JP5300040B2 - 回転機器およびオイルポンプ - Google Patents

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Description

本発明は回転機器およびオイルポンプに関する。例えば車両のパワーステアリング装置等に使用されるオイルポンプに利用することができる。
回転機器の代表例であるオイルポンプを例にとって、従来技術を説明する。オイルポンプとして、作動室と吸込ポートと吐出ポートとをもつ基部と、基部の作動室に回転可能に設けられたロータとをもつものが知られている(特許文献1)。ロータは、ロータ本体と、ロータ本体の外周部の溝に嵌合されたベーンとをもつ。ロータの回転に伴い、ベーンが遠心方向および向心方向に移動する。これに伴い、互いに隣設するベーン間の室の圧力が変動し、油を吸込ポートから吸い込んで、吐出ポートから吐出する。ここで、基部はフロントハウジングとリヤハウジングとからなる。リヤハウジングは、ロータ本体の摺動面とベーンの摺動面とに対向する摺動対向面を備えている。リヤハウジングは、アルミニウム−シリコン系合金で形成され、軽量化を図りつつ、高耐摩耗性および高強度を有するようにされている。
特開2007−132237号公報
近年、内燃機関の更なる高出力化に伴い、オイルポンプの吐出油圧が更に高圧化している。このためオイルポンプの運転条件によっては、リヤハウジング等のハウジングの摺動対向面における摩耗が進行するおそれがある。
殊に、内部の高圧化によって、リヤハウジングに反り変形が発生することがある。この場合、リヤハウジングの摺動対向面の摩耗量が増加し易い。この結果、リヤハウジングの摺動対向面とロータ本体の摺動面との間、あるいは、リヤハウジングの摺動対向面とベーンの摺動面との間から油が漏れるおそれがある。従って使用期間が長くなると、オイルポンプの本来の性能が得られないおそれがある。コンプレッサなどの他の回転機器においても、近年では、摺動条件が同様に過酷になりつつある。
そこで、上記特許文献1のものでは、リヤハウジングの摺動対向面に、低温硫酸浴を用いた陽極酸化処理によるアルマイト被膜を設け、耐摩耗性を向上させている。しかしながら、上記処理ではアルマイト被膜はγ−アルミナで形成されており、アルマイト被膜の硬度はHv230〜450程度であり、耐摩耗性が十分とはいえない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、摺動条件が過酷なときであっても、セラミックス被膜の靱性および耐摩耗性を確保し、セラミックス被膜の相手攻撃性を抑えつつ、性能を確保するのに有利な回転機器およびオイルポンプを提供することを課題とするにある。
本発明者はオイルポンプ等の回転機器について鋭意開発を進めている。そして、ハウジング等の基部のうちロータの摺動面が摺動する摺動対向面に、α−アルミナおよびジルコニアを50質量%以上含む、硬度Hv500〜1100かつ表面粗さ2〜8マイクロメートルのセラミックス被膜を形成すれば、セラミックス被膜の靱性を確保しつつ、基部の摺動対向面を良好に硬質化でき、基部の摺動対向面の耐摩耗性を向上させつつ、相手攻撃性を抑え得ることを本発明者は知見し、試験で確認し、本発明を完成させた。
(1)本発明に係る回転機器は、(i)作動室をもつ基部と、(ii)基部の作動室に回転可能に設けられたロータとを具備する回転機器において、(iii)基部は複数の分割体で構成されており、複数の分割体のうちの少なくとも一つは、シリコンを10〜15質量%含むアルミニウム合金のダイカスト品を基材として形成されており、ロータの摺動面に対向すると共にロータの摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、摺動対向面は、プラズマ電解処理によって形成されたα−アルミナおよびジルコニアを50質量%以上含む、硬度Hv500〜1100かつ表面粗さ2〜8マイクロメートルのセラミックス被膜を備えることを特徴とする。
(2)本発明に係るオイルポンプは、(i)作動室と、作動室に連通する吸込ポートおよび吐出ポートとをもつ基部と、(ii)基部の作動室に回転可能に設けられ、回転に伴い油を吸込ポートから吸い込んで吐出ポートから吐出するロータとを具備するオイルポンプにおいて、(iii)基部は複数の分割体で構成されており、複数の分割体のうちの少なくとも一つは、シリコンを10〜15質量%含むアルミニウム合金のダイカスト品を基材として形成されており、ロータの摺動面に対向すると共にロータの摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、摺動対向面は、プラズマ電解処理によって形成されたα−アルミナおよびジルコニアを50質量%以上含む、硬度Hv500〜1100かつ表面粗さ2〜8マイクロメートルのセラミックス被膜を備えることを特徴とする。
(3)本発明によれば、ロータの摺動面が摺動する摺動対向面をもつ分割体は、シリコンを10〜15質量%含むアルミニウム合金のダイカスト品を基材として形成されている。摺動対向面は、プラズマ電解処理によって形成されたα−アルミナおよびジルコニアを50質量%以上含む、硬度Hv500〜1100かつ表面粗さ2〜8マイクロメートルのセラミックス被膜を備えており、セラミックス被膜の靱性が確保されつつ適度に硬質化されている。このため相手攻撃性が抑制されつつ、摺動対向面の耐摩耗性が向上している。さらに、セラミックス被膜は適度な表面粗さをもつ。このため相手攻撃性を更に低下させると共に、良好な油保持性を確保することができる。このため摺動条件が厳しいときであっても、相手材の摩耗が抑制されると共に、分割体の摺動対向面における摩耗が抑制される。
本発明に係る回転機器およびオイルポンプによれば、分割体の摺動対向面は、プラズマ電解処理によって形成されたα−アルミナおよびジルコニアを50質量%以上含む、硬度Hv500〜1100かつ表面粗さ2〜8マイクロメートルのセラミックス被膜を備えており、セラミックス被膜はその靱性が確保されつつ硬質化されている。従って、摺動条件が厳しいときであっても、相手材攻撃性が抑制され、相手材の摩耗が抑制されると共に、分割体の摺動対向面における摩耗性が抑制される。故にオイルポンプ等の回転機器の性能を長期にわたり確保するのに有利である。
殊に、本発明を適用したオイルポンプにおいては、リヤハウジングの摺動対向面のセラミックス被膜の表面粗さおよび硬度を上記のように設定したことにより、相手材であるロータに対する相手攻撃性が抑制されつつ、摺動対向面の耐摩耗性が抑制される。これにより、オイルポンプの性能を長期にわたり確保できる。
さらに、上記セラミックス被膜中にジルコニアを含むことによりセラミックス被膜に靱性が加わるため、オイルポンプの吐出油圧が高圧化され、分割体としてのリヤハウジングに反り変形が発生するようなことがあっても、この反り変形によってセラミックス被膜が損傷し難い。これにより、相手材としてのロータの摩耗が抑制され、かつリヤハウジングの摺動対向面における摩耗が抑制される、という効果を、高圧化されたオイルポンプにあっても確保できる。
・ロータは、外周面に溝をもつ回転可能なロータ本体と、ロータ本体の溝に嵌合されロータの回転に伴い遠心方向および向心方向に作動するベーンとを有する形態が例示される。分割体の摺動対向面のセラミックス被膜は、ロータ本体およびベーンの摺動面に接触可能に対向している。この場合、分割体の摺動対向面における摩耗が抑制される。
・分割体を構成するアルミニウム合金は、質量%でシリコンを1〜25%含む形態が例示される。シリコンの含有により、アルミニウム合金の硬度および強度が高くなり、分割体が強化される。この場合、シリコンを5〜20%、8〜15%含む形態が例示される。なお、シリコン含有量は分割体に要請される性質によって異なり、上限値としては23%、18%、15%、13%、11%が例示される。この上限値と組み合わせ得る下限値としては2%、4%、6%、7%、9%が例示される。
・本発明に係るセラミックス被膜においては、α−アルミナおよびジルコニアが混在している。ジルコニアはセラミックス被膜に靱性を与える。ジルコニア(ジルコニウム酸化物)は、正方晶のジルコニアおよび/または立方晶のジルコニアとすることができる。単斜晶のジルコニアが存在していても良い。セラミックス被膜を100%とするとき、質量比で、ジルコニアの含有量はセラミックス被膜の組成等によっても相違するが、2〜90%、5〜85%、10〜75%、殊に15〜55%とすることができる。セラミックス被膜を100%とするとき、質量比で、ジルコニアの含有量の上限値は85%、80%、75%、70%が例示され、この上限値と組み合わせ得るジルコニアの含有量の下限値は3%、5%、8%、10%が例示される。
・アルミニウム合金に形成される一般的なアルマイト被膜はγ−アルミナからなり、一般的には基地側のバリヤ層と、バリヤ層の上に積層され細孔をもつ表面側のポア層とを備えている。しかし、本発明のセラミックス被膜においてはα−アルミナ及びジルコニアが混在されている。本発明に係るセラミックス被膜を構成するアルミナとしては、α−アルミナがほとんどを占めていても良い。ここで、セラミックス被膜を構成するアルミナを100%とするとき、質量比で、α−アルミナは50%以上、60%以上、更には70%以上、80%以上占めていても良い。この場合、かなり硬質のセラミックス被膜が得られる。更に、本発明に係るセラミックス被膜においては、α−アルミナの他に、γ−アルミナおよび/またはβ−アルミナ等といった他の相のアルミナが含まれていても良い。α−アルミナとγ−アルミナとが混在するときには、比率としては、質量比で、α−アルミナ/γ−アルミナ=0.95〜0.05、0.80〜0.20、0.70〜0.30、場合によっては0.60〜0.40とすることができる。セラミックス被膜を構成するアルミナとして、α−アルミナとγ−アルミナとが混在するときには、γ−アルミナよりも硬質のα−アルミナと、α−アルミナよりも硬度が低い比較的軟質のγ−アルミナとが複合化した特性が期待され、セラミックス被膜の過剰の硬質化が一層抑制される。
・セラミックス被膜の厚みが薄いと、効果が希薄となる。過剰に厚いと生産性が低下する。セラミックス被膜の厚みとしては2〜300マイクロメートルである形態が例示される。また5〜200マイクロメートル、5〜100マイクロメートル、10〜50マイクロメートルである形態が例示される。上記した厚みであれば、基地組織がシリコン相を有するときであっても、セラミックス被膜がアルミニウム合金の基地組織のシリコン相および共晶相の双方を良好に覆うことが期待される。この場合、シリコン相の剥離抑制に有利である。
・分割体を構成する母材の厚み方向の中心領域の内部硬度は、好ましくは、Hv100〜300、またはHv100〜200である。セラミックス被膜の被膜硬度は一般的にはHv500〜1100またはHv500〜1000であり、硬度が過剰に高くないので、セラミックス被膜の耐摩耗性が確保されつつ、靱性が良好に確保され、前記した分割体の反り変形に対するセラミックス被膜の耐久性が向上する。セラミックス被膜の硬度の上限値としてはHv1100、Hv900、Hv800が例示される。この上限値と組み合わせ得る下限値としてはHv600、Hv650、Hv700が例示される。Hvはビッカース硬度を意味する。
・セラミックス被膜の表面粗さが大きいと、相手攻撃性が増加する。これに対してセラミックス被膜の表面粗さが小さい方が相手攻撃性が低下する。上記した点を考慮し、セラミックス被膜の表面粗さとしては、Rz(JIS)で2〜8マイクロメートル、3〜8マイクロメートル、または、4〜8マイクロメートルである形態を採用することができる。更にセラミックス被膜の表面粗さが上記した範囲であれば、摺動対向面における表面粗さが大きい場合に比較して、相手攻撃性が抑制され、且つ、表面粗さが小さい場合に比較して、摺動対向面における良好な油保持性が期待される。実施例で述べるように、ロータは、分割体の摺動対向面に形成されているセラミックス被膜(油保持性が期待される)と、作動室に配置された含油部材とで挟まれている形態が例示される。この場合、ロータが回転するとき、ロータの両側において油潤滑性を確保するのに有利である。
上記したようにセラミックス被膜の表面粗さとしては、相手材攻撃性を抑え、相手材(ロータ)に有害な摩耗を生じさせないためには、8.0マイクロメートル以下であることが望ましい。このことから、分割体の耐摩耗性を向上させつつ良好な油保持性を得るためには、セラミックス被膜の硬度および表面粗さは、上記した範囲(硬度Hv500〜1100、表面粗さ2〜8マイクロメートル)とする。
・上記したセラミックス被膜は、プラズマ電解処理(プラズマ電解酸化処理)で形成できる。アルミニウム合金を母材とする分割体をプラズマ電解処理するにあたっては、まず、分割体を清浄化(例えば脱脂またはエッチング)させることが好ましい。その後、電解液として、ジルコニウム化合物を含有する水溶液等の電解液を用い、この電解液を貯留した処理浴に分割体を浸漬させる。その状態で分割体を陽極とし、相手極を陰極とし、陽極と陰極との間に所定の電圧(例えば200〜800ボルト)を所定時間(例えば1〜45分間、5〜30分間)印加すると、セラミックス被膜が形成される。ジルコニウム化合物としては、水溶性のジルコニウム化合物が好ましい。水溶性のジルコニウム化合物であると、セラミックス被膜の緻密化に有利である。水溶性のジルコニウム化合物としては、酢酸ジルコニウム、ギ酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウム等の有機酸のジルコニウム塩;炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム等の炭酸ジルコニウム化合物;酢酸ジルコニウムアンモニウム、シュウ酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジルコニウムナトリウム、乳酸ジルコニウムアンモニウム、グリコール酸ジルコニウムアンモニウム等のジルコニウム錯塩のうちの少なくとも1種が例示される。電解液においては、ジルコニウム化合物の含有量としては適宜設定されるが、ジルコニウム換算で0.0001〜5モル/リットル、0.001〜0.5モル/リットル、場合によっては0.01〜0.05モル/リットルが例示される。電解液はpH8.0以上とすることができ、更にpH9.0以上とすることができる。電解液の温度は通常、10〜60℃があげられる。
・電解法としては、直流電解法、バイポーラ電解法、パルス電解法があげられる。電解時には、グロー放電および/またはアーク放電を生じさせつつ行うことが好ましい。グロー放電およびアーク放電が同時に発生しても良いし、一方のみ発生しても良い。グロー放電は全面が弱い連続光で包まれる現象をいう。アーク放電は、間欠的、局所的に火花を発生させる現象をいう。上記したセラミックス被膜がプラズマ電解処理により形成される理由は、必ずしも明確ではないものの、電解処理によりアルミナの被膜が形成される際に、電解液中に含まれているジルコニウムがジルコニア(酸化ジルコニウム)として被膜に取り込まれるものと推察される。上記したバイポーラ電解法では、直流成分に交流成分を重畳した電圧波形を用いることができる。パルス電解法では、直流電圧成分または交流電圧成分に、所定のデューティ比(例えば0.5以下)の矩形波、正弦波、および三角波を重畳させた電圧波形を用いることができる。電圧波形の最大値としては300〜900ボルトまたは400〜800ボルトとすることができる。電圧が大きいと、火花放電、グロー放電、アーク放電を生じさせることがある。ここで、電流密度はセラミックス被膜の表面粗さに影響を与えることがある。そこで、電流密度としては、正電位のピークが1〜250アンペア/dm、20〜150アンペア/dmとすることができる。
本発明の実施例1を図1および図2を参照して説明する。まず、全体構成から説明する。オイルポンプは、車両のステアリングの操作をアシストするパワーステアリング装置に使用されるものであり、エンジンのクランクシャフトで回転される。図1に示すように、基部1はアルミニウム合金を基材としており、内壁面11aで区画された作動室11及び作動室11に連通する吐出室12をもつフロントハウジング13(第1ハウジング,分割体)と、フロントハウジング13の取付端面13aに固定されたリヤハウジング18(第2ハウジング,分割体)とを有する。リヤハウジング18はオイルポンプのハウジングの一部を構成する。
シール部15を介して作動室11に嵌合して吐出室12に対面するように配置された第1サイドプレート16(含油部材)が作動室11内に設けられている。第1サイドプレート16は、ロータ3のロータ本体30の摺動面およびベーン31の摺動面に対向する平坦な摺動対向面160をもつ。第1サイドプレート16は鉄系圧密体を焼結した鉄系焼結品であり、Hv150〜300程度、殊に180〜250である。但しこれに限定されるものではない。第1サイドプレート16の比重は6.3〜7.2程度、6.5〜7.0程度であり、多数の細孔を有する。細孔は含油性を有するため、良好な油潤滑性を期待できる。
取付ボルト14(取付具)をリヤハウジング18の通孔18pに挿通し、更に、フロントハウジング13のねじ孔13pにねじ込むことにより、リヤハウジング18はハウジング13の取付端面13aにシール部18sを介して固定されている。第1サイドプレート16の厚み方向には、吐出室12及び作動室11に連通する吐出ポート19が形成されている。第1サイドプレート16とリヤハウジング18とで挟持されるように、カムリング20が作動室11に嵌合して配置されている。
シャフト孔21は作動室11に繋がるようにフロントハウジング13に形成されている。フロントハウジング13に吸込通路24が形成されている。吸込通路24は、リヤハウジング18の吸込連通路26を経て吸込ポート27に連通する。
図2に示すように、ロータ3は、作動室11のカムリング20内に回転可能に設けられている。ロータ3は、回転に伴い油を吸込ポート27から吸い込んで吐出ポート19を経て吐出室12に吐出し、ひいては吐出通路28に供給し、ポンプ作用を行う。ロータ3は、カムリング20内で回転するロータ本体30(鉄系合金で形成された焼結品を浸炭焼き入れしたもの、Hv550〜850程度、殊にHv600〜800程度)と、ロータ本体30の外周部の溝31aに放射方向に嵌合された複数の羽根状のベーン31(鉄系合金、切削加工品,Hv650〜950程度、殊にHv700〜900程度)とを有する。鉄系のロータ本体30は、焼結品を浸炭させた後に焼き入れした材料で形成されており、硬化および高強度化されている。
図1に示すようにフロントハウジング13には吐出通路28が形成されている。吐出通路28には公知の流量制御弁(例えば特許3744145号公報に記載の流量制御弁2)が設けられている。吐出通路28は吐出室12に連通し、吐出室12及び吐出ポート19を介して作動室11に連通する。吐出通路28は吸込通路24に連通している。プーリ4aをもつ炭素鋼または合金鋼で形成された駆動シャフト4(鉄系、切削加工品、P1:軸芯)はシャフト孔21内にメタル軸受210を介して回転可能に支承されていると共に、ロータ3のロータ本体30の孔に一体的に係合している。
エンジンのクランクシャフトにエンドレスベルトで連結されたプーリ4aが回転する。すると、駆動シャフト4が回転し、ロータ3は回転する。この結果、ロータ3及びベーン31がカムリング20内で同方向に回転する。べーン31の先端はカムリング20のカム面20cに沿って移動する。互いに隣設するベーン31で室33が形成される。吸込ポート27側では室33の容積は、吸込ポート27からの油吸い込み性を確保すべく相対的に大きくされており、吐出ポート19側では室33の容積は相対的に小さくされている。
さて要部構成について説明する。リヤハウジング18は、質量%でシリコンを8〜16%、殊に10〜15%含む鋳物用のアルミニウム合金(ADC12相当、ダイカスト品)で形成されている。リヤハウジング18は摺動対向面180をもつ。摺動対向面180は、ロータ3のロータ本体30の摺動面(端面)およびベーン31の摺動面(端面)に対向する。リヤハウジング18の全体は、α−アルミナおよびジルコニアを主要成分として含むセラミックス被膜185を形成するようにプラズマ電解処理されている。封孔処理はされていない。従って、リヤハウジング18の摺動対向面180の表面には、耐摩耗性および靱性を有するセラミックス被膜185が形成されている。
リヤハウジング18は、作動室11に背向すると共に外方に露出する露出面182をもつ。露出面182においても、セラミックス被膜185と同様のセラミックス被膜185Bが形成されている。
上記したリヤハウジング18をプラズマ電解処理するにあたっては、まず、リヤハウジング18を脱脂する。その後、国際公開番号WO2005−118919に記載されているように、電解液として、ジルコニウム化合物(炭酸ジルコニウムカリウム,0.01モル/リットル))、ピロリン酸ナトリウム(0.015モル/リットル)、水酸化カリウム(0.036モル/リットル)含有する水溶液(pH9.0以上13.5以下、10〜60℃)を用いる。ここで、ジルコニウム化合物は、ジルコニウム換算で0.0001〜5モル/リットル、電解液に添加されている。この電解液を貯留した処理浴にリヤハウジング18を浸漬させる。その状態でリヤハウジング18を陽極とし、ステンレス鋼板を陰極とし、陽極と陰極との間に300〜800ボルトの電圧を1〜45分間印加し、セラミックス被膜185を形成する。この場合、直流電圧成分に交流電圧成分を重畳させる。プラズマ電解処理では、火花放電およびグロー放電による発光が観察される。上記した処理により、α−アルミナおよびジルコニアを主要成分として含むセラミックス被膜185,185Bが形成されている。セラミックス被膜185,185Bでは細孔があまり形成されていない。
リヤハウジング18の厚み方向の中心領域の内部硬度はHv130〜160であり、セラミックス被膜185の硬度はHv500〜1100、殊に700〜1000とされている(Hvの測定荷重は100g)。このようにセラミックス被膜185の硬度は過剰ではないため、適度な耐摩耗性および適度な靱性が得られる。
なお、上記したセラミックス被膜185の硬度は、鉄−炭素系の第1サイドプレート16の平均硬度(例えばHv500〜800)よりも高いが、過剰に高くないため、耐摩耗性および靱性が確保され、相手攻撃性が抑えられている。
セラミックス被膜185において、α−アルミナ相およびジルコニアが生成していることはX線回折により確認されている。セラミックス被膜185において、X線回折によれば、α−アルミナの他に、γ−アルミナも発生している。α−アルミナとγ−アルミナとの比率としては、質量比で、α−アルミナ/γ−アルミナ=0.80〜0.20とされている。従って、セラミックス被膜185は、硬質のα−アルミナおよび比較的軟質のγ−アルミナの複合効果が期待される。なお、セラミックス被膜を100%とするとき、質量比で、α−アルミナは50%以上占めていても良い。
上記したように本実施例によれば、プラズマ電解処理により、上記したセラミックス被膜185,185Bが形成される。このためリヤハウジング18の摺動対向面180の表面硬度は高くなる。このため摺動対向面180がロータ3のロータ本体30の摺動面およびベーン31の摺動面と摺動するときであっても、リヤハウジング18の摺動対向面180の耐摩耗性が向上し、摺動対向面180の摩耗が低減される。耐焼き付き性も向上する。このためベーン31の遠心方向および向心方向への移動性が長期にわたり円滑に維持され、オイルポンプの本来の性能を良好に維持できる。
更に、リヤハウジング18の摺動対向面180が、セラミックス被膜185により高硬度化されている本実施例によれば、オイルポンプの吐出圧が従来よりもかなり高圧化(例えば8MPa→15MPa)され、高圧化に伴いリヤハウジング18に反り変形が生じるときであっても、リヤハウジング18の摺動対向面180における過剰な摩耗が抑制される。従って、リヤハウジング18の摺動対向面180とロータのロータ本体30の摺動面との間、リヤハウジング18の摺動対向面180とベーン31の摺動面との間から油が漏れるおそれが抑制される。従って、オイルポンプの吐出圧が高圧化するときであっても、オイルポンプの本来の性能を良好に維持できる。
リヤハウジング18の摺動対向面180は、油環境下においてロータのロータ本体30の摺動面およびベーン31の摺動面と摺動するため、高い精度の平面度を得るべく、プラズマ電解処理前に平面加工されている。ここで、セラミックス被膜185を形成する前のリヤハウジング18の摺動対向面180は表面粗さは、Rz(JIS)で1マイクロメートルであった。これに対してセラミックス被膜185の表面粗さは、Rz(JIS)で2〜8マイクロメートル、殊に4〜8マイクロメートルであった。表面粗さはJISB 0601(1994)に準拠して測定した。
このようにリヤハウジング18の摺動対向面180に高い精度の平面加工を施しつつも、プラズマ電解処理により摺動対向面180の表面粗さが適度となる。このため、セラミックス被膜185が形成されていない従来品に比較して、油膜の抜け(油膜追従性)が抑制され、リヤハウジング18の摺動対向面180における油膜の保持性の向上が期待される。この意味においても、リヤハウジング18の摺動対向面180の摩耗が低減され、オイルポンプの本来の性能を良好に維持できる。
リヤハウジング18は、前述したように、合金の強化のために、質量%でシリコンを8〜16%、殊に10〜15%含むアルミニウム合金で形成されている。この金属をアルミニウム−シリコン系の平衡状態図から判定すると、冷却速度を考慮すると、摺動対向面180の金属組織は基本的にはシリコン相および金属相とが混在して形成される。ここで、プラズマ電解処理時において、シリコン相および金属相の導電率が相違するため、電流密度がシリコン相と金属相とで相違し、シリコン相と金属相とでセラミックス被膜の成長速度が相違し、この影響で、セラミックス被膜に適度なムラが発生し、上記した表面粗さが発現されるものと推察される。なお、セラミックス被膜185が上記した厚みであれば、アルミニウム合金におけるシリコン相および金属相の双方を良好に覆うことができることが期待される。
本実施例によれば、鉄系の第1サイドプレート16の比重は6.4〜7.0、殊に6.7〜6.9であり、鉄系部品としては比較的小さく、多数の細孔をもち、含油性を有する。従って、第1サイドプレート16の摺動対向面160とロータ3との間における良好な油潤滑性および摺動性が確保されている。
本実施例によれば、図1に示すように、ロータ3は、α−Alおよびジルコニアを主要成分とするセラミックス被膜185を備えた摺動対向面180をもつアルミニウム合金で形成されたリヤハウジング18と、鉄系焼結部品である第1サイドプレート16(鉄系の含油部材、焼結体)とで、ロータ本体30の厚み方向(矢印T方向)において挟まれている。ここで、ロータ3を構成するロータ本体30とベーン31との円滑な作動性を高めるためには、ロータ3と第1サイドプレート16との間における潤滑性と、ロータ3とリヤハウジング18との間における潤滑性とにあまり大きな差がない方が好ましい。
この点本実施例によれは、α−アルミナおよびジルコニアを主要成分とするセラミックス被膜185は適度な表面粗さを有して油保持性を備えており、且つ、第1サイドプート16は前述したように多数の細孔を有して含油性を備えている。このため、第1サイドプレート16とロータ3との間においては良好なる油潤滑性が期待できる。また、リヤハウジング18の摺動対向面180は、適度な表面粗さを有するセラミックス被膜185を備えているため、セラミックス被膜185が形成されていない従来品に比較して、摺動対向面180における良好な油保持性を期待できる。このように本実施例によれば、ロータ3の軸心方向(矢印T方向)における両面側において、良好なる油潤滑性を期待できる。このため、ロータ3を構成するロータ本体30およびベーン31の作動性が良好に確保される。
本実施例によれば、リヤハウジング18のうち外気に触れる露出面182においても、高い硬度を有するセラミックス被膜185B(セラミックス被膜185と同一)が形成されている。このため、露出面182における耐摩耗性も向上させることができ、保管時や組付時等において他の部品が露出面182に衝突したとしても、露出面182に傷がつきにくい。また、リヤハウジング18はシャフト4を嵌合させるシャフト孔18xを有する。シャフト孔18xの内周面18yにも、α−アルミナを主要成分とするセラミックス被膜185が形成されている。このためシャフト4が高速でシャフト孔18x内を回転駆動するときであっても、シャフト孔18xの内周面18yにおける耐摩耗性が向上している。なお、フロントハウジング13(分割体)にはプラズマ電解処理が施されていないが、これに限らず、フロントハウジング13にも同種のセラミックス被膜を形成しても良い。
(試験例)
本発明品に相当する試験例について説明する。即ち、アルミニウム合金(基本組成:シリコン含有量14.0〜16.0質量%,銅2.5〜4%、マグネシウム0.7〜0.9%、ロックウェル硬度(Bスケール)HRB80〜84)の試験片を用い、試験例を実施した。この場合、試験片を脱脂した後、国際公開番号WO2005−118919に記載されているように、電解液として、ジルコニウム化合物をジルコニウム換算で0.0001〜5モル/リットル含有する水溶液(pH9.0以上13.5以下、10〜60℃)を用い、この電解液を貯留した処理浴にリヤハウジング18を浸漬させた。その状態でプラズマ電解処理を実施した。即ち、リヤハウジング18を陽極とし、ステンレス鋼板を陰極とし、陽極と陰極との間に最高電圧300〜800ボルトを1〜45分間印加し、セラミックス被膜を形成した。この場合、直流電圧成分に交流電圧成分を重畳させるバイポーラ電解法とした。上記した処理により、細孔があまり形成されていないセラミックス被膜が形成されている。
このセラミックス被膜によれば、表面粗さはRz(JIS)で2.0〜4.0マイクロメートル、膜厚は4〜10マイクロメートル、硬度はHv800〜1100である。なお硬度Hvは10グラム荷重(Hv0.01)で測定したものである。試験片に係るセラミックス被膜によれば、α−アルミナおよびジルコニアが主要相として生成していることはX線回折により確認されている。更にα−アルミナの他に、γ−アルミナも発生している。α−アルミナとγ−アルミナとの比率としては、質量比で、α−アルミナ/γ−アルミナ=0.80〜0.20とされている。
図3は上記したセラミックス被膜をEPMAにより測定した結果を示す。図3において、1MG1はセラミックス被膜の表面を観察したSEM写真を示す(単位距離;30μm)。この写真から理解できるように、適度な表面粗さをもつセラミックス被膜が形成されている。セラミックス被膜においてピンホール状の細孔は少ない。図3において、写真の下欄に記載のOKは酸素の分布を示し、AlKはアルミニウムの分布を示し、SiKはシリコンの分布を示し、ZrKはジルコニウムの分布を示す。ジルコニウムは、アルミニウム、シリコン、酸素と共に、セラミックス被膜において良好に分散している。EPMA分析によれば、セラミックス被膜を100%とするとき、質量比で、ジルコニアの含有量は10〜40%、殊に15〜35%であり、残部は不可避不純物およびアルミナである。
比較例についても同様に試験した。即ち、同種の試験片を脱脂した後、硫酸を含む液を貯留した低温の硫酸浴に試験片を浸漬させ、その状態で、試験片を陽極とし、陽極と陰極との間に電圧を印加し、硬質アルマイト処理を行い、その後、封孔処理を行った。この場合、浴電圧は10〜30ボルト、電流密度は50〜200アンペア/dm、浴温度は8〜25℃とした。この比較例では、γ−アルミナからなる被膜が生成されるものの、α−アルミナを主要成分とする被膜が生成されなかった。比較例1に係る被膜によれば、表面粗さはRz(JIS)で3.6マイクロメートル、膜厚は7〜10マイクロメートル、硬度はHv200であった。
上記した試験例に係る試験片について、摩擦試験(ボールオンディスク試験)を実施した。摩擦試験では、図4に示すように、試験片のセラミックス被膜に載せたボール(JIS SUJ2)を所定の荷重で油剤中で試験片の表面に摺動させた。摺動条件としては、荷重を5N、油剤をパワステ用オイル、油温を100℃として、ボールの回転速度を290rpmとし、30分間摺動させた。比較例に係る試験片についても同様に摩擦試験した。
図5は本発明品の試験片のセラミックス被膜における摩耗痕を示す(単位距離:1mm)。図6は比較例の試験片のセラミックス被膜における摩耗痕を示す(単位距離:1mm)。図5に示すように、本発明品の試験片のセラミックス被膜においては摩耗痕はほとんど認められない。これに対して、図6に示すように、比較例の試験片の被膜においては摩耗痕は認められる。
図7は、本発明品に相当する上記試験例に係るセラミックス被膜について、セラミックス被膜の硬さと、平均摩擦係数および相手材(ボール)の比摩耗量との関係を示す。図7において△印は平均摩擦係数を示し、●印は相手材(ボール)の比摩耗量を示す。図7に示すように、Hv500〜1100であれば、相手材の比摩耗量(相手材攻撃性)が抑えられる。ここで、セラミックス被膜の硬さが増加すると、相手材(ボール)の比摩耗量が増加する傾向がある。
図8は、本発明品に相当する上記試験例に係るセラミックス被膜について、セラミックス被膜の表面粗さ(Rz(JIS))と、平均摩擦係数および相手材(ボール)の比摩耗量との関係を示す。図8において△印は平均摩擦係数を示し、●印は相手材(ボール)の比摩耗量を示す。図8に示すように、セラミックス被膜の表面粗さが2〜8マイクロメートルであれば、相手材(ボール)の比摩耗量(相手材攻撃性)が抑えられる。ここで、セラミックス被膜の表面粗さが増加するにつれて、相手材(ボール)の比摩耗量(相手材攻撃性)が増加する傾向がある。
実施例2は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。図1および図2が準用される。本実施例においても、実施例1と同様に、リヤハウジング18は、ロータ3のロータ本体30の摺動面およびベーン31の摺動面に対向する摺動対向面180をもつ。リヤハウジング18の摺動対向面180の表面には、アルマイト処理により、α−アルミナおよびジルコニアを主要成分とするセラミックス被膜185が形成されている。セラミックス被膜185の空孔は少ないため、封孔処理はされていない。
更に本実施例によれば、第1サイドプレート16は鉄系ではなく、質量%でシリコンを8〜16%、殊に10〜15%含むアルミニウム合金(ADC12相当、ダイカスト品)で形成されている。第1サイドプレート16は、ロータ3のロータ本体30の摺動面およびベーン31の摺動面に対向する摺動対向面160をもつ。第1サイドプレート16の摺動対向面160の表面には、プラズマ電解処理により、α−Alをおよびジルコニアを主要成分として含むセラミックス被膜(セラミックス被膜185に相当)が形成されている。このセラミックス被膜には細孔があまり形成されないため、封孔処理はされていない。
実施例3は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。図1および図2が準用される。本実施例によれば、リヤハウジング18は、過共晶組成をもつアルミニウム−シリコン系合金で形成されている。リヤハウジング18の全体は、α−アルミナおよびジルコニアを主要成分とするセラミックス被膜を形成するように、プラズマ電解処理されている。封孔処理はされていない。従って、リヤハウジング18の摺動対向面180の表面には、セラミックス被膜185が形成されている。
実施例4は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。図1および図2が準用される。本実施例においても、実施例1と同様に、リヤハウジング18は、ロータ3のロータ本体30の摺動面およびベーン31の摺動面に対向する摺動対向面180をもつ。リヤハウジング18の摺動対向面180の表面には、セラミックス被膜185が形成されている。リヤハウジング18のうち作動室11に背向する露出面182にも、セラミックス被膜185Bが形成されている。摺動対向面180におけるセラミックス被膜185の厚みは、露出面182におけるセラミックス被膜185Bの厚みよりも厚くされている。この場合、プラズマ電解処理のコストを抑えつつ、リヤハウジング18の摺動対向面180の耐摩耗性を向上させることができる。この場合、プラズマ電解処理するにあたり、リヤハウジング18が陽極とされ、相手電極である陰極との間に電圧が印加されている。陽極とされるリヤハウジング18の摺動対向面180を陰極に近づけて対向させておくと共に、リヤハウジング18の露出面182を陰極に背向させて陰極から遠ざけておく。
(その他)
上記した実施例によれば、リヤハウジング18は、質量%でシリコンを8〜16%含むアルミニウム合金で形成されているが、これに限らず、質量%でシリコンを2〜8%含むアルミニウム合金で形成されていても良い。またアルミニウム−シリコン系の合金としては、初晶シリコンが生成する過共晶系でも良い。更に、アルミニウム−シリコン系の合金に限らず、アルミニウム−銅系の合金、アルミニウム−マグネシウム系の合金、アルミニウム−亜鉛系の合金に適用しても良い。リヤハウジング18はダイカスト品(鋳造品)とされているが、砂型品でも、グラビティ金型鋳造品、鍛造品でも良い。第1サイドプート16は焼結品であり、含油性を有するが、場合によっては含油性を有しないものでも良い。第1サイドプレート16は鉄系焼結品であり、焼き入れされていないが、焼き入れ硬化させても良い。第1サイドプレート16は鉄系に限らず、アルミニウム合金系としても良い。第1サイドプレート16の硬度は、Hv150〜300程度、殊に180〜250でも良いし、Hv500〜800程度、Hv300〜900程度としても良い。
上記した実施例によれば、ベーン式のオイルポンプに適用されているが、これに限らず、場合によってはギヤ式のポンプでも良い。パワーステアリング装置用のオイルポンプに限らず、他の用途のオイルポンプでも良い。オイルポンプに限らず、コンプレッサでも良く、回転体と基部とを有するものであれば、何でも良く、回転体の回転をフォアーの直動として伝達させるカム装置等にも適用できる。
上記した電解液の組成は適宜変更できる。例えば、ジルコニウム化合物(水酸化ジルコニウム0.01モル/リットル)、ピロリン酸ナトリウム(0.015モル/リットル)、水酸化カリウム(0.036モル/リットル)含有する水溶液(pH12〜13)を用いることにしても良い。また上記した電解液として、ジルコニウム化合物(炭酸ジルコニウムカリウム,0.01モル/リットル)、水酸化カリウム(0.036モル/リットル)、過酸化水素(0.02モル/リットル)含有する水溶液(pH11〜12)を用いることにしても良い。また上記した電解液として、ジルコニウム化合物(酢酸ジルコニウム0.01モル/リットル)、クエン酸ナトリウムニ水和物(0.01モル/リットル)、水酸化カリウム(0.009モル/リットル)含有する水溶液(pH8〜9)を用いることにしても良い。
本発明は上記した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。複数の実施例の特徴を併有することにしても良い。
上記した記載から次の技術的思想も把握される。
(1)作動室もつ基部と、前記基部の前記作動室に回転可能に設けられたロータとを具備する回転機器において、前記基部は複数の分割体で構成されており、複数の前記分割体のうちの少なくとも一つは、アルミニウム合金を基材として形成されており、前記ロータの摺動面に対向すると共に前記ロータの前記摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、前記摺動対向面は、α−アルミナおよびジルコニアを含むセラミックス被膜を備えていることを特徴とする回転機器。
(2)作動室と、前記作動室に連通する吸込ポートおよび吐出ポートとをもつ基部と、前記基部の前記作動室に回転可能に設けられ、回転に伴い油を前記吸込ポートから吸い込んで前記吐出ポートから吐出するロータとを具備するオイルポンプにおいて、前記基部は複数の分割体で構成されており、複数の前記分割体のうちの少なくとも一つは、アルミニウム合金を基材として形成されており、前記ロータの摺動面に対向すると共に前記ロータの前記摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、前記摺動対向面は、α−アルミナを含むおよびジルコニアを含むセラミックス被膜を備えていることを特徴とするオイルポンプ。
(3)作動室もつ基部と、前記基部の前記作動室に回転可能に設けられたロータとを具備する回転機器において、前記基部は複数の分割体で構成されており、複数の前記分割体のうちの少なくとも一つは、アルミニウム合金を基材として形成されており、前記ロータの摺動面に対向すると共に前記ロータの前記摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、前記摺動対向面は、プラズマ電解処理で成膜されたセラミックス被膜を備えていることを特徴とする回転機器。
(4)作動室と、前記作動室に連通する吸込ポートおよび吐出ポートとをもつ基部と、前記基部の前記作動室に回転可能に設けられ、回転に伴い油を前記吸込ポートから吸い込んで前記吐出ポートから吐出するロータとを具備するオイルポンプにおいて、前記基部は複数の分割体で構成されており、複数の前記分割体のうちの少なくとも一つは、アルミニウム合金を基材として形成されており、前記ロータの摺動面に対向すると共に前記ロータの前記摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、前記摺動対向面は、プラズマ電解処理で成膜されたセラミックス被膜を備えていることを特徴とするオイルポンプ。
本発明は例えば車両等に搭載されるオイルポンプ等の回転機器に用いるのに適する。例えば、車両のパワーステアリング装置等の油圧機器に使用されるオイルポンプに用いるのに適する。
実施例1に係り、オイルポンプの断面図である。 実施例1に係り、異なる方向からみたオイルポンプの断面図である。 セラミックス被膜のEPMA測定結果を示す写真図である。 摩擦摩耗試験の結果を示す図である。 試験例に係るセラミックス被膜における摩耗痕を示す写真図である。 比較例に係るセラミックス被膜における摩耗痕を示す写真図である。 試験例のセラミックス被膜の硬さと平均摩擦係数および相手材の比摩耗量との関係を示すグラフである。 試験例のセラミックス被膜の表面粗さと平均摩擦係数および相手材の比摩耗量との関係を示すグラフである。
符号の説明
1は基部、11は作動室、13はフロントハウジング(分割体)、16は第1サイドプレート(含油部材)、18はリヤハウジング(分割体)、180は摺動対向面、185はセラミックス被膜、185Bはセラミックス被膜、19は吐出ポート、24は吸込通路、27は吸込ポート、28は吐出通路、3はロータ、30はロータ本体、31はベーンを示す。

Claims (5)

  1. (i)作動室をもつ基部と、
    (ii)前記基部の前記作動室に回転可能に設けられたロータとを具備する回転機器において、
    (iii)前記基部は複数の分割体で構成されており、
    複数の前記分割体のうちの少なくとも一つは、シリコンを10〜15質量%含むアルミニウム合金のダイカスト品を基材として形成されており、前記ロータの摺動面に対向すると共に前記ロータの前記摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、前記摺動対向面は、プラズマ電解処理によって形成されたα−アルミナおよびジルコニアを50質量%以上含む、硬度Hv500〜1100かつ表面粗さ2〜8マイクロメートルのセラミックス被膜を備えていることを特徴とする回転機器。
  2. (i)作動室と、前記作動室に連通する吸込ポートおよび吐出ポートとをもつ基部と、
    (ii)前記基部の前記作動室に回転可能に設けられ、回転に伴い油を前記吸込ポートから吸い込んで前記吐出ポートから吐出するロータとを具備するオイルポンプにおいて、
    (iii)前記基部は複数の分割体で構成されており、
    複数の前記分割体のうちの少なくとも一つは、シリコンを10〜15質量%含むアルミニウム合金のダイカスト品を基材として形成されており、前記ロータの摺動面に対向すると共に前記ロータの前記摺動面が摺動する摺動対向面をもち、且つ、前記摺動対向面は、プラズマ電解処理によって形成されたα−アルミナおよびジルコニアを50質量%以上含む、硬度Hv500〜1100かつ表面粗さ2〜8マイクロメートルのセラミックス被膜を備えていることを特徴とするオイルポンプ。
  3. 請求項2において、前記ロータは、外周面に溝をもつ回転可能なロータ本体と、前記ロータ本体の前記溝に嵌合され前記ロータの回転に伴い遠心方向および向心方向に作動するベーンとを有しており、前記摺動対向面の前記セラミックス被膜は前記ベーンの摺動面に接触可能に対向していることを特徴とするオイルポンプ。
  4. 請求項2および3のうちの一項において、前記セラミックス被膜の厚みは、2〜300マイクロメートルであることを特徴とするオイルポンプ。
  5. 請求項2〜4のうちの一項において、前記ロータは、前記分割体の前記摺動対向面に形成されている前記セラミックス被膜と、前記作動室に配置されている含油部材とで挟まれていることを特徴とするオイルポンプ。
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