JP5295800B2 - 縁石付き側溝およびその施工方法 - Google Patents
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Description
このような排水性舗装が施工された道路の側縁に設置する側溝として、内部に排水路を有する暗渠部材を路盤に据え付け、この暗渠部材の上面に車道と歩道とを区分けする縁石を設置したものが知られている(特許文献1参照)。
この縁石付き側溝は、暗渠部材に縁石を設置する際に、暗渠部材の上面に形成された排水溝と、縁石の下面に形成された溝部とを対向させるようになっている。これにより、排水層に浸透した雨水を排水溝および溝部に導くとともに、導水路を経て排水路へ導くようになっている。
そこで、本発明はこのような従来技術の問題点に鑑み、縁石の横断方向への移動を防止することができる縁石付き側溝を提供することを目的とする。
この場合、規制部材は、排水溝の横断方向の両端部から立ち上がるように固定されているため、側溝の施工時において、暗渠部材の上面に敷設された敷きモルタルが、規制部材に堰き止められることによって排水溝内に流れ込むのを防止することができる。
この場合、特殊な工具を使用する必要がないため、規制部材を暗渠部材に容易に固定することができる。
本発明の縁石付き側溝の施工方法では、縁石の溝部の横断方向の両側面に当接可能な一対の規制部材を暗渠部材の上面に固定するようにしたので、縁石が暗渠部材に対して横断方向へ移動するのを規制することができ、排水溝が縁石に塞がれることによって排水機能が低下するのを防止することができる。
本発明の縁石付き側溝の施工方法では、縁石の溝部の横断方向の両側面に当接可能な一対の規制部材を暗渠部材の上面に固定するようにしたので、縁石が暗渠部材に対して横断方向へ移動するのを規制することができ、排水溝が縁石に塞がれることによって排水機能が低下するのを防止することができる。また、暗渠部材を道路脇に設置する前に、規制部材を暗渠部材に固定するようにしたので、暗渠部材を現場へ搬入する前に規制部材をあらかじめ暗渠部材に固定しておくことができ、現場での施工期間を短縮することができる。
さらに、暗渠部材を道路脇に設置する前に、規制部材を暗渠部材に固定するようにしたので、暗渠部材を現場へ搬入する前に規制部材をあらかじめ暗渠部材に固定しておくことができ、現場での施工期間を短縮することができる。
この場合、敷きモルタルを敷設する前に、規制部材の上端部に排水溝の上方を覆う養生カバーを取り付けるようにしたので、敷きモルタルを暗渠部材に敷設する際に、敷きモルタルが排水溝の上方からその内部に撒かれるのを防止することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る側溝1が排水性舗装30の道路脇に設置された状態を示している。
本実施形態は、排水性舗装30が施された道路に埋設される暗渠部材としてのプレキャストコンクリート製のブロック本体2よりなり、このブロック本体2の上面2aには、歩道部31と車道部32とを区分けする縁石3が設置されている。
また、ブロック本体2の上面2aには、上記導水路5と交差しつつ長手方向に延びる二本の排水溝6が形成されている。
内側排水溝6Aの底部には、内導水路5Aの上部開口5Aaが連通しており、外側排水溝6Bの底部には、外導水路5Bの上部開口5Baが連通している。これら内導水路5Aと外導水路5Bは、ブロック本体2の長手方向に沿って一定間隔おきに複数配置されている(図2参照)。以上のように、道路の縦断方向の広い範囲に渡って排水溝6が形成されているので、排水層35に浸透した水分を当該排水溝6に沿った道路の広い範囲で効率よく排水することができる。
また、上記導水路5は、排水溝6の底部から排水路4に連通しているとともに、当該排水溝6に充満した水分によって排水層35に浸透した水分を下方に吸引するヘッド圧を発生させる管路長および管路径に設定されている。このため、排水溝6に水分が充満すると導水路5が上記ヘッド圧を発生させるので、このヘッド圧に伴うポンピング作用により、排水層35の内部に存在していた土砂や粉塵が水分とともに排水溝6に向かって下方に引き込まれ、排水層35の内部に土砂や粉塵が堆積する目詰まり現象を防止ないし抑制することができる。
また、縁石3の横断方向の幅はブロック本体2の上面2aよりも短く設計されており、縁石3が上面2aの歩道側の端部および車道側の端部のうちいずれの位置に取り付けられた状態においても、内側排水溝6Aあるいは外側排水溝6Bのうちのいずれかが縁石3に塞がれないようになっている。
縁石3の下面であって外側排水溝6Bの上方に対向する位置には、長手方向に延びる溝部8が形成されている。この溝部8は、断面矩形状に形成され、水分を縁石3内部で長手方向に流す機能を有している。なお、溝部8は本実施形態の形状に限定するものではなく他の形状としてもよい。
この集水口9は、隣接する縁石3の端面同士が合わさることによって構成されているものであり、側溝1を設置した状態において集水口9の上部は排水層35の表面よりも上に出ており、その下部は排水層35の表面よりも下に配置されている。従って、排水層35の表面から流れてくる水分、および排水層35の内部からその側縁にしみ出してくる水分が、集水口9から溝部8に取り込まれるようになっている。
また、排水層35の表面および側縁から集水口9に取り込まれた水分は、溝部8や外側排水溝6Bを通って外導水路5Bの上部開口5Baに入り、外導水路5Bを通って排水路4に流れ出るようになっている。
図4は、第一規制部材10の取り付け構造を示す図1の要部拡大図であり、図5は、その第一規制部材10およびブロック本体2の一部を示す斜視図である。なお、第一規制部材10と第二規制部材11とは同一構成であるため、以下、第一規制部材10の構成について詳しく説明し、第二規制部材11の詳細説明については省略する。
各規制部材10,11を配置した後は、拡張アンカー12により各規制部材10,11をブロック本体2に固定する。具体的には、取付孔10Ba,11Baおよび固定穴2bにアンカー本体12Aを挿入したあと、ハンマを用いて芯棒12Bをアンカー本体12Aに押し込む(図6(b))。
敷きモルタル7を敷設した後、養生カバー13を取り外し、縁石3を敷きモルタル7の上に設置する。その際、各規制部材10,11の規制部10A,11Aが、縁石3の溝部8内に挿入されるように縁石3を設置する(図7(d))。
そして、所定期間養生した後に、路盤33上に不透水層34を敷設する。その後、この不透水層34の上およびブロック本体2の上面2aに排水層35を敷設し、ブロック本体2を埋設することで、側溝1の施工が完了する(図1参照)。
また、各規制部材10,11は、その規制部10A,11Aが外側排水溝6Bの横断方向の両端部から立ち上がるように固定されているため、側溝1の施工時において、ブロック本体2の上面2aに敷設された敷きモルタル7が、上記規制部10A,11Aに堰き止められることによって、外側排水溝6B内に流れ込むのを防止することができる。
また、各規制部材10,11の取付孔10Ba,11Baを縦断方向に延びる長孔により形成するようにしたので、この取付孔10Ba,11Baとブロック本体2の固定穴2bとの縦断方向の位置合わせを容易に行うことができる。
また、敷きモルタル7をブロック本体2に敷設する前に、各規制部材10,11の規制部10A,11Aの上端部に、ブロック本体2の外側排水溝6Bの上方を覆う養生カバー13を被せるようにしたので、敷きモルタル7をブロック本体2に敷設する際に、敷きモルタル7が外側排水溝6Bの上方からその内部に撒かれるのを防止することができる。
ついで、拡張アンカー12により各規制部材10,11をブロック本体2に固定する。具体的には取付孔10Ba,11Baおよび固定穴2bにアンカー本体12Aを差し込んだあと、ハンマを用いて芯棒12Bをアンカー本体12Aに押し込む(図8(a))。
第3の実施形態に係る側溝14のブロック本体15は断面方形状をなしており、その内部には長手方向(道路の縦断方向)に延びる円管状の排水路16が形成されている。この排水路16により、流れ込む多量の雨水等を排出できるようになっている。ブロック本体15の上面15aには、長手方向に延びる単一の排水溝17が形成されている。この排水溝17は、排水層35に浸透した水分(例えば雨水等)を排水路16に導くべく、排水路16に連通されている。また、排水溝17は、排水路16の内面上部の横断方向の中央部から上方へ鉛直方向に延び、上面15aの横断方向中央部に開口した上部開口17Aを有している。この上部開口17Aは、ブロック本体15の長手方向に沿って直線状に延びている。以上のように、道路の縦断方向の広い範囲に渡って排水溝17が形成されているので、排水層35に浸透した水分を当該排水溝17に沿った道路の広い範囲で効率よく排水することができる。
ブロック本体15の上面15aと縁石3との間には、縁石3がブロック本体15に対して道路の横断方向へ移動するのを規制する第一規制部材10および第二規制部材11が設けられている。第一規制部材10および第二規制部材11の水平方向に延びる取付部10B,11Bは、それぞれ拡張アンカー12をブロック本体15の上面15aに形成された固定穴15bに打ち込むことにより固定されている。また、第一規制部材10および第二規制部材11の鉛直方向に延びる規制部10A,11Aは、排水溝17の横断方向の両端部から立ち上がるように配置されている。また、規制部10A,11Aは、縁石3の溝部8内に入り込み、規制部10A,11Aに溝部8の横断方向の両側面8aが当接するようになっている。
また、各規制部材10,11は、その規制部10A,11Aが排水溝17の横断方向の両端部から立ち上がるように固定されているため、側溝14の施工時において、ブロック本体15の上面15aに敷設された敷きモルタル7が、上記規制部10A,11Aに堰き止められることによって、排水溝17内に流れ込むのを防止することができる。
第4の実施形態に係る側溝18のブロック本体19は、U字型に形成された本体部19Aとこの本体部19Aの上部にその上部開口を閉鎖するように固定された蓋部19Bとから構成されており、この本体部19Aおよび蓋部19Bの各壁面によって囲まれた内部空間に、長手方向(道路の縦断方向)に延びる矩形管状の排水路20が形成されている。この排水路20により、流れ込む多量の雨水等を排出できるようになっている。蓋部19Bには、排水層35に浸透した水分(例えば雨水等)を排水路20に導くべく、排水路20に連通する導水路21が蓋部19Bの長手方向に沿って一定間隔おきに複数設けられている。この導水路21は、排水路20の内面上部の横断方向中央部の位置から上方へ鉛直方向に延び、横断方向中央部に上部開口21Aを有している。
蓋部19Bの上面19Baと縁石3との間には、縁石3がブロック本体19に対して道路の横断方向へ移動するのを規制する第一規制部材10および第二規制部材11が設けられている。第一規制部材10および第二規制部材11の水平方向に延びる取付部10B,11Bは、それぞれ拡張アンカー12を蓋部19Bの上面19Baに形成された固定穴19Bbに打ち込むことにより固定されている。また、第一規制部材10および第二規制部材11の鉛直方向に延びる規制部10A,11Aは、排水溝22の横断方向の両端部から立ち上がるように配置されている。また、規制部10A,11Aは、縁石3の溝部8内に入り込み、規制部10A,11Aに溝部8の横断方向の両側面8aが当接するようになっている。
また、各規制部材10,11は、その規制部10A,11Aが排水溝22の横断方向の両端部から立ち上がるように固定されているため、側溝18の施工時において、ブロック本体19の上面19Baに敷設された敷きモルタル7が、上記規制部10A,11Aに堰き止められることによって、排水溝22内に流れ込むのを防止することができる。
また、第1の実施形態および第2の実施形態では、縁石3の取り付け位置は、外側排水溝6Bであるが、内側排水溝6Aに変更することも可能である。この場合、各規制部材10,11は内側排水溝6Aの横断方向の両端部から立ち上がるように配置すればよい。
さらに、上記各実施形態では、養生カバー13は、断面半円弧状に形成しているが、平面状に形成するものであってもよい。
2,15,19 ブロック本体(暗渠部材)
3 縁石
4,16,20 排水路
6,17,22 排水溝
7 敷きモルタル
8 溝部
8A 側面
10 第一規制部材
11 第二規制部材
12 拡張アンカー
13 養生カバー
30 排水性舗装
Claims (8)
- 縦断方向に延びる排水路を内部に有するとともに、排水性舗装の水分を当該排水路に導くべく上面に縦断方向に延びる排水溝が形成された暗渠部材と、
前記暗渠部材の上方に設置されているとともに下面に縦断方向に延びる溝部が形成された縁石と、からなる縁石付き側溝であって、
前記暗渠部材の上面に固定されているとともに、前記縁石の前記溝部の横断方向の両側面に当接可能な一対の規制部材を備えていることを特徴とする縁石付き側溝。 - 前記縁石は、前記暗渠部材の上面に敷設された敷きモルタルに設置されており、
前記規制部材は、前記排水溝の横断方向の両端部から立ち上がるように前記暗渠部材の上面に固定されている請求項1に記載の縁石付き側溝。 - 前記規制部材を前記暗渠部材に固定するための拡張アンカーをさらに備えている請求項1または2に記載の縁石付き側溝。
- 縦断方向に延びる排水路を内部に有するとともに排水性舗装の水分を当該排水路に導くべく上面に縦断方向に延びる排水溝が形成された暗渠部材を、路盤に設置する工程、
前記暗渠部材の上面に、規制部材を固定する工程、
下面に縦断方向に延びる溝部が形成された縁石を、当該溝部の横断方向の両側面に前記各規制部材をそれぞれ当接可能に、前記暗渠部材の上方に設置する工程、
を含むことを特徴とする縁石付き側溝の施工方法。 - 縦断方向に延びる排水路を内部に有するとともに排水性舗装の水分を当該排水路に導くべく上面に縦断方向に延びる排水溝が形成された暗渠部材の上面に、一対の規制部材を固定する工程、
前記暗渠部材を、路盤に設置する工程、
下面に縦断方向に延びる溝部が形成された縁石を、当該溝部の横断方向の両側面に前記各規制部材をそれぞれ当接可能に、前記暗渠部材の上方に設置する工程、
を含むことを特徴とする縁石付き側溝の施工方法。 - 縦断方向に延びる排水路を内部に有するとともに排水性舗装の水分を当該排水路に導くべく上面に縦断方向に延びる排水溝が形成された暗渠部材を、路盤に設置する工程、
前記暗渠部材の上面に、前記排水溝の横断方向の両端部から立ち上がるように一対の規制部材を固定する工程、
前記暗渠部材の上面に敷きモルタルを敷設する工程、
下面に縦断方向に延びる溝部が形成された縁石を、当該溝部の横断方向の両側面に前記各規制部材をそれぞれ当接可能に、前記敷きモルタル上に設置する工程、
を含むことを特徴とする縁石付き側溝の施工方法。 - 縦断方向に延びる排水路を内部に有するとともに排水性舗装の水分を当該排水路に導くべく上面に縦断方向に延びる排水溝が形成された暗渠部材の上面に、当該排水溝の横断方向の両端部から立ち上がるように一対の規制部材を固定する工程、
前記暗渠部材を、路盤に設置する工程、
前記暗渠部材の上面に敷きモルタルを敷設する工程、
下面に縦断方向に延びる溝部が形成された縁石を、当該溝部の横断方向の両側面に前記各規制部材をそれぞれ当接可能に、前記敷きモルタル上に設置する工程、
を含むことを特徴とする縁石付き側溝の施工方法。 - 前記敷きモルタルを敷設する工程において、当該敷きモルタルを敷設する前に、前記各規制部材の上端部に排水溝の上方を覆う養生カバーを取り付ける請求項6または7に記載の縁石付き側溝の施工方法。
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