JP5309111B2 - 光拡散フィルム、偏光板、画像表示装置、及び光拡散フィルムの製造方法 - Google Patents
光拡散フィルム、偏光板、画像表示装置、及び光拡散フィルムの製造方法 Download PDFInfo
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Description
しかしながら、この方法は、第2の拡散シートを必要とするために、新たな部材の表裏面の反射による光のロスが生じる。また、特許文献1では第2の拡散シートとしてヘイズ値が60〜80%の光拡散シートを用いているが、既にプリズムシートを通過した光にこのような高ヘイズ値を有する拡散シートを用いると、光の後方散乱や、広角散乱が起き、正面に到達しなくなるため、正面輝度の低下を引き起こす。
本発明者らは、この方法を用いて、光拡散シートを取り除くことを検討したが、この方法では確かに、正面から観測されるモアレは低減されるものの、プリズムシートの溝に対し直角方向で、プリズムシートの法線からプリズムシート面の方向に傾斜させて見た時に、斜め方向にプリズム溝に起因する縞状の輝度むら(斜め輝度むら)が観察され、画像品位を低下させることが分かった。
このような縞状の斜め輝度むらの解消に、上記の第2の拡散シートは有効であるが、正面輝度低下の問題が再び浮上する。
しかしながら、この方法はヘイズ値の高い拡散シートを用いるため、前記の光の後方散乱や広角散乱による正面輝度の低下の問題は未解決である。
<1>
セルロースアシレートを主成分とし、該セルロースアシレート中に、
ポリn−ブチルメタクリレート樹脂、又はポリn−ブチルアクリレート樹脂を主成分としてなる平均一次粒径が1〜10μmである真球状の透光性粒子(A)と、前記透光性粒子(A)よりも平均一次粒径が大きく、平均一次粒径が3〜12μmであり、前記セルロースアシレートとの屈折率差が0.02以上0.05以下である真球状の透光性粒子(B)とを含有する光拡散フィルムであって、
一方の表面に凹凸形状を有し、全ヘイズ値が5〜40%であり、平均膜厚が20〜200μmである光拡散フィルム。
<2>
前記透光性粒子(A)の平均一次粒径が1〜6μmである<1>に記載の光拡散フィルム。
<3>
前記透光性粒子(B)の平均一次粒径が3〜9μmである<1>又は<2>に記載の光拡散フィルム。
<4>
前記透光性粒子(B)と前記セルロースアシレートとの屈折率差が0.02以上0.03以下である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
<5>
前記光拡散フィルムの内部ヘイズ値が5〜25%である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
<6>
前記光拡散フィルムが、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しない領域を有し、該領域が前記凹凸形状を有する表面から厚み方向に5〜30μmの厚みを有する、<1>〜<5>のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
<7>
前記凹凸形状を有する表面とは反対の表面から厚み方向に0〜20μmの領域に、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しない、<1>〜<6>のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
<8>
偏光膜と該偏光膜の少なくとも一方の側に保護フィルムを有する偏光板であって、該保護フィルムが<1>〜<7>のいずれか1項に記載の光拡散フィルムである偏光板。
<9>
<1>〜<7>のいずれか1項に記載の光拡散フィルム、又は<8>に記載の偏光板を有する画像表示装置。
<10>
液晶表示素子と、前記液晶表示素子を照射するためのバックライト構体を具備し、前記バックライト構体が、拡散板と、前記拡散板と前記液晶素子との間に配置されて前記液晶素子側の面に多数の微細なプリズム溝を有する2枚のプリズムシートを少なくとも有する液晶表示装置であって、
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向と前記液晶素子の画素の繰り返し方向とのなす角が4〜86°であり、
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向が互いに直交して配置しており、
かつ、前記2枚のプリズムシートと前記液晶素子との間に<1>〜<7>のいずれか1項に記載の光拡散フィルム、又は<8>に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
<11>
セルロースアシレートと、前記透光性粒子(A)と、前記透光性粒子(B)とを含有するドープ1と、
セルロースアシレートを含み、かつ粒径1μm以上の粒子を実質的に含まない表面形状調整用ドープであって、該セルロースアシレートの濃度が前記ドープ1より低い表面形状調整用ドープ2と、
をこの順番に同時又は逐次で支持体上に流延して成膜する、<1>〜<7>のいずれか1項に記載の光拡散フィルムの製造方法。
<12>
セルロースアシレートを含み、かつ粒径1μm以上の粒子を実質的に含まないドープ3と、前記ドープ1と、前記表面形状調整用ドープ2と、をこの順に同時又は逐次で支持体上に流延して成膜する、<11>に記載の光拡散フィルムの製造方法。
なお、本発明は上記<1>〜<12>に関するものであるが、参考のためその他の事項(例えば下記1〜16に記載した事項等)についても記載した。
熱可塑性樹脂を主成分とし、該熱可塑性樹脂中に、
平均一次粒径が1〜10μmでありかつ該熱可塑性樹脂と実質的に屈折率差がない透光性粒子(A)
を含有する光拡散フィルムであって、
一方の表面に凹凸形状を有し、全ヘイズ値が5〜40%であり、平均膜厚が20〜200μmである光拡散フィルム。
2.
前記熱可塑性樹脂と前記透光性粒子(A)の屈折率差の絶対値が0.00〜0.01である上記1に記載の光拡散フィルム。
3.
前記熱可塑性樹脂がセルロースアシレート系樹脂である上記1又は2に記載の光拡散フィルム。
4.
前記透光性粒子(A)が樹脂粒子である上記1〜3のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
5.
前記透光性粒子(A)がポリn−ブチルメタクリレート樹脂、又はポリn−ブチルアクリレート樹脂を主成分としてなる、上記1〜4のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
6.
セルロースアシレートを主成分とし、該セルロースアシレート中に、ポリn−ブチルメタクリレート樹脂、又はポリn−ブチルアクリレート樹脂を主成分としてなる平均一次粒径が1〜10μmである透光性粒子(A)を含有する光拡散フィルムであって、全ヘイズ値が5〜40%であり、平均膜厚が20〜200μmである光拡散フィルム。
7.
前記透光性粒子(A)の平均一次粒径が1〜6μmである上記1〜6のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
8.
前記透光性粒子(A)以外に、更に
前記透光性粒子(A)よりも平均一次粒径が大きく、平均一次粒径が3〜12μmである透光性粒子(B)
を含有する上記1〜7のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
9.
前記光拡散フィルムの内部ヘイズ値が5〜25%である上記1〜8のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
10.
前記光拡散フィルムが、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しない領域を有し、該領域が前記凹凸形状を有する表面から厚み方向に5〜30μmの厚みを有する、上記1〜9のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
11.
前記凹凸形状を有する表面とは反対の表面から厚み方向に0〜20μmの領域に、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しない、上記1〜10のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
12.
偏光膜と該偏光膜の少なくとも一方の側に保護フィルムを有する偏光板であって、該保護フィルムが上記1〜11のいずれか1項に記載の光拡散フィルムである偏光板。
13.
上記1〜11のいずれか1項に記載の光拡散フィルム、又は上記12に記載の偏光板を有する画像表示装置。
14.
液晶表示素子と、前記液晶表示素子を照射するためのバックライト構体を具備し、前記バックライト構体が、拡散板と、前記拡散板と前記液晶素子との間に配置されて前記液晶素子側の面に多数の微細なプリズム溝を有する2枚のプリズムシートを少なくとも有する液晶表示装置であって、
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向と前記液晶素子の画素の繰り返し方向とのなす角が4〜86°であり、
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向が互いに直交して配置しており、
かつ、前記2枚のプリズムシートと前記液晶素子との間に上記1〜11のいずれか1項に記載の光拡散シート、又は上記12に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
15.
少なくとも1種の熱可塑性樹脂と、前記透光性粒子(A)とを含む透光性粒子(A)含有ドープ1と、
少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、かつ粒径1μm以上の粒子を実質的に含まない表面形状調整用ドープであって、該熱可塑性樹脂の濃度が前記透光性粒子(A)含有ドープ1より低い表面形状調整用ドープ2と、
をこの順番に同時又は逐次で支持体上に流延して成膜する、上記1〜11のいずれか1項に記載の光拡散フィルムの製造方法。
16.
少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、かつ粒径1μm以上の粒子を実質的に含まないドープ3と、前記透光性粒子(A)含有ドープ1と、前記表面形状調整用ドープ2と、をこの順に同時又は逐次で支持体上に流延して成膜する、上記15に記載の光拡散フィルムの製造方法。
また、本発明の光拡散フィルムを保護フィルムとして用いた偏光板は、光学性能に優れ、安価で大量に供給することができ、画像表示装置の薄型化にも寄与する。
本発明の光拡散フィルムは、熱可塑性樹脂を主成分とし、該熱可塑性樹脂中に、(A)平均一次粒径が1〜10μmでありかつ該熱可塑性樹脂と実質的に屈折率差がない透光性粒子を含有する光拡散フィルムであって、
一方の表面に凹凸形状を有し、全ヘイズ値が5〜40%であり、平均膜厚が20〜200μmである。
一方、本発明が課題とするプリズムシートに起因する斜め方向の縞状の輝度むらは、縞の間隔が比較的狭く、輝度むら解消にはヘイズとして認知されない程度の低角の回折が最も有効である。
特に、本発明では、熱可塑性樹脂にセルロースアシレートを用いることが好ましいが、この場合、ポリn−ブチルメタクリレート樹脂粒子、又はポリnブチルアクリレート樹脂粒子を用いると、余分なヘイズの上昇を抑制しつつ、好ましい表面凹凸形状を形成でき、好ましいことを見出した。
従来の液晶表示装置の構成の一例においては、図8に示すように、光源側から、〔光源41/導光板(蛍光管)42/下拡散シート(下拡散板)43/プリズムシート44/上拡散シート(上拡散板)45/液晶パネル(液晶表示素子)(下偏光板46/基板48/液晶セル47/上偏光板46)〕となっている。光源41、導光板42、下拡散シート43、及びプリズムシート44をあわせてバックライト構体と呼ぶ。下拡散シートは主にバックライト構体の面内輝度むらを低減するための光拡散性の強い光学シートであり、集光シート(プリズムシート)は拡散光を液晶表示装置の正面方向(表示装置平面の法線方向)に集光させるための光学シートであり、上拡散シートは集光シートであるプリズムシートや液晶セル中の画素など周期的構造により発生するモアレや下拡散シートで除去しきれない面内輝度ムラを更に低減するために用いられる光学シートである。
本発明の液晶表示装置においては、図9に示すように、上拡散シートの代わりに、下偏光板の保護フィルムに光拡散性を付与し(光拡散フィルム49)、上拡散シートと同等以上の性能を発揮させるものである。
なお、図9において、プリズムシート44は1枚しか記載されていないが、2枚有していてもよい。本発明においては、2枚のプリズムシートを有し、該2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向と前記液晶素子の画素の繰り返し方向とのなす角が4〜86°であり、2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向が互いに直交して配置されている態様が好ましい。
特に、本発明の光拡散フィルムは低ヘイズにすることで、十分な正面輝度を確保しつつ、特定のプリズムシートの構成と組み合わせることにより、正面方向のモアレと斜め方向の輝度むらを防止することができる。
[熱可塑性樹脂]
本発明の光拡散フィルムを構成する主成分(光拡散フィルムの固形分の51質量%以上99質量%以下の材料)は、熱可塑性樹脂であり、具体例には、セルロースエステル(好ましくはセルロースアシレートであり、例えばトリアセチルセルロース(セルローストリアセテート)、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルブチリルセルロース(セルロースアセテートブチレート)、アセチルプロピオニルセルロース)、ニトロセルロース、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例えばシンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリシクロアルカン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ノルボルネン系樹脂(アートン:商品名、JSR社製)、非晶質ポリオレフィン(ゼオネックス:商品名、日本ゼオン社製)、(メタ)アクリル系樹脂(アクリペットVRL20A:商品名、三菱レイヨン社製、特開2004−70296号公報や特開2006−171464号公報記載の環構造含有アクリル系樹脂)等が含まれる。
これらのなかでも、セルロースエステル(好ましくはセルロースアシレートであり、特に好ましくはセルローストリアセテート)、ポリカーボネート、又は変成ポリメチルメタクリレートが好ましく、セルロースエステル、又はポリカーボネートが特に好ましく、セルロースエステルが最も好ましい。
本発明に用いられるセルロースアシレートの炭素数2〜22のアシル基としては、脂肪族アシル基でも芳香族アシル基でもよく、特に限定されない。これらの好ましいアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、アダマンタンカルボニル基、フェニルアセチル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基などを挙げることができる。これらの中でも、より好ましいアシル基は、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、フェニルアセチル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基などである。
数式(7):2.3≦SA’+SB’≦3.0
数式(8):0≦SA’≦3.0
ここで、SA’はセルロースの水酸基の水素原子を置換しているアセチル基の置換度、またSB’はセルロースの水酸基の水素原子を置換している炭素原子数3〜22のアシル基の置換度を表す。
セルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位、3位及び6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部又は全部をアシル基によりエステル化したものである。アシル置換度は、2位、3位及び6位のそれぞれについて、水酸基がエステル化している割合(各位それぞれ100%のエステル化は置換度1)を意味する。本発明では、置換度の総和(SA’+SB’)は、より好ましくは2.6〜3.0であり、特に好ましくは2.70〜3.00である。
また、SA’はより好ましくは1.4〜3.0であり、特には2.3〜2.9である。
数式(9): 0≦SB”≦1.2
ここで、SB”はセルロースの水酸基の水素原子を置換している炭素原子数3又は4のアシル基の置換度を表す。
本発明の光拡散フィルムは、前記熱可塑性樹脂に加えて、前記熱可塑性樹脂中に、平均一次粒径が1〜10μmでありかつ該熱可塑性樹脂と実質的に屈折率差がない透光性粒子(A)を少なくとも1種含有する。
透光性粒子(A)の形状は特に限定されないが、略球状であることが好ましい。透光性粒子(A)の平均一次粒径は1〜10μmであり、平均一次粒径をこの範囲にすることで、屈折率差の条件と合わせて、ヘイズを抑えつつ、輝度むら解消に良好な表面凹凸形状を有する光拡散フィルムを形成することができる。
透光性粒子(A)の平均一次粒径は1〜8μmがより好ましく、1〜6μmが特に好ましい。
本発明においては、透光性粒子(A)と前記熱可塑性樹脂の屈折率差が実質的にないことが好ましく、具体的には屈折率差の絶対値は、0.00〜0.03であり、0.00〜0.02であることが好ましく、0.00〜0.01であることが特に好ましい。透光性粒子(A)と熱可塑性樹脂の屈折率差をこの範囲にすることで、ヘイズの上昇を抑制することができる。
光拡散フィルムにおいて、透光性粒子(A)の含有密度は、単位面積あたり0.1g/m2〜10.0g/m2が好ましく、更に好ましくは、0.2g/m2〜8.0g/m2、最も好ましくは0.3g/m2〜5.0g/m2である。この範囲の使用量にすることで、所望の光散乱性を得ることができる。
無機粒子としては、シリカやアルミナなどが挙げられる。例えば(株)マイクロンの球状シリカ、球状アルミナが挙げられる。
有機粒子としては、アクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂)、アクリル−スチレン系樹脂(例えば、メチルメタクリレート−スチレン共重合体樹脂)、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、或いはポリ弗化エチレン系樹脂等を挙げることができる。
また、同様の観点で有機粒子の中でも、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリn−ブチルメタクリレート樹脂粒子、ポリn−ブチルアクリレート樹脂粒子、又はアクリル−スチレン系樹脂粒子が特に好ましい。アクリル−スチレン系樹脂粒子としてはポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体粒子が特に好ましい。
本発明の特に好ましい態様は、セルロースアシレートを主成分とし、該セルロースアシレート中に、ポリn−ブチルメタクリレート樹脂、又はポリn−ブチルアクリレート樹脂を主成分としてなる平均一次粒径が1〜10μmである透光性粒子(A)を含有する光拡散フィルムであって、全ヘイズ値が5〜40%であり、平均膜厚が20〜200μmである光拡散フィルムである。
本発明では熱可塑性樹脂と実質的に屈折率差のない透光性粒子(A)に加えて、粒子サイズが比較的大きく、僅かに屈折率差を有する第2の透光性粒子を内部散乱を導入する目的で併用するのも好ましい態様である。小さい透光性粒子は光拡散フィルムの表面凹凸頻度を上げるのに適しているが、屈折率差を付けて内部散乱を入れると散乱が高角になり、内部ヘイズの上昇の割には斜め輝度むらの改良効果が少なくなる。屈折率差が実質ない比較的小さい透光性粒子と、僅かに屈折率差を有する比較的大きな透光性粒子を併用することで、互いの透光性粒子が夫々の長所を補い合うことができる。
本発明では透光性粒子を2種併用した系でも前記透光性粒子(A)の平均一次粒径は上記の通り1〜10μmが必要であり、1〜8μmが好ましく、1〜6μmが特に好ましい。一方、透光性粒子(B)は平均一次粒径が3〜12μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましく、6〜9μmであることが特に好ましい。
また、上記の理由から、透光性粒子(B)は透光性粒子(A)よりも平均一次粒径が大きいことが好ましく、その差は1μm以上8μm以下であることが好ましく、2μm以上5μm以下であることがより好ましい。
透光性粒子(B)の具体例としては前記透光性粒子(A)と同様のものが挙げられ、略球状の樹脂粒子であることが特に好ましい。
透光性粒子(A)と透光性粒子(B)の含有量の質量比は10:90〜90:10であることが好ましく、20:80〜80:20であることがより好ましく、20:80〜60:40であることが特に好ましい。
この範囲に制御することで、表面散乱と内部散乱を適切に制御することができる。
本発明においては、光拡散フィルムに柔軟性を与え、寸法安定性を向上させ、耐湿性を向上させるために可塑剤を用いてもよい。
これらの好ましい可塑剤は、25℃においてTPP(融点約50℃)以外は液体であり、沸点も250℃以上である。
上記光拡散フィルムには、フィルム自身の耐光性向上、或いは偏光板、液晶表示装置の液晶化合物等の画像表示部材の劣化防止のために、更に紫外線吸収剤(紫外線防止剤)を添加することが好ましい。
光拡散フィルムを形成する組成物(ドープ)には溶媒を含有してもよい。用いる溶媒としては有機溶媒が好ましい。有機溶媒としては従来公知の有機溶媒が挙げられ、例えば溶解度パラメーターで17〜22の範囲ものが好ましい。溶解度パラメーターは、例えばJ.Brandrup、E.H等の「PolymerHandbook(4th.edition)」、VII/671〜VII/714に記載の内容のものを表す。低級脂肪族炭化水素の塩化物、低級脂肪族アルコール、炭素原子数3から12までのケトン、炭素原子数3〜12のエステル、炭素原子数3〜12のエーテル、炭素原子数5〜8の脂肪族炭化水素類、炭素数6〜12の芳香族炭化水素類、フルオロアルコール類(例えば、特開平8−143709号公報 段落番号[0020]、同11−60807号公報 段落番号[0037]等に記載の化合物)等が挙げられる。
使用する溶媒は1種でも2種以上用いてもよい。
本発明における光拡散フィルムの内部に起因するヘイズ値(内部ヘイズ値)の好ましい範囲は前記の樹脂粒子として透光性粒子(A)のみを用いる場合と、樹脂粒子として、透光性粒子(A)と(B)の両方を用いる場合とでは異なる。
透光性粒子(A)のみを用いる場合は内部ヘイズは0〜15%であることが好ましく、0〜10%であることがより好ましく、0〜8%であることが更に好ましい。
透光性粒子(A)と(B)の両方を用いる場合は5〜25%であることが好ましく、10〜25%がより好ましく、10〜20%が更に好ましく、10〜15%が特に好ましい。
この範囲であれば、正面輝度と斜め輝度むらの観点で両立することができる。
本発明では、後述の図1〜3の構成が好ましいが、このような構成では、以下の方法で内部ヘイズを調整することができる。
1.透光性粒子(A)含有ドープに含まれる透光性粒子の添加量の調整(添加量を上げると内部ヘイズが上昇)
2.透光性粒子(A)含有ドープに含まれる透光性粒子の屈折率の調整(熱可塑性樹脂バインダーとの屈折率差を大きくすると内部ヘイズが上昇)
3.透光性粒子(A)含有ドープによって形成される膜部分の膜厚の調整(膜厚を厚くすると内部ヘイズが上昇)
本発明では、後述の図1〜3の構成が好ましいが、このような構成では、以下の方法で表面ヘイズを調整することができる。
1.表面形状調整用ドープから形成される膜部分の膜厚の調整(膜厚を厚くすると表面ヘイズが減少)
2.透光性粒子(A)含有ドープに含まれる透光性粒子の添加量の調整(添加量を上げると表面ヘイズが上昇)
3.透光性粒子(A)含有ドープに含まれる透光性粒子の粒子サイズの調整(平均一次粒径を大きくすると表面ヘイズが上昇)
全ヘイズは内部ヘイズと表面ヘイズとの和で現すことができるので、全ヘイズは上記の方法で内部ヘイズと表面ヘイズを調整することにより調整することができる。
以下、本発明の光拡散フィルムの表面形状について説明する。
本発明の光拡散フィルムは、少なくとも一方の表面に凹凸形状を有している。
上記の正面輝度と斜め輝度むらの両立には、更に、凹凸形状が下記の形状であることが好ましい。
0.10μm≦Ra≦0.30μm ・・・(式1)
50μm≦Sm≦200μm ・・・(式2)
また、より好ましい範囲としては、
0.16μm≦Ra≦0.24μm ・・・(式1’)
60μm≦Sm≦130μm ・・・(式2’)
であり、更に好ましい範囲としては、
0.16μm≦Ra≦0.24μm ・・・(式1”)
72μm≦Sm≦100μm ・・・(式2”)
である。
これら粗さのパラメーターは、JIS−B0601(1994、2001)に準じた測定器、たとえば小坂研究所(株)製、サーフコーダー MODEL SE−3500などを用いて測定することができる。
本発明の内部散乱と上記表面形状を実現するためには、前記光拡散フィルムが、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しない領域を有し、該領域が凹凸形状を有する表面から厚み方向に5〜30μmの厚みを有することが、内部散乱と表面散乱を独立に制御する観点で好ましい。
なお、「該領域が凹凸形状を有する表面から厚み方向に5〜30μmの厚みを有する」とは、すなわち、少なくとも凹凸形状を有する表面から厚み方向に0〜5μmの領域には粒径が1μm以上の粒子を実質的に有さず、粒径が1μm以上の粒子を実質的に有さない領域の最大値が凹凸形状を有する表面から厚み方向に30μmであることを意味する。
また、前記凹凸形状を有する表面とは反対の表面から厚み方向に0〜20μmの領域に、前記粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しないことが好ましい。これにより、実質的に凹凸形状を有しない平坦な面が形成され、偏光板加工を行う時に気泡が入り難くなる。
ここで、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しないとは、フィルムの断面を10箇所、幅1mmに対応する部分を観察し、規定の膜厚領域に観察される前記粒径が1μm以上の粒子の総計が10個未満であることを意味する。
更に、少なくとも透光性粒子(A)を含むドープと、粒径が1μm以上の粒子を含まないドープの積層によりフィルムが形成されることが上記観点で好ましい。
本発明における光拡散フィルムを製造するには、共流延法(重層同時流延)、逐次流延法等の積層流延する方法を用いることができる。共流延法及び逐次流延法により製造する場合には、先ず、複数のドープ(熱可塑性樹脂、及び必要に応じて透光性粒子(A)などを溶剤に溶かしたもの)を調製する。共流延法は、流延用支持体(バンド又はドラム)の上に、複数のドープ(3層あるいはそれ以上でも良い)を別のスリットなどから同時に押出す流延用ギーサ(流延ダイ)からドープを押出して各層を同時に流延し、適度に乾燥させた後に支持体から剥ぎ取り、乾燥させて光拡散フィルムを成形する流延法である。流延ダイは、図6に示したマルチマニホールド型、図7に示したフィードブロック型いずれでも使用できる。またドープ突出部には減圧チャンバーを設けた装置が好ましい。
図4及び図5は、流延を行う溶液成膜装置の例を示した図である。図4は支持体に流延ドラムを用いた例であり、特にドラムを冷却することによりドープが支持体に接触している間に冷却ゲル化、或いはゲルに近い状態にさせることができ、早いタイミングで剥ぎ取ることができ生産性が高い。図5は支持体にエンドレスベルトを用いた例であり、ドープがベルトに接触している間に、自己支持性がある程度の濃度まで溶剤を乾燥させた後に剥ぎ取りを行う方法である。
従って、光拡散フィルムの深さ方向で透光性粒子(A)の存在量の異なる領域が形成されていることが好ましく、更に透光性粒子(A)存在量が多い領域は光拡散フィルムの空気側最表面(A面)側に存在することが好ましく、A面側の表面から光拡散フィルムの厚み方向深さでA面側表面から全体の10〜80%まで深さの領域に粒子中心が存在することが好ましく、更に好ましくはA面側表面から10〜75%まで深さ、最も好ましくはA面側表面から10〜50%までの深さに存在することが好ましい。
ここで、透光性粒子(A)含有ドープは基層ドープであってもよいし(図1の層2を形成)、表層ドープであってもよい(図2及び図3の層4aを形成)。
表面形状調整用ドープは表層ドープ(図1の層4、図2及び図3の層4bを形成)に対応する。
表面形状調整用ドープの熱可塑性樹脂濃度は、基層ドープの樹脂濃度より、0.1〜8.0質量%低いのが好ましく、1.0〜5.0質量%低いのがより好ましい。
また、上記複数のドープと支持体との間に、1μm以上の粒子を実質的に含まず隣接するドープより熱可塑性樹脂濃度が低い表層ドープ(図1及び図3の層3)を流延してもよい。該ドープの樹脂濃度は、隣接するドープの樹脂濃度より、0.1〜8.0質量%低いのが好ましく、1.0〜5.0質量%低いのがより好ましい。
表層ドープの樹脂濃度を低濃度とすることにより乾燥中に「カワバリ」(すなわち、ドープ表面のみ乾燥が進み樹脂濃度が高くなり、ドープ内部の乾燥が進まなくなる状態)が生じず生産性を向上させることができる。また、図3の態様において、層3のドープの樹脂濃度を低濃度とすることにより平滑なバック面(B面)が得られる。
本発明の光拡散フィルムの製造方法によれば、光拡散フィルムとして最適な散乱性を有するフィルムが一貫作製できるため、塗布などによる散乱性付与手段と比較して工数削減によるコストダウンが図れ、かつ得られる光拡散フィルムは実質的に界面がないので、密着性や界面間で生じる干渉ムラなどの問題が生じない。
更に、A面上にハードコート層、防眩層、導電性無機微粒子含有層、導電性ポリマー層、フッ素系やシリコーン系の防汚層、低屈折率層、或いは反射防止層などを積層させても構わない。
セルロースアシレート等の光拡散フィルムを形成する材料の溶液(ドープ)の調製について、その溶解方法は、上記のように特に限定されるものではなく、室温溶解法、冷却溶解法又は高温溶解方法により実施され、更にはこれらの組み合せで実施される。これらに関しては、例えば特開平5−163301号、特開昭61−106628号、特開昭58−127737号、特開平9−95544号、特開平10−95854号、特開平10−45950号、特開2000−53784号、特開平11−322946号、特開平11−322947号、特開平2−276830号、特開2000−273239号、特開平11−71463号、特開平04−259511号、特開2000−273184号、特開平11−323017号、特開平11−302388号などの各公報にセルロースアシレート溶液の調製法が記載されている。これらのセルロースアシレートの有機溶媒への溶解方法は、本発明においても、その範囲内であればこれらの技術を適宜適用できるものである。これらの詳細、特に非塩素系溶媒系については、前記の公技番号2001−1745号の22〜25頁に詳細に記載されている方法で実施される。更にセルロースアシレートのドープ溶液は、溶液濃縮,濾過が通常実施され、同様に前記の公技番号2001−1745号の25頁に詳細に記載されている。なお、高温度で溶解する場合は、使用する有機溶媒の沸点以上の場合がほとんどであり、その場合は加圧状態で用いられる。
[偏光板の構成]
本発明の光拡散フィルムは、偏光膜とその少なくとも一方の側に配置された保護フィルムとを有する偏光板において、その保護フィルムとして使用することができる。本発明の光拡散フィルムを用いて偏光板を作製するときは、A面を偏光板の表面側に使用し、B面を偏光膜側に使用することで、本発明の目的である光学特性を得ることができる。本発明の光拡散フィルムが保護フィルムを兼ねることで、偏光板の製造コストを低減できる。
また、本発明の光拡散フィルムをバックライト側の表面に使用することにより、正面コントラストとモアレや輝度ムラ軽減を両立することができる。すなわち、本発明の光拡散フィルムは、液晶表示装置におけるバックライト側偏光板保護フィルム用であることが好ましい。
更には、本発明の偏光板において、片面が本発明の光拡散フィルムであるのに対して、他方の保護フィルムが液晶性化合物からなる光学異方性層を有する光学補償フィルムであることも好ましい態様である。
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造することができる。
すなわち、連続的に供給されるポリビニルアルコール系フィルムなどのポリマーフィルムの両端を保持手段により保持しつつ張力を付与して延伸して、少なくともフィルム幅方向に1.1〜20.0倍に延伸し、フィルム両端の保持装置の長手方向進行速度差が3%以内で、フィルム両端を保持する工程の出口におけるフィルムの進行方向と、フィルムの実質延伸方向のなす角が、20〜70゜傾斜するように、フィルム進行方向を、フィルム両端を保持させた状態で屈曲させてなる延伸方法によって製造することができる。特に45°傾斜させたものが生産性の観点から好ましく用いられる。
偏光膜の2枚の保護フィルムのうち、本発明の光拡散フィルム以外のフィルムが、光学異方層を含んでなる光学補償層を有する光学補償フィルムであることも好ましい態様である。光学補償フィルム(位相差フィルム)は、液晶表示画面の視野角特性を改良することができる。
[画像表示装置]
本発明の光拡散フィルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に好適に用いられる。特に液晶表示装置に用いることが好ましい。
本発明の光拡散フィルム、及び偏光板は、液晶表示装置等の画像表示装置に有利に用いることができ、透過型/半透過型液晶表示装置において、液晶セルのバックライト側の最表層に用いることが特に好ましい。
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向と前記液晶素子の画素の繰り返し方向とのなす角が4〜86°であり、
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向が互いに直交して配置しており、
かつ、前記2枚のプリズムシートと前記液晶素子との間に前記本発明における光拡散シート、又は本発明における光拡散シートを有する偏光板を有する液晶表示装置である。
〔光拡散フィルム101の作製〕
下記に示したドープ用固形分組成に、夫々表1に示す透光性粒子を添加し各ドープを作製し、基層ドープと表層ドープを乾燥後の膜厚が表2に示した構成になるように同時に流延し、光拡散フィルム101を作製した。
光拡散フィルム101は、図4に示した流延装置を使い、表層1用のドープが鏡面仕上げし−10℃に冷却したドラム側になるように流延し、溶剤を揮発させながら冷却ゲル化させ、ウェブを剥ぎ取った。100℃の熱風にて残留溶剤量が10質量%になるまで乾燥し、その後140℃の熱風にて10分間乾燥させた。
光拡散フィルムの空気側最表面(A面)側に配される表層ドープの室温下における粘度は何れも20〜50Pa・sであった。ここで、表1の組成においては、上記固形分濃度に熱可塑性樹脂の濃度も比例する、即ち、上記固形分濃度が高いドープほど、熱可塑性樹脂の濃度も高い。
光拡散フィルム101に対しドープ用固形分組成Cに対し光拡散粒子を表3に記載のものに変更し、ヘイズ、Ra、及びSmが表3に示す値になるように表層3の厚みを表3のように変更し、光拡散フィルム102〜109を作成した。なお、Ra及びSmの値は、表層3側の表面の凹凸形状についての値である。
光拡散フィルム101〜109において、各ドープから透光性粒子を除いて形成した膜の屈折率はいずれも1.48だった。この屈折率は熱可塑性樹脂であるセルローストリアセテートの屈折率と同じであるとみなすことができる。表2、表3の膜厚は乾燥後の設計厚みを表記した。
評価結果を表3に示す。
セルローストリアセテート:アセチル置換度2.86、粘度平均重合度310
紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(TINUVIN326/TINUVIN328の20/80質量%の混合物、それぞれチバ・ジャパン(株)製)
R972:一次粒径約16nm、AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製
PnBMA:架橋ポリn−ブチルメタクリレート真球状粒子を意味する。nブチルメタクリレート80質量%と、架橋剤モノマーとしてエチレングリコールジメタアクリレート20質量%とを水性懸濁重合法にて共重合させて合成した。
PnBA:架橋ポリn−ブチルアクリレート真球状粒子を意味する。nブチルアクリレート80質量%と、架橋剤モノマーとしてエチレングリコールジアクリレート20質量%とを水性懸濁重合法にて共重合させて合成した
PnBMA−PMMA:架橋ポリn−ブチルメタクリレート−ポリメチルメタクリレート共重合体真球状粒子を意味する。nブチルメタクリレート50質量%、メチルメタクリレート30質量%と、架橋剤モノマーとしてエチレングリコールジメタアクリレート20質量%とを水性懸濁重合法にて共重合させて合成した。
PMMA:架橋ポリメチルメタクリレート真球状粒子を意味する。
光拡散フィルム試料103ではSSX−105:架橋ポリメチルメタクリレート真球状粒子、平均粒径5μm、積水化成品工業(株)製を用いた。
PMMA−PSt:架橋ポリメチルメタクリレート−スチレン共重合真球状粒子を意味する。メチルメタクリレートとスチレンの合計を80質量%として固定し、エチレングリコールジメタアクリレート20質量%とし、屈折率が1.53、平均粒径5μmになるように、メチルメタクリレートとスチレンの添加量比と粒径を調整して、水性懸濁重合法にて合成した。
(1−1)ヘイズ
[1]JIS−K7136に準じて、得られた光拡散フィルムの全ヘイズ値(H)を測定する:日本電色工業(株)製ヘーズメーターNDH2000を用いた。
[2]光拡散フィルムの表面及び裏面に顕微鏡用イマージョンオイル(ニコン(株)製イマージョンオイルTYPE A、屈折率n=1.515)を数滴添加し、厚さ1mmのガラス板(ミクロスライドガラス品番S9111、MATSUNAMI製)を2枚用いて裏表より挟んで、完全に2枚のガラス板と得られた光学フィルムを密着し、表面ヘイズを除去した状態でヘイズを測定し、別途測定したガラス板2枚の間にシリコーンオイルのみを挟みこんで測定したヘイズを引いた値をフィルムの内部ヘイズ(Hin)として算出した。
[3]上記[1]で測定した全ヘイズ(H)から上記[2]で算出した内部ヘイズ(Hin)を引いた値をフィルムの表面ヘイズ(Hout)として算出した。
LG Display社製ノートPC(R700−XP50K)を分解し、バックライトとパネルの間にある上拡散シートを取り出し、液晶セルに貼られたバックライト側の偏光板の上に上記で作成した光拡散フィルムを粘着剤で貼り付けた(表層1側に粘着剤を付けた)。
作製した液晶表示装置にビデオ信号ジェネレーター(VG−848;アストロデザイン(株)製)より信号を入力し、全面ベタ表示で128/256階調の灰色表示とし、表示装置の垂線方向(極角0°)で表示画面から50cm離れてモアレを目視観察し以下基準に従って3段階評価した。
なお、上記ノートPCは多数のプリズム溝を有する2枚のプリズムシートが上拡散シートと下拡散シートの間に搭載されており、2枚のプリズムシートの、プリズム溝の溝方向と液晶表示素子の画素の繰り返し方向との成す角が45°であり、2枚のプリズムシートはそれぞれのプリズム溝の溝方向が互いに直交させて配置していた。
○:モアレが観察されない。
△:モアレが僅かに観察される
×:モアレが明瞭に観察される。
モアレ評価で作成した液晶表示装置をモアレと同様の方法で、全面ベタ表示で128/256階調の灰色表示とし、斜め45°方向(方位角45°)、で垂線から60°傾斜させた方向(極角60°)で50cm離れた位置で、縞状の輝度むらを目視観察し、更に、斜め45°方向を中心に±5°観察角度を振って縞状の輝度むらの有無を以下基準に従って6段階評価した。
なお、上記ノートPCは多数のプリズム溝を有する2枚のプリズムシートが上拡散シートと下拡散シートの間に搭載されており、2枚のプリズムシートの、プリズム溝の溝方向と液晶表示素子の画素の繰り返し方向の成す角が45°であり、2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向が互いに直交させて配置していた。
◎:斜め45°方向から見ても、斜め45±5°方向から見ても縞状の輝度むらが観察されない。
○:斜め45°方向から見て縞状の輝度むらが観察されないが、斜め45±5°方向から見ると縞状の輝度むらが僅かに観察される。
○△:斜め45°方向から見て縞状の輝度むらが僅かに観察されるが明瞭ではなく、斜め45±5°方向から見ても縞状の輝度むらが明瞭ではない。
△:斜め45°方向から見て縞状の輝度むら僅かに観察されるが明瞭ではなく、斜め45±5°方向から見ると縞状の輝度むらが明瞭に観察される。
×:斜め45°方向から見て縞状の輝度むらが明瞭に観察されが、光拡散シートがあることで僅かに改良効果が認識できる。
××:斜め45°方向から見て光拡散シートがないのと同じ程度に縞状の輝度むらが観察される。
モアレ評価で作成した液晶表示装置をモアレと同様の方法で、全面ベタ表示で256/256階調の白色表示とし、暗室下において液晶表示装置平面の法線(正面)方向から輝度計(BM5−A;(株)トプコン製)にて輝度を測定した。画面の中央の点から3cmの間隔で上下各1点、左右各1点の合計5点を測定し、平均値を算出した。バックライト側偏光板の表面に光拡散フィルムを使用しない場合を基準として、以下の3段階で評価した。
○:ほとんど低下していない(基準値の99%以上)
△:やや低下している(基準値の97%以上99%未満)
×:低下しており(基準値の97%未満)、問題なレベル
ミクロトームにて光拡散フィルムの断面を粒子の中心を通るように切削し、走査型電子顕微鏡にて基材断面を観察し、粒子界面のA面表面まで及びB面表面までの距離(厚み)を測定した。
光拡散フィルムの表層3の表面について、Ra及びSmをJIS−B0601(1994、2001)に準じ、小坂研究所(株)製、サーフコーダー MODEL SE−3500を用いて測定した。
表3において、光拡散フィルム101〜103、及び105〜108は、「実施例」と記載されているのを「参考例」に読み替えるものとする。
1.熱可塑性樹脂を主成分とし、平均一次粒径が1〜10μmであり、かつ、該熱可塑性樹脂との屈折率差が実質的にない透光性粒子を含有し、全ヘイズ値が5〜40%であり、平均膜厚が20〜200μmである光学フィルムは液晶表示装置のバックライト側の偏光板保護フィルムとして用いた場合に、正面輝度が高く、斜め輝度むら解消効果に優れている。
〔光拡散フィルム131の作成〕
光拡散フィルム101の作成においてドープ用固形分組成Cに対し、以下のドープ用固形分組成C131〜135のように変更し表層2と表層3の厚みを表5のように変更した以外は同様に光拡散フィルム131〜135を作成した。
セルローストリアセテート:アセチル置換度2.86、粘度平均重合度310
紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(TINUVIN326/TINUVIN328の20/80質量%の混合物、それぞれチバ・ジャパン(株)製)
PnBMA:架橋ポリn−ブチルメタクリレート真球状粒子を意味する。nブチルメタクリレート80質量%と、架橋剤モノマーとしてエチレングリコールジメタアクリレート20質量%とを水性懸濁重合法にて共重合させて合成した。
PMMA:架橋ポリメチルメタクリレート真球状粒子を意味する。
ドープC132とC134では平均粒径3μmのものとしてSSX−103:架橋ポリメチルメタクリレート真球状粒子、平均粒径3μm、積水化成品工業(株)製を用いた。
ドープC131とC132では平均粒径8μmのものとしてSSX−108:架橋ポリメチルメタクリレート真球状粒子、平均粒径8μm、積水化成品工業(株)製を用いた。
PMMA−PSt:架橋ポリメチルメタクリレート−スチレン共重合真球状粒子を意味する。
ドープC133〜135では、メチルメタクリレートとスチレンの合計を80質量%として固定し、エチレングリコールジメタアクリレート20質量%とし、屈折率が1.53、平均粒径8μmになるように、メチルメタクリレートとスチレンの添加量比と粒径を調整して、水性懸濁重合法にて合成した。
ドープC135では、メチルメタクリレートとスチレンの合計を80質量%として固定し、エチレングリコールジメタアクリレート20質量%とし、屈折率が1.53、平均粒径3μmになるように、メチルメタクリレートとスチレンの添加量比と粒径を調整して、水性懸濁重合法にて合成した。
なお、表5の膜厚は乾燥後の設計厚みを表記した。
上記結果から、以下のことが明らかである。
1.熱可塑性樹脂を主成分とし、平均一次粒径が1〜10μmであり、かつ、該熱可塑性樹脂との屈折率差が実質的にない透光性粒子に加えて、熱可塑性樹脂に対し屈折率差が僅かにあり、かつ前記粒子よりも平均一次粒径が大きい粒子を併用した光拡散フィルムは液晶表示装置のバックライト側の偏光板保護フィルムとして用いた場合に、正面輝度が高く、輝度むら解消効果に優れている。
作製した光拡散フィルム101〜109、131〜135を1.5NのNaOH水溶液に55℃で2分浸漬し、鹸化処理を行い、その後100℃で3分間乾燥した。鹸化後の光拡散フィルムのB面、延伸したヨウ素系PVA偏光子、トリアセチルセルロースフィルム(TD80UL、富士フイルム(株)製)をこの順番で、PVA系接着剤で貼合し、熱乾燥し偏光板201〜209、231〜235を得た。
比較対照として、両面にトリアセチルセルロースフィルム(TD80UL、富士フイルム(株)製)を貼合した偏光板240を得た。
LG Display社製ノートPC(R700−XP50K)を分解し、バックライトと液晶パネルの間にある上拡散シートを取り外し、更に液晶セルに貼られたバックライト側の偏光板を剥がして、その代わりに偏光板201〜209、231〜235、240を、粘着材を介して貼り付け(TD80UL側に粘着剤を付けた)、液晶表示装置301〜309、331〜335、340を作成した。
作製した液晶表示装置301〜309、331〜335、340、351〜354に対して、上記の光拡散フィルムと同様の評価基準に従って正面輝度と以下の評価を実施した。結果を表6に示す。
上記結果から、以下のことがわかる。
プリズムシートの溝方向と画素の繰り返し方向が略0°に配置し、ヘイズ値が60%の光拡散フィルム103を下偏光板のバックライト側保護フィルムとして用いた構成では、正面のモアレは解消するが、正面輝度が低下し、斜め輝度むら解消効果も優れたものでなかった。
本発明の光拡散フィルムをプリズムシートが使われている液晶表示装置のバックライト側偏光板の保護フィルムとして用いると、表面輝度の低下がなく、プリズムシートと画素の干渉によって生じるモアレが低減し、斜め方向の輝度むらも解消される。
特にプリズムシートのプリズム溝の溝方向と液晶素子の画素の繰り返し方向となす角が4〜86°であり、前記2枚のプリズムシートのプリズム溝が互いに直交配置している液晶装置に搭載すると、プリズムシートと画素の干渉によって生じるモアレを完全に消去することができ、特に好ましい。
2 基層
3 表層
4、4a、4b 表層
5 透光性粒子
11 攪拌機
12 移送ポンプ
13 濾過器
14 ストックタンク
15a バック層用流延送液ポンプ
15b 基層用流延送液ポンプ
15c 表層用流延送液ポンプ
15d 最表層用流延送液ポンプ
16a 添加剤注入ポンプ(溶剤、マット剤、他)
16c 添加剤注入ポンプ(溶剤、透光性粒子、他)
16d 添加剤注入ポンプ(溶剤、透光性粒子、他)
17 流延ダイ
18 流延バンド
19 減圧チャンバー
20 流延ドラム
30 流延ダイ
32 マニホールド
33 フィードブロック
41 光源
42 蛍光管
43 下拡散シート
44 集光シート(プリズムシート)
45 上拡散シート
46 偏光板
47 液晶セル
48 基板
49 光拡散フィルム
Claims (12)
- セルロースアシレートを主成分とし、該セルロースアシレート中に、
ポリn−ブチルメタクリレート樹脂、又はポリn−ブチルアクリレート樹脂を主成分としてなる平均一次粒径が1〜10μmである真球状の透光性粒子(A)と、前記透光性粒子(A)よりも平均一次粒径が大きく、平均一次粒径が3〜12μmであり、前記セルロースアシレートとの屈折率差が0.02以上0.05以下である真球状の透光性粒子(B)とを含有する光拡散フィルムであって、
一方の表面に凹凸形状を有し、全ヘイズ値が5〜40%であり、平均膜厚が20〜200μmである光拡散フィルム。 - 前記透光性粒子(A)の平均一次粒径が1〜6μmである請求項1に記載の光拡散フィルム。
- 前記透光性粒子(B)の平均一次粒径が3〜9μmである請求項1又は2に記載の光拡散フィルム。
- 前記透光性粒子(B)と前記セルロースアシレートとの屈折率差が0.02以上0.03以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
- 前記光拡散フィルムの内部ヘイズ値が5〜25%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
- 前記光拡散フィルムが、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しない領域を有し、該領域が前記凹凸形状を有する表面から厚み方向に5〜30μmの厚みを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
- 前記凹凸形状を有する表面とは反対の表面から厚み方向に0〜20μmの領域に、粒径が1μm以上の粒子が実質的に存在しない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光拡散フィルム。
- 偏光膜と該偏光膜の少なくとも一方の側に保護フィルムを有する偏光板であって、該保護フィルムが請求項1〜7のいずれか1項に記載の光拡散フィルムである偏光板。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光拡散フィルム、又は請求項8に記載の偏光板を有する画像表示装置。
- 液晶表示素子と、前記液晶表示素子を照射するためのバックライト構体を具備し、前記バックライト構体が、拡散板と、前記拡散板と前記液晶素子との間に配置されて前記液晶素子側の面に多数の微細なプリズム溝を有する2枚のプリズムシートを少なくとも有する液晶表示装置であって、
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向と前記液晶素子の画素の繰り返し方向とのなす角が4〜86°であり、
前記2枚のプリズムシートのプリズム溝の溝方向が互いに直交して配置しており、
かつ、前記2枚のプリズムシートと前記液晶素子との間に請求項1〜7のいずれか1項に記載の光拡散フィルム、又は請求項8に記載の偏光板を有する液晶表示装置。 - セルロースアシレートと、前記透光性粒子(A)と、前記透光性粒子(B)とを含有するドープ1と、
セルロースアシレートを含み、かつ粒径1μm以上の粒子を実質的に含まない表面形状調整用ドープであって、該セルロースアシレートの濃度が前記ドープ1より低い表面形状調整用ドープ2と、
をこの順番に同時又は逐次で支持体上に流延して成膜する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光拡散フィルムの製造方法。 - セルロースアシレートを含み、かつ粒径1μm以上の粒子を実質的に含まないドープ3と、前記ドープ1と、前記表面形状調整用ドープ2と、をこの順に同時又は逐次で支持体上に流延して成膜する、請求項11に記載の光拡散フィルムの製造方法。
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