JP5282933B2 - 糖鎖固定化高分子基材およびその製造方法 - Google Patents

糖鎖固定化高分子基材およびその製造方法 Download PDF

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Description

0 本発明は毒素、ウイルスなどを除去するための糖質固定化高分子基材及び電離放射線グラフト重合を用いた糖質固定化高分子基材の製造方法に関する。
本発明は、「平成18年度、新エネルギー・産業技術総合開発機構委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願」(旧「平成18年度、新エネルギー・産業技術総合開発機構委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願」)である。
ある種の糖質は、毒素、ウイルスなどの病原体に特異的に相互作用し、このような糖質を高分子に結合してなる糖質高分子はクラスター効果によってウイルスやタンパク質などの病原体と結合することにより、毒性、感染性が阻害されることが知られている。例えば、インフルエンザウイルスは、シアリルラクトースをポリマーに結合した糖質高分子と結合し、また、ベロ毒素は、ガラクトシルラクトースをポリマーに結合した糖質高分子と結合しまた、HIVは硫酸化多糖類に結合する。
このように病原体と特異的に相互作用する糖質を固定化することでさまざまな用途に適用可能な高分子素材となる。例えば、糖質高分子を中空糸や不織布、ビーズに固定し体外循環用カラムとすることでウイルスや毒素の除去や、毒素やウイルスの分離や精製といった用途にも適用可能である。
このようなウイルスや毒素の除去の例として、高分子に糖鎖を結合してなる糖質高分子を中空糸内面に化学結合してなる病原性微粒子吸着性中空糸が知られている(特許文献1および非特許文献1参照)。例えば、特許文献1には、再生セルロースを始めとする高分子基材に水酸化ナトリウム水溶液を加え、次に1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの水−ジメチルスルフォキシド混合溶液を加え、高分子基材を活性化させた後、先に合成したアクリルアミドを主鎖とする糖質高分子の溶液と接触させることにより、基材に糖鎖を導入する方法が記載されている。また、非特許文献1にはセルロース表面を水酸化ナトリウムを用いて活性化しておき、ブロモ酢酸と反応させて表面にカルボキシ基を導入し、先に合成したアクリルアミドを主鎖とする糖質高分子と表面のカルボキシ基をWSC(Water Soluble Carbodiimide)を用いて縮合し、基材に糖鎖を導入する方法が記載されている。
しかしこれらの方法は、糖鎖を固定化するまでに数工程を要し、各工程において目的とする表面処理が確実に行われていることを表面分析などを用いて確認する必要があることから煩雑であった。
更にこれらの方法は、アルカリ処理が必要な上、ブロモ酢酸や1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルなどの毒性(アレルギー性皮膚炎、皮膚炎、粘膜炎症性など)の強い化合物を用いなければならないことから、安全性を確保する為に徹底した洗浄処理が必要であった。
また、体外循環による吸着除去に用いる場合には、血液を体外に置かれた中空糸モジュールに通液後、連続的に血液を体内に戻すことが必要となるため、吸着除去にあたって血液が凝固しないことが必須となるものの、基材表面へ水酸基や官能基を導入すると、糖質高分子と結合しなかった水酸基や官能基が未反応のまま基材表面に残り、その結果、血液凝固系因子である補体がこれら水酸基、官能基によって活性化されることから(非特許文献2参照)、血液適合性を低下させる要因にもなっていた。
また、糖鎖を基材に固定化する例として、Galα1→4Galβ1→4Glc(Gb) 又はGalα1→4Galβ1(Gb)で表される糖鎖を、市販の「BIACORE CM5」の様なカルボキシメチルデキストラン鎖を有するチップ表面にカルボキシル基を介して固定化するものや、金表面に1−チオ−アルカン−ω−アミン、1−チオ−アルカン−ω−カルボン酸、リポ酸、システミンなどを表面処理して、それらのアミノ基やカルボキシ基を介してチップ表面に固定化するものが知られている(特許文献2)。しかし、これらは、高真空下で金を加熱して蒸着させる工程が必要であるため原材料費や製造コストがかかり、かつ工程も煩雑であった。また、得られた糖鎖固定化基材も、センサー用途であるため糖鎖密度が非常に少なく、その結果、吸着除去効果が非常に小さいものであった。また、BIACORE CM5は、デキストラン鎖自身の立体障害により、毒素やウイルスを接触させてもデキストラン鎖内部へ浸透しづらく、センサーチップ表面でしか相互作用しないため、センサー機能を発揮するには充分量であっても、吸着除去効果は発揮できなかった。
特開2003−135596号公報 特開2003−226697号公報 A. Miyagawa et al Biomaterials, 27, 3304 (2006) 岩田博夫著、高分子学会編「バイオマテリアル」共立出版、2005年
そこで、本発明が解決しようとする課題は、アルカリ処理やブロモ酢酸、ブロモ酢酸や1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルといった毒性の強い化合物を用いずに糖質を高分子基体に固定化する、安全性が高く且つ血液適合性の高い糖鎖固定化高分子基材、およびその製造方法を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意研究した結果、糖鎖を有する重合性化合物を、高分子基材へ、放射線照射によって発生するラジカル種を開始剤としてグラフト重合により重合、固定化することによって、アルカリ処理やブロモ酢酸といった毒性の強い化合物を用いずに糖鎖を高分子基体に固定化することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、主鎖にメチレン基を有する高分子基材に、一般式(1)
(1)
〔式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、WおよびXは各々独立して2価の連結基を表し、Gは糖鎖を表す〕で表される重合性化合物、または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させる工程(1)と、前記高分子基材に前記一般式(1)で表される重合性化合物を接触させた状態で電離放射線を照射する工程(2)とをこの順で、または、
前記高分子基材に電離放射線を照射する工程(3)と、電離放射線を照射した前記高分子基材に前記重合性化合物、または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させる工程(4)とをこの順で行う糖鎖固定化高分子基材の製造方法を提供する。
また、本発明は、主鎖にメチレン基を有する高分子基材に、一般式(3)で表される繰り返し単位(M)
(3)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Wは−CONH−、−CO−O−または−R−CONH−(但しRは芳香族基を表す)を表し、Xはアルキレン基、または−R−Z−R−(但しR及びRはアルキレン基を表し、Zは−O−、−NH−、−NR−(但しRは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)又は−S−を表す)で表される基を表し、Gは糖鎖を表す)が結合しているか、または、前記一般式(3)で表される繰り返し単位(M)と一般式(4)で表される繰り返し単位(L)
(4)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Vは−COOH、−COOR(但しRはアルキル基を表す)または−CONHを表す)とが結合している糖鎖固定化高分子基材を提供する。
本発明の糖鎖固定化高分子基材の製造方法は、アルカリ処理やブロモ酢酸や1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルといった毒性の強い化合物を用いずに糖質を高分子基体に固定化することができる。このため、安全性の高い糖鎖固定化高分子基材を提供することができる。また、本発明の糖鎖固定化高分子基材の製造方法は、基材表面へ水酸基や官能基を導入する必要がないため、血液凝固系因子である補体を活性化させる原因を取り除くことができ、その結果、基材自身がもともと有している血液適合性を維持することができるため、高い血液適合性を有する糖鎖固定化高分子基材を提供することができる。
・糖鎖固定化高分子基材の製造方法
本発明の糖鎖固定化高分子基材の製造方法は、主鎖にメチレン基を有する高分子基材に、一般式(1)
(1)
〔式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、WおよびXは各々独立して2価の連結基を表し、Gは糖鎖を表す〕で表される重合性化合物、または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させる工程(1)と、前記高分子基材に前記一般式(1)で表される重合性化合物を接触させた状態で電離放射線を照射する工程(2)とをこの順で、または、
前記高分子基材に電離放射線を照射する工程(3)と、電離放射線を照射した前記高分子基材に前記重合性化合物、または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させる工程(4)とをこの順で行うことを特徴とする。
・高分子基材
本発明に用いる高分子基材は、電離放射線照射によってラジカルを生成することから主鎖にメチレン基を有するような高分子化合物であれば良い。このような高分子化合物としては血液適合性の高いものであれば種々のものを用いることができるが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スルホン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、エーテル系樹脂またはセルロースアセテートが挙げられ、より具体的にはポリエチレンテレフタレート、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリ−4−メチルペンテン等を例示できる。
高分子基材の形状は特に限定はなく、中空糸膜、ビーズ、不織布など種々の形態のものとして用いることができる。体外循環への適用時には血液が滞留する構造を持つビーズや不織布として用いることも可能であるが、ビーズや不織布は滞留部において血栓の発生が多くなることから、このような用途を目的とする場合は中空糸膜を使用することが望ましい。また、中空糸膜をろ過膜として使用しないのであれば、多孔質である必要もない為、用途に応じて中空糸の形態は選択すればよい。
・重合性化合物
本発明に用いる重合性化合物は、一般式(1)
(1)
で表される。式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
また、式中、Wは2価の連結基を表し、病原体や後述する糖鎖の種類によって一般には異なるが、−CONH−、−CO−O−、または−R−CONH−を表す。但し、Rは芳香族基、例えば、フェニレン基、ナフチレン基などの2価の芳香族基を表す。
また、式中、Xは2価の連結基を表し、病原体や後述する糖鎖の種類によって一般には異なるが、アルキレン基、任意の位置が単一または複数の炭素以外の元素(酸素原子、窒素原子、硫黄原子など)で置換されたアルキレン基などが挙げられる。具体的に前記Xとしては炭素原子数1〜30のアルキレン基、または−R−Z−R−で表される基が挙げられる。但し、R及びRはアルキレン基、具体的には炭素原子数1〜30のアルキレン基を表し、Zは−O−、−NH−、−NR−(但しRは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)又は−S−を表す。
さらに、式中、Gは糖鎖を表す。本発明に用いる糖鎖は、種々の糖質、その組合せからなり、吸着対象となるウイルス、毒素の種類に応じて優れた吸着活性を有する糖質を適宜選択すればよい。具体的には吸着対象のウイルスがインフルエンザウイルスの場合は、シアリルラクトース、ラクトース硫酸、シアリル化オリゴ糖等を例示できる。また、吸着対象となるウイルスがHCVの場合は、ヘパリン、ヘパラン硫酸等を例示できる。吸着対象がベロ毒素、HIVの場合は、下記一般式(2)で表される
(2)
(式中、nは0〜1の整数を表す)で表されるガラクトシルラクトース(Gb3、Pサッカライド)、ガラクトシルガラクトース(Gb2)等を例示できる。
・重合性組成物
また、本発明には、上述した重合性化合物のうち、糖鎖の異なる重合性化合物を2種以上用いた重合性組成物を用いることもできる。さらに、病原体によっては最適な糖鎖密度に調整するために、または高分子基材への固定化量を増加させるため、上述した重合性化合物に加えて他の重合性化合物も併用することができる。その様な他の重合性化合物としては、血液適合性の高いものが好ましく、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物が挙げられ、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられる。
・接触方法
前記高分子基材と前記重合性化合物または前記重合性組成物との接触方法は、前記重合性化合物または前記重合性組成物を水系溶媒に溶解させて水溶液とした上で、上記高分子基材と接触させればよい。本発明においては、前記高分子基体表面におけるグラフト重合を優先的に進行させることから、水溶液中の前記重合性化合物または前記重合性組成物の濃度は低い方が好ましい。あまり高い濃度、例えば20質量%以上では、重合の容易な重合性化合物、例えばアクリル酸、アクリルアミドといった低分子量の重合性化合物を使用した場合、ラジカルが溶液中に拡散し溶液中で重合反応が同時進行する場合がある。具体的には、使用する重合性化合物各々の溶解度により上限が限定され、0.1質量%以上、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.1〜15質量%の範囲である。
・電離放射線の照射
本発明では、前記高分子基材に電離放射線を照射して発生させたラジカルにより、前記重合性化合物が有するエチレン性不飽和結合部位を高分子基材にグラフト重合させる。グラフト重合に際して用いる電離放射線源としては、α線、β線、γ線、加速電子線、X線等があげられ、実用的にはγ線、加速電子線が望ましい。
グラフト重合法は前記高分子基材と重合性化合物とを接触させて電離放射線を照射する同時照射グラフト重合法と高分子基材を予め照射した後、重合性化合物と接触させる前照射グラフト重合法のいずれでも可能であり、目的に合わせて選択できる。
本発明に用いる電離放射線を用いたグラフト重合法において、照射線量や加速電圧は高分子基材によって異なるため一概には範囲を決めることができず、高分子基材の素材、形態、厚みなどを考慮し適宜調整することが必要である。たとえば、照射量が多いと帯電による絶縁破壊が発生し、照射量が少ないと重合反応が進まない。このため、高分子基材の材質や形態などを考慮し、帯電による絶縁破壊が発生せず、かつ重合反応が充分に進む照射量を適宜調整すればよい。また、加速電圧は透過性に関係し、高分子基材の厚みによって異なる。フィルムなどの薄い形態の場合、加速電圧は一般には小さくて済み、高分子基材の形態によって選択すればよい。
たとえば、高分子基材が4−メチル−1−ペンテンからなる厚さ0.1(μm)〜10(μm)の中空糸の場合においては、10(kGy)以上、300(kGy)以下であり、さらに望ましくは90(kGy)以下である。また、加速電圧は0.1(kV)以上、10〔kV〕以下、好ましくは5(kV)以下である。
前記接触工程と前記電離放射線照射工程の順に特に限定はない。例えば、前記高分子基材に前記一般式(1)で表される重合性化合物または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させた後(工程1)、この状態で電離放射線を照射する工程(2)とをこの順で行っても良いし、逆に、前記高分子基材に電離放射線を先に照射し(工程(3))、その後該高分子基材に前記一般式(1)で表される重合性化合物または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させる工程(4)とをこの順で行ってもよい。本発明においては、どちらの方法であっても、糖鎖を前記高分子基体に固定化させることができる。
前記照射グラフト重合において、照射後の基材中のラジカルは温度の上昇、酸素との接触によって速やかに不活化される。従って、照射後は十分に酸素を除いた状態で低温にて貯蔵し、速やかに固定化を行うことが好ましい。また前記の理由から、固定化においては脱酸素下、または不活性ガス下で実施することが望ましい。
重合後の糖鎖固定化高分子基材は、水洗など種々の方法で未反応の重合性化合物を除去すればよい。未反応の重合性化合物はもともと水溶性であること、かつ、ある程度高分子量化したものを基材と接触させて結合させるため、アルカリ処理やブロモ酢酸や1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルを用いた化学結合法に比べるとより簡便な洗浄工程で構わない。
なお、高分子基材の形状が中空糸膜であり、該中空糸膜へ前記重合性化合物または重合性組成物を固定化する場合には、実施形態に応じて糸の内面、外面のどちらかまたは両方に固定化することを選択できるが、例えば中空糸内部に血液を還流させる時は中空糸内部に、前記重合性化合物または重合性組成物を中空糸内部に接触させ糖鎖を固定化すれば良く、逆に、外部還流時には中空糸外部に前記重合性化合物ないし重合性組成物を接触させ糖鎖を固定化すれば良い。さらに中空糸膜をろ過膜として使用する場合には両面に接触させ糖鎖を固定化すれば良い。
・糖鎖固定化高分子基材
次に、本発明の糖鎖固定化高分子基材について説明する。本発明の糖鎖固定化高分子基材は主鎖にメチレン基を有する高分子基材に、一般式(3)で表される繰り返し単位(M)
(3)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Wは−CONH−、−CO−O−または−R−CONH−(但しRは芳香族基を表す)を表し、Xはアルキレン基、または−R−Z−R−(但しR及びRはアルキレン基を表し、Zは−O−、−NH−、−NR−(但しRは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)又は−S−を表す)で表される基を表し、Gは糖鎖を表す)が結合しているか、
または、前記一般式(3)で表される繰り返し単位(M)と一般式(4)で表される繰り返し単位(L)
(4)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Vは−COOH、−COOR(但しRはアルキル基を表す)または−CONHを表す)とが結合していることを特徴とする。
但し、Rは前記一般式(1)で表される重合性化合物で説明したものと同様の芳香族基を表し、R及びRは一般式(1)で表される重合性化合物で説明したものと同様のアルキレン基を表す。また、Rはアルキル基、好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基を表す。また、Gも前記一般式(1)で表される重合性化合物で説明したものと同様の糖鎖を表す。
さらに前記一般式(3)における繰り返し単位(M)は1以上であり、好ましくは1〜10000、より好ましくは100〜1000の範囲である。また、前記一般式(4)における繰り返し単位(L)は1以上であり、好ましくは1〜10000、より好ましくは100〜1000の範囲である。
また、前記一般式(3)における繰り返し単位(M)と前記一般式(4)で表される繰り返し単位(L)の比率は特に限定されるものではなく、病原体によって最適な糖鎖密度に調整したり、または高分子基材への固定化量を増加させる場合に応じて、適宜調節すればよい。
また、本発明における糖鎖固定化高分子基材に用いる高分子基材としては、一般式(1)と同様のものが挙げられる。
本発明の糖鎖固定化高分子基材は、前記製造方法により容易に得ることができる。この場合、前記繰り返し単位(M)、(L)の、基材と逆側の片末端は上述した重合性化合物残基である。
・用途
本発明の糖鎖固定化高分子基材の製造方法は高分子素材の材質や形態に関して広範囲に適用できることから、目的、用途に応じた糖質固定化高分子素材を得ることができ、上記用途以外にも病原体の精製、分離に用いることができる。
また、本発明の糖鎖固定化高分子基材は病原体吸着性を有し糖質に応じて目的とする病原体を吸着除去することができ、病原体の体外循環用吸着除去カラムに適用できる。特に、Wで表される糖鎖が下記一般式(2)
(2)
(式中、nは0〜1の整数を表す)で表されるガラクトシルラクトース(Gb3、Pサッカライド)、ガラクトシルガラクトース(Gb2)である場合には、ベロ毒素(VT−1、VT−2)などの各種毒素や、HIVなどの各種ウイルスを吸着除去する用途に特に好ましく用いることができる。さらに、本発明の糖鎖固定化高分子基材は、VT−1の吸着除去効果だけでなく、毒性がより強いにもかかわらず、Gb3、Gb2との相互作用がVT−1と比べて1/10のため、これまで吸着除去効果を発揮することが困難であったVT−2に対しても優れた吸着効果を発揮できるため好ましい。
・・医療器具および使用方法
糖鎖固定化高分子基材の使用方法は血液、血漿、血清等の体液と接触させて、体液中の毒素やウイルスを吸着除去することができればいずれの方法でもよいが、例えば以下の方法を挙げることができる。
(1)中空糸内部に吸着材を担持させておき、これに体液を流す方法。
(2)体液の入口と出口とを有し、その出口に体液は通過するが吸着材は通過しないフィルターを装着した容器に吸着材を充填し、これに体液を流す方法。
(3)体液を取り出してバック等に貯留し、これを吸着材に混合して毒素やウイルスを吸着除去した後、吸着材を濾別して毒素やウイルスが除去された体液を得る方法。
いずれの方法を用いることもできるが、(1)や(2)の方法は操作が簡単である点で好ましく、対外循環回路に組み込むことにより患者の体液から効率よくオンラインで毒素やウイルスを除去することが可能である。このうちさらに、(1)による方法が最も好ましい方法として挙げられる。(2)や(3)の方法では、血液の凝固を防止するため、血液を血球と血漿に分離し、血漿のみを処理する必要があるが、(1)の方法ではこのような分離を必要とせず、操作が最も簡便でかつ患者への負担が少ないためである。また、中空糸表面には凹凸があり、平滑な表面を持つ他の基材と比較して高い表面積を持つことから、血液との接触面積が大きくなり、血液中の毒素やウイルスを効率良く吸着することができる。
本発明の糖鎖固定化高分子基材を用いた医療器具の一例をその概略断面図に基づき説明する。
図4に示す容器5には、液体の流入口または流出口1、液体の流出口または流入口2、本発明の 糖鎖3が内壁に固定化された高分子基材 からなる中空糸4が束になって内部に収納されている。また、中空糸の端面部はウレタン封止剤などからなる隔壁6により封止されている。この容器の形状及び材質は特に限定されないが、体外循環に適用する場合、好ましくは、内部液量 10〜400mLの範囲であり、外径は2〜10cm程度の筒状容器である。もっとも好ましくは、内部液量 20〜200mLの範囲であり、外径は2.5〜4cm程度の筒状容器である。
以下に、中空糸への固定化、毒素の吸着について、糖質としてGb3を用い、高分子基材としてポリ4−メチル−1−ペンテン中空糸膜、病原体としてベロ毒素を用いた例でさらに詳しく説明する。
(参考例1)
上記化学式で示される6−[2−(N−Acryloylamino)ethylthio]hexyl 4−O−[4−O−(α−D−galactopyranosyl)−β−D−galactopyranosyl]−β−D−glucopyranoside (以下、Gb3モノマーという)を文献(V. P. Kamath et al, Carbohydrate Research, 339, 1141 (2004), K. Matsuoka et al, Tetrahedoron Lett., 40, 7839 (1999), P. B. van Seeventer et al, Carbohydrate Research, 300, 369 (1997),特開2005−289907号公報)記載の方法に準じて合成した(図1)。以下、詳述する。
(合成例1)<6−[2−(N−Acryloylamino)ethylthio]hexyl 4−O−[4−O−(2,3,4,6−tetra−O−acetyl−α−D−galactopyranosyl)−2,3,6−tri−O−actyl−β−D−galactopyranosyl]−2,3,6−tri−O−acetyl−β−D−glucopyranoside(2)の合成>
n−hexenyl 4−O−[4−O−(2,3,4,6−tetra−O−acetyl−α−D−galactopyranosyl)−2,3,6−tri−O−acetyl−β−D−galactopyranosyl]−2,3,6−tri−O−acetyl−β−D−glucopyranoside(1) 50 mg (0.05 mmol)およびアミノエタンチオール塩酸塩 28 mg (0.25 mmol)をTHF 2 mLに溶解、懸濁し、AIBN 2mgを加えて減圧窒素置換後、油浴温度70℃で加熱撹拌した。反応の進行はTLC(ヘキサン/酢酸エチル = 1/2)で確認した。原料消失後、酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて分液し、酢酸エチル層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥、ろ過後、次工程にそのまま用いた。
酢酸エチル溶液にトリエチルアミン 12 mg (0.12 mmol)を加えて氷冷下、アクリル酸クロリド 5.4 mg (0.06 mmol)を滴下した。10分後、TLC(酢酸エチル/メタノール = 1/2)で原料の消失を確認した。水を加えて分液、後処理を行い、シリカゲルカラムクロマト(トルエン/酢酸エチル = 1/3)で精製した。収量 51.4 mg、収率 90 %。
H NMR(300 MHz, CDCl) δ 6.29 (dd, 1H), 6.13 (br 1H), 6.12 (dd, 1H), 5.65 (dd, 1H), 5.58 (d, 1H), 5.39 (dd, 1H), 5.23−5.16 (m 2H), 5.11 (dd, 1H), 4.99 (d, 1H), 4.88 (dd, 1H), 4.74 (dd, 1H), 4.53−4.40 (m, 5H), 4.20−4.08 (m, 4H), 4.01 (d, 1H), 3.84−3.45 (m, 7H), 2.69 (t, 2H), 2.52 (t, 2H), 2.13−1.86 (m, 30H), 1.58−1.35 (m, 8H)
13C NMR (75 MHz, CDCl) δ 170.58, 170.37, 170.00, 169.64, 169.47, 168.82, 165.45, 130.73, 126.46, 101.03, 100.50, 99.55, 76.58, 76.44, 73.09, 72.76, 72.51, 71.79, 69.87, 69.00, 68.81, 67.90, 67.11, 67.06, 62.19, 61.33, 60.26, 38.38, 31.71, 31.55, 29.39, 29.19, 28.31, 25.32, 20.84, 20.80, 20.64, 20.55, 20.51, 20.44
(合成例2)<6−[2−(N−Acryloylamino)ethylthio]hexyl 4−O−[4−O−(α−D−galactopyranosyl)−β−D−galactopyranosyl]−β−D−glucopyranoside (Gb3モノマー)の合成>
合成例1で得られた化合物 51.4 mg (0.0452 mmol)をメタノール 1 mLに溶解し、MeONa 2.4 mg (0.0452 mmol)を加えて室温で撹拌した。LC(MeOH/HO = 20/80)で反応の進行を確認した。イオン交換樹脂で中和し、濃縮乾固して目的物を得た。収量 30.5 mg、収率 90 %
H NMR(300 MHz, DO) δ 6.21−6.05 (m, 2H), 5.65 (d, 1H), 4.84 (d, 1H), 4.40 (d, 1H), 4.39 (d, 1H), 4.24 (t, 1H), 3.92−3.18 (m, 21H), 2.63 (t, 2H), 2.49(t, 2H), 1.51−1.40 (m, 4H), 1.31−1.22 (m, 4H)
13C NMR (75 MHz, DO) δ 169.45, 130.81, 128.26, 104.14, 102.87, 101.20, 79.63, 78.26, 76.29, 75.66, 75.40, 73.81, 73.08, 71.83, 71.74, 71.43, 70.02, 69.84, 69.44, 61.42, 61.25, 60.99, 39.71, 31.90, 31.19, 29.48, 28.46, 25.45
なお、参考例1で調製されたGb3モノマーの構造は、H NMR,13C NMRから文献記載のデータと一致することを確認した。
(実施例1)
Gb3モノマー 0.2gをイオン交換水1.8gに溶解して10質量%水溶液とし、撹拌しながら減圧することで水溶液中の溶存酸素を除去した。
次に、23℃で、ポリ−4−メチルペンテン製の中空糸束(中空糸表面積:30cm、大日本インキ化学工業(株)製)をガラス製試験管に入れ、ゴム栓にて密閉し、試験管内部を窒素置換してから、RDI社製の電子線照射装置「ダイナミトロン5MeV―150kW」にて4.8(MeV)の加速エネルギーで90(kGy)の電子線を照射した。
次に、23℃で、電子線を照射した中空糸束入り試験管内を真空にしてから、脱酸素したGb3モノマー水溶液を加えた。23℃で4時間静置した後、中空糸束を取り出し、数回水洗して未反応のモノマーを除去して、Gb3を固定化した中空糸を得た。中空糸に固定化された糖鎖の量は島津製作所製のXpS(X−ray photo−electron Spectroscopy)「ESCA−800」(以下XPSと略す)にて確認し、日立製作所製の走査電子顕微鏡「S−800」(以下SEMと略す)にて表面形状の変化と固定化された糖鎖を確認した。結果を表1および図2に示す。
XPSで未処理中空糸と比較し、Gb3モノマー由来の酸素が増加し、窒素、硫黄元素が検出されたことから、中空糸表面に固定化されたことが確認された。また、SEMから、表面から伸長したグラフト重合鎖が確認できた。
(試験例1)
ベロ毒素の吸着能は、ベロ毒素に感受性を有するベロ細胞(アフリカミドリサル腎臓由来)を用いたバイオアッセイ法により評価した。Gb3固定化中空糸 5 cmを容器に入れ、ベロ毒素(VT1、ナカライテスク(株)製)を20 ng/mL(1%BSA−PBS溶液)になるよう加えた後、23℃で4時間反応させた。反応液を緩衝液で10倍ずつ段階希釈し、ベロ細胞を予め1×10cells/mlの濃度にて培養してある96穴ウェルマイクロプレート(10%FBSを含むDMEM(インビトロジェン(株)製)培地,培養液量100μL)にそれぞれ10μLずつ添加した。37℃、5%CO条件にて72時間培養し、培養上清を吸引除去後、各ウェルをHank’s Balanced Salt Solution(インビトロジェン(株)製)にて洗浄、吸引した。さらに各ウェルにWST−8試薬(同仁化学(株)製)/DMEM(1:10容量比) 110μLずつ添加し、37℃、5 % CO 条件で呈色反応を行った。マイクロプレートリーダーで450 nmの吸光度を測定し、ベロ細胞の細胞生存率を算出した。結果を図3に示す。Gb3固定化中空糸は毒素を吸着し、毒素濃度は約1/1000に低下した。従って、添加した毒素の99.9%は吸着除去できたことを示している。
Gb3モノマーの合成経路を示すチャートである。 左図は固定化後の、右図は未処理の中空糸外面のSEM写真である。 ベロ毒素吸着能評価結果である。横軸は、Gb3固定化中空糸(5cm)入りの容器にベロ毒素(VT1)溶液を入れる前の、該ベロ毒素(VT1)溶液の濃度を表す。一方、縦軸は吸光度を表し、吸光度が高いほどベロ細胞の細胞生存率が高いことを表す。 本発明の糖鎖固定化高分子基材を利用した吸着装置を示す概略断面図である。
符号の説明
1 流出口
2 流入口
3 糖鎖
4 中空糸
5 容器
6 隔壁

Claims (9)

  1. 主鎖にメチレン基を有する高分子基材に、一般式(1)
    (1)
    〔式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、WおよびXは各々独立して2価の連結基を表し、Gは糖鎖を表す〕で表される重合性化合物、または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させる工程(1)と、前記高分子基材に前記一般式(1)で表される重合性化合物を接触させた状態で電離放射線を照射する工程(2)とをこの順で、または、
    前記高分子基材に電離放射線を照射する工程(3)と、電離放射線を照射した前記高分子基材に前記重合性化合物、または該重合性化合物を含む重合性組成物を接触させる工程(4)とをこの順で行うことを特徴とする糖鎖固定化高分子基材の製造方法であって、
    前記Gで表される糖鎖が、一般式(2)
    (2)
    (式中、nは0〜1の整数を表す)で表されるものであり、
    前記Wで表される2価の連結基は、−CONH−、−CO−O−または−R −CONH−(但しR は芳香族基を表す)であり、
    前記Xで表される2価の連結基は、アルキレン基または−R −Z−R −(但しR 及びR は各々独立してアルキレン基を表し、Zは−O−、−NH−、−NR −(但しR は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)又は−S−を表す)であることを特徴とする糖鎖固定化高分子基材の製造方法。
  2. 前記高分子基材が、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スルホン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、エーテル系樹脂またはセルロースアセテートである請求項1記載の糖鎖固定化高分子基材の製造方法。
  3. 前記オレフィン系樹脂が、4−メチル−1−ペンテンの重合体である請求項記載の糖鎖固定化高分子基材の製造方法。
  4. 前記高分子基材が中空糸膜であって、該中空糸膜の内側に、前記重合性化合物を接触させる請求項1記載の糖鎖固定化高分子基材の製造方法。
  5. 電離放射線の照射強度が、電圧0.1〜5〔kV〕かつ吸収線量10〜300〔kGy〕の範囲である請求項1記載の糖鎖固定化高分子基材の製造方法。
  6. 主鎖にメチレン基を有する高分子基材に、一般式(3)で表される繰り返し単位(M)
    (3)
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Wは−CONH−、−CO−O−または−R−CONH−(但しRは芳香族基を表す)を表し、Xはアルキレン基、または−R−Z−R−(但しR及びRはアルキレン基を表し、Zは−O−、−NH−、−NR−(但しRは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)又は−S−を表す)で表される基を表し、Gは糖鎖を表す)が結合しているか、
    または、前記一般式(3)で表される繰り返し単位(M)と一般式(4)で表される繰り返し単位(L)
    (4)
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Vは−COOH、−COOR(但しRはアルキル基を表す)または−CONHを表す)とが結合していることを特徴とする糖鎖固定化高分子基材。
  7. 前記高分子基材が、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スルホン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、エーテル系樹脂またはセルロースアセテートである請求項6記載の糖鎖固定化高分子基材。
  8. 前記オレフィン系樹脂が4−メチル−1−ペンテンの重合体である請求項記載の糖鎖固定化高分子基材。
  9. 前記高分子基材が中空糸膜である請求項6〜8のいずれかに記載の糖鎖固定化高分子基材。
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