JP3627559B2 - 多層モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド車や電気自動車等の駆動源に適用される三層構造(2ロータ+1ステータ)の多層モータの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多層モータとしては、例えば、特開平9−275673号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この公報には、中間層に共通磁極構造(ロータに相当)を配置し、その内外に内層アーマチュア(ステータに相当)と外層アーマチュア(ステータに相当)を配置することで三層構造(1ロータ+2ステータ)とした多層モータが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の多層モータにあっては、1ロータ+2ステータによる三層構造であるが、コイルが形成されたステータの数を減らすことを意図し、ロータとステータを置き換え、中間層にステータを配置し、その内外にロータを配置することで三層構造(2ロータ+1ステータ)とする多層モータが考えられる。しかし、この場合、ステータを中間層に配置するとステータを片持ちにより支持しなければならなくなる。
【0005】
そこで、1つのステータを内層或は外層に配置することでステータの支持性を向上させることができる。
【0006】
しかし、1つのステータを内層或は外層に配置すれば、2つのロータが径方向に隣接する積層状態で配置されることになるため、下記に述べる問題が発生することになる。
(1) ロータには、周方向に等間隔配置で軸方向に沿って複数のマグネットが埋設されるが、周方向に隣接するマグネットとマグネットの間で磁力線の回り込みによる磁界が生じる。よって、ステータからの磁束がステータ側のロータからもう一方のロータに到達しようとしても周方向のマグネット間磁界により磁力線衝突が起こり、ステータから遠い方のロータまで磁束が到達しにくい。
(2) 径方向に隣接する2つのロータは、互いの相対回転により、径方向に向かい合うマグネットの磁極が同極になり、互いに反発し合う状況が繰り返されると、同磁極の衝突によりマグネットの磁力が低減する減磁作用が発生する。
【0007】
本発明は、2つのロータが径方向に積層配置される場合の上記(1) ,(2) の弊害に着目してなされたもので、その目的とするところは、2つのロータが径方向に積層配置された三層構造の多層モータにおいて、ステータから近い方のロータを経過して遠い方のロータへ磁束を到達させる磁束通過性の確保と同極反発による減磁作用の低減とをうまく両立させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、周方向に等間隔配置で軸方向に沿って埋設された複数のマグネットを有する2つのロータと、コイルが形成された1つのステータを三層構造かつ同一軸上に構成した多層モータにおいて、
前記2つのロータを内周側、或は、外周側に積層して配置し、前記1つのステータを最内周位置或は最外周位置に配置した三層構造とし、
前記2つのロータには、周方向に隣接するマグネット間に、周方向の磁力線を断ち切りながら内外の磁極が反発する状態では磁力線を形成して反発を抑える第1空隙と第2空隙をそれぞれ軸方向に形成し
前記ステータに近い第1ロータの第1空隙を、周方向に隣接するマグネット間に開穴されるボルト穴から第2ロータに向かって径方向に途中位置まで延びる溝による空隙とし、
前記ステータから遠い第2ロータの第2空隙を、マグネットを設定するマグネット溝の両端部から第1ロータに向かって斜め方向に途中位置まで延びる溝による空隙としたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の多層モータにおいて、
前記第1ロータを2つの第1ベアリングにより両端支持とし、
前記第2ロータを2つの第2ベアリングにより両端支持としたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の多層モータにおいて、
前記ステータを、最外周位置に配置し、前記第1ロータ及び第2ロータを、ステータの内周側に積層して配置することで三層構造としたことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の多層モータにおいて、
前記第1ロータ及び第2ロータを、両端支持部を介して一体に構成したことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の多層モータにおいて、
前記第1ロータ及び第2ロータの軸方向幅を、ステータの軸方向幅より広くすると共に、内外に配置される2つのロータのうち内側配置のロータ軸方向幅を外側配置のロータ軸方向幅より広くしたことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の多層モータにおいて、
モータ機能とジェネレータ機能を発揮するハイブリッド車用モータとして適用したことを特徴とする。
【0015】
【発明の作用および効果】
請求項1記載の発明にあっては、ステータから積層された2つのロータへの磁束は、2つのロータの周方向に隣接するマグネット間に周方向の磁力線を断ち切る第1空隙と第2空隙が形成されていることで、マグネット間磁界による磁力線衝突が抑えられ、ステータから遠い方のロータまで磁束が到達する。また、2つのロータの相対回転によって同極同士が径方向に向かって反発する状態では、異極間での磁力線形成を確保する第1空隙と第2空隙の設定により、磁力反発が抑えられる。
よって、2つのロータが径方向に積層配置された三層構造の多層モータでありながら、ステータから近い方のロータを経過して遠い方のロータへ磁束を到達させる磁束通過性の確保と同極反発による減磁作用の低減とをうまく両立させることができる。加えて、ステータとロータとのクリアランスが一面のみであることで、中間層にステータを配置しステータとロータとのクリアランスが二面となる多層モータに比べ、クリアランス管理が容易であると共に、組み付け性が良い。
そして、それぞれボルト穴とマグネット溝を利用した簡単な構成により、周方向の磁力線を断ち切りながら内外の磁極が反発する状態では磁力線を形成して反発を抑える第1空隙と第2空隙を両ロータに形成することができる。加えて、第2空隙を斜めにしたことでマグネットの位置決めを容易にすることができるし、また、外側に向けたことで磁力線を確実に遮断することができる。
【0017】
請求項2記載の発明にあっては、第1ロータと第2ロータが支持性の高い両端支持とされることで、振れのない安定したロータ回転が確保される。
【0018】
請求項3記載の発明にあっては、ステータが最外周位置に配置されることで、広い放熱面積により高い冷却性を得ることができるし、また、同じモータサイズの場合にはコイル巻き数を多くすることができるし、一方、同じコイル巻き数の場合にはサイズ的にコンパクトなモータとすることができる。
【0019】
請求項4記載の発明にあっては、第1ロータ及び第2ロータが両端支持部を介して一体に構成されていることで、第1ロータと第2ロータとのクリアランスをサブアッシーによりきわめて小さく設定することができるし、組み付け性も向上する。
【0020】
請求項5記載の発明にあっては、例えば、ステータが外周側に固定の場合、ケースに支持される外ロータのガタ等による軸方向移動幅より、外ロータを介してケースに支持される内ロータの軸方向移動幅が広くなる。この軸方向移動幅を考慮したロータの軸方向長設定により、各ロータに軸方向ずれが発生してもコイルの設計値を保証することができる。
【0021】
請求項6記載の発明にあっては、ステータコイルへの制御電流によりロータ自体が回転することでモータとして作用し、各ロータを外部から回転させることで発電機として作用する。
よって、外観上は単一のモータでありながらモータ機能とジェネレータ機能が共に発揮されることになり、走行状況によってエンジン駆動モードとモータ駆動モードを使い分け、また、エンジンや駆動輪からの回転により発電する発電モードを持つハイブリッド車用モータとしてきわめて有用である。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)実施の形態1は請求項1〜6に記載の発明に対応する多層モータである。
【0023】
まず、実施の形態1の多層モータが適用された車両のハイブリッド駆動装置について説明する。
【0024】
図4に示すように、車両のハイブリッド駆動装置は、多重ロータ構造の多層モータ1、エンジン(図示せず)、プラネタリギヤ機構3、リダクションギヤ機構4、ディファレンシャルギヤ機構5等から構成される。
【0025】
多層モータ1、エンジン、プラネタリギヤ機構3はそれぞれ第一の軸線O 上に設けられ、軸線O と平行な軸線O 上にリダクションギヤ機構4が設けられ、同じく軸線O と平行な軸線O 上にディファレンシャルギヤ機構5が設けられている。
【0026】
エンジンまたは多層モータ1により発生する出力トルクは、出力ギヤ35、リダクションギヤ機構4を介して反転しかつ減速してファイナルギヤ18に伝達され、回転を差動させて左右の駆動輪に伝達される。
【0027】
リダクションギヤ機構4のアイドラ軸36には、出力ギヤ35に噛合う一次減速ギヤ16と、ディファレンシャルギヤ機構5のファイナルギヤ18に噛合う二次減速ギヤ17と、駐車時に固縛されるパーキングギヤ19とがそれぞれ結合されている。
【0028】
多層モータ1は、ステータ10と外ロータ20と内ロータ30がそれぞれ所定のギャップを持って同心円上に配置する三層の多重ロータ構造をしている。ステータ10はモータハウジング9に固定され、外ロータ20はプラネタリギヤ機構3のリングギヤ33にスプライン結合され、内ロータ30はプラネタリギヤ機構3のサンギヤ31が設けられたロータ軸11に固定されている。
【0029】
プラネタリギヤ機構3は、3つの歯車要素として、サンギヤ31と、サンギヤ31に噛み合う複数のピニオン32と、各ピニオン32を支持するキャリア34と、各ピニオン32に噛合うリングギヤ33とを備えている。
【0030】
プラネタリギヤ機構3において、サンギヤ31は内ロータ30に連結され、キャリア34はエンジン出力軸24及びフライホイールダンパ26を介してエンジンのクランクシャフト50に連結され、リングギヤ33は外ロータ20に連結されるとともに出力ギヤ35に連結される。尚、ドライブプレート49はクランクシャフト50の後端にボルト29を介して締結される。
【0031】
外ロータ20はリングギヤ33を介して出力ギヤ35と連結されることにより、車両の発進時等に外ロータ20から出力ギヤ軸40に大きいトルクを直接付与できる。また、車両の減速時に出力ギヤ35から外ロータ20にトルクを直接付与して回生発電が有効に行われる。
【0032】
電磁クラッチ6の非締結時には、エンジンの発生トルクが、クランクシャフトからドライブプレート49とフライホイールダンパ26及びエンジン出力軸24を介してキャリア34に伝達され、各ピニオン32を介してサンギヤ31とリングギヤ33に分配される。このとき、内ロータ30と外ロータ20を電動機または発電機として作動させて出力ギヤ35の回転速度とトルクが調節される。また、内ロータ30を電動機として作動させてクランクシャフト50を回転駆動することにより、エンジンの始動が行われる。
【0033】
電磁クラッチ6の締結時には、エンジンの発生トルクが、クランクシャフト50からドライブプレート49、ドライブメンバ62、ドリブンメンバ61およびクラッチ出力軸60を介して出力ギヤ35に伝達されるため、車両の高速走行時に、エンジンの発生トルクを直接に出力ギヤ35に伝達する。これら電磁クラッチ6、ドライブプレート49、フライホイールダンパ26およびドライブプレート49は、フライホイールのマスの役割をする。
【0034】
ハイブリッド駆動装置は、多層モータ1をモータハウジング9に収装してユニット化されたサブアッセンブリと、プラネタリギヤ機構3とリダクションギヤ機構4およびディファレンシャルギヤ機構5等をギヤハウジング56とクラッチハウジング57に収装してユニット化されたサブアッセンブリに分離できる構造とする。
【0035】
次に、実施の形態1の多層モータの構成を図1〜図3により説明する。
【0036】
多層モータ1は、1つのステータ10を最外周位置に配置し、2つのロータ20,30を内周側に積層して配置した三層構造かつ同一軸上に構成している。
【0037】
前記ステータ10は、軸方向に積層される複数のコア鋼板21と、積層されたコア鋼板21に巻かれる複数のコイル15(24個)によって構成され、モータハウジング9の内面に圧入や焼きばめ等により固定される。尚、焼きばめによりステータ10を固定した場合には、焼きばめ温度以下であればモータハウジング9との密着状態が保たれ、発熱の大きいステータ10を効率良く冷却することができる。
ステータ10のコイル15は、外ロータ20と内ロータ30の間で共通化され、各コイル15に外ロータ20と内ロータ30に対する回転磁場が発生するように複合電流を流すことにより、外ロータ20と内ロータ30を電動機(モータ)または発電機(ジェネレータ)として作動させる。これにより、多層モータ1の小型化が図られるとともに、電流による損失が小さく抑えられる。この多層モータ1の基本構造については、本出願人により特願平10−77449号として、既に提案されている。
前記モータハウジング9には、ステータ10を冷却する冷却水が通る冷却水路9aが軸方向に貫通して形成されている。そして、モータハウジング9にボルト2にて一体に固定されるギヤハウジング56には入口水路9bと出口水路9cとバイパス水路9dが形成され、エンドプレート58にはバイパス水路9eが形成され、これらの水路9a〜9eにより冷却水を循環させるようにしている。
【0038】
前記外ロータ20は、軸方向に積層される複数の磁性板20aと、積層された磁性板20aを貫通して周方向に等間隔配置で軸方向に沿って8個形成されたマグネット溝20bと、各マグネット溝20bに埋設された8個のマグネット22と、周方向に隣接するマグネット22,22間に軸方向に形成された第1空隙23と、積層された磁性板20aの両端部にボルト25により固定された支持プレート27,28を有する構成である。この外ロータ20は、2つの第1ベアリング47,48により両端がモータハウジング9とギヤハウジング56に支持されている。
【0039】
前記内ロータ30は、軸方向に積層される複数の磁性板30aと、積層された磁性板30aを貫通して周方向に等間隔配置で軸方向に沿って4個形成されたマグネット溝30bと、各マグネット溝30bに埋設された4個のマグネット37と、マグネット37の両端部に軸方向に形成された第2空隙38を有する構成である。この内ロータ30は、ロータ軸11に対し圧入等により固定されていて、ロータ軸11は2つの第2ベアリング41,42により両端が支持プレート27,28に対し支持されている。
【0040】
前記第1空隙23と第2空隙38は、周方向の磁力線を断ち切りながら内外の磁極が反発する状態では磁力線を形成して反発を抑える空隙である。一方のステータ10に近い外ロータの第1空隙23は、図3に示すように、周方向に隣接するマグネット22,22間に開穴されるボルト穴から内ロータ30に向かって径方向に途中位置まで延びる溝による空隙とされる。他方のステータ10から遠い内ロータ30の第2空隙38は、マグネット37を設定するマグネット溝30bの両端部から外ロータ20に向かって斜め方向に途中位置まで延びる溝による空隙とされている。
【0041】
前記外ロータ20,内ロータ30及びロータ軸11は、内ロータ30の両端を支持する第2ベアリング41,42を介して一体に構成されている。
【0042】
また、外ロータ20及び内ロータ30の軸方向幅は、ステータ10の軸方向幅より広くすると共に、内ロータ30のロータ軸方向幅を外ロータ20のロータ軸方向幅より広く設定されている。
【0043】
さらに、ロータ軸11の端部には、内ロータ30の回転数を計測する内ロータ回転センサ45が設けられ、支持プレート27の端部には、外ロータ20の回転数を計測する外ロータ回転センサ46が設けられている。
【0044】
次に、空隙による作用について説明する。
【0045】
ステータ10から積層された2つのロータ20,30への磁束は、図5に示すように、外ロータ20の周方向に隣接するマグネット22,22間に周方向の磁力線を断ち切る第1空隙23が形成され、内ロータ30のマグネット37の両端部からの磁力線回り込みを断ち切る第2空隙38が形成されていることで、マグネット間磁界による磁力線衝突が抑えられ、ステータ10から遠い方の内ロータ30まで磁束が到達する。
【0046】
また、図6に示すように、2つのロータ20,30の相対回転によって同極同士が径方向に向かって反発する状態では、異極間での磁力線形成を確保する第1空隙23と第2空隙38の設定により、外ロータ20の周方向に隣接するマグネット22,22間では、磁力線許容通路(x部分)を介して異極間での周方向の磁力線形成が確保され、向かい合うマグネット22,37間では、2つの空隙23,38に挟まれる磁力線許容領域を介して異極間での径方向の磁力線形成が確保され、磁力反発が抑えられる。尚、図6のxの値は、減磁作用の低減を考慮した計算により算出している。
【0047】
次に、効果について説明する。
(1) 2つのロータ20,30を内周側に積層して配置し、1つのステータ10を最外周位置に配置した三層構造とし、2つのロータ20,30には、周方向に隣接するマグネット22,22とマグネット37,37間に、周方向の磁力線を断ち切りながら内外の磁極が反発する状態では磁力線を形成して反発を抑える第1空隙23と第2空隙38をそれぞれ軸方向に形成したため、2つのロータ20,30が径方向に積層配置された三層構造の多層モータ1でありながら、ステータ10から近い方の外ロータ20を経過して遠い方の内ロータ30へ磁束を到達させる磁束通過性の確保と同極反発による減磁作用の低減とをうまく両立させることができる。
加えて、ステータ10と外ロータ20とのクリアランスが一面のみであることで、中間層にステータを配置しステータとロータとのクリアランスが二面となる多層モータに比べ、クリアランス管理が容易であると共に、組み付け性が良い。
(2) ステータ10に近い外ロータ20の第1空隙23を、周方向に隣接するマグネット22,22間に開穴されるボルト穴から内ロータ30に向かって径方向に途中位置まで延びる溝による空隙とし、ステータ10から遠い内ロータ30の第2空隙38を、マグネット37を設定するマグネット溝30bの両端部から外ロータ20に向かって斜め方向に途中位置まで延びる溝による空隙としたため、それぞれボルト穴とマグネット溝30bを利用した簡単な構成により、第1空隙23と第2空隙38を両ロータ20,30に形成することができる。加えて、第2空隙38を斜めにしたことでマグネット37の位置決めを容易にすることができるし、また、外側に向けたことで磁力線を確実に遮断することができる。
(3) 外ロータ20を2つの第1ベアリング47,48により両端支持とし、内ロータ30を2つの第2ベアリング41,42により両端支持としたため、両ロータ20,30が共に高い支持性が得られ、振れのない安定したロータ回転が確保される。
(4) ステータ10を、最外周位置に配置し、外ロータ20及び内ロータ30を、ステータ10の内周側に積層配置する三層構造としたため、ステータを中間層や最内層に配置する場合に比べ、ステータ10の放熱面積を広く確保でき、これにより高い冷却性を得ることができる。また、同じモータサイズの場合には、ステータを中間層や最内層に配置する場合に比べ、コイル巻き数を多くすることができるし、一方、同じコイル巻き数の場合には、ステータを中間層や最内層に配置する場合に比べ、サイズ的にコンパクトなモータとすることができる。
(5) 外ロータ20及びロータ軸11を含む内ロータ30を、両端支持部の第2ベアリング41,42を介して一体に構成したため、外ロータ20と内ロータ30とのクリアランスをサブアッシーによりきわめて小さく設定することができるし、部品のユニット化により組み付け性も向上する。
(6) モータ作動時、固定されたステータ10に対し第1ベアリング47,48を介して支持される外ロータ20のガタや組み付け誤差等による軸方向移動幅より、外ロータ20を介してモータハウジング9に支持される内ロータ30の軸方向移動幅が広くなる。これに対し、外ロータ20及び内ロータ30の軸方向幅を、ステータ10の軸方向幅より広くすると共に、内ロータ30のロータ軸方向幅を外ロータ20のロータ軸方向幅より広くした、つまり、この軸方向移動幅を考慮したロータの軸方向長設定としたことにより、各ロータ20,30に軸方向ずれが発生してもコイル15の設計値を保証することができる。
(7) コイル15への制御電流によりロータ自体が回転することでモータとして作用し、各ロータ20,30を外部から回転させることで発電機として作用する。よって、外観上は単一のモータでありながらモータ機能とジェネレータ機能が共に発揮されることになり、走行状況によってエンジン駆動モードとモータ駆動モードを使い分け、また、エンジンや駆動輪からの回転により発電する発電モードを持つハイブリッド車用モータとしてきわめて有用である。
(その他の実施の形態)
実施の形態1では、最外周位置にステータを配置する例を示したが、最内周位置にステータを配置する例としても良い。
【0048】
実施の形態1では、多層モータをハイブリッド車用モータとして適用する例を示したが、モータとジェネレータがそれぞれ設けられるような用途やジェネレータ機能が加わればより好適となるような用途等、他の用途へ適用しても良い。
【0049】
実施の形態1では、第1空隙と第2空隙としてボルト穴やマグネット溝を利用する例を示したが、空隙の具体的形状は実施の形態1に限られることはないし、加えて、空隙に磁力線遮断効果をより高める物質を充填する例としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の多層モータを示す断面図である。
【図2】実施の形態1の多層モータを示す図1A−A線断面図である。
【図3】実施の形態1の多層モータの外ロータ及び内ロータを示す拡大断面図である。
【図4】実施の形態1の多層モータが適用された車両のハイブリッド駆動装置を示す断面図である。
【図5】実施の形態1の多層モータでの第1空隙及び第2空隙による磁束通過作用を示す作用説明図である。
【図6】実施の形態2の多層モータでの第1空隙及び第2空隙による減磁低減作用を示す作用説明図である。
【符号の説明】
1 多層モータ
10 ステータ
11 ロータ軸
15 コイル
20 外ロータ
30 内ロータ
22 マグネット
23 第1空隙
37 マグネット
38 第2空隙
41,42 第2ベアリング
47,48 第1ベアリング

Claims (6)

  1. 周方向に等間隔配置で軸方向に沿って埋設された複数のマグネットを有する2つのロータと、コイルが形成された1つのステータを三層構造かつ同一軸上に構成した多層モータにおいて、
    前記2つのロータを内周側、或は、外周側に積層して配置し、前記1つのステータを最内周位置或は最外周位置に配置した三層構造とし、
    前記2つのロータには、周方向に隣接するマグネット間に、周方向の磁力線を断ち切りながら内外の磁極が反発する状態では磁力線を形成して反発を抑える第1空隙と第2空隙をそれぞれ軸方向に形成し
    前記ステータに近い第1ロータの第1空隙を、周方向に隣接するマグネット間に開穴されるボルト穴から第2ロータに向かって径方向に途中位置まで延びる溝による空隙とし、
    前記ステータから遠い第2ロータの第2空隙を、マグネットを設定するマグネット溝の両端部から第1ロータに向かって斜め方向に途中位置まで延びる溝による空隙としたことを特徴とする多層モータ。
  2. 請求項1記載の多層モータにおいて、
    前記第1ロータを2つの第1ベアリングにより両端支持とし、
    前記第2ロータを2つの第2ベアリングにより両端支持としたことを特徴とする多層モータ。
  3. 請求項1または請求項2記載の多層モータにおいて、
    前記ステータを、最外周位置に配置し、前記第1ロータ及び第2ロータを、ステータの内周側に積層して配置することで三層構造としたことを特徴とする多層モータ。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の多層モータにおいて、
    前記第1ロータ及び第2ロータを、両端支持部を介して一体に構成したことを特徴とする多層モータ。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の多層モータにおいて、
    前記第1ロータ及び第2ロータの軸方向幅を、ステータの軸方向幅より広くすると共に、内外に配置される2つのロータのうち内側配置のロータ軸方向幅を外側配置のロータ軸方向幅より広くしたことを特徴とする多層モータ。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の多層モータにおいて、
    モータ機能とジェネレータ機能を発揮するハイブリッド車用モータとして適用したことを特徴とする多層モータ。
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