JP5284138B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。特に、本発明は、複数色の多値データをこれら多値データを入力とするテーブルを用いて量子化する構成において、それぞれの格子点の複数色の量子化値を相互に関連付けて定める量子化処理に関するものである。
多値データを2値データに変換する量子化の手法として、誤差拡散法、ディザ法が広く知られている。ディザ法は、ディザマトリクスによって画素ごとに与えられる閾値と多値データの値との大小関係に基づいて各画素の2値データなど、上記多値データより階調値数が少ないデータに量子化するものである。
また、誤差拡散法は、同じく閾値と多値データの値との大小関係に基づいて量子化し、この量子化した際の閾値と多値データとの誤差を周辺の画素に拡散してその後に量子化される画素の多値データを補正するものである。例えば、量子化データとしての2値データを求める着目画素Pの濃度(多値データ値)をvとし、その注目画素Pの誤差を拡散する周辺画素P0、P1、P2、P3の濃度をそれぞれv0、v1、v2、v3、閾値をTとする。また、注目画素Pの2値化による誤差Eを周辺画素P0、P1、P2、P3に拡散する際の重みをW0、W1、W2、W3とするとき、画素Pで決定される2値データOは、
v≧T ならば O=1,E=v−Vmax;
v<T ならば O=0,E=v−Vmin;
ここで、Vmaxを最大濃度、Vminを最小濃度とする。
で表される。また、誤差が拡散された結果の周辺画素の濃度は、
v0=v0+E×W0;
v1=v1+E×W1;
v2=v2+E×W2;
v3=v3+E×W3;
と表される。これらの式における重み係数は、例えばW0=7/16、W1=1/16、W2=5/16W3=3/16である。
以上のディザ法や誤差拡散法について、一般には、ディザ法は高速な処理が可能であり、誤差拡散法は、画質に優れるという利点がある。また、近年では、階調表現をより豊かにするために、量子化データを2値ではなく、3値以上とすることも行われている。ディザ法では、ディザマトリクスを複数用意することにより、また、誤差拡散法においては、閾値を複数設定することにより、3値以上の量子化データを得ることができる。
しかし、以上のような量子化において、シアン、マゼンタ、イエローなど、複数色の多値データを量子化する場合に、それぞれの多値データを独立に量子化することに起因した問題がある。すなわち、それぞれの量子化結果に基づいてそれぞれ記録される画像は良好な視覚特性を有したものとなるものの、それぞれの量子化データに基づいて重ねて記録される画像は、必ずしも良好な視覚特性を有したもとならないことがある。これは、それぞれの多値データが独立に量子化され、複数色の多値データの重ね合わせが考慮されていないためである。
これに対し、特許文献1には、ルックアップテーブルを用い、複数色の多値データの誤差拡散による量子化を相互に関連させて行うことが記載されている。詳しくは、テーブルの各格子点に複数色それぞれの量子化値を設定しこのテーブルを用いて各色の多値データに対応した量子化値を求めるものであり、これらの量子化値を、テーブルにおいて規定される知覚濃度ごとの濃度領域に応じて補正することが記載されている。これによれば、複数色を重ねて記録する画像において良好な視覚特性を得ることができる。
ところで、カラーインクジェットプリンタなどの記録装置では、シアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)、ブラックインク(K)の基本となる4種類のインクを用いて記録を行うものが広く知られている。これに対し、上記4色に加え、染料などの色材濃度が相対的に低いインク(淡インク)を用いてさらなる高画質の記録、例えばハイライト部での粒状性の低減と、シャドー部での高濃度達成を両立させた記録を行うものが知られている。また、同じ色について吐出されるインク滴のサイズを異ならせて記録するドットサイズを複数種類として記録を行い、同様に高画質の記録を行う装置も知られている。すなわち、これらの装置では、ハイライト部(記録濃度の低濃度領域)では相対的に光学濃度の低いドット(淡インクや小ドット)で画像を形成し、シャドー部(記録濃度の高濃度領域)では相対的に光学濃度との高いドット(濃インクや大ドット)で画像を形成する。
また、カラー画像のみならずモノクロ画像の記録においても、銀塩写真並みの高画質が求められており、特に階調性が重要視される。この場合に、C、M、Yインクによる混色によってモノクロ画像を形成する構成では、C、M、Y各インクの僅かなばらつき、例えばインク相互の着弾位置やインク滴サイズのばらつきが発生すると、画像において色転びが生じ画質を低下させるという問題がある。これに対し、ブラックインクのみで画像を形成する構成では、上述の着弾位置やインク滴サイズのばらつきがあり得ず、色転びのような画質低下を生じない。このような点から、記録する画像がカラー画像かモノクロ画像かを判別し、判別結果に応じて使用するインクの種類を切り替える記録装置も提案されている。すなわち、カラー画像を記録する場合はC、M、Yインクを主に用い、モノクロ画像を記録する場合は、Kインクを主に用いる。さらに、モノクロ画像の記録では、上述のカラー記録と同様、相対的に光学濃度の低いドットと高いドットを使い分けることによりハイライト部の粒状性低減とシャドー部の高濃度を達成し、写真画質の記録を可能としている。これを実現する一構成として、色材濃度の高いブラックインク(ブラックインク:Kインク)と、色材濃度の低いブラックインク(グレーインク:GYインク)と、を用いて記録を行う装置が知られている。
図1は、KインクとGYインクの用い方を説明する図である。入力データが示す濃度レベルが最も低い近傍のハイライト部(図1に示す領域I)では、GYインクのみを用いて記録を行う。また、この領域から入力レベルが増すにつれてGYインクの打ち込み量(濃度の出力レベル)を増して行く(領域II)。その後、入力レベルが所定の値を超えるとKインクを使用し始めるとともに、GYインクの比較的多量の打ち込み量を維持する(領域III)。これにより、GYの濃度を高くした状態でKのドットをまばらに配置することができる。また、入力レベルが最大に近い領域(領域IV)では、主にKインクのみで記録する。
ところが、上記の構成において、GYインクとKインクによって記録されるドットの光学濃度の差が大きい場合には次のような問題を生じることがある。Kインクによる濃ドットがまばらに配置される領域IIIにおいて、GYインクによる淡ドットによって増すことができる濃度が充分でなく、結果として、濃ドットが視覚的に認識されて粒状感を呈することがある。これについては、淡ドットの濃度を高めるなどして記録濃度の差を小さくすればこの問題はほとんど生じないが、ハイライト部の粒状性低減と最大濃度の両立の効果が十分に達成できなくなる。
これに対し、GYおよびKのドットに加え、これらの中間の光学濃度を持つドットを加えた3種類以上のドットによって記録を行うことにより、この問題を軽減することはできる。例えば、高濃度ブラックインク(Kインク)による大ドット、低濃度ブラックインク(GYインク)による大ドット、および、低濃度ブラックインク(GYインク)による小ドット、からなる3種類のドットを用いて記録するものである。
図2は、上記3種類のドットの用い方を説明する図であり、図1と同様の図である。図2に示すように、ハイライト部(領域I)では、最も光学濃度の低いドットであるGYインクの小ドット(以下、GY小ドット)のみで記録を行い、入力レベルが増すとともにGYドットの量を増して行く(領域II)。これにより、比較的濃度の低い領域での粒状感の低減を図ることができる。入力レベルが所定の値を超えると、GYインクの大ドット(以下、GY大ドット)をまばらに配置し始める(領域III)。さらに入力レベルが増すと、GY小ドットの量を減じる一方、GY大ドットを増加させ全体の濃度を増す(領域IV)。入力レベルがさらに増すと、Bkインクの大ドット(以下、Bk大ドット)を使いまばらに配置し始め(領域V)、入力レベルが最大に近い領域(領域VI)では、主にBk大ドットのみを用いて記録を行う。
このように、3種類のドットを用いて記録を行うことにより、2種類のドットのみで記録を行う場合と比較して、GY小ドットとGY大ドットとの濃度差、およびGY大ドットとBk大ドットとの濃度差を小さくすることができる。これにより、中間調領域、特に、濃い濃度のドットが入り始める領域III、領域Vにおいて粒状性が増すことを抑制するとともに、記録画像のハイライト部における粒状性の低減とシャドー部の高濃度を良好に実現することができる。また、以上のように、形成するドットの種類を増やして、特に中間調領域における粒状性を低減できるのは、モノクロ画像の記録の場合だけでなく、カラーインクを用いたカラー記録においても同様である。
しかし、徒にインクの種類もしくはドットの種類を増すことは、記録装置の大型化や複雑化や、それに伴うコストアップを招くこととなる。
特開2003−224730号公報 特開2000−108420号公報
この点から、少ないインクの種類もしくはドットの種類であっても、特に、中間調領域での粒状性悪化を最小限に抑えることができる記録装置が望まれている。この課題に対して、例えば前述の特許文献1に記載の量子化技術を利用することができる。すなわち、この技術は、複数色の多値データに対応したそれぞれの量子化値をテーブルの格子点に格納し、各格子点の量子化値がテーブルにおいて知覚濃度に基づいて規定される濃度領域に応じた値とされたテーブルを用いて量子化を行うものである。このテーブルを用いた量子化によれば、第1に、量子化値が知覚濃度に基づいた濃度領域に対応して調整されていることから、例えば、濃ドットがまばらに配置される領域においてその濃ドットと淡ドットの配置は知覚上の濃度を満たすように定められる。従って、濃ドットがまばらに配置される領域において、淡ドットによって増すことができる濃度が充分でない状態を回避でき、結果として濃ドットによる粒状感を低減することができる。第2に、上記のように量子化値が濃度領域に対応して濃淡相互の量子化値が関連付けられることから、このテーブルによって得られる量子化値の誤差は、間接的に相手方の多値データにも影響を与えることになる。その結果、誤差拡散の特性上濃淡ドットが相互に分離して配置されるようになる。その結果、濃淡ドットが重なってあるいは近接して配置される確率を小さくでき、濃淡ドットの塊による粒状感をも低減することができる。このように、テーブルを用いて複数の多値データの誤差拡散処理を相互に関連させて行い、配置される異なる種類のドットをできるだけ分離して配置する量子化方法を、以下では、便宜上「分離量子化(分離誤差拡散)」と称する。従って、分離量子化は特許文献1に記載の方法だけでなく、他の方法、例えば、特許文献2に記載されるディザ法を用いたものであってもよい。同文献には、複数種類のインクのデータを量子化するに際して、ある種類のインクデータの量子化ではそれ以前に量子化された種類のデータに係るドットの重なりを最小限にすることが記載されている。以上のように、本発明を適用する上では、量子化データに基づいて形成されるドットの配置が異なる種類のドットが相互に分散するように配置されるものであれば、どのような量子化方法であってもよい。
以上のように、特許文献1の技術を用いることにより、より少ない種類のドットを用いる場合でも、特に、中間調領域での粒状性の悪化を抑制することが可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、量子化する多値データの種類、つまりテーブルを参照するデータの種類が増すと、その種類の数のべき乗でテーブルサイズが増加するという問題がある。このため、用いるインクやドットサイズの種類が、例えば3種類以上となる記録システムに特許文献1の技術を適用すると、テーブルサイズが膨大になり、装置の大型化やコストアップを招くことになる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、テーブルサイズの増大を招くことなく、テーブルを用いた量子化によって、特に、中間調領域における粒状性の低減を可能とする画像処理装置および画像処理方法を提供することにある。
そのために本発明では、同一色相で光学濃度がそれぞれ異なる第1ドット、第2ドットおよび第3ドットを記録媒体上に形成して画像を記録するため画像処理装置であって、前記画像の色成分データに基づいて、前記第1ドットに対応する第1多値データと、前記第2ドットに対応する第2多値データと、前記第3ドットに対応する第3多値データを生成する色分解手段と、前記第1、第2および第3多値データが示す値がいずれも0ではない場合、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第1ドットを形成するための前記第1量子化データを生成し、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第2ドットを形成するための第2量子化データを生成する量子化手段と、を具えることを特徴とする。
また、同一色相で光学濃度がそれぞれ異なる第1ドット、第2ドットおよび第3ドットを記録媒体上に形成して画像を記録するため画像処理方法であって、前記画像の色成分データに基づいて、前記第1ドットに対応する第1多値データと、前記第2ドットに対応する第2多値データと、前記第3ドットに対応する第3多値データを生成する色分解工程と、前記第1、第2および第3多値データが示す値がいずれも0ではない場合、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第1ドットを形成するための前記第1量子化データを生成し、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第2ドットを形成するための第2量子化データを生成する量子化工程と、を有することを特徴とする。
以上の構成によれば、量子化に用いるテーブルを参照する多値データの数を高々2とすることができ、テーブルサイズの増大を抑制することができる。
無彩色を記録する場合のKインクとGYインクの用い方を説明する図である。 無彩色を記録する場合の、Kインクによる大ドット、低濃度ブラックインクによる大ドット、および、低濃度ブラックインクによる小ドットの3種類のドットの用い方を説明する図である。 本発明の一実施形態に係わる、インクジェット記録装置とホストコンピュータとを有して構成される記録システムを示すブロック図である。 図3に示したインクジェット記録装置の機械的構成の概略を示す斜視図である。 図4に示したヘッドカートリッジの詳細を説明するための分解斜視図である。 上記カートリッジを構成する記録ヘッドの主要部の概略構成を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像処理のための構成をその一連の工程に沿って示すブロック図である。 図7に示した、グレースケール変換部で得られるモノクロ階調値Gと階調補正処理部からの出力データとの関係を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る量子化処理を示すフローチャートである。 上記量子化における分離誤差拡散処理に用いるLUTを説明する図である。 上記LUTにおける濃度領域を説明する図である。 上記量子化処理によって得られる量子化データに基づいて生成されるドットパターンを示す図である。 本発明の第二の実施形態に係るモノクロモード量子化処理を示すフローチャートである。 上記第二実施形態の変形例に係るモノクロモード量子化処理を示すフローチャートである。 本発明の第三の実施形態に係る、シアン成分の入力レベルと階調補正処理部からの出力値との関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図3は、本発明の一実施形態に係わるインクジェット記録装置301と、ホストコンピュータ(以下、ホスト装置ともいう)302とを有して構成される記録システムを示すブロック図である。記録装置301とホスト装置302は、既知の通信手段で接続されており、相互に通信することができる。ユーザは、ホスト装置302にアクセスすることにより、所望の画像を記録装置301から出力することが出来る。この際、ホスト装置302は、記録すべき画像データに対し後述するような各種処理を実行し、その結果得られた記録データを記録装置301に送信する。
図4は、図3に示したインクジェット記録装置301の機械的構成の概略を示す斜視図であり、装置のフロントカバーを取り外して装置内部を露出させた状態を示している。図において、1000は交換式のヘッドカートリッジ、2はヘッドカートリッジ1000を着脱自在に保持するキャリッジユニット、3はヘッドカートリッジ1000をキャリッジユニット2に固定するためのホルダをそれぞれ示す。ヘッドカートリッジ1000にはインクを吐出するための吐出口が設けられた記録ヘッドが一体に備えられている。ヘッドカートリッジ1000をキャリッジユニット2に装着し、その後カートリッジ固定レバー4を操作することにより、ホルダ3が連動し、ヘッドカートリッジ1000をキャリッジユニット2に圧接させて固定することができる。また、この圧接によってヘッドカートリッジ1000の位置決めが行われると同時に、キャリッジユニット2に設けられた所要の信号伝達用の電気接点とヘッドカートリッジ1000側の電気接点とのコンタクトが行われる。
5は装置制御部とキャリッジユニット2との間で電気信号を伝達するためのフレキシブルケーブルを示す。6はキャリッジユニット2を主走査方向に往復移動させるための駆動源をなすキャリッジモータ、7は当該駆動力をキャリッジユニット2に伝達するキャリッジベルトをそれぞれ示す。8は主走査方向に延在してキャリッジユニット2の支持を行うとともにその移動を案内するガイドシャフトを示す。9はキャリッジユニット2に取り付けられた透過型のフォトカプラ、10はキャリッジホームポジション付近に設けられた遮光板をそれぞれ示す。これにより、キャリッジユニット2がホームポジションに至ったときに遮光板10がフォトカプラ9の光軸を遮ることにより、キャリッジユニット2がホームポジションに位置していることを検知できる。12は、ヘッドカートリッジ1000における記録ヘッドをキャップするキャップ部材、そのキャップ部材を介して吐出口内部の吸引を行う吸引機構、さらに記録ヘッド吐出口面のワイピングを行う部材などの回復機構を含むホームポジションユニットを示す。
13は記録媒体を排出するための排出ローラを示し、不図示の拍車状ローラと協動して記録媒体を挟み込み、これを記録装置301外へと排出する。また、ラインフィードユニット(不図示)により、記録媒体を副走査方向へ所定量搬送する。記録媒体の搬送経路上には不図示のペーパーエンドセンサ(PEセンサ)が設けられており、記録媒体の先端部や後端部を検出することができる。
図5は、ヘッドカートリッジ1000の詳細を説明するための分解斜視図である。図において、15はBk(ブラック)インク、GY(グレー)インクを貯溜する交換可能なインクタンク、16はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各色剤のインクを貯溜する交換可能なインクタンクをそれぞれ示す。17はヘッドカートリッジ1000と連結してインクを供給する部分となるインクタンク16のインク供給口、18は同様にインクタンク15のインク供給口を示す。インク供給口17、18は、供給管20に連結されて記録ヘッド21にインクを供給するように構成されている。19は、フレキシブルケーブル5と接続され、記録データに基づく信号を記録ヘッド21に伝える様に構成されている電気接点を示す。
また、図5において、記録ヘッド21の前面に示されている8つの線は、インク色およびインク滴の大きさが異なるインクを吐出する複数のノズルからなるそれぞれのノズル列を示している。詳しくは、ブラックインク滴(大;Bk)、シアン大インク滴(C)、シアン小インク滴(c)、マゼンタ大インク滴(M)、マゼンタ小インク滴(m)、イエローインク滴(Y)、グレー大インク滴(GY)、グレー小インク滴(gy)が吐出される。本実施形態では、大インク滴は約5plであり、小インク滴は約2plである。
図6は、記録ヘッド21の主要部の概略構成を模式的に示す断面図である。図において、4000はベースプレートを示し、吐出用の5種類のインクを受容するための共通液室5101、5103、5105、5107、5109、5111、5113および5115を備えたものである。各共通液室は、半導体製造プロセスで形成されたヒータボードの裏面を異方性エッチングすることによって形成された供給路5102、5104、5106、5108、5110、5112、5114および5116と連結している。これにより、各インクの吐出用ヒータ群に対応したインク路群のそれぞれに連通し、かつ異なる色のインクの混合が生じないよう分離ないし区画することができる。
4001はブラックインクとシアン大インク滴用のヒータボード、4002はシアン小インク滴とマゼンタ大インク滴用のヒータボードをそれぞれ示す。また、4003はマゼンタ小インク滴とイエローインク用のヒータボード、4004はグレーの大インク滴とグレー小インク滴用のヒータボードをそれぞれ示す。各ヒータボードには、吐出用のヒータ5004、5006等が配設されている。また、5001、5002、5003および5004は、インク流路およびノズルを形成したオリフィスプレートを示し、通常、耐熱性の樹脂で形成されている。
例えばブラック用インクを例に採り説明すると、液室5102から供給されたブラックインクは、吐出用ヒータ群5004、5006近傍のインク流路まで供給される。記録信号に従って、個々のヒータ5004、5006に電圧パルスが印加されると、ヒータの急激な発熱から起こる膜沸騰の発泡エネルギによって、吐出口5005および吐出口5007からインクが滴として矢印の方向に吐出される。吐出されたインク滴は記録媒体Pに着弾し、インク色やインク滴の大きさに対応したドットを形成する。本実施形態では、1つのインク液室5102は2つのノズル列5005および5007に対応しており、図に向かって左側のノズル列5005を偶数ノズル、右側のノズルすなわち5007を奇数ノズルと称する。
図7は、本実施形態に係る画像処理のための構成をその一連の工程に沿って示すブロック図である。これらの画像処理は、具体的には、図3に示したホスト装置302および記録装置301それぞれの、CPU、ROM、RAMなどを有した画像処理構成によって実行される。
ホスト装置302のアプリケーション701で作成された画像データは、256階調のレッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)を有する8ビットの輝度信号で表されている。この画像データは、プリンタドライバ3020によって、最終的に記録装置で用いる量子化されたデータとされて記録装置301へ送られる。プリンタドライバ3020では、先ず、解像度変換部(不図示)によって、解像度変換(本実施形態では600ppiへの変換)が行われる。次に、判定部702によって、その記録がモノクロ画像出力かカラー画像記録出力かを判断する。本実施形態では、ユーザがホスト302を介した操作によって、モノクロ画像出力かカラー画像出力かを選択する。もちろん、アプリケーションで作成された画像データがモノクロ画像かカラー画像かを、画像データに基づいて判別するなど既知の他の方法を適用することも可能である。
モノクロ画像出力が選択されている場合は、先ず、グレースケール変換部703によって、アプリケーションで作成された画像データのグレースケール変換を実施する。このグレースケール変換は、それぞれが8ビット256階調であるR、G、Bデータを、明度のみの情報を有したモノクロ256階調の8ビットデータに変更する処理である。この変換には、様々なものが知られているが、本実施形態では、
モノクロ階調値G=(WR×R+WG×G+WB×B) (小数点以下四捨五入)
ここで、重み付け成分:WR=0.299、 WG=0.587、 WB=0.114である。
次に、色分解処理部704は、モノクロ階調8ビットデータを、記録装置で用いるインクおよびドットサイズの種類に対応させた8ビットデータに変換する。すなわち、インクとドットサイズの組合せに応じて、ブラックドット(Bkドット)、グレー大ドット(GYドット)、グレー小ドット(gyドット)、シアン小ドット(cドット)、マゼンタ小ドット(mドット)、イエロードット(Yドット)を形成でき、これらの8ビットデータが生成される。なお、これらの色分解データは、上記の各ドットは図6にて前述した、インクの種類とそのインク滴の大きさの組み合わせに対応しており、この組み合わせに応じたデータであることはもちろんである。色分解処理部704では、予め用意されている色分解テーブルを参照することによってその処理を行う。この色分解テーブルは、0、16、32、48、64、80、96、112、128、144、160、176、192、208、224、240、255の17個のモノクロ階調値Gそれぞれに対応して、Bk、GY、gy、Y、c、mの値を格納したものである。具体的な処理では、モノクロ階調値Gが与えられると、色分解テーブルを参照し、その階調値に対応する座標点のBk、GY、gy、Y、c、mの値を近接格子点のBk、GY、gy、Y、c、mの値から内挿し、その値を得る。
なお、本実施形態で、モノクロ画像出力でありながら、有彩色Y、c、mを出力する理由は以下のとおりである。一般に記録紙などの記録媒体は白色であるが、僅かながら色味を持っている。このため、無彩色のBk、Gy、gyドットを形成したとしても、記録媒体が元々持っている色味に引きずられ記録画像も僅かに有彩色を帯びることがある。このため、記録画像を本来意図したモノクロの色味とすべく、少量の有彩色インクを使用して記録媒体が持っている色味を打ち消す。ただし、有彩色インクを使用しすぎると色転びが発生する可能性があるため、インク量にして無彩色インクの数%程度にとどめる。
続く階調補正処理705部では、色分解処理部704から出力された値に対して、階調補正テーブルによる変換が行われる。すなわち、Bk、GY、gy、c、mYの各色について256階調のデータのそれぞれに対する変換値が予め定められた階調補正テーブルを参照することにより変換が行われる。本実施形態では、入力値(=色分解処理からの出力値)0〜255の256階調に対し、この入力値を変換して出力範囲は0〜4080とする。これにより、より細かな階調補正が可能となる。
図8は、グレースケール変換部703で得られるモノクロ階調値Gと、これに対して上述した色分解処理および階調補正処理を施したデータ、すなわち、階調補正処理部705からの出力データとの関係を示す図であり、図2と同様の図である。概ね、図2で説明したものと同様であるが以下で説明する特徴ある。
図8に示すように、入力値63(以下、値A)からGYドットが配置され始める。また、入力値150(以下、値B)からBkドットが配置され始める。そして、僅かではあるが、色調整のためm、Yドットが配置される。なお、本実施形態では、記録媒体が青みがかっているためc成分は用いず、m、Y成分のみを用いる。
図7を再び参照すると、以上のように階調補正処理部706から出力された値に対して、モノクロモード量子化処理部706は、画素ごとに4値(レベル0、レベル1、レベル2、レベル3)の2ビットデータに変換する量子化処理を行う。
図9は、本発明の第一の実施形態に係る量子化処理を示すフローチャートである。
ステップ900で本処理を開始すると、先ず、ステップ901で、画素ごとに、グレースケール変換部703(図7)で求めたモノクロ階調値Gが、値B(図8)より小さいか否かを判定する。小さい場合は、ステップ902へ進み、階調補正処理部705(図7)から出力されたデータのうち、データGY、gyの組みのみで、特許文献1に記載の同様のルックアップテーブル(LUT)を参照して量子化値を得る分離誤差拡散を行う。
図10は、この分離誤差拡散処理に用いるLUTを説明する図である。具体的には、図10は、GYとgyを入力とするLUTの内容を示しており、横軸はgy、縦軸はGYの入力値を表し、格子点上の数値はそれぞれgy、GYの量子化値を表している。
図10に示すように、LUTは、GY、gyとも4値の量子化を行うため、量子化代表値と量子化閾値を次のように設定している。量子化代表値は、レベル0が0、レベル1が1360、レベル2が2720、レベル3が4080である。また、量子化のための閾値は、レベル0〜1が688、レベル1〜2が2048、レベル2〜3が3408である。図11に詳しく示すように、x軸(gy)およびy軸(GY)それぞれに上述の閾値の点をとる。そして、同じ閾値の点同士を結んだ直線と、x(gy)=4080の軸上においてGYの閾値となる点とy(GY)=4080の軸上においてgyの閾値となる点とを結んだ直線によって、7つの濃度領域に分割することができる。そして、このように規定されるそれぞれの濃度領域内では、gy、GYの量子化値の合計が等しくなるように調整されている。
以上のテーブルを用いて量子化を行うことにより、参照するデータが2つ(gy、GY)というように少ない場合でも、第1に、濃ドットがまばらに配置される領域において濃ドット(GY)と淡ドット(gy)の配置は知覚上の濃度を満たすように定められる。従って、濃ドットがまばらに配置される領域において、淡ドットによって増すことができる濃度が充分でない状態を回避でき、結果として濃ドットによる粒状感を低減することができる。第2に、上記のように量子化値が濃度領域に対応して濃淡相互の量子化値が関連付けられることから、誤差拡散の特性上濃淡ドットが相互に分離して配置されるようになる。その結果、濃淡ドットが重なってあるいは近接して配置される確率を小さくでき、濃淡ドットの塊による粒状感をも低減することができる。
上述のようにgy、GYの組み合わせの量子化を終了すると、次に、ステップ903で、Bk(およびm、Yそれぞれ)単独で誤差拡散法による量子化を行う。
ステップ901でモノクロ階調値Gが値B以上であると判定された場合は、ステップ904に進む。ここでは、BkとGyの組み合わせのLUTを用いて、上述したgy、GYの組み合わせの量子化と同様の量子化を行い、4値データを得る。また、ステップ905では、ステップ903と同様、gy(およびm、Yそれぞれ)単独で誤差拡散法による量子化を行う。
以上のステップ902、904の量子化について、値Bより小さい領域では、図8に示したように、Bkデータは用いられない。従って、その領域の画素に対するBkデータの影響は僅かであるとし、GYデータの入りだしによる粒状性最適化を優先すべく、GY、gyの組み合わせを入力とするLUTを用いて分離量子化を行う。一方、値B以上の領域では、Bkデータが用いられるため、Bk、GYのみの組み合わせを入力とするLUTを用いて量子化を行う。この場合において、gyでなくGYを組み合わせるのは、GYがgyより光学濃度が高いため、Bkとgyが重なったときより、BkとGYが重なったときの方が光学濃度が高くなり、視覚的に認識しやすいからである。すなわち、GYとBkの組み合わせを最適化するほうが粒状感低減に効果的だからである。
以上のとおり、テーブルを参照するインクデータの種類の数を2とすることができ、テーブルサイズの増大を抑制することができる。
なお、階調補正処理部705の出力が0である場合も、他画素からの誤差が累積することにより、その画素にドットが形成されることがあり得る。このため、ステップ903、905の単独の量子化処理は必要となる。
また、本実施形態は図8に示すようにgy、GY、Bkの3種類のドットを用いる例に係り、図2に関する説明ではインクの種類が多く粒状感が低減できる例としたが、このような場合でも以上説明した本実施形態の量子化はさらに粒状感を低減できるものである。すなわち、本実施形態の量子化によれば、用いるインクの種類が少ない場合でも粒状感の発生を効果的に低減できることから、上記のとおりテーブルを参照するインクデータの種類の数を高々2とすることができる。その結果、テーブルサイズの増大を抑制することができるという効果を得ることができる。
図7を再び参照すると、判定部702でカラー出力と判断したときは、色分解処理部707、階調補正処理部708、およびカラー量子化処理部709それぞれの処理を行うが、これらの処理は公知のものと同様であるので、それらの説明は省略する。
図12は、モノクロモード量子化処理部706(図7)によって得られる量子化データに基づいて、ドット配置パターン化処理部710(図7)によって配置されるドットパターンを示す図である。量子化で得られる各色のレベル0〜3のデータは、600dpiの解像度の1画素に0〜4個のドットを配置するためのデータである。すなわち、1画素の領域を構成する2エリア×2エリアの各エリアに対するドットの記録・非記録によって上記4レベルの濃度を色ごとに表現する。ここで、丸印が示されたエリアはドットを記録するエリア、丸印がないエリアはドットが記録されないエリアを示している。図からも判るように、入力レベルが0の場合には、全てのエリアにドットは配置されないが、レベル1のときには1ドット、レベル2では2ドット、レベル3では4ドットと、レベル数が上がるにつれて、配置する(記録する)ドット数も徐々に増加する。
以上のようにして最終的に2値化(ドット配置)された記録データは、図7に示す、記録ヘッドの駆動回路711に転送され、この記録データに基づいて記録ヘッドからインクが吐出される。記録の際、ドット配置パターンの2×2エリアにおいて、上段のエリアは偶数ノズルが、下段のエリアは奇数ノズルがそれぞれ記録を担当する。以上説明した一連の処理によって、256階調の600ppiの画像データは、2階調の1200dpiの解像度で記録される。
なお、上述の例では、光学濃度の異なる3種類のドットを用いてモノクロ記録を行う例として説明したがこれに限定されないことはもちろんである。例えば、ブラック(Bk)インクのドットについても、大ドット、小ドットの2種類のドットを形成可能とし、合計4種類のドットを用いるシステムにも本発明を適用することができる。すなわち、より光学濃度の高いドットが入りだすモノクロ階調値Gの値を、予め所定値として設定する。そして、モノクロ階調値Gと所定値を比較し、その比較結果に基づいて、量子化処理へ入力があるドットと、その次に光学濃度の高いドットとの組み合わせについて分離量子化を実施すればよい。
具体的には、GY大ドットが入りだす階調値を値A、Bk小ドットが入りだす階調値を値B、Bk大ドットが入りだす階調値を値Cとして、予め設定し、モノクロ階調値G<値Bのときは、GYとgyの分離量子化を行う。また、値B≦モノクロ階調値G<値Cのときは、Bk小ドットとGYの分離量子化を行う。さらに、値C≦モノクロ階調値Gのときは、Bk大ドットとBk小ドットの分離量子化を行う。5種類以上のドットに対しても、同様に適用可能である。
本実施形態を一般化すると、モノクロなどの同一色相で光学濃度の異なる3種類以上のドットを形成して記録を行うために用いられる量子化データを生成する。この場合に、モノクロ階調データなどの1つの色成分を示すデータに基づいて、3種類以上のドットにそれぞれ対応した複数の多値データを生成する。そして、これら複数の多値データを量子化して階調値数がより少ない量子化データを得る際に、複数の多値データによって、複数の多値データ相互が関連付けられて求められた量子化データが格納されたテーブルを参照し量子化データを得る。この際、色成分データの値に応じて、3種類以上のドットに対応した多値データのうち2種類のドットに対応した多値データで参照するテーブルを選択し、このテーブルを2種類のドットに対応した多値データで参照して量子化データを得るものである。
(実施形態2)
図13は、本発明の第二の実施形態に係るモノクロモード量子化処理を示すフローチャートである。本実施形態のモノクロモード量子化処理が第一の実施形態のそれと異なる点は、階調補正処理部705(図7)からBk出力が0か否かに応じてLUTを参照する2つのデータの組み合わせを異ならせる点である。
図13のステップ1102で、階調補正処理部からのBk出力値が0か否かを判定する。Bkの出力値が0であると判断したときは、ステップ1103以降の工程を実行する。すなわち、この処理画素に関してはBkの寄与はほとんどないと判断して、ステップ1103で、GYとgyの組み合わせを入力とするLUTを用いて分離誤差拡散を行う(1103)。その後、ステップ1104で、Bk(およびm、Yそれぞれ)単独で誤差拡散法による量子化を行う。
ステップ1102でBkの出力値が0以外であると判断したときは、ステップ1105で、その処理にかかる画素に対してBkの寄与があるとして、BkとGYの組み合わせを入力とするLUTを用いて分離誤差拡散を行う。その後、ステップ1106で、gy(およびm、Yそれぞれ)単独で誤差拡散法による量子化を実施する。
以上のとおり、本実施形態は、光学濃度の最も高いドットであるBkが最も粒状性に影響するため、Bk出力がある場合は、その画素にBkが打ち込まれる確率が高いとして、Bkと他の色の重なりを考慮した量子化を実施して粒状性を低減する。一方、Bk出力が0である場合には、その画素にBkドットが形成される確率は低いため、Bkの次に光学濃度の高いドットであるGYをgyと組み合わせて量子化を行う。これにより、GYによる粒状性を良好に低減することができる。なお、Bkの出力が0だった場合であっても、他画素からの誤差が累積することにより、その画素にドットが形成されることはあり得る。このため、Bk出力が0の場合でも、ステップ1104のBk量子化処理を実行する。
以上説明したように、モノクロ画像出力モードで、光学濃度の異なる3種類のドットを使用して記録を行うシステムにおいて、量子化処理されるデータ値が0か否かを判定する。そして、その判定結果に基づいて量子化するドットの組み合わせを変更しいずれの組み合わせも高々2つのドットとすることにより、量子化に用いるLUTサイズを膨大にすることなく、中間調領域における粒状性を低減することが可能となる。
図14は、上記第2実施形態の変形例に係るモノクロモード量子化処理を示すフローチャートである。上記の例では光学濃度の異なる3種類のドットを用いてモノクロ記録を行う例をしめしたがこれに限定されない。光学濃度の異なる4種類以上のドットを用いて記録を行う例にも本発明を適用することができる。
すなわち、複数種類のドット(インク)のうち、光学濃度の高い順に、量子化されるデータ値が0か否かを判断する。そして、データ値が0でない場合には、それによって形成されるドットの粒状性低減するべく、そのドットのデータとその次の2番目に光学濃度の高いドットのデータとの組み合わせによるLUTを用いて量子化を行う。また、量子化されるデータ値が0の場合は、その次に光学濃度の高いドットのデータ値が0か否かを判断し、同様の処理を繰り返す。
図14に示す例では、Bkインクのドットも、大ドット、小ドットの2種類のドットを形成可能とし、計4種類のドットを用いるシステムにおける例を示している。上述のとおり、光学濃度の高いドットから順に階調補正処理出力値を確認し、どの組み合わせで量子化するかを決定する。
本実施形態を一般化すると、モノクロやシアンなどの同一色相で光学濃度の異なる3種類以上のドットを形成して記録を行うために用いられる量子化データを生成する。この場合に、複数の多値データを量子化して階調値数がより少ない量子化データを得る際に、複数の多値データによって、複数の多値データ相互が関連付けられて求められた量子化データが格納されたテーブルを参照し量子化データを得る。そして、3種類以上のドットに対応した多値データの値に応じて、その3種類以上のドットに対応した多値データのうち2種類のドットに対応した多値データで参照するテーブルを選択する。
(実施形態3)
本発明は、上述した例に示した無彩色インク以外のインクを用いる形態、すなわち、有彩色であっても、略同一色相で光学濃度の異なる複数のドットを使用して記録を行う形態にも本発明を適用することができる。
例えば、C(大ドット)、M(大ドット)、Y、Bk、c(小ドット)、m(小ドット)に加え、シアンの中ドット(C‘)、マゼンタの中ドット(M’)を用いて記録を行う形態に本発明を適用することができる。すなわち、シアン、マゼンタについては、大ドット、中ドット、小ドットの3種類のドットを用いて記録を行う。
図7に示す構成において、色分解処理部707で、RGBデータはCMYKcmC’M’の8種類の色に分解され、それぞれの色のデータは階調補正処理部708で階調補正が行われる。ここで、色分解処理部707への入力は、R,G,Bそれぞれ256階調あり、2563通りの入力があるが、これらのうち、例えば、シアン成分=255−Rで表されるシアン成分のみに着目する。
図15は、このシアン成分の入力レベルと、階調補正処理部708からの出力値との関係を示す図であり、図8と同様の図である。図15に示すように、シアン成分の入力レベルに応じて、シアンの大ドット、中ドット、小ドットの使い方をする。そして、量子化処理部709で、シアン大ドットが0か否かを判断することにより、大ドットと中ドットの組み合わせで量子化を行うか、中ドットと小ドットの組み合わせで量子化を行うかを切り替える。マゼンタについても同様である。
(他の実施形態)
上述の各実施形態は、本発明に係る量子化処理をホスト装置のプリンタドライバによって実行する例として説明したが、この量子化処理を記録装置において行ってもよい。いずれの場合も本発明に係る量子化処理を実行する装置は画像処理装置を構成する。
(さらに他の実施形態)
本発明は、上述した実施形態の機能を実現する、図9、図13、図14に示したフローチャートの手順を実現するプログラムコード、またはそれを記憶した記憶媒体によっても実現することができる。また、記憶媒体に格納されたプログラムコードがシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)に読取られ実行されることによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
更に、プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
702 判定部
703 グレースケール変換部
704、707 色分解処理部
705、708 階調補正処理部
706、709 量子化部
710 ドット配置パターン化処理部

Claims (14)

  1. 同一色相で光学濃度がそれぞれ異なる第1ドット、第2ドットおよび第3ドットを記録媒体上に形成して画像を記録するため画像処理装置であって、
    前記画像の色成分データに基づいて、前記第1ドットに対応する第1多値データと、前記第2ドットに対応する第2多値データと、前記第3ドットに対応する第3多値データを生成する色分解手段と、
    前記第1、第2および第3多値データが示す値がいずれも0ではない場合、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第1ドットを形成するための前記第1量子化データを生成し、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第2ドットを形成するための第2量子化データを生成する量子化手段と、を具えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記量子化手段は、入力された前記第1多値データおよび前記第2多値データに対して、出力する第1量子化データおよび第2量子化データが定められたテーブルを用いて量子化することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記量子化手段は誤差拡散処理を実行することによって量子化することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記量子化手段は、前記第1多値データおよび前記第2多値データを用いずに前記第3多値データを用いて前記第3ドットを形成するための第3量子化データを生成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記第2ドットは、前記第1ドットよりも光学濃度が低く、且つ、前記第3ドットよりも前記光学濃度が高いことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 前記第2ドットと前記第3ドットは、サイズが異なることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記量子化手段は、前記第1多値データが示す値が0である場合、前記第2多値データおよび第3多値データを用いて第1多値データを用いずに前記第2ドットを形成するための第4量子化データを生成し、前記第2多値データおよび前記第3多値データを用いて前記第1多値データを用いずに前記第3ドットを形成するための第5量子化データを生成することを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
  8. 同一色相で光学濃度がそれぞれ異なる第1ドット、第2ドットおよび第3ドットを記録媒体上に形成して画像を記録するため画像処理方法であって、
    前記画像の色成分データに基づいて、前記第1ドットに対応する第1多値データと、前記第2ドットに対応する第2多値データと、前記第3ドットに対応する第3多値データを生成する色分解工程と、
    前記第1、第2および第3多値データが示す値がいずれも0ではない場合、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第1ドットを形成するための前記第1量子化データを生成し、前記第1多値データおよび第2多値データを用いて前記第3多値データを用いずに前記第2ドットを形成するための第2量子化データを生成する量子化工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  9. 前記量子化工程において、入力された前記第1多値データおよび前記第2多値データに対して、出力する第1量子化データおよび第2量子化データが定められたテーブルを用いて量子化することを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記量子化工程において、誤差拡散処理を実行することによって量子化することを特徴とする請求項8または9に記載の画像処理方法。
  11. 前記量子化工程において、前記第1多値データおよび前記第2多値データを用いずに前記第3多値データを用いて前記第3ドットを形成するための第3量子化データを生成することを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の画像処理方法。
  12. 前記第2ドットは、前記第1ドットよりも光学濃度が低く、且つ、前記第3ドットよりも前記光学濃度が高いことを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の画像処理方法。
  13. 前記第2ドットと前記第3ドットは、サイズが異なることを特徴とする請求項8から12のいずれかに記載の画像処理方法。
  14. 前記量子化工程において、前記第1多値データが示す値が0である場合、前記第2多値データおよび第3多値データを用いて第1多値データを用いずに前記第2ドットを形成するための第4量子化データを生成し、前記第2多値データおよび前記第3多値データを用いて前記第1多値データを用いずに前記第3ドットを形成するための第5量子化データを生成することを特徴とする請求項12または13に記載の画像処理方法。
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