本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、輝度ムラを抑制することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明の照明装置は、光源と、前記光源に対して光出射側とは反対側に配される底板を有するとともに前記光源を収容するシャーシと、前記底板に沿って配される底部、及び前記底部から前記光出射側に立ち上がる立ち上がり部を有するとともに光を反射させる反射シートと、前記底板と前記立ち上がり部との間に介在するスペーサ部と、前記立ち上がり部を前記光出射側から押さえる押さえ面を有する押さえ部材とを備え、前記押さえ部材及び前記スペーサ部には、前記スペーサ部に対して前記押さえ部材を前記立ち上がり部に沿う方向に移動させることで、前記押さえ部材を前記スペーサ部に取付状態に保持可能な取付構造が設けられている。
反射シートにおける立ち上がり部は、底部から光出射側に立ち上がる形態であるため、例えば底部からの立ち上がり角度が変動したり、反りや撓みなどの変形が生じるなど、形状が不安定化し易い傾向にある。その点、本発明によれば、押さえ部材の押さえ面によって立ち上がり部が光出射側から押さえられるから、立ち上がり部が光出射側に変位するのを規制することができる。これにより、底部に対する立ち上がり部の立ち上がり角度が変動したり、立ち上がり部に反りや撓みなどの変形が生じるのを抑制することができる。つまり、立ち上がり部の形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該照明装置から出射される光にムラが生じ難くなる。
さらに、本発明に係る押さえ部材は、反射シートの立ち上がり部とシャーシの底板との間に介在するスペーサ部に対して立ち上がり部に沿う方向に移動されると、取付構造によりスペーサ部に対して取付状態に保持される。この押さえ部材の取り付けに伴う移動方向は、立ち上がり部に沿う方向とされているから、移動に伴って押さえ面が立ち上がり部に対して光出射側またはその反対側に変位し難いものとされる。つまり、立ち上がり部に対する押さえ面の押さえ位置にずれが生じ難くなっているので、押さえ面により立ち上がり部をより適切に押さえることができる。従って、立ち上がり部の形状をより安定的に保つことができ、もって出射光に生じ得るムラを効果的に抑制することができる。
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記スペーサ部は、前記底板から立ち上がる壁状をなしており、前記押さえ部材の取り付けに伴う移動方向は、前記スペーサ部の板厚方向に沿うものとされている。このようにすれば、押さえ部材は、壁状をなすスペーサ部に対してその板厚方向に沿って移動させることで、取り付けがなされる。
(2)前記取付構造は、前記押さえ部材に設けられ前記板厚方向に沿って延びる形態の取付片と、前記スペーサ部を前記板厚方向に貫通する形態で設けられ前記取付片を挿入可能な取付孔とから構成される。このようにすれば、取り付けに際して押さえ部材をスペーサ部に対してその板厚方向に沿って移動させると、取付片がスペーサ部の取付孔に挿入されることで、取り付けがなされる。取付片と押さえ面との間に立ち上がり部及びスペーサ部における取付孔の縁部が共に挟み込まれることで、押さえ部材の保持が図られるとともに立ち上がり部の押さえが図られる。
(3)前記取付片には、前記取付孔の縁部に係止可能な係止突部が設けられている。このようにすれば、取付孔の縁部に係止突部が係止されることで、押さえ部材をスペーサ部から抜け止め状態に保持することができる。これにより、立ち上がり部を押さえ面によってより安定的に押さえることができる。
(4)前記取付片及び前記取付孔は、共に前記立ち上がり部に並行する形態とされる。このようにすれば、仮に取付片と取付孔との間にクリアランスが生じていて両者間にがたつきが生じたとしても、立ち上がり部に対して押さえ面の押さえ位置が変動し難いものとされる。従って、押さえ面により立ち上がり部を一層適切に押さえることができる。
(5)前記押さえ部材の取り付けに伴う移動方向は、前記底部から前記立ち上がり部に向かう方向に対して略直交する方向とされている。このようにすれば、押さえ部材を取り付けに伴って移動させる際、押さえ部材は、底部から立ち上がり部に向かう方向については殆ど移動することがない。従って、立ち上がり部に対する押さえ面の押さえ位置が一層ずれ難くなり、押さえ面により立ち上がり部をより適切に押さえることが可能とされる。
(6)前記スペーサ部は、前記立ち上がり部を前記光出射側とは反対側から受けることが可能な受け面を有している。このようにすれば、スペーサ部の受け面と押さえ部材の押さえ面とによって、立ち上がり部を光出射側と光出射側とは反対側との双方から押さえることができる。これにより、立ち上がり部の形状をより安定的に保持することができる。
(7)前記立ち上がり部には、前記取付構造を挿通可能な挿通孔が設けられている。このようにすれば、取付構造が挿通孔を挿通されることで、スペーサ部に対する押さえ部材の取り付けが許容される。
(8)前記光源に対して前記光出射側に配される光学部材を備えており、前記押さえ部材には、前記シャーシ内の空間を横切る軸を有するとともに前記光学部材を前記光出射側とは反対側から支持する支持部が設けられている。このようにすれば、押さえ部材に光学部材を光出射側とは反対側から支持する機能を併せ持たせることができる。
(9)前記立ち上がり部及び前記押さえ面は、前記支持部における軸方向及び前記軸方向と直交する方向の双方に対して交差する形態とされる。このようにすれば、支持部における軸方向及び軸方向と直交する方向の双方に対して交差する形態の立ち上がり部を押さえ面によって光出射側から適切に押さえることができる。これにより、反射シートの形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該照明装置から出射される光にムラが生じ難くなる。
(10)前記立ち上がり部及び前記押さえ面が前記軸方向と直交する方向に対してなす角度は、略同一とされる。このようにすれば、立ち上がり部を押さえ部材の押さえ面により確実に光出射側から押さえることができるので、形状安定性に優れる。
(11)前記立ち上がり部及び前記押さえ面が前記軸方向と直交する方向に対してなす角度は、共に鋭角とされる。このようにすれば、立ち上がり部にて反射した光は、底部からの立ち上がり角度に基づいた角度付けがなされる。この立ち上がり角度を鋭角とすることで、光を良好に出射させることができる。立ち上がり角度が鋭角とされた立ち上がり部を、軸方向と直交する方向に対してなす角度が鋭角とされた押さえ面により適切に押さえることができる。
(12)前記立ち上がり部及び前記押さえ面は、共に傾斜状をなしている。このようにすれば、傾斜状をなす立ち上がり部を、同様に傾斜状をなす押さえ面によって適切に押さえることができる。
(13)前記支持部における軸方向は、前記光学部材の板面と略直交する方向とされる。このようにすれば、支持部により光学部材をより適切に支持することができる。支持部が光学部材を通して暗部として視認され難くなり、輝度ムラの抑制により好適となる。
(14)前記スペーサ部は、共に前記底板から前記光出射側に立ち上がる壁状をなすとともに、平面に視て互いに交差する第1スペーサ部と第2スペーサ部とから構成されており、前記第1スペーサ部及び前記第2スペーサ部が互いに連なる形態とされている。このようにすれば、平面に視て互いに交差する第1スペーサ部と第2スペーサ部とが互いに連なる形態とされるので、シャーシの強度を向上させることができる。
(15)前記押さえ部材は、前記底部から前記立ち上がり部に向かう方向について、前記押さえ面が前記立ち上がり部を部分的に押さえるよう形成されている。このようにすれば、仮に押さえ部材が立ち上がり部を全長にわたって押さえるものと比べると、押さえ部材を小型化することができる。従って、反射シートと押さえ部材とで光反射率が相違していた場合でも、シャーシ内において光反射率にムラが生じ難くすることが可能となる。
(16)前記底板における端部には、前記光出射側に立ち上がる側板が設けられ、この側板における立ち上がり端部には、外向きに張り出す受け板が設けられているのに対し、前記立ち上がり部における立ち上がり端部には、前記受け板に沿うよう延出する延出部が設けられている。このようにすれば、反射シートにおける底部が底板に、延出部が受け板にそれぞれ沿って配されるので、底部と延出部との間に位置する立ち上がり部の形状をより安定化させることが可能となる。
(17)前記シャーシは、前記光源が配される光源配置領域と、前記光源が配されない光源非配置領域とに区分されている。このようにすれば、シャーシに光源が配されない光源非配置領域を設定しているので、シャーシ全体に万遍なく光源を配置する場合に比して、光源の数を減少させることができ、当該照明装置の低コスト化及び省電力化を実現することが可能となる。
(18)前記シャーシは、少なくとも第1端部と、前記第1端部とは反対側の端部に位置する第2端部と、前記第1端部と前記第2端部とに挟まれる中央部とに区分されており、このうち前記中央部が前記光源配置領域とされ、前記第1端部及び前記第2端部が前記光源非配置領域とされる。このようにすれば、当該照明装置の中央部に十分な輝度を確保することができ、当該照明装置を備える表示装置においても表示中央部の輝度が確保されることとなるため、良好な視認性を得ることが可能となる。
(19)前記底部の少なくとも一部が前記光源配置領域に配されるのに対して、前記立ち上がり部の少なくとも一部が前記光源非配置領域に配されている。シャーシ内の光量は、光源配置領域と比べて光源非配置領域では少なくなる傾向とされるが、その光源非配置領域に底部から光出射側に立ち上がる立ち上がり部を配することで、光源非配置領域に暗部を生じ難くさせることが可能となる。これにより、輝度ムラを抑制することができる。
(20)前記光源に対して前記光出射側に配される光学部材を備えており、前記光学部材は、少なくとも前記光源側と対向する面における光反射率が前記光源配置領域と重畳する部位よりも前記光源非配置領域と重畳する部位の方が大きいものとされている。このようにすれば、光源から出射された光は、まず光学部材のうち光反射率が相対的に大きい部位に到達するため、その多くが反射される(つまり透過されない)こととなり、光源からの出射光量に対して照明光の輝度が抑制される。一方、ここで反射された光は、シャーシ内で反射させ、光源非配置領域に到達させることが可能となり得る。光学部材のうち当該光源非配置領域と重畳する部位は、相対的に光反射率が小さいため、より多くの光が透過されることとなり、所定の照明光の輝度を得ることができる。
(21)前記光学部材は、少なくとも前記光源側と対向する面における光反射率が前記光源から遠ざかる方向へ向けて小さくなるものとされている。このようにすれば、光源配置領域と光源非配置領域とで照明光の輝度の均一化を図ることができる。
(22)前記押さえ部材は、表面が白色を呈するものとされる。このようにすれば、押さえ部材の表面にて光を良好に反射させることができるので、光源から発せられた光を有効に利用することができる。
(23)前記光源は、熱陰極管からなる。このようにすれば、高輝度化などを図ることができる。
(24)前記光源は、冷陰極管からなる。このようにすれば、長寿命化などを図ることができ、また調光を容易に行うことが可能となる。
(25)光源は、LEDからなる。このようにすれば、長寿命化並びに低消費電力化などを図ることができる。
次に、上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、上記記載の照明装置と、前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える。
このような表示装置によると、表示パネルに対して光を供給する照明装置が、輝度ムラを生じさせ難いものであるため、表示品質の優れた表示を実現することが可能となる。
前記表示パネルとしては液晶パネルを例示することができる。このような表示装置は液晶表示装置として、種々の用途、例えばテレビやパソコンのディスプレイ等に適用でき、特に大型画面用として好適である。
(発明の効果)
本発明によれば、輝度ムラを抑制することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図14によって説明する。まず、液晶表示装置10を備えたテレビ受信装置TVの構成について説明する。
図1は本実施形態のテレビ受信装置の概略構成を示す分解斜視図、図2は図1のテレビ受信装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図、図3は図2の液晶表示装置の短辺方向に沿った断面構成を示す断面図、図4は図2の液晶表示装置の長辺方向に沿った断面構成を示す断面図、図5は図2の液晶表示装置に備わるシャーシの平面図、図6は図2の液晶表示装置に備わるシャーシにおける熱陰極管及び押さえ部材の配置構成を示す平面図、図7は図3の要部を拡大した断面図、図8は図7のviii-viii線断面図、図9は押さえ部材を取り付ける前の状態を示す図7のviii-viii線断面図、図10は押さえ部材を解除位置に配した状態を示す図7のviii-viii線断面図である。なお、図5及び図6においては、シャーシの長辺方向をX軸方向とし、短辺方向をY軸方向としている。
本実施形態に係るテレビ受信装置TVは、図1に示すように、液晶表示装置10と、当該液晶表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネットCa,Cbと、電源Pと、チューナーTと、スタンドSとを備えて構成される。液晶表示装置(表示装置)10は、全体として横長の方形(矩形状、長手状)を成し、縦置き状態で収容されている。この液晶表示装置10は、図2に示すように、表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置(照明装置)12とを備え、これらが枠状のベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。本実施形態では、画面サイズが32インチで横縦比が16:9のものを例示するものとし、さらに詳細には画面の横寸法(X軸方向の寸法)が例えば698mm程度、縦寸法(Y軸方向の寸法)が例えば392mm程度とされる。
次に、液晶表示装置10を構成する液晶パネル11及びバックライト装置12について説明する(図2ないし図4参照)。
液晶パネル(表示パネル)11は、一対のガラス基板が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板間に液晶が封入された構成とされる。一方のガラス基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられている。また、他方のガラス基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。なお、両基板の外側には偏光板11a,11bが配されている(図3及び図4参照)。
バックライト装置12は、図2に示すように、表側(光出射側、液晶パネル11側)に開口部14eを有した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の開口部14eを覆うようにして配される光学部材15群(拡散板(光拡散部材)30と、拡散板30と液晶パネル11との間に配される複数の光学シート31)、シャーシ14の長辺に沿って配され光学部材15群の長辺縁部をシャーシ14との間で挟んで保持するフレーム16とを備える。さらに、シャーシ14内には、光源(線状光源)である熱陰極管17と、熱陰極管17の端部において電気的接続の中継を担うソケット18と、熱陰極管17の端部及びソケット18を一括して覆うホルダ19とが備えられる。その上、シャーシ14内には、光を反射させる反射シート20が敷設されるとともに、その反射シート20を表側から押さえる押さえ部材21が備えられている。なお、当該バックライト装置12においては、熱陰極管17よりも光学部材15側が光出射側となっている。
シャーシ14は、合成樹脂製とされ、図3及び図4に示すように、底板14aと、底板14aの各辺における端部から表側に立ち上がる側板14bと、側板14bの立ち上がり端部から外向きに張り出す受け板14cとから構成され、全体として浅い略箱型をなしている。底板14aは、液晶パネル11及び光学部材15と長辺方向及び短辺方向を一致させた矩形状(長手状)をなしており、平面に視た大きさが液晶パネル11及び光学部材15とほぼ同じ程度となるような形成範囲を有している。また、底板14aにおける長辺方向の両端部には、ソケット18を挿通するための挿通孔が穿設されている。側板14bは、底板14aにおける長辺側の両端部及び短辺側の両端部のそれぞれに一対ずつ設けられており、底板14aからの立ち上がり角度はほぼ直角とされている。受け板14cは、各側板14b毎に形成されるとともに側板14bに対する屈曲角度がほぼ直角とされ、底板14aに並行する形態とされる。受け板14cには、反射シート20及び光学部材15の外端部が載せられ、これらを裏側から受けることが可能とされる。また、受け板14cには、図3に示すように、固定孔14dが穿設されており、例えばネジ等によりベゼル13、フレーム16、及びシャーシ14等を一体化することが可能とされている。
反射シート20は、合成樹脂製(例えば、発泡PET製)とされ、その表面が光反射性に優れた白色とされており、図2に示すように、シャーシ14における内面側(熱陰極管17と対向する面側)に配されるとともにそのほぼ全域を覆うように敷かれている。この反射シート20により、熱陰極管17から出射された光を光学部材15側に反射させることが可能となっている。反射シート20は、全体としてシャーシ14と長辺方向及び短辺方向を一致させた矩形状(長手状)をなしており、その短辺方向について対称形状とされる。反射シート20は、シャーシ14における底板14aに沿って配される底部20aと、底部20aの端部から表側(光出射側)に立ち上がる一対の立ち上がり部20bと、各立ち上がり部20bにおける立ち上がり端部(底部20a側とは反対側の端部)から外向きに延出する一対の延出部20cとから構成される。反射シート20のうち、底部20a及び一対の立ち上がり部20bは、図3及び図6に示すように、平面に視た大きさがシャーシ14の底板14aとほぼ同じとされ、平面に視て底板14aと重畳するよう配されている。言い換えると、シャーシ14の底板14aは、平面に視て反射シート20における底部20a及び一対の立ち上がり部20bの全域にわたる範囲に形成されている。従って、仮にシャーシの底板が底部20aのみと重畳する範囲にわたって形成された場合と比べると、底板14aの形成範囲が広くなっていると言える。この形成範囲が十分な広さとされる底板14aを利用して、その裏面側にインバータ基板22などの部品を搭載したり、或いは液晶表示装置10を壁掛けするための壁掛けアタッチメント(図示せず)などを取り付けることが可能とされる。
詳しくは、底部20aは、平面に視てシャーシ14の底板14aにおける短辺方向の中央側(中央部14Cと重畳する位置)に配されるとともに、底板14aの板面に並行する形態とされる。底部20aは、矩形状(長手状)をなしており、その長辺方向がX軸方向(シャーシ14の長辺方向、熱陰極管17の軸方向)と、短辺方向がY軸方向(シャーシ14の短辺方向)とそれぞれ一致している。底部20aの長辺寸法は、シャーシ14の底板14aの長辺寸法とほぼ同じ大きさとされるのに対し、底部20aの短辺寸法は、底板14aの短辺寸法よりも小さなものとされ、その比率は例えば3%〜87%程度とされる。つまり、底部20aは、短辺方向についてのみシャーシ14の底板14aよりも小型に形成されている。また、底部20aは、熱陰極管17の裏側(光出射側とは反対側)に配されていて底板14aと熱陰極管17との間に介在している。
立ち上がり部20bは、図3及び図7に示すように、底部20aをその短辺方向について挟んだ位置に一対配されており、平面に視てシャーシ14の底板14aにおける短辺方向の両端側(両端部14A,14Bと重畳する位置)に配されている。つまり、一対の立ち上がり部20bは、底部20aにおける長辺側の両端部からそれぞれ逆向きに立ち上がる形態とされる。立ち上がり部20bは、立ち上がり基端部(底部20a側の端部)から立ち上がり先端部(底部20a側とは反対側(延出部20c側)の端部)にかけて一定の勾配を有する傾斜状をなしている。立ち上がり部20bは、その板面がY軸方向(後述する支持部26の軸方向と直交する方向)及びZ軸方向(後述する支持部26の軸方向)の双方に対して傾斜しており、また底部20aの板面に対して傾斜している。立ち上がり部20bにおける底部20aからの立ち上がり角度θ1(底部20aの板面に対する傾斜角度、Y軸方向に対してなす角度)は、好ましくは鋭角(90度を超えない大きさ)とされ、より好ましくは45度を超えない大きさとされており、具体的には例えば20度〜30度程度とされる。
反射シート20のうち底部20aは、シャーシ14の底板14aの内面に沿って延在していて隙間が殆ど保有されないのに対し、立ち上がり部20bは、底板14aから離間しつつ立ち上がる形態であるため、底板14aとの間に隙間を保有しており(図8)、立ち上がり基端側から立ち上がり先端側にかけて上記隙間が次第に大きくなるものとされる。つまり、立ち上がり部20bは、底板14aとの間に隙間を空けて表側に浮いた状態とされる。この隙間は、側方から視て略三角形状をなしている(図3)。立ち上がり部20bは、図6に示すように、平面に視て矩形状(長手状)をなしており、長辺方向及び短辺方向が底部20aと同じとされる。立ち上がり部20bの長辺寸法は、シャーシ14の底板14aの長辺寸法とほぼ同じ大きさとされるのに対し、立ち上がり部20bの短辺寸法は、底板14aの短辺寸法よりも小さなものとされ、その比率は例えば6.5%〜48.5%程度とされる。つまり、両立ち上がり部20bは、短辺方向についてのみシャーシ14の底板14aよりも小型に形成されている。各立ち上がり部20bの面積(短辺寸法)は、底部20aの面積(短辺寸法)よりも大きいものとされている。
延出部20cは、各立ち上がり部20bにおける立ち上がり先端部からそれぞれ外向きに延出するとともに、平面に視てシャーシ14における各受け板14cと重畳するよう配されている。延出部20cは、底部20a(底板14a及び受け板14c)の板面と並行する形態とされていて受け板14cにおける表側の面に載置される。延出部20cは、受け板14cと、拡散板30の外縁部との間に挟持されるようになっている。
ところで、シャーシ14には、図3及び図7に示すように、反射シート20のうち底板14aから浮いた状態とされる立ち上がり部20bと底板14aとの間に介在するスペーサ部33が一体に設けられている。スペーサ部33は、図3及び図5に示すように、底板14aから表側(光出射側)に向けて立ち上がる壁状(板状)をなしており、その主壁面(主板面)がY軸方向と一致するとともに、板厚方向がX軸方向と一致している。言い換えると、スペーサ部33は、Y軸方向に沿って延びるリブ状をなしている。スペーサ部33は、図6に示すように、底板14aのうち短辺方向の両端部であって平面に視て各立ち上がり部20bと重畳する位置(後述する光源非配置領域LN)に配されている。スペーサ部33は、X軸方向について離間した位置に5つ並んで配されており、ほぼ等ピッチ配列とされる。各スペーサ部33のうち、X軸方向について中央に位置するスペーサ部33は、シャーシ14における長辺方向の中央位置に配されている。スペーサ部33は、図3及び図7に示すように、Y軸方向に沿って切断した断面形状が略三角形とされており、傾斜状をなす立ち上がり部20bと底板14aと側板14bとによって囲まれた空間に倣う形状とされている。スペーサ部33のうち表側を向いた面(立ち上がり部20bとの対向面)は、底板14a及び側板14b(Y軸方向及びZ軸方向)の双方に対して傾斜状をなしており、ここが立ち上がり部20bにおける一部を裏側から受けることが可能な受け面33aとされる。受け面33aは、立ち上がり部20bに沿って延在(並行)する形態とされる。受け面33aが底板14a(Y軸方向、底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向)に対してなす角度(傾斜角度)は、既述した底部20aからの立ち上がり部20bの立ち上がり角度θ1(鋭角であって45度を超えない大きさ)と略同一とされており、それにより立ち上がり部20bとスペーサ部33の受け面33aとの間に殆ど隙間が保有されることがない設定とされる。なお、立ち上がり部20bのうち平面に視てスペーサ部33とは重畳しない部分については、既述したように底板14aとの間に隙間を保有している。各スペーサ部33は、底板14a及び側板14bの内面にそれぞれ連なる形態とされており、それによりシャーシ14の強度の向上が図られている。
光学部材15は、図2に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形(矩形状)をなしている。光学部材15は、液晶パネル11と熱陰極管17との間に介在しており、裏側(熱陰極管17側、光出射側とは反対側)に配される拡散板30と、表側(液晶パネル11側、光出射側)に配される光学シート31とから構成される。拡散板30は、所定の厚みを持つほぼ透明な樹脂製の基材内に拡散粒子を多数分散して設けた構成とされ、透過する光を拡散させる機能を有するとともに、詳しくは後述するが熱陰極管17の出射光を反射する光反射機能も併有している。光学シート31は、拡散板30と比べると板厚が薄いシート状をなしており、3枚が積層して配されている。具体的には、光学シート31は、拡散板30側(裏側)から順に、拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートとなっている。
熱陰極管17は、図3及び図4に示すように、全体として管状(線状)をなすとともに、中空のガラス管17aと、ガラス管17aの両端部に配された一対の電極17bとを備えており、ガラス管17a内には、水銀及び希ガスなどが封入されるとともにその内壁面に蛍光材料が塗布されている。各電極17bには、フィラメントと、フィラメントの両端部に接続された一対の端子とが備えられている。熱陰極管17の両端部には、それぞれソケット18が外嵌されていて、そのソケット18を介して上記端子がシャーシ14の底板14aの外面側(裏面側)に取り付けられたインバータ基板22に接続されている。熱陰極管17は、インバータ基板22から駆動電力が供給されるとともに、インバータ基板22によって管電流値、つまり輝度(点灯状態)を制御可能とされている。熱陰極管17は、拡散板30とシャーシ14の底板14a(反射シート20)との間に介在しており、拡散板30よりはシャーシ14の底板14aに近い位置に配されている。なお、熱陰極管17の外径寸法は、冷陰極管の外径寸法(例えば4mm程度)と比べると大きく、例えば15.5mm程度とされる。
上記した構造を有する熱陰極管17は、図6に示すように、その長さ方向(軸方向)をシャーシ14の長辺方向と一致させた状態でシャーシ14内に1本のみ収容されるのであるが、その位置は、シャーシ14における短辺方向の略中央とされる。詳しくは、シャーシ14の底板14a(光学部材15及び熱陰極管17と対向する部位)を、その短辺方向(Y軸方向)に第1端部14Aと、当該第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、これらに挟まれる中央部14Cとに区分した場合、熱陰極管17は、中央部14Cに配置され、ここに光源配置領域LAを形成している。一方、底板14aの第1端部14A及び第2端部14Bには熱陰極管17が配置されておらず、ここに光源非配置領域LNが形成されている。すなわち、熱陰極管17は、シャーシ14の底板14aの短辺方向の中央部14Cに偏在した形で光源配置領域LAを形成しており、当該光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)は光源非配置領域LNの面積(Y軸方向の長さ寸法)よりも小さいものとされている。さらには、画面全体の面積(画面の縦寸法(短辺寸法))に対する光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)の比率は、例えば4%程度とされている。また、一対の光源非配置領域LNは、ほぼ同じ面積とされている。
シャーシ14における中央部14C(光源配置領域LA)には、平面に視て反射シート20のうち底部20aの一部(詳しくは、短辺方向の中央部分)が重畳するのに対し、第1端部14A及び第2端部14B(光源非配置領域LN)には、平面に視て反射シート20のうち底部20aの一部(詳しくは、短辺方向の両端部)及び各立ち上がり部20bが重畳している。つまり、光源配置領域LA内には、底部20aの主要部分が配されるのに対し、光源非配置領域LN内には、底部20aにおける両端側の一部と、両立ち上がり部20bの全域とが配されている。そして、底板14aにおける両光源非配置領域LNには、既述したスペーサ部33が設けられている。スペーサ部33は、両光源非配置領域LNのうち平面に視て底部20aとは重畳しない位置で且つ平面に視て両立ち上がり部20bと重畳する位置に配されている。また、熱陰極管17は、その長さ寸法が画面の横寸法(長辺寸法)とほぼ同等になるよう形成されている。
熱陰極管17の端部及びソケット18を覆うホルダ19は、白色を呈する合成樹脂製とされ、図2に示すように、シャーシ14の短辺方向に沿って延びる細長い略箱型をなしている。当該ホルダ19は、図4に示すように、その表面側に光学部材15ないし液晶パネル11を段違いに載置可能な階段状面を有するとともに、シャーシ14の短辺方向の受け板14cと一部重畳した状態で配されており、受け板14cとともに当該バックライト装置12の側壁を形成している。ホルダ19のうちシャーシ14の受け板14cと対向する面からは挿入ピン23が突出しており、当該挿入ピン23がシャーシ14の受け板14cの上面に形成された挿入孔24に挿入されることで、当該ホルダ19はシャーシ14に取り付けられるものとされている。
押さえ部材21は、合成樹脂製(例えばポリカーボネート製)で、全体の表面が光の反射性に優れた白色などの白色系の色とされている。この押さえ部材21は、図2に示すように、シャーシ14内において、平面に視て反射シート20における立ち上がり部20bと重畳する位置(光源非重畳領域LN内)に配されるとともに、立ち上がり部20bを表側(光出射側)から押さえる機能を有している。さらに、この押さえ部材21は、光学部材15を裏側(光出射側とは反対側)から支持する機能をも併有している。
詳しくは、押さえ部材21は、図6に示すように、シャーシ14内においてその短辺方向について中央部(光源重畳領域LA)を除いた両端部(両光源非重畳領域LN)に一対ずつ、長辺方向について略中央位置と両端部付近位置とにそれぞれ3つずつ、合計6つが間欠的に並列して配置されている。各押さえ部材21は、いずれも底板14aにおける各光源非配置領域LN内に配されており、反射シート20における各立ち上がり部20bと平面視重畳する配置とされる。さらには、各押さえ部材21は、光源非配置領域LNにおいて平面に視てスペーサ部33と重畳する位置に配されている。各押さえ部材21は、各スペーサ部33のうち、シャーシ14の長辺方向における中央位置に配されたスペーサ部33と、同方向の両端位置に配された各スペーサ部33とに対して平面視重畳する配置とされるとともに、この重畳するスペーサ部33に対して直接的に取り付けられるようになっている。そして、各押さえ部材21と、押さえ部材21が取り付けられる各スペーサ部33とには、それぞれ取付構造が設けられている。また、各押さえ部材21は、各スペーサ部33のうちY軸方向(受け面33aの延在方向)についてほぼ中央位置に配されている。以下、押さえ部材21と、反射シート20の立ち上がり部20b及びシャーシ14のスペーサ部33との関係について、押さえ部材21の構造と共に詳しく説明する。
押さえ部材21は、図7及び図8に示すように、光学部材15を裏側から支持可能な支持部26と、反射シート21を表側から押さえることが可能な押さえ面28を有する押さえ部25と、上記した取付構造をなす取付部27とを備えている。一方、押さえ部材21が取り付けられるスペーサ部33には、上記した取付部27と共に取付構造をなす取付孔34が設けられている。
支持部26は、押さえ部25における表側の面(押さえ面28とは反対側の面)から表側に向けて突出するとともに、その軸がシャーシ14内の空間(拡散板30と反射シート20との間に保有される空間)を横切る(貫く)ものとされる。支持部26における軸方向は、Z軸方向(光学部材15の板面と略直交する方向)と一致している。従って、支持部26における軸と、拡散板30の板面とがほぼ直角をなすものとされる。支持部26は、円錐状をなしており、詳しくはX軸方向及びY軸方向に沿って切断した断面形状が円形状とされるとともに、突出基端側から突出先端側にかけて次第に径寸法が小さくなるよう先細り状に形成されている。支持部26における突出寸法は、押さえ部25における表側の面から、X軸方向及びY軸方向に沿ってほぼ真っ直ぐな状態とされた拡散板30における裏側の面までの距離とほぼ等しくなっている。従って、この支持部26は、ほぼ真っ直ぐな状態の拡散板30に対して当接されるようになっている。支持部26のうち、拡散板30に対する当接箇所である突出先端部は、丸められている。この支持部26は、光学部材15の面内において点状をなしていると言える。この支持部26によって光学部材15を裏側から支持することで、光学部材15(特に拡散板30)と熱陰極管17とにおけるZ軸方向(光学部材15の板面に対して直交する方向)についての位置関係(距離、間隔)を一定に規制することが可能とされる。これにより、光学部材15に所望の光学的機能を安定的に発揮させることができる。
押さえ部25は、平面に視て方形の板状をなしており(図6)、その板面のうち裏側の面が反射シート20の立ち上がり部20bに対する押さえ面28とされる。そして、この押さえ面28は、Y軸方向(支持部26の軸方向と直交する方向)及びZ軸方向(支持部26の軸方向)の双方に対して傾斜する形態とされる。この押さえ面28がY軸方向に対してなす角度(傾斜角度)は、底部20aからの立ち上がり部20bの立ち上がり角度θ1(鋭角であって45度を超えない大きさ)、及びスペーサ部33における受け面33aがY軸方向に対してなす角度と略同一とされている。従って、押さえ部材21がスペーサ部33に対して取り付けられると、立ち上がり部20b、受け面33a及び押さえ面28が互いにほぼ平行をなすとともに、相互の間に殆ど隙間が保有されることがない状態とされる。つまり、立ち上がり部20bは、裏側からスペーサ部33の受け面33aにより受けられるとともに、表側から押さえ部25の押さえ面28により押さえられることで、表側及び裏側のいずれにも変位し難い状態に保たれるようになっている。しかも、押さえ部25は、平面に視てスペーサ部33と重畳する位置に配されているので、押さえ部25の押さえ面28と、スペーサ部33の受け面33aとの間で立ち上がり部20bを挟み込んで保持することができ、それにより立ち上がり部20bの形状を一層安定的に保つことができる。押さえ部25は、Y軸方向についての寸法がスペーサ部33及び立ち上がり部20bにおける同方向についての寸法よりも小さいものとされる。従って、押さえ部25は、Y軸方向(底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向)について立ち上がり部20bを部分的に押さえるものとされる。また、押さえ部25は、X軸方向(スペーサ部33の板厚方向)についての寸法がスペーサ部33の板厚寸法よりも大きいものとされる。また、押さえ部25における表側の面は、裏側の押さえ面28とほぼ平行をなしている。
続いて、スペーサ部33に押さえ部材21を取り付けるための取付構造について詳しく説明する。取付構造は、図8に示すように、押さえ部材21がスペーサ部33に対して立ち上がり部20bに沿う方向にスライド(移動)されることで、押さえ部材21をスペーサ部33に対して取付状態に保持させたり、スペーサ部33に対する取付状態を解除させることが可能とされる。取付構造をなす取付部27は、押さえ部25における押さえ面28から裏側に向けて突出するとともに押さえ面28に沿ったフック状をなしているのに対し、取付孔34は、スペーサ部33をその板厚方向に貫通する形態とされていて上記した取付部27が挿入可能とされており、着脱に伴う押さえ部材21のスライド方向(移動方向)は、スペーサ部33の板厚方向であるX軸方向と一致している。この着脱に伴う押さえ部材21のスライド方向は、立ち上がり部20bに沿う方向であり、底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向(Y軸方向)及び支持部26の軸方向(Z軸方向)の双方と直交する方向であるとともに、スペーサ部33の主壁面と直交する方向でもある。そして、押さえ部材21は、取付構造によってスペーサ部33に対して取付状態に保持される取付位置(図8)と、取付構造によるスペーサ部33に対する取付状態が解除された解除位置(図10)との2位置間をX軸方向に沿ってスライド可能とされる。なお、X軸方向を左右方向とした図8から図10においては、図示右側が押さえ部材21の取り付け方向(取り付けに伴う移動方向)とされ、逆の左側が押さえ部材21の取り外し方向(取り外しに伴う移動方向)とされる。
取付部27の構造について詳しく説明する。取付部27は、図8に示すように、押さえ部25における押さえ面28から裏側に突出する基部27aと、基部27aから押さえ面28に沿って並行しつつ延出する取付片27bとを備え、全体として断面略L字型をなしている。基部27aは、押さえ部25からの突出方向がZ軸方向、つまり支持部26の軸方向と一致しており、ほぼ同軸状をなす。基部27aは、押さえ部25におけるほぼ中心位置に配されており、上記した支持部26と平面視重畳する位置で且つ同心となる位置に配されている。
一方、取付片27bは、基部27aにおける突出先端部からX軸方向に沿って図8に示す右側、つまり押さえ部材21の取り付け方向へ向けて延出する片持ち状をなしている。取付片27bは、図7に示すように、その主板面が押さえ面28(立ち上がり部20b)に並行するとともに各側面がZ軸方向とほぼ一致する板状をなしている。つまり、取付片27bにおける表側及び裏側の主板面は、Y軸方向(支持部26の軸方向と直交する方向)及びZ軸方向(支持部26の軸方向)の双方に対して傾斜する形態とされており、そのY軸方向に対してなす角度(傾斜角度)が底部20aからの立ち上がり部20bの立ち上がり角度θ1(鋭角であって45度を超えない大きさ)、及びスペーサ部33における受け面33aがY軸方向に対してなす角度と略同一とされている。取付片27bにおける基部27aからの延出寸法は、スペーサ部33の板厚寸法よりも大きなものとされる。従って、取付片27bは、取付孔34に挿入されると、スペーサ部33における挿入側とは反対側にまで貫通することが可能とされる。そして、取付片27bにおける延出先端には、取付孔34の縁部に係止可能な係止突部34が設けられている。係止突部27cは、取付片27bにおける表側の主板面から押さえ面28側(表側)に向けて突出する形態とされている。この係止突部27cにより押さえ部材21が図8に示す取付位置から取り外し方向へ不用意に移動させられる事態が生じ難いものとされる。また、係止突部27cには、取付孔34に対する挿入動作を円滑化するためのテーパ状のガイド面27dが設けられている。
また、反射シート20における立ち上がり部20bには、図8に示すように、上記した構造の取付部27を挿通するための挿通孔29が開口して設けられている。挿通孔29は、立ち上がり部20bのうち各押さえ部材21の取付位置に対応した位置に設けられている。挿通孔29は、平面に視た大きさが取付部27よりもやや大きなものとされている。挿通孔29は、平面に視てスペーサ部33とは重畳しない位置に配されており、詳しくはスペーサ部33に対して図8に示す左側、つまりX軸方向について押さえ部材21における取り外し方向側にシフトした位置に配されている。
取付孔34は、図8に示すように、スペーサ部33をX軸方向に沿ってほぼ真っ直ぐに貫通する形態とされるとともに、Y軸方向及びZ軸方向に沿って切断した断面形状が、図7に示すように、取付片27bに倣うものとされる。すなわち、取付孔34は、同断面形状が略平行四辺形とされるとともに、その内周面のうち、取付片27bの主板面と対向する主内面が押さえ面28(立ち上がり部20b)に並行するとともに、取付片27bの各側面と対向する各内側面がZ軸方向とほぼ一致するものとされる。つまり、取付孔34における表側及び裏側の主内面は、Y軸方向(支持部26の軸方向と直交する方向)及びZ軸方向(支持部26の軸方向)の双方に対して傾斜する形態とされており、そのY軸方向に対してなす角度(傾斜角度)が底部20aからの立ち上がり部20bの立ち上がり角度θ1(鋭角であって45度を超えない大きさ)、及びスペーサ部33における受け面33aがY軸方向に対してなす角度と略同一とされている。取付片27bが取付孔34内に挿入された状態では、スペーサ部33における取付孔34の縁部(詳しくは取付孔34よりも表側の部分)が立ち上がり部20bと共に取付片27bと押さえ部25との間に挟み込まれて保持されるようになっている。
次に、拡散板30が有する光反射機能に関する構成について詳細に説明する。
図11は拡散板における光反射率の分布を説明する平面図、図12は図11の拡散板における熱陰極管と対向する面の概略構成を示す要部拡大平面図、図13は図11の拡散板の短辺方向における光反射率の変化を示すグラフ、図14は図11の拡散板の長辺方向における光反射率の変化を示すグラフである。なお、図13においては、拡散板の長辺方向をX軸方向とし、短辺方向をY軸方向としている。また、図13において、横軸はY軸方向(短辺方向)を示しており、Y軸方向に沿って図11に示す手前側端部から奥側端部までの光反射率をプロットしたグラフとなっている。同様に、図14において、横軸はX軸方向(長辺方向)を示しており、Y軸方向に沿って図11に示す左側端部から右側端部までの光反射率をプロットしたグラフとなっている。
拡散板30は、ほぼ透明な合成樹脂製(例えばポリスチレン製)の基材中に、光を拡散させる拡散粒子が所定量分散配合されてなり、全体にわたって光透過率及び光反射率がほぼ均一とされる。なお、拡散板30の基材(後述する光反射部32を除いた状態のもの)における具体的な光透過率及び光反射率は、例えば光透過率が70%程度、光反射率が30%程度とされるのが好ましい。拡散板30は、熱陰極管17と対向する面(以下、第1面30aという)と、当該第1面30aとは反対側に位置して、液晶パネル11と対向する面(以下、第2面30bという)とを有する。このうち、第1面30aが熱陰極管17側からの光が入射される光入射面とされるのに対し、第2面30bが液晶パネル11へ向けて光(照明光)を出射する光出射面とされる。
そして、拡散板30のうち光入射面を構成する第1面30a上には、図11及び図12に示すように、白色を呈するドットパターンをなす光反射部32が形成されている。光反射部32は、平面視丸形をなす複数のドット32aをジグザグ状(千鳥状、互い違い状)に配置することで構成されている。光反射部32を構成するドットパターンは、例えば金属酸化物が含有されたペーストを拡散板30の表面に印刷することにより形成される。当該印刷手段としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が好適である。光反射部32は、それ自身の光反射率が例えば75%程度とされ、拡散板30自身の面内の光反射率が30%程度とされるのに比して、大きい光反射率を有するものとされている。ここで、本実施形態では、各材料の光反射率は、コニカミノルタ社製CM−3700dのLAV(測定径φ25.4mm)にて測定された測定径内の平均光反射率を用いている。なお、光反射部32自身の光反射率は、ガラス基板の一面全体に亘って当該光反射部32を形成し、その形成面を上記測定手段に基づいて測定した値としている。
拡散板30は、長辺方向(X軸方向)及び短辺方向(Y軸方向)を有しており、光反射部32のドットパターンを変化させることにより、拡散板30の熱陰極管17と対向する第1面30aの光反射率が、図13に示すように、短辺方向に沿って変化するものとされている(図11及び図12参照)。すなわち、拡散板30は、図11に示すように、全体として第1面30aにおいて、熱陰極管17と重畳する部位(以下、光源重畳部DAと称する)の光反射率が、熱陰極管17と重畳しない部位(以下、光源非重畳部DNと称する)の光反射率より大きい構成とされている。なお、拡散板30における第1面30aの光反射率は、図14に示すように、長辺方向に沿って殆ど変化することがなく、ほぼ一定とされている(図11参照)。
上記拡散板30における光反射率の分布について詳しく説明する。拡散板30の光反射率は、図11から図13に示すように、短辺方向に沿って熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて連続的に小さく、熱陰極管17に近づく方向へ向けて連続的に大きくなっていて、その分布は正規分布(つりがね状の曲線)をとる設定とされる。具体的には、拡散板30の光反射率は、その短辺方向の中央位置(熱陰極管17の中心と一致する位置)にて最大となり、短辺方向の両端位置にて最小となる。この光反射率の最大値は、例えば65%程度とされ、最小値は、例えば30%程度で拡散板30自身が有する光反射率と同等とされる。従って、拡散板30における短辺方向の両端位置では、光反射部32が僅かにしか配されていない、若しくは殆ど配されていないと言える。
上記のような光反射率の分布とするため、光反射部32は、次のように形成されている。すなわち、光反射部32を構成する各ドット32aの面積は、拡散板30における短辺方向の中央位置、つまり熱陰極管17の中心位置と一致するものが最大となり、そこから遠ざかる方向へ向けて次第に小さくなり、拡散板30における短辺方向の最も端寄りに配されたものが最小となる。つまり、各ドット32aの面積は、熱陰極管17の中心からの距離が大きくなるほど、小さくなる設定とされる。このような構成の拡散板30によれば、拡散板30全体として照明光の輝度分布をなだらかにすることができ、ひいては当該バックライト装置12全体としてなだらかな照明輝度分布を実現することが可能となる。なお、光反射率の調整手段として、光反射部32の各ドット32aの面積は同一とし、そのドット32a同士の間隔を変更するものとしても良い。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。液晶パネル11及びバックライト装置12をそれぞれ別途に製造し、それらをベゼル13などを用いて互いに組み付けることで、図3及び図4に示す液晶表示装置10が製造される。このうち、バックライト装置12を製造する際の組み付け作業、特にシャーシ14に反射シート20及び押さえ部材21を取り付ける作業について詳しく説明する。
まず、図2に示す状態からシャーシ14内に反射シート20を敷設する作業を行った後、各押さえ部材21をシャーシ14の各スペーサ部33に取り付ける作業を行う。この反射シート20は、取付作業を行う前の段階で、予め底部20aに対して立ち上がり部20bが屈曲されるとともに、立ち上がり部20bに対して延出部20cが屈曲された状態とされている。反射シート20をシャーシ14内に収容すると、底部20aが底板14aにより受けられるとともに、各立ち上がり部20bが各スペーサ部33における受け面33aにより受けられ、さらには延出部20cが受け板14cにより受けられる。
続いて、各押さえ部材21を取り付けるにあたっては、作業者は支持部26を把持しつつ作業を行うことができる。図9に示す状態から、押さえ部材21をZ軸方向に沿って裏側へ向けて差し込んで、取付部27を立ち上がり部20bの挿通孔29に挿通させる。押さえ部材21は、その押さえ面28が立ち上がり部20bに当接する深さまで差し込まれることで、図10に示す解除位置に至る。ここで、支持部26は、軸方向がZ軸方向、つまり取付部27の軸方向並びに押さえ部材21を図9に示す取り外し位置から図10に示す解除位置へ差し込む方向と一致しているので、取付作業性に優れる。その後、解除位置とした押さえ部材21をX軸方向に沿ってスペーサ部33に接近する方向(図10に示す矢線方向)、つまり取り付け方向へ向けてスライドさせるようにする。押さえ部材21が取り付けに伴ってスライドする過程では、係止突部27cのガイド面27dが取付孔34の縁部に摺接されて取付孔34に対する取付片27bの導入動作がガイドされるので、取付片27bがスムーズに取付孔34内に挿入される。
押さえ部材21が解除位置から所定寸法スライドされると、図8に示す取付位置に至り、取付片27bがスペーサ部33を貫通するとともに係止突部27cがスペーサ部33における挿入側とは反対側に出て取付孔34の縁部に対して係止される。これにより、押さえ部材21が取付位置から不用意に取り外し方向(解除位置側)へ移動させられる事態が回避され、もって押さえ部材21の抜け止めが図られる。この取付位置では、取付片27bと押さえ面28との間には、図7及び図8に示すように、スペーサ部33のうち取付孔34よりも表側の部分と反射シート20の立ち上がり部20bとが共に挟み込まれるとともに、押さえ面28及び受け面33aが立ち上がり部20bに対して殆ど隙間無く当接した状態に保たれる。これにより、取付位置とされた押さえ部材21は、スペーサ部33(シャーシ14)に対してZ軸方向について殆ど変位することがないよう保持され、さらには立ち上がり部20bが押さえ面28及び受け面33aにより表側及び裏側から挟み込まれることで、その形状が安定的に保たれる。
ここで、本実施形態に係る押さえ部材21における取り付けに伴うスライド方向は、立ち上がり部20bに沿う方向とされているから、スライドに伴って押さえ面28が立ち上がり部20bに対して表側または裏側に殆ど変位することがないものとされている。従って、仮に解除位置からのスライド量が不十分だった場合でも、押さえ面28は立ち上がり部20bに当接して表側から押さえた状態に保たれる。さらに詳しくは、取り付けに伴う押さえ部材21のスライド方向は、X軸方向、つまり底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向(Y軸方向)と直交する方向とされているから、スライドする際に押さえ部材21がY軸方向について殆ど変位するようなことがないものとされる。以上により、立ち上がり部20bに対する押さえ面28の押さえ位置にずれが生じ難くなっており、立ち上がり部20bを押さえ面によって所望の位置にて適切に押さえることが可能とされる。もって、立ち上がり部20bを所望の形状に安定的に維持することができる。
しかも、取付片27b及び取付孔34は、共に立ち上がり部20bに並行して傾斜状をなしているから(図7)、仮に取付片27bと取付孔34との間に生じるクリアランスに起因して押さえ部材21がスペーサ部33に対して多少がたついたとしても、立ち上がり部20bに対する押さえ面28の押さえ位置が変動し難いものとされる。詳しく説明すると、例えば取付片及び取付孔がY軸方向に沿う形態とされた場合、クリアランスに起因して押さえ部材にがたつきが生じ得る方向は、Y軸方向及びZ軸方向の2方向となり、いずれも立ち上がり部20bに対する押さえ面の押さえ位置が変動し得る方向とされる。これに比べて、本実施形態では、取付片27bと取付孔34との間にクリアランスが生じても、そのクリアランスに起因して押さえ部材21ががたつき得る方向は、傾斜方向(底部20aからの立ち上がり部20bの立ち上がり方向)及びZ軸方向の2方向となり、このうち傾斜方向については、立ち上がり部20bに対する押さえ面28の押さえ位置を変動させることがない。従って、取付片27bと取付孔34とのクリアランスに起因して押さえ部材21が多少がたついても、押さえ面28が立ち上がり部20bに対して接離するよう変位し難くなり、もって立ち上がり部20bをより安定的に押さえることができるのである。
ところで、反射シート20における各屈曲箇所の屈曲角度を常に一定に管理するのは困難であり、屈曲角度に過不足が生じるおそれがある。例えば、底部20aに対する立ち上がり部20bの屈曲角度(立ち上がり角度)が設定値よりも大きい場合には、立ち上がり部20bがスペーサ部33の受け面33aとの間に隙間を保有しつつ浮き上がった状態とされる可能性がある。その場合でも、押さえ部材21の押さえ面28により立ち上がり部20bが表側から押さえられるとともに、浮き上がっていた立ち上がり部20bが矯正され、底部20aからの立ち上がり角度が設定値に戻されるようになっている。
上記のようにして反射シート20及び押さえ部材21をシャーシ14に取り付けた後、ソケット18を装着した熱陰極管17及びホルダ19をシャーシ14内に収容し、それから光学部材15をなす拡散板30及び光学シート31を順次に開口部14eに取り付けるとともにフレーム16を取り付けることで、バックライト装置12の組み付けが完了する。
上記のようにして製造された液晶表示装置10を使用するにあたって熱陰極管17を点灯させると、熱陰極管17から発せられた光は、拡散板30の第1面30aに対して直接的に、またはシャーシ14内に配された各部材(ホルダ19、反射シート20、押さえ部材21など)にて反射されてから間接的に入射し、拡散板30を透過した後、光学シート31を介して液晶パネル11へ向けて出射される。
ここで、拡散板30へ向かう間接光は、主にシャーシ14内のほぼ全域にわたって敷設された反射シート20によって反射されたものである(図2及び図6)。反射シート20のうち光源非配置領域LNに配された立ち上がり部20bは、図3及び図7に示すように、光源配置領域LAに配された底部20aから表側に立ち上がる形態とされているので、立ち上がり基端側から立ち上がり先端側にかけて次第に拡散板30との間の間隔、つまりシャーシ14内において光が行き交う空間が狭くなっている。ここで、シャーシ14内における光量は、熱陰極管17からの距離に概ね反比例する傾向とされ、光源配置領域LAに比べて光源非配置領域LNの方が少ない傾向となっており、そのため光源非配置領域LNには暗部が生じ易くなっている。その点、本実施形態では、光量が少なくなりがちな光源非配置領域LNにおいて、立ち上がり部20bによって光が行き交う空間自体が狭められるとともに、立ち上がり部20bによって反射光が画面中央側に指向するよう角度付けされるので、光源非配置領域LNが暗部として視認され難いものとされている。また、押さえ部材21における押さえ部25は、立ち上がり部20bをその短辺方向(Y軸方向)について部分的に押さえるような大きさを有しているから、仮に立ち上がり部を全長にわたって押さえるような大きさとした場合と比べると、小型化が図られており、その表面積がシャーシ14内に占める割合が反射シート20に比べて小さなものとされる。従って、反射シート20と押さえ部材21とで光反射率が相違していても、シャーシ14内における光反射率並びに反射光にムラが生じ難くなっている。
続いて、拡散板30が有する光反射機能について詳細に説明する。熱陰極管17から発せられた光が入射される拡散板30の第1面30aには、図11に示すように、面内で光反射率が領域毎に異なる光反射部32が形成されていることで、各領域毎に光の入射効率が適切に制御可能とされている。詳しくは、第1面30aのうち熱陰極管17と重畳する光源重畳部DAでは、熱陰極管17からの直接光が多く、光源非重畳部DNよりも光量が相対的に多くなっている。そこで、光源重畳部DAにおける光反射部32の光反射率を相対的に大きくすることで(図11及び図13参照)、第1面30aへの光の入射を抑制(規制)することができるとともに多くの光がシャーシ14内に反射されて戻される。一方、第1面30aのうち熱陰極管17と重畳しない光源非重畳部DNでは、熱陰極管17からの直接光が少なく、光源重畳部DAよりも光量が相対的に少なくなっている。そこで、光源非重畳部DNにおける光反射部32の光反射率を相対的に小さくすることで(図11及び図13参照)、第1面30aへの光の入射を促すことができる。このとき、光源非重畳部DNには、光源重畳部DAの光反射部32によってシャーシ14内に反射された光が上記した反射シート20などにより導かれていて光量が補われているので、光源非重畳部DNに入射する光量を十分に確保することができる。
ところで、熱陰極管17を点灯または消灯させると、シャーシ14内の温度環境に変化が生じ、それに伴ってシャーシ14内に配された反射シート20に熱膨張または熱収縮が生じる場合がある。反射シート20のうち、シャーシ14の底板14aに沿って配される底部20aについては、図3及び図7に示すように、比較的に形状が安定的に保たれるものの、立ち上がり部20bについては、底部20aに対して傾斜状をなしているのに加え、底板14aとの間に隙間を保有しているため、比較的に形状が不安定化し易くなっている。具体的には、反射シート20の熱膨張または熱収縮に伴って立ち上がり部20bに反りや撓みが生じ、立ち上がり部20bが拡散板30に接近するよう変形(変位)する可能性がある。その点、本実施形態では、立ち上がり部20bが押さえ部材21の押さえ部25における押さえ面28により表側から押さえられるとともに、スペーサ部33における受け面33aにより裏側から受けられているので、立ち上がり部20bが拡散板30に対して接離するよう変形するのが抑制されている。
詳しくは、立ち上がり部20bは、押さえ部材21及びスペーサ部33により表側からと裏側からとの双方から押さえられている。従って、立ち上がり部20bが表側及び裏側のいずれにも変位するのが抑制され、それにより立ち上がり部20bの形状を安定的に保つことができる。この押さえ部材21及びスペーサ部33は、立ち上がり部20bをその面内において部分的にしか押さえることができない構成とされているものの、立ち上がり部20bの面内において複数ずつ分散して配されることで、立ち上がり部20bの全体を安定的に押さえる(受ける)ことが可能とされている。しかも、立ち上がり部20bには、押さえ部材21とスペーサ部33との間に挟み込まれる部分が存在しているので、それにより立ち上がり部20bの形状をより安定的に保つことができる。以上により、立ち上がり部20bの形状を安定化させることができるから、立ち上がり部20bにて反射される光の方向性を安定化させることができる。もって、拡散板30に照射されてからバックライト装置12外に出射される光にムラが生じ難くなる。
以上説明したように本実施形態のバックライト装置12は、光源である熱陰極管17と、熱陰極管17に対して光出射側とは反対側に配される底板14aを有するとともに熱陰極管17を収容するシャーシ14と、底板14aに沿って配される底部20a、及び底部20aから光出射側に立ち上がる立ち上がり部20bを有するとともに光を反射させる反射シート20と、底板14aと立ち上がり部20bとの間に介在するスペーサ部33と、立ち上がり部20bを光出射側から押さえる押さえ面28を有する押さえ部材21とを備え、押さえ部材21及びスペーサ部33には、スペーサ部33に対して押さえ部材21を立ち上がり部20bに沿う方向に移動させることで、押さえ部材21をスペーサ部33に取付状態に保持可能な取付構造(取付部27の取付片27b及び取付孔34)が設けられている。
反射シート20における立ち上がり部20bは、底部20aから光出射側に立ち上がる形態であるため、例えば底部20aからの立ち上がり角度が変動したり、反りや撓みなどの変形が生じるなど、形状が不安定化し易い傾向にある。その点、本実施形態によれば、押さえ部材21の押さえ面28によって立ち上がり部20bが光出射側から押さえられるから、立ち上がり部20bが光出射側に変位するのを規制することができる。これにより、底部20aに対する立ち上がり部20bの立ち上がり角度が変動したり、立ち上がり部20bに反りや撓みなどの変形が生じるのを抑制することができる。つまり、立ち上がり部20bの形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該バックライト装置12から出射される光にムラが生じ難くなる。
さらに、本実施形態に係る押さえ部材21は、反射シート20の立ち上がり部20bとシャーシ14の底板14aとの間に介在するスペーサ部33に対して立ち上がり部20bに沿う方向に移動されると、取付構造によりスペーサ部33に対して取付状態に保持される。この押さえ部材21の取り付けに伴う移動方向は、立ち上がり部20bに沿う方向とされているから、移動に伴って押さえ面28が立ち上がり部20bに対して光出射側またはその反対側に変位し難いものとされる。つまり、立ち上がり部20bに対する押さえ面28の押さえ位置にずれが生じ難くなっているので、押さえ面28により立ち上がり部20bをより適切に押さえることができる。従って、立ち上がり部20bの形状をより安定的に保つことができ、もって出射光に生じ得るムラを効果的に抑制することができる。
また、スペーサ部33は、底板14aから立ち上がる壁状をなしており、押さえ部材21の取り付けに伴う移動方向は、スペーサ部33の板厚方向に沿うものとされている。このようにすれば、押さえ部材21は、壁状をなすスペーサ部33に対してその板厚方向に沿って移動させることで、取り付けがなされる。
また、取付構造は、押さえ部材21に設けられ板厚方向に沿って延びる形態の取付片27bと、スペーサ部33を板厚方向に貫通する形態で設けられ取付片27bを挿入可能な取付孔34とから構成される。このようにすれば、取り付けに際して押さえ部材21をスペーサ部33に対してその板厚方向に沿って移動させると、取付片27bがスペーサ部33の取付孔34に挿入されることで、取り付けがなされる。取付片27bと押さえ面28との間に立ち上がり部20b及びスペーサ部33における取付孔34の縁部が共に挟み込まれることで、押さえ部材21の保持が図られるとともに立ち上がり部20bの押さえが図られる。
また、取付片27bには、取付孔34の縁部に係止可能な係止突部27cが設けられている。このようにすれば、取付孔34の縁部に係止突部27cが係止されることで、押さえ部材21をスペーサ部33から抜け止め状態に保持することができる。これにより、立ち上がり部20bを押さえ面28によってより安定的に押さえることができる。
また、取付片27b及び取付孔34は、共に立ち上がり部20bに並行する形態とされる。このようにすれば、仮に取付片27bと取付孔34との間にクリアランスが生じていて両者間にがたつきが生じたとしても、立ち上がり部20bに対して押さえ面28の押さえ位置が変動し難いものとされる。従って、押さえ面28により立ち上がり部20bを一層適切に押さえることができる。
また、押さえ部材21の取り付けに伴う移動方向は、底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向に対して略直交する方向(X軸方向)とされている。このようにすれば、押さえ部材21を取り付けに伴って移動させる際、押さえ部材21は、底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向については殆ど移動することがない。従って、立ち上がり部20bに対する押さえ面28の押さえ位置が一層ずれ難くなり、押さえ面28により立ち上がり部20bをより適切に押さえることが可能とされる。
また、スペーサ部33は、立ち上がり部20bを光出射側とは反対側から受けることが可能な受け面33aを有している。このようにすれば、スペーサ部33の受け面33aと押さえ部材21の押さえ面28とによって、立ち上がり部20bを光出射側と光出射側とは反対側との双方から押さえることができる。これにより、立ち上がり部20bの形状をより安定的に保持することができる。
また、立ち上がり部20bには、取付構造である取付部27を挿通可能な挿通孔29が設けられている。このようにすれば、取付部27が挿通孔29を挿通されることで、スペーサ部33に対する押さえ部材21の取り付けが許容される。
また、熱陰極管17に対して光出射側に配される光学部材15を備えており、押さえ部材21には、シャーシ14内の空間を横切る軸を有するとともに光学部材15を光出射側とは反対側から支持する支持部26が設けられている。このようにすれば、押さえ部材21に光学部材15を光出射側とは反対側から支持する機能を併せ持たせることができる。
また、立ち上がり部20b及び押さえ面28は、支持部26における軸方向及び軸方向と直交する方向(光学部材15の板面、軸方向と直交する面)の双方に対して交差する形態とされる。このようにすれば、支持部26における軸方向及び軸方向と直交する方向の双方に対して交差する形態の立ち上がり部20bを押さえ面28によって光出射側から適切に押さえることができる。これにより、反射シート20の形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該バックライト装置12から出射される光にムラが生じ難くなる。
また、立ち上がり部20b及び押さえ面28が軸方向と直交する方向に対してなす角度は、略同一とされる。このようにすれば、立ち上がり部20bを押さえ部材21の押さえ面28により確実に光出射側から押さえることができるので、形状安定性に優れる。
また、立ち上がり部20b及び押さえ面28が軸方向と直交する方向に対してなす角度は、共に鋭角とされる。このようにすれば、立ち上がり部20bにて反射した光は、底部20aからの立ち上がり角度に基づいた角度付けがなされる。この立ち上がり角度を鋭角とすることで、光を良好に出射させることができる。立ち上がり角度が鋭角とされた立ち上がり部20bを、軸方向と直交する方向に対してなす角度が鋭角とされた押さえ面28により適切に押さえることができる。
また、立ち上がり部20b及び押さえ面28は、共に傾斜状をなしている。このようにすれば、傾斜状をなす立ち上がり部20bを、同様に傾斜状をなす押さえ面28によって適切に押さえることができる。
また、支持部26における軸方向は、光学部材15の板面と略直交する方向とされる。このようにすれば、支持部26により光学部材15をより適切に支持することができる。支持部26が光学部材15を通して暗部として視認され難くなり、輝度ムラの抑制により好適となる。
また、押さえ部材21は、底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向について、押さえ面28が立ち上がり部20bを部分的に押さえるよう形成されている。このようにすれば、仮に押さえ部材が立ち上がり部20bを全長にわたって押さえるものと比べると、押さえ部材21を小型化することができる。従って、反射シート20と押さえ部材21とで光反射率が相違していた場合でも、シャーシ14内において光反射率にムラが生じ難くすることが可能となる。
また、底板14aにおける端部には、光出射側に立ち上がる側板14bが設けられ、この側板14bにおける立ち上がり端部には、外向きに張り出す受け板14cが設けられているのに対し、立ち上がり部20bにおける立ち上がり端部には、受け板14cに沿うよう延出する延出部20cが設けられている。このようにすれば、反射シート20における底部20aが底板14aに、延出部20cが受け板14cにそれぞれ沿って配されるので、底部20aと延出部20cとの間に位置する立ち上がり部20bの形状をより安定化させることが可能となる。
また、シャーシ14は、熱陰極管17が配される光源配置領域LAと、熱陰極管17が配されない光源非配置領域LNとに区分されている。このようにすれば、シャーシ14に熱陰極管17が配されない光源非配置領域LNを設定しているので、シャーシ14全体に万遍なく熱陰極管17を配置する場合に比して、熱陰極管17の数を減少させることができ、当該バックライト装置12の低コスト化及び省電力化を実現することが可能となる。
また、シャーシ14は、少なくとも第1端部14Aと、第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、第1端部14Aと第2端部14Bとに挟まれる中央部14Cとに区分されており、このうち中央部14Cが光源配置領域LAとされ、第1端部14A及び第2端部14Bが光源非配置領域LNとされる。このようにすれば、当該バックライト装置12の中央部に十分な輝度を確保することができ、当該バックライト装置12を備える液晶表示装置10においても表示中央部の輝度が確保されることとなるため、良好な視認性を得ることが可能となる。
また、底部20aの少なくとも一部が光源配置領域LAに配されるのに対して、立ち上がり部20bの少なくとも一部が光源非配置領域LNに配されている。シャーシ14内の光量は、光源配置領域LAと比べて光源非配置領域LNでは少なくなる傾向とされるが、その光源非配置領域LNに底部20aから光出射側に立ち上がる立ち上がり部20bを配することで、光源非配置領域LNに暗部を生じ難くさせることが可能となる。これにより、輝度ムラを抑制することができる。
また、熱陰極管17に対して光出射側に配される光学部材15を備えており、光学部材15である拡散板30は、少なくとも熱陰極管17側と対向する第1面30aにおける光反射率が光源配置領域LAと重畳する部位(光源重畳部DA)よりも光源非配置領域LNと重畳する部位(光源非重畳部DN)の方が大きいものとされている。このようにすれば、熱陰極管17から出射された光は、まず光学部材15のうち光反射率が相対的に大きい部位に到達するため、その多くが反射される(つまり透過されない)こととなり、熱陰極管17からの出射光量に対して照明光の輝度が抑制される。一方、ここで反射された光は、シャーシ14内で反射させ、光源非配置領域LNに到達させることが可能となり得る。光学部材15のうち当該光源非配置領域LNと重畳する部位は、相対的に光反射率が小さいため、より多くの光が透過されることとなり、所定の照明光の輝度を得ることができる。
また、拡散板30は、少なくとも熱陰極管17側と対向する第1面30aにおける光反射率が熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて小さくなるものとされている。このようにすれば、光源配置領域LAと光源非配置領域LNとで照明光の輝度の均一化を図ることができる。
また、押さえ部材21は、表面が白色を呈するものとされる。このようにすれば、押さえ部材21の表面にて光を良好に反射させることができるので、熱陰極管17から発せられた光を有効に利用することができる。
また、光源は、熱陰極管17からなる。このようにすれば、高輝度化などを図ることができる。
以上、本発明の実施形態1を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態1の変形例1]
実施形態1の変形例1について図15を用いて説明する。ここでは、取付部27‐1及び取付孔34‐1の形状を変更したものを示す。なお、図15は本変形例に係る押さえ部材、反射シート及びスペーサ部の要部を拡大した断面図である。
取付部27‐1における基部27a‐1は、図15に示すように、押さえ部25の押さえ面28からの突出方向がZ軸方向に対して傾斜する方向とされている。基部27a‐1の軸方向(突出方向)が押さえ面28に対してなす角度は、ほぼ直角とされている。取付片27b‐1は、主板面が押さえ面28及び立ち上がり部20bに並行する形態とされるものの、各側面については基部27a‐1の軸方向に並行する形態とされる。また、取付孔34‐1は、取付片27b‐1と同様の断面形状とされる。
[実施形態1の変形例2]
実施形態1の変形例2について図16を用いて説明する。ここでは、立ち上がり部20b‐2、押さえ部25‐2及びスペーサ部33‐2の形状を変更したものを示す。なお、図16は本変形例に係る押さえ部材、反射シート及びスペーサ部の要部を拡大した断面図である。
立ち上がり部20b‐2、押さえ部25‐2及びスペーサ部33‐2は、図16に示すように、共に断面略円弧状(断面弓形形状)とされている。詳しくは、立ち上がり部20b‐2は、裏側に反った略円弧状をなしており、全体が立ち上がり基端と立ち上がり先端とを結んだ線(弦)よりも底板14a側に配される。立ち上がり部20b‐2は、底部20aからの立ち上がり角度が上記した実施形態1とほぼ同じとされる。この立ち上がり角度は、立ち上がり部20b‐2の立ち上がり基端における接線が底部20aに対してなす角度である。一方、押さえ部25‐2及びスペーサ部33‐2は、立ち上がり部20b‐2とほぼ同じ曲率をもった断面形状とされていて、押さえ面28‐2及び受け面33a‐2が共に立ち上がり部20b‐2に沿って略円弧状をなしている。押さえ面28‐2及び受け面33a‐2がY軸方向に対してなす角度は、立ち上がり部20b‐2における立ち上がり角度とほぼ同一とされる。このように立ち上がり部20b‐2が円弧状に湾曲した形状であっても、押さえ部25‐2及びスペーサ部33‐2を同様の形状とすることで、立ち上がり部25b‐2を適切な形状に維持することができる。
[実施形態1の変形例3]
実施形態1の変形例3について図17を用いて説明する。ここでは、拡散板30の第1面30aにおける光反射率の分布を変更したものを示す。なお、図17は本変形例に係る拡散板の短辺方向における光反射率の変化を示すグラフである。
拡散板30の第1面30aのうち、光源重畳部DAにおいては、図17に示すように、光反射率が例えば65%で概ね一様とされ、拡散板30内で最大値を示している。一方、光源非重畳部DNにおいては、光反射率は、光源重畳部DAに近い側から遠い側へ向けて連続的に漸次小さくなり(スロープ状に変化し)、拡散板30の短辺方向(Y軸方向)の両端部で最小値の30%とされている。光反射部32を構成するドット32aは、光源重畳部DAにおいては、その面積が最大とされ且つ同一とされるのに対し、光源非重畳部DNにおいては、光源重畳部DAからの距離に反比例して連続的に漸次小さくなるよう形成されている。
[実施形態1の変形例4]
実施形態1の変形例4について図18を用いて説明する。ここでは、拡散板30の第1面30aにおける光反射率の分布をさらに変更したものを示す。なお、図18は本変形例に係る拡散板の短辺方向における光反射率の変化を示すグラフである。
光反射部32は、図18に示すように、拡散板30の第1面30aの面内における光反射率が光源重畳部DAから光源非重畳部DNにかけて段階的に逐次小さくなるよう形成されている。すなわち、光反射部32を構成する各ドット32aの面積(光反射率)は、光源重畳部DAで最も大きく且つ一様とされるのに対し、当該光源重畳部DAから遠ざかる方向へ向けて所定領域毎に段階的に逐次小さくなり、拡散板30の短辺方向(Y軸方向)の両端部で最も小さくされている。つまり、光反射部32における光源非重畳部DNでは、当該拡散板30の短辺方向(Y軸方向)に沿って、光反射率がストライプ状に変化している。このような構成により、拡散板30から出射する照明光の輝度分布をなだらかにすることが可能となる。さらに、このように光反射率が段階的に異なる複数の領域を形成する手段によれば、当該拡散板30の製造方法が簡便なものとなり、コスト削減に寄与することが可能となる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図19から図22によって説明する。この実施形態2では、スペーサ部133の構造及び押さえ部材121の取付構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
図19はシャーシにおける熱陰極管及び押さえ部材の配置構成を示す平面図、図20は図19のxx-xx線断面図、図21は押さえ部材を取り付ける前の状態を示す図19のxx-xx線断面図、図22は押さえ部材を解除位置に配した状態を示す図19のxx-xx線断面図である。
スペーサ部133は、図19に示すように、平面に視て互いに交差する第1スペーサ部133Aと第2スペーサ部133Bとから構成されている。詳しくは、第1スペーサ部133Aは、底板14aから表側に立ち上がるとともにY軸方向に沿った主壁面を有する壁状をなしている。第1スペーサ部133Aは、反射シート20の立ち上がり部20bに沿って延在する傾斜状をなすとともに立ち上がり部20bを裏側から受ける第1受け面133Aa(図20)を有しているなど、その形状及び底板14aにおける配置並びに設置数が上記した実施形態1に記載したスペーサ部33とほぼ同様であるものの、取付孔34を有していない点で相違している。第2スペーサ部133Bは、底板14aから表側に立ち上がるとともにX軸方向に沿った主壁面を有する壁状をなしており、第1スペーサ部133Aとはほぼ直交する形態とされる。第2スペーサ部133Bは、底板14aにおける各光源非配置領域LNに一対設けられており、それぞれY軸方向について各第1スペーサ部133Aのほぼ中央位置を横切りつつX軸方向に沿って延在する形態とされる。そして、第2スペーサ部133Bは、交差する各第1スペーサ部133Aに連なるとともに、その両端部が両側板14bにそれぞれ連なる形態とされており、それによりシャーシ114の強度を一層向上させることが可能とされる。第2スペーサ部133Bにおける表側の面は、立ち上がり部20bに並行する傾斜状をなすとともに立ち上がり部20bを裏側から受ける第2受け面133Baとされる(図20)。第2受け面133Baは、第1受け面133Aaとほぼ面一状をなすとともに互いにほぼ平行をなす。
さらには、スペーサ部133における第2スペーサ部133Bには、押さえ部材121が取り付けられるようになっている。詳しくは、押さえ部材121は、平面に視て各第2スペーサ部133Bと重畳する位置に配されており、各第2スペーサ部133Bに2つずつX軸方向にずれた位置に取り付けられることで、シャーシ114内において平面に視てジグザグ状に4つ配されている。各押さえ部材121は、第2スペーサ部133BのうちX軸方向について隣り合う第1スペーサ部133A間のほぼ中間位置に配されている。そして、第2スペーサ部133Bにおける押さえ部材121の取り付けられる部分には、図20に示すように、押さえ部材121の取付部127を挿入可能な取付孔134が設けられている。取付孔134は、第2スペーサ部133Bをその板厚方向に沿って貫通するとともに、その主内面が押さえ面28及び立ち上がり部20bに並行するよう、Y軸方向に対して所定角度傾斜している。
この押さえ部材121が第2スペーサ部133Bに対して着脱されるのに伴うスライド方向は、押さえ面28及び立ち上がり部20bに並行する方向であって、Y軸方向に対して傾斜している。取付部127を構成する取付片127bは、基部127aの突出先端部から上記スライド方向に沿って延出する形態とされる。この取付部127の構造は、実施形態1に記載した取付部27を90度回転させたものとほぼ同様である。なお、Y軸方向を左右方向とした図20から図22においては、図示下斜め左側が押さえ部材121の取り付け方向(取り付けに伴う移動方向)とされ、逆の上斜め右側が押さえ部材21の取り外し方向(取り外しに伴う移動方向)とされる。また、立ち上がり部20bにおける挿通孔129は、第2スペーサ部133Bに対して取り外し方向についてずれた位置に配されている。
押さえ部材121を第2スペーサ部133Bに取り付けるには、図21に示す状態から、押さえ部材121をZ軸方向に沿って裏側へ向けて差し込み、取付部127を挿通孔129に挿通させる。押さえ部材121が図22に示す解除位置に至ったら、続いて押さえ部材を図22の矢線に示す取り付け方向へスライドさせる。このスライド方向は、押さえ面28及び立ち上がり部20bに並行する方向であるから、スライド過程においても立ち上がり部20bに対する押さえ面28の押さえ位置が変動することは殆どない。押さえ部材が図20に示す取付位置に至ると、係止突部127cが取付孔134の縁部に係止することで、押さえ部材121の抜け止めが図られるとともに押さえ面28により立ち上がり部20bが表側から安定的に押さえられる。
以上説明したように本実施形態によれば、スペーサ部133は、共に底板14aから光出射側に立ち上がる壁状をなすとともに、平面に視て互いに交差する第1スペーサ部133Aと第2スペーサ部133Bとから構成されており、第1スペーサ部133A及び第2スペーサ部133Bが互いに連なる形態とされている。このようにすれば、平面に視て互いに交差する第1スペーサ部133Aと第2スペーサ部133Bとが互いに連なる形態とされるので、シャーシ114の強度を向上させることができる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図23から図25によって説明する。この実施形態3では、反射シート220の形状及びスペーサ部233及び押さえ部材21の配置を変更したものを示す。本実施形態においては、押さえ部材21として実施形態1に記載したものと同じ構造のものが用いられている。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
図23はシャーシにおける熱陰極管及び押さえ部材の配置構成を示す平面図、図24は図23のxxiv-xxiv線断面図、図25は図23のxxv-xxv線断面図である。
反射シート220は、図23から図25に示すように、全体として擂り鉢状に形成されており、シャーシ214の底板214aにおける中央側に配される底部220aと、底部220aにおける長辺側の両端部及び短辺側の両端部からそれぞれ立ち上がる計4つの立ち上がり部220bとを備える。立ち上がり部220bは、底部220aの長辺側の両端部から立ち上がるとともに底部220aをY軸方向について挟んだ位置に配される一対の第1立ち上がり部220bAと、底部220aの短辺側の両端部から立ち上がるとともに底部220aをX軸方向について挟んだ位置に配されるとともに第1立ち上がり部220bAと隣り合う一対の第2立ち上がり部220bBとからなる。第1立ち上がり部220bA及び第2立ち上がり部220bは、底部220aからそれぞれ所定の立ち上がり角度をもって立ち上がる傾斜状をなしている。第1立ち上がり部220bAと第2立ち上がり部220bBとは互いに連なる形態とされるとともに、その境界位置において屈曲されている。
スペーサ部233は、平面に視て第1立ち上がり部220bAと重畳する位置に配される第1スペーサ部233Aと、平面に視て第2立ち上がり部220bBと重畳する位置に配される第2スペーサ部233Bとから構成される。第1スペーサ部233Aは、その主壁面がY軸方向に沿う壁状とされるのに対し、第2スペーサ部233Bは、その主壁面がX軸方向に沿う壁状とされており、第1スペーサ部233Aと第2スペーサ部233Bとは互いの主壁面が略直交(交差)する関係にある。第1スペーサ部233Aは、X軸方向について離間した位置に5つが並んで配置されており、そのうち両端の第1スペーサ部233Aについては、中央寄りの3つの第1スペーサ部233Aと比べて小型になっている。一方、第2スペーサ部233Bは、Y軸方向について離間した位置に4つが並んで配置されており、そのうち両端の第2スペーサ部233Bについては、中央寄りの2つの第2スペーサ部233Bと比べて小型で且つ両端の第1スペーサ部233Aに連なる形態とされている。押さえ部材21は、中央寄りで大型の各第1スペーサ部233A及び各第2スペーサ部233Bにそれぞれ取り付けられている。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図26または図27によって説明する。この実施形態4では、光源として冷陰極管40を用いるとともに、反射シート320、押さえ部材321及びスペーサ部333の形状を変更したものを示す。本実施形態においては、押さえ部材321として実施形態1に記載したものと概ね同じ構造のものが用いられている。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
図26はシャーシにおける冷陰極管及び押さえ部材の配置構成を示す平面図、図27は図26のxxvii-xxvii線断面図である。
本実施形態において光源(線状光源)をなす冷陰極管40は、図26に示すように、細長い管状(線状)をなしており、両端部が封止された中空の細長いガラス管と、ガラス管の両端部の内側に封入された一対の電極とを備える。ガラス管内には、水銀及び希ガスなどが封入されるとともにその内壁面に蛍光材料が塗布されている。冷陰極管40の両端部には、それぞれ中継コネクタ(図示せず)が配されるとともに、電極からガラス管の外部に突出するリード端子に対して中継コネクタが接続されている。冷陰極管40は、この中継コネクタを介してシャーシ14の底板14aの外面側に取り付けられたインバータ基板(図示せず)に接続されるとともにその駆動を制御可能とされる。なお、冷陰極管40の外径寸法は、上記実施形態1にて示した熱陰極管17の外径寸法(例えば15.5mm程度)と比べると小さく、例えば4mm程度とされる。
上記した構造を有する冷陰極管40は、その長さ方向(軸方向)をシャーシ14の長辺方向と一致させた状態で、6本が互いに所定の間隔(配列ピッチ)を空けて平行に並んだ状態でシャーシ14内に偏在した形で収容されている。より具体的には、図26及び図27に示すように、シャーシ14の底板14a(拡散板30と対向する部位)を、その短辺方向に第1端部14Aと、当該第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、これらに挟まれる中央部14Cとに等分に区分した場合に、冷陰極管40は底板14aの中央部14Cに配置され、ここに光源配置領域LAを形成している。本実施形態に係る光源配置領域LAは、実施形態1と比べて広くなっている。一方、底板14aの第1端部14A及び第2端部14Bには冷陰極管40が配置されておらず、ここに光源非配置領域LNが形成されている。すなわち、冷陰極管40は、シャーシ14の底板14aの短辺方向の中央部に偏在した形で光源配置領域LAを形成しており、当該光源配置領域LAの面積は各光源非配置領域LNの面積よりも大きいものとされている。さらには、画面全体の面積(画面の縦寸法(短辺寸法))に対する光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)の比率は、実施形態1と比べて大きくなっており、例えば42%程度とされている。また、一対の光源非配置領域LNは、ほぼ同じ面積とされている。また、冷陰極管40は、その長さ寸法が画面の横寸法(長辺寸法)とほぼ同等になるよう形成されている。
反射シート320における底部320aは、その短辺寸法がシャーシ14の底板14aにおける光源配置領域LAよりも少し広くなる大きさとされ、平面に視て光源配置領域LAと重畳している。つまり、底部320aは、光源配置領域LAに応じて形成範囲が拡張されており、それに伴って光源非配置領域LNに対応した立ち上がり部320bにおける形成範囲が縮小されている。従って、立ち上がり部320bにおける底部320aからの立ち上がり角度は、実施形態1よりも大きなものとされる。そして、立ち上がり部320bの立ち上がり角度が変更されるのに対応して、押さえ部材321の押さえ部325は、その押さえ面328がY軸方向に対してなす角度が、スペーサ部333は、その受け面333aがY軸方向に対してなす角度がそれぞれ変更されている。
以上説明したように本実施形態によれば、光源は、冷陰極管40からなる。このようにすれば、長寿命化などを図ることができ、また調光を容易に行うことが可能となる。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図28または図29によって説明する。この実施形態5では、光源としてLED50を用いたものを示す。本実施形態においては、押さえ部材21として実施形態1に記載したものと概ね同じ構造のものが用いられている。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
図28はシャーシにおけるLED及び押さえ部材の配置構成を示す平面図、図29は図28のxxix-xxix線断面図である。
本実施形態において光源をなすLED50は、図28及び図29に示すように、シャーシ14内に収容されるLED基板51上に多数個が実装されることで、全体としてX軸方向に沿って延在する線状光源を構成する。LED基板51は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製とされ、シャーシ14の底板14aに沿って延在して配されるとともに図示しない固定手段によって底板14aに対して固定されている。LED基板51は、平面に視て横長な矩形状をなしており、その長辺方向をシャーシ14の長辺方向と一致させた状態で底板14aに取り付けられている。LED基板51の短辺寸法は、画面の縦寸法(シャーシ14の短辺寸法)よりも小さく、LED基板51の長辺寸法は、画面の横寸法(シャーシ14の長辺寸法)とほぼ同等とされる。また、LED基板51には、金属膜からなる配線パターンが形成されるとともにその所定の位置にLED50が実装されている。このLED基板51には、図示しない外部の制御基板が接続されていて、そこからLED50の点灯に必要な電力が供給されるとともにLED50の駆動制御が可能となっている。
LED50は、LED基板51上に表面実装される、いわゆる表面実装型とされており、LED基板51における表側の面上にX軸方向及びY軸方向について碁盤目状に(行列状に)多数並列配置されている。各LED50は、LED基板51に固着される基板部上にLEDチップを樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長の異なる3種類があり、具体的には各LEDチップがR(赤色)、G(緑色)、B(青色)を単色発光するようになっている。このLED50は、LED基板51に対する実装面とは反対側の面が発光面となる、トップ型とされている。LED50における光軸は、Z軸方向(液晶パネル11及び光学部材15の板面と直交する方向)とほぼ一致している。
シャーシ14の底板14a(拡散板30と対向する部位)を、その短辺方向に第1端部14Aと、当該第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、これらに挟まれる中央部14Cとに等分に区分した場合に、LED50を多数個実装したLED基板51は、底板14aの中央部14Cに配置され、ここに光源配置領域LAを形成している。一方、底板14aの第1端部14A及び第2端部14BにはLED基板51が配置されておらず、ここに光源非配置領域LNが形成されている。すなわち、LED50及びLED基板51は、シャーシ14の底板14aの短辺方向の中央部に偏在した形で光源配置領域LAを形成している。なお、画面全体の面積(画面の縦寸法(短辺寸法))に対する光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)の比率は、適宜に設定可能であり、実施形態1または実施形態4と同様にすることもでき、また実施形態1,4にて示した値以外の値とすることもできる。
以上説明したように本実施形態によれば、光源は、LED50からなる。このようにすれば、長寿命化並びに低消費電力化などを図ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態では、取付片における主板面(取付孔の主内面)が押さえ面及び立ち上がり部に並行していてY軸方向に対して傾斜状をなすものを示したが、取付片における主板面(取付孔の主内面)がY軸方向に並行する形態とされたものも本発明に含まれる。
(2)上記した各実施形態では、取付構造をなす取付孔がスペーサ部を板厚方向に貫通する形態とされるものを示したが、例えば、取付構造としてスペーサ部の主壁面を凹ませることで形成され、スペーサ部を貫通することがない取付凹部を設けるようにし、その取付凹部内に取付片を嵌合させることで、押さえ部材の取り付けを図るようにしてもよい。
(3)上記した各実施形態では、取付片から係止突部が押さえ面側に突出する形態のものを示したが、係止突部が取付片から押さえ面側とは反対側に突出する形態のものや、係止突部が取付片からY軸方向に沿って突出する形態のものも本発明に含まれる。また、係止突部を省略することも可能である。
(4)上記した各実施形態では、取付構造として押さえ部材側に取付片を、スペーサ部側に取付孔(取付凹部)をそれぞれ設けたものを示したが、逆に、押さえ部材側に取付孔(取付凹部)を、スペーサ部側に取付部をそれぞれ設けるようにしてもよい。
(5)上記した各実施形態では、スペーサ部が立ち上がり部を裏側から受ける受け面を有するものを示したが、受け面を有さないスペーサ部を設けるようにしたものも本発明に含まれる。
(6)上記した各実施形態では、押さえ部における押さえ面(スペーサ部における受け面)がY軸方向に対してなす角度と、立ち上がり部がY軸方向に対してなす角度とが略同一とされるものを示したが、押さえ面(受け面)がY軸方向に対してなす角度が、立ち上がり部がY軸方向に対してなす角度よりも大きくしたものや、逆に小さくしたものも本発明に含まれる。
(7)上記した各実施形態では、押さえ部及び立ち上がり部をほぼ同一の傾斜形状としたものを例示したが、押さえ部及び立ち上がり部の形状が互いに異なる設定とすることも可能である。例えば、立ち上がり部が傾斜状をなすのに対し、押さえ部が円弧状(湾曲形状)をなすようにしたり、或いはその逆の設定とすることも可能である。同様に、スペーサ部の形状について、押さえ部と立ち上がり部との少なくともいずれ一方とは異なるものとすることも可能である。
(8)上記した各実施形態では、押さえ部における押さえ面(スペーサ部における受け面)がY軸方向に対してなす角度、及び立ち上がり部がY軸方向に対してなす角度が45度以下の鋭角としたものを例示したが、45度以上の鋭角としたものも本発明に含まれる。
(9)上記した各実施形態以外にも、シャーシにおける押さえ部材の取付位置は適宜に変更可能である。同様にシャーシにおけるスペーサ部の設置位置は適宜に変更可能である。
(10)上記した各実施形態以外にも、スペーサ部の具体的な平面形状や断面形状については適宜に変更可能である。
(11)上記した各実施形態では、支持部における軸方向がZ軸方向と一致するものを例示したが、支持部における軸方向がZ軸方向に対して多少傾く設定のものも本発明に含まれる。取付片における軸方向に関しても上記と同様に変更可能である。
(12)上記した実施形態1,2では、シャーシに対する取付構造が異なる2種類の押さえ部材についてそれぞれ説明したが、これら2種類の押さえ部材を1つのシャーシ内において混在させて使用することも勿論可能である。
(13)上記した実施形態2では、第1スペーサ部と第2スペーサ部とが平面に視て互いにほぼ直交するものを示したが、第1スペーサ部と第2スペーサ部とがなす角度を直角以外の角度に変更することも可能である。
(14)上記した各実施形態では、シャーシとして合成樹脂製のものを用いた場合を示したが、シャーシを金属製としたものにも本発明は適用可能である。その場合、スペーサ部については、例えば底板に絞り加工を施すことで一体に成形することも可能であり、またスペーサ部を合成樹脂製の別部品として製造しておいて金属製のシャーシに対して別途に取り付けるようにしても構わない。
(15)上記した各実施形態では、底部から立ち上がり部に向かう方向について、押さえ部が立ち上がり部を部分的に押さえる形態のものを例示したが、上記方向について、押さえ部が立ち上がり部を全長にわたって押さえる形態としたものも本発明に含まれる。
(16)上記した各実施形態では、反射シートにおける端部に立ち上がり部が配されるものを示したが、例えば反射シートにおける中央側部分に断面山型をなす立ち上がり部が設けられたものにも本発明は適用可能であり、その場合でも立ち上がり部に対応した位置に押さえ部材を取り付けるようにすればよい。
(17)上記した各実施形態では、底部及び立ち上がり部が互いに連なる形態の反射シートを例示したが、底部と立ち上がり部とで分離された、分割構造の反射シートを用いたものにも本発明は適用可能である。
(18)上記した実施形態3において、光源として、実施形態4に記載した冷陰極管を用いたり、実施形態5に記載したLEDを用いることも可能である。
(19)上記した各実施形態では、押さえ部材の表面の色を白色としたものを例示したが、押さえ部材の表面の色については、例えば乳白色や銀色としてもよい。また、押さえ部材の表面に所望の色の塗料を塗布することで、表面の色を設定することが可能である。
(20)上記した各実施形態では、X軸方向及びY軸方向に沿って真っ直ぐな状態の拡散板に対して支持部が当接されるような設定のものを示したが、上記したように真っ直ぐな状態の拡散板に対して支持部が当接されない設定(具体的には、支持部の突出先端部が拡散板における光源側の面よりも光源寄りに配される構成)としたものも本発明に含まれる。このような構成によれば、例えばバックライト装置内の熱環境の変化によって拡散板が熱膨張した場合でも、拡散板は、支持部との間に保有されたクリアランスの範囲内で光源側に反るように変形するのが許容される。これにより、拡散板に撓みやしわなどが生じ難くなり、拡散板から出射する照明光に輝度ムラが生じ難くすることができる。
(21)上記した実施形態1では、光源として1本の熱陰極管を用いたものを示したが、熱陰極管の使用本数は変更可能であり、2本以上とすることができる。具体的には、例えば熱陰極管を2本使用する場合、画面の縦寸法に対する光源配置領域の比率は、例えば37%程度とするのが好ましい。なお、熱陰極管を3本以上に用いる場合には、本数に比例して上記した光源配置領域の比率を調整すればよい。
(22)上記した実施形態4では、光源として6本の冷陰極管を用いたものを示したが、冷陰極管の使用本数は変更可能であり、5本以下または7本以上とすることも可能である。具体的には、例えば冷陰極管を4本使用する場合、画面の縦寸法に対する光源配置領域の比率は、例えば26%程度とするのが好ましい。また、例えば冷陰極管を8本使用する場合、画面の縦寸法に対する光源配置領域の比率は、例えば58%程度とするのが好ましい。これら以外に使用する冷陰極管の本数を変更する場合にも、冷陰極管の使用本数に比例して上記した光源配置領域の比率を調整すればよい。
(23)上記した実施形態5において、シャーシに対するLED基板の大きさ、並びにLED基板におけるLEDの設置位置及び設置個数などは適宜に変更可能である。
(24)上記した各実施形態では、シャーシにおける中央部が光源配置領域とされ、第1端部及び第2端部が光源非配置領域とされるものを示したが、シャーシにおける第1端部と第2端部との少なくともいずれか一方を光源配置領域とし、それ以外を光源非配置領域としたものも本発明に含まれる。その場合、第1端部と中央部とを光源配置領域とすることもでき、また第2端部と中央部とを光源配置領域とすることもできる。
(25)上記した各実施形態では、シャーシ内において光源が偏在配置されるもの(光源配置領域と光源非配置領域とを備えるもの)を示したが、光源がシャーシの全域にわたって万遍なく配されるような構成のものにも本発明は適用可能である。
(26)上記した実施形態1〜4では、光源として蛍光管(線状光源)の一種である熱陰極管または冷陰極管を用いた場合を示したが、他の種類の蛍光管を用いたものも本発明に含まれる。また、蛍光管以外の種類の放電管(水銀ランプなど)を用いたものも本発明に含まれる。
(27)上記した実施形態5では、光源として点状光源の一種であるLEDを用いたものを示したが、他の種類の点状光源を用いたものも本発明に含まれる。また、それ以外にも有機ELなどの面状光源を用いることも可能である。
(28)上記した各実施形態では、1種類の光源を用いたものを示したが、複数種類の光源を混在して用いるようにしたものも本発明に含まれる。具体的には、熱陰極管と冷陰極管とを混在させたり、熱陰極管とLEDとを混在させたり、冷陰極管とLEDとを混在させたり、熱陰極管と冷陰極管とLEDとを混在させてもよい。
(29)上記した各実施形態では、拡散板における光反射部を構成するドットパターンの各ドットを丸形状としたが、各ドットの形状はこれに限られるものではなく、楕円形状や多角形型等任意の形状を選択することができる。
(30)上記した各実施形態では、光反射部を拡散板の表面に印刷することで形成するものとしたが、例えばメタル蒸着等の他の形成手段を用いたものも本発明に含まれる。
(31)上記した各実施形態では、拡散板の表面に光反射部を形成することで、当該拡散板の面内の光反射率を調整するものとしたが、例えば以下のようにして拡散板自身の光反射率を調整しても良い。拡散板は一般に透光性基板に光散乱粒子が分散された構成を有している。そこで、拡散板自身の光反射率は、透光性基板に対する光散乱粒子の配合率(重量%)により決定することができる。つまり、光散乱粒子の配合率を相対的に大きくすることで光反射率を相対的に大きくすることができ、光散乱粒子の配合率を相対的に小さくすることで光反射率を相対的に小さくすることができるのである。
(32)上記した各実施形態では、光反射部を構成するドットの面積を変化させることで拡散板の光反射率の設計・制御を行うものとしたが、光反射率の制御手段としては、例えば同一の面積を有するドットの配置間隔を変化させたり、光反射率が異なるドットを形成したりする手段等を用いた場合も本発明に含まれる。このうち、光反射率が異なるドットを形成するには、例えば光反射率の異なる複数の材料によって各ドットを形成するようにすればよい。
(33)上記した各実施形態では、光学部材における拡散板に光反射部を形成し、その光反射率を適宜制御したものを示したが、拡散板以外の光学部材に光反射部を形成し、その光反射率を適宜制御するようにしたものも本発明に含まれる。また、光学部材として用いる拡散板及び光学シートの枚数及び種類については適宜に変更可能である。
(34)上記した各実施形態以外にも、液晶表示装置における画面サイズ及び横縦の比率などについては適宜変更可能である。
(35)上記した各実施形態では、液晶パネル及びシャーシがその短辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものを例示したが、液晶パネル及びシャーシがその長辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものも本発明に含まれる。
(36)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(37)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(38)上記した各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。