JP5278402B2 - ハイブリッド車両の制御装置、ハイブリッド車両の制御方法 - Google Patents
ハイブリッド車両の制御装置、ハイブリッド車両の制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5278402B2 JP5278402B2 JP2010237566A JP2010237566A JP5278402B2 JP 5278402 B2 JP5278402 B2 JP 5278402B2 JP 2010237566 A JP2010237566 A JP 2010237566A JP 2010237566 A JP2010237566 A JP 2010237566A JP 5278402 B2 JP5278402 B2 JP 5278402B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- cruise
- engine
- vehicle speed
- accelerator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/62—Hybrid vehicles
Landscapes
- Hybrid Electric Vehicles (AREA)
- Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
Description
このクルーズコントロール機能に、上記の特許文献1に記載された従来技術を適用した場合、少なくともエンジンが駆動状態にあるHEVモードで走行しているときにアクセルペダルを放すと、エンジンが停止されモータのみが駆動状態となるEVモードへと切り替わる。そして、車両がクルーズ要求車速まで減速して再びクルーズ走行に復帰すると、エンジンが再始動されることになる。
このように、クルーズ走行中に一時加速してから、再びクルーズ要求車速に復帰するまでの短時間のうちに、エンジンの停止と始動が行われると、運転者に違和感を与えてしまう可能性がある。
本発明の課題は、クルーズ走行中に一時加速してから、再びクルーズ走行に復帰する際の違和感を抑制することである。
《第一実施形態》
《構成》
図1は、ハイブリッド車両の概要構成図である。
ここでは、後輪駆動のハイブリッド車両を例示しているが、勿論、前輪駆動のハイブリッド車両であってもよい。
先ず、動力系(パワートレーン)の構成について説明する。
エンジン1から左右後輪(駆動輪)までのトルク伝達経路の途中には、モータジェネレータ(以下、単にモータと称す)2、及び自動変速機(トランスミッションT/M)3が介装される。エンジン1とモータ3との間には、第1クラッチ4が介装され、モータ3と駆動輪7との間のトルク伝達経路には、第2クラッチ5が介装される。ここでは、第2クラッチ5が自動変速機3に内臓された構成を例示している。自動変速機3は、プロペラシャフト、ディファレンシャルギヤ6、及びドライブシャフトを介して駆動輪7に接続される。
モータ2は、例えばロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルを巻き付けた同期型モータである。モータ2は、後述するモータコントローラ23からの制御指令に基づき、後述のインバータ8で作り出した三相交流を印加することで制御される。モータ2は、後述のバッテリ9からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできる(この状態を「力行」と称す)。また、モータ2は、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ9を充電することもできる(この動作状態を「回生」と称す)。このモータ2のロータは、図外のダンパーを介して自動変速機3の入力軸に連結される。
第2クラッチ5は、油圧式多板クラッチである。第2クラッチ5は、後述するATコントローラ24からの制御指令に基づき、目標クラッチ伝達トルクとなるように、第2クラッチ油圧ユニットで作り出した制御油圧により、締結状態又は開放状態となる。なお、締結状態及び開放状態には、何れも滑り状態(半クラッチ状態)を含むものとする。
なお、本実施形態では、第2クラッチ5を自動変速機3の一部として構成する場合を例示しているが、これに限定されるものではない。他にも、第2クラッチ5を、モータ2と自動変速機3との間や、自動変速機3とディファレンシャルギヤとの間に配置する構成でもよい。
符号33は運転者によって操作されるアクセルペダル33である。このアクセルペダル33のアクセル開度APOは、アクセルセンサ20によって検出され、アクセルセンサ20は、検出したアクセル開度APO情報を統合コントローラ21に出力する。
また、符号34はペダルアクチュエータ34である。ペダルアクチュエータ34は、車間制御コントローラ31からの指令に応じたペダル反力をアクセルペダル33に付与するアクチュエータである。
また符号27は車輪速センサである。車輪速センサ27は、検出した車輪速情報をブレーキコントローラ25に出力する。また、車輪速情報から求まる車速情報は、ブレーキコントローラ25から統合コントローラ21及び車間制御コントローラ31に出力される。
また符号29はブレーキスイッチ29である。ブレーキスイッチ29は、ブレーキペダル(図示省略)の操作を検出する。
符号28は、ステアリングスイッチである。ステアリングスイッチ28は、ステアリングホイール部に設けられ、クルーズコントロールの起動や走行条件(設定車速等)の変更指示を運転者が行うための操作部である。本実施形態のクルーズコントロールとは、設定車速を維持する定速クルーズコントロール(ASCD:Auto Speed Control Device)、及び車間距離に応じて設定車速を自動調整する車間距離クルーズコントロール(ACC:Adaptive Cruise Control)の双方を含む。
符号18はバッテリ9の電圧を検出する電圧センサである。符号19はバッテリ9の電流を検出する電流センサである。
ハイブリッド車両の制御系は、エンジンコントローラ22と、モータコントローラ23と、インバータ8と、バッテリコントローラ26と、ATコントローラ24と、ブレーキコントローラ25と、統合コントローラ21と、車間制御コントローラ31と、を備えている。
なお、エンジンコントローラ22と、モータコントローラ23と、ATコントローラ24と、ブレーキコントローラ25と、車間制御コントローラ31と、統合コントローラ21とは、CAN通信によって情報の授受が行われる。
エンジンコントローラ22には、エンジン回転数センサ10からのエンジン回転数情報が入力される。そして、エンジンコントローラ22は、統合コントローラ21からの目標エンジントルク等に応じ、エンジン動作点(Ne、Te)を制御する指令を例えばスロットルバルブアクチュエータへ出力する。なお、エンジン回転数Neの情報は、CAN通信を介して統合コントローラ21から取得する。
バッテリコントローラ26は、バッテリ9の充電状態を示すSOCを監視している。バッテリコントローラ26は、SOC情報を、モータ2の制御情報等として、CAN通信を介して統合コントローラ21へ供給する。
統合コントローラ21には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ10、モータ回転数Nmを検出するモータ回転センサ11、変速機入力回転数を検出するAT入力回転センサ12、及び変速機出力回転数を検出するAT出力回転センサ13からの各種情報が入力される。さらに、統合コントローラ21には、アクセルセンサ20からアクセル開度APO情報、バッテリコントローラ26からバッテリ9の蓄電状態SOCの情報が入力される。一方、統合コントローラ21は、CAN通信を介して、各種情報の出力も行う。
統合コントローラ21は、エンジンコントローラ22への制御指令によりエンジン1の駆動制御を実行し、モータコントローラ23への制御指令によりモータ2の駆動制御を実行し、ATコントローラ24への制御指令により第1クラッチ4及び第2クラッチ5の駆動制御を実行する。
車両停止中において、バッテリSOCの低下時であれば、エンジン1を始動して発電を行い、バッテリ9を充電する。そして、バッテリSOCが通常範囲になれば、第1クラッチ4を締結状態とし、第2クラッチ5を開放状態としたままエンジン1を停止する。
エンジン1による発進時には、アクセル開度APOやバッテリSOC状態に応じて、モータ2を力行運転や発電運転に切り替える。
エンジン走行時には、アクセル踏み込み時のレスポンス向上のために、エンジントルクの遅れ分をモータ2によってアシストする。すなわち、エンジン走行中は、エンジン1の駆動力だけで走行する場合と、エンジン1の駆動力とモータ2の駆動力との双方で走行する場合とがある。
エンジン走行やモータ走行中における変速時には、加減速中の変速に伴う回転数合わせのために、モータ2を発電運転や力行運転に切り替えて、トルクコンバータ無しでのスムーズな変速を行う。
図3は、制御システムにおける制御指令の主な流れを示す図である。
図4は、制御システムにおける主な機能ブロックを示す図である。
統合コントローラ21は、図4に示すように、要求発電トルク演算部21Aと、要求エンジントルク演算部21Bと、モータ出力可能トルク演算部21Cと、目標駆動トルク演算部21Dと、車両状態モード決定部21Eと、エンジン始動制御部21Fと、エンジン停止制御部21Gと、目標エンジントルク算出部21Hと、目標モータトルク算出部21Jと、目標クラッチトルク算出部21Kと、を備える。
要求エンジントルク演算部21Bは、アクセル開度APOや車速V、また要求発電トルク演算部21Aが演算した要求発電トルク等に基づき、エンジン1で発生すべき要求エンジントルクを演算する。
モータ出力可能トルク演算部21Cは、バッテリコントローラ26からのSOCなどのバッテリ情報や、車速Vなどに基づき、モータ2が出力可能なモータ出力可能トルクを演算する。
目標駆動トルク演算部21Dは、目標駆動トルクを演算する。
目標駆動トルク演算部21Dは、アクセル要求トルク演算部21Daと、クルーズ要求トルク演算部21Dbと、基本目標駆動トルク演算部21Dcと、車速リミッタトルク演算部21Ddと、最終目標駆動トルク演算部21Deと、を備える。
アクセル要求トルク演算部21Daは、少なくともアクセルペダル33のアクセル開度APO情報及び車速に基づき、アクセル要求トルクを演算する。アクセル要求トルク演算部21Daは、図3に示す例では、アクセル開度APO及び変速機入力回転数を入力し、ベーストルクマップを参照して基本アクセル要求トルクを演算する。また、車速Vに基づき、クリープ・コースト駆動力テーブルを参照して第1の補正トルクを演算する。また、アクセル開度APO情報、変速機入力回転数、SOC等に基づく電力制限情報に基づき、MGアシストトルクMAPを参照して、第2の補正トルクを算出する。そして、アクセル要求トルク演算部21Daは、演算した基本アクセル要求トルク、第1の補正トルク、及び第2の補正トルクに基づき、最終的なアクセル要求トルクを求める。
車速リミッタトルク演算部21Ddは、ステアリングスイッチ28によって設定される設定車速Vs及び現在の車速V(n)に基づき、上限車速VMAX以下とするための車速リミッタトルクを演算する。
一方、車両状態モード決定部21Eは、アクセル開度APO、車速情報(又は変速機出力回転数)、モータ出力可能トルク、要求エンジントルク、及び目標駆動トルクに基づき、車両状態モード領域マップ(EV−HEV遷移マップ)などを参照し、目標車両状態モード(EVモード又はHEVモード)を決定する。
そして、現在の車両状態モードがEVモードであり、目標車両状態モードがHEVモードである場合には、エンジン始動シーケンスの処理を行う。逆に、現在の車両状態モードがHEVモードであり、目標車両状態モードがEVモードである場合には、エンジン停止シーケンスの処理を行う。
車両状態モード決定部21Eは、後述するエンジン始動停止判定処理を実行し、エンジンの始動及び停止を判定する。
エンジン始動制御部21Fは、車両状態モード決定部21EからエンジンON指令を受けると、EVモードからHEVモードへ移行するためにエンジン1を始動したり、HEVモードを維持するために、エンジン1の駆動状態を維持する。
エンジン始動制御部21Fは、先ず目標第2クラッチトルク指令TCL2をATコントローラ24に出力し、第2クラッチ5を目標クラッチ伝達トルクに制御する。目標第2クラッチトルク指令TCL2は、エンジン始動処理前の出力トルク相当のトルクを伝達可能なトルク指令であって、モータ2が出力する駆動力を増大したとしても出力軸トルクに影響を与えない範囲とする。ATコントローラ24は、指令に応じたクラッチ油圧が発生するように第2クラッチ油圧ユニットを制御する。
エンジン始動制御部21は、次に目標第1クラッチトルク指令TCL1をATコントローラ24に出力し、第1クラッチ4をエンジンクランキングトルクとなる目標クラッチ伝達トルクに制御する。
一方、エンジン停止制御部21Gは、車両状態モード決定部21EからエンジンOFF指令を受けると、HEVモードからEVモードへ移行するためにエンジン1を停止したり、EVモードを維持するために、エンジン1の停止状態を維持する。なお、本実施形態におけるエンジン停止とは、フェールカットを指す。
エンジン停止制御部21Gは、先ず目標第1クラッチトルク指令TCL1をATコントローラ24に出力し、第1クラッチ4を滑り状態にする予め定められた目標クラッチ伝達トルクに制御する。
エンジン停止制御部21Gは、次に同期をとってモータコントローラ23に、モータ2を回転数制御する指令を出力する。これによって、第1クラッチ4によるエンジン1からのトルクを減少しつつ、モータトルクを増大して、目標駆動トルクを得る。
一方、目標エンジントルク算出部21Hは、車両状態モード決定部21Eが決定した目標車両状態モード、車速などの走行状態情報、目標駆動トルク、発電のために要求される要求エンジントルクに基づき、目標エンジントルクを算出する。なお、目標車両状態モードがEVモードである場合には、エンジントルクは不要であるので、目標エンジントルクは、ゼロ又は負値となる。また、予め設定したフューエルカット条件を満足している場合には、エンジンに対してフューエルカットを指示し、エンジンは空回りしている状態になっている。
なお、図3のVAPO演算部21Lは、クルーズ要求トルクから逆算して対応する推定アクセル開度を演算して、演算した推定アクセル開度を変速用アクセル開度としてATコントローラ24に出力する。
図6は、エンジン始動停止判定処理を示すフローチャートである。
先ずステップS11では、クルーズコントロールがONに設定されているか否かを判定する。ここで、クルーズコントロールがONに設定されていれば、後述するステップS14に移行する。一方、クルーズコントロールがOFFに設定されていれば、ステップS12に移行する。
ステップS12では、禁止フラグをFNG=0にリセットする。この禁止フラグFNGは、エンジン停止を禁止するためのフラグであり、FNG=0のときには、エンジン停止の禁止をせず、FNG=1のときには、エンジン停止を禁止する。
一方、ステップS14では、クルーズ要求トルクTcが0以上で、且つ運転者のアクセル要求トルクTaがクルーズ要求トルクTcよりも大きいか否かを判定する。この判定結果が『Ta>Tc≧0』であれば、運転者がクルーズ要求トルクTcを上回る一時加速を望んでいると判断して後述するステップS20に移行する。一方、判定結果が『Tc<0』である、又は『Ta≦Tc』であれば、一時加速の要求はないものと判断してステップS15に移行する。
Vf ← V(n)
続くステップS17では、下記に示すように、現在の車両状態モードM(n)を加速前車両状態モードMfとし、記憶を更新する。車両状態モードは、モータのみで走行するEVモードと、エンジンを駆動しながら適宜モータを駆動して走行するHEVモードと、がある。
Mf ← M(n)
続くステップS19では、許可フラグをFOK=0にリセットしてから後述するステップS35に移行する。
一方、ステップS20では、コーストフラグをFc=1にセットする。
続くステップS21では、加速期間で最大となるピーク車速Vpを記憶し、更新する(ピークホールド)。
続くステップS22では、下記に示すように、加速前車速Vfからピーク車速Vpを減じることで車速偏差ΔVを算出する。
ΔV=Vf−Vp
ステップS25では、禁止フラグをFNG=1にセットする。
続くステップS26では、許可フラグをFOK=0にリセットしてから後述するステップS35に移行する。
続くステップS28では、許可フラグをFOK=1にセットしてから後述するステップS35に移行する。
一方、ステップS29では、現在の車速V(n)が加速前車速Vfまで低下したか否か、つまり車速Vが加速前のクルーズ車速まで復帰したか否かを判定する。ここで、判定結果が『V(n)>Vf』であれば、コースト期間は終了していないと判断して、禁止フラグFNG及び許可フラグFOKの前回値を保持したまま後述するステップS35に移行する。一方、判定結果が『V(n)≦Vf』であれば、コースト期間が終了していると判断してステップS30に移行する。
続くステップS31では、加速前車速Vfの記憶をリセットする。
続くステップS32では、加速前車両状態モードMfの記憶をリセットする。
続くステップS33では、禁止フラグをFNG=0にリセットする。
続くステップS34では、許可フラグをFOK=0にリセットしてから後述するステップS35に移行する。
ステップS35では、アクセル開度APOがOFFであるか否かを判定する。ここで、判定結果が『APO=OFF』であれば、エンジン停止の要求があると判断して後述するステップS38に移行する。一方、判定結果が『APO=ON』であれば、エンジン停止の要求はないと判断してステップS36に移行する。
1.アクセル開度によるエンジン始動要求
ここでは、アクセル開度APOが予め定められた始動判定閾値より大きいか否かを判定し、アクセル開度APOが閾値より大きいときに、エンジン始動要求が出力状態となる。閾値は車速Vに応じて設定されてもよい。
2.システムによるエンジン始動要求
ここでは、SOCが低下したり、水温が低下したり、EV走行禁止車速に達したりしたときに、エンジン始動要求が出力状態となる。
3.クルーズ制御によるエンジン始動要求
ここでは、クルーズ要求トルクTcが予め定められた始動判定閾値より大きいか否かを判定し、クルーズ要求トルクTcが始動判定閾値より大きいときに、エンジン始動要求が出力状態となる。
ステップS37では、エンジン始動制御部21Fに対してエンジンON指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS38では、許可フラグがFOK=1にセットされているか否かを判定する。ここで、判定結果が『FOK=0』であれば、エンジン停止の許可がないので後述するステップS40に移行する。一方、判定結果が『FOK=1』であれば、エンジン停止の許可があるのでステップS39に移行する。
一方、ステップS40では、禁止フラグがFNG=0にリセットされているか否かを判定する。ここで、判定結果が『FNG=1』であれば、エンジン停止が禁止されているので前記ステップS37に移行する。一方、判定結果が『FNG=0』であれば、エンジン停止は禁止されていないので前記ステップS39に移行する。
図7は、従来技術の問題点を示すタイムチャートである。
クルーズ要求トルクTcに従ってクルーズ走行しているときに、ドライバが一時加速を望んでアクセルペダルを踏み込むと、そのアクセル操作量に応じて車両が一時加速する。この一時加速した状態から、今度はアクセルペダルを放すと、車両の駆動トルクはクルーズ要求トルクまで減少してから再びクルーズ要求トルクTcに従ったクルーズ走行に復帰することになる。
ハイブリッド車両では、HEVモードで走行しているときに、アクセル操作が解除されると、従来は低燃費化のためにエンジンを停止し(フューエルカット)、EVモードに移行するように構成されていた。
このように、クルーズ走行中に一時加速してから、再びクルーズ走行に復帰するまでの短時間のうちに、エンジン1の停止と始動が行われると、運転者に違和感を与えてしまう可能性がある。特に、エンジン1を再始動する際のショックは小さくない。
そこで、クルーズ要求トルクTcがアクセル要求トルクTaよりも大きい状態から、アクセル要求トルクTaがクルーズ要求トルクTcよりも大きくなり、一時加速した場合には、その後、運転者のアクセル操作が解除されても、自車速がクルーズ要求トルクTcに従ったクルーズ要求車速に戻るまでは、一時加速後のエンジンの停止を禁止する。
HEVモードで、クルーズ要求トルクTcがアクセル要求トルクTaよりも大きいときには(S14及びS15の判定が共に“No”)、クルーズ要求トルクTcに従ったクルーズ要求車速でのクルーズ走行をしている。このとき、定速クルーズ要求トルクが最終的なクルーズ要求トルクTcとして選択されているとすると、自車速は略一定の車速(設定車速Vs)を維持している。また、このときの車速が加速前車速Vfとして記憶され(S16)、このときの車両状態モードが加速前車両状態モードMfとして記憶される(S17)。さらに、禁止フラグはFNG=0にリセットされ(S18)、許可フラグもFOK=0にリセットされている(S19)。
そして、アクセル操作が解除されても(S35の判定が“Yes”)、許可フラグがFOK=0にリセットされており(S38の判定が“No”)、且つ禁止フラグがFNG=1にセットされているので(S40の判定が“No”)、エンジン1はON状態を維持する(S37)。
こうして、コースト期間もエンジン1はON状態を維持しているので、コースト期間が終了したときにもエンジン1は既にON状態にある。これにより、コースト期間が終了したときに、エンジン1を再始動しなくて済むので、短時間のうち、エンジンの停止と始動を行うことがない。したがって、クルーズ走行中に一時加速してから、再びクルーズ走行に復帰する際の違和感を抑制することができる。特に、エンジン1を再始動する際のショックを無くすことができる。
1.一時加速時の車速上昇が大きい場合
図9は、一時加速時の車速上昇が大きい場合のタイムチャートである。
先ず、加速前車速Vfを記憶し(S16)、一時加速中のピーク車速Vpを記憶しておき(S21)、一時加速中にピーク車速Vpと加速前車速Vfとの偏差ΔVを算出する(S22)。
一時加速した直後は、車速偏差ΔVは小さいので(S23の判定が“Yes”)、禁止フラグはFNG=1の状態を維持し(S25)、許可フラグもFOK=0の状態を維持する(S26)。その後、車速偏差ΔVが次第に大きくなり、閾値Vth以上になったら(S23の判定が“No”)、禁止フラグはFNG=0にリセットされ(S27)、許可フラグはFOK=1にセットされる(S28)。
これにより、アクセル操作が解除されると(S35の判定が“Yes”)、許可フラグがFOK=1にリセットされているので(S38の判定が“Yes”)、エンジン1はOFF状態にされる(S39)。
一時加速中に閾値ΔV以上の増速があると、それだけアクセル操作が解除された後のコースト期間が長くなるので、あえてエンジン1を停止し、モータ2の回生トルクによってコーストした方が、電力回収が効率的だからである。すなわち、コースト期間が短いときには、エンジン1を停止して、モータ2の回生トルクによってコーストしても、回収できる電力は僅かである。しかも、エンジン1を再始動するときのクランキングによって電力が消費されてしまうので、エネルギーの収支で不利になってしまう。
また、コースト期間が長くなるので、エンジン1を停止してから再始動するまでの時間が長くなり、停止と再始動が頻繁に行われている、といったビジー感や煩雑感を運転者に与えないで済む。
図10は、加速前の車両状態モードがEVだった場合のタイムチャートである。
先ず、加速前車両状態モードMfを記憶しておき(S17)、この加速前車両状態モードMfがEVモードであれば(S24の判定が“No”)、禁止フラグはFNG=0にリセットされ(S27)、許可フラグはFOK=1にセットされる(S28)。
これにより、アクセル操作が解除されると(S35の判定が“Yes”)、許可フラグがFOK=1にリセットされているので(S38の判定が“Yes”)、エンジン1はOFF状態にされる(S39)。
一時加速前(加速開始時)にEVモードで走行できるということは、勾配を含めた走行抵抗R/Lでのクルーズ走行時に必要とされるクルーズ要求トルクTcが、エンジン1の始動判定閾値以下である、ということである。すなわち、一時加速前と、コースト期間が終了した時点とで、走行抵抗R/Lが一定であると考えれば、コースト期間が終了した時点でも、またEVモードが選択されることになる。すなわち、アクセル操作を解除した時点で、エンジン1を停止したとしても、その後、コースト期間が終了した時点で、エンジン1を再始動する必要がないので、短時間のうちに、エンジン1の停止と始動を行わなくて済む。
しかも、エンジン1を再始動する必要がなく、クランキングによって電力が消費されることもないので、コースト期間の最初からモータ2の回生トルクによってコーストした方が、やはり電力回収を効率よく行うことができる。
以上より、クルーズ要求トルク演算部21Dbが「クルーズ要求トルク設定手段」に対応し、アクセル要求トルク演算部21Daが「アクセル要求トルク設定手段」に対応し、基本目標駆動トルク演算部21Dc、エンジンコントローラ22、モータコントローラ23、及びATコントローラ24が「駆動制御手段」に対応する。また、ステップS16の処理が「加速前車速記憶手段」に対応し、ステップS21の処理が「ピーク車速記憶手段」に対応し、ステップS17の処理がが「加速前駆動状態記憶手段」に対応している。
このように、加速前のエンジンの駆動状態が停止状態であれば、自車速がクルーズ要求車速に戻った時点でも、またエンジンが停止される可能性が高い。すなわち、アクセル操作を解除した時点で、エンジンを停止したとしても、その後、自車速がクルーズ要求車速に戻った時点で、エンジンを再始動する必要がないので、短時間のうちに、エンジンの停止と始動を行わなくて済む。
2 モータ
4 第1クラッチ
5 第2クラッチ
7 駆動輪
20 アクセルセンサ
21 統合コントローラ
21A 要求発電トルク演算部
21B 要求エンジントルク演算部
21C モータ出力可能トルク演算部
21D 目標駆動トルク演算部
21Da アクセル要求トルク演算部
21Db クルーズ要求トルク演算部
21Dc 第1目標駆動トルク演算部
21Dd 車速リミッタトルク演算部
21De 最終目標駆動トルク演算部
21E 車両状態モード決定部
21F エンジン始動制御部
21G エンジン停止制御部
21H 目標エンジントルク算出部
21J 目標モータトルク算出部
21K 目標クラッチトルク算出部
21L VAPO演算
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 ATコントローラ
25 ブレーキコントローラ
26 バッテリコントローラ
28 ステアリングスイッチ
30 クルーズキャンセルスイッチ
31 車間制御コントローラ
Claims (4)
- 車輪を駆動可能なエンジンと、
車輪を駆動可能なモータと、
クルーズ要求車速を設定し、運転者のアクセル操作に関わらず、車速を前記クルーズ要求車速に制御するためのクルーズ要求トルクを設定するクルーズ要求トルク設定手段と、
運転者のアクセル操作に基づいてアクセル要求トルクを設定するアクセル要求トルク設定手段と、
前記クルーズ要求トルク設定手段で設定したクルーズ要求トルク、及び前記アクセル要求トルク設定手段で設定したアクセル要求トルクのうち、大きい方の要求トルクに応じて、前記エンジン及び前記モータの少なくとも一方を駆動すると共に、運転者のアクセル操作が解除されたら、前記エンジンを停止する駆動制御手段と、を備え、
前記駆動制御手段は、
前記クルーズ要求トルクが前記アクセル要求トルクよりも大きい状態から、前記アクセル要求トルクが前記クルーズ要求トルクよりも大きくなり、少なくとも前記エンジンの駆動により、前記クルーズ要求車速から一時加速した場合には、その後、運転者のアクセル操作が解除されても、前記クルーズ要求トルクに応じて車両を減速させる際に、自車速が前記クルーズ要求車速に戻るまでは、前記一時加速後の前記エンジンの停止を禁止することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 前記アクセル要求トルクが前記クルーズ要求トルクよりも大きくなる直前の自車速を加速前車速として記憶する加速前車速記憶手段と、
前記アクセル要求トルクが前記クルーズ要求トルクよりも大きくなってから、運転者のアクセル操作が解除されるまでの前記一時加速期間中に、最大となった自車速をピーク車速として記憶するピーク車速記憶手段と、を備え、
前記駆動制御手段は、
前記加速前車速記憶手段で記憶した加速前車速と前記ピーク車速記憶手段で記憶したピーク車速との偏差が、予め定められた閾値よりも大きければ、前記一時加速後の前記エンジンの停止を許可することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。 - 前記アクセル要求トルクが前記クルーズ要求トルクよりも大きくなる直前の、前記エンジンの駆動状態を加速前駆動状態として記憶する加速前駆動状態記憶手段を備え、
前記駆動制御手段は、
前記加速前駆動状態記憶手段で記憶した前記加速前駆動状態が停止状態であれば、前記一時加速後の前記エンジンの停止を許可することを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の制御装置。 - 車輪を駆動可能なエンジンと、車輪を駆動可能なモータと、を備え、
クルーズ要求車速を設定し、運転者のアクセル操作に関わらず、車速を前記クルーズ要求車速に制御するための予め定められた条件に基づいてクルーズ要求トルクを設定すると共に、運転者のアクセル操作に基づいてアクセル要求トルクを設定し、
前記クルーズ要求トルクが前記アクセル要求トルクよりも大きければ、前記クルーズ要求トルクに応じて、前記エンジン及び前記モータの少なくとも一方を駆動するクルーズ走行を行い、
前記アクセル要求トルクが前記クルーズ要求トルクよりも大きければ、前記アクセル要求トルクに応じて、前記エンジン及び前記モータのうち、少なくとも前記エンジンを駆動する一時加速走行を行い、
運転者のアクセル操作が解除されたら、前記エンジンを停止するハイブリッド車両の制御方法であって、
前記クルーズ走行から前記一時加速走行に移行した場合には、その後、運転者のアクセル操作が解除されても、前記クルーズ要求トルクに応じて車両を減速させる際に、自車速が前記クルーズ要求車速に戻るまでは、前記一時加速後の前記エンジンの停止を禁止することを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010237566A JP5278402B2 (ja) | 2010-10-22 | 2010-10-22 | ハイブリッド車両の制御装置、ハイブリッド車両の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010237566A JP5278402B2 (ja) | 2010-10-22 | 2010-10-22 | ハイブリッド車両の制御装置、ハイブリッド車両の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012086801A JP2012086801A (ja) | 2012-05-10 |
JP5278402B2 true JP5278402B2 (ja) | 2013-09-04 |
Family
ID=46258884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010237566A Active JP5278402B2 (ja) | 2010-10-22 | 2010-10-22 | ハイブリッド車両の制御装置、ハイブリッド車両の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5278402B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012117424A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Jatco Ltd | 車両の制御装置 |
JP6089504B2 (ja) * | 2012-08-29 | 2017-03-08 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の制御装置 |
GB2508669A (en) | 2012-12-10 | 2014-06-11 | Jaguar Land Rover Ltd | A speed control system for a hybrid electric vehicle |
JP6477177B2 (ja) * | 2015-04-06 | 2019-03-06 | 日産自動車株式会社 | ハイブリッド車両の制御装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3706736B2 (ja) * | 1998-03-17 | 2005-10-19 | 本田技研工業株式会社 | 車両のエンジン自動停止・始動制御装置 |
JP3740891B2 (ja) * | 1999-04-28 | 2006-02-01 | 日産自動車株式会社 | 車両制御装置 |
JP3972204B2 (ja) * | 2003-10-28 | 2007-09-05 | トヨタ自動車株式会社 | 車輌の駆動力制御装置 |
JP3956929B2 (ja) * | 2003-10-31 | 2007-08-08 | 日産自動車株式会社 | ハイブリッド車両用定速走行制御装置 |
JP4079077B2 (ja) * | 2003-11-27 | 2008-04-23 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用走行制御装置 |
JP2008195168A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Hitachi Ltd | 車両のエンジン制御装置 |
-
2010
- 2010-10-22 JP JP2010237566A patent/JP5278402B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012086801A (ja) | 2012-05-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5659691B2 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置、ハイブリッド車両の制御方法 | |
US7874956B2 (en) | Engine start controlling apparatus and method for hybrid vehicle | |
KR101485286B1 (ko) | 하이브리드 차량의 제어 장치 | |
US8825253B2 (en) | Hybrid vehicle control device | |
JP4569493B2 (ja) | ハイブリッド車両のオイルポンプ駆動制御装置 | |
EP2065243A2 (en) | Control apparatus of a hybrid vehicle and method for controlling the same | |
JP2007069787A (ja) | ハイブリッド車両の減速制御装置 | |
JP5251495B2 (ja) | ハイブリッド車両の駆動制御装置および駆動制御方法 | |
JP2012086773A (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP5428330B2 (ja) | 車両の急減速制御装置及び急減速制御方法 | |
JP5703689B2 (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP5918464B2 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP5652118B2 (ja) | 車両用走行制御装置及び車両用走行制御方法 | |
JP4682174B2 (ja) | 車両のエネルギ回生装置 | |
JP5278402B2 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置、ハイブリッド車両の制御方法 | |
JP2012131497A (ja) | ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置及びハイブリッド車両のエンジン始動制御方法 | |
JP2012086802A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP5614237B2 (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP5492048B2 (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP2010143512A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP5742166B2 (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP5699531B2 (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP2012091695A (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP5691383B2 (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP5699530B2 (ja) | 車両用走行制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130109 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20130109 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20130204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130212 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130408 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130423 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130506 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5278402 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |