JP5293171B2 - キャップ嵌合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、キャップ嵌合構造に関する。詳細には、キャップと軸筒とを嵌合させる嵌合手段と、キャップ内に配設した装着補助部材に設けた弾性部により軸筒を摺動把持するキャップ嵌合構造に関する。
従来、筆記具のキャップ嵌合構造において、キャップ、特に高級価格帯筆記具(例えば、万年筆)のキャップには、その内部に半径方向にバネ性を有する図8に示す様な形状の薄板バネの作用を備えた公知のバネカツラと称する部品が内装されている。このバネカツラは、打ち抜き成形により四角形の薄板金属に複数の細長い窓部を並設している。これに曲げ加工を施してほぼ円形あるいは円弧状に丸め、キャップの開口部に挿入し、丸められた薄板金属の半径方向外側に向かう弾性付勢力(復帰力)によりキャップの内壁に張り付けさせている。
このバネカツラは、バネ性を備えた内方への膨出部を有し、キャップと軸筒との嵌合時に適度な抵抗感によって、高級感のあるしっとりした嵌合感が得られ、又、キャップに軸筒をブレがないように固定することができる。
実開平6−24982号公報
しかしながら、バネカツラにおいて、薄板バネ自体が必要な弾性を発揮する為には、一定の長さが必要であり、この為、必然的にキャップ自体が一定の長さを必要とする。何故ならば、バネカツラは、両端を支持した薄板バネの中央に力を作用させるのと同じだからである。同じ断面積形状の薄板バネにおいて、長手寸法が短ければ、高剛性であるので作用する力は強くなる。反対に長手寸法を長くしていくことで作用する力を減らしていく。適度な力(バネカツラのバネ性を備えた膨出部が発生する、キャップと軸筒との嵌合時の適度な抵抗感)を作用させるためには、適度に長くせざるを得ない。よって、バネカツラは長くなることで、必然的にキャップ自体が長くなる。従って、キャップはデザイン的制約を受けることになっていた。
本発明は、キャップと軸筒とを嵌合させる嵌合手段と、キャップ内に配設した装着補助部材に設けた弾性部により軸筒を摺動把持するキャップ嵌合構造であって、前記装着補助部材は環状部と、該環状部の一端から中心に向かって径が徐々に縮小する縮径部から構成されると共に、その縮径部の肉厚は環状部の肉厚よりも薄く構成され、また、該縮径部にはスリットを設け、該スリットを設けることにより、前記軸筒を摺動把持する揺動自在な複数の舌片を形成したことを第一の要旨とし、前記装着補助部材において、舌片の内周面に円弧状部を形成したことを第二の要旨とし、前記装着補助部材において、舌片の外周面に環状弾性部材を固着したことを第三の要旨とする。
本発明は、キャップと軸筒とを嵌合させる嵌合手段と、キャップ内に配設した装着補助部材に設けた弾性部により軸筒を摺動把持するキャップ嵌合構造であって、前記装着補助部材は環状部と、該環状部の一端から中心に向かって径が徐々に縮小する縮径部から構成されると共に、その縮径部の肉厚は環状部の肉厚よりも薄く構成され、また、該縮径部にはスリットを設け、該スリットを設けることにより、前記軸筒を摺動把持する揺動自在な複数の舌片を形成したので、キャップと軸筒との嵌合時に適度な抵抗感によって、高級感のあるしっとりした嵌合感を得ることができる。また、嵌合時における高級感のあるしっとりした嵌合感を得るための装着補助部材は、同様の効果が得られる公知のバネカツラよりも全長が短くて済む。よって、前記装着補助部材は、キャップ内において省スペースになるので、キャップ全体としても全長を短くすることができ、キャップがデザイン的制約を受けない嵌合構造となる。
以下、図面に基づき説明する。図1、図2に示したものは、本発明のキャップ嵌合構造を水性ボールペンに適用させた例である。しかし、この実施例に限定されるものではなく、万年筆や油性ボールペン、シャープペンシルの機構にも採用することもできる。
尚、図中下方を後方と言い、上方を前方と言う。
筆記具本体1の内部には、ボールペンリフィル2が配置されているが、そのボールペンリフィル2はコイルスプリングなどの弾発部材3によって常に前方に向けて付勢されている。符号4は、前記筆記具本体1の後部に圧入や螺合と言った手段で固着された尾栓であって、前記弾発部材3やボールペンリフィル2の筆記具本体1からの脱落が防止されている。その尾栓4は金属材質で形成されているが、部品コストの削減や重量の減少を考慮し、樹脂材質で形成し、その樹脂材質の表面にめっき処理などを施しても良いが、この尾栓に限定されることはない。後述するほとんどの部材が金属材質で形成されており、その耐食性及び外観品質向上のため、めっきなどの表面処理が施されているが、前記尾栓と同様に、部品費用の削減や重量の減少を考慮し、樹脂材質で形成し、その樹脂材質の表面にめっき処理などを施しても良い。
また、前記筆記具本体1の前方には、先部材5が螺合や接着、或いは、それらの組み合わせなどの手段によって固定されているが、実質的に、前記ボールペンリフィル2は前軸6と中軸7の螺合によって着脱自在に固定されている。
前記前軸6の中間部にはツバ部6Aが圧入・接着されており、そのツバ部6Aと中軸7並びに、後述する飾りリングの端面が、前記螺合の規制部となっている。尚、前記ツバ部6Aは本例では別体で構成されているが、前記前軸6と一体に形成しても良い。この前記前軸6の表面には彫刻が施されている。美観を向上させると共に、グリップとしての滑り止め効果も奏している。
前記中軸7は、筆記具本体1の内側に固定された内パイプ8に固定されているが、その固定手段としては圧入によってなしていると共に、接着によっても固定している。その内パイプ8に被嵌している外軸9は有色半透明な樹脂材質から構成されており、一方、内パイプ8は、金属材質からなる非透明性の材質で構成されているが、これに限定されることなく、例えば、内パイプ8も樹脂材質で構成しても良いが、非透明性の樹脂で構成するのが好ましい。外側に透明性のある材質を採用し、その内側に非透明性の材質を採用することによって、筆記具本体1にレンズ効果が発生し、これによって立体感が得られるようになる。
前記中軸7には、一部が刳り抜かれた飾りリング10が被嵌されていると共に接着されており、その刳りぬき部には紋章や家紋、或いは、キャラクターなどが彫刻されたエンブレム11が嵌めこまれていると共に、前記中軸7に接着固定されている。尚、前記飾りリング10は真鍮で形成されており、一方、エンブレム11は銀で形成されている。各々の共振周波数、或いは、硬度を異ならしめることによって、筆記具本体に後述するキャップ本体を嵌合させた際に、良好な嵌合音(響き)が得られるようになっている。尚、本例では、真鍮と銀を組み合わせているが、これに限定されることはなく、共振周波数、及び/または、硬度の違う金属同士であれば同様の効果が得られる。
符号12は、前記ボールペンリフィル2の前方に圧入・固定されたホルダーであって、そのホルダー12の前端面を前記先部材5の内段に当接させることによって、ボールペンリフィル2の前方における位置決めをなしている。そのホルダー12はボールペンリフィル2の空気流通孔2Aを覆う様に固定されており、万が一、筆記具本体1に異常な衝撃が加わり、前記空気流通孔2Aから微量なインキが飛散してしまっても、その飛散したインキは前記ホルダー12によって隠れた状態にあるため、ボールペンリフィル2の外観見映えの損失が極力防止される。また、符号13は先部材5の内面に配置された弾性体からなるOリングであるが、そのOリング13によって後述するキャップ本体を筆記具本体1に嵌合させた状態におけるボールペンリフィル2の先端からのインキの乾燥を防止すると共に、横振れを防止している。さらに、符号14は垂体であり、筆記具本体1の前後のバランスを採っているが、必ずしも必要なものではない。
次に、前記筆記具本体1の前方に着脱自在に嵌合するキャップ本体15について説明する。外筒16の内側には、内筒17が配置されている。その内筒17の後端部には、金属材質から構成されるリング部材18が螺合と接着などの手段によって固定されている。そのリング部材18は、キャップ本体15を筆記具本体1に嵌合させた際、筆記具本体1の前記飾りリング10と当接し、「パチン」と言った響きの心地よい嵌合音を発する。尚、前記リング部材18の内側には樹脂リング18Aが配置されており、筆記具本体1がキャップ本体15に対して斜めに挿入された場合の、前記先部材5や前軸6へのキズを防止する緩衝部材となっている。
ここで、前記外筒16は、有色透明な筒状部材で形成されており、その肉厚は0.8mmとなっているが、この例に限らず、その肉厚を1.2mmや1.5mm、或いは、1.8mmとしても良い。但し、2.0mm以上にしてしまうと、後述する効果(立体感、奥行き感)が得られなくなってしまうので、2.0mm未満とするのが好ましい。又、外筒16の材質としては、アクリル樹脂やポリウレタン樹脂やアクリロニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体などが1例として挙げられるが、その透過率は5%以上であって25%以下の紺色や青色、黒に近い褐色のセピア色などの有色透明な合成樹脂材質となっている。
一方、前記内筒17は、アルミや真鍮といった金属材質で形成されているが、アクリル樹脂やポリウレタン樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体などの不透明な合成樹脂で形成しても良い。また、前記外筒16の材質が透明或いは、半透明であるならば、塗装やめっき、模様印刷などにより不透明な材質にしても良い。
また、前記外筒16の内面と内筒17の外面と間には0.05mm以上の空間部が形成されているが、0.3mm以下の空間部が形成されていれば、ルビーやエメラルドなどの貴石のような透明感を保ちながら、立体感、奥行き感が感じられる軸筒を提供することができる。この立体感、奥行き感をより発現させるには、外筒を高彩度、かつ低明度の色とするのが好ましい。又、前記外軸9と内パイプ8の間にも0.05mm以上であって、0.3mm以下の空間を形成しても良い。同様の効果が得られる。
また、前記外筒16や外軸9の表面には、硬度の高いUVクリアー塗装が施されている。これによって、使用時は勿論、不使用時に机上などに載置した状態でもキズが付きにくく、長期間に渡って内筒17の塗装やめっき、模様印刷を鮮明に視認することができる。さらに、後述するクリップ28の凸部31と外軸16の表面との当接(使用による凸部31の外筒16に対する弾力当接)によるキズも前記のクリアー塗装によって極力防止される。そして、さらには、前記キャップ本体15を筆記具本体1の後部に挿着する際の、キャップ本体16の内面と外軸9の表面における摺動キズも極力防止される。
前記内筒17の内部には、前記ボールペンリフィル2の先端を密封する樹脂材質からなる中キャップ19がバネ受け20を介して固定されている。これら中キャップ19とバネ受け20は、螺合(ネジ部21)、並びに、接着によって固定されており、キャップ本体15に対する中キャップ19の前後の位置が可変できるようになっている。
その中キャップ19の後部には、装着補助部材22が圧入や接着、溶着、或いはそれらの組合せなどの方法により固定されている。装着補助部材22は、図5に示す様な形状をなし、環状部22Aと、環状部22Aの一端から中心に向かって径が徐々に縮小する縮径部22Bから構成されている。該縮径部22Bには、長手方向にスリット22Gが形成されており、そのスリット22Gを形成することによって舌片部22Cが設けられている。
そのスリット22Gは、長手方向に沿って形成した場合を図示したが、径方向に沿って形成しても良く、或いは、それらの組合せであっても良い。そのスリット22Gは、本実施例においては3本設けられているが、これに限定されることはなく、少なくとも2本設けていれば良い。更に、前記環状部22A舌片部22Cの肉厚は、舌片部22Cの方を薄く形成した方が揺動し易くなり、後述するキャップ嵌合感に繋がる抵抗感が得られやすくなる。
さらに、前記舌片部22Cは、先端に向かってその幅が細く形成されており、前記環状部22Aへの取り付け部には円弧部を設けた方が耐久性の向上に繋がる。
ところで、前記装着補助部材22は、前記内筒17に対して出来るだけ後方に配置した方が良い。後方に配置することによって、舌片部22Cの先端内周部における角形状22D付近が、軸筒の外周面に早く当接するので、後述するキャップ嵌合感に繋がる抵抗感を得やすい。
尚、この装着補助部材22は、バネ性を有する金属等により形成することも可能である。耐久性の観点からは、この選択が良い。この場合、その表面に塗装や樹脂コーティングの表面処理を施すなどした方が、軸筒への傷つき防止になる。しかし、製造の容易性やコスト、表面処理工程の省略が可能などの点から弾性変形可能なポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリルブタジエンスチレン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂の方が望ましい。
前記バネ受け20の前方には、頭冠中子23が螺合や圧入、接着、或いは、それらの組み合わせなどの方法により固定されている。その頭冠中子23の前方には、装飾用のルビー等の貴石24が配置され、さらにその貴石24を覆う様に頭冠25が配置され、前記頭冠中子23と螺合することで貴石24を挟持・固定している。その貴石24の長手寸法にバラツキを考慮し、そのバラツキを吸収するため、螺合による挟持・固定は特に有効であるが、前記バラツキが大きい場合には、貴石24の後方に樹脂製のリング26を介在させても良い。その樹脂製のリング26の変形によっても寸法のバラツキが吸収される。
クリップ取り付け構造に関して、詳述する。クリップ27の前方部には、突出した状態で基端部28が形成されており、その基端部28にはネジ穴29が穿設されている。また、基端部28の底面部は、前記バネ受け20の外周面に当接している。さらに、クリップ27の後方には、外筒16と接触する凸部30が形成されている。また、基端部28には、クリップ27を作動せしめた際、その動きの支点となる湾曲形成された円弧部31が形成されている。その円弧部31は、クリップ27を繰り返し作動させることにより、前記バネ受け20を破損させないために形成されている。即ち、角部によるバネ受け20への傷や凹みなどの損傷を防止していると共に、クリップ27が外筒16から離隔動作をした際、並びに、復帰する際の摩擦抵抗による作動性を向上させている。また、損傷を防止し、作動性を向上させることによって、経時的・耐久性的に安定した十分なクリップの挟持力を得ている。
尚、前記ネジ穴29は、基端部28に形成されたクリップ27の支点となる円弧部31よりできるだけ後方に離隔させた状態で形成するのが好ましい。また、本実施例のクリップ28は、厚板状金属等の剛性を有するダイキャストや切削による素材で形成されているが、クリップ自身が弾力性、並びに、復元性を有していても良い。
前記バネ受け20には、同軸上に貫通した貫通穴32、33が形成されている。その貫通穴33は、弾撥部材34と止めネジ35を前記バネ受け20内に挿入するためのものである。尚、弾撥部材34は、本実施例ではコイル状スプリングを採用したが、板バネやゴム状弾性体など、或いは、それらの組み合わせた弾撥部材でも構わない。ここで、貫通穴33に前記クリップ27のネジ穴29を合わせ、前記バネ受け20内に挿入した止めネジ35をクリップ27のネジ穴29に螺合・固定する。この固定作業によって、クリップ27は、止めネジ35と前記バネ受け20との間に配置された前記弾撥部材34を介して付勢され、その結果、前記凸部30は、外筒16の方向に向かって挟持力が付与され、例えば、衣服のポケットや紙などを挟持させるためにクリップ27を外筒16から離隔せしめ、復帰させることが可能となる。
尚、前記バネ受け20の表面には、クリップ支持部材36が固着されており、そのクリップ支持部材36には前記クリップ27の基端部28が挟み込まれる切欠部37が形成されている。クリップ27のキャップ本体15に対するガタを防止するための手段である。そして、これらを組み付けることによって、クリップユニットとしての組立が終了する。尚、そのクリップ支持部材36は、樹脂などの材質で構成することが好ましく、特に滑り性を有したポリアセタール(POM)が好ましい。尚、クリップ支持部材36とバネ受け20は、圧入によって固定されているが、その圧入による固定力を向上させるために、前記バネ受け20の表面には微細なローレット加工が施されている。特に、POMは難接着性樹脂であるため、仮に接着する場合には、バネ受け20の表面にローレット加工を施すのが好ましい。さらに、そのクリップ支持部材36の切欠部37の対向する箇所には、前記バネ受け20の貫通穴32と同形状の貫通穴38が形成されており、クリップユニットとして構成された状態でクリップ27の挟持力を任意に調整することができるようになっている。具体的には、前記止めネジ35の前後の位置を任意に移動できるようになっている。
次に嵌合動作について説明する。
図1は、キャップ本体15が、筆記具本体1に嵌合された状態である。図2は、キャップ本体15付近の拡大であり、該キャップ本体15が、筆記具本体1から外れている状態である。この状態では、装着補助部材22は、初期状態を保っており、舌片部22Cが中心方向に向かって縮径している。
図3は、同じくキャップ本体15付近の拡大であり、嵌合を開始する直前の状態である。装着補助部材22の舌片部22Cが、先部材5の外周面に当接した状態である。
嵌合を進めると、装着補助部材22の舌片部22Cが、先部材5、前軸6の順で外周面に当接、摺動することで揺動し、撓んだ状態となる。よって、この撓んでいる間は、その舌片部22Cが初期状態に戻ろうとする撓み力が弾力となり、適度な抵抗感を発生させ高級感のある嵌合感、並びに、装着感が得られる(図4参照)。更に、舌片部22C付け根をヒンジ形状(図示せず)としても良く、より揺動し易くすることで撓みの弾力が得られ、高級感のある嵌合感に繋がる抵抗感を期待できる。
尚、装着補助部材22は、図5に示す様な形状をなしているので、片持ち梁の原理と同じである。舌片部22Cの長手方向の長さが長ければ、抵抗感を発生させる弾力は弱くなり高級感は得られない。よって、舌片部22Cの長手方向の長さは短くすることによって弾力を強くし、高級感のある適度な抵抗感の嵌合が得られることとなる。従って、装着補助部材22の全長は、従来技術で薄板バネの作用を備えた公知のバネカツラ(図8参照)と称する部品と比較して短くて済むので、キャップ本体15自体の全長も短くすることも可能になり、全長に関係するデザイン的自由度が増すことになる。
又、舌片部22Cは、揺動自在で変形量が大きい。よって、軸筒を摺動把持する場合において、軸筒の外径形状が、ストレートの場合においても、前方(前部嵌合の場合)或いは、後方(後部嵌合の場合)に向かうに従い外径が減少する平滑な傾斜面の場合においても対応することが出来る。故に、軸筒のデザインが制約されることなく自由な形状となす事が出来るので有利である。
しかし、該縮径部22Bに長手方向のスリット22Gが無く、舌片部が設けられていない周状で軸筒を摺動把持する場合、揺動自在ではないので、変形量が少ない。よって、軸筒がストレートであれば、摺動把持する事は可能だが、軸筒が前記のような傾斜面で合った場合、周状部が摺動把持できる距離が短い。よって、キャップと軸筒との嵌合時に適度な抵抗感による高級感のあるしっとりした嵌合感は感じ難くなるし、筆記振動や、キャップ側を逆さまにしたときに(後部嵌合時)、キャップが外れ易いという問題が発生する。よって、該縮径部22Bに長手方向のスリット22Gを入れて、舌片部22Cを設けた構成を採用している。
更に嵌合を進めると、前記先部材5の凹部5Aと中キャップ19の凸部19Aの凸凹結合によるキャップ嵌合となり、図1の様なキャップ本体15が筆記具本体1に取り付けられた状態となる。
図6は、第1実施例の変形例である装着補助部材22である。第1実施例においては、図5に示すように舌片部22Cの先端内周部は角形状22Dとなっている。図4に示すような嵌合途中の場合、舌片部22Cが、先部材5、前軸6の外周面に当接、摺動するので、装着補助部材22の材質が樹脂であっても、先部材5、前軸6の表面処理の種類によっては、摺動キズの発生が考えられる。そこで、舌片部22Cの内周面に円弧状部22Eを形成し、先部材5、前軸6などの軸筒側に摺動キズが発生しないようにしている。又、円弧状部22Eにより、嵌合動作の入れ、抜きの摺動が良くなるという効果も期待できる。
図7は、第2実施例の装着補助部材22である。第1実施例においては、装着補助部材22の舌片部22Cの揺動のみで適度な抵抗感を発生させ、嵌合感を醸し出す弾力を得ている。従って、キャップ本体15の径が小さく、勿論、軸筒の径も小さくなるに連れ、舌片部22Cの揺動範囲が小さく、期待する抵抗感を得られない可能性がある。そこで、舌片部22Cの先端外周面22Fに環状の凹溝を形成し、この凹溝に環状弾性部材39を嵌め込み固着させる。これにより、環状弾性部材39の弾性が舌片部22Cの揺動だけでは少なかった場合、不足する弾力を補助する効果がある。その環状弾性部材39の材質としては、各種の合成ゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、熱可塑性エラストマー等、弾性変形するものが使用できる。
本発明の第一実施例を示す縦断面図。キャップ嵌合状態図。 図1の要部拡大図。キャップ嵌合開始前図。 図1の要部拡大図。キャップ嵌合開始直前図。 図1の要部拡大図。キャップ嵌合途中図。 図1の装着補助部材 斜視図。 本発明の第一実施例の変形例を示す装着補助部材 斜視図。 本発明の第二実施例を示す装着補助部材 斜視図。 従来技術の薄板バネの作用を備えた公知のバネカツラ斜視図。
1 筆記具本体
2 ボールペンリフィル
2A ペン先
3 弾発部材
4 尾栓
5 先部材
5A 凹部
6 前軸
6A ツバ部
7 中軸
8 内パイプ
9 外軸
10 飾りリング
11 エンブレム
12 ホルダー
13 Oリング
14 垂体
15 キャップ本体
16 外筒
17 内筒
18 リング部材
18A 樹脂リング
19 中キャップ
19A 凸部
20 バネ受け
21 ネジ部
22 装着補助部材
22A 環状部
22B 縮径部
22C 舌片部
22D 角形状
22E 円弧状部
22F 先端外周面
22G スリット
23 頭冠中子
24 貴石
25 頭冠
26 リング
27 クリップ
28 基端部
29 ネジ穴
30 凸部
31 円弧部
32 貫通穴
33 貫通孔
34 弾撥部材
35 止めネジ
36 クリップ支持部材
37 切欠部
38 貫通孔
39 環状弾性部材

Claims (3)

  1. キャップと軸筒とを嵌合させる嵌合手段と、キャップ内に配設した装着補助部材に設けた弾性部により軸筒を摺動把持するキャップ嵌合構造であって、前記装着補助部材は環状部と、該環状部の一端から中心に向かって径が徐々に縮小する縮径部から構成されると共に、その縮径部の肉厚は環状部の肉厚よりも薄く構成され、また、該縮径部にはスリットを設け、該スリットを設けることにより、前記軸筒を摺動把持する揺動自在な複数の舌片を形成したことを特徴とするキャップ嵌合構造。
  2. 前記装着補助部材において、舌片の内周面に円弧状部を形成したことを特徴とする請求項1記載のキャップ嵌合構造。
  3. 前記装着補助部材において、舌片の外周面に環状弾性部材を配置したことを特徴とする請求項1、或いは、請求項2記載のキャップ嵌合構造。
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