JP5314966B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、電動モータが発生したトルクを減速機を介してステアリング系に伝達するものである。一般に、電動モータにはブラシレスモータが採用される。このような電動パワーステアリング装置としては、例えば、操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータが発生し、補助トルクをウォーム減速機を介してステアリング系に伝達するものが知られている(例えば、特許文献1−2参照。)。
特開2003−299294公報 特開2004−322814公報
特許文献1で知られている電動パワーステアリング装置は、減速機ケースにモータケースを直接に取付けたものである。減速機ケースは、比較的に大きい強度が求められるので、鋳造品とされることが多い。モータケースは有底のケースであって、減速機ケースに取付けられる方の開放端部が、リッドによって閉鎖されている。リッドは、モータケースに取り付けられており、モータ軸を回転可能に支持している。電動モータに電力を供給する電線は、モータケースの側部に有しているモータ制御部に接続される。さらに、モータケース内における底の部分には、モータ軸の回転角を検出するための位相検知センサが設けられている。
特許文献2で知られている電動パワーステアリング装置は、減速機ケースにリッドを介してモータケースを取付けたものである。モータケースは有底のケースであって、減速機ケースに取付けられる方の開放端部が、リッドによって閉鎖される。リッドは、モータ軸を回転可能に支持している。減速機ケース内とリッドとの間には、モータ軸の回転角を検出するためのレゾルバが設けられている。
さらに、特許文献2で知られている電動パワーステアリング装置は、リッドがあって、ハーネスはモータケースの側部のモータ制御部に接続されている。
さらに、電動パワーステアリング装置において、上記特許文献以外の、電動モータに電力を供給するための電線の引き回し構造については、図12に示す構成が考えられる。図12は従来の電動パワーステアリング装置の断面図である。従来の電動パワーステアリング装置200における電動モータ210は、リッド213が有って、モータケース211の先端の側面からハーネス(電線218、信号線223)が出るものである。
詳しく述べると、従来の電動パワーステアリング装置200は、電動モータ210が発生したトルクを減速機230を介してピニオン軸241に伝達し、さらに、トルクをピニオン軸241からステアリング系のラックアンドピニオン機構に伝達するものである。
電動モータ210に電力を供給するための電線218は、モータケース211自体を貫通させて外部に引き出される。そのために、モータケース211は次のような構成となる。モータケース211はプレス成形品の筒状ケースからなり、両端が取り外し可能な各リッド212,213によって閉鎖されている。モータケース211の両端と各リッド212,213との間は、Oリング等のシール部材214,215によってシールされる。モータケース211の一端部は、第1リッド212を介して、減速機230の減速機ケース231に取り付けられている。
モータケース211の他端部と第2リッド213との間には、開口部216が設けられる。この開口部216に嵌め込まれたグロメット217を通して、電線218が外部に引き出される。第2リッド213にはレゾルバ221が設けられるとともに、このレゾルバ221を囲うカバー222が取り付けられる。レゾルバ221の検出信号を外部に伝える信号線223は、第2リッド213とカバー222との間に設けられたグロメット224を通して、外部に引き出される。
電動パワーステアリング装置200は、車両の狭いスペースに配置されるので、小型化が求められる。また、車両の軽量化及び低コスト化に伴い、電動パワーステアリング装置200の軽量化及び低コスト化を図ることが求められている。
これに対して、モータケース211自体から電線218を外部へ引き出すための開口部216を設けるのでは、モータケース211を小型化し、電動パワーステアリング装置200を小型化する上で不利である。また、モータケース211自体から電線218を外部へ引き出すために、第2リッド213やシール部材215を設けるのでは、部品数が増すので、電動パワーステアリング装置200の低コスト化を図る上で不利である。
本発明は、電動パワーステアリング装置の小型・軽量化、低コスト化を容易に図ることができる技術を、提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、電動モータが発生したトルクを減速機を介してステアリング系に伝達するようにした電動パワーステアリング装置において、前記電動モータのモータケースは、前記減速機の減速機ケースに取付けられ、前記モータケースにおいて、前記減速機ケースに取付けられる方の端部は、開放された開放端部であり、この開放端部はリッドによって閉鎖され、このリッドは、前記電動モータのモータ軸を回転可能に支持するとともに、前記電動モータに電力を供給する電線を前記モータケース内から前記減速機ケース内へ引き出すための電線挿通孔を有しており、前記電線は、前記減速機ケースに設けられた線引き出し開口部から外部へ引き出され、この線引き出し開口部は、前記モータケースと前記減速機ケースとの間に配置されている、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明では、請求項1において、前記減速機ケース内と前記リッドとの間に、前記モータ軸の回転角を検出するための回転角センサを配置しており、この回転角センサの検出信号を外部に伝える信号線が、前記電線と共に、前記線引き出し開口部から外部へ引き出されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2において、前記線引き出し開口部には、シール部材が嵌め込まれていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、請求項3において、前記モータケースと前記減速機ケースとの重ね合わせ面は、Oリングからなるシールリングによってシールされ、前記シール部材は、前記シールリングと一体に形成されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、請求項3又は請求項4において、前記シール部材は、弾性材料からなることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、モータケースの開放端部を閉鎖するためのリッドに、電線挿通孔を設け、減速機ケースに線引出し開口部を設けている。電動モータに電力を供給するための電線は、モータケース内から電線挿通孔を通して、減速機ケースへ引き出され、さらに、減速機ケースから線引出し開口部を介して外部へ引き出される。この線引き出し開口部は、モータケースと減速機ケースとの間に配置されている。電線をモータケースから外部へ引き出さないので、モータケースには電線を引き出すためのスペースを設ける必要がない。その分、モータケースの長さを短くできるので、電動モータを小型・軽量にすることができ、この結果、電動パワーステアリング装置を小型・軽量にすることができる。
しかも、減速機ケースからモータケースの先端までの長さが短くなるので、電動モータを駆動した際に、モータケース及び減速機ケースに発生し得る振動や騒音を、極力抑制することができる。
さらには、モータケース自体から電線を外部へ引き出すための、部品を設ける必要はない。このため、部品数を抑制することができ、電動パワーステアリング装置の低コスト化を図ることができる。
請求項2に係る発明では、減速機ケース内とリッドとの間に、モータ軸の回転角を検出するための回転角センサを配置し、この回転角センサに接続された信号線を、電線と共に線引出し開口部から外部へ引き出したものである。減速機ケースに開けられている線引出し開口部から外部へ、電線と共に引き出すことは極めて容易であり、容易に配線作業を行うことができる。しかも、信号線を引き出すための線引出し開口部を別個に設ける必要もない。
請求項3に係る発明では、線引き出し開口部にシール部材が嵌め込まれている。
請求項4に係る発明では、モータケースと減速機ケースとの重ね合わせ面は、Oリングからなるシールリングによってシールされ、シール部材は、シールリングと一体に形成されている。
請求項5に係る発明では、シール部材は弾性材料からなる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置10の模式図である。電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)29,29に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸(入力軸)24を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に有したピニオン31と、ラック軸26に有したラック32とからなる。
ステアリング系20によれば、運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、その操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25を介して、操舵車輪29,29を操舵することができる。
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、この検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ43で発生し、この補助トルクを減速機44を介してピニオン軸24に伝達し、さらに、補助トルクをピニオン軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
電動パワーステアリング装置10によれば、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪29,29を操舵することができる。
図2は図1の2−2線断面図であり、電動モータ43と減速機44との組合わせ構造を上から見た断面構造として表している。図3は図2に示された電動モータ43及び減速機44を拡大して表した断面図である。図4は図3に示されたリッド52の斜視図である。図5は図3に示された電動モータ43を減速機44から外した状態を示す分解図である。
図3に示すように、電動モータ43は、インナロータ型DCブラシレスモータからなる。以下、電動モータ43のことを、説明に応じて適宜「ブラシレスモータ43」と言い換える。この電動モータ43は、モータケース51とリッド52とアウタステータ53とインナロータ54とモータ軸55と回転角センサ56とからなる。
モータケース51は、減速機ケース64に対して直接に取付けられる。このモータケース51は、鋼材やアルミニウム合金などの金属製板材から成るプレス成形品であり、底付き円筒状に形成され、減速機ケース64に取付けられる方の端部51aが開放されている。この開放された端部51aのことを、以下「開放端部51a」または「開口部51a」という。開放端部51aは、モータ軸55と同心の真円状に形成されている。モータケース51は、開放端部51aの部分において、外周面から径外方に広がるように一体形成されたフランジ51b(図5も参照)を有する。
図3及び図4に示すように、リッド52は、開放端部51aを閉鎖するための円盤状のエンドプレートであって、鋼材やアルミニウム合金などの金属製板材から成るプレス成形品である。このリッド52は、閉鎖板部52aと嵌合鍔部52bと嵌合膨出部52cとセンサ取付部52dと軸挿通孔52eと電線挿通孔52fとからなる。
閉鎖板部52aは、開放端部51aを閉鎖する基本的な部分であり、平坦な円板状に形成されている。嵌合鍔部52bは、閉鎖板部52aの外周から、モータケース51の開放端部51aへ向かって折り返された環状の部分である。嵌合膨出部52cは、閉鎖板部52aの外面52gから、嵌合鍔部52bとは反対側へ膨出した環状の部分である。センサ取付部52dは、嵌合膨出部52cの先端を塞いだ部分であり、平坦な円板状に形成されている。軸挿通孔52eは、センサ取付部52dの中心において、モータ軸55を貫通させるとともに軸受を装着する部分である。これらの閉鎖板部52a、嵌合鍔部52b、嵌合膨出部52c、センサ取付部52d及び軸挿通孔52eは、すべてモータ軸55と同心である。
上述のように構成されたリッド52は、モータケース51にのみ取り付けられている。より具体的には、リッド52は、嵌合鍔部52bがモータケース51の開放端部51aに圧入によって取り付けられている。減速機ケース64に取付けられるフランジ51bの取付け面に対して、閉鎖板部52aの外面52g(図4参照)は面一である。モータケース51とリッド52によって囲まれた空間S1に、アウタステータ53とインナロータ54とモータ軸55が収納される。
図3に示すように、アウタステータ53は、モータケース51内に嵌合され固定された筒状の部材であり、周方向に配列された複数のコイル53aを備える。インナロータ54は、アウタステータ53の内部に配置されており、周方向に配列された複数条の永久磁石を備える。
モータ軸55は、インナロータ54の中心に一体に組込まれた回転軸である。このモータ軸55は、リッド52の軸挿通孔52eを貫通して、減速機ケース64内へ延びている。さらに、モータ軸55は、モータケース51の底部に設けられている第1軸受57と、リッド52に設けられている第2軸受58とにより、回転可能に且つ軸方向への移動が規制されて、支持されている。第1軸受57及び第2軸受58は転がり軸受から成る。第2軸受58の外輪は、リッド52の軸挿通孔52eに、圧入によって取り付けられている。
図3〜図5に示すように、回転角センサ56は、モータ軸55の回転角を検出するものであり、モータ軸55の回転角を検出することによって、インナロータ54の位相を検出することができるので、位相検知センサとも言われている。この回転角センサ56は、可変リラクタンス型レゾルバ(Variable Reluctance Resolver)によって構成されており、リッド52のセンサ取付部52dにビスで取り付けられたステータ56aと、モータ軸55に取り付けられたロータ56bとからなる。ステータ56aは、環状の部材であり、励磁コイルと検出コイルの組み合わせから成る複数組のコイル56cを備える。このステータ56aは、カバー56dによって覆われている。ロータ56bは、外周面に一定ピッチで配列された突極を有しており、ステータ56aの内部に配置されている。
このような構成の回転角センサ56によれば、モータ軸55の回転角に応じて、ステータ56aとロータ56bとの間のエアギャップが変化するので、このエアギャップの変化に応じた磁気的な変化を検出コイルによって検出することができる。この結果、モータ軸55の回転角、つまりインナロータ54の位相を検出することができる。なお、可変リラクタンス型レゾルバの基本的な構成については周知であり(例えば、特開2003−312497公報参照)、説明を省略する。
図2及び図3に示すように、減速機44は、電動モータ43が発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達するものであって、ウォームギヤ機構からなる。この減速機44は、モータ軸55に対して同心上に配置された入力軸61と、入力軸61に設けられたウォーム62と、ピニオン軸24に連結されたウォームホイール63と、減速機ケース64とからなる。入力軸61は、減速機ケース64に設けられている2個の軸受65,66により、回転可能に且つ軸方向への移動が規制されて、支持されている。さらに、入力軸61は、モータ軸55に継手67によって連結されている。
減速機ケース64は、例えばアルミニウム合金のダイカスト品等から成る、鋳造品である。この減速機ケース64は、モータケース51を取付ける端部64aが開放されている。この開放された端部64aのことを、以下「開口部64a」という。開口部64aは、モータ軸55及び入力軸61と同心の真円状に形成されている。この開口部64aにリッド52の嵌合膨出部52c(図3参照)を嵌合することによって、減速機ケース64に対するモータケース51の取付芯を正確に決めることができる。
さらに、減速機ケース64は、開口部64aの部分において、外周面から径外方に広がるように一体形成されたフランジ64bを有する。フランジ64bにおける取付け面には、シールリング71が装着されている。シールリング71は、例えばOリングから成る。
減速機ケース64のフランジ64bに、モータケース51のフランジ51bと、リッド52における閉鎖板部52aの外面52g(図4参照)とを重ね合わせ、一方のフランジ64bに他方のフランジ51bを複数のボルト72で取付けることにより、減速機ケース64に対してモータケース51を直接に取付けることができる。フランジ51b,64b間は、シールリング71によってシールされる。さらには、回転角センサ56は、減速機ケース64の開口部64aとリッド52によって囲まれた空間S2(減速機ケース64内とリッド52との間)に収納される。
次に、電動モータ43に電力を供給する複数の電線81と、回転角センサ56の検出信号を外部に伝える信号線82の引き回し構造について説明する。
図3及び図5に示すように、リッド52の電線挿通孔52fは、複数の電線81をモータケース51内から減速機ケース64内(開口部64a)へ引き出すための貫通孔である。この電線挿通孔52fは、周方向に細長く形成されている。
一方、減速機ケース64は、開口部64aの部分において、内外貫通した線引出し開口部64cを有している。この線引出し開口部64cは、開口部64aの端面(フランジ64bの部分)を切り欠くことによって形成されたものであり、リッド52の電線挿通孔52fと概ね同じ位置(同じ位置または近接した位置)に配置される。
線引出し開口部64cには、ラバー等の弾性材料からなるシール部材83が嵌め込まれている。このシール部材83は、線引出し開口部64cと、リッド52の閉鎖板部52aとによって挟み込まれることにより、減速機ケース64に設けられる。
シール部材83は、例えばグロメットから成り、シールリング71と一体に形成されている。シール部材83は、フランジ64bの部分に設けられる。このため、フランジ64bのシール面のうち、シール部材83が有る部分にはシールリング71でシールする必要がない。このように、フランジ51b,64b間をシールする部材が1個ですむので、部品数を低減することができる。
図2、図3及び図5に示すように、複数の電線81は、モータケース51内(空間S1)において、一端がコイル53aに接続されており、モータケース51内から電線挿通孔52fを通って減速機ケース64内(開口部64a)へ引き出され、さらにシール部材83を貫通することにより、線引出し開口部64cから外部へ引き出される。複数の電線81の他端はカプラ84に取り付けられている。
信号線82は、減速機ケース64内(空間S2)において、一端が回転角センサ56のコイル56cに接続され、減速機ケース64内からシール部材83を貫通することにより、線引出し開口部64cから外部へ引き出される。信号線82の他端はカプラ85に取り付けられている。このように、信号線82は、電線81と共に、線引出し開口部64cから外部へ引き出される。当然のことながら、シール部材83は、電線81及び信号線82が貫通された部分をシールする。
図6は図1に示された制御部のブロック図であり、ブラシレスモータ43(電動モータ43)の回転を制御するための制御部42の詳細を、ブロック図によって表している。
制御部42はRD変換部101、微分処理部102、位相補正部103、イナーシャ補正部104、ダンパー補正部105、目標電流設定部108、加算演算部109、減算演算部110、偏差演算部111、PI設定部112、非干渉化制御部113、演算部114、dq−3相変換部115、モータ駆動部116、モータ電流検出部118,119、及び3相−dq変換部120から成る。
レゾルバ56(回転角センサ56)の検出信号は、RD変換部101(レゾルバデジタル変換部101)に連続的に入力される。
RD変換部101は、レゾルバ56の検出信号に基づき、ブラシレスモータ43においてアウタステータに対するインナロータの角度(回転角)θを算出し、この角度θに対応する信号をdq−3相変換部115と3相−dq変換部120に出力する。
さらに、RD変換部101は、ブラシレスモータ43においてアウタステータに対するインナロータの回転角速度ωを算出し、この回転角速度ωに対応する信号を、微分処理部102とダンパー補正部105と非干渉化制御部113に出力する。
レゾルバ56及びRD変換部101により、モータ回転角検出部130が構成される。
位相補正部103は、操舵トルク検出部41(操舵トルクセンサ41)から入力した操舵トルク信号Tを、車速検出部107から入力した車速信号vに基づいて位相補正をして、その補正操舵トルク信号T’を目標電流設定部108に出力する。
イナーシャ補正部104は、操舵トルク検出部41から入力した操舵トルク信号Tと、車速検出部107から入力した車速信号vと、回転角速度ωに対応する信号を微分処理部102(微分演算部102)で微分することにより得られた角加速度(つまり、回転角速度ωの時間微分値)に対応する信号とから、慣性モーメントに係るイナーシャ補正をするためのイナーシャ補正信号diを生成し、このイナーシャ補正信号diを加算演算部109に出力する。
ダンパー補正部105は、操舵トルク検出部41から入力した操舵トルク信号Tと、車速検出部107から入力した車速信号vと、回転角速度ωに対応する信号とから、ダンピング係数に係るダンパー補正をするためのダンパー補正信号ddを生成し、このダンパー補正信号ddを減算演算部110に出力する。
目標電流設定部108は、補正操舵トルク信号T’と車速信号vとに基づき、2相目標電流Id1,Iq1を算出して出力する。目標電流Id1,Iq1は、ブラシレスモータ43のインナロータ上の永久磁石が作り出す回転磁束と同期した回転座標系において、永久磁石と同一方向のd軸及びこれに直交したq軸にそれぞれ対応するものである。これらの目標電流Id1,Iq1を、それぞれ「d軸目標電流Id1」及び「q軸目標電流Iq1」ということにする。
加算演算部109は、目標電流Id1,Iq1にイナーシャ補正信号di(イナーシャ補正電流di)を加算し、その加算値、つまりイナーシャ補正後目標電流Id2,Iq2を出力する。
減算演算部110は、イナーシャ補正後目標電流Id2,Iq2からダンパー補正信号dd(ダンパー補正電流dd)を減算し、その減算値、つまりダンパー補正後目標電流Id3,Iq3を出力する。このダンパー補正後目標電流Id3,Iq3、をそれぞれ「d軸最終目標電流Id*」,「q軸最終目標電流Iq*」と言うことにする。
偏差演算部111は、d軸及びq軸最終目標電流Id*,Iq*から、3相−dq変換部120から入力したd軸及びq軸の検出電流Id,Iqをそれぞれ減算し、その減算値、つまり偏差DId,DIqをPI設定部112に出力する。
PI設定部112は、偏差DId,DIqを用いた演算の実行により、d軸及びq軸の検出電流Id,Iqがd軸及びq軸最終目標電流に追従するように、d軸及びq軸の目標電圧Vd,Vqをそれぞれ算出する。
非干渉化制御部113及び演算部114は、d軸及びq軸の目標電圧Vd,Vqを、d軸及びq軸の補正目標電圧Vd’,Vq’に補正して、dq−3相変換部115に出力する。
詳しく述べると、非干渉化制御部113は、3相−dq変換部120から入力したd軸及びq軸の検出電流Id,Iq、及びRD変換部101から入力したインナロータの回転角速度ωに基づいて、d軸及びq軸の目標電圧Vd,Vqのための非干渉化制御補正値を算出する。
演算部114は、d軸及びq軸の目標電圧Vd,Vqから、非干渉化制御補正値をそれぞれ減算することにより、d軸及びq軸の補正目標電圧Vd’,Vq’を算出して、dq−3相変換部115に出力する。
dq−3相変換部115は、d軸及びq軸の補正目標電圧Vd’,Vq’を、3相目標電圧Vu*,Vv*,Vw*に変換して、モータ駆動部116に出力する。
モータ駆動部116は、図示せぬPWM電圧発生部及びインバータ回路を含む。
PWM電圧発生部は、3相目標電圧Vu*,Vv*,Vw*に対応した、PWM制御電圧信号UU,VU,WUを生成し、インバータ回路に出力する。
インバータ回路は、PWM制御電圧信号UU,VU,WUに対応した、3相の交流駆動電流Iu,Iv,Iwを発生し、これらを3相の駆動電流路117を介してブラシレスモータ43にそれぞれ供給する。3相の交流駆動電流Iu,Iv,Iwは、それぞれブラシレスモータ43をPWM駆動するための正弦波電流である。
3相の駆動電流路117のうちの2つには、モータ電流検出部118,119が設けられている。各モータ電流検出部118,119は、ブラシレスモータ43に供給される3相の駆動電流Iu,Iv,Iwのうちの、2つの駆動電流Iu,Iwを検出して、3相−dq変換部120に出力する。
3相−dq変換部120は、検出駆動電流Iu,Iwに基づいて、残りの駆動電流Ivを算出する。さらに、3相−dq変換部120は、これらの3相検出駆動電流Iu,Iv,Iwを、2相のd軸及びq軸の検出電流Id,Iqに変換する。
なお、図6には、説明の便宜上、それぞれ1組の加算演算部109と減算演算部110と偏差演算部111とPI設定部112と演算部114が示されている。実際には、これらの回路要素の組は、2つの目標電流Id1,Id2のそれぞれについても、個別に設けられる。
次に、電線81と信号線82の引き回し構造の変形例について説明する。なお、上記図1〜図5に示す実施の形態と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
先ず、第1変形例について、図7及び図8に基づき説明する。図7は、図3に示された電動モータ43及び減速機44の第1変形例図である。図8は、図7に示されたリッド52Aの斜視図である。
第1変形例の引き回し構造は、特に電動モータ43のリッド52Aに特徴がある。第1変形例のリッド52Aは、上記図3及び図4に示されるリッド52を変形した構成であり、嵌合鍔部52bの長さが大きく設定されるとともに、嵌合膨出部52c(図4参照)及びセンサ取付部52d(図4参照)が廃止されたものである。第1変形例のリッド52Aにおける閉鎖板部52aは、センサ取付部52d(図4参照)を兼ねており、回転角センサ56のステータ56aをビスで取付ける。
詳しく述べると、第1変形例のリッド52Aの全体の長さ(モータ軸55の軸方向の寸法)は、図4に示されるリッド52の全体の長さと同一である。つまり、嵌合膨出部52c(図4参照)及びセンサ取付部52d(図4参照)を廃止した分だけ、嵌合鍔部52bの長さを大きく設定してある。モータケース51の開放端部51aに対して、第1変形例の嵌合鍔部52bが嵌合する長さ(深さ)は、上記図3に示す長さと同じである。嵌合鍔部52bの長さが大きくなった分だけ、嵌合鍔部52bは減速機ケース64の開口部64aに入り込むことになる。このため、開口部64aの径は、嵌合鍔部52bの径に合わせて大径に設定される。なお、開口部64aと嵌合鍔部52bとの嵌め合い寸法を適宜設定することによって、開口部64aに対する嵌合鍔部52bの取付芯を正確に決めることができる。この結果、減速機ケース64に対するモータケース51の取付芯を正確に決めることができる。
さらに、第1変形例のリッド52Aは、電線挿通孔52fの形状及び寸法を変更している。つまり、第1変形例の電線挿通孔52fは、閉鎖板部52aから嵌合鍔部52bの先端まで広く切り欠かれた、切り欠き孔である。このように、リッド52Aは、シール部材83に位置する部分に電線挿通孔52fを配置するとともに、電線挿通孔52fを切り欠き孔としている。このため、嵌合鍔部52bを開口部64aへ突出したにもかかわらず、リッド52Aがシール部材83に干渉することはない。
次に、第2変形例について、図9に基づき説明する。図9は、図3に示された電動モータ43及び減速機44の第2変形例図である。第2変形例は、特に電動モータ43のリッド52Bの形状のうち、嵌合膨出部52cの形状に特徴がある。
第2変形例では、回転角センサ56と第2軸受58とを、上記図3に示す配置に対して逆に配置している。回転角センサ56はモータケース51内に位置し、第2軸受58は減速機ケース64の開口部64a内に位置する。つまり、回転角センサ56は、モータケース51とリッド52Bによって囲まれた空間S1に収納される。また、第2軸受58は、減速機ケース64の開口部64aとリッド52Bによって囲まれた空間S2(減速機ケース64内とリッド52Bとの間)に収納される。第2変形例の第2軸受58は、モータ軸55に対し、環状のスリーブ91を介して内周面が嵌合される(取り付けられる)。
第2変形例のリッド52Bは、上記図3及び図4に示されるリッド52を変形した構成であり、嵌合膨出部52cの長さが大きく設定されるとともに、センサ取付部52d(図4参照)及び軸挿通孔52e(図4参照)が廃止されたものである。
第2変形例のリッド52Bにおける閉鎖板部52aは、センサ取付部52d(図4参照)を兼ねており、上記空間S1内に位置する回転角センサ56のステータ56aを、ビスで取付けるものである。
第2変形例のリッド52Bにおける、環状の嵌合膨出部52cは、外周面を開口部64aに嵌合して位置決めするとともに、内周面52hに第2軸受58の外周面を嵌合によって取付けたものである。このため、第2軸受58の全体が、減速機ケース64の開口部64a内に位置する。第2軸受58の外周面は、開口部64aの内周面によって、径方向の位置決めがなされ且つ支持される。
一方、上記図2に示すように、減速機44の入力軸61は、モータ軸55と同心に位置しており、しかも、2個の軸受65,66によって減速機ケース64に支持されている。
このように、モータ軸55と入力軸61の両方が、減速機ケース64によって支持される構成である。このため、入力軸61の軸心に対して、モータ軸55の軸心を、正確に位置合わせすることができる。従って、電動モータ43と減速機44との軸心のずれによる振動を十分に抑制することができる。
上述のように、第2変形例では、モータケース51内(空間S1)に回転角センサ56が収納されている。このため、信号線82は、空間S1において、一端が回転角センサ56のコイル56cに接続され、複数の電線81と共にモータケース51内から電線挿通孔52fを通って減速機ケース64内(開口部64a)へ引き出され、さらにシール部材83を貫通することにより、線引出し開口部64cから外部へ引き出される。
次に、第3変形例について、図10に基づき説明する。図10は、図7及び図8に示された電動モータ43及び減速機44の変形例図(第3変形例)である。第3変形例は、図7に示す回転角センサ56を廃止したことを特徴とする。その代わり、電動モータ43の誘起電圧に基づいて、モータ軸55の回転角を検出することにした。
第3変形例のリッド52Cは、上記図7及び図8に示されたリッド52Aに対して、基本的な構成が概ね同じである。但し、回転角センサ56を廃止したので、リッド52Cは、回転角センサ56を止めるためのねじ孔を有していない。また、回転角センサ56を廃止したので、その分、減速機ケース64の開口部64aの長さを短くすることができる。
つまり、減速機ケース64の開口部64aの長さが短くなるので、電動モータ43を駆動した際に、モータケース51及び減速機ケース64に発生し得る振動や騒音を、より一層抑制することができる。しかも、開口部64aの長さを短くできるので、減速機ケース64を小型・軽量にすることができ、この結果、電動パワーステアリング装置10を小型・軽量にすることができる。
次に、第4変形例について、図11に基づき説明する。図11は、図3に示された電動モータ43及び減速機44の変形例図(第4変形例)である。第4変形例は、特に電動モータ43のリッド52Dの形状に特徴がある。以下、詳しく説明する。
第4変形例のリッド52Dは、上記図3及び図4に示されたリッド52に対して、基本的な構成が概ね同じである。但し、リッド52Dは、閉鎖板部52aの外周に一体に形成された、嵌合鍔部52i及びフランジ52jを有していることを特徴とする。嵌合鍔部52i及びフランジ52jは、閉鎖板部52aの全周にわたって、有している。
嵌合鍔部52iは、上記図3及び図4に示された嵌合鍔部52bと同等の機能を有した、環状の部分である。つまり、嵌合鍔部52iは、閉鎖板部52aの外周から、モータケース51の開放端部51aへ向かって一定の長さだけ、一旦折り曲げられた後に、外周面に沿って折り返された環状の部分である。嵌合鍔部52iは、モータケース51の開放端部51aに嵌合される。
フランジ52jは、嵌合鍔部52iの基端の部分において、外周面から径外方に広がるように一体形成された円板状の部分である。閉鎖板部52aの外面52g(図4参照)に対して、フランジ52jは面一となるように設定されている。このため、減速機ケース64におけるフランジ64bの取付け面に対して、閉鎖板部52aの外面52g及びフランジ52jが、共に接することになる。
嵌合鍔部52iとフランジ52jとのコーナにおいて、フランジ52jとモータケース51のフランジ51bとの間には、シールリング73が装着されている。シールリング73は、例えばOリングから成る。
減速機ケース64のフランジ64bに、リッド52Dにおける閉鎖板部52a及びフランジ52jを重ね合わせ、このフランジ52jにモータケース51のフランジ51bを重ね合わせ、重ね合わされた各フランジ64b,52j,51bを複数のボルト72で共に取り付けられている。いわゆる、共締めされている。このように、減速機ケース64のフランジ64bに対し、リッド52Dのフランジ52j及びモータケース51のフランジ51bをこの順に重ねて、ボルト72で共締めすることにより、減速機ケース64に電動モータ43を取付けることができる。
しかも、共締めされた状態において、リッド52Dはモータケース51と一体化される。このため、モータケース51の開放端部51aに対して、嵌合鍔部52iを圧入するか否かは任意である。圧入しない場合には、開放端部51aと嵌合鍔部52iとの、嵌め合い公差の管理を、比較的緩くしても差し支えない。その分、管理工数を抑制することができる。
また、第4変形例によれば、減速機ケース64のフランジ64bに対して、リッド52Dのフランジ52j及びモータケース51のフランジ51bの両方が、ボルト72による共締めによって強固に取り付けられる。このため、電動モータ43を駆動した際に、リッド52Dに発生し得る振動は、鋳造品から成る減速機ケース64によって吸収され易い。リッド52Dからモータケース51へ振動が伝わる振動を抑制することができるので、電動モータ43全体に発生し得る振動を、極力抑制することができる。
以上の説明をまとめると、次の通りである。
比較的に大きい強度が求められる減速機ケース64を鋳造品とし、モータケース51をプレス成形品とした。モータケース51をプレス成形品とすることによって、電動パワーステアリング装置10の小型・軽量化を図ることができる。
また、減速機ケース64に対して、モータケース51を直接に取付けるようにした。このため、減速機ケース64にリッド52,52A,52B,52Cを介してモータケース51を取付けた場合に比べて、減速機ケース64からモータケース51の先端までの長さが短くなる。その分、電動パワーステアリング装置10の小型化を図ることができる。しかも、減速機ケース64からモータケース51の先端までの長さが短くなるので、電動モータ43を駆動した際に、モータケース51及び減速機ケース64に発生し得る振動や騒音を、極力抑制することができる。
さらには、モータケース51の開放端部51aを閉鎖するリッド52,52A,52B,52C,52Dに、電線挿通孔52fを設けている。このため、電動モータ43に電力を供給するための電線81を、モータケース51内から電線挿通孔52fを通して、減速機ケース64内へ引き出すことができる。そして、減速機ケース64には、電線81を減速機ケース64内から外部へ引き出すための、線引出し開口部64cを設けている。
減速機ケース64は鋳造品であるから、線引出し開口部64cが開くように、予め鋳型を形成するだけでよく、簡単に線引出し開口部64cを設けることができる。このため、鋳造品から成る減速機ケース64に線引出し開口部64cを設けることは、プレス成形品のモータケース51に線引出し開口部を設ける場合に比べて、低コスト化を図る上で有利である。
また、電線81をモータケース51から外部へ引き出さないので、モータケース51には電線81を引き出すためのスペースを設ける必要がない。その分、モータケース51の長さを短くできるので、電動モータ43を小型・軽量にすることができ、この結果、電動パワーステアリング装置10を小型・軽量にすることができる。
しかも、減速機ケース64からモータケース51の先端までの長さが短くなるので、電動モータ43を駆動した際に、モータケース51及び減速機ケース64に発生し得る振動や騒音を、極力抑制することができる。
さらには、モータケース51自体から電線81を外部へ引き出すための、部品を設ける必要はない。このため、部品数を抑制することができ、電動パワーステアリング装置10の低コスト化を図ることができる。
このように、電動パワーステアリング装置10の小型化、軽量化、低コスト化を容易に図ることができる。
さらには、図3及び図7に示すように、減速機ケース64内とリッド52,52A,52Dとの間に、モータ軸55の回転角を検出するための回転角センサ56を配置し、この回転角センサ56に接続された信号線82を、電線81と共に線引出し開口部64cから外部へ引き出したものである。減速機ケース64に開けられている線引出し開口部64cから外部へ、電線81と共に引き出すことは極めて容易であり、容易に配線作業を行うことができる。しかも、信号線82を引き出すための線引出し開口部64cを別個に設ける必要もない。
なお、本発明では、電動パワーステアリング装置10は、電動モータ43が発生したトルクを減速機44を介してステアリング系20に伝達するものであればよい。例えば、ステアリングハンドル21からピニオン軸24を機械的に分離し、ステアリングハンドル21の操舵量に応じて電動モータ43が発生したトルクを減速機44を介してピニオン軸24又はラック軸26へ伝えることで、操舵車輪29,29を操舵する方式の、いわゆるステア・バイ・ワイヤ式(steer-by-wire、略称「SBW」)のステアリング装置としてもよい。
また、電動モータ43は、ブラシレスモータに限定されるものではない。
また、回転角センサ56は、モータ軸55の回転角を検出することによって、インナロータ54の位相を検出するものであればよく、レゾルバに限定されるものではない。
本発明の、電動モータ43に電力を供給する電線81を外部へ引き出す構成は、操舵トルクに応じて電動モータ43が補助トルクを発生し、この補助トルクを減速機44を介してステアリング系20に伝える車両用電動パワーステアリング装置10に好適である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。 図1の2−2線断面図である。 図2に示された電動モータ及び減速機を拡大して表した断面図である。 図3に示されたリッドの斜視図である。 図3に示された電動モータを減速機から外した状態を示す分解図である。 図1に示された制御部のブロック図である。 図3に示された電動モータ及び減速機の第1変形例図である。 図7に示されたリッドの斜視図である。 図3に示された電動モータ及び減速機の第2変形例図である。 図7に示された電動モータ及び減速機の第3変形例図である。 図3に示された電動モータ及び減速機の第4変形例図である。 従来の電動パワーステアリング装置の断面図である。
符号の説明
10…電動パワーステアリング装置、20…ステアリング系、43…電動モータ、44…減速機、51…モータケース、51a…開放端部、52,52A,52B,52C,52D…リッド、52f…電線挿通孔、55…モータ軸、56…回転角センサ、64…減速機ケース、64c…線引出し開口部、71…シールリング、81…電線、82…信号線、83…シール部材。

Claims (5)

  1. 電動モータが発生したトルクを減速機を介してステアリング系に伝達するようにした電動パワーステアリング装置において、
    前記電動モータのモータケースは、前記減速機の減速機ケースに取付けられ、
    前記モータケースにおいて、前記減速機ケースに取付けられる方の端部は、開放された開放端部であり、この開放端部はリッドによって閉鎖され、
    このリッドは、前記電動モータのモータ軸を回転可能に支持するとともに、前記電動モータに電力を供給する電線を前記モータケース内から前記減速機ケース内へ引き出すための電線挿通孔を有しており、
    前記電線は、前記減速機ケースに設けられた線引き出し開口部から外部へ引き出され、
    この線引き出し開口部は、前記モータケースと前記減速機ケースとの間に配置されている、ことを特徴とした電動パワーステアリング装置。
  2. 前記減速機ケース内と前記リッドとの間に、前記モータ軸の回転角を検出するための回転角センサを配置しており、この回転角センサの検出信号を外部に伝える信号線が、前記電線と共に、前記線引き出し開口部から外部へ引き出されていることを特徴とした請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記線引き出し開口部には、シール部材が嵌め込まれていることを特徴とした請求項1又は請求項2記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記モータケースと前記減速機ケースとの重ね合わせ面は、Oリングからなるシールリングによってシールされ、
    前記シール部材は、前記シールリングと一体に形成されていることを特徴とした請求項3記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記シール部材は、弾性材料からなることを特徴とした請求項3又は請求項4記載の電動パワーステアリング装置。
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