JP5309373B2 - 電子コンパス - Google Patents
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Description
携帯機器の姿勢を変化させると、3軸磁気センサによる地磁気ベクトルの検出値が変化する。図14に示すごとく、この検出値Pは、携帯機器の姿勢変化に伴って、3軸磁気センサの3軸直交座標系(X,Y,Z)上に球(以下、方位球と記す)を描く。内部磁界の影響があると、方位球9の中心点O’は3軸直交座標系の原点Oとは一致せず、オフセットする。方位球9の中心点O’の座標を算出すれば、3軸直交座標系の原点Oと、方位球の中心点O’とのずれ(OO’ベクトル)を使って、下記数式から、3軸磁気センサの検出値(OPベクトル)を補正し、内部磁界の影響を受けない正確な地磁気ベクトル(O’P)を求めることができる。これにより、携帯機器の正確な方位を算出することが可能になる。
上記携帯機器に固定された3軸直交座標系における磁気ベクトルとして地磁気を検出する3軸磁気センサと、
該3軸磁気センサによって得られた上記磁気ベクトルの検出値が、上記携帯機器の姿勢変化に伴って上記3軸直交座標系上に描く方位球の中心点を算出する中心点算出手段と、
上記3軸磁気センサによって得られた上記磁気ベクトルの検出値を、上記方位球の中心点と上記3軸直交座標系の原点とのずれに基づいて補正するとともに、その補正後の検出値を使って上記携帯機器が向く方位を算出する方位算出手段とを備え、
上記中心点算出手段は、上記3軸直交座標系の互いに直交する第1軸と、第2軸と、第3軸とのうち、上記第1軸を、磁北方向に直交する方向へ向けた状態で、該第1軸を中心軸として上記携帯機器を回転させる第1操作が行われている間に、複数個の上記検出値を取得し、上記磁北方向に直交する方向へ上記第2軸を向けた状態で、該第2軸を中心軸として上記携帯機器を回転させる第2操作が行われている間に、複数個の上記検出値を取得し、得られた複数個の上記検出値を用いて上記方位球の上記中心点を算出し、
上記第1操作および上記第2操作における上記中心軸の向きは、該中心軸以外の直交軸が、回転途中に上記磁北方向と平行な方向を向くことになる向きであることを特徴とする電子コンパスにある(請求項1)。
このようにすると、簡単な操作で、方位球の中心点を正確に算出することができる。すなわち、上記電子コンパスにおいては、まずユーザが、磁北がどの方向になるかを予め確認する。この確認は、上記電子コンパス内の3軸磁気センサの検出値を用いて、磁北が自動的に算出され画面に表示されるようにしておき、その画面をユーザが確認するようにしても良いし、ユーザが独自に準備した地図や方位磁針等から確認するようにしてもよい。なお、ここで言う磁北方向とは、伏角も考慮した方向である。但し、地図や方位磁針等で磁北方向を確認した場合は、伏角は正確に分からない場合が多いので、その場合はいずれかの軸を水平面上で磁北と同じ方向に向け、水平面に対し垂直な方向に回転操作すればよい。これにより、実質上同一の回転操作を行うことができる。なお、地図で磁北を確認する場合は、真北とのずれ(偏角)があるので、注意が必要となる。
第2軸と第3軸とを含む平面と、第1軸と第3軸とを含む平面とは互いに直交しているため、これら2つの平面内で3軸磁気センサの検出値を取得することにより、得られる検出値群からなる平面は、磁北方向を正確に確認できていれば、方位球の中心点O’を含む平面となり、仮に正確でなく若干真の磁北とずれがあったとしても、得られる検出値群からなる点で形成される円の半径は、方位球の半径にかなり近い値となる。従って、2つの直交する平面であって、かつ方位球の中心点を通る(又は通らないとしても非常に近い位置を通る)平面上の検出値を取得することができ、方位球上において、互いに方位球の直径と等しいか直径に近い距離だけ離れた2点の組み合わせからなる3軸磁気センサの検出値を容易に取得することが可能になる。そのため、方位球およびその中心点を正確に算出することが可能になる。
また、上記中心点算出手段は、上記第3軸を、上記磁北方向に直交する方向へ向けた状態で、該第3軸を中心軸として上記携帯機器を回転させる第3操作が行われている間に、複数個の上記検出値を取得し、上記第1操作と、上記第2操作と、上記第3操作とにより取得した上記検出値を用いて、上記方位球の中心点を算出し、上記第3操作における上記中心軸の向きは、該中心軸以外の直交軸が、回転途中に上記磁北方向と平行な方向を向くことになる向きであることが好ましい(請求項2)。
この場合には、互いに直交する2つの軸(第1軸および第2軸)で回転した検出値だけでなく、もう一つの直交軸(第3軸)を回転軸として回転操作したデータを取得することができるので、中心点の算出精度をさらに向上させることができる。
なお、この場合においても回転途中に回転軸となる第3軸以外の直交軸である第1軸、第2軸の向きが、磁北方向と同一の向きを通るように回転させるという点は請求項1と同様である。
ここで上記回転操作とは、2つの直交軸で回転操作する場合は、上記第1操作と上記第2操作の2回の回転操作を意味し、3つの直交軸全てで回転操作する場合は、上記第1操作と上記第2操作と上記第3操作の3回の回転操作を意味する(後述の請求項5〜7も同様)。
本発明は、人が回転操作することになるため、磁北方向を精確に把握できていたとしても、操作の際に正しい方向に回転できない場合が生じる可能性がある。また、確認した磁北方向が真の磁北と若干ずれが生じている場合も考えられる。従って、上記回転操作を行った後、検出した値から正しい操作がされたかどうかを確認し、確認した結果、操作に問題があった場合には、ユーザに再操作を要求するか及び/又は、精度が充分に確保できないおそれがある旨の表示をすることが好ましい。
検出した値から確認する方法としては、例えば、後述の実施例3、実施例4において、6箇所それぞれ2点ずつ取得されたデータの距離が、所定の値以下になっているかをチェックしたり、請求項6で検出する最大検出値と最小検出値間の距離が地磁気の約2倍の値となっているかを確認する等の方法がある。
このようにすると、電子コンパスを用いて磁北方向を確認できるため、ユーザは地図や方位磁針等を別途用意する必要がない。
本発明の電子コンパスにおいて方位球の中心点を算出する際には、まず、上記磁北方向仮算出手段を用いて、磁北方向がどちらであるかを事前に確認する。すなわち、磁北方向仮算出手段を用いて、ユーザが磁北方向を確認した後で、必要な回転操作を行う。
この磁北方向の確認は、上述したように、携帯機器内の3軸磁気センサによる地磁気ベクトルの検出値から方位球の中心点を仮算出し、この仮算出された中心点に基づいてオフセット補正することにより算出された磁北の向きを利用することもできる。このように求めた磁北の向きは、上記中心点算出手段によって算出した方位球の中心点と比べれば、精度が劣るものの、少なくとも、ある程度の誤差の範囲内の精度が確保されている。従って、このようにして求めた磁北の向きを利用することにより、ユーザが地図等他の情報源に頼ることなく、ある程度正確な磁北方向を把握することができ、その向きを利用して上記第1操作と第2操作又はさらに第3操作をすることにより、方位球の中心点を便利良く、かつ正確に算出することができる。
この場合には、第1操作〜第3操作において、携帯機器を回転させる角度が大きいため、方位球上の広い範囲で、3軸磁気センサの検出値を取得しやすい。そして、特に各々180°以上回転させることによって、方位球の中心点を通る直線と方位球の交点の2点、すなわち、互いに方位球の直径だけ離れた2点の組み合わせとなる点を取得することが可能となる。勿論、実際に、磁北方向仮算出手段により仮算出された磁北方向は若干の誤差を含む場合もあるが、少なくとも方位球の直径にかなり近い距離離れた2点の組み合わせからなる測定点を取得することができる。そのため、方位球およびその中心点をより正確に算出することが可能になる。
なお、回転角度を270°以上とすると、互いに方位球の直径だけ離れた2点の組み合わせを2組取得できるので、より好ましい。また、1回転させれば、後述の請求項6に記載の最大検出値、最小検出値の組み合わせを確実に2組取得することが可能になる。
このようにすると、上記最大検出値および上記最小検出値は方位球上において互いに方位球の直径と略等しい距離だけ離れているため、方位球の中心点をより正確に算出することが可能になる。
この場合には、中心軸とすべき方向が表示部に表示されているので、ユーザは、その方向に第1軸〜第3軸を容易に向けることができる。そのため、第1操作〜第3操作を容易に行うことが可能になる。
なお、この表示の際に、2方向ある磁北方向に直交する方向のうち、水平面に平行となる方向を表示した方がより好ましいことは前記した通りである。
本発明の実施例にかかる電子コンパスにつき、図1〜図12を用いて説明する。
図2に示すごとく、本例の電子コンパス1は、携帯機器2に設けられている。電子コンパス1は、携帯機器2の内部磁界による影響を補正しつつ、携帯機器2が向く方位を検出する。
図1に示すごとく、電子コンパス1は、3軸磁気センサ3と、中心点算出手段4と、方位算出手段5と、磁北方向仮算出手段8と、回転操作方向確認手段19とを備える。
中心点算出手段4は、3軸磁気センサ3によって得られた磁気ベクトルMの検出値が、携帯機器2の姿勢変化に伴って3軸直交座標系上に描く方位球7(図10参照)の中心点O’を算出する。
方位算出手段5は、3軸磁気センサ3によって得られた磁気ベクトルMの検出値(OPベクトル)を、方位球7の中心点O’と3軸直交座標系の原点Oとのずれ(OO’ベクトル)に基づいて補正する。そして、補正後の検出値(O’Pベクトル)を使って携帯機器2が向く方位を算出する。
なお、上記第1操作と第2操作における回転軸は、回転軸とした以外の直交軸が回転途中に磁北方向Nと同一の方向を向くように調整されている。
磁北方向仮算出手段8は、中心点算出手段4で行う第1操作、第2操作の回転操作を行う前に、この回転操作時の携帯機器を向ける方向を決めるために、磁北方向Nを3軸磁気センサにより得られる磁気ベクトルMのデータ群より計算する手段であり、3軸磁気センサ3より取得した磁気ベクトルデータ群から方位球7の中心点O’を仮算出し、この仮算出した中心点O’の値と3軸直交座標系の原点Oとのずれに基づいて、磁気ベクトルMの検出値を補正し、その補正後の磁気ベクトルMの向きを磁北方向Nとして出力する。
回転操作方向確認手段19は、第1操作、第2操作による回転操作の方向が磁北方向Nを含む平面と許容範囲内のずれの範囲内で回転操作されているかどうかを、第1操作、第2操作によって取得した磁気ベクトルMより確認し、必要に応じて再操作の表示を行う。
以下、詳説する。
また、携帯機器2は表示部20を備える。この表示部20に方位が表示される。
また、マイコン100には3軸磁気センサ3と表示部20が接続している。3軸磁気センサ3は、例えば数m秒毎に磁気ベクトルを検出し、その検出値をマイコン100に送信している。
磁北方向仮算出手段8は、所定の時間内に検出された3軸磁気センサ3により取得された磁気ベクトルデータ群を利用し、このデータ群から方位球7の中心点O’を仮算出する。なお、この磁気ベクトルデータ群は特にユーザに回転操作を要求することなく、ユーザが携帯機器2を操作する際の姿勢変化を利用して自動的に取得したものを使用してもよいし、水平面で回転する等の従来既に提案されているオフセット補正用データ取得のための携帯機器2の操作方法を行って、取得するようにしても良い。
第1軸(X軸)を中心軸としてさらに回転させると、第2軸(Y軸)が磁北方向Nと瞬間的に同一方向を向き(E点)、さらに第1軸(X軸)を中心軸として回転させると、図6に示すごとく、第3軸(Z軸)が磁北方向Nと瞬間的に反対方向を向く。この時の3軸磁気センサ3の検出値が、図10のB点に相当する。そして、さらに回転させると同様に第2軸が磁北方向Nと瞬間的に反対方向を向く(F点)。
このA点とB点及びE点とF点は、前記した磁北方向仮算出手段8により求めた磁北方向Nが正確であれば、方位球7上で互いに方位球7の直径だけ離れた点となり、その中点が方位球7の中心点O’となる。また、仮に前記した磁北方向仮算出手段8により求めた磁北方向Nがオフセット補正時の誤差等によって若干ずれていたとしても、方位球7上において互いに方位球7の直径にかなり近い距離だけ離れた測定点となる。
第2軸(Y軸)を中心軸としてさらに回転させると、第3軸(Z軸)が磁北方向Nと瞬間的に同一方向を向き(A点)、さらに第2軸(Y軸)を中心軸として回転させると、図9に示すごとく、第1軸(X軸)が磁北方向Nと瞬間的に反対方向を向く。この時の3軸磁気センサ3の検出値が、図10のD点に相当する。そして、さらに回転させると同様に第3軸が磁北方向Nと瞬間的に反対方向を向く(B点)。
このC点とD点も、A点とB点及びE点とF点の関係と同様に、方位球7上で互いに方位球7の直径に等しいかそれに近い距離だけ離れた測定点になるとともに、ABを結ぶ直線とCDを結ぶ直線、EFを結ぶ直線は、図10に示すように互いに直交することになる。
このA〜Fの6点は、従来の方法でオフセット補正用のデータを取得した場合のように、測定点の方位球7上の一部の領域に偏在しておらず、かつ、A点とB点、C点とD点、E点とF点は互いに方位球7上で最も離れた点となることから、方位球7の中心点O’を求める最適な測定点となるため、従来のオフセット補正に比べ補正誤差を大幅に小さく抑えることができる。
このようにすると、簡単な操作で、方位球7の中心点O’を正確に算出することができる。すなわち、第1操作を行う際には、第1軸(X軸)は磁北方向Nに直交し、かつ第1軸以外の直交軸が回転途中に磁北方向を向くように調整されているため、該第1軸(X軸)を中心軸として携帯機器2を回転させると、第2軸(Y軸)と第3軸(Z軸)とを含む平面(YZ平面)内において、3軸磁気センサ3の検出値を取得することができる。
YZ平面とXZ平面とは互いに直交しているため、これら2つの平面内で3軸磁気センサ3の検出値を取得することにより、該検出値が方位球7上において偏在することはなくなり、方位球7上の、方位球7の中心点O’を含む平面上にある3軸磁気センサ3の検出値を取得することが可能になる。そのため、方位球7およびその中心点O’を、従来のオフセット方法に比べ正確に算出することが可能になる。
また、本例においては、第1操作、第2操作を行った後、中心点を算出する前に回転操作方向確認手段19によって狙いとする方向で回転操作が行われたかどうかを確認する。これにより中心点O’を精度良く算出可能なデータが取得できているかがチェックされるので、オフセット補正の精度を確実に高めることができる。
このようにすると、第1操作と第2操作によって、方位球7の中心点O’を中心とする互いに正反対となる点(互いの距離が方位球7の直径にほぼ等しくなる点)を取得することができる。そのため、方位球7およびその中心点O’をより正確に算出することが可能になる。
このようにすると、各軸成分の最大検出値と最小検出値の2点の組み合わせ(A点とB点、C点とD点、E点とF点)は方位球7上において互いに方位球7の直径に略等しい距離だけ離れており、その中点が方位球7の中心点O’の位置となるため、方位球7の中心点O’をより正確に算出することが可能になる。なお、270°以上ではなく、360°回転させることにしておけば、第1操作、第2操作の回転開始位置の向きに関係なく、確実に1回の回転操作で2組の最大検出値と最小検出値を取得することができる。
このようにすると、磁北方向Nに直交する方向Rが表示部20に表示されているので、ユーザは、その方向Rに第1軸(X軸)または第2軸(Y軸)を容易に向けることができる。そのため、第1操作および第2操作を容易に行うことが可能になる。
実施例1では、磁北方向Nに直交する方向Rに第1軸を向けて回転操作する第1操作と、同様に第2軸を向けて回転操作する第2操作を行ったが、さらに第3軸(Z軸)を上記方向Rへ向けて回転操作する第3操作を行ってもよい。また、第3操作において、第3軸を270°以上回転させ、第1軸(X軸)と第2軸(Y軸)の2軸において磁気ベクトルMの成分が最大となる最大検出値2点(C点、E点)と、該成分が最小となる最小検出値2点(D点、F点)を検出することもできる。
このように、3つの回転操作を行うことによって、方位球7の中心点O’の座標の算出精度をさらに向上させることができる。
その他、実施例1と同様の構成及び作用効果を備える。
次に、検出した磁気ベクトルMのデータの処理方法に関して説明する。
既に説明したとおりに第1操作〜第3操作を実施し、直交する各軸の成分が最大となる最大検出値と、最小となる最小検出値を取得した場合、その点は、図13に示すごとく6点存在するが、1回の回転操作で4点の取得が可能なので、各点毎に2点ずつ、合計12点のデータを取得することができる。以下、このように最大検出値と最小検出値のデータを取得した場合におけるデータの処理方法に関する実施例について説明する。
これにより、6点のデータが取得できるので、このうち4点のデータを選択し、この4点の座標を球の方程式に代入して整理し、連立方程式の解を計算することにより、中心点O’の座標を計算することができる。
なお、球の方程式は、
(X−a)2+(Y−b)2+(Z−c)2=r2
である(r=球の半径=地磁気ベクトルの大きさの絶対値)。
従って、12通りの選択全てについて、上記方法で中心座標を求め、その平均値を計算し、これを球の中心座標として用いることにより、精度の高いオフセット補正が可能になる。
次に、実施例3で説明したデータ処理とは別の方法による実施例について説明する。なお、この場合も最初に2点の距離が所定値以上離れていないかをチェックする点については実施例3と同様である。そして、実施例3においては、最初に6箇所の点それぞれ2点ずつデータが取得できていることから、この2点の平均値を求める処理を行ったが、本実施例ではこの処理を行わない。そして、取得できている12点の検出値から4点全てが同一平面上にならないという条件で4点の検出値を選択する。この選択は、実施例3における12通りの組み合わせの4点を選択する際において、各点ごとに2通りの場合が存在すると考えればよいことから、192通り=12通り×24の組み合わせがある。このそれぞれの場合について選択された4点から実施例3と同様に連立方程式の解を計算すると、192通りの中心座標が計算される。
その後、192通りの中心座標の平均値を計算し、方位球7の中心点O’とする。
次に、本発明の実験例について説明する。既に記載したとおり、従来は、例えば特にユーザに特定の回転操作を強制せず、取得したデータの中から互いにできるだけ離れた4点を選択(例えば前記特許文献2)することによってオフセット補正を行っていた。このような従来の手法による中心座標の誤差は、最大で50mGに達する場合があり、中心座標が最大で50mGばらついた状態で算出されてしまう結果、携帯機器2を水平面内の任意の向きに向けた際に算出される方位誤差として、最大で10°程度の誤差を避けることができなかった。
それに対し、本発明による前記した実施例4の方法で実験を行い中心座標の誤差を確認したところ、最大で10mG以下と従来方法と比べ最大誤差を1/5程度に抑えることができることが確認できた。この結果、水平面内の任意の向きに向けた際の方位誤差も最大で2°程度に抑えることが可能になることを確認できた。
19 回転操作方向確認手段
2 携帯機器
3 3軸磁気センサ
4 中心点算出手段
5 方位算出手段
6 出力手段
7 方位球
8 磁北方向仮算出手段
O 3軸直交座標系の原点
O’ 方位球の中心点
Claims (7)
- 携帯機器に設けられ、該携帯機器の内部磁界による影響を補正しつつ、該携帯機器が向く方位を検出する電子コンパスであって、
上記携帯機器に固定された3軸直交座標系における磁気ベクトルとして地磁気を検出する3軸磁気センサと、
該3軸磁気センサによって得られた上記磁気ベクトルの検出値が、上記携帯機器の姿勢変化に伴って上記3軸直交座標系上に描く方位球の中心点を算出する中心点算出手段と、
上記3軸磁気センサによって得られた上記磁気ベクトルの検出値を、上記方位球の中心点と上記3軸直交座標系の原点とのずれに基づいて補正するとともに、その補正後の検出値を使って上記携帯機器が向く方位を算出する方位算出手段とを備え、
上記中心点算出手段は、上記3軸直交座標系の互いに直交する第1軸と、第2軸と、第3軸とのうち、上記第1軸を、磁北方向に直交する方向へ向けた状態で、該第1軸を中心軸として上記携帯機器を回転させる第1操作が行われている間に、複数個の上記検出値を取得し、上記磁北方向に直交する方向へ上記第2軸を向けた状態で、該第2軸を中心軸として上記携帯機器を回転させる第2操作が行われている間に、複数個の上記検出値を取得し、得られた複数個の上記検出値を用いて上記方位球の上記中心点を算出し、
上記第1操作および上記第2操作における上記中心軸の向きは、該中心軸以外の直交軸が、回転途中に上記磁北方向と平行な方向を向くことになる向きであることを特徴とする電子コンパス。 - 請求項1において、上記中心点算出手段は、上記第3軸を、上記磁北方向に直交する方向へ向けた状態で、該第3軸を中心軸として上記携帯機器を回転させる第3操作が行われている間に、複数個の上記検出値を取得し、上記第1操作と、上記第2操作と、上記第3操作とにより取得した上記検出値を用いて、上記方位球の中心点を算出し、上記第3操作における上記中心軸の向きは、該中心軸以外の直交軸が、回転途中に上記磁北方向と平行な方向を向くことになる向きであることを特徴とする電子コンパス。
- 請求項1又は請求項2において、上記磁北方向に直交する方向へ向けた上記直交軸を中心軸として上記携帯機器を回転させる操作である回転操作を行った後、所定範囲内の精度で上記方位球の中心点を算出できるか否か確認し、該範囲内の精度で上記中心点を算出できないと判断した場合には、再操作の案内及び/又は精度低下の可能性があることを表示する回転操作方向確認手段を備える電子コンパス。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、上記3軸磁気センサにより検出された上記磁気ベクトルの検出値から、上記方位球の中心点を仮算出するとともに、その仮算出した中心点と上記3軸直交座標系の原点とのずれに基づいて、上記3軸磁気センサによって得られた上記磁気ベクトルの検出値を補正し、補正後の上記磁気ベクトルの向きを上記磁北方向として出力する磁北方向仮算出手段を備えることを特徴とする電子コンパス。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項において、上記回転操作は、上記携帯機器を各々180°以上回転させる操作であることを特徴とする電子コンパス。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項において、上記中心点算出手段は、上記回転操作のそれぞれにおいて、上記中心軸にした軸以外の2つの軸のうちいずれか一方の軸における、上記磁気ベクトルの成分が最大となる最大検出値および、該成分が最小となる最小検出値を、上記中心点の算出に用いることを特徴とする電子コンパス。
- 請求項4〜請求項6のいずれか1項において、上記回転操作において、上記磁北方向仮算出手段により求めた上記磁北方向に直交する方向を、上記携帯機器の表示部に表示させる出力手段を備えることを特徴とする電子コンパス。
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