JP5320849B2 - 一軸偏心ねじポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばステータの温度変化による体積変化に応じて、又はステータの磨耗に応じて、ロータとステータとの締め代又は隙間を調整することができる一軸偏心ねじポンプに関する。
従来の一軸偏心ねじポンプの一例として、図11(a)に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。この一軸偏心ねじポンプ1は、雄ねじ型ロータ2が雌ねじ型ステータ3の内孔3aに嵌挿し、ロータ2が回転して、流体を吸込み口4から吸い込んで吐出口5から吐出することができるものである。
このロータ2の外周の輪郭形状は、吸込み口4側の後端部2aから吐出口5側の先端部2bに亘って直径が同一の寸法となるように形成されている。そして、ステータ3内孔3aの内周の輪郭形状は、吸込み口4側の後端部3bから吐出口5側の先端部3cに亘って内径が同一の寸法となるように形成されている。また、ロータ2の中心軸6と、ステータ3の内孔3aの中心軸7とは、互いに平行しており、両者の偏心量はeである。
この一軸偏心ねじポンプ1によると、ロータ2が自転しながらステータ内孔3aの中心軸7の回りを公転移動(遊星回転運動)することによって、ロータ2の外面とステータ3の内孔3aの内面との間に形成される空間8に収容される液体を、吸込み口4側から吐出口5側に移動させることができ、これによって、液体を吐出口5から吐出することができる。そして、空間8の液密性を保つために、例えばステータ3を合成ゴムで形成し、ロータ2を金属で形成してある。
また、図11(a)に示すロータ2の中心軸6は、ステータ3内孔3aの中心軸7に対して偏心量eの間隔を隔てて互いに平行しており、この状態でロータ2がステータ3に対して遊星回転運動ができるように、ロータ2は、ユニバーサルジョイント9、連結軸10及びユニバーサルジョイント9を介して入力軸11に連結されている。
特開2007−3343号公報
しかし、図11(a)に示す従来の一軸偏心ねじポンプ1では、このポンプによって吐出される液体の温度に応じて、ロータ2の直径を変更して製造する必要があり、温度が相違する液体を吐出するときは、その温度に応じた直径のロータ2に取り替えて使用する必要がある。
なぜなら、液体の温度が上昇すると、合成ゴム製のステータ3の体積が膨張して、ロータ2とステータ3との間に形成される空間8の容積が小さくなり、これによって、吐出流量が減少するからである。従って、例えば同じ緒元寸法のステータ3を有するポンプ1を使用して比較的高温の液体を吐出するときは、比較的低温の液体を吐出するときと比較して、直径が比較的小さい寸法のロータ2を使用する必要がある。
また、合成ゴム製のステータ3がロータ2との接触によって、所定以上の大きさの磨耗が生じたときは、ロータ2とステータ3との間に形成される空間8の液密性が低下するので、この液密性を確保するために、ステータ3を新しいものと交換する必要がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ロータ及びステータが温度変化によって体積変化したり、ロータ及びステータに磨耗が生じたときでも、ロータ又はステータを交換せずに、所定の吐出流量で流体を吐出することができる一軸偏心ねじポンプを提供することを目的としている。
本発明に係る一軸偏心ねじポンプは、雄ねじ型ロータが雌ねじ型ステータの内孔に嵌挿し、前記ロータが前記ステータに対して相対的に回転して、流体を吐出口から吐出することができる一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ロータ及び前記ステータのそれぞれの対応する一端部から他端部に向かうに従って、前記ロータの外径が小さくなると共に、前記ステータの内孔の内径が小さくなるように形成され、前記ロータが前記ステータの内孔に嵌挿している状態で、前記ロータ及び前記ステータのそれぞれの中心軸が、前記ロータの前記他端部側から前記一端部側に向かうに従って互いに接近して交差することを特徴とするものである。
本発明に係る一軸偏心ねじポンプによると、ロータがステータに対して相対的に回転することによって、流体を吐出口から吐出することができる。そして、例えば今の状態と比較して、比較的高温(又は低温)の流体を吐出する場合や、ロータ又はステータに磨耗が生じた場合であって、ロータの外面とステータの内面との締め代が大きく(又は小さく)なるときや、その隙間が小さく(又は大きく)なるときに、所定の締め代又は隙間となるように、予め又は必要なときに、ロータの外面とステータの内面とが互いに離隔(又は接近)する方向に、ロータをステータに対して相対的に中心軸の方向に移動させることができる。
このように、ロータの外面とステータの内面とが互いに離隔又は接近する方向に、ロータをステータに対して相対的に移動させることができるのは、ロータ及びステータのそれぞれの対応する一端部から他端部に向かうに従って、ロータの外径が小さくなると共に、ステータの内径が小さくなるように形成されているからである。
更に、ロータがステータに対して相対的に回転するときに、ロータの中心軸の回転軌跡が略円錐形となる。よって、例えば、ロータと、このロータを回転駆動するための入力軸とを連結部を介して連結するときに、この連結部を、ロータの中心軸とステータの中心軸との交点に配置することによって、1つの連結部を使用してロータをステータに対して相対的に回転させることができる。
また、ロータと入力軸は、両者間が偏角のみを持って1つの連結部で連結されるので、ポンプ稼動時に動作流体圧の反力が、連結部においてその軸方向外分力を生じさせるものの、この軸方向外分力は、ロータの中心軸のステータの中心軸に対する位置関係をずらすものではない。結果として、動作流体圧の反力が、ステータの連結部側の端部内面を偏磨耗させることはない。
また、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ロータの外面と前記ステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な断面積が、前記中心軸のいずれの位置においても略同一となるように、前記ロータ及び前記ステータの内孔を形成することができる。
この一軸偏心ねじポンプによると、ロータをステータに対して相対的に回転させると、ロータの外面とステータの内孔の内面との間に形成される空間が、このステータの吸込み側から吐出側に向かって移動するので、この空間に収容されている流体を、ステータの吸込み側から吸い込んで吐出側から吐出することができる。ここで、この空間の、前記内孔の中心軸と垂直な断面積が内孔の中心軸のいずれの位置においても略同一となるようにすると、この空間に収容されている流体の圧力及び体積を略一定に保持した状態で、流体をこのポンプ内で移送することができる。従って、流体を強制的に圧縮したり膨張させることなく、品質に影響を与えないように吐出することができる。
更に、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ロータの外面と前記ステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な方向であり、かつ、前記ロータの中心軸を通る方向の寸法が、前記ステータの一端部から他端部に向かうに従って、大きくなるように形成することができる。
このようにすると、ロータの外面とステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な断面積が、その中心軸のいずれの位置においても略同一となるようにすることができる。なぜなら、この一軸偏心ねじポンプによると、ロータ及びステータのそれぞれの対応する一端部から他端部に向かうに従って、ロータの外径が小さくなると共に、ステータの内径が小さくなるように形成され、これによって、それぞれの一端部から他端部に向かうに従って、それぞれの外周及び内周の長さが短くなっているからである。
そこで、その空間の、内孔の中心軸と垂直な方向の寸法が、ステータの一端部から他端部に向かうに従って大きくなるように形成する。これによって、ロータの外面とステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な断面積が、その中心軸のいずれの位置においても略同一となるようにすることができる。
そして、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ロータの外面と前記ステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な断面積が、前記ロータ及び前記ステータのそれぞれの対応する一端部から他端部に向かうに従って小さくなるように、前記ロータ及び前記ステータの内孔が形成することができる。
このようにすると、例えばロータをステータに対して所定方向に相対的に回転させた場合に、ロータの外面とステータの内孔の内面との間に形成される空間が、ステータ内を吸込み側から吐出側に移動するに従って、体積が小さくなるようにすることができると共に、この空間内に収容されている流体の圧力が高くなるようにすることができる。これによって、例えば流体が液体である場合は、この空間内及び吐出口で流体が気化することを抑制することができる。
また、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ステータを前記ロータに対して、前記ステータの内孔の中心軸の方向に相対的に移動させるための移動機構を備えるものとすることができる。
このようにすると、例えばステータ及びロータの温度変化によって、又はステータ若しくはロータの磨耗によって、ロータの外面とステータの内面との締め代が大きくなったり若しくは小さくなったときに、又はその隙間が小さくなったり若しくは大きくなったときに、所定の締め代又は隙間となるように、この移動機構によって、ロータの外面とステータの内面とが互いに離隔する方向、又は接近する方向に、ロータをステータに対して相対的に中心軸の方向に移動させることができる。
更に、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記移動機構は、前記ステータが設けられている移動ケーシングと、前記ロータが設けられている固定ケーシングと、前記移動ケーシングと前記固定ケーシングとを互いに連結するねじ部とを備え、前記移動ケーシングを前記ねじ部のねじ方向に回動させることによって、前記ステータを前記ロータに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる構成とすることができる。
このようにすると、移動ケーシングをねじ部のねじ方向に回動させることによって、ステータをロータに対して、前記内孔の中心軸の方向に相対的に比較的簡単に移動させることができる。
そして、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記移動機構は、前記ロータに回転動力を伝達するための固定側の入力軸と、前記ロータと連結し前記入力軸の回転を前記ロータに伝達するための移動軸と、前記移動軸を前記入力軸に対して軸方向に伸縮自在に連結すると共に、前記入力軸の回転を前記移動軸に伝達するための回転動力伝達部と、前記入力軸にその軸方向に形成された挿入孔に挿入されてねじ部を介して前記移動軸と連結する移動操作部とを備え、前記移動操作部を前記ねじ部のねじ方向に回動させることによって、前記ロータを前記ステータに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる構成とすることができる。
このようにすると、ステータや入力軸を、回転させたり前記内孔の中心軸方向に移動させることなく、移動操作部をねじ部のねじ方向に回動させることによって、ロータをステータに対して、前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる。つまり、例えばステータは、固定配管と接続していたり、入力軸は、駆動部の回転軸と連結していることがあるので、そのような場合は、ステータや入力軸を回転させたり中心軸方向に移動させることができないことがあるが、これらステータ及び入力軸を回転等させることなく、ロータ及びステータの締め代等の調整を簡単に行うことができる。
また、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記移動機構は、前記ステータが固定ケーシングに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動可能であり、前記ステータに設けた突起及び前記固定ケーシングに形成された縁部のうちの一方に挿通して他方に螺合する調整ボルトを、そのねじ方向に回動させることによって、前記ステータを前記ロータに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる構成とすることができる。
このようにすると、調整ボルトを、そのねじ方向に回動させることによって、ステータをロータに対して、前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる。例えばロータは、駆動部の回転軸と連結していたり、固定ケーシングは、固定配管と接続していることがあるので、これらロータ及び固定ケーシングを前記中心軸の方向に移動させたり回転させることなく、ロータ及びステータの締め代等の調整を簡単に行うことができる。
更に、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記移動機構は、前記ロータに回転動力を伝達するための固定側の入力軸と、前記ロータと連結し前記入力軸の回転を前記ロータに伝達するための移動軸と、前記移動軸を前記入力軸に対して軸方向に伸縮自在に連結すると共に、前記入力軸の回転を前記移動軸に伝達するための回転動力伝達部と、前記ロータを前記入力軸に対して伸長方向に付勢する付勢手段とを備える構成とすることができる。
このようにすると、付勢手段は、ロータの外面をステータの内面に押し付ける方向に付勢しているので、ロータの外面を、ステータの内面に対して所定の力で押し付けている状態となっている。そして、例えばステータ及びロータの温度変化によって、又はステータ若しくはロータの磨耗によって、ロータとステータとの接触面の締め代が大きくなる方向又は小さくなる方向に、これらステータ又はロータが変形(膨張又は収縮)したときに、ロータは、その変形を吸収する軸方向に移動することができる。これによって、ロータの外面とステータの内面との締め代が、略所定の大きさに保持されるように自動的に調整することができる。
そして、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記付勢手段を、圧縮ばねとすることができる。
このようにすると、比較的簡単な構造であって、外部からの動力を使用せずに、圧縮ばねのバネ力によって、ロータを入力軸に対して伸長方向に付勢することができる。
また、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記付勢手段は、圧縮ばねであってバイメタル構造を有し、前記バイメタル構造は、温度の上昇によって前記圧縮ばねが短縮し、温度の下降によって前記圧縮ばねが伸長するものとすることができる。
今、ステータ及びロータの温度が変化してステータ又はロータが変形すると、ロータとステータとの接触面の締め代が大きくなったり小さくなる。このとき、付勢手段は、ロータの外面をステータの内面に押し付ける方向に付勢しているので、ロータは、その接触面の締め代が大きくなったり小さくなることを吸収する方向に移動することができる。そしてこの際に、付勢手段である圧縮ばねが圧縮されたり伸長するので、付勢手段がロータの外面をステータの内面に押し付ける力が変化するが、この力の変化を、バイメタル構造を有する圧縮ばねがその温度変化に応じて短縮又は伸長することによって、抑制又は解消することができる。これによって、ステータ及びロータの温度変化に拘らず、ロータとステータとの接触面の締め代が、比較的精度良く所定の大きさに保持されるように自動的に調整することができる。
更に、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ステータが合成ゴム又は合成樹脂で形成されているものとすることができる。
このように、ステータを合成ゴム又は合成樹脂で形成することによって、ロータの外面と、ステータ内孔の内面とによって形成される空間の密封性を確保することができる。
そして、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ステータは、ケーシングに取り付けられる取付部、及びフレキシブル胴部を有し、前記フレキシブル胴部は、前記ステータの内孔の中心軸方向に変形自在であるものとすることができる。
このようにすると、例えばステータの両端部のうち、ロータの外径が小さい方の端部が収容されている一端部の端面に、流体の吐出圧が作用する構成を採用することによって、その流体の吐出圧に応じて、ステータがその中心軸方向に変位して、ステータの内孔の内面と、ロータの外面との接触圧力を自動的に調整することができる。これによって、流体漏れを防止し、流体を所定の圧力で吐出することができる。
また、この発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ステータは、ケーシングに取り付けられる取付部、及びステータ本体部を有し、前記ステータ本体部は、前記ステータの内孔の中心軸に対して直行する方向に変形自在であるものとすることができる。
このようにすると、例えばステータ本体部の外周面に、流体の吐出圧が作用する構成を採用することによって、その流体の吐出圧に応じて、ステータ本体部がその中心軸に対して直行する方向に変形して、ステータ本体部の内孔の内面と、ロータの外面との接触圧力を自動的に調整することができる。これによって、流体漏れを防止し、流体を所定の圧力で吐出することができる。
この発明に係る一軸偏心ねじポンプによると、ロータ及びステータのそれぞれの対応する一端部から他端部に向かうに従って、ロータの外径が小さくなると共に、ステータの内径が小さくなるように形成された構成としたので、ロータ又はステータが温度変化によって体積変化する場合や、ロータ又はステータに磨耗が生じた場合に、予め又は必要なときに、ロータの外面とステータの内面とが互いに離隔又は接近する方向に、ロータをステータに対して相対的に中心軸の方向に移動させることができる。
これによって、ロータ又はステータを交換せずに、継続して所定の吐出流量で流体を吐出することができる。従って、例えば吐出する流体の温度に応じて寸法が相違する複数のロータやステータを用意して、その流体の温度に応じた寸法のロータやステータを取り付けて使用する必要がない。そして、ロータ又はステータに磨耗が生じたときでも、ロータ又はステータを交換する必要がなく経済的である。
以下、本発明に係る一軸偏心ねじポンプの第1実施形態を、図1〜図3を参照して説明する。この一軸偏心ねじポンプ12は、図1に示すように、雄ねじ型ロータ13が雌ねじ型ステータ14の内孔14aに嵌挿し、ロータ13がステータ14に対して相対的に回転することによって、例えば低粘度から高粘度までのいずれの流体でも、高流量精度で移送したり充填することができるものである。この流体は、液体、気体、及び、スラリー、粉粒状体等の流動体を含む。
一軸偏心ねじポンプ12は、図1に示すように、回転容積型ポンプであり、雌ねじ型ステータ14と雄ねじ型ロータ13とを備えている。
ロータ13は、図1及び図2(a)に示すように、例えば1条(葉)の雄ねじ形状に形成され、縦断面形状が略真円であり、螺旋形状のピッチは、ステータ14の内孔14aのピッチの1/2に設定されている。そして、ロータ13は、例えばステンレス等の金属製であり、ステータ14の内孔14aに嵌挿されている。また、ロータ13の後端部13aには、図1に示すように、連結軸15が一体的に設けられ、この連結軸15は、連結部16を介して入力軸18と連結している。
連結部16は、図1に示すように、連結軸15の基端部に形成された挿通孔16aと、この挿通孔16aに揺動自在に挿通された連結ピン16bとを備えている。この連結ピン16bは、ピン受部17に設けられ、このピン受部17は、入力軸18の先端部に設けられている。
入力軸18は、図1に示すように、2つの軸受19を介して回動自在であって、軸方向に移動しないように固定ケーシング20の内側に設けられている。この入力軸18の基端部は、図示しないロータ駆動部の回転軸と連結される。ロータ駆動部は、例えばステッピングモータ、サーボモータ等の電気モータである。
ステータ14は、図1及び図2(b)、(c)に示すように、例えば2条(葉)の雌ねじ形状の内孔14aを有する略円筒形に形成され、この内孔14aの縦断面形状が長円であって、例えば合成ゴム製である。この内孔14aの断面形状の長円は、両端部がそれぞれ半円で形成され、この一対の半円の各端部が直線で接続している。そして、内孔14aは、その中心軸30の方向に、ロータ13の2倍のピッチで捻れている。
ただし、ステータ14は、これ以外にテフロン(登録商標)、ポリアセタール、キャストナイロン等のエンジニアリングプラスチックを含む合成樹脂で形成することができる。このように、ステータ14を合成ゴム又は合成樹脂で形成することによって、ロータ13の外面13cと、ステータ内孔14aの内面14eとによって形成される空間25の液密性(密封性)を確保することができる。
そして、図1に示すように、ステータ14は、移動ケーシング21及び固定ケーシング20内に密封して装着されている。そして、この移動ケーシング21の先端部には、エンドスタッド32がボルトで締結されており、このエンドスタッド32と、移動ケーシング21の先端部との間にステータ14の鍔状部14f(取付部)が挟み込まれて取り付けられている。このようにして、ステータ14が移動ケーシング21に固定して取り付けられている。
また、図1に示すように、ステータ14は、鍔状部14f、比較的薄肉のフレキシブル胴部14d、及びステータ本体部14hを有し、フレキシブル胴部14d、及びステータ本体部14hの外周面と、移動ケーシング21の内周面との間には、円筒形状の隙間22が形成されている。
このように構成すると、流体を後述する第2開口部24から吸い込んで、第1開口部23から吐出する場合、第1開口部23を満たす高圧の吐出流体がステータ14の吐出側端面14g(図3参照)に掛かり、フレキシブル胴部14dが中心軸方向に弾性変形する(伸びる)ことにより、ステータ14とロータ13との互いの接触圧を自動的に強くし、ステータ14の内面14eとロータ13の外面13cとで形成される空間25の密封度を上げることができる。
そして、ステータ本体部14hの外周面と移動ケーシング21の内周面との間に、円筒形状の隙間22を形成すると、流体を後述する第1開口部23から吸い込んで第2開口部24から吐出する場合、固定ケーシング20内の流体の圧力によって、例えば合成ゴム製のステータ本体部14hの外周面を圧縮することができ、これによって、ステータ14のステータ本体部14hの内面14eとロータ13の外面13cとで形成される空間25の密封度を上げることができる。
更に、図3に示すように、移動ケーシング21と、固定ケーシング20とは、移動機構26を介して互いに連結している。この移動機構26は、ステータ14をロータ13に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に移動させるためのものである。
この移動機構26は、図1に示すように、ステータ14が設けられている移動ケーシング21と、ロータ13が設けられている固定ケーシング20と、移動ケーシング21と固定ケーシング20とを互いに連結するねじ部27とを備えている。このねじ部27は、移動ケーシング21に設けられている雄ねじ部27aと、固定ケーシング20に設けられている雌ねじ部27bとを備えている。そして、移動ケーシング21の雄ねじ部27aには、ロックナット28が螺合している。また、移動ケーシング21の外周面と、固定ケーシング20の内周面との間の円環状の隙間には、Oリング29が装着され、この隙間が密封されている。
この移動機構26によると、移動ケーシング21をねじ部27のねじ方向に回動させることによって、この移動ケーシング21と共にステータ14を、ロータ13に対して内孔14aの中心軸30の方向に相対的に移動させることができる。これによって、ステータ14の内面14eと、ロータ13の外面13cとの締め代を調整することができる。
また、図3に示すように、エンドスタッド32に第1開口部23が形成され、固定ケーシング20に第2開口部24が形成されている。第1開口部23は、吐出口及び吸込み口として使用することができ、第2開口部24は、吸込み口及び吐出口として使用することができる。この第1開口部23は、ステータ14に形成されている内孔14aの先端側開口部と連通しており、第2開口部24は、その内孔14aの後端側開口部と連通している。
更に、図1に示すように、このポンプ12で移送される移送液体等の流体が、軸受19と接触しないように、軸受19と第2開口部24との間に隔壁部33が設けられている。この隔壁部33は、外周部が固定ケーシング20の内周面と密着して取り付けられ、内周部がメカニカルシール34を介して入力軸18の外周面に取り付けられている。これによって、隔壁部33は、流体が通る流体室を、軸受19等が設けられている軸受室に対して密封することができる。
なお、図1に示す35は、流体(液体)を排出するための排出孔であり、36は液溜め部である。
次に、図1〜図3を参照して、ロータ13及びステータ14を説明する。図2(a)は、ロータ13の斜視図である。図2(b)は、ステータ14を先端部14c側から見た斜視図、図2(c)は、ステータ14を後端部14b側から見た斜視図である。図3は、ステータ14と、ロータ13との位置関係を説明するための拡大縦断面図である。
これらロータ13及びステータ14は、図2及び図3に示すように、連結軸15側の後端部13a、14bからエンドスタッド32側の先端部13b、14cに向かうに従って、ロータ13の外径が小さくなると共に、ステータ14の内孔14aの内径が小さくなるように形成されている。具体的には、図3に示すように、ロータ13の大径側の後端部13aの直径、小径側の先端部13bの直径、及びロータ13の長さの比は、約20:10:55である。そして、ステータ14の断面長円形の内孔14aの大径側の後端部14bの短径、小径側の先端部14cの短径、及びステータ14の内孔14aの長さの比は、約20:10:55である。
上記のように構成された図1に示す一軸偏心ねじポンプ12によると、ロータ駆動部(図示せず)が所定方向に回転駆動すると、このロータ駆動部の回転が、入力軸18、連結部16、及び連結軸15を介してロータ13に伝達されて、このロータ13を所定方向に回転させることができる。そして、ロータ13の回転によって、液体等の流体を第2開口部24(又は第1開口部23)から吸い込んで第1開口部23(又は第2開口部24)から吐出することができる。
そして、例えば今の状態と比較して、比較的高温(又は低温)の流体を吐出する場合や、ロータ13又はステータ14、特にステータ14に磨耗が生じた場合であって、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの締め代が大きく(又は小さく)なるとき、又はなったときに、所定の締め代となるように、予め又はその都度、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとが互いに離隔(又は接近)する方向に、ロータ13をステータ14に対して相対的に中心軸30の方向に移動させることができる。これは、図11に示す従来の一軸偏心ねじポンプ1には不可能であった調整機能である。
ここで、移送流体の温度と締め代について説明する。比較的高温(又は低温)の流体を吐出する場合は、金属製のロータ13と比較して特に合成ゴム等の合成樹脂製のステータ14の体積が膨張(又は収縮)して、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの締め代が大きく(又は小さく)なる。そして、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの締め代が大きく(又は小さく)なると、ロータ13とステータ14との間に形成される空間25の容積が小さく(又は大きく)なり、これによって、吐出流量が減少(又は増加)する。そこで、締め代が大きく(又は小さく)なるときに、予め又はその都度、所定の締め代となるように、ステータ14を中心軸30の方向に移動させて締め代を調整する。これによって、流体を所定の一定流量で吐出することができる。
また、合成ゴム製のステータ14がロータ13との接触によって、所定以上の大きさの磨耗が生じたときは、ロータ13とステータ14との間に形成される空間25の密封性(液密性)を確保するために(所定の締め代を確保するために)、ステータ14の内面14eをロータ13の外面13cに押し付ける方向にステータ14を中心軸30に沿って移動させることができ、これによって、所定流量で流体を吐出することができる。
更に、この締め代を調整する他の目的は、ステータ14の内孔14aの内面14eとロータ13の外面13cとによって形成される空間25を所定の密封度で密封して、圧力流体を所定の圧力で吐出できるようにするためである。ここで、締め代を大きくすると、空間25の密封度を高くすることができるが、ステータ14の内面14eとロータ13の外面13cとの接触によって、ロータ13の回転摩擦抵抗が大きくなる。そして、締め代を小さくすると、空間25の密封度が低くなるが、ロータ13の回転摩擦抵抗を小さくすることができる。よって、空間25の適切な密封度、及び適切な回転摩擦抵抗を得るために、適切な締め代に設定することができる。
次に、ロータ13をステータ14に対して相対的に中心軸30方向に移動させるときは、図1に示す移動機構26を操作することによって行うことができる。まず、ロックナット28を緩める。次に、移動ケーシング21をねじ部27のねじ方向に所定の回転数だけ回動させることによって、ステータ14をロータ13に対して、内孔14aの中心軸30の方向に相対的に比較的簡単に所定の寸法だけ進退移動させることができる。しかる後に、ロックナット28を締め付けて、移動ケーシング21を固定ケーシング20に固定する。これで、締め代の調整が終了する。
このように、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとが互いに離隔又は接近する方向に、ステータ14をロータ13に対して相対的に中心軸30の方向に進退移動させることができるのは、ロータ13及びステータ14のそれぞれの対応する後端部13a、14bから先端部13b、14cに向かうに従って、ロータ13の外径が小さくなると共に、ステータ14の内孔14aの内径が小さくなるように形成されているからである。
従って、例えば吐出する流体の温度に応じて寸法が相違する複数のロータやステータを用意して、その流体の温度に応じた寸法のロータやステータを取り付けて使用する必要がない。そして、ロータ13又はステータ14に磨耗が生じたときでも、ロータ13又はステータ14を交換する必要がなく経済的である。
また、この一軸偏心ねじポンプ12は、図3に示すように、ロータ13がステータ14の内孔14aに嵌挿している状態で、ロータ13及びステータ14のそれぞれの中心軸31、30が、ロータ13の先端部13b側から後端部13a側に向かうに従って互いに接近して連結部16の交点Oで交差するように構成されている。具体的には、ロータ13の後端部13aにおけるロータ13及びステータ14のそれぞれの中心軸31、30の間隔、ロータ13の先端部13bにおけるロータ13及びステータ14のそれぞれの中心軸31、30の間隔、及びロータ13の長さの比は、例えば約2:4:55である。
このように構成してあるので、ロータ13がステータ14に対して相対的に回転するときに、ロータ13の中心軸31の回転軌跡が略円錐形となる。よって、ロータ13と、このロータ13を回転駆動するための入力軸18とを連結部16を介して連結するときに、この連結部16を、ロータ13の中心軸31とステータ14の中心軸30との交点Oに配置することによって、1つの連結部16を使用してロータ13をステータ14に対して相対的に回転させることができる。そして、このように1つの連結部16の使用で済むと、この一軸偏心ねじポンプ12の部品点数を従来よりも少なくできて経済的であるし、このポンプの全長を従来よりも短くできて小型にすることができる。
更に、図3に示すロータ13の外面13cとステータ14の内孔14aの内面14eとの間に形成される空間25の、内孔14aの中心軸30と垂直な断面積が、その中心軸30のいずれの位置においても略同一となるように、ロータ13及びステータ14の内孔14aが形成されている。
このように形成すると、ロータ13をステータ14に対して相対的に回転させると、ロータ13の外面13cとステータ14の内孔14aの内面14eとの間に形成される空間25が、このポンプの第2開口部24側(吸込み口側)から第1開口部23側(吐出口側)に向かって移動するので、この空間25に収容されている流体を第2開口部24から吸い込んで第1開口部23から吐出することができる。ここで、この空間25の、内孔14aの中心軸30と垂直な断面積が内孔14aの中心軸30のいずれの位置においても略同一となるように形成してあるので、この空間25に収容されている流体の圧力及び体積を略一定に保持した状態で、流体をこのステータ14内で移送することができる。従って、流体を強制的に圧縮したり膨張させることなく、品質に影響を与えないように吐出することができる。
そして、図3に示すように、ロータ13の外面13cとステータ14の内孔14aの内面14eとの間に形成される空間25の、その内孔14aの中心軸30と垂直な方向であり、かつ、ロータ13の中心軸31を通る方向の寸法が、ステータ14の後端部14bから先端部14cに向かうに従って、大きくなるように形成されている。
このように形成すると、ロータ13の外面13cとステータ14の内孔14aの内面14eとの間に形成される空間25の、その内孔14aの中心軸30と垂直な断面積が、その中心軸30のいずれの位置においても略同一となるようにすることができる。なぜなら、この一軸偏心ねじポンプ12によると、ロータ13及びステータ14のそれぞれの対応する後端部13a、14bから先端部13b、14cに向かうに従って、ロータ13の外径が小さくなると共に、ステータ14の内径が小さくなるように形成され、これによって、それぞれの後端部13a、14bから先端部13b、14cに向かうに従って、それぞれの外周及び内周の長さが短くなっているからである。
そこで、その空間25の、内孔14aの中心軸30と垂直な方向の寸法が、ステータ14の後端部14bから先端部14cに向かうに従って大きくなるように形成する。これによって、ロータ13の外面13cとステータ14の内孔14aの内面14eとの間に形成される空間25の、その内孔14aの中心軸30と垂直な断面積が、その中心軸30のいずれの位置においても略同一となるようにすることができる。
ただし、ロータ13の外面13cとステータ14の内孔14aの内面14eとの間に形成される空間25の、その内孔14aの中心軸30と垂直な断面積が、ロータ13及びステータ14のそれぞれの対応する後端部13a、14bから先端部13b、14cに向かうに従って小さく(又は大きく)なるように、ロータ13及びステータ14の内孔14aを形成してもよい。
このようにすると、例えばロータ13をステータ14に対して所定方向に相対的に回転させた場合に、ロータ13の外面13cとステータ14の内孔14aの内面14eとの間に形成される空間25が、ポンプ12内を第2開口部24側(吸込み口側)から第1開口部23側(吐出側)に移動するに従って、体積が小さく(又は大きく)なるようにすることができると共に、この空間25内に収容されている流体の圧力が漸次高く(又は低く)なるようにすることができる。
これによって、例えば流体の圧力が高くなるようにすると、流体が液体である場合は、この空間25内及び第1開口部23で流体が気化することを抑制することができる。そして、流体の圧力が低くなるようにすると、例えば流体に含まれる粉粒状体等を破壊したり変形させることなく、流体を吐出することができる。
そして、図3に示すように、ロータ13及びステータ14のそれぞれの対応する後端部13a、14bから先端部13b、14cに向かうに従って、ロータ13の外径が小さくなると共に、ステータ14の内孔14aの内径が小さくなるように形成されているので、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとが互いに離隔又は接近する方向に、ステータ14をロータ13に対して相対的に中心軸30の方向に簡単に進退移動させることができる。
これによって、ロータ13とステータ14との組立や分解を容易に行うことができ、ロータ13及びステータ14、並びにポンプ12内部の洗浄を容易に行うことができる。
また、図3に示すように、合成ゴム等で形成されたステータ14は、鍔状部14fを介して移動ケーシング21に取り付けられ、フレキシブル胴部14dは、ステータ14の中心軸30方向に変形自在である構成としてある。
このようにすると、例えばステータ14の両端部のうち、ロータ13の外径が小さい方の先端部13bが収容されているステータ本体部14hの先端部14cの端面14gに、流体の吐出圧が作用する場合は、その流体の吐出圧に応じて、フレキシブル胴部14dがその中心軸30の方向に伸長変位して、ステータ14の内孔14aの内面14eと、ロータ13の外面13cとの接触圧力を自動的に調整することができる。これによって、流体漏れを防止し、流体を所定の圧力で吐出することができる。なお、この吐出圧は、例えば比較的高い場合、低い場合、緩やかに変動する場合でも、ロータ13とステータ14との密封度を自動調節することができる。
更に、図3に示すように、ステータ14は、合成ゴム等の弾性材料で形成されていること、及びその外周面と移動ケーシング21の内周面との間に隙間22が形成されていることによって、ステータ14のフレキシブル胴部14dは、中心軸30に対して直交する方向に変形可能な構成となっている。
このように構成してあるのは、ロータ13が幾何学的理論が示す運動軌跡から少しずれを生じた状態で運動するときでも、ステータ14のフレキシブル胴部14dが変形することによってこのずれを吸収して、高性能で流体を吐出できるようにするためである。
なお、幾何学的理論が示すロータ13の運動軌跡とは、ロータ13が、ロータ13の中心軸31とステータ14の中心軸30との間に所定の偏角91を保って円錐形状に公転運動をするときの軌跡である。そして、ロータ13がこの理論的な運動軌跡から少しずれを生じた状態で運動することがある原因として、この一軸偏心ねじポンプ12の全体の製作精度や組付け精度の関係、流体圧力等によるポンプ12の変形、運転時に発生する振動等の影響が考えられる。
次に、本発明の第2実施形態に係る一軸偏心ねじポンプ38を、図4を参照して説明する。この図4に示す第2実施形態と、図1に示す第1実施形態とが相違するところは、図1に示す第1実施形態では、ステータ14の外周面と移動ケーシング21の内周面との間に、円筒形状の隙間22を形成したのに対して、図4に示す第2実施形態では、円筒形状の外筒部39内にステータ14を収容し、この外筒部39を、その外周面を移動ケーシング21の内周面に密着させた状態で装着したところである。これ以外は、第1実施形態と同等であり、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
外筒部39は、例えば金属等の硬質材料で形成されており、その内周面がステータ14の外周面と密着した状態でステータ14に取り付けられている。このように、ステータ14の外周面に外筒部39を取り付けると、固定ケーシング20内の流体の圧力が外筒部39に掛かることがあっても、例えば合成ゴム製のステータ14の外周面には掛からないようにすることができる。これによって、固定ケーシング20内の流体の圧力が、ステータ14を圧縮することによるステータ14の内面14eとロータ13の外面13cとの締め代に影響を与えることがなく、予め定めた締め代に規定することができる。その結果、流体の吐出流量の管理を正確に行うことができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る一軸偏心ねじポンプ41を、図5を参照して説明する。この図5に示す第3実施形態と、図4に示す第2実施形態とが相違するところは、移動機構42、26が相違するところである。図4に示す第2実施形態の移動機構26では、ステータ14が設けられている移動ケーシング21をねじ部27のねじ方向に回動させることによって、ステータ14をロータ13に対して相対的に中心軸30の方向に進退移動させるようにしたのに対して、図5に示す第3実施形態の移動機構42では、ロータ13をステータ14に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に進退移動させるようにしてある。これ以外は、第2実施形態と同等であり、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
図5に示すように、外筒部39内に取り付けられているステータ14は、固定ケーシング20の先端部内側と、エンドスタッド32の内側に形成された空間に装着されて固定されている。
移動機構42は、図5に示すように、入力軸18、移動軸43、回転動力伝達部44、移動操作部45、第1移動ねじ部46、及び第2移動ねじ部47を備えている。
入力軸18は、2つの軸受19、19を介して回動自在であって、軸方向に移動しないように固定ケーシング20の内側に設けられている。この入力軸18の基端部は、図示しないロータ駆動部の回転軸と連結される。
移動軸43は、入力軸18の回転をロータ13に伝達するためのものであり、連結部16のピン受部17と結合している。この移動軸43は、その基端部が入力軸18の先端部に形成されている摺動孔48内に挿入されており、この摺動孔48内を軸方向に沿って摺動自在である。そして、この移動軸43は、入力軸18の回転をロータ13に伝達できるように、キー49及びキー溝50を介して入力軸18と互いに連結している。
このようにして、移動軸43と入力軸18とを互いに連結するものが回転動力伝達部44である。この回転動力伝達部44によると、移動軸43を入力軸18に対して軸方向に伸縮自在に連結すると共に、入力軸18の回転を移動軸43に伝達することができる。
移動操作部45は、所定長さに形成された軸状体であり、入力軸18にその軸方向に形成された挿入孔51内に回動自在に挿入されている。そして、この移動操作部45は、その先端部が第1移動ねじ部46を介して移動軸43と螺合結合しており、その先端部から少し後方よりの部分が第2移動ねじ部47を介して入力軸18と螺合結合している。
この第1移動ねじ部46は、図5に示すように、移動操作部45に形成された雄ねじ部と、移動軸43に形成された雌ねじ部とを有している。そして、第2移動ねじ部47は、移動操作部45に形成された雄ねじ部と、入力軸18に形成された雌ねじ部とを有している。そして、第1移動ねじ部46は、右ねじであって、第2移動ねじ部47は、左ねじであり、この2つのねじ部46、47は、互いに逆方向のねじが形成されている。
この第1及び第2移動ねじ部46、47によると、移動操作部45を所定方向又はその逆方向に回転させることによって、移動軸43を移動操作部45の先端部から伸長方向又は短縮方向に移動させることができる。これによって、ロータ13を中心軸30の方向に進退移動させることができ、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの締め代を調整することができる。
また、図5に示すように、移動操作部45の基端部(図5に示す右側端部)には、雄ねじ部52が形成され、この雄ねじ部52にロックナット53が螺合している。
次に、上記のように構成された移動機構42を操作して、ロータ13をステータ14に対して相対的に中心軸30方向に進退移動させるときの手順を、図5を参照して説明する。なお、ロータ13をステータ14に対して相対的に中心軸30方向に移動させる目的は、第1実施形態で説明したように、ロータ13とステータ14との締め代を適切な大きさに調整するためである。
まず、図5に示すロックナット53を緩めて、移動操作部45を所定の方向又はその逆方向に回動させる。これによって、ロータ13をステータ14に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に比較的簡単に所定の寸法だけ進退移動させることができ、ロータ13及びステータ14の締め代の調整を簡単に行うことができる。しかる後に、ロックナット53を締め付けて、移動操作部45を入力軸18に固定する。これで、締め代の調整が終了する。
この図5に示すように移動機構42を構成とすると、ステータ14と結合するエンドスタッド32や入力軸18を、回転させたり内孔14aの中心軸30方向に進退移動させることなく、移動操作部45を第1及び第2移動ねじ部46、47のねじ方向に回動させることによって、ロータ13をステータ14に対して、その内孔14aの中心軸30の方向に相対的に進退移動させることができる。つまり、例えばエンドスタッド32は、固定配管と接続していたり、入力軸18は、ロータ駆動部の回転軸と連結していることがあるので、そのような場合は、ステータ14と結合するエンドスタッド32や入力軸18を回転させたり中心軸方向に移動させることができないことがあるが、これらエンドスタッド32及び入力軸18を回転等させることなく、ロータ13及びステータ14の締め代の調整を簡単に行うことができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る一軸偏心ねじポンプ55を、図6(a)、(b)を参照して説明する。この図6(a)、(b)に示す第4実施形態と、図4に示す第2実施形態とが相違するところは、移動機構56、26が相違するところである。図4に示す第2実施形態の移動機構26では、ステータ14が設けられている移動ケーシング21をねじ部27のねじ方向に回動させることによって、ステータ14をロータ13に対して相対的に中心軸30の方向に進退移動させるようにしたのに対して、図6(a)、(b)に示す第4実施形態の移動機構56では、固定ケーシング20に固定して取り付けられているエンドスタッド32と、固定ケーシング20とによって形成されている内側空間内に収容されているステータ14を、この空間内でロータ13に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に進退移動させるようにしてある。これ以外は、第2実施形態と同等であり、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
図6(a)、(b)に示すように、エンドスタッド32は、カップ状に形成され、固定ケーシング20にボルト57で締結されている。そして、外筒部39内に取り付けられているステータ14は、このエンドスタッド32と、固定ケーシング20とによって形成されている内側空間内に配置され、この空間内でロータ13に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に進退移動可能に構成されている。
移動機構56は、このように構成されたステータ14をその中心軸30の方向に進退移動させるためのものであり、図6(a)、(b)に示すように、突起58及び調整ボルト59を備えている。
突起58は、外筒部39の外面に突設されており、固定ケーシング20の先端開口縁部に形成された切欠き部60内に突出している。そして、この切欠き部60の開口部は、エンドスタッド32に設けられているフランジ状の縁部61によって閉じられている。
調整ボルト59は、この縁部61に形成された挿通孔62に回動自在に挿通し、突起58に形成された雌ねじ部63に螺合している。そして、この調整ボルト59は、ステータ14の内孔14aの中心軸30と平行しており、この調整ボルト59を回動させることによって、突起58、この突起58と結合する外筒部39、及びこの外筒部39内に装着されているステータ14を、その内孔14aの中心軸30の方向に進退移動させることができ、これによって、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの締め代を調整することができる。
また、図6(a)、(b)に示す64は、ロックボルトである。このロックボルト64は、縁部61に形成されている雌ねじ部65に螺合しており、その先端が突起58の側面と当接している。このロックボルト64及び調整ボルト59によって、ステータ14を所望の締め代位置に固定することができる。
なお、図6(a)、(b)に示すエンドスタッド32と固定ケーシング20とによって形成されている内側空間、及び切欠き部60は、ステータ14がその内孔14aの中心軸30の方向に所定範囲内で進退移動させることができる大きさ及び形状に形成されている。そして、ステータ14がその中心軸30を中心として回転することは、突起58が切欠き部60の内側面に当接することによって規制されている。
また、エンドスタッド32内の空間を密封するために、エンドスタッド32の内周面と外筒部39の外周面との間にOリング66を装着してある。そして、固定ケーシング20内の空間を密封するために、固定ケーシング20の内周面と外筒部39の外周面との間にOリング66を装着してある。そして、図6(b)に示すように、固定ケーシング20の切欠き部60が形成されている部分の表面に目盛り67が表示されている。そして、突起58の表面には、ステータ14の位置を示すための矢印68が表示されている。この矢印68と目盛り67とによって、ステータ14のロータ13に対する位置を示すことができる。
次に、上記のように構成された移動機構56を操作して、ステータ14をロータ13に対して相対的に中心軸30方向に移動させるときの手順を、図6(a)、(b)を参照して説明する。なお、ステータ14をロータ13に対して相対的に中心軸30方向に進退移動させる目的は、第1実施形態で説明したように、ロータ13とステータ14との締め代を適切な大きさに調整するためである。
例えばロータ13とステータ14との締め代を大きくする場合は、図6(a)、(b)に示す調整ボルト59を所定方向に回転させて、ステータ14の内面14eをロータ13の外面13cに押し付ける方向に移動させる。これによって、ステータ14をロータ13に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に比較的簡単に所定の寸法だけ進退移動させることができ、ロータ13及びステータ14の締め代を大きくする調整を簡単に行うことができる。しかる後に、ロックボルト64を締め付けて、ステータ14を固定ケーシング20に固定する。これで、締め代の調整が終了する。
そして、ロータ13とステータ14との締め代を小さくする場合は、ロックボルト64を所定方向に回転させて、ロックボルト64の先端を突起58の側面から引き離す。次に、調整ボルト59を所定方向と逆方向に回転させてステータ14の内面14eをロータ13の外面13cから引き離す方向に移動させる。これによって、ステータ14をロータ13に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に比較的簡単に所定の寸法だけ進退移動させることができ、ロータ13及びステータ14の締め代を小さくする調整を簡単に行うことができる。しかる後に、ロックボルト64を締め付けて、ステータ14を固定ケーシング20に固定する。これで、締め代の調整が終了する。
この図6に示すように移動機構56を構成とすると、例えばロータ13は、ロータ駆動部の回転軸と連結していたり、エンドスタッド32は、固定配管と接続していることがあるので、これらロータ13及びエンドスタッド32を、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に移動させたり回転させることなく、ロータ13及びステータ14の締め代の調整を簡単に行うことができる。
次に、本発明の第5実施形態に係る一軸偏心ねじポンプ70を、図7を参照して説明する。この図7に示す第5実施形態と、図5に示す第3実施形態とが相違するところは、移動機構71、42が相違するところである。図5に示す第3実施形態の移動機構42では、オペレータが移動操作部45を手で回動させることによって、ロータ13をステータ14に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に進退移動させるようにしたのに対して、図7に示す第5実施形態の移動機構71では、ロータ13をステータ14に対して、ステータ14の内孔14aの中心軸30の方向に相対的に進退移動可能な状態で、付勢手段72によって、ロータ13を前進方向に付勢するようにしてある。これ以外は、第3実施形態と同等であり、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
図7に示すように、外筒部39内に取り付けられているステータ14は、固定ケーシング20の先端部内側と、エンドスタッド32の内側とに形成された空間に装着されて固定されている。
移動機構71は、図7に示すように、入力軸18、移動軸43、回転動力伝達部44、及び付勢手段72を備えている。
入力軸18は、2つの軸受19を介して回動自在であって、軸方向に移動しないように固定ケーシング20の内側に設けられている。この入力軸18の基端部は、図示しないロータ駆動部の回転軸と連結される。
移動軸43は、入力軸18の回転をロータ13に伝達するためのものであり、連結部16のピン受部17と結合している。この移動軸43は、その基端部が入力軸18の先端部に形成されている摺動孔48内に挿入されており、この摺動孔48内を軸方向に沿って摺動自在である。そして、この移動軸43は、入力軸18の回転をロータ13に伝達できるように、キー49及びキー溝50を介して入力軸18と互いに連結されている。
このようにして、移動軸43と入力軸18とを互いに連結するものが回転動力伝達部44である。この回転動力伝達部44によると、移動軸43を入力軸18に対して軸方向に伸縮自在に連結すると共に、入力軸18の回転を移動軸43に伝達することができる。
付勢手段72は、例えば圧縮コイルばねであり、この内側に入力軸18の先端部が挿通している。この付勢手段72は、圧縮された状態で、その先端部が連結部16のピン受部17の後端面と当接し、付勢手段72の後端部がメカニカルシール34の前端面と当接している。この付勢手段72によると、内孔14aの中心軸30方向(入力軸18の軸方向)に進退移動自在に設けられている移動軸43、これと連結する連結部16、連結軸15、及びロータ13を、そのロータ13の外面13cをステータ14の内面14eに押し付ける伸長方向に付勢することができる。
次に、上記のように構成された移動機構71の作用を、図7を参照して説明する。付勢手段72は、ロータ13の外面13cをステータ14の内面14eに押し付ける方向に付勢しているので、ロータ13の外面13cを、ステータ14の内面14eに対して所定の力で押し付けている状態となっている。そして、例えばステータ14及びロータ13の温度変化によって、又はステータ14若しくはロータ13の磨耗によって、ロータ13とステータ14との接触面の締め代が大きくなる方向又は小さくなる方向に、これらステータ14又はロータ13が変形(膨張又は収縮)したときに、ロータ13は、その変形を吸収する軸方向に移動することができる。これによって、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの締め代が、略所定の大きさに保持されるように自動的に調整することができる。
例えば、ステータ14及びロータ13の温度変化によって、ステータ14及びロータ13が膨張(又は収縮)して、ステータ14とロータ13との接触面の締め代が大きく(又は小さく)なる方向にこれらステータ14又はロータ13が変形したときに、ロータ13は、その変形を吸収する中心軸30方向、つまり図7の右方向(又は左方向)に自動的に移動することができる。
また、付勢手段72が、圧縮コイルばねであるので、比較的簡単な構造であって、外部からの動力を使用せずに、圧縮コイルばねのバネ力によって、ロータ13を入力軸18に対して伸長方向に付勢することができる。
ただし、図7に示す付勢手段72は、圧縮コイルばねとしたが、これに代えて、例えば圧縮皿ばねであってバイメタル構造を有するものを、単独又は積層して使用することができる。このバイメタル構造は、温度の上昇によって圧縮皿ばねが短縮し、温度の下降によって圧縮された皿ばねが伸長する構成となっている。
今、ステータ14及びロータ13の温度が変化してステータ14又はロータ13が変形すると、ロータ13とステータ14との接触面の締め代が大きくなったり小さくなる。このとき、付勢手段72は、そのばね力によって、ロータ13の外面13cをステータ14の内面14eに押し付ける方向に付勢しているので、ロータ13は、その接触面の締め代が大きくなったり小さくなることを吸収する方向(中心軸30の方向)に移動することができる。そしてこの際に、付勢手段72である圧縮皿ばねが圧縮されたり伸長するので、付勢手段72がロータ13の外面13cをステータ14の内面14eに押し付ける力が変化するが、この力の変化を、バイメタル構造を有する圧縮皿ばねがその温度変化に応じて短縮又は伸長することによって、抑制又は解消することができる。これによって、ステータ14及びロータ13の温度変化に拘らず、ロータ13とステータ14との接触面の締め代が、比較的精度良く所定の大きさに保持されるように自動的に調整することができる。
次に、本発明の第6実施形態に係る一軸偏心ねじポンプ74を、図8を参照して説明する。この図8に示す第6実施形態と、図7に示す第5実施形態とが相違するところは、図7に示す第5実施形態では、移動軸43が連結部16を介して連結軸15と連結しているのに対して、図8に示す第6実施形態では、移動軸43がフレキシブルロッド部75を介して連結軸15と連結しているところである。これ以外は、第5実施形態と同等であり、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
このフレキシブルロッド部75は、入力軸18の回転をロータ13に伝達することができる。そして、ロータ13は、自転しながらステータ内孔14aの中心軸30の回りを公転移動(遊星回転運動)するが、このフレキシブルロッド部75が撓む(曲げられる)ことによって、ロータ13が公転移動できるようにしている。
なお、従来の一軸偏心ねじポンプでも、図11に示す連結軸10及び2つのユニバーサルジョイント9、9に代えて、フレキシブルロッドを介してロータ2と入力軸11とを互いに連結して、ロータ2を公転運動させるものがあるが、このようなものでは、ロータ2の中心軸と入力軸11とが互いに平行して偏心している状態で、両者を互いに連結しているため、フレキシブルロッドに大きな変形を強要し、その変形の反力がステータ3の内面14eとロータ2の外面13cとの接触に悪影響を及ぼすことがある。そして、この悪影響を回避するためには、長大なフレキシブルロッドを使用する必要がある。
これに対し、図8に示す一軸偏心ねじポンプ74では、ロータ13の中心軸31とステータ14の中心軸30とは、偏角91のみの位置関係にあればよく、フレキシブルロッド部75の変形は、従来のポンプに使用されるフレキシブルロッドの変形と比較して極めて小さく単純であり、その変形の反力が小さい。よって、比較的短いフレキシブルロッド部75を使用することができる。
そして、このように、連結部16に代えてフレキシブルロッド部75を使用することによって、部品点数を少なくすることができてコストの低減を図ることができ、更にこの一軸偏心ねじポンプ74の長さを連結部16の分だけ短くすることができる。
次に、第1〜第5実施形態のそれぞれの一軸偏心ねじポンプ12等において、ロータ13に働く力を、図1を参照して説明する。この図1に示すように、ロータ13と入力軸18とは、1つの連結部16を介して互いに連結される構成であるので、第1開口部23が吐出口として使用されるときは、第1開口部23内の流体の圧力が、ロータ13を連結部16側に押し付ける力77として働くが、この力77は、ロータ13がステータ14の内孔14aの後端部14bを押し広げるように働くことがないので、ステータ14の後端部14bの内面14eを偏磨耗させることがなく、また、ステータ14の磨耗を従来よりも抑制することができる。
つまり、従来の一軸偏心ねじポンプ1によると、例えば図11(b)に示すように、ロータ2と入力軸11とは、2つのユニバーサルジョイント9、9を介して互いに連結される構成であるので、吐出口5内の流体の圧力が、ロータ2をユニバーサルジョイント9、連結軸10、及びユニバーサルジョイント9に向かう方向の力78として働くが、この力78は、ロータ2がステータ3の内孔3aの後端部を押し広げるように働く第1分力78aと、入力軸11に向かう方向の第2分力78bとに分解される。そして、ロータ2がステータ3の内孔3aの後端部を押し広げるように働く力は、ステータ14を磨耗させる要因となっている。
次に、図9(a)〜(c)を参照して、上記各実施形態のロータ13の構成について説明する。ロータ13は、図9(a)〜(c)に示すように、後端部13aから先端部13bに向かうに従って、ロータ13の外径が小さくなっているので、例えば成形によって製作する場合は、金型等から取り外したり抜き取り易く、従来公知の種々の成形方法を使用して製作することができる。
図9(a)に示すロータ13は、中空構造としたものであり、軽量化を図ることができる。材質は、金属、合成樹脂、ガラス、セラミック等で製作することができる。製作方法としては、スピニング、プレス、バルジ、ブロー等の成形方法を使用することができる。
図9(b)に示すロータ13は、芯体80の表面を所定の厚みで形成された被覆体81で被覆したものである。この被覆体81は、テーパ状に形成されているので、芯体80に対して着脱自在である。使用によって被覆体81が磨耗したときは、被覆体81を修理して使用したり交換することができる。
芯体80は、継続して使用できるものであり、その材質は、金属、合成樹脂等で製作することができる。被覆体81の材質は、金属、合成ゴム、合成樹脂等である。被覆体81を金属製とした場合は、被覆体81が芯体80から外れ難くするために、例えば芯体80の表面を合成ゴム等でコーティングしたり、被覆体81の弾性力によって芯体80を把持するようにすることができる。
図9(c)に示すロータ13は、中実構造としたものであり、材質は、金属、合成樹脂、ガラス、セラミック等である。製作方法としては、切削、鍛造、鋳造、射出成形等を使用することができる。
次に、図10(a)〜(e)を参照して、上記各実施形態のステータ14の構成について説明する。
図10(a)に示すステータ14は、内周面がテーパ状に形成された外筒部82内に、ステータ本体83を装着したものである。この外筒部82の肉厚が大きい方の端部82aを、ステータ14の内孔14aを構成する中心軸直角断面における半円形部の内径が小さい方の端部に対応するように配置してあるので、ステータ本体83の両端部間の肉厚を略一定にすることができる。これによって、ステータ本体83の長さ方向における各部分での温度変化による膨張量及び収縮量を、略一定に保つことができる。なお、外筒部82の材質は、比較的熱膨張係数の小さい例えば金属、セラミックである。そして、ステータ本体83の材質は、外筒部82よりも熱膨張係数の大きい例えば合成ゴム、合成樹脂であり、ロータとの接触部の弾性変形を許容できるようにしてある。
そして、外筒部82は、その内周面がテーパ状に形成されているので、これによって、この外筒部82に対するステータ本体83の着脱を容易に行うことができる。よって、ステータ本体83又は外筒部82の交換を容易に行うことができるし、分解及び洗浄を簡単に行うことができる。
また、外筒部82の外周面をテーパ状に形成すると、この外筒部82を備えるステータ14の、例えば図4に示す移動ケーシング21に対する着脱を容易に行うことができる。これによって、ステータ本体83又は外筒部82の交換が容易となるし、分解及び洗浄を簡単に行うことができる。
同様に、図10(b)〜(e)に示すそれぞれのステータ14の外周面をテーパ状に形成することによって、移動ケーシング21に対する着脱を容易に行えるようにすることができる。
図10(b)に示すステータ14は、円筒形の外筒部84内にステータ本体85を装着したものである。
図10(c)に示すステータ14は、ステータ本体86の内孔86aの内周面に、被覆部87を一定の厚みで形成したものであり、この被覆部87によってステータ14の内孔14aが形成されている。このステータ本体86の材質は、比較的熱膨張係数の小さい例えば金属、セラミックであり、被覆部87の材質は、ステータ本体86よりも熱膨張係数の大きい例えば合成ゴム、合成樹脂である。
このステータ14によると、ステータ本体86を熱膨張係数が比較的小さい材料で形成することによって、ステータ14の温度変化による膨張及び収縮を小さくすることができるし、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとで形成される空間25の密封性を確保することができる。
図10(d)に示すステータ14は、ステータ本体88の内孔88aの内面14eに第1被覆部89を形成し、その内面14eに第2被覆部90を形成したものであり、それぞれ一定の厚みで形成してある。この第2被覆部90によってステータ14の内孔14aが形成されている。このステータ本体88及び第2被覆部90のそれぞれの材質は、図10(c)に示すステータ本体86及び被覆部87のものと同等である。第1被覆部89は、第2被覆部90をステータ本体88の内孔88aの内周面に接着するための接着剤層である。この接着剤層は、図10(a)、(b)に示すステータ14の外筒部とステータ本体との接着にも適用できる。
図10(e)に示すステータ14は、単一材料で形成したものであり、材質は、合成ゴム、合成樹脂、金属、ガラス、セラミック等である。
ただし、図1及び図4に示す第1及び第2実施形態の移動機構26では、移動ケーシング21に雄ねじ部27aを設け、固定ケーシング20に雌ねじ部27bを設けたが、これに代えて、移動ケーシング21に雌ねじ部27bを設け、固定ケーシング20に雄ねじ部27aを設けて、両者を螺合させてもよい。
そして、図1等に示す第1〜第4実施形態の移動機構26等では、今よりも比較的高温(又は低温)の液体を吐出する場合に、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの締め代が大きく(又は小さく)なるときに、所定の締め代となるように、予め又はその都度、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとが互いに離隔(又は接近)する方向に、ステータ14をロータ13に対して相対的に移動させるようにしたが、これに代えて、ロータ13の外面13cとステータ14の内面14eとの隙間が所定の寸法となるように、予め又はその都度、ロータ13をステータ14に対して相対的に進退移動させるようにしてもよい。
要は、上記各実施形態では、図1等に示すように、ステータ14の内面14eとロータ13の外面13cとが互いに適切な締め代(圧力)で接触した状態で、ロータ13が回転するようにしたが、これに代えて、ステータ14の内面14eとロータ13の外面13cとが僅かの隙間で互いに向かい合う非接触の状態で、ロータ13がステータ14に対して相対的に回転できるようにすることができる。
また、上記各実施形態では、図1等に示すように、ステータ14を固定して、ロータ13を回転させることによって流体を吐出するようにしたが、これ以外に、ロータ13及びステータ14の両方を回転させることによって流体を吐出するようにしてもよい。また、ロータ13を固定してステータ14を回転させることによって流体を吐出するようにしてもよい。
更に、図1等に示す上記各実施形態に係る一軸偏心ねじポンプ12等では、ステータ14が2条の雌ねじ型の内孔14aを有し、内孔14aの断面形状が長円形であり、そして、ロータ13を1条の雄ねじ型に形成し、ロータ13の断面形状を円形とし、ロータ13及び内孔14aのピッチの比を1対2としたが、これに代えて、ステータが3条の雌ねじ型の内孔を有し、内孔の断面形状が3つの各角部が円弧状の略三角形であり、そして、ロータを2条の雄ねじ型に形成し、ロータの断面形状を略楕円形とし、ロータ及び内孔のピッチの比を2対3としてもよい。このようにしても、ロータ及びステータが比較的簡単な形状であり、よって、比較的高い寸法精度で形成できる。従って、上記実施形態と同様の作用、効果を有する一軸偏心ねじポンプを提供できる。
そして、図5に示す第3実施形態では、移動操作部45を入力軸18に対して、第2移動ねじ部47を介して回動自在に係合させて、ロータ13を中心軸30方向に移動させることができる構成としたが、これに代えて、移動操作部45の外面、及び入力軸18の内面のうち一方に設けた凸部に他方に設けた凹部が係合することによって、移動操作部45を入力軸18に対して回動自在に係合させて、ロータ13を中心軸30方向に移動させることができる構成としてもよい。
また、図1に示す第1実施形態では、ロータ13と入力軸18とを、連結軸15及び連結部16を介して互いに連結したが、これに代えて、フレキシブルロッド部(図示せず)を介して両者を互いに連結してもよい。このようにすると、フレキシブルロッド部の変形を減少させるようにステータ14のフレキシブル胴部14d、及びステータ本体部14hの両方又はいずれか一方が変形するように構成することができる。これによって、比較的短いフレキシブルロッド部を使用することができるし、比較的小さい動力で滑らかにロータ13をステータ14に対して相対的に回転させることができる。
更に、図1に示す第1実施形態では、移動ケーシング21と、固定ケーシング20とを、移動機構26を介して互いに連結する構成としたが、これに代えて、移動機構26を省略し、移動ケーシング21と、固定ケーシング20とを互いに固着して結合した構成としてもよい。
以上のように、本発明に係る一軸偏心ねじポンプは、ロータ及びステータが温度変化によって体積変化したり、ロータ及びステータに磨耗が生じたときでも、ロータ又はステータを交換せずに、所定の吐出流量で流体を吐出することができる優れた効果を有し、このような一軸偏心ねじポンプに適用するのに適している。
この発明の第1実施形態に係る一軸偏心ねじポンプを示す縦断面図である。 同第1実施形態に係る一軸偏心ねじポンプのロータ及びステータを示す斜視図であり、(a)はロータの拡大斜視図、(b)はステータの先端部を示す部分拡大斜視図、(c)はステータの後端部を示す部分拡大斜視図である。 同第1実施形態に係る一軸偏心ねじポンプのロータ及びステータを示す部分拡大縦断面図である。 同発明の第2実施形態に係る一軸偏心ねじポンプを示す縦断面図である。 同発明の第3実施形態に係る一軸偏心ねじポンプを示す縦断面図である。 (a)は同発明の第4実施形態に係る一軸偏心ねじポンプを示す縦断面図、(b)は図6(a)に示す一軸偏心ねじポンプの移動機構を示す部分平面図である。 同発明の第5実施形態に係る一軸偏心ねじポンプを示す縦断面図である。 同発明の第6実施形態に係る一軸偏心ねじポンプを示す縦断面図である。 同各実施形態に係る一軸偏心ねじポンプのロータの変形例を示す図であり、(a)及び(b)は縦断面図、(c)は部分断面図である。 (a)〜(e)は同各実施形態に係る一軸偏心ねじポンプのステータの変形例を示す縦断面図である。 従来の一軸偏心ねじポンプを示す図であり、(a)は縦断面図、(b)はロータ及び連結軸に作用する力を示す模式図である。
符号の説明
12、38、41、55、70、74 一軸偏心ねじポンプ
13 ロータ
13a ロータの後端部
13b ロータの先端部
13c ロータの外面
14 ステータ
14a ステータの内孔
14b ステータの後端部
14c ステータの先端部
14d フレキシブル胴部
14e ステータの内面
14f ステータの鍔状部
14g ステータの端面
14h ステータ本体部
15 連結軸
16 連結部
16a 挿通孔
16b 連結ピン
17 ピン受部
18 入力軸
19 軸受
20 固定ケーシング
21 移動ケーシング
22 隙間
23 第1開口部
24 第2開口部
25 空間
26、42、56、71 移動機構
27 ねじ部
27a 雄ねじ部
27b、63、65 雌ねじ部
28、53 ロックナット
29、66 Oリング
30 ステータの中心軸
31 ロータの中心軸
32 エンドスタッド
33 隔壁部
34 メカニカルシール
35 排出孔
36 液溜め部
39 外筒部
43 移動軸
44 回転動力伝達部
45 移動操作部
46 第1移動ねじ部
47 第2移動ねじ部
48 摺動孔
49 キー
50 キー溝
51 挿入孔
52 雄ねじ部
57 ボルト
58 突起
59 調整ボルト
60 切欠き部
61 縁部
62 挿通孔
64 ロックボルト
67 目盛り
68 矢印
72 付勢手段
75 フレキシブルロッド部
77、78 力
78a 第1分力
78b 第2分力
80 芯体
81 被覆体
82、84 外筒部
82a 端部
83、85、86、88 ステータ本体
86a、88a 内孔
87 被覆部
89 第1被覆部
90 第2被覆部
91 偏角
O 交点

Claims (14)

  1. 雄ねじ型ロータが雌ねじ型ステータの内孔に嵌挿し、前記ロータが前記ステータに対して相対的に回転して、流体を吐出口から吐出することができる一軸偏心ねじポンプにおいて、
    前記ロータ及び前記ステータのそれぞれの対応する一端部から他端部に向かうに従って、前記ロータの外径が小さくなると共に、前記ステータの内孔の内径が小さくなるように形成され、
    前記ロータが前記ステータの内孔に嵌挿している状態で、前記ロータ及び前記ステータのそれぞれの中心軸が、前記ロータの前記他端部側から前記一端部側に向かうに従って互いに接近して交差することを特徴とする一軸偏心ねじポンプ。
  2. 前記ロータの外面と前記ステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な断面積が、前記中心軸のいずれの位置においても略同一となるように、前記ロータ及び前記ステータの内孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の一軸偏心ねじポンプ。
  3. 前記ロータの外面と前記ステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な方向であり、かつ、前記ロータの中心軸を通る方向の寸法が、前記ステータの一端部から他端部に向かうに従って、大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の一軸偏心ねじポンプ。
  4. 前記ロータの外面と前記ステータの内孔の内面との間に形成される空間の、前記内孔の中心軸と垂直な断面積が、前記ロータ及び前記ステータのそれぞれの対応する一端部から他端部に向かうに従って小さくなるように、前記ロータ及び前記ステータの内孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の一軸偏心ねじポンプ。
  5. 前記ステータを前記ロータに対して、前記ステータの内孔の中心軸の方向に相対的に移動させるための移動機構を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の一軸偏心ねじポンプ。
  6. 前記移動機構は、前記ステータが設けられている移動ケーシングと、前記ロータが設けられている固定ケーシングと、前記移動ケーシングと前記固定ケーシングとを互いに連結するねじ部とを備え、
    前記移動ケーシングを前記ねじ部のねじ方向に回動させることによって、前記ステータを前記ロータに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる構成であることを特徴とする請求項5記載の一軸偏心ねじポンプ。
  7. 前記移動機構は、前記ロータに回転動力を伝達するための固定側の入力軸と、前記ロータと連結し前記入力軸の回転を前記ロータに伝達するための移動軸と、前記移動軸を前記入力軸に対して軸方向に伸縮自在に連結すると共に、前記入力軸の回転を前記移動軸に伝達するための回転動力伝達部と、前記入力軸にその軸方向に形成された挿入孔に挿入されてねじ部を介して前記移動軸と連結する移動操作部とを備え、
    前記移動操作部を前記ねじ部のねじ方向に回動させることによって、前記ロータを前記ステータに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる構成であることを特徴とする請求項5記載の一軸偏心ねじポンプ。
  8. 前記移動機構は、前記ステータが固定ケーシングに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動可能であり、前記ステータに設けた突起及び前記固定ケーシングに形成された縁部のうちの一方に挿通して他方に螺合する調整ボルトを、そのねじ方向に回動させることによって、前記ステータを前記ロータに対して前記内孔の中心軸の方向に相対的に移動させることができる構成であることを特徴とする請求項5記載の一軸偏心ねじポンプ。
  9. 前記移動機構は、前記ロータに回転動力を伝達するための固定側の入力軸と、前記ロータと連結し前記入力軸の回転を前記ロータに伝達するための移動軸と、前記移動軸を前記入力軸に対して軸方向に伸縮自在に連結すると共に、前記入力軸の回転を前記移動軸に伝達するための回転動力伝達部と、前記ロータを前記入力軸に対して伸長方向に付勢する付勢手段とを備える構成であることを特徴とする請求項5記載の一軸偏心ねじポンプ。
  10. 前記付勢手段が、圧縮ばねであることを特徴とする請求項9記載の一軸偏心ねじポンプ。
  11. 前記付勢手段は、圧縮ばねであってバイメタル構造を有し、
    前記バイメタル構造は、温度の上昇によって前記圧縮ばねが短縮し、温度の下降によって前記圧縮ばねが伸長することを特徴とする請求項9記載の一軸偏心ねじポンプ。
  12. 前記ステータが合成ゴム又は合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の一軸偏心ねじポンプ。
  13. 前記ステータは、ケーシングに取り付けられる取付部、及びフレキシブル胴部を有し、
    前記フレキシブル胴部は、前記ステータの内孔の中心軸方向に変形自在であることを特徴とする請求項12記載の一軸偏心ねじポンプ。
  14. 前記ステータは、ケーシングに取り付けられる取付部、及びステータ本体部を有し、
    前記ステータ本体部は、前記ステータの内孔の中心軸に対して直行する方向に変形自在であることを特徴とする請求項12記載の一軸偏心ねじポンプ。
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