JP5283365B2 - 多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構及び多点ゲート射出成形方法 - Google Patents

多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構及び多点ゲート射出成形方法 Download PDF

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本発明は多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構及び多点ゲート射出成形方法に関し、詳しくは、投影面積の大きな1個取りの成形品を成形する多点ゲート射出成形や、充填量及び重量比率の異なる成形品を同時に成形する所謂ファミリーモールド成形において、多数の各ノズルからの充填を調整して、大型成形品や大小成形品のセット取りが安定した状態で生産できる多点ゲート金型に用いられるノズルゲート開閉タイミング調整機構及び多点ゲート射出成形方法に関する。
樹脂成形体の射出成形において、投影面積の大きな樹脂成形体の1個取りの成形や充填量及び重量比率の異なる成形品を同時に成形する所謂ファミリーモールド成形には多点ゲート式の金型が用いられており、当該多点ゲート式の場合、多数の各ノズルからの充填量を調整して成形品のウエルドラインの形成箇所を所望の位置に移動制御したり、多数の各ノズルからの充填を調整して大小成形品のセット取りが安定して生産できるようにする必要がある。
多数個のノズルにおいて充填量を調節制御するには、例えば、特許文献1〜3に記載されるように各々のノズルゲートから射出される樹脂の量を変えることで各々のノズルによる充填量を調節することで行われている。
特許文献1に記載の技術では、樹脂流路であるランナー内に堰き止めピンを侵入させ、この堰き止めピンの侵入量によって射出量の調節制御を行っている。
しかし、この技術では、堰き止めピンをランナー側から弁座にねじ込んでいる構成であるため、堰き止めピンの侵入量の調節は、金型を分解して行わなければならず、再調節が必要な場合には、その度に分解→侵入量の調節→組立て→射出成形→充填量の確認という手順を繰り返さなければならず手間及び時間が著しくかかってしまうという欠点を有している。
特許文献2に記載の技術では、ばねによって付勢される受圧面をランナー内に出没させることで射出量の調節制御を行っている。
しかし、この技術では、樹脂の種類や温度等の種々条件によって樹脂射出時の充填圧が変化するため、受圧面の付勢力とバランスをとりながらの各ノズルゲートの射出量の調節制御を行うことは極めて難しいという欠点を有している。
特許文献3に記載の技術では、絞り形状の異なる複数個の入れ子を適宜組み替えてランナー内に装着することで射出量の調節制御を行っている。
しかし、この技術では、入れ子を交換するには分解しなければならないため、再調節が必要な場合には、その度に分解→入れ子の交換→組立て→射出成形→充填量の確認という手順を繰り返さなければならず手間及び時間が著しくかかってしまうという欠点を有している。
更に、射出量の調節は、予め用意されている入れ子の絞り形状によって規制されてしまうため、ステップ型の段階的な調節となってしまう。従って、予め用意されている入れ子では所望の射出量が得られない場合、新たに入れ子を製作しなければ調節が不可能であるという欠点を有している。
以上のように、各ノズルに供給される溶融樹脂の流量を変えることによって各ノズルゲートから射出される樹脂充填量を調節することは調節に手間がかかり困難であった。
そこで本発明者は、上記した従来の課題を解決するために、樹脂の充填に際し樹脂圧力が所定値を超えたときに、各ノズル内に配設されたゲートピンが各ノズルゲートを開放し、樹脂圧力が所定値を下回ったときに、前記各ゲートピンが各ノズルゲートを閉塞する構成であって、前記各ノズルゲートと対向する側の射出成形金型の部位の一部又は全部に、前記ノズルゲート側に向けて進退動作するノズルゲート開閉構成のタイミングピンを備えており、該タイミングピンが前記ノズルゲートを直接、又はゲートピンを介して間接的に開閉することによって、複数のノズルゲートの開閉タイミングを調整する構成のノズルゲート開閉タイミング調整機構(特許文献4)を先に提案した。
特開2004−50425号公報 特開平2004−17564公報 特開平5−237879号公報 特願2007−123021号
前記先提案技術は複数の各ノズル内に配設されたゲートピンが各ノズルゲートを開放・閉塞する構成の所謂シャットオフノズル方式のノズル構成を有する技術であるが、本発明者がこの先提案技術を含めてノズルゲート開閉タイミング調整機構全般に関しての研究を更に続けたところ、前記先提案技術が適用したシャットオフノズル方式は他のノズル構成であるオープンノズル方式に比して普及率が低いため、普及率が高く一般的に用いられているオープンノズル方式に適用可能な技術の開発がより必要であることが判った。
そこで本発明の課題は、各ノズルに供給される溶融樹脂の流量を変えることなく各ノズルゲートから射出される樹脂充填量を変えることが可能なオープンノズル方式のノズル構成を有する多点ゲート射出成形機に適用可能なノズルゲート開閉タイミング調整機構及び多点ゲート射出成形方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は下記構成を有する。
1.樹脂を射出するオープンノズル方式のノズルゲートを複数備えた多点ゲート射出成形機の各ノズルゲートの開閉タイミングの調整機構において、
前記各ノズルゲートと対向する側の射出成形金型の部位の一部又は全部に、前記ノズルゲート側に向けて進退動作するノズルゲート開閉構成のタイミングピンを備えており、
該タイミングピンが、前記対向側位置から前記ノズルゲートに向かって進出動作して前記ノズルゲートを閉塞することと、前記ノズルゲートから退避動作して前記ノズルゲートを開放すること、とによって前記ノズルゲートの開閉が可能であり、
複数のタイミングピンの進退動作の制御により前記複数のノズルゲートの開閉タイミングを調整する構成であり、且つ前記タイミングピンの進出ストローク量を調整する構成であることを特徴とする多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
2.前記多点ゲート射出成形機の射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された構成であることを特徴とする上記1に記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
3.前記タイミングピンの一部が前記ノズルゲート内に挿入することで該ノズルゲートを閉塞する構成であることを特徴とする上記1又は2に記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
4.前記タイミングピンが前記ノズルゲートの出口面に当接することで該ノズルゲートを閉塞する構成であることを特徴とする上記1又は2に記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
5.前記複数のタイミングピンの各々の進退動作を制御することにより前記複数のノズルゲートの開閉タイミングの調整が各々可能な構成であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
.前記タイミングピンが可動側金型に配設された構成であることを特徴とする上記1〜のいずれかに記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
.上記1〜のいずれかに記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構を用いて行う多点ゲート射出成形方法であって、
樹脂充填開始前に一つ乃至全てのタイミングピンを進出動作させて一つ乃至全てのノズルゲートを閉塞しておき、樹脂充填開始時にノズルゲートを閉塞している一つ乃至全てのタイミングピンの中で任意のタイミングピンを任意のタイミングで退避動作させて任意のノズルゲートを開放することで樹脂射出可能状態とし、且つ樹脂充填時に、任意のタイミングピンの進出ストローク量を調整し、中途位置まで進出動作することで任意のノズルゲートからの樹脂の射出流量を調整することを特徴とする多点ゲート射出成形方法。
.前記多点ゲート射出成形機が、射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された構成のものであることを特徴とする上記に記載の多点ゲート射出成形方法。
.樹脂充填中に、任意のタイミングピンを進出動作させることで任意のノズルゲートを強制閉塞することを特徴とする上記又はに記載の多点ゲート射出成形方法。
請求項1又はに示す発明によれば、各ノズルに供給される溶融樹脂の流量を変えることなく各ノズルゲートから射出される樹脂充填量を変えることが可能なオープンノズル方式のノズル構成を有する多点ゲート射出成形機に適用可能なノズルゲート開閉タイミング調整機構を提供することができる。
特に、各ノズルに供給される溶融樹脂の流量を変えるのではなく、任意のタイミングピンの進出動作及び退避動作により任意のノズルゲートの開閉タイミングを調整することで各ノズルゲートから射出される樹脂充填量を変えることで、成形品のウエルドラインの形成箇所を所望の位置に移動制御することが可能となる。
更に、ノズルに供給される溶融樹脂の流量を変えることなく、タイミングピンの進出ストローク量を調整することでノズルゲートから射出される樹脂の流量を容易に調整することが可能である。
請求項2又はに示す発明によれば、ノズルに供給される溶融樹脂の流量を変えることで、任意のノズルゲートの開閉タイミングの調整による各ノズルゲートから射出される樹脂充填量をより容易に変えることができ、成形品のウエルドラインの形成箇所を所望の位置に移動制御することがより容易となる。また、タイミングピンに掛かる樹脂圧力を軽減することができるので、タイミングピンの故障や破損等のトラブルの発生の可能性を減じることができる。特に射出圧力が大である場合や極端に重量比の異なる多数個セット取りの場合に、遅れて開放状態となるノズルゲートを閉塞しているタイミングピンに掛かる過大な樹脂圧力を減じることができるので、未退避の該タイミングピンが樹脂圧力に抗しきれずに閉塞しているノズルゲートから樹脂が流出してしまう等の開閉タイミングのトラブルを防止することができる。
請求項3に示す発明によれば、ノズルゲート閉塞時の該ノズルゲートの閉塞性をより高めることができる。
請求項4に示す発明によれば、ノズルゲート出口の直径及び形状よりタイミングピン先端部分の直径及び形状とを大とするだけで厳密に一致させることなく閉塞可能である。
請求項5に示す発明によれば、複数のノズルゲートの開閉タイミングを各々調整することで、ノズル自体の構成や設定条件等に何ら手を加えることなくウエルドラインの形成箇所の移動制御を細かく行うことができる。
請求項に示す発明によれば、タイミングピンの調整・交換・整備等の作業性が良好である。
請求項に示す発明によれば、任意のノズルゲートからの樹脂の射出停止タイミングを制御することが可能である。
次に、添付の図面に従って本発明を更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構の一実施例を示す概略断面図、図2は図1に示すノズルゲートの開閉時{(A)は閉塞時、(B)は開放時、(C)半開時}のタイミングピンの動作位置状態を示す概略説明図、図3は図2に樹脂の状態を図示した概略説明図、図4は本発明に好ましく用いられるタイミングピンの実施例を示す要部正面図、図5は本発明に好ましく用いられるタイミングピンの他の実施例を示す要部正面図、図6は本発明に好ましく用いられるタイミングピンの他の実施例を示す要部正面図、図7は多点ゲート射出成形機の射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された実施例を示す概略断面図、図8は多点ゲート射出成形機の射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された他の実施例を示す概略断面図である。
図1において、本発明に係る多点ゲート射出成形金型の各ノズルゲートの開閉タイミング調整機構(以下、単に開閉タイミング調整機構ということもある。)1は、樹脂を射出するオープンノズル方式のノズル2を複数(本実施例では2つ)備えた多点ゲート射出成形金型3の各ノズルゲート21・21の開閉タイミングを調整するものである。尚、符号22はノズル2内の樹脂流路であり、符号33は多点ゲート射出成形金型3内の樹脂流路である湯道である。
開閉タイミング調整機構1は、前記各ノズルゲート21・21と対向する側の多点ゲート射出成形金型3の部位に、該各ノズルゲート21・21の各々を閉塞可能な先端形状を有するタイミングピン11・11が各々配設された構成を有する。該各タイミングピン11・11は、前記対向位置から前記各ノズルゲート21・21に向かって進出動作して前記各ノズルゲート21・21に当接することで該各ノズルゲート21・21を閉塞し{図2(A)参照}、該各ノズルゲート21・21から退避動作することで該各ノズルゲート21・21を開放する{図2(B)参照}。
本発明によれば、各タイミングピン11・11の進出動作及び退避動作の制御により前記各ノズルゲート21・21の開閉タイミングの調整が各々可能となるので、各ノズル2・2からの射出開始時期と射出終了時期を設定して各ノズル2・2の充填量を各々調節することで成形品のウエルドラインの形成箇所を所望の位置に移動制御することが可能となる。
タイミングピン11の進出動作及び退避動作は油圧・空気圧・電磁力等によって動作させることが好ましく、より好ましくは空気圧を用いたエアシリンダー(図1の符号12)で動作させることである。
タイミングピン11によるノズルゲート21の閉塞構成としては、図4に示すように、前記タイミングピン11の一部である先部分が前記ノズルゲート21内に挿入することで該ノズルゲートを閉塞する構成、或いは、図5に示すように、前記タイミングピン11が前記ノズルゲート21の出口面に当接して該ノズルゲート21の蓋となることで閉塞する構成が挙げられる。
また、タイミングピン11によるノズルゲート21の閉塞構成は前記図4及び図5に示す構成に限らず、図6に示すように、前記タイミング11の一部である先部分が前記ノズルゲート21内に挿入されると共に該ノズルゲート21の出口面に当接して蓋となることで閉塞する二重構成の閉塞構成、即ち、図4及び図5の両者の構成を兼ね備えた構成を採ることもできる。
尚、本発明は、成形品のウエルドラインの形成箇所を所望の位置に移動制御できればよい、即ち、各ノズル2からの樹脂充填量を変えることができればよいため、任意のタイミングピン11の進出動作によるノズルゲート21の閉塞は完全である必要はなく、閉塞した状態での溶融樹脂の漏出を完全に防ぐ必要はない。従って、タイミングピン11によるノズルゲート21の閉塞構成についても該ノズルゲート21を完全に閉塞できる構成が必須ではなく、概ね閉塞できる構成であればよい。
本発明の開閉タイミング調整機構1が適用可能なノズル2の構成としては、オープンノズル方式のものであれば公知公用のノズルを挙げることができる。
多点ゲート射出成形金型3は、図1に示すように、可動側金型3Aと固定側金型3Bとを有して成り、本発明の開閉タイミング調整機構1は可動側金型3Aに配設されていることが好ましい。尚、図1において、符号31はキャビティ、32はフランジ、33は樹脂流路である湯道、34はマニホールド、35はスプルーブッシュ、36は溶融樹脂を温調するヒータを示す。
次に、図2及び図3に基き、ノズルゲート21の開閉時{(A)は閉塞時、(B)は開放時、(C)半開時}のタイミングピン11の動作位置状態について説明する。尚、図2(A)〜(C)及び図3(A)〜(C)は各々同一構成を有する図であり、図2は溶融樹脂の図示を省略した状態を示し、図3は溶融樹脂4を図示した状態を示している。
溶融樹脂4の充填開始前にタイミングピン11を進出動作させてノズルゲート21に当接させることで該ノズルゲート21を閉塞しておく{図2(A)及び図3(A)の状態}。複数のノズルゲート21の全てを溶融樹脂4充填開始前にタイミングピン11の進出動作により閉塞しておいてもよいが、先行して開放するノズルゲート21についてはタイミングピン11を進出動作させることなく元の位置のまま待機させておいてもよい。即ち、当該ノズル2自体の射出開始が充填開始タイミングとなる。尚、先行して開放するノズルゲート21については、当該ノズルゲート21に対向する部位の開閉タイミング調整機構1の配設を省略してしまう構成も本発明に包含する。
次に、溶融樹脂4の充填開始に伴い、先ず、先行して充填開始するノズル2のノズルゲート21を閉塞していたタイミングピン11が退避動作して該ノズルゲート21を開放する{図2(B)及び図3(B)の状態}。この開放と同時乃至はこの開放より早いタイミングで当該ノズル2の射出が開始されることにより、当該ノズル2から溶融樹脂4が先行して充填が開始される。この後、任意の時間経過後、任意のタイミングで次に充填開始すべきノズル2のノズルゲート21を閉塞していたタイミングピン11が退避動作して該ノズルゲート21を開放することで次のノズル2からの溶融樹脂4の充填が開始される{図2(B)及び図3(B)の状態}。
本実施例では2つのノズル2・2の開閉タイミングを変えて充填を行う場合であるため、2段階のタイミングに分けてタイミングピン11・11によるノズルゲート21・21の開放を行うが、本発明が適用される射出成形はこれに限定されず、3つ以上のノズル2・2・2・・・から3段階以上のタイミングに分けて充填する場合にも適用できる。
溶融樹脂4の充填終了時は、開閉タイミング調整機構1の配設位置が本実施例のようにキャビティ31である場合にはタイミングピン11は成形品が少なくとも取り出されるまで元の位置のままとなるが、キャビティ31内ではなく該キャビティ31に連絡する樹脂流路22や湯道33等に配設されている場合には、充填終了と共にタイミングピン11を進出動作させてもよい。
タイミングピン11の進出動作及び退避動作によりノズルゲート21の開放と閉塞を行うが、該タイミングピン11は進出ストローク量調整することが可能である。樹脂充填時に、任意のタイミングピン11の進出ストローク量を調整して中途位置まで進出させることで任意のノズルゲート21からの溶融樹脂4の射出流量を調整することが可能となる。図2(C)及び図3(C)は、タイミングピン11の進出ストローク量をノズルゲート21に当接した状態の3分の2程度の位置まで進出させた状態を示す。
複数のタイミングピン11・11・・・の進出動作及び退避動作の制御により各ノズルゲート21・21・・・の開閉タイミングを調整することに加えて、溶融樹脂4の充填時に任意のタイミングピン11の突出ストローク量を調整することで、各ノズル2・2・・・からの溶融樹脂4の充填量を調整をより細かく制御することが可能となる。尚、この態様によれば、全てのノズルゲート21・21・・・の開放タイミングを一致させて同時に充填開始させるが、任意のタイミングピン11の進出ストローク量のみを変えることで任意のノズル2からの溶融樹脂4の充填量を変えることも可能である。
以上、本発明に係る多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構の一実施例について説明したが、本発明は上記に限定されず、例えば、下記のような態様を採ることができる。
本発明が適用される多点ゲート射出成形機の射出成形金型3の各樹脂流路(樹脂流路22や湯道33等)に流量調節弁を配設することにより、ノズル2に供給される溶融樹脂の流量を変える構成を採ることもできる。
流量調節弁としては、例えば、弁本体が弁座の樹脂流路に対して側方から該弁座に嵌入される棒状部材であり、該棒状部材の樹脂流路内に位置する部分に樹脂流路方向に沿って括れ・切欠・透孔等から成る樹脂通過部が設けられており、該棒状部材を樹脂流路外から回動操作して樹脂流路方向に対する前記樹脂通過部の角度を変えることで樹脂流路の樹脂通過流量を調節する構成とすることもできる。当該構成を適用した場合の概略図を図7に示す。図7では、樹脂流路22内に配設される弁体51の角度(向き)を樹脂流路方向に対して変えることで樹脂通過可能流量を調節する。弁体51の角度(向き)の変更は、金型3を分解することなく該金型3の外部から可能であることが好ましい。尚、図7に示す実施例では、当該図7において右側に位置する弁体51は樹脂通過可能流量が最も大である状態となっており、同図において左側に位置する弁体51は樹脂通過流量を減じた状態となっている。
また、図8に示すように、金型3内の樹脂流路である湯道33に螺合回動による進退動作によって該湯道33の樹脂通過流量を調節する弁体52を配設した構成を採ることもできる。尚、図8に示す実施例では、当該図8において右側に位置する弁体52は樹脂通過可能流量が最も大である状態となっており、同図において左側に位置する弁体52は樹脂通過流量を減じた状態となっている。
更に、他の構成の流量調節弁としては、
金型内の樹脂流路である湯道内に樹脂流路と同径の透孔を有すると共に湯道に対して回動可能な弁体を配設し、該弁体を回動させることで弁体の透孔を湯道に対する貫通状態がずらし、このずらし量に応じて湯道内の樹脂通過流量を調節する構成や、
金型内の樹脂流路である湯道内に進退動作によって該湯道の樹脂通過流量を調節する突起の先端部を臨ませ、該突起の進退動作を該突起の基端部分に接続した楔部材の移動により行う構成
等を挙げることができる。
更にまた、本発明に用いることができる流量調節弁は上記の構成に限らず、この種の多点ゲート射出成形機に用いられる公知公用の流量調節手段を採ることもできる。
本発明に係る多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構の一実施例を示す概略断面図 図1に示すノズルゲートの開閉時{(A)は閉塞時、(B)は開放時、(C)半開時}のタイミングピンの動作位置状態を示す概略説明図 図2に樹脂の状態を図示した概略説明図 本発明に好ましく用いられるタイミングピンの実施例を示す要部正面図 本発明に好ましく用いられるタイミングピンの他の実施例を示す要部正面図 本発明に好ましく用いられるタイミングピンの他の実施例を示す要部正面図 多点ゲート射出成形機の射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された実施例を示す概略断面図 多点ゲート射出成形機の射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された他の実施例を示す概略断面図
符号の説明
1 ノズルゲート開閉タイミング調整機構
11 タイミングピン
2 ノズル
21 ノズルゲート
22 樹脂流路
3 多点ゲート射出成形金型
3A 可動側金型
3B 固定側金型
31 キャビティ
32 フランジ
33 湯道
34 マニホールド
35 スプルーブッシュ
4 溶融樹脂
51 弁体
52 弁体

Claims (9)

  1. 樹脂を射出するオープンノズル方式のノズルゲートを複数備えた多点ゲート射出成形機の各ノズルゲートの開閉タイミングの調整機構において、
    前記各ノズルゲートと対向する側の射出成形金型の部位の一部又は全部に、前記ノズルゲート側に向けて進退動作するノズルゲート開閉構成のタイミングピンを備えており、
    該タイミングピンが、前記対向側位置から前記ノズルゲートに向かって進出動作して前記ノズルゲートを閉塞することと、前記ノズルゲートから退避動作して前記ノズルゲートを開放すること、とによって前記ノズルゲートの開閉が可能であり、
    複数のタイミングピンの進退動作の制御により前記複数のノズルゲートの開閉タイミングを調整する構成であり、且つ前記タイミングピンの進出ストローク量を調整する構成であることを特徴とする多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
  2. 前記多点ゲート射出成形機の射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された構成であることを特徴とする請求項1に記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
  3. 前記タイミングピンの一部が前記ノズルゲート内に挿入することで該ノズルゲートを閉塞する構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
  4. 前記タイミングピンが前記ノズルゲートの出口面に当接することで該ノズルゲートを閉塞する構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
  5. 前記複数のタイミングピンの各々の進退動作を制御することにより前記複数のノズルゲートの開閉タイミングの調整が各々可能な構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
  6. 前記タイミングピンが可動側金型に配設された構成であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の多点ゲート射出成形機におけるノズルゲート開閉タイミング調整機構を用いて行う多点ゲート射出成形方法であって、
    樹脂充填開始前に一つ乃至全てのタイミングピンを進出動作させて一つ乃至全てのノズルゲートを閉塞しておき、樹脂充填開始時にノズルゲートを閉塞している一つ乃至全てのタイミングピンの中で任意のタイミングピンを任意のタイミングで退避動作させて任意のノズルゲートを開放することで樹脂射出可能状態とし、且つ樹脂充填時に、任意のタイミングピンの進出ストローク量を調整し、中途位置まで進出動作することで任意のノズルゲートからの樹脂の射出流量を調整することを特徴とする多点ゲート射出成形方法。
  8. 前記多点ゲート射出成形機が、射出成形金型の各樹脂流路に流量調節弁が配設された構成のものであることを特徴とする請求項に記載の多点ゲート射出成形方法。
  9. 樹脂充填中に、任意のタイミングピンを進出動作させることで任意のノズルゲートを強制閉塞することを特徴とする請求項又はに記載の多点ゲート射出成形方法。
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