JP5315895B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1では、次のような技術が記載されている。すなわち、回転軸を駆動することによって回転する回転多面鏡を用いて、レーザユニットから出射されたレーザビームを偏向走査し、感光体に対してレーザビームによる走査露光を行う。また、特許文献1に記載の光走査装置においては、光学箱本体と板金との間に熱伝導率の高いシリコンラバー等の弾性部材を挟み込んで、光学箱本体が板金に固定されている構成が記載されている。
本発明は、回転多面鏡が高速で回転するのに伴い発生する熱により筐体内部の温度が上昇することを効率よく抑制することを目的とする。
請求項2に記載の発明は、前記放熱部材は、前記回転軸軸受部と対向するように前記光偏向器に固定される締結部位と、当該締結部位の外側に設けられて凹凸が交互に連なった屈曲部とを有し、前記筐体が前記筐体支持部材に支持されているときに当該屈曲部の複数の折り返し部位が当該筐体支持部材に接触することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置である。
請求項3に記載の発明は、前記放熱部材の前記締結部位は、前記回転軸軸受部と前記筐体支持部材とで挟持されて当該回転軸軸受部における当該放熱部材に対向する面の形状に沿うように変形することを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置である。
請求項5に記載の発明は、前記放熱部材は、前記筐体が前記筐体支持部材に支持される前には前記締結部位が頂点となるような凸形状に湾曲した状態で前記光偏向器に固定され、当該筐体が当該筐体支持部材に取り付けられたときには前記回転軸軸受部と当該筐体支持部材とで挟持されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光走査装置である。
請求項6に記載の発明は、本体フレームに回転自在に支持された像保持体と、多面鏡を回転させる回転軸と、当該回転軸を支持する回転軸軸受部とを有する光偏向器と、当該光偏向器を収容するとともに当該回転軸軸受部を露出する露出孔が形成された筐体と、前記筐体と前記本体フレームとの間に配置され当該本体フレームに接触するように当該回転軸軸受部と当該本体フレームとで挟持される放熱部材とを備え、光源から出射された光を偏向走査し前記像保持体上に静電潜像を形成する光走査装置と、を含み、前記光走査装置の前記放熱部材には締結部位が設けられており、当該放熱部材は当該締結部位が頂点となるような凸形状に塑性変形した形状であるとともに前記回転軸軸受部と前記本体フレームとで挟持されたときには弾性変形をすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に記載の発明は、前記光走査装置の放熱部材は、前記回転軸軸受部と対向するように前記光偏向器に固定される締結部位と、当該締結部位の外側に設けられて凹凸が交互に連なった屈曲部とを有し、前記筐体が前記本体フレームに支持されているときに当該屈曲部の複数の折り返し部位が当該本体フレームに接触することを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置である。
請求項10に記載の発明は、前記放熱部材は、前記締結部位における前記回転軸軸受部側の面に、当該回転軸軸受部と前記本体フレームとで挟持される前には当該回転軸軸受部の方へ突出し、当該回転軸軸受部と当該本体フレームとで挟持されて当該回転軸軸受部における当該放熱部材に対向する面の形状に沿うように変形する突出部を有する
ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項11に記載の発明は、前記光走査装置の前記放熱部材は、前記筐体が前記本体フレームに支持される前には前記締結部位が頂点となるような凸形状に湾曲した状態で前記光偏向器に固定され、当該筐体が当該本体フレームに取り付けられたときには前記回転軸軸受部と当該本体フレームとで挟持されることを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
本発明の請求項2によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筐体内部に発生した熱を効率よく外部に放熱することをより簡易な構成で実現できる。
本発明の請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筐体の密封性を向上させることができる。
本発明の請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筐体内部の熱をより精度高く外部に放熱させることができる。
本発明の請求項6によれば、筐体と本体フレームとの間に放熱部材を挟み込んだ構成に比べて、画像形成装置に搭載された光走査装置の筐体内部に発生した熱をより効率よく外部に放熱することができる。また、筐体の密封性を向上させることができる。
本発明の請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筐体内部に発生した熱を効率よく外部に放熱することをより簡易な構成で実現できる。
本発明の請求項9によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筐体の密封性を向上させることができる。
本発明の請求項10によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筐体の密封性を向上させることができる。
本発明の請求項11によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筐体内部の熱をより精度高く外部に放熱させることができる。
<第1の実施形態>
図1は第1の実施形態に係る光走査装置20が適用された画像形成装置1の全体構成を示す図である。
画像形成装置1は、電子写真方式による複数の画像形成部10Y,10M,10C,10K(以下、「画像形成部10」とも称する。)によってカラー画像を形成する、いわゆるタンデム型のデジタルカラー機である。この画像形成装置1は、各色の画像を形成する画像形成部10と、各画像形成部10の感光体ドラム11を露光して静電潜像を形成する光走査装置20と、感光体ドラム11に保持されたトナー像を重畳して保持する中間転写ベルト12とを備えている。
光走査装置20は、複数の発光点を有する面発光レーザアレイチップ21と、複数の反射面を有し、面発光レーザアレイチップ21が出射したレーザビームLY,LM,LC,LKを走査動作させる回転多面鏡22とを備えている。また、光走査装置20は、回転多面鏡22によって走査動作されるレーザビームLY,LM,LC,LKをそれぞれ各画像形成部10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11に導く光学系23を備えている。そして、面発光レーザアレイチップ21が出射したレーザビームLY,LM,LC,LKで各画像形成部10Y,10M,10C,10Kの各感光体ドラム11を露光して、潜像を形成する。
光走査装置20は、回転多面鏡22を有する光偏向器100と、光偏向器100を収容するとともに画像形成装置1の本体フレーム30に取り付けられる筐体200と、光偏向器100と本体フレーム30とで挟持される放熱部材300とを有する。なお、本体フレーム30は、筐体支持部材の一例である。
回転体110は、回転多面鏡22と、回転軸111と、N極,S極を交互に多極着磁した駆動マグネット112とが取り付けられた回転体本体部113を有している。これら回転多面鏡22,回転軸111,駆動マグネット112の回転体本体部113への取り付けは、例えば、圧入または接着で行われる。そして、回転多面鏡22は、板バネ114およびワッシャ115により、回転体本体部113に固定されている。
スラスト軸受部120bは、回転軸111の下端部と、摺動部材(例えば熱可塑型の工業用樹脂剤)121とで形成されたピポット軸受である。このスラスト軸受部120bにより、回転体110の軸方向が支持されている。そして、摺動部材121は、摺動部材121よりも下端側に設けられた蓋部材130で、封止されている。
また、スリーブ120には、プリント基板123が、例えばかしめなどで取り付けられている。このプリント基板123には、電機子コイル122と軸方向に対向する位置に、マグネット位置検出器124(例えばホール素子等)が実装されている。また、プリント基板123には、駆動IC125と、コネクタ126とが実装されている。
図3は、放熱部材300が折り曲げ加工が施された板ばね材である場合に、放熱部材300が光偏向器100のスリーブ120に組み付けられる様子を示す図である。
図3に示すように、組み付け時にワッシャ150と対向する放熱部材300の締結部位302の形状は、ボルト140を通すためのボルト孔303が頂点となるような凸形状である。また、締結部位302の上面から突出する突出部304を設ける。このような形状とすることにより、締結部位302を板バネとして機能させ、プリント基板123と軸受部支持部201との接触圧力を高め、筐体200の密封性を向上させる。
なお、放熱部材300をこのようにして組み付けた場合でも筐体200を変形し難くするために、筐体200の底面にリブ200a(図2参照)を複数設けている。
放熱部材300は弾性変形し易い部材・形状であるため、放熱部材300が光偏向器100のスリーブ120に組み付けられた状態では、図4に示すように、放熱部材300の屈曲部301は、湾曲した状態に弾性変形する。そして、この状態で本体フレーム30に筐体200を締結することで、図2に示すように、放熱部材300は、屈曲部301の複数の折り返し部位が本体フレーム30に接触するように、回転軸111の軸受部120a,120bと本体フレーム30とで挟持される。
これに対し、光偏向器100を筐体200に固定する方法としては、プリント基板123の四隅を筐体200に形成したボスにネジで締結することも考えられる。しかし、この方法だと、筐体200の本体フレーム30への締結面200bに対する光偏向器100の回転軸111の傾きを抑制するには、プリント基板123の平面度やプリント基板123締結用のボスの平面度のバラツキ、スリーブ120の軸受部120a,120bと軸受部支持部201との嵌合部の寸法バラツキなどを考慮しなければならない。
本実施形態に係る光走査装置20においては、上述したようにして光偏向器100を筐体200に固定することで、筐体200の本体フレーム30への締結面200b(図2参照)に対する光偏向器100の回転軸111の傾きの抑制をより簡易に実現している。
ゆえに、光走査装置20が画像形成装置1に対して、図1の紙面に平行な方向に横から挿入されて本体フレーム30に組み付けられる場合に、放熱部材300が本体フレーム30に接触しながら挿入されたとしても、放熱部材300と本体フレーム30との接触抵抗は小さい。ゆえに、光走査装置20の下部に放熱部材300を設けたとしても、光走査装置20の画像形成装置1内部への組み付け性に悪影響を及ぼすことはない。
図5に示すスリーブ160は、プリント基板123を取り付ける段差部の径が、図2に示すスリーブ120よりも大きい。そして、放熱部材300を、筐体200の外側からスリーブ160の蓋部材130に締め付けることで、光偏向器100を筐体200に固定する際に、スリーブ160の段差部の下面と筐体200の軸受部支持部201の上面とが接触するようにする。そして、スリーブ160の軸受部支持部201との接触面に、面素度が小さくなるように機械加工を施す。
このようなスリーブ160を用いることで、プリント基板123を安定して保持するとともに、筐体200の本体フレーム30への締結面200bに対して光偏向器100の回転軸111が傾くことを抑制できる。また、筐体200の密封性も向上させることができる。
図6に示す放熱部材400は、屈曲部401の領域を図2に示す放熱部材300の屈曲部301の領域よりも増やしている。そして、屈曲部401の領域を増やす際に、筐体200の底面に設けたリブ200aの形状に沿う形状にする。このような形状を有する放熱部材400を備えることで、筐体200の剛性を損なうことなく放熱性能を向上させることができる。
図7は、第2の実施形態に係る光走査装置500を示す図であり、図7(a)は組み付ける前の状態を示す図であり、図7(b)は組み付けられた後の状態を示す図である。
第2の実施形態に係る光走査装置500は、光偏向器100を保持する保持部材600を有している点に特徴がある。なお、第1の実施形態に係る光走査装置20と同様の機能については同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図8は、放熱部材の他の実施例を示す図である。放熱部材の形状としては、図8(a)の放熱部材700のように、波のように高く低くうねった形状であってもよい。また、図8(b)の放熱部材800のように、放熱部材800と本体フレーム30とが面で接触するように鈍角に折り曲げられた形状であってもよい。このような形状であっても、回転軸111が回転するのに起因して筐体200内部に発生した熱を効率よく外部に放熱することができる。
Claims (11)
- 多面鏡を回転させる回転軸と、当該回転軸を支持する回転軸軸受部とを有する光偏向器と、
前記光偏向器を収容するとともに、当該光偏向器の前記回転軸軸受部を露出する露出孔が形成された筐体と、
前記筐体と当該筐体が支持される筐体支持部材との間に配置され、当該筐体支持部材に接触するように前記回転軸軸受部と当該筐体支持部材とで挟持される放熱部材と、
を有し、
前記放熱部材には締結部位が設けられており、当該放熱部材は当該締結部位が頂点となるような凸形状に塑性変形した形状であるとともに前記回転軸軸受部と前記筐体支持部材とで挟持されたときには弾性変形をすることを特徴とする光走査装置。 - 前記放熱部材は、前記回転軸軸受部と対向するように前記光偏向器に固定される締結部位と、当該締結部位の外側に設けられて凹凸が交互に連なった屈曲部とを有し、前記筐体が前記筐体支持部材に支持されているときに当該屈曲部の複数の折り返し部位が当該筐体支持部材に接触する
ことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。 - 前記放熱部材の前記締結部位は、前記回転軸軸受部と前記筐体支持部材とで挟持されて当該回転軸軸受部における当該放熱部材に対向する面の形状に沿うように変形する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置。 - 前記放熱部材は、前記締結部位における前記回転軸軸受部側の面に、当該回転軸軸受部と前記筐体支持部材とで挟持される前には当該回転軸軸受部の方へ突出し、当該回転軸軸受部と当該筐体支持部材とで挟持されて当該回転軸軸受部における当該放熱部材に対向する面の形状に沿うように変形する突出部を有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光走査装置。 - 前記放熱部材は、前記筐体が前記筐体支持部材に支持される前には前記締結部位が頂点となるような凸形状に湾曲した状態で前記光偏向器に固定され、当該筐体が当該筐体支持部材に取り付けられたときには前記回転軸軸受部と当該筐体支持部材とで挟持される
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光走査装置。 - 本体フレームに回転自在に支持された像保持体と、
多面鏡を回転させる回転軸と、当該回転軸を支持する回転軸軸受部とを有する光偏向器と、当該光偏向器を収容するとともに当該回転軸軸受部を露出する露出孔が形成された筐体と、前記筐体と前記本体フレームとの間に配置され当該本体フレームに接触するように当該回転軸軸受部と当該本体フレームとで挟持される放熱部材とを備え、光源から出射された光を偏向走査し前記像保持体上に静電潜像を形成する光走査装置と、
を含み、
前記光走査装置の前記放熱部材には締結部位が設けられており、当該放熱部材は当該締結部位が頂点となるような凸形状に塑性変形した形状であるとともに前記回転軸軸受部と前記本体フレームとで挟持されたときには弾性変形をすることを特徴とする画像形成装置。 - 前記筐体と前記本体フレームとの間に冷却風を送る送風手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。 - 前記光走査装置の放熱部材は、前記回転軸軸受部と対向するように前記光偏向器に固定される締結部位と、当該締結部位の外側に設けられて凹凸が交互に連なった屈曲部とを有し、前記筐体が前記本体フレームに支持されているときに当該屈曲部の複数の折り返し部位が当該本体フレームに接触する
ことを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。 - 前記光走査装置の前記放熱部材の前記締結部位は、前記回転軸軸受部と前記本体フレームとで挟持されて当該回転軸軸受部における当該放熱部材に対向する面の形状に沿うように変形する
ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記放熱部材は、前記締結部位における前記回転軸軸受部側の面に、当該回転軸軸受部と前記本体フレームとで挟持される前には当該回転軸軸受部の方へ突出し、当該回転軸軸受部と当該本体フレームとで挟持されて当該回転軸軸受部における当該放熱部材に対向する面の形状に沿うように変形する突出部を有する
ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記光走査装置の前記放熱部材は、前記筐体が前記本体フレームに支持される前には前記締結部位が頂点となるような凸形状に湾曲した状態で前記光偏向器に固定され、当該筐体が当該本体フレームに取り付けられたときには前記回転軸軸受部と当該本体フレームとで挟持される
ことを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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