JP5288121B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図8および図9に示すように構成されている。図8に示すように、ケーシング50の内側には入力軸(中心軸)1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面)2a,2aと出力側ディスク3,3の内側面(凹面)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図9参照)が回転自在に挟持されている。
図8中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図8の右面)がローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図9は、図8のA−A線に沿う断面図である。図9に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図9においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図9の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図9の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図8の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は球状凹面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図9で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図9の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図9の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
このようなトロイダル型無段変速機においては、パワーローラ11,11とトラニオン15,15との間のスラスト玉軸受24等のパワーローラ11,11にかかわる軸受に潤滑油を供給する必要があるとともに、パワーローラ11,11と入力側ディスク2および出力側ディスク3と油膜を介しての接触面であるトラクション面に油膜を維持するとともに冷却するために潤滑油を供給する必要がある。
そこで、従来トラニオン15,15の駆動ロッド29に形成された油路から供給される潤滑油を駆動ロッド29が接続される側の一方の枢軸14から当該枢軸14側の折れ曲がり壁部20を介して支持板部16に至る斜めの油孔(斜め孔)と、当該油孔と交差するように支持板部16内を枢軸14の軸方向に沿って変位軸23の基端部23aの周囲に設けられたラジアルニードル軸受を通過するように設けられた油孔(縦孔)と、当該縦穴と交差するとともにパワーローラ11の回転中心軸方向に沿って支持板部16のパワーローラ11側となる内側面側に開口するように形成される油孔(横孔)等からなる油路により、スラストニードル軸受25、スラスト玉軸受24の部分に潤滑油を供給する構造となっている。なお、スラスト玉軸受24に供給された潤滑油は遠心力により、パワーローラ11の外周面側にも供給されることになる。
したがって、上述のような斜め孔、縦孔、横孔等からなる油路は、トラニオン15,15の一方の枢軸14(駆動ロッド29側)からトラニオン15,15を介してパワーローラ11,11側に至る油路となる。なお、この油路は一例であるが、枢軸14,14側からトラニオン15,15を介してパワーローラ11,11側に至る油路は、複数の油孔が交差する状態で構成される。
ところで、トラニオン15は強度確保のため、硬度がHRC30程度とされている。このためトラニオン15に縦孔、横孔、斜め孔等の深孔を加工するためには、比較的長い加工時間を必要とし、かつ、ドリル等の孔あけ工具の摩耗が早い。したがって、加工時間が長くなること、工具費用が高くなることなどから、加工コストが高くなるという問題がある。
また、複数の孔を交差させて潤滑油経路を形成することから、交差部分にバリが生じる。このバリ取りの作業コストが嵩む虞がある。
また、このような複数の深孔から形成された潤滑油経路の内部をクリーンに保つため、高圧洗浄等の特別な洗浄を行う必要があり、これにも作業コストがかかることになる。
また、トラニオン15には、パワーローラ11を介して大きなスラスト力が入力されるため、上述のように大きな強度を必要とするが、形成される孔が多い場合や、孔の位置によっては、孔の形成位置に応力が集中し、トラニオン15の強度低下を招く虞があり、トラニオン15の強度を確保するために肉厚を厚くするなどすると、トラニオン15が重く大きくなってしまうなどの問題が生じる。
さらに、トラニオン15においては、例えば、ラジアルニードル軸受30の内輪となる枢軸14の周面等の高い表面硬度が必要とされる部分に、部分的に高周波焼入れが施される。また、例えば、上述のトラニオン15の支持板部16に枢軸14の軸方向に沿って形成される前記縦孔は、支持板部16の端面(折れ曲がり壁部20の基端部のパワーローラ11の反対側となる外側面)に形成されるため、支持板部16の枢軸14の近傍、すなわち、高周波焼入れされた部分の周辺部分に縦孔の開口が形成される。
この縦孔には、前記斜め孔、変位軸23の基端部23aの周囲のラジアルニードル軸受、前記横孔等が交差した状態となり、斜め孔から供給した潤滑油をラジアルニードル軸受、横孔等に供給するためには、前記縦孔の開口を閉塞する必要があり、縦孔の開口にプラグによって埋め栓がなされる。
このプラグを縦孔の開口に圧入した状態とする際に、上述のように高周波焼入れの周辺部であることにより、割れが発生する懸念があり、慎重に作業することが要求され、作業性の悪化を招いている。
以上のことから、トラニオンに形成されれ油路となる油孔の数を少なくすることが求められていた。
そこで、トラニオン15の駆動ロッド29側の折れ曲がり壁部20の基端部の内側面から支持板部16の内側面にかけて溝を形成するとともに当該溝に蓋部材を設けて油路を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、トラニオン15の駆動ロッド29側の枢軸14の端面部分にワッシャを配置し、当該ワッシャに溝を形成して、枢軸14の端面とワッシャとの間に前記溝による油路を形成することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−349657号公報 特開2005−54980号公報
ところで、前記特許文献1においては、トラニオンを介してスラスト玉軸受側に潤滑油を供給するのに、トラニオンに油孔を形成する必要がなくなりトラニオンの剛性にとっては大きな効果が期待できるが、トラニオンのパワーローラからの大きなスラスト荷重を受ける部分に背面側が溝の空間となった蓋部材が配置され、蓋部材では前記スラスト荷重により大きな応力が生じる虞がある。したがって、実用化段階まで進めるに当たって解決すべき問題が多く存在する。
また、前記特許文献2においては、トラニオンに接するワッシャに油路が形成されるが、これは駆動ロッド側から枢軸に形成される油孔への油路であり、トラニオン内に形成される油孔の数を減少させることはできない。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、トラニオンを介して、パワーローラ側に潤滑油を供給可能とする油路を形成する際に、トラニオン内に形成されて他の油孔と交差する油孔の数を減少させて、トラニオンの剛性を高めることができるとともに加工コストの低減を図ることができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、一方の前記枢軸側から前記トラニオンを介して前記パワーローラ側に至る油路とを備えるトロイダル型無段変速機において、
前記トラニオンの一方の前記枢軸が設けられる端面に当接して当該枢軸の周囲に配置される環状のワッシャを備え、
当該ワッシャには、前記トラニオンの前記端面と当接する側面に、当該端面との間で前記油路の一部を構成する凹部が設けられ
前記油路には、前記トラニオンの前記ワッシャに当接する側の端面に開口するとともに、当該開口からトラニオン内を前記パワーローラの回転中心軸側に向かって延出する油孔が含まれ、
前記油孔と前記ワッシャの凹部とが前記油孔の前記開口で連通しており、
前記ワッシャの凹部が形成された側面を前記トラニオンの端面に当接させることによって、前記凹部の開放された部分が閉塞し、外部油路となっていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、一方の枢軸側からトラニオンを介してパワーローラ側に至る油路の一部がワッシャに設けられた凹部と、トラニオンの一方の枢軸が設けられた端面とで構成されることになる。これにより、従来の油路に対して、枢軸からトラニオン内を例え前記端面に沿って横もしくは端面に対して斜めに形成される油孔に代えて前記ワッシャの凹部と前記トラニオンの前記端面とで構成される油路部分を用いることができる。
これによって、前記油路から油孔を1つ減らすことが可能となるとともに、油孔どうしの交差部分を1つ減らすことが可能となる。加工すべき油孔の数を減少させることで、加工コストの低減を図ることができる。また、油孔の交差部分が減ることで、バリ取りや特殊洗浄等の手間を軽減できるのでさらに加工コストを低減することができる。
また、油孔の数を減らすことで、トラニオンの剛性を高めることができる。
さらに、2本の油孔どうしを交差させて油路を連通させる場合に、一方の油孔をドリルで孔あけ加工した際にできた開口をプラグで埋め栓する必要があるが、本発明ではワッシャの凹部と油孔とが当該油孔の開口で連通しているので、油孔の開口を閉塞する必要がない。これにより作業性が向上する。さらに、油孔の開口は、枢軸の形成されたトラニオンの端面にあるので、枢軸の外周面を高周波焼入れした場合に、高周波焼入れ部分の周辺となり、開口にプラグを埋める際に割れが生じる懸念があるが、本発明では、油孔の開口に埋め栓をする必要がないので、割れが生じることがない。
請求項2に記載のトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載の発明において、前記ワッシャは中実であり、前記トラニオンの端面に当接する平面状の側面に、前記外部油路を形成する前記凹部が前記ワッシャの径方向に沿って当該ワッシャの中央の貫通孔の周縁から当該ワッシャの外周面より少し内側まで設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載のトロイダル型無段変速機は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記ワッシャの少なくとも凹部は塑性加工により形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明においては、ワッシャの少なくとも凹部が塑性加工により形成されているので、加工コストの低減を図ることができるとともに、凹部周辺が加工硬化し、ワッシャの強度を高めることができる。
なお、ワッシャ全体を塑性加工してもよい。
本発明のトロイダル型無段変速機によれば、トラニオンにおいて、枢軸側から当該トラニオンを介してパワーローラ側に向かう油路を構成する油孔の数を減少させることができ、これによりトラニオンの剛性の向上と、加工コストの削減を図ることができる。
本発明の第1実施形態のトロイダル型無段変速機のパワーローラを備えたトラニオンを示す断面図である。 前記トラニオンを示す側面図である。 図2のX−X線に沿う断面図である。 前記トラニオンの端面に当接するワッシャを示す斜視図である。 前記ワッシャ示す平面図と断面図である。 本発明の第2実施形態のトロイダル型無段変速機のワッシャを示す斜視図である。 第2実施形態のワッシャ示す平面図と断面図である。 従来から知られているハーフトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図8のA−A線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態について説明する。なお、この実施の形態のトロイダル型無段変速機の特徴は、枢軸側からトラニオンを介してパワーローラ側に至る潤滑油の油路の構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、第1実施形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図8および図9と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は本発明の第1実施形態のトロイダル型無段変速機のパワーローラを備えたトラニオンを示す断面図、図2は前記トラニオンを示す側面図、図3は図2のX−X線に沿う断面図、図4は前記トラニオンの端面に当接するワッシャを示す斜視図、図5前記ワッシャ示す平面図と断面図である。
図1に示すように、この例のトロイダル型無段変速機においては、一対の折れ曲がり壁部20,20どうしの先端部間に連結片35が架け渡されて配置されている。当該連結片35は、トラニオン15にパワーローラ11から大きなスラスト荷重がかかった際に、トラニオン15の支持板部16が弓なりに凹むように変形し、これに基づいて一対の折れ曲がり壁部0,20どうしが近づくように変形するのを防止するための部材である。なお、連結片35がないものとしてもよい。
また、この例では、変位軸23がスラスト玉軸受24の外輪28と一体に形成されている。
変位軸23の基端部23aは、トラニオン15の支持板部16を貫通しておらず、トラニオン15に形成される円孔21は、貫通孔ではなく、袋穴となっている。また、円孔21内には、上述の基端部23aが挿入されるとともに、その周囲に基端部23aを回転自在に支持するラジアルニードル軸受36が設けられている。
また、パワーローラ11内には、変位軸23の先端部23bが挿入されるが、パワーローラ11の変位軸23の先端部23bが挿入される円孔11bも袋穴となっており、先端部23bが貫通せずに、挿入された状態となっている。そして、パワーローラ11の円孔11bには、先端部23bが挿入されるとともに、その周囲に先端部23bを回転自在に支持するラジアルニードル軸受37が設けられている。
また、トラニオン15のパワーローラ11側を向く内側面には、上下二段(もしくは環状)にスラストニードル軸受25が設けられているが、その内側となる部分が浅い凹部75となっている。
なお、パワーローラ11を備えたトラニオン15の基本的な構造は、従来と同様でもあってもよいし、他の周知の構造であってもよく、例えば、変位軸23の基端部23a、トラニオン15の円孔21、ラジアルニードル軸受36等が無い構造であってもよい。
そして、第1実施形態においては、図1〜図3に示すように、トラニオン15の下側の枢軸14には、駆動ロッド29の上端部が螺合するネジ孔38が形成されている。このネジ孔38には、駆動ロッド29に形成される油路を介して潤滑油が供給されるようになっており、当該ネジ孔38の上端部には、一方の枢軸14の基端部を貫通するとともに、ネジ孔38を通過するように、枢軸14の軸方向に直交する第1油孔39が形成されている。
なお、第1油孔39は、ネジ孔38により左右に分断された状態となるが、左右で同軸上に配置される。そして、第1油孔39は、枢軸14の基端部の外周面の2箇所で開口している。なお、枢軸14の基端部の周囲には、後述のようにワッシャ41が配置される。また、他方の枢軸14のラジアルニードル軸受30とトラニオン15の上端面との間にもラジアルニードル軸受30と略同径のワッシャ79が配置されている。
そして、トラニオン15の支持板部16側の下端面から、枢軸14の軸方向に沿って、第2油孔71が形成されている。なお、トラニオン15の下端面は、駆動ロッド29が接続される一方の枢軸14が設けられる側の端面である。第2油孔71は、トラニオン15の幅方向(枢軸14の軸方向に直交する方向)の略中央部に形成されるとともに、トラニオン15の円孔21を通過し、トラニオン15の枢軸14の軸方向の中央部を僅かに超える位置まで形成されている。
なお、第2油孔71は、その先端部73が円孔21により分断された状態となるが、第2油孔71を通る潤滑油は、円孔21の部分で例えばラジアルニードル軸受36部分の隙間を通って円孔21の先となる第2油孔71の先端部73に至るようになっている。これにより、ラジアルニードル軸受36に第2油孔71から潤滑油が供給される。
また、第2油孔71は、トラニオン15の支持板部16側の下端面から孔あけ加工されることで、トラニオン15の支持板部16側の下端面に、第2油孔71の開口72が形成されている。当該開口72の位置は、トラニオン15の下端面の枢軸14より外周側で、枢軸14に対してパワーローラ11の反対側となっている。
言い換えれば、第2油孔71の開口72は、トラニオン15の駆動ロッド29側の折れ曲がり壁部20の基端部の外側面(パワーローラ11の反対側の側面)の幅方向の中央部に設けられている。なお、上述のようにトラニオン15に円孔21が無い構造の場合には、第2油孔71は、その先端部73まで円孔21に分断されることなく一体に形成されることになる。
また、第2油孔71の先端部73には、トラニオン15の支持板部16の内側面(パワーローラ11側の側面)の第1油孔71の先端部73に対応する位置から当該先端部73に至る第3油孔74が形成されている。第3油孔74は、パワーローラ11の回転中心軸方向に沿って形成されている。
そして、第3油孔74は、第2油孔71の先端部に交差することで第2油孔71と連通するとともに、トラニオン15の支持板部16の内側面に設けられた前記スラストニードル軸受25の内側の凹部75となる部分に開口している。なお、第3油孔74のトラニオン15の内側面に設けられた開口の位置は、パワーローラ11の回転中心より僅かに上側となっている。すなわち、当該開口の位置は、パワーローラ11の回転中心に対して駆動ロッド29が接続されていない他方の枢軸14側にずれている。
また、外輪28と一体の変位軸23の先端部23bには、トラニオン15の支持板部16の内側面(パワーローラ11側の側面)に対向する基端面(外輪28の中央部のパワーローラ11の反対側となる外側面)から、先端面に貫通する第4油孔76が形成されている。
また、変位軸23と一体の外輪28の外周部(スラスト玉軸受24の転動体26の位置より僅かに内周側となる部分)に、外輪28の前記支持板部16の内側面に対向する外側面から当該外輪28の内側面まで貫通する第5油孔77が形成されている。
これら第4油孔76および第5油孔77には、前記第3油孔74からトラニオン15の支持板部16の内側面と、外輪28の外側面との間に流出した潤滑油が流入することになる。なお、この際に第3油孔74から流出した潤滑油は、スラストニードル軸受25にも供給されることになる。
そして、第4油孔76に外輪28の外側面側から流入した潤滑油は、変位軸23の先端部23bの先端面からパワーローラ11内の円孔11b内に流入し、先端部23bの周囲のラジアルニードル軸受37に潤滑油が供給されることになる。ラジアルニードル軸受37から排出される潤滑油は、遠心力により、パワーローラ11の外輪28側の側面からスラスト玉軸受24側に至り、第5油孔77から流出する潤滑油と合流する。
また、第5油孔77に流入した潤滑油は、外輪28の外側面側から内側面に至り、スラスト玉軸受24を潤滑し、その後遠心力によりパワーローラ11の外周側に至るようになっている。
このようなパワーローラ11を備えるトラニオン15においては、駆動ロッド29が接続される枢軸14の前記第1油孔39から流出する潤滑油をトラニオン15の外側に形成される後述の外部油路42aを介して第2油孔71まで通すようになっている。
駆動ロッド29が接続され枢軸14が設けられるトラニオン15の下端面には、枢軸14の外周に設けられたラジアルニードル軸受30と、トラニオン15の下端面との間に円環板状のワッシャ41が挟まれた状態に保持されている。そして、ワッシャ41は、その中央部分に円状に開口して枢軸14が貫通する貫通孔43が形成されているとともに、トラニオン15の下端面に当接する平面状の側面に凹部としての油溝42が形成されている。
また、トラニオン15の下端面(一方の折れ曲がり壁部20の外側面)の枢軸14の周囲のワッシャ41が当接する部分は、平面とされている。
そして、枢軸14を貫通孔43に挿通した状態で、ワッシャ41の油溝42が形成された側面をトラニオン15の下端面に当接させると、油溝42の上方に開放された部分が閉塞し、孔状の外部油路42aとなる。
また、ワッシャ41は、トラニオン15と、ワッシャ41の下で枢軸14の外周に配置されるラジアルニードル軸受30とに挟まれた状態で保持される。
また、ワッシャ41の径は、ラジアルニードル軸受30の径より大きいとともに、さらに、枢軸14の中心線からトラニオン15の支持板部16に形成される第2油孔71(開口72)までの距離より大きくなっている。
これにより、トラニオン15の下端面の第2油孔71の開口72は、当該下端面に当接するワッシャ41により閉塞された状態となる。
また、前記油溝42は、ワッシャ41の貫通孔43側が解放された状態とされるとともに、ワッシャ41の径方向にそって前記貫通孔43の周縁から外周面より少し内側まで配置される。そして、油溝42の外周側端部のワッシャ41の中心からの距離は、上述の枢軸14の中心線から第2油孔71の開口72までの距離と略同様となっており、油溝42の方向を枢軸14から第2油孔71の開口72に向かう方向に合わせることで、油溝42の外周側端部と第2油孔71の開口72とが重なる位置となっている。
このように油溝42の外周側端部と開口72とが重なるように配置した状態で、ワッシャ41を固定することで、第2油孔71と、外部油路42aとが当該第2油孔71の開口72で連通することになる。
また、前記ワッシャ41の貫通孔43の内周面は、トラニオン15の下端面側となる上部内周面とそれより下側(トラニオン15の下端面から離れる側)の下部内周面とからなっており、下部内周面が軸方向で径が変化しない円筒状となっているのに対して、上部内周面は、軸方向に沿ってトラニオン15の下端面に近づくにつれて、径が大きくなる円錐台状のテーパー面44となっている。
そして、貫通孔43には、枢軸14が挿入された状態となるが、貫通孔43の下部内周面部分の内径と、枢軸14の外径とはほぼ等しいものとなっており、この部分では、貫通孔43の内周面と枢軸14の外周面が略当接し、貫通孔43がほぼ閉塞された状態となっている。
それに対して、上部内周面となるテーパー面44においては、枢軸14の外径よりテーパー面44の変化する内径の方が大きくなっており、枢軸14の外周面とテーパー面44の内周面との間に間隙が生じるようになっている。また、この間隙は、枢軸14の基端側、すなわち、トラニオン15の下端面側に向かうにつれて広くなる。
また、枢軸14の外周面の前記テーパー面44と重なる位置、すなわち、テーパー面44と対向する位置に、前記枢軸14の外周面に形成された第1油孔39の開口が形成されている。また、テーパー面44の部分に前記油溝42の内周側端部が開放した状態となっている。
これにより、枢軸14の外周面とワッシャ41の貫通孔43のテーパー面44との間の間隙に第1油孔39から潤滑油が流入し、当該間隙に流入した潤滑油は、テーパー面44に開放された油溝42等により構成される外部油路42aに流出することになる。すなわち、油溝42等により構成される外部油路42aの方向と第1油孔39の方向とが例えば90度ずれていても、上述の間隙を介して第1油孔39から外部油路42aに潤滑油を流出可能となっている。
このようなワッシャ41は、全体が塑性加工されるか、少なくとも油溝42が塑性加工されることになる。なお、全体が塑性加工された場合に、油溝42も塑性加工されたことになる。なお、塑性加工は、例えば、各種鍛造加工やプレス加工などである。
このようなワッシャ41の油溝42等により構成される外部油路42aを有することにより、枢軸14の基端部に設けられた第1油孔39の開口から流出する潤滑油は、外部油路42aに流入し、トラニオン15の下端面の開口72から第2油孔71に流出することになる。
そして、第2油孔71に流入した潤滑油は、上述のトラニオン15の円孔21を通過するとともに、第2油孔71から第3油孔74に至る。さらに、第3油孔74からトラニオン15(支持板部16)の内側面と外輪28の外側面との間の空間に潤滑油が流入し、当該空間から第4油孔76および第5油孔77に至る。
これらの油路を通過する潤滑油は、パワーローラ11に係る軸受として、ラジアルニードル軸受36、スラストニードル軸受25、ラジアルニードル軸受37、スラスト玉軸受24に至り、これらの軸受の潤滑に用いられ、次いでパワーローラ11の外周側に至り、トラクション面へ供給される。
ここで、この例の枢軸14側からトラニオン15を介してパワーローラ11側に至る油路と、従来の油路を比較した場合に、この例では、枢軸14から支持板部16に上述のように形成される第2油孔71に至る経路が、トラニオン15の外側に形成された外部油路42aにより構成されているので、トラニオン15に従来形成されていた枢軸14側から第2油孔71に至る斜め孔等の油孔を形成する必要がなくなる。
これにより、従来に比較して、油孔の数が減少するとともに、油孔どうしの交差の数も減少する。
したがって、トラニオン15の剛性を高めることが可能となるとともに、油孔の形成にかかる加工コストを低減でき、かつ、油孔どうしの交差を形成することで必要となるバリ取り作業や特殊洗浄作業の作業量の低減を図り、これによっても加工コストの低減を図ることができる。
また、従来、斜め孔と交差することで斜め孔側から潤滑油が流入する第2油孔71においては、高周波焼入れされる可能性がある枢軸14の外周面の周辺部となるトラニオン15の下端面の開口72に埋め栓を施すことで、割れが発生する虞があったが、この例では、上述のように第2油孔71の開口72は、潤滑油の通過経路となり、埋め栓が施されることがなく、割れが発生することがなくなるともに、埋め栓の作業がなくなることで、製造コストの低減を図ることができる。
また、ワッシャ41が塑性加工されることで、ワッシャ41の加工コストの低減を図ることができるとともに、加工硬化による剛性の向上を図ることができる。
図6および図7は、本発明の第2実施形態のトロイダル型無段変速機のワッシャ41aを示すものである。なお、第2実施形態は、第1実施形態のワッシャ41の油路を構成する凹部(油溝42)の形状を変更したものであり、その他の点については、第1実施形態の構成と同様となっており、ここではワッシャ41aの形状だけを説明する。
図6は第2実施形態のワッシャを示す斜視図、図6は第2実施形態のワッシャの平面図および断面図である。
第2実施形態において、ワッシャ41aに形成される凹部46は、溝状ではなく、ワッシャ41aのトラニオン15の前記下端面に当接する側面に広い範囲に渡って形成されている。具体的には、ワッシャ41aの前記側面の外周縁部を除く部分が全て凹部46となっており、当該凹部46は、枢軸14が挿入される貫通孔43a部分を含めるとワッシャ41aの中心を中心とし、ワッシャ41aより僅かに径が小さな円板上に形成されている。
また、ワッシャ41aは、第1実施形態のワッシャ41と同様の径に形成されており、トラニオン15の下端面に設けられた第2油孔71の開口72と重なるようになっている。また、凹部46の内径は、前記油溝42の外周側端部から貫通孔43の中心までの距離とほぼ等しくされており、凹部46と前記開口72の位置が重なり、凹部46とワッシャ41aが当接するトラニオン15の下端面とで構成される空間(外部油路46a)と、第2油孔71とが開口72で連通するようになっている。
また、ワッシャ41aの貫通孔43aには、第1実施形態と同様に貫通孔43aの内周面の上部側がテーパー面44aとなっており、第1実施形態と同様に枢軸14の基端部の外周面とテーパー面44aとの間に間隙が生じるとともに、テーパー面44aの下側で、貫通孔43aの内周面と枢軸14の外周面が略接触した状態で、貫通孔43aを略閉塞した状態となっている。
なお、この例では、凹部46がワッシャ41aの貫通孔43aの全周に渡って連通した状態となっているとともに、枢軸14の第1油孔39と、凹部46とが直接当該第1油孔39の開口を介して連通した状態となっているので、テーパー面44aにより枢軸14の外周面と貫通孔43aの内周面との間に間隙を設けなくても、第1油孔39から凹部46に潤滑油を流出可能となっている。したがって、テーパー面44aを設けなくてもよい。
そして、ワッシャ41aを第1実施形態と同様にトラニオン15の下端面に当接させると、ワッシャ41aの凹部46の上面側開放部分が、トラニオン15の下端面に閉塞され、第1油孔39の開口から第2油孔71の開口72に至る外部油路46aが形成されることになる。これにより、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、第2実施形態のトロイダル型無段変速機においては、外部油路46aがワッシャ41aの全周に渡って同形状に形成され、ワッシャ41aの設置される向きに係わらず外部油路46aが第1油孔39と第2油孔71とを連通することになるので、ワッシャ41aの組み付けに際して、ワッシャ41aの向きを位置決めする必要がなく、トロイダル型無段変速機のトラニオン15部分の組み立ての作業性が向上する。
なお、ワッシャ41(41a)に形成される凹部の形状は、上記例の形状に限定されるものではなく、第1油孔39と第2油孔71とを連通可能となっていればよい。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用することができる。
1 入力軸(回転中心軸)
2 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力側ディスク
3a 内側面
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
39 第1油孔
41 ワッシャ
41a ワッシャ
42a 外部油路(油路の一部)
46a 外部油路(油路の一部)
71 第2油孔
72 開口
74 第3油孔
76 第4油孔
77 第5油孔

Claims (3)

  1. 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、一方の前記枢軸側から前記トラニオンを介して前記パワーローラ側に至る油路とを備えるトロイダル型無段変速機において、
    前記トラニオンの一方の前記枢軸が設けられる端面に当接して当該枢軸の周囲に配置される環状のワッシャを備え、
    当該ワッシャには、前記トラニオンの前記端面と当接する側面に、当該端面との間で前記油路の一部を構成する凹部が設けられ
    前記油路には、前記トラニオンの前記ワッシャに当接する側の端面に開口するとともに、当該開口からトラニオン内を前記パワーローラの回転中心軸側に向かって延出する油孔が含まれ、
    前記油孔と前記ワッシャの凹部とが前記油孔の前記開口で連通しており、
    前記ワッシャの凹部が形成された側面を前記トラニオンの端面に当接させることによって、前記凹部の開放された部分が閉塞し、外部油路となっていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記ワッシャは中実であり、前記トラニオンの端面に当接する平面状の側面に、前記外部油路を形成する前記凹部が前記ワッシャの径方向に沿って当該ワッシャの中央の貫通孔の周縁から当該ワッシャの外周面より少し内側まで設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 前記ワッシャの少なくとも凹部は塑性加工により形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトロイダル型無段変速機。
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