JP5320838B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
の反応によってできる尿素結合は形成速度が非常に遅いため、ラミネート加工後の数日以上の加熱エージングが不可欠であった。また、残った未反応のイソシアネート基が水と反応するのにもその環境に左右されるため、ラミネート加工後の加熱エージングを数日間行っても十分なラミネート強度の発現がみられないこともあった。
プラスチック基材上に少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で設けられていて、接着層の厚みが1μm以下であって、接着層が85重量%以上の2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と、0.01〜0.5重量%のトリ−n−プロピルアミンまたはトリ−n−ブチルアミンからなり、
25℃で12時間のエージングが施され、試料幅15mmのT型剥離で剥離速度300mm/minとする測定条件でのプラスチック基材とシーラント層間の初期のラミネート強度が、4.6N/15mm〜5.8N/15mmであることを特徴とする積層体である。
、1,4−ブタンジオールなどのジオール類などを共重合したコポリマー、あるいはこれらの混合物などが使用可能である。それに加えて、コハク酸、アジピン酸、テレフタル酸などのジカルボン酸類と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのジオール類との共重合体、例えばテレフタル酸を有するポリエチレンテレフタレート−サクシネート、ポリブチレンアジペート−テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート−テレフタレートなども使用可能である。それらの一方の面にコロナ処理などの表面処理がなされていてそれらの上に接着層が安定的に形成できるようになっていれば、いずれのタイプのフィルムでも基材として使用可能である。また、その厚みに関しても特に限定されるものではない。
級アミンが使用されているが、安全性の観点から三級アミンを使用するのが好ましい。また、三級アミンとしては、その他にトリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N,N',N’,−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(トリエチレンジアミン)などが挙げられるが、接着層を形成する際に使用する接着剤の希釈溶剤が通常は酢酸エチルであるため、酢酸エチルに速く均一に溶解すること、安価であること、さらに、接着剤中の触媒濃度は常に一定に保っておく必要があり、それらの沸点がより高い方が、好ましくは100℃以上の方が、揮発して触媒の濃度低下を招くことがないため最適である。以上の理由により本発明の接着層成分としては、トリ−n−プロピルアミン、またはトリ−n−ブチルアミンを三級アミン触媒として選定した。
ル、1,4−ブタンジオールなどのジオール類との共重合体(例えば、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート−アジペート)、微生物産生のポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート−ヴァリレート、ポリヒドロキシブチレート−ヘクサノエート、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸などのオキシ酸の重合体またはこれらの共重合体、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトン−ブチレンサクシネート、アミド結合を有するポリエステル、カーボネート結合を有するポリエステルなどの脂肪族ポリエステル、あるいはテレフタル酸を有するポリエチレンテレフタレート−サクシネート、ポリブチレンアジペート−テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート−テレフタレートなどの脂肪族芳香族ポリエステルから選ばれる樹脂の単体あるいは2種以上のブレンド物などが挙げられる。これらの構成材料には、必要に応じて各種添加剤(酸化防止剤、粘着付与剤、充填剤、各種フィラーなど)を添加しても構わない。
以下、本発明の実施の形態について実施例により説明する。
プラスチック基材として一方の面にコロナ処理を施した厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、このコロナ処理面に酢酸エチルを希釈溶剤として用いたトリレンジイソシアネートのアダクトタイプとこれに対して固形分比が0.01重量%のトリ−n−プロピルアミンを加え、固形分割合を2重量%とした塗工液を塗工して接着層を形成させ、オーブンにて乾燥後、シーラント層として厚み40μmの低密度ポリエチレンをダイ下温度320℃、加工速度80m/minで押出ラミネート法により押し出して前記プラスチック基材/接着層とシーラント層を積層させ、その後25℃で12時間のエージングを施し、実施例1に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは0.25μmであった。
接着層の塗工液成分としてキシリレンジイソシアネートのアダクトタイプとポリエステルポリオールを、90:10(重量比)となるよう混合し、この混合物100重量%に対してトリ−n−プロピルアミン0.3重量%を加えた塗工液を使用した以外は実施例1と同様の方法で実施例2に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは0.26μmであった。
プラスチック基材として一方の面にコロナ処理を施した厚みが15μmのナイロンフィルムを使用し、接着層の塗工液としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレー
トタイプとポリエーテルポリオールを、85:15(重量比)となるよう混合し、この混合物100重量%に対してトリ−n−ブチルアミン0.5重量%を加えた塗工液を使用し、シーラント層としてエチレン−メタクリル酸共重合体を使用した以外は実施例1と同様の方法で実施例3に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは0.22μm、このときのダイ下温度は280℃であった。
接着層の塗工液成分としてトリレンジイソシアネートのアダクトタイプの代わりに、トリレンジイソシアネートのアダクトタイプとポリエステルポリオールを、75:25(重量比)となるよう混合した塗工液を使用した以外は実施例1と同様の方法で、比較例1に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは0.25μmであった。
接着層の塗工液成分としてトリレンジイソシアネートのアダクトタイプの代わりにキシリレンジイソシアネートのアダクトタイプとポリエーテルポリオールを、25:75(重量比)となるよう混合した塗工液を使用し、50℃で5日間エージングを施した以外は実施例1と同様の方法で、比較例2に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは0.23μmであった。
プラスチック基材として一方の面にコロナ処理を施した厚みが15μmのナイロンフィルムを使用し、接着層の塗工液成分としてトリレンジイソシアネートのアダクトタイプの代わりにヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートタイプを使用し、シーラント層としてエチレン−メタクリル酸共重合体を使用した以外は実施例1と同様の方法で、比較例3に係る積層体を得た。接着層の乾燥後の厚みは0.24μm、このときのダイ下温度は280℃であった。
切れを示すほど強固であったが、揮発性物質を含む湿布薬や浴用剤を入れて40℃で3ヶ月間保存したパウチにおいては、ラミネート強度が著しく低下しており、湿布薬や浴用剤などの揮発性物質を含む内容物の包装材料への使用には適さないことが判明した。
Claims (2)
- プラスチック基材上に少なくとも接着層とシーラント層がこの順序で設けられていて、接着層の厚みが1μm以下であって、接着層が85重量%以上の2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と、0.01〜0.5重量%のトリ−n−プロピルアミンまたはトリ−n−ブチルアミンからなり、
25℃で12時間のエージングが施され、試料幅15mmのT型剥離で剥離速度300mm/minとする測定条件でのプラスチック基材とシーラント層間の初期のラミネート強度が、4.6N/15mm〜5.8N/15mmであることを特徴とする積層体。 - 前記2官能以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物が、2官能のイソシアネートモノマー、またはアダクト、ビューレット、イソシアヌレートタイプのいずれかの3官能化させたモノマーの誘導体であることを特徴とする請求項1記載の積層体。
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