JP5287506B2 - センサの異常診断装置 - Google Patents
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Description
内燃機関の排気通路に設けられ排気中の所定成分を検知するセンサの周辺の排気通路内に空気を導入したときの該センサの出力値に基づいて該センサの異常を診断するセンサの異常診断装置において、
前記センサの周辺の排気通路内へ空気を導入する複数の空気導入手段と、
前記複数の空気導入手段のなかで、前記センサの周辺の排気通路内への空気の導入が完了するまでの時間が、前記排気通路内で水が凝縮するまでの時間よりも短くなるものを選択する選択手段と、
を備えることを特徴とする。
前記センサよりも上流の排気通路に設けられ該排気通路内へ還元剤を噴射する噴射弁から該排気通路内のガスを逆流させる手段、
前記センサよりも上流の排気通路内へ二次空気を吐出する手段、
前記内燃機関の吸気通路に設けられるスロットルを開き且つ前記排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路に設けられるEGR弁を開く手段、
前記スロットルを開き且つ内燃機関をモータリングする手段、
のなかの少なくとも2つであっても良い。
射弁60が取り付けられている。噴射弁60は、後述するECU10からの信号により開弁して排気中へ尿素水を噴射する。噴射弁60には尿素または排気通路3内のガスが流通する尿素通路61の一端が接続されている。尿素通路61の他端は2つに分岐して、尿素水を吐出する尿素水ポンプ62及びガスを吸引する吸引ポンプ63に接続される。
9が取り付けられている。また、内燃機関1には、該内燃機関1のクランクシャフトを回転させるスタータモータ11が設けられている。
Oxセンサ9の異常を診断する。また、NOxセンサ9のオフセット量に基づいて該NOx
センサ9の較正を行なうこともできる。このようなNOxセンサ9の異常の診断やNOxセンサ9の較正は、NOxセンサ9の周囲に大気を導入したときの出力値に基づいて行なわ
れる。ここで、大気の成分は予め分かっているので、大気を導入したときのNOxセンサ
9の出力値は所定の値(基準値)となるはずである。例えば、大気中にNOxは殆ど含ま
れていないため、大気の中のNOx濃度をNOxセンサ9にて検知したときに、NOx濃度
は0となるはずである。そして、NOx濃度が0がとならない場合には、NOxセンサ9から出力されるNOx濃度分だけ出力値が基準値からずれていることになる。
度が十分に低くなっている必要がある。つまり、排気通路3内に排気が残留していると、NOxセンサ9の異常を診断することが困難となる。
に空気を導入するための手段を何ら用いていない場合の図である。このように、内燃機関1が停止してからNOx濃度が十分に低下するまでにはある程度の時間がかかる。そうす
ると、NOx濃度が十分に低下する前に排気通路3内で水が凝縮する場合がある。NOxセンサ9は例えばヒータにより加熱しつつNOx濃度を測定するため、NOxセンサ9の異常を診断するときにもヒータにより高温となる。この高温のNOxセンサ9に凝縮水が付着
すると、該NOxセンサ9が故障する虞がある。
内へ空気を導入する。この空気は、NOxセンサ9の周辺に導入されれば良い。つまり、
排気通路3内を全て空気で満たす必要は無い。このようにNOxセンサ9周辺のNOx濃度を低下させてから該NOxセンサ9の異常を診断する。すなわち、凝縮水が発生する前に
NOxセンサ9の異常診断を完了させる。
ら(4)の何れかを実行する。
(1)吸引ポンプ63を作動させつつ噴射弁60を開く。これにより、噴射弁60を排気が逆流する。すなわち、排気通路3内の排気を噴射弁60に吸引させる。そうすると、排気通路3の出口から排気通路3内へ空気が導入される。
(2)ポンプ81を作動させる。そうすると、空気供給通路80から排気通路3内へ空気(二次空気)が供給させる。
(3)スロットル4及びEGR弁71を開く。これにより、吸気通路2から排気通路3への空気の流れを確保する。
(4)スロットル4を開き且つEGR弁71を閉じつつ、スタータモータ11を作動させる。すなわち、スタータモータ11により、内燃機関1をモータリングする。これにより、吸気通路2から気筒内を通過した空気を排気通路3内へ供給する。
る。ECU10は、(1)から(4)の中から1つ以上の手段を選択してNOxセンサ9
の周辺に空気を導入する。なお、(1)から(4)以外の他の手段を加えてその中から1つ以上の手段を選択しても良い。これらは内燃機関1の停止時に燃料噴射が停止された後、または内燃機関1の停止後に実行される。
気を導入可能な手段を選択する。つまり、排気通路3内に水が凝縮するまでの時間T1と、NOxセンサ9周辺への空気の導入が完了するまでの時間T2と、を夫々の手段毎に比
較する。そして、T1>T2となる手段を選択する。
づいて算出する。この時間T1は、周知の算出式を用いて求めても良く、また予め実験等により求めてマップ化しておいても良い。
より求めてECU10に記憶させておく。
燃機関1の短期間の停止であっても診断を完了させることができる。これにより、NOx
センサ9の異常診断をより確実に行なうことができる。
トである。本ルーチンはECU10により所定時間毎に繰り返し実行される。
めに必要となる条件が成立しているか否か判定している。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、否定判定がなされた場合にはNOxセンサ9
の異常診断を行なうことができないため本ルーチンを終了させる。
媒5の温度及び外気温度等と時間T1との関係をマップ化しておき、該マップにより時間T1を得ても良い。さらに、例えば所定の温度(例えば100℃)以下となるまでの時間としても良い。
を夫々の手段毎に算出する。例えばECU10に予め記憶されているマップに基づいて算出する。
つまり、T1>T2となる手段を選択する。複数ある場合には、例えば優先度が最も高い手段を選択する。なお、本実施例ではステップS105を処理するECU10が、本発明における選択手段に相当する。
の付近に空気を導入する。
周辺への空気の導入が完了するまでの時間T2以上であるか否か判定される。すなわち、NOxセンサ9周辺への空気の導入が完了したか否か判定している。ステップS107で
肯定判定がなされた場合にはステップS108へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS107を再度実行する。つまり、NOxセンサ9の付近に空気が導入されるまで次
のステップには進まない。
出する。この誤差ΔNOxは、NOxセンサ9により得られるNOx濃度の絶対値とする。
すなわち、NOxセンサ9周辺は空気で満たされているためNOx濃度は0となるはずなので、このときにNOxセンサ9により得られるNOx濃度がそのまま誤差となる。
いか否か判定される。この閾値は、NOxセンサ9に異常があると判定される誤差の下限
値である。ステップS109で肯定判定がなされた場合にはステップS110へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS111へ進む。
111では、NOxセンサ9に異常があると判定される。
空気を導入することで、NOxセンサ9に凝縮水が付着することを抑制できる。これによ
り、NOxセンサ9の故障を抑制しつつNOxセンサ9の異常診断を行なうことができる。また、誤差ΔNOxに基づいてセンサ9の出力値を補正することもできる。なお、本実施
例ではNOxセンサ9について説明したが、空燃比センサ、酸素濃度センサ、HC濃度セ
ンサ等にも同様にして適用することができる。
2 吸気通路
3 排気通路
4 スロットル
5 選択還元型NOx触媒
9 NOxセンサ
11 スタータモータ
12 アクセルペダル
13 アクセル開度センサ
14 クランクポジションセンサ
60 噴射弁
61 尿素通路
62 尿素水ポンプ
63 吸引ポンプ
70 EGR通路
71 EGR弁
80 空気供給通路
81 ポンプ
Claims (3)
- 内燃機関の排気通路に設けられ排気中の所定成分を検知するセンサの周辺の排気通路内に空気を導入したときの該センサの出力値に基づいて該センサの異常を診断するセンサの異常診断装置において、
前記センサの周辺の排気通路内へ空気を導入する複数の空気導入手段と、
前記複数の空気導入手段のなかで、前記センサの周辺の排気通路内への空気の導入が完了するまでの時間が、前記排気通路内で水が凝縮するまでの時間よりも短くなるものを選択する選択手段と、
を備えることを特徴とするセンサの異常診断装置。 - 前記複数の空気導入手段は、
前記センサよりも上流の排気通路に設けられ該排気通路内へ還元剤を噴射する噴射弁から該排気通路内のガスを逆流させる手段、
前記センサよりも上流の排気通路内へ二次空気を吐出する手段、
前記内燃機関の吸気通路に設けられるスロットルを開き且つ前記排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路に設けられるEGR弁を開く手段、
前記スロットルを開き且つ内燃機関をモータリングする手段、
のなかの少なくとも2つであることを特徴とする請求項1に記載のセンサの異常診断装置。 - 前記空気導入手段の夫々には優先度が設定され、前記選択手段は、前記センサの周辺の排気通路内への空気の導入が完了するまでの時間が、前記排気通路内で水が凝縮するまでの時間よりも短くなる空気導入手段のなかで優先度が最も高いものを選択することを特徴とする請求項1または2に記載のセンサの異常診断装置。
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