JP5310364B2 - シールド貫通部を有する地中連続壁の構築方法、及びシールド貫通部を有する地中連続壁 - Google Patents

シールド貫通部を有する地中連続壁の構築方法、及びシールド貫通部を有する地中連続壁 Download PDF

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Description

本発明は、シールドマシンで直接貫通しやすくするため、応力材を設置しない部分を有する地中連続壁の構築方法、及びこのシールド貫通部を有する地中連続壁に関する。
シールド工法では、発進立坑と到達立坑を設けてシールド掘進を行うが、両立坑の間には付帯施設等を建設することを目的として中間立坑を構築する場合がある。従来のシールドマシンの性能では長距離掘進能力が高くなかったこともあり、中間立坑でシールドマシンの整備やカッタービットの交換等を行っていたが、近年ではシールドマシンの長距離掘進性能が向上し、中間立坑がこれらの役割を必要としない事例も出現してきた。
このような状況で、シールド掘削工程と中間立坑構築工程が合致しない場合、中間立坑の土留壁だけを先行して構築し、中間立坑構築前に、地中に埋設された状態の土留壁だけをシールドマシンで貫通することが考えられる。しかし、一般に地中連続壁の内部には鉄筋等の応力材が設けられており、シールドマシンによる切削を困難なものとしている。このような課題に関する技術が、次の特許文献に開示されている。
特許文献1は、シールドマシンの発進又は到達を行うための立坑の構築方法について開示する。この工法では、地盤に形成した掘削溝に、シールドマシン貫通部位を囲む鉄製枠を設けた鉄筋籠を建て込み、鉄製枠よりも外側の有筋部分には通常のコンクリートを打設し、鉄製枠よりも内側の無筋部分には繊維補強コンクリートを打設している。
特許文献2は、シールドマシン通過後に中間立抗を構築する工法を開示する。この工法では、土留壁(地中連続壁)を構築し、この土留壁をシールドマシンで貫通させた後、土留壁の内側を掘削している。この工法では、土留壁をシールドマシンが貫通する前に、土留壁に土水圧がかかることがないので、繊維補強コンクリート等の高価な材料を用いなくても済む。
特開2000−130070号公報 特開2004−19099号公報
しかしながら、特許文献1の工法では、通常のコンクリートと繊維補強コンクリートとに分けて打設をしなければならず、作業が複雑になる上、繊維補強コンクリートが高価であることと相俟って、コスト高になってしまうという問題点があった。
特許文献2の工法では、どのような工法によってシールドマシンが貫通可能な土留壁を構築するか不明である。ここで、2〜3m程度の小口径であれば、鉄筋籠に貫通部となる無筋部分を設けることも考えられる。しかし、大口径のシールドマシンが貫通するような12〜13mといった口径の場合、吊り下げ時の荷重で鉄筋籠が変形してしまう懸念があるので当該部分を無筋にすることは困難であり、一般的にはNOMST(登録商標)工法等のようにシールドマシンのカッタービットで容易に切削できる代替応力材が用いられている。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、シールドマシンが貫通可能な地中連続壁を、簡便に構築できる地中連続壁の構築方法を提供することを目的とするものである。
本発明の地中連続壁の構築方法は、
地中連続壁を構築するための掘削溝を地盤に形成し、
シールドマシンの通過部分には設置を省略している応力材を、下部側の下部応力材と上部側の上部応力材とに分けて作製し、
前記下部応力材を前記掘削溝の下部に位置決めし、前記掘削溝の底部に自硬性の根固め材を充填して、前記下部応力材の下端を前記掘削溝内に固定し、
前記上部応力材を前記下部応力材よりも上方の前記掘削溝の上部に位置決めし、前記下部応力材及び前記上部応力材が埋設されるまで自硬性充填材を前記掘削溝に充填して、前記自硬性充填材を硬化させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、シールドマシンの通過部分には設置を省略している応力材を、下部応力材と上部応力材とに分けて形成し、下部応力材を固定した状態で上部応力材を位置決めしているので、吊り下げ時における応力材の変形を抑制できる。その結果、シールドマシンによる通過部分に応力材が配置されていない地中連続壁を容易に構築できる。
本発明において、前記掘削溝を、前記地中連続壁の必要高さよりも所定深さだけ深く掘削し、前記根固め材を、前記掘削溝の底部に前記所定深さの分だけ充填することとすれば、根固め材の部分を先に硬化させても、地中連続壁として必要高さが確保されているので、設計断面に欠損が生じない。
また、本発明において、前記下部応力材を、遠隔操作で係止状態を解除可能な係止機構を有する吊り下げ治具を介して吊り下げて前記掘削溝の下部に位置決めし、前記根固め材の硬化後に前記係止機構による係止状態を解除し、前記吊り下げ治具を前記掘削溝から引き上げることとすれば、下部応力材を掘削溝の下部に確実に固定できる。
さらに、本発明において、前記シールドマシンの通過部分が、前記地中連続壁の壁面方向に分割して形成されている場合には、大口径の通過部分を有する地中連続壁を容易に構築できる。
また、本発明の地中連続壁は、請求項1から4の何れか1項に記載の構築方法で構築されたことを特徴とする。
本発明によれば、シールドマシンで直接貫通しやすい、応力材が設置されていない部分を有する地中連続壁を、簡便に構築できる。
(a),(b)は、発進立抗、中間立抗、到達立抗を説明する図である。 シールドマシンが貫通する貫通壁部を説明する図である。 (a)は左側掘削溝を説明する図、(b)は左側掘削溝に下部鉄筋籠を建て込んだ状態を説明する図、(c)は係止機構を説明する図である。 (a)は左側掘削溝に根固めコンクリートを充填した状態を説明する図、(b)は下部鉄筋籠との係止状態が解かれた吊り金具を引き上げている状態を説明する図、(c)は左側掘削溝に上部鉄筋籠を建て込んだ状態を説明する図、(d)は左側掘削溝の全体にコンクリートを打設した状態を説明する図である。 (a)は中間掘削溝に下部鉄筋籠を建て込み、根固めコンクリートを充填した状態を説明する図、(b)は下部鉄筋籠との係止状態が解かれた吊り金具を引き上げている状態を説明する図、(c)は中間掘削溝に上部鉄筋籠を建て込んだ状態を説明する図である。 (a)は右側掘削溝に下部鉄筋籠を建て込み、根固めコンクリートを充填した状態を説明する図、(b)は右側掘削溝に上部鉄筋籠を建て込み、右側掘削溝の全体にコンクリートを打設した状態を説明する図である。 (a)〜(d)は、シールドトンネルの構築を説明する図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1(a),(b)に示すように、このシールド工法では、発進立抗1と到達立抗2の間に中間立抗3構築時の土留壁となる地中連続壁4を構築する。この地中連続壁4は、シールドマシン6が到達するより前の段階に形成される。また、この地中連続壁4は、平面視矩形状をしており、シールドマシン6の進路に対向し、シールドマシン6によって貫通される貫通壁部5aと、貫通されない側壁部5bとを有する。
シールドマシン6が貫通する貫通壁部5aは、シールドマシン6が貫通可能な貫通部分(シールド貫通部)に、鉄筋籠等の応力材が配置されておらず、コンクリート等の充填材のみの部分となっている。これにより、シールドマシン6の貫通部分について、シールドマシン6による切削を容易にしている。図2に示す本実施形態における貫通壁部5aは、壁面方向に並ぶ複数の縦長エレメント7〜9で構成されており、3つのエレメント7〜9には、それぞれ鉄筋を配置していない無筋部分10〜12が設けられている。これらの無筋部分10〜12は全体で円形状をなし、シールドマシン6の貫通部分を構成する。
なお、図2の左側に位置する左側エレメント7のさらに左側や、右側に位置する右側エレメント9のさらに右側にも必要に応じてエレメントが設けられる。これらのエレメントは、鉄筋籠や鉄骨材等の応力材が全体に配置されている点で、図2の各エレメント7〜9と異なっている。同様に、地中連続壁4の一部を構成する側壁部5bも、応力材が全体に配置された複数の縦長エレメントで構成される。
図1(b)に示す地中連続壁4で囲まれた地盤Gは、シールドマシン6が貫通するまで掘削しないか、或いは、掘削したとしても、地表部近傍までの深さに留める。これは、貫通壁部5aが有する無筋部分を保護するためである。そして、この地盤Gは、シールドマシン6が貫通壁部5aを貫通した後に掘削が行われる。この手順で施工を行うことにより、地中連続壁4におけるシールドマシン6の貫通部分に応力材が配置されていなくても、土留めとしての機能を果たすことができる。
次に、地中連続壁4の構築方法について説明する。なお、シールドマシン6が貫通しない側壁部5bは公知の方法で構築される。このため、シールドマシン6が貫通する貫通壁部5aの構築方法について説明する。なお、説明の便宜上、図2に示す3つのエレメント7〜9、すなわち、無筋部分10〜12を有する左側エレメント7、中間エレメント8、及び右側エレメント9について、構築方法を説明する。
まず、左側エレメント7を構築するための掘削溝13(左側掘削溝13という)を地盤Gに形成する。このとき、図3(a)に示すように、左側掘削溝13の深さHは、地中連続壁4の必要高さH1よりも所定深さH2だけ深くなるように掘削(余堀り)する。これは、根固めコンクリート21(図4(a)を参照)を打設する部分を確保するためである。本実施形態では、地中連続壁4の必要長さが約44mであり、余堀り部分の深さが1mである。このため、地表から45mの深さまで左側掘削溝13を掘削する。このように、地中連続壁4の必要高さよりも深く余堀りしているので、根固めコンクリート21を先に硬化させても、地中連続壁4としての必要高さH1が確保されており、根入れ長を確保できる。
また、左側掘削溝13の開口形状は平面視で長方形状であり、例えば、左側エレメント7の厚さ(貫通壁部5aの厚さ)となる短辺が1〜2mであって左側エレメント7の幅となる長辺が4〜5mの大きさとする。また、内壁が崩れてしまう不具合を抑制するため、左側掘削溝13の内部には、ベントナイトやポリマーを混ぜた安定液を注入する。
左側掘削溝13を形成したならば、左側エレメント7に設けられる下側鉄筋籠14を、左側掘削溝13の下部所定位置に建て込む。本実施形態において、下側鉄筋籠14は、シールドマシン6が通る部分を無筋にしている。下側鉄筋籠14の建て込みは、例えば図3(b)に示すように、長尺な吊り金具15を用いて行う。すなわち、吊り金具15の下端に設けた係止機構16によって下側鉄筋籠14を係止し、吊り金具15とともに下側鉄筋籠14をクレーンで吊り下げ、左側掘削溝13の下部に下側鉄筋籠14が位置するまで下降させる。
係止機構16は、例えば図3(c)に示すように、係止ピン17を動作させる油圧ジャッキ18と油圧ジャッキ18を固定する吊り金具側プレート19で構成されている。この油圧ジャッキ18には地上からのホース(図示せず)が接続され、ホースを通じて伝達される油圧により、係止ピン17の移動を地上から遠隔操作できる。係止状態において、係止機構16は、吊り金具側プレート19の係止溝と下側鉄筋籠側プレート20の係止溝とを、係止ピン17によって貫通している。
下側鉄筋籠14は、その下端が左側掘削溝13の余堀り部分には達するが、底面には接触しないように位置決めをする。下側鉄筋籠14の下端が底面に接触してしまうと、下側鉄筋籠14が傾き、本来あるべき位置からずれてしまう可能性が高くなるからである。下側鉄筋籠14を所定位置に建て込んだならば、図4(a)に示すように、左側掘削溝13の余堀部分に根固めコンクリート21を打設(充填)する。これにより、下側鉄筋籠14は、その下端部分が根固めコンクリート21に埋設され、根固めコンクリート21の硬化によって左側掘削溝13の下端部に固定される。
下側鉄筋籠14が固定されたならば、係止機構16を動作させて係止ピン17による係止状態を解く。例えば、図3(c)に点線で示すように、油圧によって係止ピン17を後退させ、係止ピン17を鉄筋籠側プレート20の係止溝から抜き取る。これにより、下側鉄筋籠14を残した状態で、吊り金具15を上方へ移動させることができる。ここで、本実施形態では、係止機構16を油圧ジャッキ18によって構成しているので、安定液LQで満たされた左側掘削溝13であっても、地上からの遠隔操作で係止状態を確実に解除できる。
図4(b)に示すように、係止機構16による係止状態が解かれた吊り金具15は、クレーンによって引き上げられる。吊り金具15が引き上げられた後、図4(c)に示すように、上側鉄筋籠22を、下側鉄筋籠14よりも上方の左側掘削溝13の上部に建て込む。上側鉄筋籠22もまた、シールドマシン6が通る部分を無筋にしている。上側鉄筋籠22の建て込み時も、吊り金具15を使って上側鉄筋籠22を吊り下げ、クレーンで所定位置に位置決めする。上側鉄筋籠22の建て込みが終了したならば、左側掘削溝13にコンクリート23を打設する。この場合、まず先端が根固めコンクリート21の付近に位置するまで、トレミー管(図示せず)を左側掘削溝13に挿入する。次に、コンクリート23を打設しつつ、打設された量にあわせてトレミー管を上方に移動させる。そして、図4(d)に示すように、下側鉄筋籠14及び上側鉄筋籠22が埋設されるまでコンクリート23を打設したならば、養生してコンクリート23を硬化させる。これにより、無筋部分10を有する左側エレメント7が構築される。
左側エレメント7が構築されたならば、中間エレメント8を構築する。中間エレメント8の構築手順も、左側エレメント7の構築手順と同様である。例えば、図5(a)に示すように、まず中間エレメント8用の中間掘削溝24を左側エレメント7の右隣に形成する。この場合も、地中連続壁4の必要高さH1よりも所定深さH2分だけ余堀りをする。そして、中間掘削溝24の下部に下側鉄筋籠25を建て込み、余堀り部分に根固めコンクリート21を打設する。根固めコンクリート21が硬化したならば、係止機構16を動作させて吊り金具15と下側鉄筋籠25との係止状態を解除し、図5(b)に示すように、吊り金具15を引き上げる。その後、図5(c)に示すように、上側鉄筋籠26を中間掘削溝24の上部に建て込んで位置決めする。そして、中間掘削溝24の全体にコンクリート23を打設する。打設したコンクリート23の硬化により、中間エレメント8の構築が終了する。
中間エレメント8が構築されたならば、右側エレメント9を構築する。右側エレメント9の構築手順も、左側エレメント7や中間エレメント8の構築手順と同様である。簡単に説明すると、図6(a)に示すように、中間エレメント8の右隣に右側掘削溝27を形成し、下側鉄筋籠28を建て込む。そして、余堀り部分に根固めコンクリート21を打設して下側鉄筋籠28を固定する。下側鉄筋籠28が固定されたら、図6(b)に示すように、上側鉄筋籠29を建て込み、右側掘削溝27の全体にコンクリート23を打設する。これにより、シールドマシン6の貫通部分が無筋部分10〜12とされた貫通壁部5aが構築される。
なお、左側エレメント7、中間エレメント8、及び右側エレメント9では幅が不足する場合、前述したように、左側エレメント7の左側や右側エレメント9の右側にもエレメントを構築すればよい。
このように、本実施形態の構築方法では、簡易な設備のみでシールドマシン6の通過部分を無筋部分10〜12とした貫通壁部5aを簡便に構築できる。また、鉄筋籠を分割し、コンクリート23を打設しているので、鉄筋籠の変形を抑制しつつ、十分な強度を得ることができる。
次に、この地中連続壁4を用いたシールド工法について説明する。このシールド工法では、まず図7(a)に示すように、発進立抗1を構築し、シールドマシン6を発進させる。この発進時において、中間立抗3や到達立抗2はまだ構築されていない。図7(b)に示すように、中間立抗3を構成する地中連続壁4(貫通壁部5a,側壁部5b)は、シールドマシン6の到達前に構築される。シールドマシン6は、構築された地中連続壁4の貫通壁部5aを貫通する。その際、貫通壁部5aにおける無筋部分10〜12を切削するので、シールドマシン6は容易に地中連続壁4を貫通できる。
中間立抗3の構築時において、地中連続壁4で囲まれた地盤Gは、シールドマシン6の通過後に掘削される。すなわち、中間立抗3は、シールドマシン6がシールドトンネルを形成した後に完成する。このため、図7(c),(d)に示すように、中間立抗3の構築を到達立抗2の構築と並行して行うことができる。従って、中間立抗3の構築について工期の自由度を高めることができ、ひいては全体の工期を短縮させることができる。
ところで、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
前述の実施形態では、地中連続壁4に用いられる応力材として鉄筋籠14,22等を用いていたが、これに限定されない。例えば、応力材としてH型鋼を用いてもよい。この場合、H型鋼の長さを部位毎に定めることでシールドマシン6の貫通部分に対するH型鋼の設置を省略し、図2に示すような、H型鋼が設置されていない略円形の部分を有する貫通壁部を構築することができる。また、応力材としてH型鋼を用いた場合、H型鋼が十分な剛性を有しているので、自硬性充填材は、コンクリートよりも剛性の低い素材であってもよい。例えば、ソイルセメントを用いることができる。或いは、固化剤の混入によって硬化する自硬性安定液を用いてもよい。そして、自硬性安定液を用いると、この安定液をコンクリートで置換しなくても済むので、工期を短縮できる。
貫通壁部5a関し、この実施形態の事例では、左側エレメント7、中間エレメント8、右側エレメント9の順で構築されていたが、この構築順序に拘わらない。例えば、左側エレメント7、右側エレメント9、中間エレメント8の様な構築順序も考えられ、一般的に行われている。
また、貫通壁部5aを壁面方向に3分割したが、分割数はこれに限定されない。2分割であっても4分割以上であってもよい。加えて、応力材の自重による変形が支障のない程度であり、応力材の重量がクレーンで吊り下げることのできる程度であれば、壁面方向への分割はしなくてもよい。
また、下部鉄筋籠を固定する際に根固めコンクリート21を用いたが、この構成に限定されない。下部鉄筋籠を固定できれば他の自硬性充填材を根固め材として用いてもよい。
さらに、中間立抗3を構成する地中連続壁4を例示したが、これに限定されない。例えば、シールドマシン6が貫通する地中連続壁基礎についても同様に構成できる。
1 発進立抗
2 到達立抗
3 中間立抗
4地中連続壁
5a 貫通壁部
5b 側壁部
6 シールドマシン
7 左側エレメント
8 中間エレメント
9 右側エレメント
10〜12 無筋部分
13 左側掘削溝
14,25,28 下側鉄筋籠
15 吊り金具
16 係止機構
17 係止ピン
18 油圧ジャッキ
19 吊り金具側プレート
20 下側鉄筋籠側プレート
21 根固めコンクリート
22,26,29 上側鉄筋籠
23 コンクリート
24 中間掘削溝
27 右側掘削溝
G 地盤
H 左側掘削溝の深さ
H1 地中連続壁の必要高さ
H2 余堀り深さ
LQ 安定液

Claims (5)

  1. 地中連続壁を構築するための掘削溝を地盤に形成し、
    シールドマシンの通過部分には設置を省略している応力材を、下部側の下部応力材と上部側の上部応力材とに分けて作製し、
    前記下部応力材を前記掘削溝の下部に位置決めし、前記掘削溝の底部に自硬性の根固め材を充填して、前記下部応力材の下端を前記掘削溝内に固定し、
    前記上部応力材を前記下部応力材よりも上方の前記掘削溝の上部に位置決めし、前記下部応力材及び前記上部応力材が埋設されるまで自硬性充填材を前記掘削溝に充填して、前記自硬性充填材を硬化させる、ことを特徴とする地中連続壁の構築方法。
  2. 前記掘削溝を、前記地中連続壁の必要高さよりも所定深さだけ深く掘削し、
    前記根固め材を、前記掘削溝の底部に前記所定深さの分だけ充填する、ことを特徴とする請求項1に記載の地中連続壁の構築方法。
  3. 前記下部応力材を、遠隔操作で係止状態を解除可能な係止機構を有する吊り下げ治具を介して吊り下げて前記掘削溝の下部に位置決めし、
    前記根固め材の硬化後に前記係止機構による係止状態を解除し、前記吊り下げ治具を前記掘削溝から引き上げる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の地中連続壁の構築方法。
  4. 前記シールドマシンの通過部分が、前記地中連続壁の壁面方向に分割して形成されている、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の地中連続壁の構築方法。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の構築方法で構築されたことを特徴とする地中連続壁。
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