JP5314360B2 - 酸化染毛剤組成物 - Google Patents
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上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、以下の(A)成分及び(B)成分を含有する、酸化染毛剤組成物である。
(B)炭素数12以上の脂肪酸の1種以上。
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係る酸化染毛剤組成物の使用時における(A)成分の合計含有量と(B)成分の合計含有量の質量比(B)/(A)が1〜20の範囲内である、酸化染毛剤組成物である。
本発明に係る酸化染毛剤組成物は、少なくとも、後述する(A)成分及び(B)成分を含有する。酸化染毛剤組成物における(A)成分の合計含有量、(B)成分の合計含有量、及び(A)成分の合計含有量と(B)成分の合計含有量の質量比(B)/(A)は基本的に制約されないが、(B)/(A)は、好ましくは、使用時に1〜20の範囲内、より好ましくは5〜15の範囲内である。
本発明の酸化染毛剤組成物に特有の必須成分は、以下に述べる(A)成分及び(B)成分である。
(A)成分は、前記した「化3」式で表される第4級アンモニウム塩の1種以上である。この第4級アンモニウム塩のうち、特に「化4」式におけるR5がメチル基であるものが好ましい。又、「化4」式におけるnが9〜41であるものが好ましい。即ち、(A)成分としては、R3の基が、オキシプロピレンの9単位〜41単位の重合体であるポリオキシプロピレン基であるもの、例えば、塩化ポリオキシプロピレン(9)メチルジエチルアンモニウム、塩化ポリオキシプロピレン(25)メチルジエチルアンモニウム、塩化ポリオキシプロピレン(40)メチルジエチルアンモニウム等が特に好ましい。それらの市販品としては、Witco
Chemical Company社製のEmcol CC−9,36,42及び旭電化工業(株)製のアデカコールEC−CC−9,36,42等が例示される。
(B)成分は炭素数12以上の脂肪酸の1種以上である。炭素数12以上の脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が例示される。(B)成分たる脂肪酸の炭素数の上限としては、22が好ましい。
本発明の酸化染毛剤組成物は、酸化染毛剤組成物としての一般的な必須成分として、酸化染料中間体等の染料成分、アルカリ剤及び酸化剤を含有する。
酸化染毛剤組成物には酸化染料中間体が配合され、必要に応じて直接染料も配合される。酸化染料中間体は主要中間体からなり、又は主要中間体とカプラーからなる。
17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange
1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet
3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet
11:1、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow
11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 57、Basic Yellow
87等を例示できる。
No.1、HC Orange No.2、HC Orange No.3、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.10、HC Red No.11、HC Red No.13、HC Red No.14、HC Violet
No.1、HC Violet No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow
No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.6、HC Yellow
No.9、HC Yellow No.10、HC Yellow No.11、HC Yellow
No.12、HC Yellow No.13、HC Yellow No.14、HC Yellow
No.15等を例示できる。
Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Brown 4、Disperse
Orange 3、Disperse Red 11、Disperse Red 15、Disperse
Red 17、Disperse Violet
1、Disperse Violet
4、Disperse Violet
15等を例示できる。
酸化染毛剤組成物に含有させるアルカリ剤の種類は限定されないが、例えばアンモニア、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)、アンモニウム塩、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等を適宜に選択して使用することができる。
酸化剤としては、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化物等。過酸化物としては、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が例示される。
本発明の酸化染毛剤組成物には、上記の各種成分の他にも、必要に応じて、ビタミン類、油性成分、多価アルコール、界面活性剤、高分子物質、ポリペプタイド、タンパク加水分解物、アミノ酸、金属封鎖剤、酸化防止剤、香料、殺菌・防腐剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、噴射剤、増粘剤、着色料等を任意に配合できる。これらの配合成分は各種の周知又は公知のものを任意に使用することができる。又、酸化染毛剤組成物の各成分の溶媒又は分散媒として水が配合され、各成分の濃度(質量パーセンテージ)が調整される。これらの配合成分の幾つかについて以下に述べる。
酸化染毛剤組成物には、各種のビタミン類の1種又は2種以上を任意の配合量範囲において配合することができる。ビタミン類の種類は限定されず、例えば、アスコルビン酸類、トコフェロール類等の脂溶性又は水溶性のビタミン類を任意に選択して使用できる。
油性成分としては油脂、高級アルコール、アルキルグリセリルエーテル、シリコーン類等が挙げられる。他にも油性成分として、炭素数12未満の脂肪酸や、炭化水素、ロウ及びエステル類も挙げられる。これらは、その1種類を単独に配合し、又は2種類以上を併せ配合することができる。
多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等、グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。
界面活性剤としては、前記した(A)成分以外のカチオン性界面活性剤の他、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
高分子物質としては、カチオン性ポリマー、カルボキシビニルポリマー等のアニオン性ポリマー、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリル酸共重合体等の両性ポリマー、あるいは各種の水溶性ポリマーが例示される。これらは、その1種類を単独に配合し、又は2種類以上を併せ配合することができる。
ポリペプタイドとしては、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、エッグ、シルク、コンキオリン、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質、コメ、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、エンドウ、アーモンド、ブラジルナッツ、ジャガイモ及びトウモロコシなどの植物から得られるタンパク質が挙げられる。タンパク加水分解物としては、上記の各種のタンパク質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解したタンパク加水分解物が挙げられる。アミノ酸としては各種の酸性、中性又は塩基性アミノ酸が挙げられる。
末尾の表1に示す組成の実施例1〜実施例9、比較例1〜比較例4に係る組成の酸化染毛剤第1剤と、末尾の表2に示す組成の酸化染毛剤第2剤とを、それぞれ常法に従って調製した。表1及び表2において各成分の含有量は質量%単位の数値で表記している。又、(A)成分及び(B)成分については表1中の成分名の前にその旨を表記し、(A)成分に対する比較用の成分はその成分名の前に「(A比)」と表記し、(B)成分に対する比較用の成分はその成分名の前に「(B比)」と表記した。
以上の各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤第1剤をそれぞれ、前記の酸化染毛剤第2剤と質量比1:1の割合で混合したもとで、これらを白髪混じりの人毛毛束に塗布し、30分間放置した後、水洗することにより染毛処理を施した。そして、各実施例及び各比較例について、以下に述べる染色性、操作性、不快臭抑制効果を評価した。
10名のパネラーが、上記染毛処理後に乾燥させた各実施例及び各比較例に係る人毛毛束の染色の程度を評価した。具体的には「毛束における染毛のハッキリした色味が出ており、白髪へのなじみが良い」か否かを評価した。評価は、「非常に優れる」を5点、「優れる」を4点、「良好」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点とした。そして各実施例及び各比較例ごとに10名のパネラーの点数の平均値を算出し、平均値が4.6点以上であれば最高のランク「5」、平均値が3.6点〜4.5点であればランク「4」、平均値が2.6点〜3.5点であればランク「3」、平均値が1.6点〜2.5点であればランク「2」、平均値が1.5点以下であれば最低のランク「1」とした。表1にこれらのランクを表記した。
10名のパネラーが、各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の第1剤と第2剤との質量比1:1の混合物について操作性を評価した。具体的には、混合物について「ハケですくい取り易く、毛髪への塗布時の伸びが良く、しかも塗布後の垂れ落ちがない」か否かを評価した。評価は、「非常に優れる」を5点、「優れる」を4点、「良好」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点とした。そして各実施例及び各比較例ごとに10名のパネラーの点数の平均値を算出し、平均値が4.6点以上であれば最高のランク「5」、平均値が3.6点〜4.5点であればランク「4」、平均値が2.6点〜3.5点であればランク「3」、平均値が1.6点〜2.5点であればランク「2」、平均値が1.5点以下であれば最低のランク「1」とした。表1にこれらのランクを表記した。
10名のパネラーが、各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の第1剤と第2剤との質量比1:1の混合物について、その混合から人毛毛束への塗布までの染毛作業時の不快臭の抑制効果について評価した。評価は、「非常に優れる」を5点、「優れる」を4点、「良好」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点とした。そして各実施例及び各比較例ごとに10名のパネラーの点数の平均値を算出し、平均値が4.6点以上であれば最高のランク「5」、平均値が3.6点〜4.5点であればランク「4」、平均値が2.6点〜3.5点であればランク「3」、平均値が1.6点〜2.5点であればランク「2」、平均値が1.5点以下であれば最低のランク「1」とした。表1にこれらのランクを表記した。
以上の評価とは別に、前記の各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤を用いて「酸化染毛剤組成物の評価:その1」の項で述べた染毛処理を行った後の乾燥させた人毛毛束について、「均一でムラのない染め上がり」か否か、及び、「人毛毛束における毛髪の損傷が少なく、しなやかで櫛通りがよい」か否かを評価した。
Claims (2)
- 以下の(A)成分及び(B)成分を含有し、
使用時における(A)成分の合計含有量が0.01〜10質量%の範囲内であり、
使用時における(A)成分の合計含有量と(B)成分の合計含有量の質量比(B)/(A)が1〜20の範囲内であることを特徴とする酸化染毛剤組成物。
(A)下記の「化1」式に示す第4級アンモニウム塩の1種以上。
(B)炭素数12以上の脂肪酸の1種以上。 - 使用時における前記(B)成分の合計含有量が0.1〜10質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の酸化染毛剤組成物。
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