JP5288121B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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また、複数の孔を交差させて潤滑油経路を形成することから、交差部分にバリが生じる。このバリ取りの作業コストが嵩む虞がある。
また、トラニオン15には、パワーローラ11を介して大きなスラスト力が入力されるため、上述のように大きな強度を必要とするが、形成される孔が多い場合や、孔の位置によっては、孔の形成位置に応力が集中し、トラニオン15の強度低下を招く虞があり、トラニオン15の強度を確保するために肉厚を厚くするなどすると、トラニオン15が重く大きくなってしまうなどの問題が生じる。
このプラグを縦孔の開口に圧入した状態とする際に、上述のように高周波焼入れの周辺部であることにより、割れが発生する懸念があり、慎重に作業することが要求され、作業性の悪化を招いている。
そこで、トラニオン15の駆動ロッド29側の折れ曲がり壁部20の基端部の内側面から支持板部16の内側面にかけて溝を形成するとともに当該溝に蓋部材を設けて油路を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
前記トラニオンの一方の前記枢軸が設けられる端面に当接して当該枢軸の周囲に配置される環状のワッシャを備え、
当該ワッシャには、前記トラニオンの前記端面と当接する側面に、当該端面との間で前記油路の一部を構成する凹部が設けられ、
前記油路には、前記トラニオンの前記ワッシャに当接する側の端面に開口するとともに、当該開口からトラニオン内を前記パワーローラの回転中心軸側に向かって延出する油孔が含まれ、
前記油孔と前記ワッシャの凹部とが前記油孔の前記開口で連通しており、
前記ワッシャの凹部が形成された側面を前記トラニオンの端面に当接させることによって、前記凹部の開放された部分が閉塞し、外部油路となっていることを特徴とする。
また、油孔の数を減らすことで、トラニオンの剛性を高めることができる。
さらに、2本の油孔どうしを交差させて油路を連通させる場合に、一方の油孔をドリルで孔あけ加工した際にできた開口をプラグで埋め栓する必要があるが、本発明ではワッシャの凹部と油孔とが当該油孔の開口で連通しているので、油孔の開口を閉塞する必要がない。これにより作業性が向上する。さらに、油孔の開口は、枢軸の形成されたトラニオンの端面にあるので、枢軸の外周面を高周波焼入れした場合に、高周波焼入れ部分の周辺となり、開口にプラグを埋める際に割れが生じる懸念があるが、本発明では、油孔の開口に埋め栓をする必要がないので、割れが生じることがない。
なお、ワッシャ全体を塑性加工してもよい。
図1に示すように、この例のトロイダル型無段変速機においては、一対の折れ曲がり壁部20,20どうしの先端部間に連結片35が架け渡されて配置されている。当該連結片35は、トラニオン15にパワーローラ11から大きなスラスト荷重がかかった際に、トラニオン15の支持板部16が弓なりに凹むように変形し、これに基づいて一対の折れ曲がり壁部0,20どうしが近づくように変形するのを防止するための部材である。なお、連結片35がないものとしてもよい。
変位軸23の基端部23aは、トラニオン15の支持板部16を貫通しておらず、トラニオン15に形成される円孔21は、貫通孔ではなく、袋穴となっている。また、円孔21内には、上述の基端部23aが挿入されるとともに、その周囲に基端部23aを回転自在に支持するラジアルニードル軸受36が設けられている。
なお、パワーローラ11を備えたトラニオン15の基本的な構造は、従来と同様でもあってもよいし、他の周知の構造であってもよく、例えば、変位軸23の基端部23a、トラニオン15の円孔21、ラジアルニードル軸受36等が無い構造であってもよい。
なお、第1油孔39は、ネジ孔38により左右に分断された状態となるが、左右で同軸上に配置される。そして、第1油孔39は、枢軸14の基端部の外周面の2箇所で開口している。なお、枢軸14の基端部の周囲には、後述のようにワッシャ41が配置される。また、他方の枢軸14のラジアルニードル軸受30とトラニオン15の上端面との間にもラジアルニードル軸受30と略同径のワッシャ79が配置されている。
また、第2油孔71の先端部73には、トラニオン15の支持板部16の内側面(パワーローラ11側の側面)の第1油孔71の先端部73に対応する位置から当該先端部73に至る第3油孔74が形成されている。第3油孔74は、パワーローラ11の回転中心軸方向に沿って形成されている。
また、変位軸23と一体の外輪28の外周部(スラスト玉軸受24の転動体26の位置より僅かに内周側となる部分)に、外輪28の前記支持板部16の内側面に対向する外側面から当該外輪28の内側面まで貫通する第5油孔77が形成されている。
そして、第4油孔76に外輪28の外側面側から流入した潤滑油は、変位軸23の先端部23bの先端面からパワーローラ11内の円孔11b内に流入し、先端部23bの周囲のラジアルニードル軸受37に潤滑油が供給されることになる。ラジアルニードル軸受37から排出される潤滑油は、遠心力により、パワーローラ11の外輪28側の側面からスラスト玉軸受24側に至り、第5油孔77から流出する潤滑油と合流する。
このようなパワーローラ11を備えるトラニオン15においては、駆動ロッド29が接続される枢軸14の前記第1油孔39から流出する潤滑油をトラニオン15の外側に形成される後述の外部油路42aを介して第2油孔71まで通すようになっている。
そして、枢軸14を貫通孔43に挿通した状態で、ワッシャ41の油溝42が形成された側面をトラニオン15の下端面に当接させると、油溝42の上方に開放された部分が閉塞し、孔状の外部油路42aとなる。
また、ワッシャ41の径は、ラジアルニードル軸受30の径より大きいとともに、さらに、枢軸14の中心線からトラニオン15の支持板部16に形成される第2油孔71(開口72)までの距離より大きくなっている。
また、前記油溝42は、ワッシャ41の貫通孔43側が解放された状態とされるとともに、ワッシャ41の径方向にそって前記貫通孔43の周縁から外周面より少し内側まで配置される。そして、油溝42の外周側端部のワッシャ41の中心からの距離は、上述の枢軸14の中心線から第2油孔71の開口72までの距離と略同様となっており、油溝42の方向を枢軸14から第2油孔71の開口72に向かう方向に合わせることで、油溝42の外周側端部と第2油孔71の開口72とが重なる位置となっている。
また、前記ワッシャ41の貫通孔43の内周面は、トラニオン15の下端面側となる上部内周面とそれより下側(トラニオン15の下端面から離れる側)の下部内周面とからなっており、下部内周面が軸方向で径が変化しない円筒状となっているのに対して、上部内周面は、軸方向に沿ってトラニオン15の下端面に近づくにつれて、径が大きくなる円錐台状のテーパー面44となっている。
それに対して、上部内周面となるテーパー面44においては、枢軸14の外径よりテーパー面44の変化する内径の方が大きくなっており、枢軸14の外周面とテーパー面44の内周面との間に間隙が生じるようになっている。また、この間隙は、枢軸14の基端側、すなわち、トラニオン15の下端面側に向かうにつれて広くなる。
これにより、枢軸14の外周面とワッシャ41の貫通孔43のテーパー面44との間の間隙に第1油孔39から潤滑油が流入し、当該間隙に流入した潤滑油は、テーパー面44に開放された油溝42等により構成される外部油路42aに流出することになる。すなわち、油溝42等により構成される外部油路42aの方向と第1油孔39の方向とが例えば90度ずれていても、上述の間隙を介して第1油孔39から外部油路42aに潤滑油を流出可能となっている。
このようなワッシャ41の油溝42等により構成される外部油路42aを有することにより、枢軸14の基端部に設けられた第1油孔39の開口から流出する潤滑油は、外部油路42aに流入し、トラニオン15の下端面の開口72から第2油孔71に流出することになる。
これらの油路を通過する潤滑油は、パワーローラ11に係る軸受として、ラジアルニードル軸受36、スラストニードル軸受25、ラジアルニードル軸受37、スラスト玉軸受24に至り、これらの軸受の潤滑に用いられ、次いでパワーローラ11の外周側に至り、トラクション面へ供給される。
これにより、従来に比較して、油孔の数が減少するとともに、油孔どうしの交差の数も減少する。
また、従来、斜め孔と交差することで斜め孔側から潤滑油が流入する第2油孔71においては、高周波焼入れされる可能性がある枢軸14の外周面の周辺部となるトラニオン15の下端面の開口72に埋め栓を施すことで、割れが発生する虞があったが、この例では、上述のように第2油孔71の開口72は、潤滑油の通過経路となり、埋め栓が施されることがなく、割れが発生することがなくなるともに、埋め栓の作業がなくなることで、製造コストの低減を図ることができる。
また、ワッシャ41が塑性加工されることで、ワッシャ41の加工コストの低減を図ることができるとともに、加工硬化による剛性の向上を図ることができる。
図6は第2実施形態のワッシャを示す斜視図、図6は第2実施形態のワッシャの平面図および断面図である。
なお、ワッシャ41(41a)に形成される凹部の形状は、上記例の形状に限定されるものではなく、第1油孔39と第2油孔71とを連通可能となっていればよい。
2 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力側ディスク
3a 内側面
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
39 第1油孔
41 ワッシャ
41a ワッシャ
42a 外部油路(油路の一部)
46a 外部油路(油路の一部)
71 第2油孔
72 開口
74 第3油孔
76 第4油孔
77 第5油孔
Claims (3)
- 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、一方の前記枢軸側から前記トラニオンを介して前記パワーローラ側に至る油路とを備えるトロイダル型無段変速機において、
前記トラニオンの一方の前記枢軸が設けられる端面に当接して当該枢軸の周囲に配置される環状のワッシャを備え、
当該ワッシャには、前記トラニオンの前記端面と当接する側面に、当該端面との間で前記油路の一部を構成する凹部が設けられ、
前記油路には、前記トラニオンの前記ワッシャに当接する側の端面に開口するとともに、当該開口からトラニオン内を前記パワーローラの回転中心軸側に向かって延出する油孔が含まれ、
前記油孔と前記ワッシャの凹部とが前記油孔の前記開口で連通しており、
前記ワッシャの凹部が形成された側面を前記トラニオンの端面に当接させることによって、前記凹部の開放された部分が閉塞し、外部油路となっていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記ワッシャは中実であり、前記トラニオンの端面に当接する平面状の側面に、前記外部油路を形成する前記凹部が前記ワッシャの径方向に沿って当該ワッシャの中央の貫通孔の周縁から当該ワッシャの外周面より少し内側まで設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記ワッシャの少なくとも凹部は塑性加工により形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトロイダル型無段変速機。
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