JP5331160B2 - 回転電機のコイル固定部材、および、回転電機 - Google Patents

回転電機のコイル固定部材、および、回転電機 Download PDF

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Description

本発明は、ステータコアのスロット内に配置されるコイルを固定するための回転電機のコイル固定部材、および、これを用いた回転電機に関する。
従来、例えば特開2009−11063号公報(特許文献1)には、回転電機のステータにおいて、スロット内に平角線からなるコイルを一列に配列して挿入し、その後、スロットの径方向内方の開口部に絶縁樹脂等からなるウェッジ(82)を軸方向に挿入して閉じることが記載されている。
また、特開2002−354731号公報(特許文献2)には、ケースに回転可能に支持されたシャフトに固着された回転子と、軸方向に延びるスロット14が毎極毎相当たり2個の割合で周方向に並んで形成され、上記回転子を内包するように上記ケースに支持された円筒状の固定子鉄心およびこの固定子鉄心に導体線が巻装されて構成された固定子巻線を有する固定子とを備える車両用交流発電機において、絶縁被覆された円形断面の導体線の径寸法(d)、スロット14の周方向の幅寸法(L)との関係が2d<Lであることを特徴とするものが記載されている。そして、この車両用交流発電機では、径方向内方の開口部からスロット内に断面丸型の導体線を巻き入れてコイルを巻装した後、スロット開口部に、変形する円柱形状、円筒形状、または、切断部を有する略円筒形状のウェッジを装着することが記載されている。
特開2009−11063号公報 特開2002−354731号公報
コイルが巻装されるステータにおいて、ステータコアの軸方向端面から突出したコイルエンド部がステータコアの内周側へ膨出した形状に巻装されることがある。この場合、特許文献1に記載されるようにウェッジをスロット内に軸方向から挿入することができないこととなる。
これに対し、特許文献2に記載される変形可能な円柱状または円筒状のウェッジであれば、径方向内方の開口部からスロット内に挿入することが可能である。しかしながら、スロット側壁面の内周側に周方向へ突設された突出部に対して円周状の外周面上で当接または係合することになるため、スロットに対するウェッジの固定力が十分に確保できないおそれがある。特に、スロット内に挿入および配置されるコイル素線が断面積の比較的大きい角線である場合には、コイルエンド部の曲げ変形等の影響によってスロット内のコイル素線が径方向内方へ変位しようとする力(スプリングバック力)が大きいために、コイル素線を径方向外方へ押さえつける力が不足する可能性がある。そのため、ロータからの鎖交磁束による銅渦損が発生しやすい径方向内方側の位置にコイル素線が配置されることがあり、結果として回転電機の出力効率が低下することになる。
本発明の目的は、スロット内に配置されたコイルの銅渦損を低減することにより回転電機の出力効率を向上させることができる回転電機のコイル固定部材、および、これを用いた回転電機を提供することにある。
本発明に係る回転電機のコイル固定部材は、環状のステータコアの内周部に形成されたスロット内に配置されるコイルを前記ステータコアに対して固定するために、前記スロットに挿入される回転電機のコイル固定部材であって、前記スロット内に配置されている前記コイルを径方向外方側へ押圧する押圧部と、前記ステータコアの周方向における前記押圧部の両端部に連設されて径方向内方側へそれぞれ延伸し、前記スロットの内周側の開口部を規定する径方向内方壁部に先端部がそれぞれ係止される係止部とを備え、前記係止部は前記コイルと前記径方向内方壁部との間に突っ張って配置されて前記押圧部の押圧状態を支持し、前記押圧部は、前記スロット内の最内周部に位置する角線からなるコイルの側面に略沿った形状の平面部と、該平面部の中間位置に径方向へ突出して湾曲形成された突出部とを有し、前記突出部が前記コイル固定部材のスロット挿入時における弾性変形部となるものである。
この場合、前記押圧部の平面部は前記係止部と同じ厚みに形成される一方、前記押圧部の突出部は前記平面部よりも薄く形成されていてもよい。
またこの場合、前記突出部は、前記スロット内に挿入されて前記コイルに押し付けられることにより塑性変形されて前記平面部と面一とされてもよい。
さらに、本発明に係る回転電機のコイル固定部材において、前記押圧部は、前記スロット内の最内周部に位置する角線からなるコイルの側面に略沿った形状の平面部によって構成され、前記平面部は前記係止部よりも薄く形成されており、前記平面部が前記コイル固定部材のスロット挿入時における弾性変形部となってもよい。
そして、本発明に係る回転電機は、回転可能に設けられたロータと、前記ロータの周囲に配置された環状のステータとを備える回転電機であって、前記ステータは、該ステータの周方向に間隔を隔てて形成されたスロットが径方向に延びて形成されているステータコアと、前記スロット内に挿入された絶縁紙と、前記絶縁紙により前記ステータコアから絶縁されて前記スロット内に配置されるコイルと、前記スロット内のコイルを径方向外方へ押圧して前記ステータコアに固定する上記いずれかの構成のコイル固定部材とを有するものである。
本発明に係る回転電機のコイル固定部材では、スロット内でコイルを径方向外方へ押圧して固定するコイル固定部材は、押圧部の両側に連設された係止部の先端部がスロットの径方向内方壁部に係止されて係止部が突っ張った姿勢で押圧部の押圧状態を維持するので、係止部の突っ張り力によってスロット内のコイルに対して大きな押圧力を作用させることができる。これにより、スロット内でコイルが密に配置されるとともに、ステータコアに対してコイルをしっかりと固定することができる。
本発明の一実施の形態である回転電機の軸方向の断面図である。 図1に示すA−A線におけるステータコアの断面図である。 図2における1つのスロットを拡大して示す断面図である。 コイルを構成する単位である1つの導体セグメントの斜視図である。 絶縁紙の展開平面図である。 スロット挿入前の絶縁紙の折り曲げ状態を示す側面図である。 スロット内に配置された絶縁紙、コイル、ウェッジ部材を示す部分拡大斜視図である。 絶縁紙の変形例を示す図7と同様の図である。 ウェッジ部材の拡大斜視図である。 図9におけるB−B線に沿った断面図である。 ウェッジ部材をスロットに挿入する様子を示す図である。 ウェッジ部材をスロットに挿入する様子を示す図11の続きの図である。 ウェッジ部材をスロットに挿入する様子を示す図12の続きの図である。 絶縁紙の層構造を示す断面図である。 ステータの製造手順を示すフローチャートである。 スロットに絶縁紙が挿入される様子を示す斜視図である。 ウェッジ部材の変形例を示す端面図である。 ウェッジ部材の別の変形例を示す端面図である。 ウェッジ部材のさらに別の変形例を示す端面図である。
以下に、本発明に係る実施の形態(以下、実施形態という)について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転電機10の側断面図である。図1に示すように、回転電機10は、回転中心軸Xを中心に回転可能に設けられた回転シャフト12に固設されたロータ14と、このロータ14の周囲に設けられた環状のステータ16とを備えている。
ロータ14は、複数の電磁鋼板を積層して形成されたロータコア18と、このロータコア18の外周縁部側に形成され、回転中心軸X方向に延びる永久磁石挿入孔20内に挿入された複数の永久磁石22と、ロータコア18を軸方向両側から挟持するエンドプレート24とを備えている。そして、永久磁石22は、樹脂26によって永久磁石挿入孔20内に固定されている。
ステータ16は、ロータ14の周囲を取り囲むように環状に形成されたステータコア28と、このステータコア28に装着されたコイル30とを備えている。ステータコア28は、円筒状のケース32の内周面上に固定されている。
図2は、図1に示すA−A線におけるステータコア28の断面図である。図2に示すように、ステータコア28は、ステータコア28の周方向に延びる環状のヨーク部34と、このヨーク部34の内周面からロータ14に向けて径方向内方へ突出し、周方向に間隔をあけて設けられたティース部36とを備えている。そして、各ティース部36間には、ステータコア28の径方向に延びるスロット38が形成されている。スロット38も、ステータコア28の径方向に向けて延びると共に、周方向に間隔を置いて形成されている。
図3は、図2における1つのスロット38を拡大して示す断面図である。スロット38は、ステータコア28の内周面に向けて開口している。このスロット38の径方向内方側の開口部40は、周方向に隣り合うティース部36の径方向内方側の端面によって規定されている。
ここで、ティース部36は、ヨーク部34の内周面からステータコア28の径方向に向けて突出する本体部42と、この本体部42の径方向内方側端部に形成され、ステータコア28の周方向に張り出した張出部44,45とを備えている。これにより、径方向内方側の開口部40は、両側の張出部44,45間に規定され、開口部40よりも径方向外側のスロット38の幅wよりも狭く形成されている。なお、スロット38は、開口部40を除いて、周方向の幅wが径方向にわたって一定に形成されている。
スロット38の内表面は、最も径方向外方側に位置する内周面381と、この内周面381に連設して、ティース部36の本体部42の側面によって規定された側壁面382と、側壁面382と周方向に対向する側壁面383と、径方向内方側において側壁面382に連設された前壁面384と、径方向内方側において側壁面383に連設された前壁面385とを備えている。ここで、前壁面384は張出部44の背面によって規定されており、前壁面385は張出部45の背面によって規定されている。
このように形成されたスロット38には、スロット38の内表面に沿って配設された絶縁紙50が挿入されている。絶縁紙50は、側壁面382に沿って延びる側面絶縁部52と、側壁面383に沿って延びる側面絶縁部54と、側面絶縁部52の径方向外方側の端部および側面絶縁部54の径方向外方側の端部とを接続する外周絶縁部56と、側面絶縁部52の他方の端部に形成され、側面絶縁部54側に向けて屈曲する屈曲部58と、側面絶縁部54の他方の端部に形成され、側面絶縁部52側に向けて屈曲する屈曲部60とを備えている。
ここで、絶縁紙50において、側面絶縁部54の長手方向(すなわち径方向)の長さは、側面絶縁部52の長手方向の長さよりも短くされている。このため、側面絶縁部54の端部に形成された屈曲部60の先端部側は、屈曲部58の背面側(スロット38内方側の側面)に延びている。これにより、屈曲部58,60は互いに重なり合った重なり合い部62を構成して、絶縁紙50の径方向内方側を閉じた形状とされている。
このように絶縁紙50が挿入されたスロット38内には、コイル30が挿入されている。コイル30は、その周囲に絶縁紙50が巻かれることによってステータコア28と絶縁された状態で配置されている。コイル30は、断面が略四角形をなす角線からなるコイル素線68によって構成され、1つのスロット38内で複数(本実施形態では10本)のコイル素線68が一列に並んで配置されている。
本実施形態のコイル素線68には、長方形状断面の平角線が用いられるが、略正方形状断面を有する角線が用いられてもよい。また、コイル素線68の周方向の幅は、スロット幅wから側面絶縁部52,54の厚みを減じた値よりも若干小さく設定されている。すなわち、スロット38に配置された絶縁紙50内にコイル素線68が軸方向から挿入されるときに、コイル素線68が絶縁紙50の内面と接触しないように挿入できるようにされている。さらに、同一スロット38に配置された複数のコイル素線68を後述するウェッジ部材70によって径方向外方側へ押圧して隙間無く密着させたとき、最内周部に位置するコイル素線68の径方向内方の側面とティース部36の径方向内方側の端面との間に予め定められた距離dが確保されるようにスロット38、絶縁紙50およびウェッジ部材70の寸法が設定されている。
本実施の形態に係る回転電機10は、三相交流電力が供給されており、コイル30は、U相コイルと、V相コイルと、W相コイルとを備えている。これらの三相コイルは、例えば、周方向に48個並んで形成されているスロット38において、それぞれ16個のスロット38に各相コイルが収容されている。この場合、周方向に沿って各スロット38内にU相コイル、V相コイルおよびW相コイルを順次に配置してもよいし、あるいは、隣接する2つずつのスロット38内に同相コイルを挿入して周方向に順次に各相コイルを配置してもよい。
図4は、コイル30を構成するコイル素線68の単位となる導体セグメント100を示す斜視図である。導体セグメント100は、断面矩形状の平角線をU型に曲げて形成されており、互いに平行に延びた2本の脚部102,104と、各脚部102,104の一方端部にそれぞれ連続する湾曲部106とを備えている。脚部102,104の他端部は、それぞれ、絶縁被覆が除去されることによって例えば銅製の芯材108が露出している。上記各脚部102,104の中間部分102a,104aがスロット38内に配置されるコイル素線68を構成する。
このような形状の導体セグメント100の脚部102,104が周方向に離間した2つのスロット38内に挿入されている絶縁紙50の内側にステータコア28の軸方向一端側から挿入される。そして、複数の導体セグメント100が同じようにして2つのスロット38に順次に挿入されて径方向に配列されることにより、スロット38内にコイル素線68が整列して挿入された状態とされる。このとき、各脚部102,104の先端部分は、ステータコア28の軸方向他端面から突出している。
そして、導体セグメント100の脚部102,104の先端部分は、ステータコア28の軸方向他端側において、図4中に破線110で示すように外側へ曲げられて周方向に隣接する同相コイルの別の導体セグメント100の脚部102または104と芯材108同士が溶接されて接続されるか、又は、図4中に一点鎖線112で示すように内側へ曲げられて径方向の内方および外方にそれぞれ隣接する別の導体セグメント100の脚部102または104と芯材108同士が溶接されて接続されるか、又は、一方の脚部102が外側へ曲げられる一方で他方の脚部104が内側へ曲げられて周方向または径方向に隣接する別の導体セグメント100と芯材108同士が溶接されて接続される。
このようにしてスロット38に配置された導体セグメント100が順次に電気接続されることによりU相コイル、V相コイルおよびW相コイルが構成される。そして、各相コイルの一端部が回転電機10の三相交流電力の入力端子にそれぞれ接続され、各相コイルの他端部が中性点において共通接続される。
図5は、スロット38に挿入される前の絶縁紙50の展開平面図である。絶縁紙50は、略長方形の1枚の絶縁シート51を折り曲げて構成されている。
絶縁シート51は、短辺方向に平行な4本の谷折線53a,53b,53c,53dを含む。各谷折線53a,53b,53c,53d上で絶縁シート51が谷折りされることによって、図6に示すように扁平な略直方体状の内部空間を有する筒状の絶縁紙50が形成されることになる。
ここで、谷折線53a,53b間の領域が側面絶縁部52となる部分であり、谷折線53c,53d間の領域が側面絶縁部54となる部分であり、谷折線53b,53c間の領域が外周絶縁部56となる部分である。また、谷折線53aより外側の端部が屈曲部58となる部分であり、谷折線53dの外側の端部が屈曲部60となる部分である。
図5,6に示すように、側面絶縁部54の長手方向の長さL2は、側面絶縁部52の長手方向の長さL1よりも短くされている。これにより、絶縁シート51を折り曲げて絶縁紙50を形成したときに、側面絶縁部52に連設される屈曲部58が側面絶縁部54に連設される屈曲部60よりも外側に配置されるのを確実にして、重なり合い部62における屈曲部58,60の重なり状態が各スロット38間で揃うようにしている。
また、屈曲部58の長さ又は幅L4は、屈曲部60の長さ又は幅L5よりも長くされている。これによっても、絶縁シート51を折り曲げて絶縁紙50を形成したときに、屈曲部58が屈曲部60の外側から重なるのをより確実にしている。
谷折線53b,53c間の長さL3は、スロット38の幅wよりも若干短く設定されている。これにより、折り曲げ形成された絶縁紙50の外周絶縁部56の幅がスロット38の開口幅wよりも若干小さく形成されるため、スロット38の軸方向開口部から絶縁紙50を挿入する作業を容易にすることができる。
また、このように外周絶縁部56の幅をスロット38の幅wより小さくしても、後述するように絶縁紙50は発泡層を含んで構成されることから、加熱処理で発泡層が膨張することによって絶縁紙50とステータコア28との間を隙間無く埋めることができる。
図5に示すように、絶縁シート51は、長辺方向に平行な2本の山折線55a,55bをさらに含む。これらの山折線55a,55b上で絶縁シート51を上記谷折りの前または後に山折りして折り返すことにより、絶縁紙50の軸方向端部に折り返し部57が形成される。この折り返し部57の機能については後述する。
また、折り返し部57を除いた絶縁シート51の縦方向(軸方向に相当する)の長さH1は、この長さH1から両端の折り返し部57の幅(2×H2)を減じた値がステータコア28の軸方向長さとほぼ同じになるよう設定されている。これにより、折り曲げ加工された絶縁紙50がスロット38内に挿入されたときに、図7に示すように、両端に形成された折り返し部57の先端部57aがステータコア28の軸方向両端面、より詳細にはティース部36の本体部42の軸方向両端面にそれぞれ当接するようにしてある。
さらに、絶縁シート51は、図5においてハッチングで示す4つの角部59a,59b,59c,59dの四角形部分が予め切除されている。これにより、絶縁紙50がスロット38内に配置されたときに、図7に示すようにスロット38から軸方向外側に突出した部分における屈曲部58,60に折り返し部が形成されないようにしてある。
ただし、これに限定されるものではなく、4つの角部59a,59b,59c,59dを切除することなく、絶縁シート51を長方形状のまま用いて屈曲部58,60においても折り返し部が形成されるようにしてもよい。
あるいは、屈曲部58に連続する2つ角部59a,59bを切除する一方、屈曲部60に連続する2つの角部59c,59dを切除することなく谷折線53d上に長さH2の切れ目を形成してもよい。この場合、図8に示すように、屈曲部60の軸方向端部に形成された折り返し部57bが屈曲部58の内周側表面を押えることにより屈曲部58,60の重なり合い部62を形成するのを補助することができる。これにより、屈曲部58,60が互いに重なり合った状態に維持しながらスロット38内へ絶縁紙50を挿入することが可能になり、その結果、屈曲部58,60がスロット内側へ出っ張ることによりコイル挿入時にコイル素線68と干渉するのを回避することができる。
図3を再び参照すると、スロット38内の最内周側には、山型をなすウェッジ部材70が取り付けられている。ウェッジ部材70は、絶縁紙50の重なり合い部62を介してコイル素線68を径方向外方側へ押圧することによりコイル30をステータコア28に対して固定するコイル固定部材である。また、ウェッジ部材70は、スロット38内に配置された絶縁紙50の屈曲部58,60をスロット奥側、すなわち径方向外方側へ押さえる保持部材としても機能し、これにより屈曲部58が屈曲部60上に重なり合って閉じられた状態に保持されている。
図9は、ウェッジ部材70を示す拡大斜視図であり、図10は図9中におけるB−B線に沿った断面図である。ウェッジ部材70は、総じて略U字状または略台形状の端面および断面を有している。また、ウェッジ部材70は、ステータコア28の軸方向の全長、すなわちスロット38の軸方向長さとほぼ同じ長さに形成されており、スロット38の全長にわたって延びている。
ウェッジ部材70は、例えばポリエーテルイミド等の絶縁性樹脂によって一体成形されるのが好ましい。また、ウェッジ部材70は、スロット38内に配置されたときにスロット38内の最内周部に位置するコイル素線68の側面に略沿った形状となる平坦な平面部72と、この平面部72の両側に連設される係止部74,76とを備えており、平面部72の中間位置には径方向方側(図10中の上側)へ凸状に湾曲形成された突出部(弾性変形部)73が形成されている。
ここで、ウェッジ部材70において、突出部73を含む平面部72がコイル素線68を径方向外方側へ押圧する押圧部を構成する。また、係止部74,76は、スロット38へのウェッジ部材70の挿入が完了したときに、先端部74a,76aがスロット38の前壁面384,385上にそれぞれ係止されてコイル素線68と前壁面384,385との間に突っ張って配置されることにより、平面部72がコイル素線68を径方向外方側へ押圧する状態を支持するものである。
また、ウェッジ部材70において、各係止部74,46は平面部72の両側から外側へ開くように折れ曲がって形成されており、スロット38に装着されたときに平面部72と係止部74,76とがなす内側の角度θが例えば90度以上で135度以下に設定されるのが好ましい。このようにすることで、係止部74,76の面方向の突っ張り力をコイル素線68の押圧力として効果的に作用させることができ、大きなコイル固定力を得ることができる。なお、本実施形態では、ウェッジ部材70の係止部74,76は、突出部73の中心を通る直線に対して対称形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、非対称形状に形成されてもよい。例えば、張出部44,45の周方向への張出長さが異なって形成されるのに応じて、平面部72に対する係止部74,76の折り曲げ角度を異ならせてもよい。
さらに、ウェッジ部材70において、図10中に破線で示すように、係止部74,76の先端面74b,76bが平面部72と略平行に形成されてもよい。このようにすれば、ウェッジ部材70がスロット38内に装着されたときに、先端面74b,76bがスロット38の前壁面384,385上にぴったりと当接することができ、係止部74,76の係止状態、ひいてはウェッジ部材70の固定状態をより安定したものにできる。
さらにまた、本実施形態のウェッジ部材70において、平面部72は係止部74,76と同じ厚みt1に形成される一方、突出部73の厚みt2は平面部72の厚みt1よりも薄く形成されている。これにより、スロット36の開口部40を通してウェッジ部材70が挿入されるときの弾性変形が突出部73において生じ易くなり、その結果、ウェッジ部材70の挿入作業を容易にすることができる。
上記のようなウェッジ部材70は、次のようにしてスロット38内に挿入される。図11に示すように、ウェッジ部材70をスロット38の開口部40に対向して設け、押し込み冶具78によって径方向内方側から開口部40に押し込む。このとき、押し込み冶具78の先端面が突出部73の上に載った状態で押し込むようにする。
また、このときスロット38内に既に配置されている絶縁紙50の内側に挿入された複数のコイル素線68間には、隙間69が形成されていることがある。この隙間69は、導体セグメント100の脚部102,104が曲げ変形されることによって生じるコイル素線68のスプリングバック力や、導体セグメント100同士が溶接等で接続されて形成されるコイル30の製造誤差等に起因して生じるものである。
ウェッジ部材70が開口部40を通過するとき、図12に示すように、張出部44,45に外表面が当接することによって係止部74,76が互いに接近するように弾性変形して幅が狭くなり、これにより開口部40を通過することが可能になる。このときの弾性変形が主として突出部73において生じることは上述した通りである。
そして、スロット38に押し込まれたウェッジ部材70の平面部72上にある突出部73は、押し込み冶具78の押し込み力によって絶縁紙50の屈曲部58,60を介してコイル素線68を径方向外方へと押圧する。これにより、図13に示すように、絶縁紙50の屈曲部58,60が互いに重なり合った状態に保持されるとともに、各コイル素線68同士が互いに密着した状態となる。
また、このとき突出部73は、押し潰されて塑性変形することにより絶縁紙50との接触面が平面部72と面一にされる。これにより、平面部72の幅が周方向に広くなってその全面でコイル素線68を押圧した状態となり、大きく且つ安定した押圧力を作用させることができる。
このようにして各コイル素線68が密着状態に押し込まれるのと略同時に、ウェッジ部材70の係止部74,76が開口部40を通り抜けて外側へ広がるように弾性復元する。そうすると、係止部74,76の先端部74a,76aがスロット38の前壁面384,385上、または、前壁面384,385および側壁面382,383上に係止される。これにより、ウェッジ部材70が平面部72でコイル素線68を押圧固定した状態でスロット38内に固定される。
このようにウェッジ部材70を用いた本実施形態の回転電機10によれば、スロット38の径方向内方の開口部40からスロット38内に挿入されたウェッジ部材70は、平面部72の両側に連設された係止部74,76の先端部74a,76aがスロット38の前壁面384,385に係止されてスロット38内に固定される。そのとき、係止部74,76が突っ張った姿勢で平面部72の押圧状態を維持するので、スロット38内のコイル素線68に対して大きな押圧力を作用させることができ、スロット38内に配置されたコイル素線68を互いに密着させた状態でスロット38の径方向外方の内周面381に対して押圧固定することができる。これにより、ステータコア28に対してコイル30をしっかりと固定することができる。
また、径方向内方側へ向いた係止部74,76の先端部74a,76aがスロット38の前壁面384,385に引っ掛かって係止されるので、スロット38に一旦装着されると開口部40から径方向内方側へ抜け出ることはない。
さらに、スロット38内に配置されたウェッジ部材70によってティース部36の内周先端面とスロット38内で最内周側に位置するコイル素線68との間に予め定められた距離d(図3参照)を確保することができる。その結果、ロータ14からの鎖交磁束によるコイル銅渦損が発生しにくい位置でコイルを固定することができ、回転電機10の出力効率を向上させることができる。
次に、図14を参照して、絶縁紙50の層構造について説明する。図14は、スロット38の最内周部の部分拡大断面図である。
絶縁紙50は、シート状の絶縁基材80の一方表面に発泡層82を、他方表面に接着層84を積層して形成された三層構造を有している。この場合、発泡層82がステータコア28側に、接着層がコイル30側に向けられている。
絶縁基材80には、例えばポリエチレンナフタレート等の樹脂フィルムが好適に用いられる。また、発泡層82は例えばエポキシ系発泡樹脂材料により好適に形成され、接着層84は例えば不飽和ポリエステル系樹脂材料により好適に形成される。
絶縁紙50の発泡層82は、絶縁紙50、コイル30およびウェッジ部材70が組み付けられたステータコア28を加熱処理すると発泡して厚さ方向に膨張し、これにより接着層84がコイル30側へ押し付けられて、コイル30に対して絶縁紙50が強固に固着される。
また、発泡層82もまた接着性能を有することから、それ自身の発泡によってスロット38の内壁面に押し付けられることによりステータコア28に対して強固に固着される。これにより、コイル30は、絶縁紙50を介してステータコア28に強固に固着されることになる。
さらに、絶縁紙50の重なり合い部62においては、上記加熱処理によって屈曲部58の接着層84によって屈曲部60に対して強固に接着される。これにより、絶縁紙50の重なり合い部62がしっかりと閉じた状態に維持されることになる。
続いて、図15および図16も参照して、回転電機10のステータ16の製造方法について説明する。図15は、ステータ16の製造手順を示すフローチャートであり、図16は、スロット38に絶縁紙50が挿入される様子を示す斜視図である。
図15を参照すると、まずステップS10において、絶縁紙50を加工する。ここでは、図5,6を参照して上述したように、帯状基材からの絶縁シート51の切り出し、絶縁シート51の角部59a−59dの切除、および、谷折線53a−53dおよび山折線55a,55bでの折り曲げを行うことによって、扁平矩形筒状に折り曲げられた絶縁紙50が得られる。
次に、ステップS12において、このように加工した絶縁紙50を図16に示すようにステータコア28のスロット38内に軸方向開口部から挿入する。このとき、挿入前端側に位置する折り返し部57は、側面絶縁部52,54に押し付けられた状態でスロット38の側壁面382,383上を摺接しながら挿入されていくため、絶縁紙50の挿入作業を妨げることはない。
そして、図7に示すように、挿入後端側に位置する折り返し部57の先端部57aがステータコア28のティース部36の軸方向一方端面に当接すると、絶縁紙50の軸方向位置が決められて挿入作業が完了する。この際、挿入前端側の折り返し部57は、スロット38を通り抜けたときに絶縁シート51が持つそれ自身の弾性力によって少し外側に広がる。これにより、挿入前端側の折り返し部57の先端部57aがティース部36の軸方向他端面に当接または係合可能になり、これにより挿入方向とは反対側への絶縁紙50の移動が規制される。その結果、ステータコア28に対する絶縁紙50の軸方向位置がほぼ決められるため、コイル挿入方向にかかわらず絶縁紙50が軸方向にずれるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、絶縁紙50の両端に折り返し部57を設けたが、これに限定されるものではなく、コイル挿入方向の後端側の絶縁紙50の端部にだけ折り返し部57を設けてもよい。これにより、絶縁シート51の軸方向長さを小さくすることができ、コスト低減を図れる。この効果は、ステータコア28に形成されるスロット38の数が多いほど、より顕著となる。この場合でも、絶縁紙50のスロット38への挿入時にステータコア28に対する絶縁紙50の位置決め機能を果たすことができるとともに、絶縁紙50の挿入方向と同じ方向でコイル30を構成する導体セグメント100を挿入すれば、折り返し部57の先端部がティース部36の端面に係合していることにより絶縁紙50が軸方向にずれるのを抑制することができる。
次に、ステップS14において、コイル30をスロット38内に挿入する。具体的には、スロット38内に配置された絶縁紙50の内側に、コイル30を構成する導体セグメント100を軸方向に挿入して配置する。そして、導体セグメント100の脚部102,104を曲げて結線することによりU相コイル、V相コイルおよびW相コイルを含むコイル30が形成されることになる。
このようにしてコイル30がスロット38内に挿入された後、続くステップS16において、ウェッジ部材70がスロット38に挿入される。図11ないし図13を参照して上述したように、ウェッジ部材70は、スロット38の径方向内方側から開口部40を介して挿入されて装着される。
そして、続くステップS18において、絶縁紙50、コイル30およびウェッジ部材70が組み付けられたステータコア28を加熱処理する。これにより、絶縁紙50において、例えば熱可塑性樹脂からなる接着層84が溶融して強力な接着性能を発現するとともに、発泡層82が発泡して膨張することにより絶縁紙50がスロット38の内壁面381,382,383およびコイル素線68が押し付けられて強固に接着される。その結果、コイル30が絶縁紙50を介してステータコア28にしっかりと固定される。
このようにしてコイル30が絶縁紙50によりステータコア28に対して固定されて、ステータ16の製造が完了する。
なお、本発明に係る回転電機におけるウェッジ部材は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、種々の改良または変更がなされてもよい。
例えば、上記実施形態のウェッジ部材70では、ウェッジ部材70の平面部72における突出部73が径方向方側へ凸状に湾曲形成されるものとして説明するが、これとは逆に、突出部73が径方向方側へ凸状に湾曲形成されてもよい。このようにしても、突出部の弾性変形部としての機能、および、塑性変形によって平面部と面一となってコイルをスロット奥側へ押圧する機能を果たすことができる。ただし、この場合には、突出部を塑性変形させることなく、そのままの形状で残してもよく、そのときでも平面部によってコイルに対する押圧面が確保されているためコイル固定力に問題が生じることはない。
また、上記実施形態ではウェッジ部材70の平面部72に突出部73を形成した例について説明したが、図17に示すように、突出部を省略して平面部72が当初から全面にわたって平坦に形成されて、略台形状の端面および断面を有するように形成されてもよい。この場合も同様に、平面部72の厚みt2は、係止部74,76の厚みt1よりも薄く形成されるのが好ましい。この変形例のウェッジ部材70がスロット38内に挿入されるとき、平面部72が比較的薄く形成されて弾性変形しやすくなっているため、ウェッジ部材70の挿入作業が行いにくくなることはない。
また、別の変形例として、図18に示すウェッジ部材70のように、形状は図17に示すものと同様であるが、平面部72および係止部74,76の全体が同一厚みt1に形成されてもよい。この場合、ウェッジ部材70の平面部72の周方向幅を図17に示すものよりも少し短く形成するのが好ましい。このようにすることで、ウェッジ部材70がスロット38内に挿入されるとき、平面部72が弾性変形するとともに係止部74,76もまた湾曲するように弾性変形することによってウェッジ部材70の周方向幅が小さくなり、これによりスロット38の開口部40を通過することが可能になる。
さらに、上記実施形態および変形例では、ウェッジ部材70が総じて略U字状または略台形状の端面および断面を有するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、略V字状または略三角形状等の他の形状の端面および断面に形成されてもよい。あるいは、図19に示すように、ウェッジ部材70は、一定厚みt1を有する略円弧状の端面および断面を有する形状に形成されてもよい。この場合、絶縁紙50を介してコイルを押圧することとなる押圧部72aとその両側の係止部74,76とが境目なく連続する。したがって、この変形例のウェッジ部材70では、スロット38内へ挿入されるときの弾性変形は押圧部72aおよび係止部74,76の両方に生じることになる。ただし、この場合にも、押圧部72aの厚みを比較的薄く形成してもよい。
さらにまた、上記実施形態では、コイル30の周囲に絶縁紙50が巻かれており、ウェッジ部材70が絶縁紙50の屈曲部58,60の重なり合い部62を介してコイル素線68を押圧するものとして説明したが、絶縁紙50を省略してもよい。このように絶縁紙を用いない場合には、ステータコアにコイルおよびウェッジ部材を組み付けた後にスロット内壁面とコイル素線との間にワニス等の絶縁性樹脂を含浸および硬化させることによって、ステータコアとコイルとの絶縁性能を確保するのが好ましい。
10 回転電機、12 回転シャフト、14 ロータ、16 ステータ、18 ロータコア、20 永久磁石挿入孔、22 永久磁石、24 エンドプレート、26 樹脂、28 ステータコア、30 コイル、32 ケース、34 ヨーク部、36 ティース部、38 スロット、40 開口部、42 本体部、44,45 張出部、50 絶縁紙、51 絶縁シート、52,54 側面絶縁部、53a,53b,53c,53d 谷折線、55a,55b 山折線、56 外周絶縁部、57,57b 折り返し部、57a 先端部、58,60 屈曲部、59a,59b,59c,59d 角部、62 重なり合い部または内周絶縁部、68 コイル素線、70 ウェッジ部材、72 平面部、72a 押圧部、73 突出部、74,76 係止部、74a,76a 先端部、74b、76b 先端面、78 押し込み冶具、80 絶縁基材、82 発泡層、84 接着層、100 導体セグメント、102,104 脚部、102a,104a 一部または中間部分、106 湾曲部、108 芯材、381 内周面、382,383 側壁面、384,385 前壁面、d 距離、L1−L5 長さまたは幅、H1,H2 長さまたは幅、t1,t2 厚み、w 幅、X 回転中心軸、θ 角度。

Claims (5)

  1. 環状のステータコアの内周部に形成されたスロット内に配置されるコイルを前記ステータコアに対して固定するために、前記スロットに挿入される回転電機のコイル固定部材であって、
    前記スロット内に配置されている前記コイルを径方向外方側へ押圧する押圧部と、前記ステータコアの周方向における前記押圧部の両端部に連設されて径方向内方側へそれぞれ延伸し、前記スロットの内周側の開口部を規定する径方向内方壁部に先端部がそれぞれ係止される係止部とを備え、
    前記係止部は前記コイルと前記径方向内方壁部との間に突っ張って配置されて前記押圧部の押圧状態を支持し、前記押圧部は、前記スロット内の最内周部に位置する角線からなるコイルの側面に略沿った形状の平面部と、該平面部の中間位置に径方向へ突出して湾曲形成された突出部とを有し、前記突出部が前記コイル固定部材のスロット挿入時における弾性変形部となる、回転電機のコイル固定部材。
  2. 請求項に記載の回転電機のコイル固定部材において、
    前記押圧部の平面部は前記係止部と同じ厚みに形成される一方、前記押圧部の突出部は前記平面部よりも薄く形成されていることを特徴とする回転電機のコイル固定部材。
  3. 請求項またはに記載の回転電機のコイル固定部材において、
    前記突出部は、前記スロット内に挿入されて前記コイルに押し付けられることにより塑性変形されて前記平面部と面一とされていることを特徴とする回転電機のコイル固定部材。
  4. 請求項1に記載の回転電機のコイル固定部材において、
    前記押圧部は、前記スロット内の最内周部に位置する角線からなるコイルの側面に略沿った形状の平面部によって構成され、前記平面部は前記係止部よりも薄く形成されており、前記平面部が前記コイル固定部材のスロット挿入時における弾性変形部となることを特徴とする回転電機のコイル固定部材。
  5. 回転可能に設けられたロータと、前記ロータの周囲に配置された環状のステータとを備える回転電機であって、
    前記ステータは、
    該ステータの周方向に間隔を隔てて形成されたスロットが径方向に延びて形成されているステータコアと、
    前記スロット内に挿入された絶縁紙と、
    前記絶縁紙により前記ステータコアから絶縁されて前記スロット内に配置されるコイルと、
    前記スロット内のコイルを径方向外方へ押圧して前記ステータコアに固定する請求項1ないしのいずれか一項に記載のコイル固定部材とを有する、回転電機。
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