JP5311668B2 - アキシャルギャップ型モータ及びそのロータ製造方法 - Google Patents

アキシャルギャップ型モータ及びそのロータ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アキシャルギャップ型モータ及びそのロータ製造方法に関する。
従来、例えば、回転軸周りに回転可能なロータと、回転軸方向の少なくとも一方側からロータに対向配置されたステータとを備え、ロータの永久磁石による界磁磁束に対して、ステータを介した磁束ループを形成するアキシャルギャップ型モータが知られている。
このアキシャルギャップ型モータを構成するロータの製造方法としては、テープ状の電磁鋼板を捲回巻きした積層体によりヨーク部を構成したものが種々考案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。図14に示すように、特許文献1に記載のアキシャルギャップ型モータでは、テープ状の電磁鋼板を捲回した積層体によってヨーク部102を構成し、この積層体に形成された開口103に磁石104が収容されている。
特開2006−166635号公報(第2図) 特開2005−168124号公報(第1図) 特開2002−10537号公報(第1図)
ところで、ヨーク部を構成する積層体はその内側でシャフト、或いはロータフレームに取り付けられる。この積層体にシャフト、或いはロータフレームを剛性を確保した上で取り付ける場合には、ヨーク部が分割されたロータ構造に比べ、組み付け構造が複雑になりやすい。また、特許文献1〜3に記載のロータの製造方法には、具体的なシャフトとの取り付けについて記載されていない。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ヨーク部が電磁鋼板を捲回巻きして形成された積層体により構成される場合でも、回転による遠心力やステータからの磁気吸引力に耐えうる剛性を確保することができ組み付けやすいロータを備えるアキシャルギャップ型モータ及びそのロータの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
回転軸周りに回転可能なロータ(例えば、後述の実施形態におけるロータ11、11A、11B)と、
回転軸方向の少なくとも一方から前記ロータに対向配置されるステータ(例えば、後述の実施形態におけるステータ12)と、を備えるアキシャルギャップ型モータ(例えば、後述の実施形態におけるアキシャルギャップ型モータ10)であって、
前記ロータは、
前記回転軸方向に磁化され、周方向に所定の間隔で配置される複数の主磁石部(例えば、後述の実施形態における主磁石部41)と、
テープ状の電磁鋼板(例えば、後述の実施形態における電磁鋼板60)を捲回巻きした積層体(例えば、後述の実施形態における積層体71)により構成され、前記複数の主磁石部の前記回転軸方向の少なくとも一方にそれぞれ配置される複数のヨーク部(例えば、後述の実施形態におけるヨーク部42)と、
前記積層体の内径側に取り付けられる内径側押圧部材(例えば、後述の実施形態におけるインナープレート31A、31B)と、
前記積層体の外径側に取り付けられる外径側押圧部材(例えば、後述の実施形態におけるダイカストリング33、アウターリング50)と、を備え、
前記内径側押圧部材を前記積層体の内径側に圧入した後、前記外径側押圧部材を前記積層体に内径側への圧縮力を作用させるように取り付けることで、前記内径側押圧部材と前記外径側押圧部材により前記ロータ内部に径方向の圧縮力を作用させてトルク伝達可能に構成されたことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、
前記積層体は、環状の芯金(例えば、後述の実施形態における芯金32)に前記電磁鋼板を捲回して構成され、
前記内径側押圧部材は、前記芯金の内周部に圧入により取り付けられるインナープレート(例えば、後述の実施形態におけるインナープレート31A、31B)からなり、
前記外径側押圧部材は、前記積層体の外周部に圧接するダイカスト合金からなるダイカストリング(例えば、後述の実施形態におけるダイカストリング33)と、前記ダイカストリングの外周部に焼ばめにより取り付けられるアウターリング(例えば、後述の実施形態におけるアウターリング50)からなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の構成に加えて、
前記インナープレートと前記芯金間、前記芯金と前記積層体間、前記積層体と前記ダイカストリング間、及び前記ダイカストリングと前記アウターリング間それぞれの必要面圧Pは、最大負荷トルクT、締結部半径をr、締結面積A、摩擦係数μとしたとき、
P ≧ T / (r×A×μ)
を満たすことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明の構成に加えて、
前記インナープレートは軸方向に2分割され、前記芯金の内周部に軸方向一方側と軸方向他方側から圧入されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の構成に加えて、
前記積層体には、周方向で隣り合う前記主磁石部間に磁束短絡抑制部(例えば、後述の実施形態における磁束短絡抑制部73)が設けられ、
前記芯金には、前記磁束短絡抑制部に対応する位置にスポーク用貫通孔(例えば、後述の実施形態におけるスポーク用貫通孔32a)が設けられ、
前記ロータは、前記芯金の内側から前記スポーク用貫通孔を通って前記磁束短絡抑制部に収容され、且つ、前記芯金に前記テープ状の電磁鋼板を捲回巻きするときに位置決め部材として使用される少なくとも1つのスポークピン(例えば、後述の実施形態におけるスポークピン35)を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の発明の構成に加えて、
前記ダイカストリングは、非磁性なダイカスト合金を鋳込むことで構成されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明の構成に加えて、
前記ロータは、前記インナープレートに固定されるシャフト部(例えば、後述の実施形態におけるシャフト部55)をさらに備え、
前記シャフト部、前記内径側押圧部材、前記積層体及び前記外径側押圧部材には、冷却通路(例えば、後述の実施形態における冷却通路90)が設けられ、
前記シャフト部から供給された冷媒が前記冷却通路を介して前記ステータに供給されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明の構成に加えて、
前記ロータは、前記回転軸方向および前記径方向に直交する方向に磁化され、周方向に隣り合う前記主磁石部間であって前記回転軸方向の少なくとも一方側に配置された複数の副磁石部(例えば、後述の実施形態における副磁石部43)を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項9に記載の発明は、
回転軸方向に磁化され周方向に所定の間隔で配置される複数の主磁石部(例えば、後述の実施形態における主磁石部41)と、前記複数の主磁石部の前記回転軸方向の少なくとも一方にそれぞれ配置される複数のヨーク部(例えば、後述の実施形態におけるヨーク部42)とを備え、回転軸周りに回転可能なロータ(例えば、後述の実施形態におけるロータ11、11A、11B)と、
回転軸方向の少なくとも一方から前記ロータに対向配置されるステータ(例えば、後述の実施形態におけるステータ12)と、を備えるアキシャルギャップ型モータ(例えば、後述の実施形態におけるアキシャルギャップ型モータ10)のロータ製造方法であって、
テープ状の電磁鋼板(例えば、後述の実施形態における電磁鋼板60)を環状の芯金(例えば、後述の実施形態における芯金32)に捲回して、前記複数のヨーク部(例えば、後述の実施形態におけるヨーク部42)を構成する積層体(例えば、後述の実施形態における積層体71)を形成する工程と、
前記積層体に前記主磁石部を装着する工程と、
前記芯金の内周部にインナープレート(例えば、後述の実施形態におけるインナープレート31A、31B)を圧入により取り付ける工程と、
金型(例えば、後述の実施形態における金型80、81)に前記インナープレートを取り付けた積層体を配置した状態で前記積層体の外周部にダイカスト合金を鋳込むことでダイカストリング(例えば、後述の実施形態におけるダイカストリング33)を形成する工程と、
前記ダイカストリングの外周部にアウターリング(例えば、後述の実施形態におけるアウターリング50)を焼ばめにより取り付ける工程と、を有することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、主磁石部を収容した積層体の内径側に内径側押圧部材を圧入した後、外径側押圧部材を積層体に内径側への圧縮力を作用させるように取り付けることにより、ロータ内部に面圧(径方向圧縮応力)を発生させることができる。これにより、各部材間に摩擦力が発生し、この摩擦力によりトルク伝達が可能となるとともに磁気吸引力に耐えうる剛性を確保することができる。
また、各部材間に摩擦力でトルク伝達を可能とするため、複雑な構造のロータフレームが不要となり、部品点数を削減できるとともに組み付け性が向上し、ロータの重量増加を抑制し製造コストを低減することができる。
請求項2の発明によれば、簡易な構成で組み付けやすいロータを製造することができる。
請求項3の発明によれば、最大負荷トルクがロータに作用してもロータの回転による遠心力やステータからの磁気吸引力に耐えうる剛性を確保することができる。
請求項4の発明によれば、圧入時の圧入荷重を小さくでき、組立て作業が容易になる。
請求項5の発明によれば、スポークを位置決め部材とすることで電磁鋼板を積層する際の位置ずれを抑制することができる。
請求項6の発明によれば、アウターリングを比較的安価な炭素鋼で構成しても磁石磁束の短絡を抑え誘起電圧の低下を抑制することができる。
請求項7の発明によれば、ロータ側からステータを冷却することができるとともに、ロータの回転速度に応じた潤滑油が遠心力によりステータに供給することができる。これによりステータ側に冷却構造を設ける必要がなく、装置の小型化、軽量化を図ることができる。
請求項8の発明によれば、所謂永久磁石の略ハルバッハ配置による磁束レンズ効果により主磁石部と副磁石部の各磁束が収束し、ステータに鎖交する有効磁束が相対的に増大させることができる。
請求項9の発明によれば、芯金の内周部にインナープレートを圧入により取り付けた後、積層体の外周部にダイカスト合金を鋳込むことでダイカストリングを形成するとともに、ダイカストリングの外周部にアウターリングを焼ばめにより取り付けることにより、ロータ内部に面圧(径方向圧縮応力)を発生させることができる。これにより、各部材間に摩擦力が発生し、この摩擦力によりトルク伝達が可能となるとともに磁気吸引力に耐えうる剛性を確保することができる。
また、各部材間に摩擦力でトルク伝達を可能とするため、複雑な構造のロータフレームが不要となり、部品点数を削減できるとともに組立工数の削減でき、これによりロータの重量増加を抑制し製造コストを低減することができる。
本発明に係るアキシャルギャップ型モータの全体斜視図である。 図1のアキシャルギャップ型モータの分解斜視図である。 第1実施形態のロータの分解斜視図である。 図2のIV−IV線矢視断面図である。 ロータの一部を切り欠いた部分斜視図である。 主磁石部と副磁石部を収容した積層体の部分斜視図である。 (a)は最内層と中間層をからなる主要層を周方向に展開した図であり、(b)は最外層を周方向に展開した図である。 電磁鋼板を捲回して積層体を形成する工程を説明する説明図である。 ダイカストリングを形成する工程を説明する説明図である。 第2実施形態のロータの部分断面図である。 第3実施形態のロータの分解斜視図である。 図11のロータの部分断面図である。 (a)は、ダイカストリングの厚さと誘起電圧定数(Ke)の関係を示すグラフであり、(b)は(a)を比で表わしたものである。 特許文献1のアキシャルギャップ型モータのロータの説明図である。
以下、本発明に係るアキシャルギャップ型モータの各実施形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態によるアキシャルギャップ型モータ10は、例えば図1及び図2に示すように、このアキシャルギャップ型モータ10の回転軸O周りに回転可能に設けられた略円環状のロータ11と、回転軸O方向の両側からロータ11を挟みこむようにして対向配置され、ロータ11を回転させる回転磁界を発生する複数相の各固定子巻線を有する1対のステータ12とを備えて構成されている。
このアキシャルギャップ型モータ10は、例えばハイブリッド車両や電動車両等の車両に駆動源として搭載され、出力軸がトランスミッション(図示略)の入力軸に接続されることで、アキシャルギャップ型モータ10の駆動力がトランスミッションを介して車両の駆動輪(図示略)に伝達されるようになっている。
また、車両の減速時に駆動輪側からアキシャルギャップ型モータ10に駆動力が伝達されると、アキシャルギャップ型モータ10は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する。さらに、例えばハイブリッド車両においては、アキシャルギャップ型モータ10の回転軸Oが内燃機関(図示略)のクランクシャフトに連結されると、内燃機関の出力がアキシャルギャップ型モータ10に伝達された場合にもアキシャルギャップ型モータ10は発電機として機能して発電エネルギーを発生する。
図2も参照して、各ステータ12は、略円環板状のステータヨーク部21と、ロータ11に対向するステータヨーク部21の対向面上で周方向に所定間隔をおいた位置から回転軸O方向に沿ってロータ11に向かい突出すると共に径方向に伸びる複数のティース22,…,22と、適宜のティース22,22間に装着される固定子巻線(図示略)とを備えて構成されている。
各ステータ12は、例えば主極が6個(例えば、U+,V+,W+,U−,V−,W−)とされた6N型であって、一方のステータ12の各U+,V+,W+極に対して、他方のステータ12の各U−,V−,W−極が回転軸O方向で対向するように設定されている。例えば回転軸O方向で対向する1対のステータ12,12に対し、U+,V+,W+極およびU−,V−,W−極の一方に対応する一方のステータ12の3個のティース22,22,22と、U+,V+,W+極およびU−,V−,W−極の他方に対応する他方のステータ12の3個のティース22,22,22とが、回転軸O方向で対向するように設定され、回転軸O方向で対向する一方のステータ12のティース22と、他方のステータ12のティース22とに対する通電状態が電気角で反転状態となるように設定されている。
ロータ11は、図2〜図5に示すように、一対のインナープレート31A、31B(内径側押圧部材)と、芯金32と、複数の主磁石部41,…,41と、複数の副磁石部43,…,43と、複数のヨーク部42,…,42と、ダイカストリング33(外径側押圧部材)と、アウターリング50(外径側押圧部材)と、を備えて構成される。
複数のヨーク部42,…,42は、図6〜図8に示すように、テープ状の電磁鋼板60を芯金32上に捲回巻きした積層体71により構成される。テープ状の電磁鋼板60には、例えば、プレス成型機を用いて打ち抜き加工を施すことで、最外層71aを除く最内層と中間層(以下、主要層71bと呼ぶ。)には、図7(a)に示すように、主磁石部用切欠き61、副磁石部用切欠き62、磁束短絡抑制部用切欠き63が形成されている。このテープ状の電磁鋼板60は、図8に示すように、巻き始め部64を芯金32上に溶接し、電磁鋼板60に張力を付与しながら芯金32を回転させることで捲回し、巻き終わり部65でカットして溶接することで積層体71を構成する。芯金32は、ステンレス鋼板(例えばSUS304)などの非磁性材料から構成され環状部材である。
また、テープ状の電磁鋼板60は、環状の芯金32上で捲回されるので、最内層から一層目、二層目、三層目、・・・と長手方向長さが長くなる。このため、図7(a)において、磁束短絡抑制部用切欠き63の中心間距離をピッチPとすると、各層のピッチPは径方向外方に向かって次第に大きくなるように設定されている。
このように捲回巻きされた積層体71において、図6に示すように、回転軸方向中間部では、主磁石部用切欠き61によって形成される略扇形形状の複数の主磁石部挿入穴72,…,72と、磁束短絡抑制部用切欠き63によって形成される略直方体形状の複数の磁束短絡抑制部73,…,73とがそれぞれ周方向に所定の間隔で交互に設けられ、また、回転軸方向両側では、略扇形形状の複数のヨーク部42,…,42と、副磁石部用切欠き62によって形成される軸方向外側に開口した略直方体形状の複数の副磁石部収容部74,…,74とがそれぞれ周方向に所定の間隔で交互に設けられる(図3参照)。
また、複数のヨーク部42,…,42は、複数の主磁石部挿入穴72,…,72の回転軸方向両側にそれぞれ配置され、複数の副磁石部収容部74,…,74は、複数の磁束短絡抑制部73,…,73の回転軸方向両側にそれぞれ配置される。主磁石部挿入穴72と磁束短絡抑制部73とは、軸方向両側のヨーク部42同士を連結する軸方向連結部75によって仕切られており、また、副磁石部収容部74と磁束短絡抑制部73とは、周方向両側のヨーク部42同士を連結する周方向連結部76によって仕切られている。
このように構成された積層体71の各主磁石部挿入穴72,…,72には、該挿入穴72,…,72と略同一寸法を有する略扇形形状の複数の主磁石部41,…,41が挿入され、各副磁石部収容部74,…,74には、該収容部74,…,74と略同一寸法を有する略直方体状の複数の副磁石部43,…,43が挿入される。
なお、本実施形態は、電磁鋼板60の主要層71bを捲回し、各主磁石部41,…,41と各副磁石部43,…,43が挿入された後に、各主磁石部挿入穴72,…,72、各副磁石部収容部74,…,74及び各磁束短絡抑制部73,…,73を封止する最外層71aを捲回する。
また、副磁石部収容部74は、図6に示すように、隣接するヨーク部42間の周方向連結部76と、ヨーク部42の周方向端部に形成された傾斜面77の先端部に形成される突起部78とで、副磁石部43を軸方向に位置決めし、且つ、隣接するヨーク部42の周方向側面間で周方向に位置決めする。
これにより、複数の主磁石部41,…,41は、周方向に所定の間隔で配置され、且つ、その磁化方向は、周方向で隣り合う主磁石部41,41毎に異なるように回転軸O方向に向けられている。また、複数の副磁石部43,…,43は、周方向に隣り合うヨーク部42間に配置され、その磁化方向が回転軸方向および径方向に直交する方向に向けられている。周方向で隣り合う副磁石部43,43は、磁化方向が互いに異なっており、また、回転軸方向に隣り合う副磁石部43,43も、磁化方向が互いに異なっている。
さらに、各主磁石部41に対して、回転軸O方向の一方側に位置するヨーク部42を周方向両側から挟み込む副磁石部43,43同士は、該主磁石部41の一方側の磁極と同極の磁極を対向させて配置され、回転軸方向の他方側に位置するヨーク部42を周方向両側から挟み込む副磁石部43,43同士は、該主磁石部41の他方側の磁極と同極の磁極を対向させて配置される。これにより、所謂永久磁石の略ハルバッハ配置による磁束レンズ効果により、主磁石部41および各副磁石部43,43の各磁束が収束し、各ステータ12,12に鎖交する有効磁束が相対的に増大するようになっている。
また、各ヨーク部42,…,42には、その周方向端部に傾斜面77が形成されているので、極弧角が調整され、ステータ12,12間での磁気抵抗の急激な変化を抑制し、トルクリップルの発生を抑制できる。
各インナープレート31A、31Bは、炭素鋼(例えばS45C)などの磁性材料から構成され、芯金32の内周側に配置されて芯金32を介して積層体71を外径側に押圧する。より具体的に説明すると、各インナープレート31A、31Bは回転軸O方向一方側と他方側から芯金32の内周部に圧入されることで芯金32と圧接する。これにより、芯金32は僅かに拡径するとともに積層体71に外径側への圧縮力が作用する。
また、インナープレート31A、31Bの内周部には、外部の駆動軸(例えば、車両のトランスミッションの入力軸等)に接続されるシャフト部55との締結に使用されるボルト締結孔36が形成され(図2及び図3参照)、図4に示すように、シャフト部55にボルト45で締結される(図4参照)。
ダイカストリング33は、図9に示すように、主磁石部41,…,41と副磁石部43,…,43とが挿入されるとともにインナープレート31A、31Bが芯金32に圧入された状態の積層体71を第1及び第2の金型80,81内に収容し、アルミニウム合金(例えばADC12)等の非磁性のダイカスト合金を溶融して所定のダイカスト圧を加えながら鋳込むことによって形成される。
第1及び第2の金型80,81は、回転軸方向に二分割され、それぞれインナープレート31A、31B、芯金32、ヨーク部42、副磁石部43の軸方向側面にそれぞれ対応する各側面80a,81aを有し、また、第1及び第2の金型80,81は、ダイカストリング33の側面及び外周面に対応する内周面80b,81b,80c,81cを有する。
そして、主磁石部41,…,41、副磁石部43,…,43、積層体71、芯金32及びインナープレート31A、31Bが収容された状態で、第1及び第2の金型80,81を閉じ、これら金型80,81間に形成された空間内に第2の金型81に設けられた湯口84からダイカスト合金を流し込む。湯口84は、ダイカストリング33に対応する径方向位置に開口するように設けられている。このため、湯口84から流し込まれたダイカスト合金は、ダイカストリング33を構成する空間に流れ込み、ダイカストリング33が鋳込みにより形成される。
加えて、鋳込み時には、その圧力によって積層体71の最外層71aが内径側へ押し付けられるので、積層体71には内径側への圧縮力が作用する。これにより、積層体71に対し外径側から圧接するダイカストリング33が形成される。
なお、ダイカスト合金は、最外層71aによって、各磁石部41,…,41,43,…,43と直接接触することが防止されるので、各磁石部41,…,41,43,…,43の保磁力が劣化するのを抑制することができる。
また、ダイカストリング33の外周部には、ステンレス鋼板(例えばSUS304)、炭素鋼(例えばS45C)などの高強度材からなる環状のアウターリング50が取り付けられている。このアウターリング50は焼ばめによりダイカストリング33の外周部に取り付けられるため、アウターリング50によってもダイカストリング33を介して積層体71には内径側への圧縮力が作用する。
従って、本実施形態のアキシャルギャップ型モータ10を構成するロータ11は、主磁石部41,…,41と副磁石部43,…,43とが挿入された積層体71に対し、芯金32を介して内径側からインナープレート31A、31Bが圧入され、外径側からダイカストリング33とアウターリング50が内径側に圧縮力を作用させるように取り付けられるので、ロータ内部に面圧(径方向圧縮応力)が発生している。
ここで、インナープレート31A、31Bと芯金32間、芯金32と積層体71間、積層体71とダイカストリング33間、及びダイカストリング33とアウターリング50間それぞれの必要面圧Pは、最大負荷トルクT、締結部半径をr、締結面積A、摩擦係数μとしたとき、次式(1)を満たすように設定される。
P ≧ T / (r×A×μ) (1)
かかる必要面圧Pは、芯金32に対するインナープレート31A、31Bの圧入代、ダイカストリング33形成時のダイカスト圧、アウターリング50の焼ばめ代により調整されうる。
これにより、最大負荷トルクがロータ11に作用してもロータ11の回転による遠心力やステータ12からの磁気吸引力に耐えうる剛性を確保することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、複数のヨーク部42,…,42を構成する積層体71の内径側から内径側押圧部材としてのインナープレート31A、31Bを取り付けた後、外径側押圧部材としてのダイカストリング33とアウターリング50を積層体71に内径側への圧縮力を作用させるように取り付けることで、積層体71を径方向両側から締め上げることになり、ロータ内部に面圧(径方向圧縮応力)を発生させることができる。これにより、各部材間に摩擦力が発生し、この摩擦力によりトルク伝達が可能となるとともに磁気吸引力に耐えうる剛性を確保することができる。
また、各部材間に摩擦力でトルク伝達を可能とするため、複雑な構造のロータフレームが不要となり、部品点数を削減できるとともに組立工数を削減でき、これによりロータの重量増加を抑制し製造コストを低減することができる。
また、本実施形態によれば、環状の芯金32に電磁鋼板60を捲回して積層体71を構成し、内径側押圧部材を、芯金32の内周面に圧入により取り付けられるインナープレート31A、31Bで構成し、外径側押圧部材を、積層体71の外周面に圧接するダイカスト合金からなるダイカストリング33と、ダイカストリング33の外周面に焼ばめにより取り付けられるアウターリング50で構成するので、簡易な構成で組み付けやすいロータ11を製造することができる。
また、本実施形態によれば、インナープレート31A、31Bは軸方向に2分割され、芯金32の一方側と他方側から圧入されるので、圧入時の圧入荷重を小さくでき、組立て作業が容易になる。
また、本実施形態によれば、ロータ11は、回転軸O方向および前記径方向に直交する方向に磁化され、周方向に隣り合う主磁石部41、41間であって回転軸O方向の少なくとも一方側に配置された複数の副磁石部43を有するので、所謂永久磁石の略ハルバッハ配置による磁束レンズ効果により主磁石部と副磁石部の各磁束が収束し、ステータに鎖交する有効磁束が相対的に増大させることができる。
<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態によるアキシャルギャップ型モータ10について、図10を参照して説明する。なお、図中、第1実施形態と同一又は同等の構成部分には同一又は同等の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のロータ11Aは、第1実施形態のロータ11に、さらにシャフト部55から供給される潤滑油を1対のステータ12に供給するための冷却通路90を有するものである。
本実施形態のシャフト部55には、回転軸Oと同心状に形成された軸心冷媒路91と該軸心冷媒路91から分岐して径方向に貫通形成された径方向冷媒路92と、が形成される。ここで、径方向冷媒路92は、積層体71に形成された放射状に延びる複数の磁束短絡抑制部73,…,73の少なくとも1つ(以下、冷却用磁束短絡抑制部93と呼ぶ。)に対応する位置に形成される。また、インナープレート31Aとインナープレート31Bとの合わせ面には、径方向冷媒路92と連通する凹溝94が形成され、芯金32には、凹溝94と冷却用磁束短絡抑制部93を連通させる内径側貫通孔95が形成され、さらに積層体71の最外層71aとダイカストリング33には、冷却用磁束短絡抑制部93から外径側に穿設された外径側貫通孔96が形成される。そして、外径側貫通孔96は、アウターリング50の内周面とダイカストリング33の外周面との間に形成されたガイド通路97に連通する。
このように、軸心冷媒路91、径方向冷媒路92、凹溝94、内径側貫通孔95、冷却用磁束短絡抑制部93、外径側貫通孔96及びガイド通路97により冷却通路90が構成され、シャフト部55から供給される冷媒が、図10の矢印で示したように、冷却通路90を介してガイド通路97からステータ12に供給される。
なお、インナープレート31Bに形成される凹溝94、芯金32に形成される内径側貫通孔95、アウターリング50に形成されるガイド通路97は、予め組み付け前に形成されたものであるが、積層体71の最外層71aとダイカストリング33に形成される外径側貫通孔96はダイカストリング33を鋳込んだ後、切削加工により形成される。
本実施形態によれば、ロータ11側からステータ12を冷却することができるとともに、ロータ11の回転速度に応じた潤滑油が遠心力によりステータ12に供給することができる。これによりステータ12側に冷却構造を設ける必要がなく、装置の小型化、軽量化を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態によるアキシャルギャップ型モータ10について、図11及び図12を参照して説明する。なお、図中、第1実施形態と同一又は同等の構成部分には同一又は同等の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のロータ11Bは、インナープレート31A、31Bとの間に周方向に所定の間隔で配置され径方向に伸びる複数のスポークピン35が介装される。各スポークピン35は、インナープレート31A、31Bに形成されたボルト締結孔36と連通するボルト貫通孔35aを有するスポーク基部35bと、スポーク基部35bから外径側に伸びて電磁鋼板60に形成される磁束短絡抑制部用切欠き63と略等しい断面形状を有するスポーク部35cと、を備えて構成される。
また、芯金32には、周方向に所定の間隔でスポーク部35cが貫通するスポーク用貫通孔32aが形成され、芯金32の内径側からスポーク用貫通孔32aを通ってスポークピン35のスポーク部35cが積層体71の磁束短絡抑制部73に収容される。
このスポークピン35は、テープ状の電磁鋼板60が芯金32上で捲回される際の位置決め部材として使用されるもので、張力を付与しながら芯金32に電磁鋼板60を捲回する際に、芯金32の内径側から挿入し、磁束短絡抑制部用切欠き63から突出させて各層の主磁石部用切欠き61、副磁石部用切欠き62、磁束短絡抑制部用切欠き63がずれて積層されることを抑制する。なお、本実施形態のスポークピン35は、各磁束短絡抑制部73,…,73に対応するように12本設けられているが、必ずしも全ての磁束短絡抑制部73,…,73に設ける必要はなく、少なくとも2本のスポークピン35がロータ11に偏心を生じさせないように周方向で等配されることが好ましい。
このロータ11Bの製造方法は、先ず、芯金32上に電磁鋼板60の主要層71bをスポークピン35で位置決めしながら捲回し、各主磁石部41,…,41と各副磁石部43,…,43を挿入した後に、各主磁石部挿入穴72,…,72、各副磁石部収容部74,…,74及びスポークピン35のスポーク部35cを収容した各磁束短絡抑制部73,…,73を封止する最外層71aを捲回する。その後、芯金32の内径側にスポークピン35のボルト貫通孔35aとインナープレート31A、31Bに形成されたボルト締結孔36とが連通するようにインナープレート31A、31Bを圧入し、第1実施形態と同様に、積層体71の外径側にダイカストリング33を鋳込むとともにさらにアウターリング50を焼ばめにより外径側から装着する。
このように構成された本実施形態によれば、第1実施形態のアキシャルギャップ型モータ10と同様に、各部材間に摩擦力が発生し、この摩擦力によりトルク伝達が可能となるとともに磁気吸引力を受けることができる。また、これに加えて、テープ状の電磁鋼板60が芯金32上で捲回する際にスポークピン35を位置決め部材として使用するので、電磁鋼板60がずれて積層されることを抑制することができる。さらに、シャフト部55との締結時における基準の位置だしを容易に行うことができる。
続いて、このように構成されたアキシャルギャップ型モータの成立性について検討するため、第1実施形態のアキシャルギャップ型モータを用いて、シミュレーションを行なった。シミュレーションは、摩擦係数μ=0.12、周方向における最大負荷トルクを300Nm、スラスト力5000N(積層体と芯金間、芯金とインナープレート間のみ)として先ず各要素間にスリップがないことを満足させるための各要素間の必要面圧を上記(1)式から求めた。
<ロータ仕様>
インナープレート(S45C)外径:74mm
芯金(SUS304)外径:79mm
積層体外径:117.2mm
ダイカストリング(ADC12)外径:123.2mm
ロータ幅:20mm
<アウターリングとダイカストリング間の必要面圧POD
OD=(トルク)/(半径×締結面積×摩擦係数)
=(300×1000)/(123.2×締結面積×0.12)
締結面積=2×π×123.2×20=15482mm
OD=(300×1000)/(123.2×15482×0.12)
=1.31MPa
≒1.4MPa
<積層体とダイカストリング間の必要面圧PYD
ヨーク部表面積9177.6mm、主磁石部表面積3974.4mmであるので、
YD=(トルク)/(半径×締結面積×摩擦係数)
=(300×1000)/(117.2×締結面積×0.12)
締結面積=9177.6+3974.4=13152mm
YD=(300×1000)/(117.2×13152×0.12)
=1.62MPa
≒1.7MPa
<積層体と芯金の必要面圧PYC
ヨーク部表面積5817.6mm、主磁石部表面積2539.2mmであるので、
YC(周方向)=(トルク)/(半径×締結面積×摩擦係数)
=(300×1000)/(79.0×締結面積×0.12)
締結面積=5817.6+2539.2=8357.2mm
YC(周方向)=(300×1000)/(79.0×8357.2×0.12)
=3.79MPa
YC(スラスト方向)=(スラスト力)/(締結面積×摩擦係数)
=(5000)/(8357.2×0.12)
=4.99MPa
積層体と芯金の必要面圧PYCはPYC(周方向)とPYC(スラスト方向)の合力として
YC=√(PYC(周方向)+PYC(スラスト方向)
=√(3.79+4.99
=6.27MPa
≒6.3MPa
<芯金とインナープレートの必要面圧PCI
CI(周方向)=(トルク)/(半径×締結面積×摩擦係数)
=(300×1000)/(74.0×締結面積×0.12)
締結面積=2×π×74.0×20=9299.1mm
CI(周方向)=(300×1000)/(74.0×9299.1×0.12)
=3.64MPa
CI(スラスト方向)=(スラスト力)/(締結面積×摩擦係数)
=(5000)/(9299.1×0.12)
=4.48MPa
積層体と芯金の必要面圧PYCはPYC(周方向)とPYC(スラスト方向)の合力として
CI=√(PCI(周方向)+PCI(スラスト方向)
=√(3.64+4.48
=5.77MPa
≒5.8MPa
続いて、各必要面圧に対し、インナープレートの圧入代をΦ0.05mm、ダイカスト圧を65MPa、アウターリングの焼ばめ代Φ0.3mmとして、アキシャルギャップ型モータを最低温度から最高温度まで温度を変化させつつ最高回転数で運転し、そのときの各要素間の面圧を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005311668
以上の結果から、いずれの条件においても、各要素間の面圧は算出した必要面圧より大きい値を示し最大負荷トルクが作用した場合且つ温度が最低温度から最高温度まで変位したとしてもロータとして必要な剛性を満たしていることが確認された。
続いて、上記シミュレーションにおいてダイカストリングの厚みは6.0mmに設定された。なお、このダイカストリングの厚みは誘起電圧の関係で任意に設定することができ、1.5mm以上であることが好ましい。図13(a)及び図13(b)から、SUS304で形成したアウターリングと比較して、S45Cからなるアウターリングを使用した場合であってもアウターリングの内周部に非磁性なダイカスト合金(ここでは、アルミダイカストリング(図中、ADCと表記する。))を鋳込んだダイカストリングを設けることで、誘起電圧の低下を抑制できることが確認できる。図13(a)及び図13(b)では、アルミダイカストリングの厚さが3.3mmの場合であれば誘起電圧は約3%しか低下せず、5.0mmの場合は約1%しか低下せず、6.5mmの場合は同等程度の誘起電圧を示している。
このように本実施形態によれば、アウターリングの内周部に非磁性なダイカスト合金を鋳込むことで構成されるダイカストリングを設けることで、アウターリングを比較的安価な炭素鋼で構成しても磁石磁束の短絡を抑え誘起電圧の低下を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、インナープレート31A、31Bは必ずしも軸方向に分割する必要はなく、軸方向一方側から圧入してもよい。
10 アキシャルギャップ型モータ
11、11A、11B ロータ
12 ステータ
31A インナープレート(内径側押圧部材)
31B インナープレート(内径側押圧部材)
32 芯金
32a スポーク用貫通孔
33 ダイカストリング(外径側押圧部材)
35 スポークピン
41 主磁石部
42 ヨーク部
43 副磁石部
50 アウターリング(外径側押圧部材)
55 シャフト部
71 積層体
72 主磁石部挿入穴
73 磁束短絡抑制部
74 副磁石部収容部
O 回転軸

Claims (9)

  1. 回転軸周りに回転可能なロータと、
    回転軸方向の少なくとも一方から前記ロータに対向配置されるステータと、を備えるアキシャルギャップ型モータであって、
    前記ロータは、
    前記回転軸方向に磁化され、周方向に所定の間隔で配置される複数の主磁石部と、
    テープ状の電磁鋼板を捲回巻きした積層体により構成され、前記複数の主磁石部の前記回転軸方向の少なくとも一方にそれぞれ配置される複数のヨーク部と、
    前記積層体の内径側に取り付けられる内径側押圧部材と、
    前記積層体の外径側に取り付けられる外径側押圧部材と、を備え、
    前記内径側押圧部材を前記積層体の内径側に圧入した後、前記外径側押圧部材を前記積層体に内径側への圧縮力を作用させるように取り付けることで、前記内径側押圧部材と前記外径側押圧部材により前記ロータ内部に径方向の圧縮力を作用させてトルク伝達可能に構成されたことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  2. 前記積層体は、環状の芯金に前記電磁鋼板を捲回して構成され、
    前記内径側押圧部材は、前記芯金の内周部に圧入により取り付けられるインナープレートからなり、
    前記外径側押圧部材は、前記積層体の外周部に圧接するダイカスト合金からなるダイカストリングと、前記ダイカストリングの外周部に焼ばめにより取り付けられるアウターリングからなることを特徴とする請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  3. 前記インナープレートと前記芯金間、前記芯金と前記積層体間、前記積層体と前記ダイカストリング間、及び前記ダイカストリングと前記アウターリング間それぞれの必要面圧Pは、最大負荷トルクT、締結部半径をr、締結面積A、摩擦係数μとしたとき、
    P ≧ T / (r×A×μ)
    を満たすことを特徴とする請求項2に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  4. 前記インナープレートは軸方向に2分割され、前記芯金の内周部に軸方向一方側と軸方向他方側から圧入されることを特徴とする請求項2又は3に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  5. 前記積層体には、周方向で隣り合う前記主磁石部間に磁束短絡抑制部が設けられ、
    前記芯金には、前記磁束短絡抑制部に対応する位置にスポーク用貫通孔が設けられ、
    前記ロータは、前記芯金の内側から前記スポーク用貫通孔を通って前記磁束短絡抑制部に収容され、且つ、前記芯金に前記テープ状の電磁鋼板を捲回巻きするときに位置決め部材として使用される少なくとも1つのスポークピンを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  6. 前記ダイカストリングは、非磁性なダイカスト合金を鋳込むことで構成されることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  7. 前記ロータは、前記インナープレートに固定されるシャフト部をさらに備え、
    前記シャフト部、前記内径側押圧部材、前記積層体及び前記外径側押圧部材には、冷却通路が設けられ、
    前記シャフト部から供給された冷媒が前記冷却通路を介して前記ステータに供給されることを特徴とする請求項1〜6に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  8. 前記ロータは、前記回転軸方向および前記径方向に直交する方向に磁化され、周方向に隣り合う前記主磁石部間であって前記回転軸方向の少なくとも一方側に配置された複数の副磁石部を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  9. 回転軸方向に磁化され周方向に所定の間隔で配置される複数の主磁石部と、前記複数の主磁石部の前記回転軸方向の少なくとも一方にそれぞれ配置される複数のヨーク部とを備え、回転軸周りに回転可能なロータと、
    回転軸方向の少なくとも一方から前記ロータに対向配置されるステータと、を備えるアキシャルギャップ型モータのロータ製造方法であって、
    テープ状の電磁鋼板を環状の芯金に捲回して、前記複数のヨーク部を構成する積層体を形成する工程と、
    前記積層体に前記主磁石部を装着する工程と、
    前記芯金の内周部にインナープレートを圧入により取り付ける工程と、
    金型に前記インナープレートを取り付けた積層体を配置した状態で前記積層体の外周部にダイカスト合金を鋳込むことでダイカストリングを形成する工程と、
    前記ダイカストリングの外周部にアウターリングを焼ばめにより取り付ける工程と、を有することを特徴とするアキシャルギャップ型モータのロータ製造方法。
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