JP5299023B2 - 光起電力素子用材料および光起電力素子 - Google Patents

光起電力素子用材料および光起電力素子 Download PDF

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Description

本発明は、光起電力素子用材料およびこれを用いた光起電力素子に関する。
太陽電池は環境に優しい電気エネルギー源として、現在深刻さを増すエネルギー問題に対して有力なエネルギー源と注目されている。現在、太陽電池の光起電力素子の半導体素材としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体などの無機物が使用されている。しかし、無機半導体を用いて製造される太陽電池は、火力発電や原子力発電などの発電方式と比べてコストが高いために、一般家庭に広く普及するには至っていない。コスト高の要因は主として、真空かつ高温下で半導体薄膜を製造するプロセスにある。そこで、製造プロセスの簡略化が期待される半導体素材として、共役系重合体や有機結晶などの有機半導体や有機色素を用いた有機太陽電池が検討されている。
しかし、共役系重合体などを用いた有機太陽電池は、従来の無機半導体を用いた太陽電池と比べて光電変換効率が低いことが最大の課題であり、まだ実用化には至っていない。従来の共役系重合体を用いた有機太陽電池の光電変換効率が低いのは、主として、太陽光の吸収効率が低いことや、太陽光によって生成された電子と正孔が分離しにくいエキシトンという束縛状態が形成されることと、キャリア(電子、正孔)を捕獲するトラップが形成されやすいため生成したキャリアがトラップに捕獲されやすく、キャリアの移動度が遅いことなどによる。
これまでの有機半導体による光電変換素子は、現在のところ一般的に次のような素子構成に分類することができる。電子供与性有機材料(p型有機半導体)と仕事関数の小さい金属を接合させるショットキー型、電子受容性有機材料(n型有機半導体)と電子供与性有機材料(p型有機半導体)を接合させるヘテロ接合型などである。これらの素子は、接合部の有機層(数分子層程度)のみが光電流生成に寄与するため光電変換効率が低く、その向上が課題となっている。
光電変換効率向上の一つの方法として、電子受容性有機材料(n型有機半導体)と電子供与性有機材料(p型有機半導体)を混合し、光電変換に寄与する接合面を増加させたバルクヘテロ接合型(例えば、非特許文献1参照)がある。なかでも、電子供与性有機材料(p型有機半導体)として共役系重合体を用い、電子受容性有機材料としてn型の半導体特性をもつ導電性高分子のほかC60などのフラーレンやカーボンナノチューブを用いた光電変換材料が報告されている(例えば、非特許文献2〜3、特許文献1〜2参照)。
電子供与性有機材料(p型有機半導体)として、共役系重合体としてはポリ(3−ヘキシルチオフェン)、低分子系材料としては銅フタロシアニンに代表される複素環系有機半導体が精力的に研究されている一方、クロモフォアの主骨格にヘテロ原子を含まない炭化水素縮合環系有機半導体も報告されている(例えば、非特許文献4〜5参照)。炭化水素系縮合環は熱的・電気化学的な安定性や耐光性に優れることが期待できる骨格である。しかしながら、これまでに高い光電変換効率を示す材料は見出されていない。
特開2003−347565号公報(請求項1、3) 特開2004−165474号公報(請求項1、3)
J.J.M.Halls、C.A.Walsh、N.C.Greenham、E.A.Marseglla、R.H.Frirnd、S.C.Moratti、A.B.Homes著、「ネイチャー(Nature)」、1995年、376号、498頁 E.Kymakis、G.A.J.Amaratunga著、「アプライド フィジクス レターズ(Applied Physics Letters)」(米国)、2002年、80巻、112頁 G.Yu、J.Gao、J.C.Hummelen、F.Wudl、A.J.Heeger著、「サイエンス(Science)」、1995年、270巻、1789頁 K.Hirota、K.Tajima、K.Hashimoto著、「シンセティック メタルズ(Synthetic Metals)」、2007年、157巻、290頁 L.Valentini、D.Bagnis、A.Marrocchi、M.Seri、A.Taticchi、J.M.Kenny著「ケミストリー オブ マテリアルズ(Chemistry of Materials)」、2008年、20巻、32頁
上述のように、従来の有機太陽電池はいずれも光電変換効率が低いことが課題であった。本発明は光電変換効率の高い光起電力素子を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、後述する一般式(2)で表されるルビセン化合物であって、下記一般式(2)中Bで表される2価の連結基が、置換されていてもよいアリーレン基、ヘテロアリーレン基、ビニレン基またはフェニレンビニレン基であるルビセン化合物を含む光起電力素子用材料、および、これを用いた
光起電力素子である。
本発明によれば、光電変換効率の高い光起電力素子を提供することができる。
本発明の光起電力素子の一態様を示した模式図。 本発明の光起電力素子の別の態様を示した模式図。
本発明の光起電力素子用材料はルビセン化合物を含むことを特徴とする。ルビセン化合物は光起電力素子用材料として重要な特性である広い光吸収波長領域や高いキャリア移動度を有しているという特徴がある。このため、本発明の光起電力素子用材料を用いた光起電力素子の光電変換効率を大きく向上させることができる。
上述のような特徴を有するルビセン化合物として、下記一般式(1)または(2)で表される構造を有する化合物が好ましい。本発明の光起電力素子用材料をスピンコート塗布やブレードコート塗布などのウェットプロセスに適用させるためには、均一な薄膜を形成させることができることから、2以上のルビセン骨格を含むオリゴマーまたはポリマーが好ましく、下記一般式(2)で表される構造を有することがより好ましい。また、光電変換が効率的なバルクヘテロ接合型素子は、主にウェットプロセスによって作製される。このため、高い光電変換効率を得るためには、ウェットプロセスによる素子作製により適した下記一般式(2)で表される構造を有する化合物がより好ましく用いられる。
Figure 0005299023
上記一般式(1)中、R〜R14は同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、隣接置換基との間で形成される環状構造の中から選ばれる。
Figure 0005299023
上記一般式(2)中、Aはルビセン骨格を表し、Bは2価の連結基を表す。mは0または1である。nは2以上1000以下の範囲である。XおよびXは同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲンの中から選ばれる。
ここでアルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基のような飽和脂肪族炭化水素基であり、直鎖状であっても分岐状であっても環状であってもよく、無置換でも置換されていてもかまわない。置換される場合の置換基の例としては、下記アルケニル基やアルキニル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲンが挙げられる。アルキル基の炭素数は、真空蒸着などのドライプロセスに適用する場合には10個以下であることが好ましく、スピンコートなどのウェットプロセスに適用する場合には4個以上であることが好ましい。
また、アルケニル基とは、C=C二重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基であり、直鎖状であっても分岐状であっても環状であってもよく、無置換でも置換されていてもかまわない。置換される場合の置換基の例としては、下記アルキニル基やアルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲンが挙げられる。アルケニル基の好ましい炭素数の範囲は、上述のアルキル基の場合と同じである。
また、アルキニル基とは、C≡C三重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基であり、無置換でも置換されていてもかまわない。置換される場合の置換基の例としては、上記アルケニル基や下記アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲンが挙げられる。アルキニル基の好ましい炭素数の範囲は、上述のアルキル基の場合と同じである。
また、アルコキシ基とは、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのエーテル結合を介した脂肪族炭化水素基を示し、脂肪族炭化水素基は無置換でも置換されていてもかまわない。置換される場合の置換基の例としては、上記アルケニル基やアルキニル基、下記アリール基やヘテロアリール基、ハロゲンが挙げられる。上記アルコキシ基の好ましい炭素数の範囲は、上述のアルキル基の場合と同じである。
また、アリール基とは、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントリル基、ターフェニル基、ピレニル基、フルオレニル基、ペリレニル基などの芳香族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。置換される場合の置換基の例としては、上記アルキル基や、下記ヘテロアリール基、ハロゲンが挙げられる。
また、ヘテロアリール基とは、例えば、チエニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリニル基、イソキノリル基、キノキサリル基、アクリジニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾフラン基、ジベンゾフラン基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾジチオフェン基、シロール基、ベンゾシロール基、ジベンゾシロール基などの炭素以外の原子を有する複素芳香環基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。置換される場合の置換基の例としては、上記アルキル基、アリール基や、下記ハロゲンが挙げられる。
また、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。
また、隣接置換基との間で形成される環状構造は、脂肪族環でも芳香族環でもよく、これは無置換でも置換されていてもかまわない。置換される場合の置換基の例としては、上記アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲンが挙げられる。
光起電力素子において高い光起電流を得るためには、光吸収波長領域をより拡大させることが望ましい。このような観点から、上記一般式(1)中のR〜R14は、アリール基、ヘテロアリール基、隣接置換基との間で形成される環状構造が好ましく、ルビセンの共役拡張に寄与する。また、特に真空蒸着などのドライプロセスに適用する場合には、熱による変性(分解、多量化、異性化など)を抑制するために、上記のアリール基、ヘテロアリール基、隣接置換基との間で形成される環状構造といった比較的分子量の大きい置換基の数は最小限に留めることが望ましく、このような観点からは、R〜R14は水素が好ましい。
上記の一般式(1)で表される構造を有するルビセン化合物として、下記のような構造が挙げられる。
Figure 0005299023
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Figure 0005299023
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上記一般式(2)中、Aはルビセン骨格を表し、置換されていてもかまわない。Aのルビセン骨格としては、上記一般式(1)で表される構造を有するルビセン化合物として例示された化合物から導かれる2価の基を挙げることができる。Bは2価の連結基を表す。光起電力素子の光電変換効率をより向上させるために、ルビセンの共役構造を拡張させる構造が好ましい。このような連結基としては、アリーレン、ヘテロアリーレン、ビニレン、フェニレンビニレンなどが挙げられる。これらの基は置換されていてもよく、置換基の例としては、アルキル基やアルコキシ基などが挙げられる。mは0または1であり、1がより好ましい。nは2以上1000以下の範囲である。合成の容易性の観点から、2以上50以下の範囲が好ましい。XおよびXは同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲンの中から選ばれる。共役構造の拡張に寄与し、光起電力素子の光電変換効率をより向上させる観点から、アリール、ヘテロアリール基がより好ましい。
上記の一般式(2)で表される構造を有するルビセン化合物として、具体的には下記のような構造が挙げられる。ただし、mは0〜1、nは2以上1000以下の範囲を示す。
Figure 0005299023
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Figure 0005299023
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なお、ルビセン化合物は、例えば、ヨーロピアンジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(European Journal of Organic Chemistry)1998年、12巻、2769−2773頁に記載されている方法により合成することができる。例えば、1,5−ジクロロ−9,10−ジフェニルアントラセン誘導体に塩酸を作用させて環化させる方法が挙げられる。一般式(2)で表される構造を有するルビセン化合物は、鈴木―宮浦反応やStille反応などのヘテロカップリング反応によって得ることができる。例えば、ルビセンの5,12位をボロン酸誘導体またはスズ化合物で置換した二置換ルビセン誘導体と、二置換ハロゲン化アリールとのカップリング反応が挙げられる。
ルビセン化合物は、光吸収特性に優れると同時に正孔移動度が高いという特徴を有しているため、電子供与性有機材料として好適に用いることができる。
本発明の光起電力素子用材料は、前記ルビセン化合物のみからなるものでもよいし、他の電子供与性有機材料を含んでもよい。他の電子供与性有機材料としては、例えばポリチオフェン系重合体、ベンゾチアジアゾール−チオフェン系誘導体、ベンゾチアジアゾール−チオフェン系共重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリ−p−フェニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体、ポリピロール系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリアセチレン系重合体、ポリチエニレンビニレン系重合体などの共役系重合体や、Hフタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)などのフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン(TPD)、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン(NPD)などのトリアリールアミン誘導体、4,4’−ジ(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)などのカルバゾール誘導体、オリゴチオフェン誘導体(ターチオフェン、クウォーターチオフェン、セキシチオフェン、オクチチオフェンなど)などの低分子有機化合物が挙げられる。
上記ルビセン化合物は電子供与性(p型半導体特性)を示すため、本発明の光起電力素子用材料は、さらに電子受容性有機材料(n型有機半導体)を含有することが好ましい。ルビセン化合物と電子受容性有機材料を組み合わせることにより、光起電力素子の光電変換効率をより向上させることができる。
本発明で用いる電子受容性有機材料とは、n型半導体特性を示す有機材料であり、例えば1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(PTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックビスベンズイミダゾール(PTCBI)、N,N'−ジオクチル−3,4,9,10−ナフチルテトラカルボキシジイミド(PTCDI−C8H)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、2,5−ジ(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)などのオキサゾール誘導体、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)などのトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、フラーレン化合物(C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94を始めとする無置換のものと、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([6,6]−PCBM)、[5,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([5,6]−PCBM)、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドヘキシルエステル([6,6]−PCBH)、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドドデシルエステル([6,6]−PCBD)、フェニル C71 ブチリックアシッドメチルエステル(PC70BM)、フェニル C85 ブチリックアシッドメチルエステル(PC84BM)など)、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)などが挙げられる。中でも、フラーレン化合物は電荷分離速度と電子移動速度が速いため、好ましく用いられる。
本発明の光起電力素子用材料において、ルビセン化合物を含む電子供与性有機材料と電子受容性有機材料の含有比率(重量分率)は特に限定されないが、電子供与性有機材料:電子受容性有機材料の重量分率が、1〜99:99〜1の範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜90:90〜10の範囲であり、さらに好ましくは20〜60:80〜40の範囲である。電子供与性有機材料と電子受容性有機材料は混合して用いても積層して用いてもよい。混合方法としては特に限定されるものではないが、所望の比率で溶媒に添加した後、加熱、撹拌、超音波照射などの方法を1種または複数種組み合わせて溶媒中に溶解させる方法が挙げられる。なお、後述するように、光起電力素子用材料が一層の有機半導体層を形成する場合は、上述の含有比率はその一層に含まれる本発明の電子供与性有機材料と電子受容性有機材料の含有比率となり、有機半導体層が二層以上の積層構造である場合は、有機半導体層全体における本発明の電子供与性有機材料と電子受容性有機材料の含有比率を意味する。
光電変換効率をより向上させるためには、キャリアのトラップとなるような不純物は極力除去することが好ましい。本発明では、前述のルビセン化合物やこれを含む電子供与性有機材料、および電子受容性有機材料の不純物を除去する方法は特に限定されないが、カラムクロマトグラフィー法、再結晶法、昇華法、再沈殿法、ソクスレー抽出法、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による分子量分画法、濾過法、イオン交換法、キレート法などを用いることができる。一般的に低分子有機材料の精製にはカラムクロマトグラフィー法、再結晶法、昇華法が好ましく用いられる。他方、高分子量体の精製には、低分子量成分を除去する場合には再沈殿法やソクスレー抽出法、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による分子量分画法が好ましく用いられ、金属成分を除去する場合には再沈殿法やキレート法、イオン交換法が好ましく用いられる。これらの方法のうち、複数を組み合わせてもよい。
次に、本発明の光起電力素子について説明する。本発明の光起電力素子は、少なくとも正極と負極を有し、これらの間に本発明の光起電力素子用材料を含む。図1は本発明の光起電力素子の一例を示す模式図である。図1において符号1は基板、符号2は正極、符号3は本発明の光起電力素子用材料を含む有機半導体層、符号4は負極である。
有機半導体層3は本発明の光起電力素子用材料を含む。すなわち、ルビセン化合物を含む電子供与性有機材料および電子受容性有機材料を含む。これらの材料は混合されていることが好ましく、電子供与性有機材料と電子受容性有機材料が分子レベルで相溶しているか、相分離していることが好ましい。この相分離構造のドメインサイズは特に限定されるものではないが通常1nm以上50nm以下のサイズである。また、電子供与性有機材料と電子受容性有機材料が積層されている場合は、p型半導体特性を示す電子供与性有機材料を有する層が正極側、n型半導体特性を示す電子受容性有機材料を有する層が負極側であることが好ましい。有機半導体層3が積層されている場合の光起電力素子の一例を図2に示す。符号5はルビセン化合物を有する層、符号6は電子受容性有機材料を有する層である。有機半導体層は5nm〜500nmの厚さが好ましく、より好ましくは30nm〜300nmである。積層されている場合は、本発明の電子供与性有機材料を有する層は上記厚さのうち1nm〜400nmの厚さを有していることが好ましく、より好ましくは15nm〜150nmである。
また、有機半導体層3には本発明のルビセン化合物、および電子受容性有機材料以外の電子供与性有機材料(p型有機半導体)を含んでいてもよい。ここで用いる電子供与性有機材料(p型有機半導体)としては、先に電子供与性有機材料の他の化合物として例示したものが挙げられる。
本発明の光起電力素子においては、正極2もしくは負極4のいずれかに光透過性を有することが好ましい。電極の光透過性は、有機半導体層3に入射光が到達して起電力が発生する程度であれば、特に限定されるものではない。ここで、本発明における光透過性は、[透過光強度(W/m)/入射光強度(W/m)]×100(%)で求められる値である。電極の厚さは光透過性と導電性とを有する範囲であればよく、電極素材によって異なるが20nm〜300nmが好ましい。なお、もう一方の電極は導電性があれば必ずしも光透過性は必要ではなく、厚さも特に限定されない。
電極材料としては、一方の電極には仕事関数の大きな導電性素材、もう一方の電極には仕事関数の小さな導電性素材を使用することが好ましい。仕事関数の大きな導電性素材を用いた電極は正極となる。この仕事関数の大きな導電性素材としては金、白金、クロム、ニッケルなどの金属のほか、透明性を有するインジウム、スズなどの金属酸化物、複合金属酸化物(インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)など)が好ましく用いられる。ここで、正極2に用いられる導電性素材は、有機半導体層3とオーミック接合するものであることが好ましい。さらに、後述する正孔輸送層を用いた場合においては、正極2に用いられる導電性素材は正孔輸送層とオーミック接合するものであることが好ましい。
仕事関数の小さな導電性素材を用いた電極は負極となるが、この仕事関数の小さな導電性素材としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属、具体的にはリチウム、マグネシウム、カルシウムが使用される。また、錫や銀、アルミニウムも好ましく用いられる。さらに、上記の金属からなる合金や上記の金属の積層体からなる電極も好ましく用いられる。また、負極4と電子輸送層の界面にフッ化リチウムやフッ化セシウムなどの金属フッ化物を導入することで、取り出し電流を向上させることも可能である。ここで、負極4に用いられる導電性素材は、有機半導体層3とオーミック接合するものであることが好ましい。さらに、後述する電子輸送層を用いた場合においては、負極4に用いられる導電性素材は電子輸送層とオーミック接合するものであることが好ましい。
基板1は、光電変換材料の種類や用途に応じて、電極材料や有機半導体層が積層できる基板、例えば、無アルカリガラス、石英ガラスなどの無機材料、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン、エポキシ樹脂やフッ素系樹脂などの有機材料から任意の方法によって作製されたフィルムや板が使用可能である。また基板側から光を入射して用いる場合は、上記に示した各基板に80%程度の光透過性を持たせておくことが好ましい。
本発明では、正極2と有機半導体層3の間に正孔輸送層を設けてもよい。正孔輸送層を形成する材料としては、ポリチオフェン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体などの導電性高分子や、フタロシアニン誘導体(H2Pc、CuPc、ZnPcなど)、ポルフィリン誘導体などのp型半導体特性を示す低分子有機化合物が好ましく用いられる。特に、ポリチオフェン系重合体であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やPEDOTにポリスチレンスルホネート(PSS)が添加されたものが好ましく用いられる。正孔輸送層は5nm〜600nmの厚さが好ましく、より好ましくは30nm〜200nmである。
また、本発明の光起電力素子は、有機半導体層3と負極4の間に電子輸送層を設けてもよい。電子輸送層を形成する材料として、特に限定されるものではないが、上述の電子受容性有機材料(NTCDA、PTCDA、PTCDI−C8H、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、フラーレン化合物、CNT、CN−PPVなど)のようにn型半導体特性を示す有機材料が好ましく用いられる。電子輸送層は5nm〜600nmの厚さが好ましく、より好ましくは30nm〜200nmである。
また、本発明の光起電力素子は、1つ以上の中間電極を介して2層以上の有機半導体層を積層(タンデム化)して直列接合を形成してもよい。例えば、基板/正極/第1の有機半導体層/中間電極/第2の有機半導体層/負極という積層構成を挙げることができる。このように積層することにより、開放電圧を向上させることができる。なお、正極と第1の有機半導体層の間、および、中間電極と第2の有機半導体層の間に上述の正孔輸送層を設けてもよく、第1の有機半導体層と中間電極の間、および、第2の有機半導体層と負極の間に上述の正孔輸送層を設けてもよい。
このような積層構成の場合、有機半導体層の少なくとも1層が本発明の光起電力素子用材料を含み、他の層には、短絡電流を低下させないために、本発明の電子供与性有機材料とはバンドギャップの異なる電子供与性有機材料を含むことが好ましい。このような電子供与性有機材料としては、例えば上述のポリチオフェン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリ−p−フェニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体、ポリピロール系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリアセチレン系重合体、ポリチエニレンビニレン系重合体などの共役系重合体や、Hフタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)などのフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン(TPD)、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン(NPD)などのトリアリールアミン誘導体、4,4’−ジ(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)などのカルバゾール誘導体、オリゴチオフェン誘導体(ターチオフェン、クウォーターチオフェン、セキシチオフェン、オクチチオフェンなど)などの低分子有機化合物が挙げられる。
また、ここで用いられる中間電極用の素材としては高い導電性を有するものが好ましく、例えば上述の金、白金、クロム、ニッケル、リチウム、マグネシウム、カルシウム、錫、銀、アルミニウムなどの金属や、透明性を有するインジウム、スズなどの金属酸化物、複合金属酸化物(インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)など)、上記の金属からなる合金や上記の金属の積層体、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やPEDOTにポリスチレンスルホネート(PSS)が添加されたもの、などが挙げられる。中間電極は光透過性を有することが好ましいが、光透過性が低い金属のような素材でも膜厚を薄くすることで充分な光透過性を確保できる場合が多い。
次に、本発明の光起電力素子の製造方法の例について説明する。基板上にITOなどの透明電極(この場合正極に相当)をスパッタリング法などにより形成する。次に、本発明のルビセン化合物、および電子受容性有機材料を含む光電変換素子用材料を溶媒に溶解させて溶液を作り、透明電極上に塗布し有機半導体層を形成する。このとき用いられる溶媒は有機溶媒が好ましく、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、トルエン、キシレン、o−クロロフェノール、アセトン、酢酸エチル、エチレングリコール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。また、フルオラス溶媒(分子中にフッ素原子を1個以上有する有機溶媒)を含有することで光電変換効率をより向上させることができる。このようなフルオラス溶媒として、例えばベンゾトリフルオリド、ヘキサフルオロベンゼン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、ペルフルオロトルエン、ペルフルオロデカリンなどが挙げられる。より好ましくはベンゾトリフルオリドが用いられる。フルオラス溶媒の含有量は全溶媒量に対して0.01〜20体積%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5体積%である。
本発明のルビセン化合物を含む電子供与性有機材料および電子受容性有機材料を混合して有機半導体層を形成する場合は、例えば電子供与性有機材料と電子受容性有機材料を所望の比率で溶媒に添加し、加熱、撹拌、超音波照射などの方法を用いて溶解させ溶液を作り、透明電極上に塗布する。また、電子供与性有機材料および電子受容性有機材料を積層して有機半導体層を形成する場合は、例えば電子供与性有機材料の溶液を塗布して電子供与性有機材料を有する層を形成した後に、電子受容性有機材料の溶液を塗布して層を形成する。ここで、電子供与性有機材料および電子受容性有機材料は、分子量が1000以下程度の低分子量体である場合には、蒸着法を用いて層を形成することも可能である。
有機半導体層の形成には、スピンコート塗布、ブレードコート塗布、スリットダイコート塗布、スクリーン印刷塗布、バーコーター塗布、鋳型塗布、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法、スプレー法、真空蒸着法など何れの方法を用いてもよく、膜厚制御や配向制御など、得ようとする有機半導体層特性に応じて形成方法を選択すればよい。例えばスピンコート塗布を行う場合には、電子供与性有機材料、および電子受容性有機材料が1〜20g/lの濃度(電子供与性有機材料と電子受容性有機材料と溶媒を含む溶液の体積に対する、電子供与性有機材料と電子受容性有機材料の重量)であることが好ましく、この濃度にすることで厚さ5〜500nm、より好ましくは30〜300nmの均質な有機半導体層を得ることができる。形成した有機半導体層に対して、溶媒を除去するために、減圧下または不活性雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)などでアニーリング処理を行ってもよい。アニーリング処理の好ましい温度は40℃〜300℃、より好ましくは50℃〜200℃である。また、アニーリング処理を行うことで、積層した層が界面で互いに浸透して接触する実行面積が増加し、短絡電流を増大させることができる。このアニーリング処理は、負極の形成後に行ってもよい。
次に、有機半導体層上にAlなどの金属電極(この場合負極に相当)を真空蒸着法やスパッタ法により形成する。金属電極は、電子輸送層に低分子有機材料を用いて真空蒸着した場合は、引き続き、真空を保持したまま続けて形成することが好ましい。
正極と有機半導体層の間に正孔輸送層を設ける場合には、所望のp型有機半導体材料(PEDOTなど)を正極上にスピンコート法、バーコーティング法、ブレードによるキャスト法などで塗布した後、真空恒温槽やホットプレートなどを用いて溶媒を除去し、正孔輸送層を形成する。フタロシアニン誘導体やポルフィリン誘導体などの低分子有機材料を使用する場合には、真空蒸着機を用いた真空蒸着法を適用することも可能である。
有機半導体層と負極の間に電子輸送層を設ける場合には、所望のn型有機半導体材料(フラーレン誘導体など)を有機半導体層上にスピンコート法、バーコーティング法、ブレードによるキャスト法、スプレー法などで塗布した後、真空恒温槽やホットプレートなどを用いて溶媒を除去し、電子輸送層を形成する。フェナントロリン誘導体やC60などの低分子有機材料を使用する場合には、真空蒸着機を用いた真空蒸着法を適用することも可能である。
本発明の光起電力素子は、光電変換機能、光整流機能などを利用した種々の光電変換デバイスへの応用が可能である。例えば光電池(太陽電池など)、電子素子(光センサ、光スイッチ、フォトトランジスタなど)、光記録材(光メモリなど)などに有用である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。ここで、実施例1は、特許請求の範囲の補正により削除した請求項に係る実施例である。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。また実施例等で用いた化合物のうち、略語を使用しているものについて、以下に示す。
ITO:インジウム錫酸化物
PEDOT:ポリエチレンジオキシチオフェン
PSS:ポリスチレンスルホネート
なお、合成例記載中の2,6−ジブロモ−4,4−ビス(2−エチルヘキシル)−4H−シクロペンタジチオフェン(1−f)、および4,4−ビス(2−エチルヘキシル)−4H−シクロペンタジチオフェン(2−a)は、マクロモレキュルズ(Macromolecules)2007年、41巻、1981−1986頁に記載されている方法により合成した。二置換ルビセン誘導体(1−d)はヨーロピアンジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(European Journal of Organic Chemistry)1998年、12巻、2769−2773頁に記載されている方法を参考にして合成した。また、化合物(2−c)はヘルベチカ キミカ アクタ(Helvetica Chimica Acta)2002年、85巻、2195−2212頁に記載されている方法により合成した。
また、H−NMR測定には日本電子(株)製JEOLJNM−EX270FT−NMR装置を用いた。サンプル10mgを0.05%(v/v)テトラメチルシラン入りのクロロホルム−d(0.6ml)に溶解させ、NMR測定用チューブに入れて、上記装置を用いて室温で測定した。
合成例1
化合物A−1を式1に示す方法で合成した。
Figure 0005299023
4−ブロモベンゼン(14.4g、75.0mmol、(株)東京化成工業製)のエーテル溶液(200ml、(株)和光純薬工業製)にノルマルブチルリチウムヘキサン溶液(1.6M、45.0ml、70mmol(株)東京化成工業製)を0℃で滴下した。滴下終了後、室温で15分間撹拌した。得られた4−クロロフェニルリチウム溶液に1,5−ジクロロアントラキノン(1−a)(6.9g、25mmol、(株)東京化成工業製)を0℃で加え、室温で2時間撹拌した。撹拌終了後、水(100ml)を加え、水層をエーテル(100ml)で二回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣にトルエン(100ml)を加え、析出した固体をろ取し、ヘキサンで洗浄することで化合物(1−b)を白色固体(4.8g、収率38%)として得た。
上記の化合物(1−b)(3.0g、6.0mmol)の酢酸溶液(60ml、(株)和光純薬工業製)にヨウ化カリウム(9.0g、54mmol、(株)和光純薬工業製)および次亜リン酸ナトリウム一水和物(9.0g、75mol、(株)和光純薬工業製)を室温で加え、1時間加熱還流した。室温まで反応混合物を冷却した後、生じた沈殿物をろ取した。得られた黄色固体を水、メタノールついでアセトンし、乾燥することで化合物(1−c)を黄色固体(2.1g、収率75%)として得た。
上記の化合物(1−c)(2.0g、4.27mmol)のキノリン懸濁溶液(40ml、(株)和光純薬工業製)に水酸化カリウム(6.0g)を加え、シリコンバス温度200℃で30分間加熱撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、1M硫酸(600ml)に少しずつ注ぎ、生じた赤色固体をろ取した。得られた粗生成物をソクスレー抽出器を用いてトルエンで抽出し、溶媒を減圧留去することで化合物(1−d)を黄色固体(1.22g、収率73%)として得た。
100mlの2口フラスコに上記の化合物(1−d)(600mg、1.5mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム錯体(80mg、0.14mol、アルドリッチ社製)、S−phos配位子(100mg、0.24mol、アルドリッチ社製)、酢酸カリウム(730mg、7.5mmol、(株)和光純薬工業製)およびビス(ピナコレート)ジボロン(1.93g、7.5mmol、BASF社製)を加え、フラスコを窒素置換した後に、ジオキサン(80ml、(株)和光純薬工業製)を加え、反応混合物を90℃で10時間撹拌した。撹拌終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン)で精製することで化合物(1−e)を薄赤固体(310mg、収率36%)として得た。得られた化合物(1−e)のH―NMRの測定結果を以下に示す。
H―NMR(270MHz,CDCl):8.58(d,J=8.6Hz,2H),8.32(d,J=7.0Hz,2H),8.04(d,J=6.6Hz,2H),7.93(d,J=8.6Hz,2H),7.78(d,J=6.6Hz,2H),7.75(d,J=7.0Hz,2H),1.44(s,24H)ppm。
上記の化合物(1−e)(108mg、0.19mmol)、化合物(1−f)(105mg、0.19mmol)のトルエン(25ml)溶液に、1M炭酸カリウム水溶液(4ml)、Alquat336(1滴、アルドリッチ社製)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム錯体(10mg、(株)東京化成工業製)を加え、90℃で10時間撹拌した。次いで、ブロモベンゼン((株)東京化成工業製)40mgを加え、90℃にて1時間撹拌した。次いで、フェニルボロン酸((株)東京化成工業製)60mgを加え、90℃にて1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、メタノール(200ml)に注ぎ、生じた沈殿物をろ取した。粗生成物をろ紙上で水、メタノール、ついてアセトンで洗浄し、黒色固体を得た。この粗生成物にクロロホルム(200ml)を加え、1時間加熱還流し、クロロホルムに不溶のポリマーを濾別した。溶媒を減圧留去した後、メタノールで再沈殿することによって化合物(A−1)を黒色固体として得た。重量平均分子量は4000、数平均分子量は3000、重合度nは6であった。また、光吸収端波長は760nm、バンドギャップ(Eg)は1.63eV、最高被占分子軌道(HOMO)準位は−4.96eVであった。
合成例2
化合物A−2を式2に示す方法で合成した。
Figure 0005299023
化合物(2−a)(2.4g、6.0mmol)の乾燥テトラヒドロフラン溶液(40ml)を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(濃度1.6M、(株)東京化成工業製、6.0ml、9.6mmol)を滴下した。反応溶液をそのまま−78℃に保ち、30分間撹拌した。ついで2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.2g、12mmol、(株)東京化成工業製)を−78℃で加え、室温で2時間撹拌した。撹拌終了後、ジエチルエーテル(50m)を加え、水で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(充填材:シリカゲル、溶離液:クロロホルム:ヘキサン:トリエチルアミン=200:300:1)で精製することで、化合物(2−b)(2.0g、収率63%)を無色オイルとして得た。
上記化合物(2−b)(2.0g、3.8mmol)、化合物(2−c)(440mg、1.0mmol)およびKPO(1.2g、6.0mol、(株)和光純薬工業製)にジメチルホルムアミド(20ml)を加え、撹拌しながら[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(Pd(dppf)Cl、アルドリッチ社製、200mg、0.25mol)を室温で加え、90℃で5時間加熱撹拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(50ml)および水(50ml)を加え、有機層を水で数回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム:ヘキサン=1:2)で精製することで化合物(2−d)(490mg、収率45%)を黒色固体として得た。化合物(2−d)のH―NMRの測定結果を以下に示す。
H−NMR(270MHz,CDCl):8.08(s,2H)、7.84(s,2H)、7.75(m,4H)、7.41(m,6H)、7.15(d,J=4.9Hz,2H)、6.95(d,J=4.9Hz,2H)、1.95(m,8H)、1.02−0.95(m,60H)ppm。
上記化合物(2−d)(490mg、0.45mmol)をジメチルホルムアミド(20ml)に溶解させ、0℃で撹拌しながらN−ブロモスクシンイミド(176mg、0.99mmol、(株)和光純薬工業製)を加え、0℃で4時間撹拌した。撹拌終了後、5%NaSO水溶液(20ml)およびジエチルエーテル(60ml)を加え、有機層を水で数回、飽和食塩水で1回洗浄した。溶媒を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノールで洗浄した後、減圧乾燥させることで化合物(2−e)(470mg、収率84%)を黒色固体として得た。化合物(2−e)のH―NMRの測定結果を以下に示す。
H−NMR(270MHz,CDCl):8.10(s,2H)、7.77(s,2H)、7.73−7.54(m,4H)、7.44−7.42(m,6H)、6.98(s,2H)、2.0−1.8(m,8H)、1.02−0.59(m,60H)ppm。
化合物(1−e)(58mg、0.10mmol)および化合物(2−e)(124mg、0.10mmol)をトルエン(5ml)に溶解させ、ついで濃度1M炭酸カリウム水溶液(1ml)、Alquat336(1滴、アルドリッチ社製)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム触媒(6mg、(株)東京化成工業製)室温で加え、窒素雰囲気下、90℃で6時間撹拌した。次いで、ブロモベンゼン((株)東京化成工業製)40mgを加え、90℃にて1時間撹拌した。次いで、フェニルボロン酸((株)東京化成工業製)60mgを加え、90℃にて1時間撹拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、メタノール200mlに注いだ。析出した固体をろ取し、メタノール、水、アセトンの順に洗浄した。得られた固体をクロロホルム100mlに溶解させ、シリカゲルショートカラム(溶離液:クロロホルム)を通した後に濃縮し、メタノールに再沈澱させることでA−2(90mg)を得た。重量平均分子量は10,000、数平均分子量は7,300、重合度nは7であった。また、光吸収端波長は775nm、バンドギャップ(Eg)は1.60eV、最高被占分子軌道(HOMO)準位は−5.16であった。
実施例1
ドライプロセス法によって、以下に示すように光起電力素子を作製した。スパッタリング法により正極となるITO透明導電層を120nm堆積させたガラス基板を38mm×46mmに切断した後、ITOをフォトリソグラフィー法により38mm×13mmの長方形状にパターニングした。得られた基板をアルカリ洗浄液(フルウチ化学(株)製、“セミコクリーン”EL56(商品名))で10分間超音波洗浄した後、超純水で洗浄した。この基板を30分間UV/オゾン処理した後に、基板上に正孔輸送層となるPEDOT:PSS水溶液(PEDOT0.8重量%、PPS0.5重量%)をスピンコート法により60nmの厚さに成膜した。ホットプレートにより200℃で5分間加熱乾燥した後、上記基板を真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が1×10−3Pa以下になるまで排気し、抵抗加熱法によって、下記式に示すルビセン(ACROS ORGANICS社製)を30nmの厚さに蒸着し、p型有機半導体層を形成した。
Figure 0005299023
次いで、真空を破らずにn型有機半導体であるフラーレンC60((株)東京化成工業製)を抵抗加熱法によって40nmの厚さに蒸着し、n型有機半導体層を形成した。
陰極用マスクを真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が1×10−3Pa以下になるまで再び排気し、抵抗加熱法によって、負極となるアルミニウム層を80nmの厚さに蒸着した。上下の電極から引き出し電極を取り出し、ストライプ状のITO層とアルミニウム層が交差する部分の面積が5mm×5mmである光起電力素子を作製した。
このようにして作製された光起電力素子の正極と負極をヒューレット・パッカード社製ピコアンメーター/ボルテージソース4140Bに接続して、大気中でITO層側から擬似太陽光(山下電装株式会社製 簡易型ソーラシミュレータ YSS−E40、スペクトル形状:AM1.5、強度:100mW/cm)を照射し、印加電圧を−1Vから+2Vまで変化させたときの電流値を測定した。この時の短絡電流密度(印加電圧が0Vのときの電流密度の値)は1.84mA/cm、開放電圧(電流密度が0になるときの印加電圧の値)は0.71V、フィルファクター(FF)は0.435であり、これらの値から算出した光電変換効率は0.57%であった。なお、フィルファクターと光電変換効率は次式により算出した。
フィルファクター=JVmax/(短絡電流密度×開放電圧)
(ここで、JVmaxは、印加電圧が0Vから開放電圧値の間で電流密度と印加電圧の積が最大となる点における電流密度と印加電圧の積の値である。)
光電変換効率=[(短絡電流密度×開放電圧×フィルファクター)/擬似太陽光強度(100mW/cm)]×100(%)
以下の実施例と比較例におけるフィルファクターと光電変換効率も全て上式により算出した。
比較例1
ルビセンの代わりに下記式に示す銅フタロシアニンを用いた他は実施例1と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。この時の短絡電流密度は2.72mA/cm、開放電圧は0.38V、フィルファクター(FF)は0.275であり、これらの値から算出した光電変換効率は0.29%であった。
Figure 0005299023
比較例2
ルビセンの代わりに下記式に示すコロネンを用いた他は実施例1と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。この時の短絡電流密度は0.67mA/cm、開放電圧は0.77V、フィルファクター(FF)は0.163であり、これらの値から算出した光電変換効率は0.08%であった。
Figure 0005299023
比較例3
ルビセンの代わりに下記式に示すデカシクレンを用いた他は実施例1と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。この時の短絡電流密度は0.81mA/cm、開放電圧は0.65V、フィルファクター(FF)は0.245であり、これらの値から算出した光電変換効率は0.13%であった。
Figure 0005299023
比較例4
ルビセンの代わりに下記式に示す9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセンを用いた他は実施例1と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。この時の短絡電流密度は1.05mA/cm、開放電圧は0.72V、フィルファクター(FF)は0.315であり、これらの値から算出した光電変換効率は0.24%であった。
Figure 0005299023
ドライプロセスによって光起電力素子を作製した上記実施例1および比較例1〜4の評価結果を表1に示す。
Figure 0005299023
表1から明らかなように、ルビセン化合物を用いてドライプロセスによって作製した光起電力素子(実施例1)は、ルビセン構造を含まない類似の骨格をもつ化合物を用いて同様の条件で作製した他の光起電力素子(比較例1〜4)に比べ、顕著に高い光電変換効率を示した。
実施例2
ウェットプロセス法によって、以下に示すように光起電力素子を作製した。上記化合物(A−1)1mgとPC70BM(Solenn社製)4mgをクロロベンゼン0.25mlの入ったサンプル瓶の中に加え、超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製US−2(商品名)、出力120W)中で30分間超音波照射することにより溶液Aを得た。
実施例1と同様にしてガラス基板上にITO透明導電層および正孔輸送層(PEDOT:PSS層)を形成した。上記の溶液AをPEDOT:PSS層上に滴下し、スピンコート法により膜厚100nmの有機半導体層を形成した。その後、有機半導体層が形成された基板と陰極用マスクを真空蒸着装置内に設置して、実施例1と同様にして負極を形成し、ストライプ状のITO層とアルミニウム層が交差する部分の面積が5mm×5mmである光起電力素子を作製した。
このようにして作製された光起電力素子を実施例1と全く同様にして電流−電圧特性を測定した。この時の短絡電流密度は5.89mA/cm、開放電圧は0.66V、フィルファクター(FF)は0.490であり、これらの値から算出した光電変換効率は1.90%であった。
実施例3
A−1の代わりに上記A−2を用いた他は実施例2と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。この時の短絡電流密度は7.95mA/cm、開放電圧は0.69V、フィルファクター(FF)は0.445であり、これらの値から算出した光電変換効率は2.44%であった。
比較例5
A−1の代わりに下記B−1重量平均分子量:2500、数平均分子量:2000、重合度n:4)を用いた他は実施例2と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。B−1はA−1の合成法において、(1−e)のかわりに(2−c)のブロモ基をボロン酸ピナコールエステルに変換した化合物を用いた他は、A−1と同様の手法によって合成した。この時の短絡電流密度は3.10mA/cm、開放電圧は0.59V、フィルファクター(FF)は0.279であり、これらの値から算出した光電変換効率は0.51%であった。
Figure 0005299023
比較例6
A−1の代わりに下記B−2(重量平均分子量:25000、数平均分子量:16000、重合度n:18)を用いた他は実施例2と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。B−2はA−2の合成法において、(1−e)のかわりに9、9−Dioctylfluorene−2,7−bis(trimethyleneborate)(Aldrich社製)を用いた他は、A−2と同様の手法によって合成した。この時の短絡電流密度は3.55mA/cm、開放電圧は0.72V、フィルファクター(FF)は0.558であり、これらの値から算出した光電変換効率は1.43%であった。
Figure 0005299023
比較例7
A−1の代わりに下記B−3(重量平均分子量:16000、数平均分子量:11000、重合度n:12)を用いた他は実施例2と全く同様にして光起電力素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。B−3はA−2の合成法において、(1−e)のかわりに3,6−bis(4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolan−2−yl)−9−octylcarbazoleを用いた他は、A−2と同様の手法によって合成した。この時の短絡電流密度は3.46mA/cm、開放電圧は0.64V、フィルファクター(FF)は0.458であり、これらの値から算出した光電変換効率は1.01%であった。
Figure 0005299023
ウェットプロセスによって光起電力素子を作製した上記実施例2〜3および比較例5〜7の評価結果を表2に示す。
Figure 0005299023
表2から明らかなように、ルビセン化合物を用いてウェットプロセスによって作製した光起電力素子(実施例2〜3)は、ルビセン構造を含まない類似の骨格をもつポリマーを用いて同様の条件で作製した他の光起電力素子(比較例5〜7)に比べて高い光電変換効率を示した。
1 基板
2 正極
3 有機半導体層
4 負極
5 ルビセン化合物を有する層
6 電子受容性有機材料を有する層

Claims (5)

  1. 記一般式(2)で表されるルビセン化合物であって、下記一般式(2)中Bで表される2価の連結基は、置換されていてもよいアリーレン基、ヘテロアリーレン基、ビニレン基またはフェニレンビニレン基であるルビセン化合物を含む光起電力素子用材料。
    Figure 0005299023
    (上記一般式(2)中、Aはルビセン骨格を表し、Bは2価の連結基を表す。mは0または1である。nは2以上1000以下の範囲である。XおよびXは同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲンの中から選ばれる。)
  2. 前記ルビセン化合物が電子供与性有機材料である請求項1記載の光起電力素子用材料。
  3. さらに電子受容性有機材料を含む請求項記載の光起電力素子用材料。
  4. 電子受容性有機材料がフラーレン化合物である請求項記載の光起電力素子用材料。
  5. 少なくとも正極と負極を有する光起電力素子であって、負極と正極の間に請求項1〜のいずれかに記載の光起電力素子用材料を含む光起電力素子。
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