なくとも有したものであって、当該処理装置の外部から駆動指令を受けると、前記アクチュエータの通電部に所定値の電流を流すための第1種通電動作を開始すると共に、前記タイマ処理を開始する。そして、処理装置は、そのタイマ処理により前記時間情報が示す時間が経過したと判定したなら、第1種通電動作に代えて、前記アクチュエータの通電部に前記所定値よりも小さい電流を流すための第2種通電動作を開始するようになっている。
この電子装置によれば、処理装置における内部クロックに誤差が発生しても、その処理装置が駆動指令を受けて第1種通電動作を開始してから、第2種通電動作を開始するまでの時間を、正確なものにすることができ、延いては、エンジンへの燃料供給を適切に行うことができるようになる。
次に、第9発明の処理装置は、第1〜第5発明の処理装置において、所定の計時開始タイミングが到来すると、記憶部に記憶している時間情報が示す時間が経過したか否かを内部クロックに基づいて判定するタイマ処理を行うようになっている。そして、診断手段は、前記外部クロックに基づいて内部クロックの誤差を検出すると共に、その検出した誤差に応じて、前記記憶部内の時間情報を補正するようになっている。
この処理装置によれば、内部クロックに誤差が発生しても、その誤差に応じて、タイマ処理の時間情報が補正されるため、そのタイマ処理にて、計時すべき時間(時間情報が示す時間)が経過したことを精度良く判定することができるようになる。つまり、時間の計測精度が低下するのを防止できる。
ここで、請求項1の電子装置は、第2発明の処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う外部装置とを備えた電子装置に対して、第6発明と第8発明の特徴を加えたものである。請求項2の電子装置は、第2発明の処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う外部装置とを備えた電子装置に対して、第7発明と第8発明の特徴を加えたものである。請求項3の電子装置は、第2発明の処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う外部装置とを備えた電子装置に対して、前述のタイマ処理実施構成と第8発明の特徴とを加えたものである。請求項4の電子装置は、請求項1〜3の電子装置に対して、第3発明の特徴を加えたものであり、請求項5の電子装置は、請求項1〜4の電子装置に対して、第4発明の特徴を加えたものであり、請求項6の電子装置は、請求項5の電子装置に対して、第5発明の特徴を加えたものである。
以下に、本発明が適用された実施形態の電子装置としての電子制御装置について説明する。尚、本実施形態の電子制御装置(以下、ECUという)は、車両のエンジンを制御するものである。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態のECU1は、マイコン3と、そのマイコン3からの設定情報に基づきアクチュエータを駆動したり信号の入力を行う入出力制御IC(以下単に、ICという)5とを備えている。
そして、マイコン3は、クロック生成回路13と、エンジンを制御するための様々な処理を実行するCPU15と、IC5との間でクロック同期式通信を行うための通信回路(クロック同期式通信回路)17とを備えている。
クロック生成回路13は、水晶発振子やセラミック発振子等からなる発振器11が発生する発振信号から、一定周波数のクロックCKmを生成し、CPU15は、そのクロックCKmを動作用クロックとして動作する。
また、通信回路17は、上記クロックCKmを分周して一定周波数の通信クロックCKcを生成する。
ここで、マイコン3とIC5との間には、クロック同期式通信のための信号線として、マイコン3からIC5へ通信クロックCKcを供給するためのクロック信号線18と、マイコン3からIC5へデータを転送するためのデータ線19と、IC5からマイコン3へデータを転送するためのデータ線20とが配設されている。
そして、通信回路17は、通信クロックCKcをクロック信号線18に出力すると共に、その通信クロックCKcに同期して、IC5(詳しくは、後述する通信回路21)とデータの送受信を行う。
具体的に説明すると、通信回路17は、CPU15によって送信データがセットされ、マイコン3側の送信期間が到来すると、その送信データを、通信クロックCKcに一方のエッジ(例えば、立ち下がりエッジ)が発生する毎に1ビットずつデータ線19に出力する。また、通信回路17は、マイコン3側の受信期間が到来すると、通信クロックCKcに他方のエッジ(例えば、立ち上がりエッジ)が発生する毎に、データ線20のデータを1ビットずつ受信して記憶する。そして、この通信回路17がIC5から受信して記憶したデータは、CPU15によって読み出されるようになっている。
一方、IC5は、マイコン3との間でクロック同期式通信を行うための通信回路21と、一定周波数の内部クロックCKiを生成する内部クロック生成回路23と、その内部クロックCKiに基づいて動作する入出力制御回路25と、内部クロックCKiが正常か否かを判定するために設けられた診断用カウンタ26、基準クロックカウンタ27、及びクロック診断処理回路29とを備えている。
通信回路21は、マイコン3からの通信クロックCKcに同期して、マイコン3(詳しくは、前述の通信回路17)とデータの送受信を行う。
具体的に説明すると、通信回路21は、IC5側の受信期間(換言すれば、マイコン3側の送信期間)が到来すると、通信クロックCKcに上記他方のエッジ(例えば、立ち上がりエッジ)が発生する毎に、データ線19のデータを1ビットずつ受信して記憶する。そして、この通信回路21がマイコン3から受信して記憶したデータは、入出力制御回路25に転送されて記憶されるようになっている。また、通信回路21は、入出力制御回路25によって送信データがセットされ、IC5側の送信期間(換言すれば、マイコン3側の受信期間)が到来すると、通信クロックCKcに上記一方のエッジ(例えば、立ち下がりエッジ)が発生する毎に、その送信データを1ビットずつデータ線20に出力する。
尚、マイコン3とIC5は、例えば一定時間毎や特定のイベントが発生したときに送受信を行う。また、マイコン3側の送信期間とIC5側の送信期間は、例えば、マイコン3が送信を終えてからIC5が送信するといった具合に、時間的にずれていても良いし、また、並行になっていても良い。つまり、後者の場合には、マイコン3とIC5との双方向通信が同じ期間に並行して行われることとなる。
また更に、通信回路21は、マイコン3から供給される上記通信クロックCKcを、基準クロックカウンタ27とクロック診断処理回路29に出力するようになっている。
入出力制御回路25は、例えば下記(1),(2)の機能を有している。
(1)マイコン3からの指令に従って高圧燃料ポンプの電磁弁を駆動する機能。
まず図2に示すように、その高圧燃料ポンプ41は、電磁弁42と、エンジンのカム軸43の回転に応じて昇降するピストン44と、該ピストン44の昇降によって容積が増減すると共に、インジェクタへの燃料供給経路46に連通した燃料室45とを備えている。
尚、この例において、電磁弁42は、コイルLへの非通電時に、バルブである弁体42aがリターンスプリング42bの付勢力によって低圧ポンプからの燃料供給経路47と燃料室45とを連通させる開弁位置に移動し、コイルLへの通電時に、弁体42aがリターンスプリング42bの付勢力に抗して上記燃料供給経路47と燃料室45とを遮断させる閉弁位置に移動するノーマルオープン形のものである。
そして、この高圧燃料ポンプ41では、低圧ポンプからの燃料を燃料室45に送る時(即ち、ピストン44が下降する時)に、電磁弁42のコイルLが非通電とされて該電磁弁42が開弁し(弁体42aが上記開弁位置に移動し)、また、燃料室45内の圧力を高めて該燃料室45内の燃料をインジェクタへ吐出させる時(即ち、ピストン44が上昇する時)に、電磁弁42のコイルLが通電されて該電磁弁42が閉弁する(弁体42aが上記閉弁位置に移動する)。
また、電磁弁42のコイルLへの通電タイミングや通電時間などは、マイコン3により、カム軸43やエンジンのクランク軸の回転に同期して制御される。
そこで、入出力制御回路25は、上記電磁弁42に関する駆動指令信号を、マイコン3から、通信とは別の信号線を介して受けるようになっており、その駆動指令信号がアクティブレベルになると、電磁弁42のコイルLに通電するための駆動トランジスタ(図示省略)を制御して、そのコイルLに通電するが、その際には、図3のようなパターンで通電する。
即ち、入出力制御回路25は、マイコン3からの駆動指令信号がアクティブレベル(本実施形態ではハイ)になると、その時点から設定時間Tが経過するまでは、コイルLに流れる電流(通電電流)が、電磁弁42を開弁状態から閉弁状態に移行させることが可能な大きい起動用電流(いわゆるピーク電流)Ipとなるように、上記駆動トランジスタをオン/オフさせ、設定時間Tが経過してから駆動指令信号が非アクティブレベルになるまでは、コイルLの通電電流が、電磁弁42を閉弁状態に保持させることが可能な小さい保持用電流(いわゆるホールド電流)Ih(<Ip)となるように、上記駆動トランジスタをオン/オフさせる。
尚、この例では、設定時間Tが経過するまでは、コイルLの通電電流が起動用電流Ipに達する毎に駆動トランジスタを一定時間だけオフさせることにより、その通電電流をIpに制限しつつ該Ip付近に制御し、設定時間Tが経過した後は、コイルLの通電電流が保持用電流Ihに達する毎に駆動トランジスタを一定時間だけオフさせることにより、その通電電流をIhに制限しつつ該Ih付近に制御している。また、こうした通電制御については、例えば、特開2001−50092号公報等に記載されているように公知である。
そして更に、入出力制御回路25は、図1に示すように、レジスタ31とタイマ33を備えており、レジスタ31には、マイコン3からクロック同期式通信で送信されるデータのうち、上記設定時間Tを示すタイマ値が記憶され、タイマ33は、そのレジスタ31内のタイマ値と内部クロックCKiとにより、上記設定時間Tの計測を行う。
具体的に説明すると、タイマ33は、カウンタを有しており、そのカウンタは、マイコン3からの駆動指令信号がアクティブレベルになると、カウント値がリセットされて、以後、内部クロックCKiによってカウントアップされる。そして、タイマ33は、カウンタのカウント値がレジスタ31内の上記タイマ値に達すると、設定時間Tが経過したと判定するようになっている。
そして、入出力制御回路25では、タイマ33によって設定時間Tの経過が判定されると、前述したように、コイルLの通電電流を起動用電流Ipにするためのそれまでの通電動作(第1種通電動作に相当)から、コイルLの通電電流を保持用電流Ihにするための通電動作(第2種通電動作に相当)に移行することとなる。
また、本実施形態において、マイコン3は、電磁弁42のコイルLに電流を流すための電源電圧であるバッテリ電圧に応じて、上記設定時間Tを示すタイマ値を変更することにより、バッテリ電圧が低下しても、電磁弁42を確実に閉弁させることができるようにしている。
つまり、図3における点線で示すように、バッテリ電圧が低い場合には、コイルLの通電電流の立ち上がりが緩くなり、弁体42a(バルブ)の動作速度が遅くなるため、設定時間Tが短いと、弁体42aを閉弁位置に移動させることができなくなる可能性がある。そこで、マイコン3は、バッテリ電圧が低い場合ほど、IC5へ送信する上記タイマ値を大きい値に変更して設定時間Tを長くするようにしている。
(2)エンジンの制御に使用されるセンサやスイッチ等からの信号を読み込んでマイコン3に送信する機能。
即ち、入出力制御回路25は、検出対象の各信号を例えば定期的に読み取り、その読み取った値(電圧値や、ハイ又はロー等)を示すデータを、送信データとして通信回路21にセットする。すると、そのデータは、通信回路21によってマイコン3へと送信されることとなる。
尚、入出力制御回路25は、各信号、或いは、特定の信号については、マイコン3によって指定された時間間隔で読み取るように構成しても良い。その場合、入出力制御回路25は、信号読み取り間隔を示すタイマ値をマイコン3から受信して記憶すると共に、内部クロックCKiによってカウントアップされるカウンタのカウント値が、そのタイマ値だけ増加したタイミング毎に、信号を読み取るように構成すれば良い。
一方、IC5に設けられた診断用カウンタ26は、図6の3,4段目に示すように、内部クロックCKi(本実施形態ではCKiの立ち下がりエッジ)によってカウントアップされるフリーランニングカウンタである。
また、基準クロックカウンタ27は、図6の1,2段目に示すように、通信クロックCKc(本実施形態ではCKcの立ち下がりエッジ)によってカウントアップされるフリーランニングカウンタである。
尚、本実施形態において、診断用カウンタ26のビット数と基準クロックカウンタ27のビット数は、例えば共に3ビットであり、そのカウント値は最大値である7(=2の3乗−1)の次に初期値の0へ戻ることとなるが、それらのカウンタのビット数は3以外でも良い。また、診断用カウンタ26と基準クロックカウンタ27は、入力されるクロックの立ち上がりエッジや両方のエッジでカウントアップするものとしても良い。
そして、クロック診断処理回路29は、マイコン3とIC5との通信が開始されて、マイコン3からの通信クロックCKcを受けると動作し、内部クロックCKiが正常か否かを判定するための図4の処理を行う。
図4に示すように、クロック診断処理回路29は、まずS110にて、基準クロックカウンタ27の値(以下、基準クロックカウンタ値という)が、診断開始タイミングを意味する第1所定値(以下、この値をAと記す)であるか否かを判定する。
そして、基準クロックカウンタ値がAであれば(S110:YES)、S120にて、その時の診断用カウンタ26の値(以下、診断用カウンタ値という)を、基準値n1として記憶する。
次にS130にて、基準クロックカウンタ値が、診断終了タイミングを意味する第2所定値(以下、この値をBと記す)であるか否かを判定する。尚、図6の2段目に示すように、BはAよりも大きい値である。
そして、基準クロックカウンタ値がBであれば(S130:YES)、S140にて、その時の診断用カウンタ値を、診断値n2として記憶する。
次にS150にて、S120で記憶した基準値n1と、S140で記憶した診断値n2とが不一致であるか否かを判定し、両値が不一致ならば(S150:YES)、S160にて、内部クロックCKiは正常であると判定するが、基準値n1と診断値n2が一致していれば(S150:NO)、S170にて、内部クロックCKiが異常であると判定する。その後、上記S110からの動作を再び繰り返す。
また、こうした図4の処理は、図5のような回路構成で実現される。
図5に示すようにクロック診断処理回路29では、比較回路51が、基準クロックカウンタ値とAとを比較し、両値が一致している時にハイの信号を出力する。
また、比較回路52が、基準クロックカウンタ値とBとを比較し、両値が一致している時にハイの信号を出力する。
そして、アンド回路53が、比較回路51の出力と通信クロックCKcとの論理積信号を出力し、基準値ラッチ回路54が、そのアンド回路53の出力が立ち上がったタイミングで、診断用カウンタ値をラッチする。
よって、基準値ラッチ回路54は、基準クロックカウンタ値がAになった直後の通信クロックCKcの立ち上がりタイミングで、診断用カウンタ値を基準値n1としてラッチすることとなる(図6参照)。
また、アンド回路55が、比較回路52の出力と通信クロックCKcとの論理積信号を出力し、診断値ラッチ回路56が、そのアンド回路55の出力が立ち上がったタイミングで、診断用カウンタ値をラッチする。
よって、診断値ラッチ回路56は、基準クロックカウンタ値がBになった直後の通信クロックCKcの立ち上がりタイミングで、診断用カウンタ値を診断値n2としてラッチすることとなる(図6参照)。
そして、比較回路57が、基準値ラッチ回路54にラッチされている基準値n1と、診断値ラッチ回路56にラッチされている診断値n2とを比較して、「n1≠n2」ならば、例えばローの信号を出力し、「n1=n2」ならば、例えばハイの信号を出力する。
また、遅延回路58が、アンド回路55の出力を、通信クロックCKcの半周期よりも短く、且つ、診断値ラッチ回路56の出力確定時間よりは長い微小時間だけ遅延させて出力し、診断結果ラッチ回路59が、比較回路57の出力を、遅延回路58の出力が立ち上がったタイミングでラッチして出力する。
このため、診断値ラッチ回路56が診断用カウンタ値を更新記憶した際に、「n1=n2」ならば、診断結果ラッチ回路59から、内部クロックCKiが異常であることを示すハイの信号が出力されることとなる。
尚、診断用カウンタ26及び基準クロックカウンタ27と、クロック診断処理回路29を構成する上記各ラッチ回路54,46,59は、車両のイグニッションスイッチがオンされてECU1へ電源が投入された時にそれぞれリセットされる。
また、図5の回路では、比較回路51によってS110の処理が実現され、アンド回路53及び基準値ラッチ回路54によってS120の処理が実現され、比較回路52によってS130の処理が実現され、アンド回路55及び診断値ラッチ回路56によってS140の処理が実現される。そして、比較回路57、遅延回路58及び診断結果ラッチ回路59によってS150〜S170の処理が実現される。
また、図4では図示を省略しているが、クロック診断処理回路29による内部クロックCKiの診断結果(即ち、図5の例では、診断結果ラッチ回路59の出力がハイとローの何れであるかを示す情報)は、クロック診断処理回路29から通信回路21に送信データの1つとして供給され、その通信回路21によりマイコン3へと送信されるようになっている。尚、その診断結果は、クロック同期式通信用の線(データ線20)とは別の信号線を介してマイコン3に出力されるようにしても良い。
以上のようなECU1のIC5では、図6に示すように、基準クロックカウンタ値がAのときに記憶した診断用カウンタ値がWで、基準クロックカウンタ値がBのときに記憶した診断用カウンタ値がWとは異なるXならば、内部クロックCKiは正常と判定される。同様に、基準クロックカウンタ値がAのときに記憶した診断用カウンタ値がYで、基準クロックカウンタ値がBのときに記憶した診断用カウンタ値がYとは異なるZならば、内部クロックCKiは正常と判定される。
これに対して、図7に示すように、基準クロックカウンタ値がAのときに記憶した診断用カウンタ値がYで、基準クロックカウンタ値がBのときに記憶した診断用カウンタ値もYならば、内部クロックCKiは異常と判定される。内部クロックCKiが止まっている(詳しくは、そのクロックのレベル反転が止まっている)と考えられるからである。
そして、本実施形態のIC5によれば、内部クロックCKiが正常か否かを判定するために設けられた基準クロックカウンタ27及びクロック診断処理回路29が、マイコン3からの通信クロックCKcによって動作するため、診断対象である内部クロックCKiの状態に関わらず、特に内部クロックCKiが停止しても、その内部クロックCKiの異常を確実に検出することができる。
また、内部クロックCKiを発生する回路を2つ設けて2つの内部クロックCKiを相互比較する、といった異常検出手法や、内部クロックCKiによってカウントされるカウント値をマイコン3等の外部装置に出力して、その外部装置が内部クロックCKiの診断を行う、といった異常検出手法を採る必要もない。よって、内部クロックCKiを発生する回路を2重にすることによる回路規模の過剰な増大や、マイコン3等の外部装置の処理増加を招くことがない。
更に、内部クロックCKiを診断するために用いる外部クロックは、マイコン3からクロック同期式通信のためにIC5へ入力される通信クロックCKcであるため、その外部クロックを発生させる手段を別途設ける必要がない。
つまり、外部クロックを発生させる回路をECU1内に別途設け、IC5内の基準クロックカウンタ27及びクロック診断処理回路29が、その外部クロックによって動作するように構成しても良いが、通信クロックCKcを外部クロックとして用いることにより、ECU1に設ける回路を少なくすることができる。
また、内部クロックCKiの診断結果はIC5からマイコン3に出力されるため、マイコン3は、IC5の内部クロックCKiに異常が生じた場合に、そのことを知ることができ、そのマイコン3側にて、何らかのフェイルセーフを行うことができる。
例えば、マイコン3は、フェイルセーフとして、車両の運転者に異常の発生を知らせるための処理(警告灯を点灯させたり、表示装置にメッセージを表示する処理)を行うことが考えられる。
また、IC5にて内部クロックCKiが停止すると、前述した(1)の機能に関しては、設定時間Tを計測することができず、IC5は、マイコン3からの電磁弁42に対する駆動指令信号がアクティブレベルになっている間、前記コイルLに起動用電流Ipを流すための通電動作をし続けることとなる。更に、IC5において、内部クロックCKiが停止すると、前述した(2)の機能に関しては、外部からの信号を読み取る時間間隔を計測できなくなるため、信号を読み取る動作を行わなくなったり、その読み取り動作をし続けたりする可能性がある。このようなことから、マイコン3は、フェイルセーフとして、IC5の機能を停止させる(具体的には、電磁弁42等のアクチュエータを作動させないようにしたり、信号を読み取らないようにする)ことが考えられる。
また例えば、マイコン3は、フェイルセーフとして、インジェクタの駆動を停止したり、一定の時間だけエンジンを作動させた後に該エンジンを停止させる、といった退避走行モードの処理を行うことも考えられる。特に、IC5がマイコン3からの駆動指令信号に応じてインジェクタを駆動すると共に、そのインジェクタの駆動時において、前述した(1)の機能と同様に内部クロックCKiを利用するのであれば、内部クロックCKiに異常が生じると、インジェクタを適切に駆動することができないため、こうした退避走行モードのフェイルセーフが有効である。
尚、上記実施形態では、IC5が処理装置に相当し、診断用カウンタ26、基準クロックカウンタ27、及びクロック診断処理回路29が、診断手段に相当している。そして、マイコン3が外部装置に相当している。
一方、上記実施形態のIC5では、通信クロックCKcの所定周期分の期間中(具体的には、基準クロックカウンタ値がAからBになるまでの「B−A」周期分の期間中)に内部クロックCKiが発生したか否かを確認することで、その内部クロックCKiが正常か否かを判定するようになっていたが、診断の仕方はそれに限らない。
例えば、図4のS150〜S170では、診断値n2と基準値n1との差が、所定値あるいは所定範囲内でなければ、内部クロックCKiが異常であると判定するように構成しても良い。つまり、この場合には、通信クロックCKcの所定周期分の期間中に内部クロックCKiが所定回数だけ発生したか否かを確認していることとなり、根本的には、通信クロックCKcと内部クロックCKiとの周期を比較することで、内部クロックCKiを診断していると言える。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のECUについて説明する。尚、符号は、第1実施形態と同じものを用いる。
第2実施形態のECU1は第1実施形態と比較すると、IC5内のクロック診断処理回路29が、図4の処理に代えて、図8の処理を行う。そして、図8の処理では、図4の処理と比較すると、S180とS190の処理が追加されている。
即ち、図8に示すように、クロック診断処理回路29は、S160で内部クロックCKiが正常と判定した場合に、S180にて、内部クロックCKiの誤差eを算出する。
具体的には、下記の式1により誤差e(誤差情報に相当)を算出する。
e=(n2−n1)/Ed …式1
尚、式1において、n2は、S140で記憶した診断値n2であり、n1は、S120で記憶した基準値n1である。そして、Edは、通信クロックCKcの「B−A」周期分の期間中に内部クロックCKiが発生すると考えられる理論上の回数であり、「(B−A)×通信クロックCKcの周期理論値/内部クロックCKiの周期理論値」の値を、小数点以下切り捨て、切り上げ、四捨五入等で整数化した値である。このため、この例の誤差eは、内部クロックCKiの誤差率であるとも言える。
また、診断用カウンタ26はラップラウンドする(最大値の次に0に戻る)ため、式1の計算を行う際に、「n2<n1」である可能性もある。そこで、S180では、診断用カウンタ26のビット数がNであるとすると、「n2<n1」であった場合には、そのn2に「2のN乗」の値を加算し、その加算後の値をn2として、式1の計算を行う。
また、本実施形態の場合、診断用カウンタ26のビット数と基準クロックカウンタ27のビット数を大きい値に設定するほど、式1で算出される誤差eの精度が向上することは言うまでもない。
そして、クロック診断処理回路29は、次のS190にて、S180で算出した誤差eを、通信回路21に送信データの1つとして供給して、その通信回路21からマイコン3へと送信させる。
尚、図8におけるS180及びS190の処理は、図9に示すように、図5の回路構成に対して例えば下記(a),(b)の回路を追加すれば実現できる。
(a)遅延回路58の出力を、通信クロックCKcの半周期よりも短く、且つ、診断結果ラッチ回路59の出力確定時間よりは長い微小時間だけ遅延させて出力する第2の遅延回路60。
(b)第2の遅延回路60の出力が立ち上がったタイミングで、診断結果ラッチ回路59の出力が正常を示すローであれば、基準値ラッチ回路54にラッチされている基準値n1と、診断値ラッチ回路56にラッチされている診断値n2とを対象にして、上記S180について説明した演算処理(式1の計算)を行い、その計算結果である誤差eを通信回路21に出力する演算回路61。
一方、ECU1のマイコン3は、図10に示すように、IC5から送信されてくる上記誤差eを受信し(S210)、その受信した誤差eを用いて、IC5へ送信するタイマ値(例えば、前述した図3の設定時間Tを示すタイマ値)を補正する。具体的には、本来の時間を示すタイマ値に、IC5から受信した誤差eを乗じ、その乗算後の値を、補正後のタイマ値とする(S220)。そして、その補正後のタイマ値を通信回路17からIC5へと送信させる(S230)。
すると、IC5では、例えば前述した電磁弁42の駆動に関しては、上記補正後のタイマ値が入出力制御回路25のレジスタ31に記憶され、電磁弁42を図3のように駆動する際には、その補正後のタイマ値によって図3の設定時間Tの計測を行うこととなる。
このような第2実施形態のECU1によれば、IC5における内部クロックCKiに誤差が生じても、その誤差に応じて、IC5におけるタイマ処理のタイマ値が補正されるため、そのタイマ処理にて、計時すべき時間が経過したことを精度良く判定することができるようになる。つまり、内部クロックCKiに誤差が生じても時間の計測精度が低下するのを防止できる。また特に、図3の設定時間Tは、高圧燃料ポンプ41の電磁弁42の駆動に関する時間であるため、その電磁弁42を適切に駆動できるようになり、延いては、エンジンへの燃料供給を適切に行うことが可能になる。尚、このようなタイマ値の補正は、上記電磁弁42の駆動に関するタイマ処理に限らず、信号の読み取り間隔など、IC5側で実施される他の目的のタイマ処理についても同様に行われる。
また、IC5からマイコン3へは、式1の誤差eを送信するのではなく、「n2−n1」の値を誤差情報として送信し、マイコン3側にて、式1の誤差eを算出するようにしても良い。
一方、上記第2実施形態では、マイコン3からIC5へ送信されるタイマ値が、時間情報に相当し、IC5の入出力制御回路25におけるレジスタ31が、記憶部に相当している。また、マイコン3からIC5への電磁弁42に関する駆動指令信号がアクティブレベルになったタイミングが、タイマ処理の計時開始タイミングに相当している。また、電磁弁42が、車両のエンジンに燃料を供給するためのアクチュエータに相当し、その電磁弁42のコイルLが通電部に相当している。
[第2実施形態の変形例]
第2実施形態のECU1において、クロック診断処理回路29は、算出した誤差eをマイコン3に送信するのではなく、その算出した誤差eを用いて、入出力制御回路25に記憶されているタイマ処理用のタイマ値(例えばレジスタ31内のタイマ値)を補正するように構成しても良い。つまり、マイコン3が図10のS220で行っていた処理を、IC5側で行うように構成しても良い。そして、このように構成しても、第2実施形態と同様の効果が得られる。
尚、IC5における補正対象のタイマ値は、マイコン3によって設定されるタイマ値に限らず、予めIC5内のレジスタ等に記憶されるタイマ処理用のタイマ値であっても良い。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のECUについて説明する。尚、第1実施形態と同じものについては、同一の符号を用いるため説明を省略する。また、第1又は第2実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図11に示すように、第3実施形態のECU63は、第1又は第2実施形態(上記変形例も含む)のECU1と比較すると、IC5に代えて、IC65を備えている。そして、IC65には、IC5と比較すると、プリスケーラ67が追加されている。
そのプリスケーラ67には、マイコン3からIC65に送信される分周値が通信回路21から供給される。尚、ここでの分周値とは、通信クロックCKcを分周する際の分周値のことである。
そして、プリスケーラ67は、通信回路21から供給された分周値を記憶すると共に、通信回路21から出力される通信クロックCKcを、その記憶した分周値で分周して、その分周後の通信クロックCKcを、基準クロックカウンタ27とクロック診断処理回路29に出力する。
また、ECU63において、マイコン3は、例えば起動した直後において、IC5へ上記分周値を送信する。具体的に説明すると、マイコン3とIC65との間の通信速度が、特定の標準値のn倍(nは1以上の整数)に設定された場合には、n分周を示す分周値がマイコン3からIC65へ送信される。
よって例えば、図12に示すように、第1又は第2実施形態と比較して、マイコン3とIC65との間の通信速度が2倍に設定され、マイコン3からIC65への通信クロックCKcの周期が1/2になる場合には、マイコン3からIC65へ、2分周を示す分周値が送信される。すると、IC65では、プリスケーラ67が、マイコン3からの通信クロックCKcを、2分周して出力することとなる。よって、基準クロックカウンタ27とクロック診断処理回路29には、第1又は第2実施形態と同じ周期の通信クロックCKcが供給されることとなる。
このような第3実施形態のECU63によれば、マイコン3とIC65との通信速度が変更されて、マイコン3から出力される通信クロックCKcの周期が変わったとしても、基準クロックカウンタ27とクロック診断処理回路29に供給されるクロックの周期が変わらないようにすることができる。よって、通信速度が変更されても、IC65における内部クロックCKiの診断ロジックを変える必要がなく、高い汎用性が得られる。
尚、本実施形態では、マイコン3からIC65に送信される分周値が、変更情報に相当し、IC65内のプリスケーラ67が、変更手段に相当している。
一方、IC65に分周値を与える方法としては、マイコン3から送信するという方法の他にも、例えば、IC65が実装される回路基板上に設けたディップスイッチやジャンパー線等により、分周値に相当する所定ビット数のデータをIC65に入力させる、といった手法が考えられる。
また、図11のプリスケーラ67は、通信クロックCKcの分周だけをするものであったが、例えば、IC65内にPLL等からなる逓倍回路を設けて、通信クロックCKcを逓倍できるようにしても良く、また、分周と逓倍との両方が可能な回路を設けても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、IC5,65内のクロック診断処理回路29は、マイコンによって実現することもできる。この場合、IC5,65内にて、マイコン3からの通信クロックCKcをPLL回路等の逓倍回路で逓倍し、その逓倍したクロックを、クロック診断処理回路29としてのマイコンの動作用クロックとすれば、そのマイコンをより早い速度で動作させることができる。
一方、上記実施形態では、タイマを利用したアクチュエータ駆動の例として、高圧燃料ポンプ41の電磁弁42の駆動について説明したが、IC5,65は、インジェクタを、例えば図13のような通電パターンで駆動するようになっていても良い。
即ち、図13に示すように、IC5,65の入出力制御回路25は、マイコン3からのインジェクタに関する駆動指令信号がアクティブレベル(ここではハイ)になると、その時点からタイマ33により設定時間Tが経過したと判定されるまでは、下記の通電動作(第1種通電動作に相当)を行う。即ち、まず、インジェクタのコイルに流れる電流(通電電流)が、インジェクタを閉弁状態から開弁状態に移行させることが可能な大きい起動用電流(いわゆるピーク電流)I1に達するまで、予め充電したコンデンサからコイルへ放電させ、通電電流がI1に達したなら、通電電流がI1よりも小さい第1の開弁保持用電流I2となるように、コイルに通電するための駆動トランジスタをオン/オフさせる。
そして、入出力制御回路25は、タイマ33により設定時間Tが経過したと判定されると、駆動指令信号が非アクティブレベルになるまで、下記の通電動作(第2種通電動作に相当)を行う。即ち、コイルの通電電流が、I2よりも小さく且つインジェクタを開弁状態に保持させることが可能な第2の開弁保持用電流I3となるように、上記駆動トランジスタをオン/オフさせる。
このような通電パターンでインジェクタの駆動を行う場合でも、第2実施形態及びその変形例のECU1によれば、設定時間Tの計測精度を向上させることができ、延いては、エンジンへの燃料供給を適切に行うことができる。
第1実施形態のECUの構成を表す構成図である。 高圧燃料ポンプを説明する説明図である。 高圧燃料ポンプの電磁弁を駆動する際のコイルへの通電動作を説明する説明図である。 第1実施形態のクロック診断処理回路が行う処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のクロック診断処理回路の構成を表す構成図である。 第1実施形態の診断用カウンタ、基準クロックカウンタ、及びクロック診断処理回路の作用を表す第1のタイムチャートである。 第1実施形態の診断用カウンタ、基準クロックカウンタ、及びクロック診断処理回路の作用を表す第2のタイムチャートである。 第2実施形態のクロック診断処理回路が行う処理を表すフローチャートである。 第2実施形態のクロック診断処理回路の構成を表す構成図である。 第2実施形態のマイコンが行う処理を表すフローチャートである。 第3実施形態のECUの構成を表す構成図である。 第3実施形態の入出力制御ICに設けられたプリスケーラの作用を表すタイムチャートである。 インジェクタを駆動する際のコイルへの通電動作を説明する説明図である。
符号の説明
1,63…ECU(電子装置)、3…マイコン(外部装置)、5,65…入出力制御IC(処理装置)、11…発振器、13…クロック生成回路、15…CPU、17,21…クロック同期式通信回路、18…クロック信号線、19,20…データ線、23…内部クロック生成回路、25…入出力制御回路、26…診断用カウンタ、27…基準クロックカウンタ、29…クロック診断処理回路、31…レジスタ、33…タイマ、41…高圧燃料ポンプ、42…電磁弁、L…コイル、51,52,57…比較回路、53,55…アンド回路、54…基準値ラッチ回路、56…診断値ラッチ回路、58,60…遅延回路、59…診断結果ラッチ回路、61…演算回路、67…プリスケーラ

Claims (6)

  1. 内部クロックを発生するクロック発生手段を有し、その内部クロックに基づいて処理を行う処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う外部装置と、を備えた電子装置であって、
    前記処理装置は、当該処理装置の外部から与えられる外部クロックに基づき動作する診断手段であって、前記外部クロックを基準にして前記内部クロックが正常か否かを判定する診断手段を備え
    前記外部クロックは、前記外部装置からクロック同期式通信のために前記処理装置へ入力される通信クロックであり、
    更に、前記処理装置は、計時すべき時間を示す時間情報を前記外部装置から受信して記憶部に記憶すると共に、所定の計時開始タイミングが到来すると、前記記憶部内の時間情報が示す時間が経過したか否かを前記内部クロックに基づいて判定するタイマ処理を行うようになっており、
    前記診断手段は、前記外部クロックに基づいて前記内部クロックの誤差を表す誤差情報を生成し、その誤差情報を前記外部装置へ送信するようになっており、
    前記外部装置は、前記処理装置へ送信する前記時間情報を、前記処理装置から受信した前記誤差情報に基づき補正するようになっており、
    しかも、前記処理装置は、
    車両のエンジンに燃料を供給するためのアクチュエータを作動させる機能を少なくとも有したものであって、
    当該処理装置の外部から駆動指令を受けると、前記アクチュエータの通電部に所定値の電流を流すための第1種通電動作を開始すると共に、前記タイマ処理を開始し、そのタイマ処理により前記時間情報が示す時間が経過したと判定したなら、前記第1種通電動作に代えて、前記アクチュエータの通電部に前記所定値よりも小さい電流を流すための第2種通電動作を開始するようになっていること、
    を特徴とする電子装置。
  2. 内部クロックを発生するクロック発生手段を有し、その内部クロックに基づいて処理を行う処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う外部装置と、を備えた電子装置であって、
    前記処理装置は、当該処理装置の外部から与えられる外部クロックに基づき動作する診断手段であって、前記外部クロックを基準にして前記内部クロックが正常か否かを判定する診断手段を備え、
    前記外部クロックは、前記外部装置からクロック同期式通信のために前記処理装置へ入力される通信クロックであり、
    更に、前記処理装置は、計時すべき時間を示す時間情報を前記外部装置から受信して記憶部に記憶すると共に、所定の計時開始タイミングが到来すると、前記記憶部内の時間情報が示す時間が経過したか否かを前記内部クロックに基づいて判定するタイマ処理を行うようになっており、
    前記診断手段は、前記外部クロックに基づいて前記内部クロックの誤差を検出すると共に、その検出した誤差に応じて、前記記憶部内の時間情報を補正するようになっており、
    しかも、前記処理装置は、
    車両のエンジンに燃料を供給するためのアクチュエータを作動させる機能を少なくとも有したものであって、
    当該処理装置の外部から駆動指令を受けると、前記アクチュエータの通電部に所定値の電流を流すための第1種通電動作を開始すると共に、前記タイマ処理を開始し、そのタイマ処理により前記時間情報が示す時間が経過したと判定したなら、前記第1種通電動作に代えて、前記アクチュエータの通電部に前記所定値よりも小さい電流を流すための第2種通電動作を開始するようになっていること、
    を特徴とする電子装置。
  3. 内部クロックを発生するクロック発生手段を有し、その内部クロックに基づいて処理を行う処理装置と、その処理装置とクロック同期式通信を行う外部装置と、を備えた電子装置であって、
    前記処理装置は、当該処理装置の外部から与えられる外部クロックに基づき動作する診断手段であって、前記外部クロックを基準にして前記内部クロックが正常か否かを判定する診断手段を備え、
    前記外部クロックは、前記外部装置からクロック同期式通信のために前記処理装置へ入力される通信クロックであり、
    更に、前記処理装置は、計時すべき時間を示す時間情報を前記外部装置から受信して記憶部に記憶すると共に、所定の計時開始タイミングが到来すると、前記記憶部内の時間情報が示す時間が経過したか否かを前記内部クロックに基づいて判定するタイマ処理を行うようになっており、
    しかも、前記処理装置は、
    車両のエンジンに燃料を供給するためのアクチュエータを作動させる機能を少なくとも有したものであって、
    当該処理装置の外部から駆動指令を受けると、前記アクチュエータの通電部に所定値の電流を流すための第1種通電動作を開始すると共に、前記タイマ処理を開始し、そのタイマ処理により前記時間情報が示す時間が経過したと判定したなら、前記第1種通電動作に代えて、前記アクチュエータの通電部に前記所定値よりも小さい電流を流すための第2種通電動作を開始するようになっていること、
    を特徴とする電子装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の電子装置において、
    前記処理装置は、前記診断手段の判定結果を前記外部装置へ出力するようになっていること、
    を特徴とする電子装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電子装置において、
    前記処理装置は、当該処理装置の外部から与えられる変更情報に基づいて前記外部クロックの周期を変更し、その変更後の外部クロックを前記診断手段に供給する変更手段を備えていること、
    を特徴とする電子装置。
  6. 請求項5に記載の電子装置において、
    前記変更情報は前記外部装置から前記処理装置へ通信によって与えられること、
    を特徴とする電子装置。
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